JPH1016420A - 溶融転写型熱転写平版印刷用版材 - Google Patents

溶融転写型熱転写平版印刷用版材

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JPH1016420A
JPH1016420A JP16893296A JP16893296A JPH1016420A JP H1016420 A JPH1016420 A JP H1016420A JP 16893296 A JP16893296 A JP 16893296A JP 16893296 A JP16893296 A JP 16893296A JP H1016420 A JPH1016420 A JP H1016420A
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JP16893296A
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Tomotsugu Takahashi
友嗣 高橋
Yasutaka Kogata
康敬 幸形
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱ヘッドを用いる溶融転写型プリンターによ
る製版が可能な溶融転写型熱転写平版印刷用版材を提
供。 【解決手段】 支持体と、この支持体上に形成され、か
つ顔料、およびアクリル酸エステル共重合体、メタアク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体、ブチラ
ール樹脂から選ばれた少なくとも一種のバインダー樹脂
とを含む画像受容層とを有し、前記画像受容層に含有さ
れる全顔料100重量部中に、酸化亜鉛を80重量部以
上含有し、かつ前記画像受容層の形成後の王研式平滑度
が、カレンダーによる平滑化処理前には20〜100秒
であり、平滑化処理後には300〜1000秒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、熱転写記録方式
による製版が可能である直描型の溶融転写型熱転写平版
印刷用版材に関するものである。さらに詳しく述べるな
らば、本発明は、熱ヘッドを用いる溶融転写型熱転写用
プリンターによって製版が可能である溶融転写型熱転写
平版印刷用版材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、小型オフセット印刷機の発展お
よび自動印刷機の開発に伴い、軽印刷の主流はオフセッ
ト印刷に移行しつつある。このようなオフセット印刷版
材料については数多くの研究開発がなされ、種々の材料
が実用化されている。これらの材料の中でも、酸化亜鉛
を主成分とする光導電層を有する電子写真平版印刷版材
料が安価であり、かつ製版工程が簡易であるという理由
により、軽印刷用版材の主流を占めている。これらの製
版に用いられる製版機としては静電転写式プリンターや
レーザープリンターが用いられている。
【0003】一方、プリンター構造が比較的簡易でメン
テナンスの容易な熱転写方式は、物流ラベルプリンター
やオフィスのプリンターなどに採用されている。また、
近年では熱転写方式でも可変ドット方式の感熱ヘッドを
用いた高精細な画像記録が可能となった。このような熱
転写方式を製版方法としても積極的に採用するようにな
ってきている。
【0004】電子写真方式による現像工程には、乾式方
式と湿式方式とがある。いずれの方式も、トナー画像を
平版の印刷材料の画像受容層に転写し、これを熱などの
エネルギーを用いて定着することによって親油性画像を
形成する。
【0005】一方、熱転写方式による現像方式では、厚
さ1〜10μのフィルム上に塗付形成されたワックスイ
ンク層を、感熱ヘッドからの熱エネルギーで溶融転写型
熱転写平版印刷用版材の画像受容層に溶融転写し、親油
性画像を形成する。
【0006】上記電子写真方式または熱転写方式で親油
性画像を形成された印刷材料は、その非画像部をエッチ
ング液で不感脂化処理し、印刷用版材として平版印刷に
供される。
【0007】従来の印刷材料では、このような現像方式
の違いにより、その構成、特に画像受容層の表面性を変
えて設計されていた。特開平3−1413609号公報
では、電子写真オフセットマスターの最適な表面性をベ
ック平滑度で100〜500秒と規定している。特開昭
61−258752号公報には、直描型オフセット印刷
用版材の製造方法として、「粗粒子(直径100μm以
上の凝集した粒子を指す)の数を100cm2当り30
個以下にする」とし、平滑性を向上するための1つの手
段が記載されている。
【0008】特開平4−1731435号公報では、熱
転写用平版印刷版の表面性について、200〜1000
秒のベック平滑度との記載があり、実施例では、酸化亜
鉛を主成分とした塗料をサンドグラインダーによる分散
処理後、PETフィルム上に塗工し、その塗工層表面の
ベック平滑度が400秒としている。
【0009】これらの先行技術では、印刷材料の表面性
を、酸化亜鉛の分散性と帯電性、トナーあるいは溶融イ
ンクの画像転写性と関連づけている。ところが、これら
先行技術の方法では、熱転写および電子写真両方式に適
性のある印刷材料を得るには十分ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、熱ヘッド
