JPH10163181A - 半導体装置の製造法 - Google Patents

半導体装置の製造法

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JPH10163181A
JPH10163181A JP31640396A JP31640396A JPH10163181A JP H10163181 A JPH10163181 A JP H10163181A JP 31640396 A JP31640396 A JP 31640396A JP 31640396 A JP31640396 A JP 31640396A JP H10163181 A JPH10163181 A JP H10163181A
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resist
semiconductor device
solution
resin film
ether
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JP31640396A
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Toshio Takizawa
寿夫 瀧澤
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体装置の外部クラックを低減し、半導体
装置の信頼性を向上させる。 【解決手段】 有機四塩基酸二無水物成分とジアミン成
分とを反応させて得られるポリアミド酸の溶液を半導体
素子上に塗布し、熱処理してポリイミド系樹脂膜を形成
し、レジストをマスク材として前記ポリイミド系樹脂膜
をエッチング加工した後、レジストを剥離液により剥離
した後、封止する半導体装置の製造法において、レジス
トの剥離に際して生じるレジスト剥離残りを、一般式
(I) で示されるエーテル化合物及び一般式(II) (但し、R3及びR4は炭素数1〜4のアルキル基又は連
結して炭素数が4〜6の環状構造を形成する基であり、
O1は酸素であるが存在しなくてもよい)で示されるスル
ホン化合物から選択される少なくとも一種の化合物を含
むレジスト剥離残り除去液によって除去することを特徴
とする半導体装置の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体などの各種電子部品の表面
保護膜や層間絶縁膜としてポリイミド樹脂が用いられて
いる。このポリイミド樹脂は、PSG、SiO2、Si
Nなどの無機絶縁膜に比較して凹凸の大きい基板上に平
坦な膜を形成できるとともに、1μm以上の厚い膜を容
易に形成でき、さらに他の有機材料に比較して耐熱性が
高いなどの利点を有するため、バイボーラICの層間絶
縁膜に採用され、最近ではメモリー素子のα線遮蔽膜や
バッファーコート膜として幅広く用いられている。これ
らの用途にポリイミド系樹脂を適用するに当たっては、
特公昭63−47140号公報に示されているように、
ポリアミド酸を含む溶液を基板上に塗布し、80〜15
0℃の温度で予備硬化して乾燥したのちにレジスト溶液
を塗布・乾燥し、所定の露光波長で露光し、現像液によ
りレジストとポリイミド膜を同時又はそれぞれ別々に現
像・エッチングし、レジストだけを剥離液により除去し
てポリイミドのパターニングを行う方法がある。
【0003】しかしながら、上記の方法ではレジストの
剥離後、ポリイミドパターンの表面に、後工程での封止
剤による封止の際にポリイミドと封止剤の接着力低下の
原因となるレジスト剥離残りが発生し、半導体装置を半
田実装する時の加熱によってパッケージにクラック(リ
フロークラック)が発生する欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、前記の欠点を解決し、レジスト剥離残り除去液によ
りレジスト剥離残りを取り除くことにより、リフローク
ラックのない半導体装置の製造法を提供するものであ
る。請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果
を奏し、特定のレジスト剥離残り除去液の使用により、
レジスト剥離残り除去効果がさらに高く、リフロークラ
ックのない半導体装置の製造法を提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果を奏
し、特定のレジスト剥離残り除去液の使用により、レジ
スト剥離残り除去効果がさらに高く、リフロークラック
のない半導体装置の製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機四塩基酸
二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポ
リアミド酸の溶液を半導体素子上に塗布し、熱処理して
ポリイミド系樹脂膜を形成し、レジストをマスク材とし
て前記ポリイミド系樹脂膜をエッチング加工した後、レ
ジストを剥離液により剥離した後、封止する半導体装置
の製造法において、レジストの剥離に際して生じるレジ
スト剥離残りを、一般式(I)
【化3】 (但し、R1及びR2は水素又は炭素数1〜6のアルキル
基であり、nは1〜3の整数である)で示されるエーテ
ル化合物及び一般式(II)
【化4】 (但し、R3及びR4は炭素数1〜4のアルキル基又は連
結して炭素数が4〜6の環状構造を形成する基であり、
O1は酸素であるが存在しなくてもよい)で示されるスル
