JPH1016411A - 可逆性感熱記録表示体 - Google Patents

可逆性感熱記録表示体

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JPH1016411A
JPH1016411A JP8188058A JP18805896A JPH1016411A JP H1016411 A JPH1016411 A JP H1016411A JP 8188058 A JP8188058 A JP 8188058A JP 18805896 A JP18805896 A JP 18805896A JP H1016411 A JPH1016411 A JP H1016411A
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reversible thermosensitive
thermosensitive recording
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JP8188058A
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Atsushi Kutami
篤 久田見
Takamichi Enomoto
孝道 榎本
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡面をもつ光反射層からの反射光が強すぎ
て、その画像の視認性を悪くしている可逆性感熱記録表
示体の視認性を向上させ、また、白色地の光反射層で、
可逆性感熱記録表示体の視認性を向上させ、これらの結
果、視認性を著しく向上させ、更にまた、白色の画像以
外の着色の画像を得、表示体の柔軟性等の物理的特性や
異なる照度下での表示能特性を損なうことなく、視認性
を向上させ、かつ、磁気記録機能等の他の機能を具備さ
せることにより視認性を向上させること。 【解決手段】 表面に書き換え可能な画像表示部を有す
る可逆性感熱記録表示体において、光反射率5%未満の
表示体の支持体、光反射率が70%を超える表示体の支
持体に、光反射率5〜70%(400〜700nm)の
金属光沢を有する、金属薄膜を設けたことを特徴とする
可逆性感熱記録表示体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視画像を繰り返
し表示・消去することができる即ち書き換えることがで
きる可逆性感熱記録表示体に関し、詳しくは印加する熱
を制御することにより光透過性及び光散乱性が可逆的に
変化する可逆性感熱記録表示体に関する。本発明の可逆
性感熱記録表示体は、書き換え可能な画像表示商品とし
て有利に利用できる。
【0002】
【従来の技術】表面に温度に依存して透明度が可逆的に
変化する感熱層を不透明支持体上に設けて書換可能な画
像表示部とした可逆性感熱記録カード又はシート(以
下、単に記録カードともいう)は広く知られている。
【0003】このような記録シートにおいては、透明状
態の感熱層に熱印字を行うことにより、白濁不透明画像
を形成させることができる。しかし、このようにして形
成された画像は、不透明支持体の表面色を背景色とした
白濁画像であることから、画像コントラストが悪いとい
う問題を有している。
【0004】このような画像コントラストの問題を解決
するために、支持体表面に金属アルミニウム層等の鏡面
をもつ光反射層を設けることが知られている(特開昭6
4−14079号公報)。しかし、このような光反射層
を有する記録カードは、斜め方向からその画像を見たと
きには、鏡面をもつ光反射層からの反射光が強すぎてそ
の画像の視認性が著しく悪くなるという欠点を有してい
る。
【0005】一方、光反射層を用いることなく画像コン
トラストを高めるために、表面着色した支持体上に、表
面に感熱層を有する透明性の表面層を、その裏面側を支
持体表面に向けて積層接着するとともに、画像表示部に
対応する表面層と支持体層との間を、接着剤層を存在さ
せずに空気層とした構造の記録カードが提案されている
(特開平4−220400号公報、特開平5−1243
82号公報、実開平5−12163号公報)。
【0006】この記録カードの場合、その感熱層に熱印
字を行うことにより、支持体表面の着色を背景色とした
白濁不透明画像を形成させることができる。しかし、空
気層が、介在するため柔軟性に欠ける問題がある。つま
り、下地の支持体と密着していないため、曲げに弱い欠
点がある。
【0007】特願平7−72272号明細書記載の技術
においても、コントラストは上昇したが、やはり空気層
が介在するものであり、よって、上記の問題が生じる。
また、特開平2−175280号公報には、屈折率を異
にする透明薄膜層を有することを特徴とするものが開示
されているが、暗すぎるとコントラストがない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上記従来技術、先行技術における問題点を改善し、
鏡面をもつ光反射層からの反射光が強すぎて、その画像
の視認性を悪くしている可逆性感熱記録表示体の視認性
を向上することを目的とし、また、白色地の光反射層
で、可逆性感熱記録表示体の視認性を向上させ、これら
の結果、視認性を著しく向上させ、更にまた、白色の画
像以外の着色の画像を得ることを目的とし、表示体の柔
軟性等の物理的特性や異なる照度下での表示能特性を損
なうことなく、視認性を向上することを目的とし、か
つ、磁気記録機能等の他の機能を具備させることにより
視認性を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は(1)「表面に書き換え可能な画像表示部を有する可
逆性感熱記録表示体において、光反射率5%未満の表示
体の支持体に、光反射率5〜70%(400〜700n
m)の金属光沢を有する、無機金属質薄膜を設けたこと
を特徴とする可逆性感熱記録表示体」、(2)「表面に
書き換え可能な画像表示部を有する可逆性感熱記録表示