を用いる溶融転写型プリンターによる製版が可能な溶融
転写型熱転写平版印刷用版材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、前記課
題を解決するために、種々の検討を行なった結果、画像
受容層に特定の顔料を含有し、平滑化処理を行うことに
より、画像受容層の平滑性を容易に調整することができ
ることを見出し、上記課題の解決に成功したものであ
る。
【0012】本発明は、支持体と、この支持体上に形成
され、かつ顔料、およびアクリル酸エステル共重合体、
メタアクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合
体、ブチラール樹脂から選ばれた少なくとも一種のバイ
ンダー樹脂とを含む画像受容層とを有し、前記画像受容
層に含有される全顔料100重量部中に、酸化亜鉛を8
0重量部以上含有し、かつ前記画像受容層の形成後の王
研式平滑度が、カレンダーによる平滑化処理前には20
〜100秒であり、平滑化処理後には300〜1000
秒であることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】 本発明の画像受容層は、酸化亜
鉛、バインダー樹脂および溶剤からなる塗料を、支持体
上に塗布し、乾燥して形成する。良好な画像品質を得る
には、特に酸化亜鉛の凝集粒子を分散操作によって少な
くする必要がある。すなわち、その凝集粒子が多い場
合、画像受容層中に酸化亜鉛の結粒を生じ、画像形成時
に細線が飛んでしまう、いわゆる細線切れが生じてしま
い好ましくない。また、必要以上の分散操作は、塗料の
調整に時間がかかるため好ましくない。酸化亜鉛の分散
性の目安は、画像受容層用塗料を支持体上に塗布、乾燥
して形成した画像受容層の王研式平滑度が20〜100
秒となるようにすることが好ましい。
【0014】前記の画像受容層の王研式平滑度が20〜
100秒の範囲のままでは、画像受容層の表面が荒く、
熱転写プリンターからの転写不良を生じる。そのため、
熱転写方式で画像形成を行う場合は、画像受容層をカレ
ンダー処理し、王研式平滑度で300〜1000秒にす
ることが好ましく、500〜800秒にすることがより
好ましい。
【0015】本発明の画像受容層には、記録品質の調整
のために、乾式法または湿式法で製造された酸化亜鉛を
混合して使用することもできる。
【0016】画像受容層には、酸化亜鉛とともに走行
性、表面性、筆記性、親水性、外観や風合いを調整する
ために他の顔料が使用できる。酸化亜鉛とともに用いる
顔料としては、クレー、焼成クレー、タルク、マイカ、
無定形シリカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウムなどの無機顔料やこれらを無機化
合物や有機化合物で表面処理したもの、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アク
リル共重合体などの有機顔料の微粉末などが挙げられ
る。
【0017】顔料の配合率は、画像受容層中の全顔料1
00重量部中、酸化亜鉛は80重量部以上、好ましくは
90重量部以上、その他の顔料は20重量部未満、好ま
しくは10重量部未満の範囲で使用できる。
【0018】本発明の画像受容層に酸化亜鉛とともに用
いられるバインダー樹脂としては、印刷用マスターとし
て用いるため、アクリル酸エステル共重合体、メタアク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体、ブチラ
ール樹脂などを挙げることができる。これら電気絶縁性
接着剤に画像品質などを改善する目的で、アクリル酸、
メタアクリル酸、マレイン酸などの官能基を有するモノ
マーを共重合することは何等差し支えない。熱転写性の
良好なエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ロジン化合
物、ワックスなどを単独または併用して上記バインダー
樹脂とともに使用できる。
【0019】本発明の画像受容層中に顔料とともに用い
られるバインダー樹脂の使用量としては、画像受容層全
固形分100重量%中、顔料60〜95重量%、好まし
くは70〜95重量%、バインダー樹脂5〜40重量
%、好ましくは5〜30重量%である。上記範囲外の場
合には、記録濃度や塗膜強度が低下する。
【0020】本発明の画像受容層には、外観向上のため
に必要に応じ染料、蛍光染料や着色顔料を適宜使用でき
るが、画像受容層の全固形分中、2重量%以下の使用が
一般的である。
【0021】本発明の画像受容層用塗料には、固形分調
整用、粘度調整用、濡れ性調整用および乾燥速度調整用
などのために、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコールなどが単独または併用して使用できる。
【0022】本発明における支持体上への画像受容層用
塗料の塗布方法は、メイヤーバー方式、エアーナイフ方
式、ブレード方式、リバースロール方式、スリットダイ
方式などを利用することができるが、もちろんこれらに
限定されることはない。
【0023】画像受容層の乾燥後の重量は5〜20g/
2であることが好ましく、6〜15g/m2であること
がより好ましい。5g/m2未満であると、熱転写方式