ホン化合物から選択される少なくとも一種の化合物を含
むレジスト剥離残り除去液によって除去することを特徴
とする半導体装置の製造法に関する。
【0006】また本発明は、前記レジスト剥離残り除去
液がエーテル化合物を含み、このエーテル化合物がジエ
チレングリコールモノブチルエーテル又はジエチレング
リコールジエチルエーテルである半導体装置の製造法に
関する。また本発明は、前記レジスト剥離残り除去液が
スルホン化合物を含み、このスルホン化合物がスルホラ
ンである半導体装置の製造法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリア
ミド酸の溶液は、例えば、ジアミン成分を有機溶剤中に
溶解し、次いで有機四塩基酸二無水物成分を加えて、好
ましくは50℃以下、より好ましくは室温付近又はそれ
以下の温度で撹拌、反応させて得ることができる。ジア
ミン成分としては、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジ
フェニルサルファイド、ベンジジン、メタフェニレンジ
アミン、パラフェニレンジアミン、1,5−ナフタレン
ジアミン、2,6−ナフタレンジアミン等の芳香族系ジ
アミンなどが挙げられ、これらは1種で又は2種以上を
組み合わせて用いることができる。
【0008】また、ジアミン成分の一部にジアミノアミ
ド化合物を使用してもよい。この化合物の具体例として
は、4,4−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホ
ンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4
−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエー
テル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフ
ェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン−3−スルホンアミド、3,4′
−ジアミノジフェニルメタン−4−スルホンアミド、
3,4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−スルホン
アミド、3,3′−ジアミノジフェニルメタン−4−ス
ルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン
−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニル
スルホン−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジ
フェニルスルホン−3′−スルホンアミド、3,3′−
ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、
4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−スル
ホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイ
ド−4−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニ
ルサルファイド−4−スルホンアミド、3,4′−ジア
ミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、
1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホンアミド、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カル
ボンアミド、3,4−ジアミノジフェニルエーテル−
3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニル
エーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン−3−カルボンアミド、3,4′−ジア
ミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、3,4′
−ジアミノジフェニルメタン−3′−カルボンアミド、
3,3′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンア
ミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−カ
ルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン
−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニル
スルホン−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノ
ジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、4,4′−
ジアミノジフェニルサルファイド−3−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−
カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルサルフ
ァイド−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフ
ェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,3′−
ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′
−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−カ
ルボンアミドなどが挙げられる。
【0009】これらのジアミノアミド化合物は1種で又
は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら
を使用する場合、全ジアミン成分に対して3〜20モル
%使用するのが好ましく、5〜10モル%使用するのが
より好ましい。
【0010】有機四塩基酸二無水物成分としては、例え
ば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、シク
ロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、
4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物等の芳香族系
テトラカルボン酸二無水物などが挙げられ、これらは1
種で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0011】有機溶剤としては、例えばN−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。また、ポリア
ミド酸の溶液として市販品を用いてもよく、例えば、P
IQ、PIX(日立化成工業株式会社製商品名)等が市
販品として挙げられる。これらのポリアミド酸溶液は、
例えばスピン塗布などにより半導体素子上に塗布され、
好ましくは80〜160℃の温度でホットプレートやオ
ーブンなどで熱処理して予備硬化し、ポリイミド系樹脂
膜を形成する。このときのイミド化率は、5〜50%が
好ましい。イミド化率が5%未満であると、パターニン
グにおけるエッチング液に対する溶解性が高くなり過ぎ
てパターンの制御が困難になる傾向にあり、イミド化率
が50%を超えるとエッチング時間が非常に長くなるた
め実用性に劣る傾向にある。
【0012】次いで前記ポリイミド系樹脂膜上にレジス
トを塗布する。レジストは、ポリイミドをエッチングす
る際に使用されるエッチング液に溶解しない種類のもの
であれば、ネガタイプ、ポジタイプのいずれのレジスト
でも問題はない。しかし、プロセスの簡略化の点からポ
リイミド膜とレジストを一種類の現像液で同時にパター
ニング可能なポジレジストを用いることが好ましい。こ
のタイプのレジストとしては、例えばノボラック樹脂と
ナフトキノンジアジド混合物が用いられ、例えばOFP
R−800(東京応化工業株式会社製商品名)、RG−
8018P(日立化成工業株式会社製商品名)等が挙げ
られる。レジスト膜の形成は、ポリイミド系樹脂膜上に
レジストを、例えばスピニング塗布し、ホットプレート
上で好ましくは100〜120℃、特に110℃で、好
ましくは120秒以内で熱処理して得ることができる。
【0013】次いでポリイミド系樹脂膜をエッチング加
工するが、これは、通常、フォトマスクを介してレジス
ト膜の露光処理後に、現像液を用いて、例えばパドル法
でレジスト膜の現像と連続して行われるのが好ましい。
露光は、紫外線、X線、電子線などが活性光線として用
いられ、光源としては高圧水銀灯、超高圧水銀灯、g線
ステッパーなどが挙げられる。レジストの現像とポリイ
ミド系樹脂膜のエッチングを行うための液としては、ア
ルカリ水溶液や有機系溶剤が用いられる。例えば、アル
カリ水溶液としては、エチレンジアミン水溶液、水酸化
カリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶
液(NMD−3:東京応化工業社製)などがあり、有機
系溶剤としてはN−メチルピロリドン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが
挙げられる。これらの混合溶液を用いてもよい。
【0014】レジストの剥離には、一般に上記のアルカ
リ水溶液、酢酸−n−ブチル、エチルセロソルブアセテ
ート、メチルエチルケトン等の有機系溶剤が剥離液とし
て用いられる。本発明においては、レジスト剥離液によ
る処理の後、上記のレジスト剥離残り除去液で処理を行
うことによりポリイミドパターンに発生したレジスト剥
離残りを除去する。レジスト剥離残り除去液による処理
の前若しくは後又は前後ともに、水又はメタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール等の低沸点溶剤を用
いてリンスを行い基板をリンスすることも可能である。
【0015】本発明においては、レジスト剥離残り除去
液として、前記一般式(I)及び一般式(II)で示され
る化合物から選択される少なくとも一種の化合物を含む
ものを用いる。上記一般式(I)で示されるエーテル化
合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール等のグリコール、これら
のモノメチルエーテル、ジメチルエーテル、モノエチル
エーテル、ジエチルエーテル、モノプロピルエーテル、
ジプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、モノペンチルエーテル、ジペンチルエーテル、