体において、光反射率が70%を超える表示体の支持体
に、光反射率5〜70%(400〜700nm)の金属
光沢を有する、金属薄膜を設けたことを特徴とする可逆
性感熱記録表示体」、(3)「前記表示体の支持体上
に、光透過率40〜100%の透明な層を設けたことを
特徴とする、上記(1)又は(2)記載のうちの何れか
の可逆性感熱記録表示体」、(4)「前記可逆性感熱記
録媒体に着色層が単独で存在するか、記録層、接着層、
保護層などと兼ねて存在していることを特徴とする、上
記(1)、(2)、(3)の何れか1に記載の可逆性感
熱記録表示体」、(5)「前記表示体の支持体が、光反
射率5%以下の磁気記録媒体であることを特徴とする、
上記(1)又は(3)記載のうちの何れかの可逆性感熱
記録表示体」により達成される。以下、本発明を詳細に
説明する。可逆性感熱記録表示体の支持体としては、通
常、次の2種のものが用いられる。すなわち、1.反射
率max5%未満(400〜700nm)の黒っぽい地
肌の支持体。一般には、着色プラスチックフィルムをい
う。2.反射率maxが70%を超える(400〜70
0nm)の白っぽい地肌の支持体。一般には、白色プラ
スチックフィルムをいう。
【0010】これらに、感熱層を直接設けると、視認性
の点で問題がある。この問題を解決するため、本発明に
おいては、この感熱層と支持体との間にZnS、MgF
2、SiO2などの無機系金属質薄膜を、組み合わせて積
層、又は、単独層の形で配置する。一層の厚みは400
〜4000Åである。(水晶式膜厚計にて)間隙を設け
る。この薄膜の光反射率は5〜70%(分光光度計40
0〜700nmにて)である。
【0011】本発明における感熱層は、その透明度が温
度に依存して変化するもので、従来公知のものであり、
樹脂母材中に有機低分子物質を均一に分散させることに
よって形成することができる。
【0012】前記樹脂母材用樹脂としては、例えば、ポ
リ塩化ビニル:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル
−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩
化ビニリデン系共重合体;スチレン−ブタジエン共重合
体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又は
ポリメタクリレート或いはアクリレート−メタクリレー
ト共重合体;シリコーン樹脂の他、高分子液晶等が挙げ
られる。これらは単独で或いは2種以上混合して使用さ
れる。
【0013】一方、前記有機低分子物質としては、一般
に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃程度
のものが使用される。このような有機低分子物質として
は、アルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカ
ノール又はハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和又は不飽
和モノ若しくはジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド若しくはアンモニウム塩;飽和又は不飽和ハロゲン
脂肪酸又はこれらのエステル、アミド若しくはアンモニ
ウム塩;アリルカルボン酸又はそれらのエステル、アミ
ド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸又は
それらのエステル、アミド若しくはアンモニウム塩;チ
オアルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、
アミン若しくはアンモニウム塩;チオアルコールのカル
ボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2
種以上混合して使用される。これらの化合物の炭素数は
10〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30が
好ましい。エステル中のアルコール基部分は飽和してい
てもよく、飽和していなくてもよく、またハロゲン置換
されていてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分
子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少なくとも1
種、例えば−OH、−COOH、−CONH2、−CO
OR、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O
−、ハロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0014】感熱層中の他の有機低分子物質と樹脂母材
との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好まし
く、1:2〜1:6が更に好ましい。樹脂母材の比率が
これ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保持
した膜に形成することが困難となり、またこれ以上にな
ると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0015】本発明の他の好ましい感熱層は、スチレン
−ブタジエン共重合体からなる樹脂母材中に、飽和カル
ボン酸を均一に分散させたものである。飽和カルボン酸
としては、炭素数10〜24のもの、例えば、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等が好
適である。また、スチレン−ブタジエン共重合体と飽和
カルボン酸との混合重量比は、1:1〜20:1の範囲
にするのがよい。
【0016】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmが更に好ましい。感熱層が厚すぎると感熱