による記録時に画像濃度が低く、20g/m2より多く
なると、画像濃度の向上が期待できないばかりでなく、
コスト高となる。
【0024】本発明の画像受容層を支持体上に塗布乾燥
して形成した後、熱転写方式で使用する場合は、カレン
ダー処理によって画像受容層の王研式平滑度を300〜
1000秒に調整する必要がある。画像受容層の平滑度
が300秒未満であると、熱転写記録時にインクの転写
ムラや未転写による白抜けが生じて好ましくない。画像
受容層の平滑度が1000秒より大きいと、熱転写リボ
ンによる汚れが発生することがあり、また、印刷層の保
水性が低下し、不感脂化後の親水性部分に印刷インクが
付着することによる印刷汚れが生じることもあり、好ま
しくない。
【0025】本発明で行うカレンダー処理は、複数のロ
ールを組み合わせた加圧式装置によって行うことがで
き、紙、塗工紙の平滑化、光沢向上のために当業者の間
で広く使用されているスーパーカレンダーやグロスカレ
ンダーを用いることができる。これらのカレンダーに使
用するロールは、金属ロールと弾性ロールを組み合わせ
たものであってもよいし、金属ロール同士、あるいは弾
性ロール同士であってもよい。弾性ロールとしては、コ
ットンロール、ペーパーロール、ウールンペーパーロー
ル、アスベストペーパーロールなどが使用できる。
【0026】本発明の支持体は、耐水性およびある程度
の耐熱性を有するものであって、各種サイズ剤を内添し
た紙、紙とアルミ箔またはポリエチレンフィルムとの積
層シート、またはプラスチックフィルム、蒸着金属層を
有する紙、合成紙から選ぶことができる。支持体の厚さ
は、一般に70〜150μm程度であることが好まし
い。
【0027】また、溶融転写型熱転写平版印刷用版材の
不感脂化後のカールであるエッチング・カールを防止す
る目的で、支持体の画像受容層を設ける面と反対面にバ
ック層を形成することが好ましい。
【0028】また本発明の支持体の耐水性を向上させる
ために、支持体と画像受容層との間に中間層を形成して
も良い。このような中間層およびバック層は、顔料、接
着剤樹脂や導電剤などから適宜選択して形成される。
【0029】本発明の中間層やバック層に使用する顔料
として、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
カオリン、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、
雲母、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどの無機顔
料、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリ
ル酸共重合体、ポリスチレン樹脂などの有機系樹脂微粉
末などを挙げることができる。
【0030】前記顔料の配合率は、中間層用塗料の全固
形分中、10〜80重量%の範囲、およびバック層用塗
料の全固形分中、10〜80重量%の範囲で用いるのが
好ましい。
【0031】本発明の中間層用塗料およびバック層用塗
料に使用する接着剤樹脂は、水分散型疎水性樹脂および
/または水溶性樹脂を使用することができる。水分散型
疎水性樹脂の配合率は、バック層用塗料の全固形分中、
90〜20重量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0032】前記水分散型疎水性樹脂としては、例えば
スチレン−ブタジエンラテックス、アクリルエマルジョ
ン、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジ
ョン、ポリウレタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマ
ルジョン、ポリ塩化ビニリデンエマルジョン、メタクリ
ル酸エステル共重合体エマルジョンおよびアクリル酸エ
ステル共重合体エマルジョンなどがある。
【0033】また、前記水溶性樹脂の配合量が多い場
合、耐水性の低下をともなうため、水溶性樹脂はバック
層の塗料固形分中10重量%以下で使用することが好ま
しい。前記水溶性樹脂としては、例えばポリビニルアル
コール、酸化澱粉、変性澱粉、アラビアゴム、ゼラチ
ン、カゼイン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル
アマイド、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、メチ
ルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体塩、イソプ
ロピレン−無水マレイン酸共重合体塩などが使用できる
が、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0034】本発明の中間層やバック層に使用する導電
剤としては、例えばポリビニルベンジルトリアンモニウ
ムクロライド、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライド、スチレン−アクリル酸トリメチルアミノエチル
クロライド共重合体などのカチオン系導電性樹脂、ポリ
スチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリビニル
スルホネートなどのアニオン系導電性樹脂、カーボンブ
ラック、導電性ウイスカーなどが挙げられる。
【0035】また本発明の中間層やバック層に使用する
補助添加成分としては、例えば分散剤、耐水性を向上さ
せるために耐水化剤などがある。耐水化剤としては、例
えばグリオキザール、グルタールアルデヒド、ジアルデ
ヒドスターチなどの多価アルデヒド系化合物、ポリエチ
レンイミンのようなポリアミン系化合物、エポキシ系化
合物、ポリアミド樹脂、グリセリンジグリシジルエーテ
ルのようなジグリシジル化合物、ジメチロールウレア化
合物、並びに過硫酸アンモニウムや酸化第二鉄、および
酸化マグネシウムなどのような無機化合物またはホウ
酸、ホウ砂を適宜選択して用いることができるが、もち
ろんこれらに限定されることはない。
【0036】これらの中間層用塗料とバック層用塗料の
塗布方法は、画像受容層用塗料と同様な方法が使用でき
る。中間層とバック層の塗布量は、乾燥重量で5〜30
g/m2の範囲内にあることが好ましい。
【0037】本発明に係る溶融転写型熱転写平版印刷用
版材を製造するには、支持体の一表面上に形成した中間
層上に、画像受容層用塗料を塗布、乾燥し、さらにバッ
ク層用塗料を、支持体の画像受容層を設ける反対面に塗
布、乾燥すればよい。
【0038】また、支持体と中間層との間に水溶性高分
子を主成分として含み、画像受容層用塗料中の有機溶剤
の浸透を防止するためにバリヤー層を形成してもよい。
【0039】このようにして得られた本発明の溶融転写
型熱転写平版印刷用版材は、熱転写記録方式により優れ
た印刷用版材を得ることが出来る。
【0040】
【実施例】 本発明を実施例および比較例によってさら
に具体的に説明するが、もちろん本発明はこれらに限定
されるものではない。各実施例中、「部」は「絶乾重量
部」を表わす。
【0041】実施例1 下記工程(1)〜(4)により、溶融転写型熱転写平版
印刷用版材を作成した。
【0042】(1)耐水性支持体の作成 坪量100g/m2の上質紙(酸性紙)の両面に、水を
溶媒として固形分を10%に調整した下記組成のバリヤ
ー層用塗料を、サイズ・プレス処理により乾燥後の塗工
量が2g/m2になるようにバリヤー層を形成し、耐水
性支持体を得た。 バリヤー層用塗料 ポリビニルアルコール 80部 ポリアクリル酸ソーダ 20部
【0043】(2) 中間層の形成 上記サイズ・プレス処理された原紙(厚さ110μm)
のバリヤー層表面に、水を溶媒として固形分を20%に
調整した下記組成の中間層用塗料を塗布し、乾燥して乾
燥後の塗工量が10g/m2になるように中間層を形成
した。 中間層用塗料 白雲母(*1) 40部 ポリウレタン水性分散液(*2) 40部 カゼイン水溶液 10部 シランカップリング剤(*3) 10部 註:(*1)…商標:A−21、山口雲母社製、平均粒径:
20μm (*2)…商標:アイゼラックスS−1071、保土谷化学
工業社製 (*3)…商標:SH6040、東レダウコーニングシリコ
ーン社製
【0044】(3)バック層の形成 上記支持体の中間層を設けた面の反対面上に、水を溶媒
として固形分25%に調整した下記組成のバック層用塗
料を塗布し、乾燥して、乾燥後の塗工量が13g/m2
になるようにバック層を形成した。 バック層用塗料 架橋性ポリメタクリル酸メチル粒子(*4) 5部 カオリナイト・クレー分散液(*5) 50部 SBRラテックス(*6) 35部 ポリビニルアルコール(*7) 7部 ポリアクリル酸ソーダ(*8) 3部 註:(*4)…商標:テクポリマーMBX−8、積水化成品工業社製 (*5)…商標:HGクレー、Huber社製 (*6)…商標:PT−1004、日本ゼオン社製 (*7)…商標:T−330、日本合成化学工業社製 (*8)…商標:プライマル850、日本アクリル社製 支持体に中間層およびバック層を形成後、中間層表面の
王研式平滑度が500秒になるようにスーパーカレンダ
ー処理を行い、基材(1)を得た。
【0045】(4)画像受容層の形成 前記基材(1)の中間層上に、トルエンを溶媒として固
形分を50%に調整した下記組成の画像受容層用塗料
を、サンドグラインダーにて分散後に塗布し、乾燥後の
塗工量が15g/m2になるように画像受容層を形成し
た。このときの画像受容層の王研式平滑度は50秒であ
った。 画像受容層用塗料 乾式法酸化亜鉛(*9) 55部 湿式法酸化亜鉛(*10) 20部 アクリル樹脂(*11) 25部 註:(*9)…商標:SAZEX#2000、堺化学工業社
製 (*10)…商標:ZINCA−20、堺化学工業社製 (*11)…商標:アクリディックA−405、大日本イン
キ化学工業社製 得られた試料をスーパーカレンダーにて画像受容層の王
研式平滑度が300秒になるように調整し、溶融転写型
熱転写平版印刷用版材(1)を得た。
【0046】実施例2 スーパーカレンダーにて画像受容層の王研式平滑度が5
00秒になるように調整した以外は、実施例1と同様の
構成の溶融転写型熱転写平版印刷用版材(2)を得た。
【0047】実施例3 スーパーカレンダーにて画像受容層の王研式平滑度が1
000秒になるように調整した以外は、実施例1と同様
の構成の溶融転写型熱転写平版印刷用版材(3)を得
た。
【0048】実施例4 実施例1と同じ基材(1)の中間層上に、水を溶媒とし
て固形分を40%に調整した下記組成の画像受容層用塗