モノヘキシルエーテル、ジヘキシルエーテル等が挙げら
れるが、これらの中でジエチレングリコールモノブチル
エーテル又はジエチレングリコールジエチルエーテルが
レジスト剥離残りの除去効果が高く好ましい。
【0016】上記一般式(II)で示されるのスルホン化
合物としては、スルホラン(テトラヒドロチオフェン−
1,1−ジオキシド)、ジメチルスルホキシド、ジメチ
ルスルホン、ジエチルスルホキシド、ジエチルスルホン
等が挙げられるが、スルホランがレジスト剥離残りの除
去効果が高く好ましい。
【0017】上記のエーテル化合物又はスルホン化合物
は単独で用いてもよいが、水、有機系溶剤又はアルカリ
水溶液と混合して用いることも可能である。用いられる
有機系溶剤としては、メタノール、エタノール等のアル
コール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等
のセロソルブ系溶剤、メチルセロソルブアセテート、エ
チルセロソルブアセテート等のセロソルブアセテート系
溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ホルムアミド等のアミド系溶
剤、酢酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸メチル等のエス
テル系溶剤があり、またアルカリ水溶液としては水酸化
テトラメチルアンモニウムや水酸化カリウムなどがあ
る。レジスト剥離残り除去液中の上記のエーテル化合物
又はスルホン化合物の含有量は50重量%以上であると
剥離残り除去効果が高く好ましく、70重量%以上がよ
り好ましく、80〜100重量%が特に好ましい。エー
テル化合物又はスルホン化合物の含有量が50重量%未
満であると、ポリイミドパターンに発生したレジスト剥
離残りの除去効果が低下する傾向がある。
【0018】図1を用いてさらに詳しく本発明の製造法
を説明する。図1は、半導体装置の製造工程の一例の説
明図である。図1において、半導体基板1上に所定形状
に形成されたアルミニウム(Al)からなる配線層2の
一部が、シリコン酸化膜からなる無機絶縁層3(いわゆ
るパッシベーション膜)に露出して電極(ボンディング
パッド)を形成し、この半導体ウエハにポリイミド系樹
脂膜4が積層される。このポリイミド系樹脂膜4は、半
導体ウエハ上にポリアミド酸溶液をスピニング塗布し、
熱処理により溶媒を除去し、脱水閉環して形成される。
このポリイミド系樹脂膜上4に、例えばフェノールノボ
ラック系のポジレジスト層5がスピニング塗布により形
成される(図1a)。
【0019】次にフォトマスク6を介して露光した後、
公知の写真食刻技術、例えばアルカリ水溶液でポジレジ
スト層5の現像とポリイミド系樹脂膜4のエッチングを
行い、所定部分にパターン部7が形成され、Alボンデ
ィングパッド部8が露出される(図1b)。さらに、ポ
ジレジスト層5が、有機系溶剤等の剥離液によって剥離
される。このときにポリイミド系樹脂膜のパターン表面
にレジスト剥離残り9が発生する(図1c)。本発明の
レジスト剥離残り除去液で基板に対して浸漬法、シャワ
ー法、スプレー法等の処理を行いレジスト剥離残りを除
去し、ポリイミド系樹脂膜のパターンを得る(図1
d)。
【0020】ポリイミド系樹脂膜はレジスト剥離残り除
去液による処理後に、好ましくは100〜350℃で、
好ましくは3時間以内の時間で、熱処理を行い、ポリイ
ミド系樹脂膜の脱水閉環を完全にすることが好ましい。
またこの熱処理は温度範囲を変えて数回に分けて行って
もよい。得られた半導体基板は、例えば半導体素子11
ごとに切り分け、リードフレームなどの支持部材13に
ダイボンディング材12を用いて接合し、その後通常の
ワイヤーボンディング工程14、封止剤による封止工程
10を経て半導体装置を得ることができる(図1e)。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
する。 実施例及び比較例 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル54.05g
(0.27モル)及び1,3−ビス(アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン7.45g(0.03モル)
をN−メチル−2−ピロリドン800g中でよく撹拌溶
解させ、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物48.33g(0.15モル)及びピ
ロメリット酸二無水物32.71g(0.15モル)を
徐々に加え、室温で6時間反応後、80℃で10時間撹
拌して粘度8Pa・s(25℃)、樹脂分濃度18.6重量
%のポリアミド酸溶液を得た。
【0022】この溶液を、図1aの工程において、Al
配線層2及び無機絶縁層(P−Si34)層3が形成さ
れた半導体基板1上に、2000rpmで30秒間スピニ
ング塗布した後、ホットプレートで100℃で60秒
間、さらに130℃で60秒間熱処理(プリベーク)
し、16μm厚のポリイミド系樹脂膜層4からなる表面
保護膜を形成した。次に該層4上にフェノールノボラッ
ク樹脂系の感光性樹脂(ポジ型フォトレジスト、OFP
R−5000:東京応化工業株式会社製商品名)を回転
数1200rpmで30秒間スピニング塗布し、ポジレジ
スト層5を形成した。
【0023】次に図1bの工程において、保護膜層4の
所定部分であるボンディングパッド部及びスクライブラ