層の層内での熱の分布が発生し均一に透明化することが
困難となる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下し
コントラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分子
物質の量を増加させると白濁度を増すことができる。
【0017】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次のとおりである。
【0018】高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン
酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2
−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ
オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチ
ルベンジル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−
ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−
エチルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセ
チルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、アセチルクエン酸トリブチル等。
【0019】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト−アミン含有モノマー共重合体;スチレン−無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン−無水マレイン酸共重合体
等。
【0020】前記感熱層の上には、サーマルヘッド等の
書き込み法による加熱手段の熱と圧力で表面が変形して
透明部の透明度が低下するのを防ぐため、保護層を設け
ても良い。感熱層上に積層する保護層(厚さ0.1〜1
0μm)の材料としてはシリコーン系ゴム、シリコーン
樹脂(特開昭63−221087号公報に記載)、ポリ
シロキサングラフトポリマー(特開昭63−31738
5号公報に記載)、や紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹
脂(特開平2−566号公報に記載)等が挙げられる。
【0021】いずれの場合も、塗布時に溶剤を用いる
が、その溶剤は、感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質
を溶解しにくいほうが望ましい。感熱層の樹脂及び有機
低分子物質を溶解しにくい溶剤としては、n−ヘキサ
ン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤が
コスト面から望ましい。
【0022】さらに、保護層形成液の溶剤やモノマー成
分等から感熱層を保護するために、保護層と感熱層との
間に中間層を設けることができる(特開平1−1337
8号公報に記載)。中間層の材料としては、感熱層中の
樹脂母材として挙げたものの他の下記のような熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。
【0023】すなわち、具体的には、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステ
ル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられる。
【0024】中間層の厚さは用途により異なるが、0.
1〜3μmくらいが好ましい。これ以下になると、保護
効果が下がり、これ以上となると熱感度が低下する。さ
らに、感熱層と支持体との間には両者の接着力を高める
ために、接着層を介在させることができる。この場合の
接着層は、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール等の
樹脂を用いて形成することができる。接着層の厚さは、
用途により異なるが、0.1〜100μm程度である。
【0025】なお、コントラストをあげる着色した表面
層を得るために用いられる着色剤としては、従来公知の
各種のものが用いられる。このような着色剤としては、
ロイコ染料を顕色剤と反応させて発色させた染料の他、
アゾ系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタ
ロン系分散染料、ニトロジフェニルアミン分散染料、ス
チリル分散染料等の分散染料;直接染料、酸性染料、塩
基性染料等の水溶性染料;モノアゾ系油性染料、ジスア
ゾ系油溶性染料、フタロシアニン系油溶性染料、金属錯
塩型モノアゾ系油溶性染料、トリアリルメタン系油溶性
染料等の油溶性染料;その他の着色剤(例えば、有機系
又は無機系の顔料)等が挙げられる。
【0026】着色感熱層は、以下の方法により形成する
ことができる。 (1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、
さらに着色剤を溶解又は分散させ、これを透明性のフィ
ルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる方法。 (2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に、樹脂母材を溶
解させ、その中に有機低分子物質を分散し、さらに着色
剤を溶剤又は分散させ、これを透明性のフィルム上に塗
布し、溶媒を蒸発させる方法。 前記溶媒としては、樹脂母材及び有機低分子物質の種類
によって種々選択できるが、例えば、テトラヒドロフラ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベン
ゼン等が挙げられる。その感熱層の表面には、慣用の保
護層を形成させることができる。また、感熱層と保護層
との間には中間層を形成させることができる。
【0027】なお、未着色の感熱層は、以下の方法によ
り形成することができる。 (1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、
これを透明性のフィルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる
方法。 (2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に、樹脂母材を溶
解させ、その中に有機低分子物質を分散し、これを透明
性のフィルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる方法。前記
溶媒としては、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によ
って種々選択できるが、例えば、テトラヒドロフラン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン
等が挙げられる。
【0028】また、本発明の可逆性感熱記録表示体は、
その着色層の表面には、慣用の保護層を形成させること
ができる。また、感熱層と着色層との間には中間層を形
成させることができる。更に着色層は、保護層を兼用す
ることができる。着色層は、着色剤を含有する塗布液を
塗布し、乾燥して形成した層であってもよく、着色剤を
含有する薄膜フィルム層であってもよい。
【0029】支持体と無機金属質薄膜との間は、接着力
を向上するために、プライマー加工などの接着層を有す
ることもできる。また、金属薄膜と記録層との間にも、
接着力を向上するために、熱軟化性、熱硬化性樹脂を設
けたり、UV、EB樹脂の添加をしたり、粘着剤を設け
たりして、接着層を有することもできる。この金属薄膜
は、無機の半透明な、粒子の集まりなので、光の散乱が
生じて上部の、感熱層の画像表示を強調させることがで
きる。さらに、金属薄膜の下に支持体を設けているが、
間に透明な層(透過率40〜100%)を設けると支持
体からの光の散乱がさらに強くなり、視認性が向上す
る。このうち、支持体に反射率5%以下のものとして、
磁気層を有することで複合機能を同時に設けて、コスト
低下をはかった。先に先述したように、空気層によるコ
ントラストアップは、フィルムの折れ、ひずみなどの機
械的劣化があり、耐久性に不安。また、コストアップと
もなる。
【0030】斯して、図1に示されるように、本発明の
可逆性感熱記録表示体の具体的形態のうちの1部につい
て例示すれば、着色部を含む又は含まない支持体(2)
上に無機金属質薄膜(1)を設け、その上に感熱層
(3)を設け、この感熱層(3)の上に保護層(4)を
設けたもの[図1(a)]、着色剤を含まない支持体
(2)上に着色層(5)を設け、その上に感熱層(3)
を設け、この感熱層(3)の上に保護層(4)を設けた
もの[図1(b)]、着色してない支持体(2)の一方
の面に着色層(5)又は着色機能を兼ねた磁気層(7)
を設け、支持体(2)の他方の面上に無機金属質薄膜
(1)を設け、その薄膜(1)の上に感熱層(3)を設
け、その上に保護層(4)を設けたもの[図1(c)]
等を挙げることができ、また、図2に示されるように、
未着色の透明支持体又は層(2’)上に感熱層(3)を
有し、その上に保護層(4)を有する可逆性感熱記録表
示体を、支持体(2)又は着色層(5)を設けた支持体
(2)又は磁気層(1)を設けた支持体(2)上に無機
金属質薄膜(1)を設けたものの上に積層したもの[図
2(a)]、未着色の支持体(2)又は着色層(5)を
設けた支持体(2)又は磁気層(7)を設けた支持体上
に、図1(a)で示されるような構造の可逆性感熱記録
表示体を積層したもの[図2(b)]を挙げることがで
きる。
【0031】さらに、図3に示されるように、着色され
た支持体(2)上に無機金属質薄膜(1)を設け、その
上に着色剤を含む感熱層(3)を設けその上に保護層
(4)を設けたもの[図3(a)]、着色された支持体
上に無機金属質薄膜(1)を設けその上に感熱層(3)
を設けその上に着色層(5’)を設けその上に保護層
(4)を設けたもの[図3(b)]等々を挙げることが
できる。しかし、むろん、これらの形態のみに限られる
訳ではない。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1(図1(a)) 188μ厚の黒色ポリエステルフィルム(2)上に、厚
さ900〜1000ÅのMgF2と厚さ500〜600
ÅのZnSの蒸着層(1)を設けて、その上に、 リグノセリン酸 4部 エイコサン2酸 6部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30部 テトラヒドロフラン 100部 トルエン 50部 よりなる溶液を塗布し、120℃で加熱乾燥して15μ
m厚の感熱層を設けた。さらにその上に
【0033】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ、ユニディック C7−157) 炭酸カルシウム 1部 イソプロピルアルコール 10部 よりなる溶液を塗布し、90℃で加熱乾燥後、80W/
cmのUVランプを照射させ、約5μm厚の保護層を設
けて、記録表示体を作成した。
【0034】実施例2(図1(a)) 188μ厚の白色ポリエステルフィルム(2)上に、厚
さ900〜1000ÅのSiO2と厚さ600〜700
ÅのZnSの蒸着層(1)を設けて、その上に、実施例
1と同じ、感熱層等を設けて、記録表示体を作成した。
【0035】実施例3(図2(b)) 188μ厚の透明ポリエステルフィルム(2’)上に、
厚さ0.5〜10μmのポリエステル(ハイロン20
0、東洋紡社製)層を設けて、その上に、実施例2の感
熱層(3)、保護層(4)を設け、(2’)の反対側