料を塗布し、乾燥後の塗工量が12g/m2になるよう
に画像受容層を形成した。このときの画像受容層の王研
式平滑度は40秒であった。 画像受容層用塗料 乾式法酸化亜鉛分散液(固形分50%)(*9) 55部 湿式法酸化亜鉛分散液(固形分50%)(*10) 20部 エマルジョン型アクリル樹脂(固形分40%)(*12) 25部 註:(*12)…商標:アロンA−104、東亜合成社製 得られた試料をスーパーカレンダー処理して画像受容層
の王研式平滑度が500秒になるように調整し、溶融転
写型熱転写平版印刷用版材(4)を得た。
【0049】比較例1 実施例1と同様の試料にスーパーカレンダー処理を行わ
ず、画像受容層の王研式平滑度を50秒のままとして溶
融転写型熱転写平版印刷用版材(5)を得た。
【0050】比較例2 スーパーカレンダーにて画像受容層の王研式平滑度が2
000秒になるように調整した以外は、実施例1と同様
の構成の溶融転写型熱転写平版印刷用版材(6)を得
た。
【0051】比較例3 実施例1と同じ基材(1)の中間層上に、実施例1と同
じ処方の画像受容層用塗料をサンドグラインダー分散せ
ずにプロペラ撹拌のみ行い、実施例1と同様の塗工量に
して画像受容層を形成した。この試料にスーパーカレン
ダー処理を行わず、溶融転写型熱転写平版印刷用版材
(7)とした。この時の画像受容層の王研式平滑度は1
0秒であった。
【0052】上記実施例1〜4、比較例1〜3にて作成
した溶融転写型熱転写平版印刷用版材(1)〜(9)の
画像受容層上に熱転写プリンター(商標:CW−425
2、キャノン社製)を用いて製版した。この製版物を、
アイテック社製エッチ液を用いてエッチングした後、リ
ョービ2700印刷機を用いて印刷した。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、本発明に係る実
施例1〜4の溶融転写型熱転写平版印刷用版材は、熱転
写方式における製版品質が良好である。これに対して、
比較例1では、熱転写製版においては、画像受容層表面
の粗さに起因するワックスインクの転写不良によるベタ
部の白抜けや細線切れが生じる。比較例2では、熱転写
製版画像受容層表面の平滑性に起因する保水性不良がも
たらす印刷汚れが生じる。比較例3では、熱転写製版に
おいては、画像受容層表面の粗さに起因するワックスイ
ンクの転写不良によるベタ部の白抜けや細線切れが生じ
る。
【0055】
【発明の効果】 本発明により、熱ヘッドを用いる溶融
転写型プリンターによって製版が可能である溶融転写型
熱転写平版印刷用版材を作成することが可能となり、実
用上極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、この支持体上に形成され、か
    つ顔料、およびアクリル酸エステル共重合体、メタアク
    リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体、ブチラ
    ール樹脂から選ばれた少なくとも一種のバインダー樹脂
    とを含む画像受容層とを有し、前記画像受容層に含有さ
    れる全顔料100重量部中に、酸化亜鉛を80重量部以
    上含有し、かつ前記画像受容層の形成後の王研式平滑度
    が、カレンダーによる平滑化処理前には20〜100秒
    であり、平滑化処理後には300〜1000秒であるこ
    とを特徴とする溶融転写型熱転写平版印刷用版材。
JP16893296A 1996-06-28 1996-06-28 溶融転写型熱転写平版印刷用版材 Pending JPH1016420A (ja)

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JP16893296A JPH1016420A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 溶融転写型熱転写平版印刷用版材

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JP16893296A JPH1016420A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 溶融転写型熱転写平版印刷用版材

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JPH1016420A true JPH1016420A (ja) 1998-01-20

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JP16893296A Pending JPH1016420A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 溶融転写型熱転写平版印刷用版材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8471879B2 (en) 2010-08-21 2013-06-25 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus and image forming method

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