インのみを選択的に除去するため、スルーホール寸法1
00μm四角及びスクライブライン幅寸法70μmのフ
ォトマスク6を介して露光した後、水酸化テトラメチル
アンモニウム水溶液系の現像液NMD−3(濃度2.3
8重量%、東京応化工業社製商品名)を食刻液に用いて
23℃で100秒間パドル法により、ポジレジスト層5
の現像とポリイミド系樹脂膜層4のエッチングを同時に
行い、ポリイミド系樹脂膜4にパターン部7を形成し、
Al配線層2であるボンディングパッド部8(130×
130μm)の一部を露出させた。このポリイミド系樹
脂膜層4のパターン部7の無機絶縁膜(P−Si34
層3上の底部寸法は100×100μmのサイズであっ
た。
【0024】次にポジレジスト層5のみを食刻する酢酸
−n−ブチルでパドル法により室温下で90秒間処理
し、剥離を行ったところポリイミド系樹脂膜のパターン
表面にレジスト剥離残りが発生した。そこで、このレジ
スト剥離残りを除去するために、レジスト剥離残り除去
液(構成成分100%品)に浸漬してレジスト剥離残り
の除去を行った。レジスト剥離残り除去の評価はウエハ
表面を目視で観察し、レジスト剥離残りの有無で評価し
た。
【0025】次にポリイミド系樹脂膜に200℃で30
分、350℃で60分熱処理を加えた。得られた半導体
基板を半導体素子(サイズ:8mm×10mm)ごとに切り
分け、これを42アロイリードフレーム上にダイボンデ
ィング剤(EN−4000(日立化成工業株式会社
製))を用いて、下記の硬化条件により硬化し、接着し
た。その後日立化成工業株式会社製エポキシ封止剤(商
品名CEL−4620)により封止し、半導体装置を得
た(半導体装置の形状:QFP、14mm×20mm×2m
m)。その半導体装置を温度及び湿度がそれぞれ85
℃、85%の条件に設定された恒温恒湿中で48時間吸
光させた。その後215℃、90秒のリフロー条件で半
田リフローを行い、半導体素子の外部クラックの発生数
を顕微鏡(倍率:15倍)で観察した。5個のサンプル
についてクラックの発生したサンプル数を示す。検討結
果を表1に示す。 ・硬化条件:180℃まで30分で昇温、180℃で1
時間硬化
【0026】
【表1】
【0027】表1に示されるように、比較例1ではすべ
ての半導体装置にレジスト剥離残りを基点とした外部ク
ラックが発生し、半導体装置の信頼性低下につながった
が、本発明により得られる半導体装置では、外部クラッ
クの発生が抑制され、信頼性の高いパッケージが得られ
ることが示された。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の半導体装置の製造法によ
れば、レジスト剥離残りを基点とした半導体装置の外部
クラックを低減することができ、半導体装置の信頼性を
向上させることができる。請求項2記載の半導体装置の
製造法によれば、請求項1記載の半導体装置の製造法の
効果を奏し、半導体装置の外部クラックをさらに低減す
ることができ、半導体装置の信頼性をより向上させるこ
とができる。請求項3記載の半導体装置の製造法によれ
ば、請求項1記載の半導体装置の製造法の効果を奏し、
半導体装置の外部クラックをさらに低減することがで
き、半導体装置の信頼性をより向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造工程の一例を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 Al配線層 3 無機絶縁膜層 4 ポリイミド系樹脂膜(保護膜) 5 ポジレジスト層 6 フォトマスク 7 パターン部 8 ボンディングパッド部 9 レジスト剥離残り 10 封止剤 11 半導体素子 12 ダイボンディング剤 13 リードフレーム 14 ワイヤーボンディング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機四塩基酸二無水物成分とジアミン成
    分とを反応させて得られるポリアミド酸の溶液を半導体
    素子上に塗布し、熱処理してポリイミド系樹脂膜を形成
    し、レジストをマスク材として前記ポリイミド系樹脂膜
    をエッチング加工した後、レジストを剥離液により剥離
    した後、封止する半導体装置の製造法において、レジス
    トの剥離に際して生じるレジスト剥離残りを、一般式
    (I) 【化1】 (但し、R1及びR2は水素又は炭素数1〜6のアルキル
    基であり、nは1〜3の整数である)で示されるエーテ
    ル化合物及び一般式(II) 【化2】 (但し、R3及びR4は炭素数1〜4のアルキル基又は連
    結して炭素数が4〜6の環状構造を形成する基であり、
    O1は酸素であるが存在しなくてもよい)で示されるスル
    ホン化合物から選択される少なくとも一種の化合物を含
    むレジスト剥離残り除去液によって除去することを特徴
    とする半導体装置の製造法。
  2. 【請求項2】 レジスト剥離残り除去液がエーテル化合
    物を含み、このエーテル化合物がジエチレングリコール
    モノブチルエーテル又はジエチレングリコールジエチル
    エーテルである請求項1記載の半導体装置の製造法。
  3. 【請求項3】 レジスト剥離残り除去液がスルホン化合
    物を含み、このスルホン化合物がスルホランである請求
    項1記載の半導体装置の製造法。
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