に、厚さ1200〜1500ÅのZnSの蒸着層(1)
を設け、188μ厚の白色ポリエステルフィルム(2)
と粘着剤などで、貼り合わせて、記録表示体を作成し
た。
【0036】実施例4(図3(a)) 実施例2のフィルム(2)、蒸着層(1)を設けて、 リグノセリン酸 4部 エイコサン2酸 6部 KPブルー 714(日本化薬社製) 0.05部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30部 テトラヒドロフラン 100部 トルエン 50部 よりなる溶液を塗布し、120℃で加熱乾燥して15μ
m厚の感熱層(3)を設けた。さらにその上に、
【0037】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ、ユニディック C7−157) 炭酸カルシウム 1部 イソプロピルアルコール 10部 よりなる溶液を塗布し、90℃で加熱乾燥後、80W/
cmのUVランプを照射させ、約5μm厚の保護層
(4)を設けて、記録表示体を作成した。
【0038】実施例5(図1(c)) 188μ厚の透明ポリエステルフィルム(1)上に、厚
さ9〜12μmの磁気層(7)と厚さ3〜5μmの保護
層(4)を設けた、大日本インキ社製 DS1711の
反対に、厚さ900〜1000ÅのS O2と厚さ60
0〜700ÅのZnSの蒸着層(1)を設け、その上
に、厚さ1.0〜15μmの塩ビ酢ビポリビニールアル
コール(1000P デンカ社製)層を設けて、その上
に、実施例1の感熱層(3)、保護層(4)を設けて、
記録表示体を作成した。
【0039】比較例1 実施例1に、蒸着層(1)のない記録表示体を作成し
た。
【0040】比較例2 実施例1にAl蒸着層(1)(2000Å)を設けた、
記録表示体を作成した。
【0041】前記のようにして得た各記録カードの表面
層を一般100℃に加熱して透明層(未熱印字部又は熱
消去部)とした。これらの各記録カードを用いて、その
光反射率の測定、表面層の光透過率の測定及び画像視認
性の評価を以下のようにして行った。その結果を表1に
示す。
【0042】
【表1】
【0043】(1)光反射率の測定 記録カードの表面層の一部を120℃に加熱して不透明
層(熱印字部)となし、その未熱印字部の光反射率Xと
熱印字部の光分反射率Yを測定した。この場合の光反射
率の測定は以下のようにして行った。 (反射率の測定) 装置:日立製作所社製、カラーアナライザー607型
(500〜800nm)
【0044】(2)画像視認性の評価 各記録カードをサーマルヘッド(東洋エレクトロニクス
社製、TCT204)で熱印字し、得られた画像の45
%からの視認性を目視により50人の人間より評価し
た。 A……視認性特に良好 50〜41 B……視認性良好 40〜31 C……視認性やや良好 30〜21 D……視認性やや不良 20〜11 E……視認性不良 10〜0
【0045】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明の可逆性感熱記録表示体は、着色地に浮きで
た白色画像が得られ、空気層のあるものより、劣化がな
く、アルミ下地に比べて、まぶしくなく、下地が、グレ
ー色であり、光の反射もあるので、白色画像が目立ち、
カラフルな印刷も可能になり、白色画像以外の、着色画
像が得られるという極めて優れた効果を奏する。また、
画像が鮮明になり、かつ、機能の複合化を容易にして低
コスト、生産性の向上をはかることができるという極め
て優れた効果も発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱記録表示体の具体的形態の
1例を説明する図である。
【図2】本発明の可逆性感熱記録表示体の他の具体的形
態の1例を説明する図である。
【図3】本発明の可逆性感熱記録表示体のさらに他の具
体的形態の1例を説明する図である。
【符号の説明】
1 無機金属質薄膜層 2 支持体 2’透明支持体又は層 3 感熱層 4 保護層 5 着色層 5’着色層 7 磁気層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に書き換え可能な画像表示部を有す
    る可逆性感熱記録表示体において、光反射率5%未満の
    表示体の支持体に、光反射率5〜70%(400〜70
    0nm)の金属光沢を有する、無機金属質薄膜を設けた
    ことを特徴とする可逆性感熱記録表示体。
  2. 【請求項2】 表面に書き換え可能な画像表示部を有す
    る可逆性感熱記録表示体において、光反射率が70%を
    超える表示体の支持体に、光反射率5〜70%(400
    〜700nm)の金属光沢を有する、金属薄膜を設けた
    ことを特徴とする可逆性感熱記録表示体。
  3. 【請求項3】 前記表示体の支持体上に、光透過率40
    〜100%の透明な層を設けたことを特徴とする、上記
    請求項1又は請求項2記載のうちの何れかの可逆性感熱
    記録表示体。
  4. 【請求項4】 前記可逆性感熱記録媒体に着色層が単独
    で存在するか、記録層、接着層、保護層などと兼ねて存
    在していることを特徴とする、上記請求項1、請求項
    2、請求項3の何れか1に記載の可逆性感熱記録表示
    体。
  5. 【請求項5】 前記表示体の支持体が、光反射率5%以
    下の磁気記録媒体であることを特徴とする、上記請求項
    1又は請求項3記載のうちの何れかの可逆性感熱記録表
    示体。
JP8188058A 1996-07-01 1996-07-01 可逆性感熱記録表示体 Pending JPH1016411A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010250936A (ja) * 2004-05-31 2010-11-04 Dic Corp 磁気記録媒体及びその製造方法

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