JPH1124266A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いたレリーフパターンの製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いたレリーフパターンの製造法

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JPH1124266A
JPH1124266A JP18019197A JP18019197A JPH1124266A JP H1124266 A JPH1124266 A JP H1124266A JP 18019197 A JP18019197 A JP 18019197A JP 18019197 A JP18019197 A JP 18019197A JP H1124266 A JPH1124266 A JP H1124266A
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photosensitive resin
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JP18019197A
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English (en)
Inventor
Shinji Tsuchikawa
信次 土川
Hiroshi Nishizawa
▲広▼ 西澤
Fumihiko Ota
文彦 太田
Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Toichi Sakata
淘一 坂田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐PCT性、はんだ耐熱性、耐めっき液性、
等が優れた感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製
造法を提供する。 【解決手段】 (A)一般式(1) (式中、Arは芳香環を含む4価の有機基、Xは単結
合、−o−等、R、R、R及びRは、各々独立
に、炭素数1〜6のアルキル基等、m、n、p及びq
は、各々独立に、0〜4の整数である)で表される繰返
し単位を有する芳香族ポリアミック酸化合物、(B)末
端にエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合
物、(C)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する
光重合開始剤及び(D)一般式(2) (式中、k個のRは、各々独立に、炭素数1〜6のア
ルキル基等、Rは水素原子等、kは0〜4の整数であ
る)で表されるベンゾトリアゾール化合物を含有してな
る感光性樹脂組成物並びにこの感光性樹脂組成物の層
を、基板上に形成し、像的に露光し、次いで現像を行う
レリーフパターンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
及びこれを用いたレリーフパターンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型、軽量化、多機能
化、高信頼化、低価格化に対応してプリント配線板は、
表面実装方式と呼ばれる部品穴を使わないで導体パター
ンの表面で部品と基板との電気的接続を行う部品搭載方
法が急激に伸展している。プリント配線板の製造には、
従来より高精度化、高信頼化のため感光性樹脂組成物を
用い、配線の形成されたプリント配線板のはんだ付け位
置の限定及び配線の保護の目的で使用する感光性ソルダ
ーレジストが用いられている。
【0003】しかし、表面実装方式を用いるプリント配
線板に使用される感光性ソルダーレジストには、高耐熱
性や長期信頼性が要求され、従来のエポキシアクリレー
トを主成分とする感光性ソルダーレジストでは、プレッ
シャー・クッカー・テスト(以下PCTと略す)を行う
とレジストにふくれやハガレが生じてしまい、耐熱湿性
が不充分であるという問題がある。また、PCTを行う
と銅マイグレーションによって電気絶縁性が破壊され、
信頼性に欠けるという問題がある。また、従来の芳香族
ポリアミック酸を用いた感光性ソルダーレジストでは、
写真法による像形成後の加熱硬化温度が350℃以上と
高く、基板等の耐熱性の点からプリント配線板には使用
できないという問題がある。また、芳香族ポリイミドを
用いた感光性ソルダーレジストは、高い耐熱性を維持す
るものの、現像液に有機溶剤を用いるため安全性や作業
環境性に問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、プリント配線板の製造に適用できる250℃以下の
加熱硬化により、耐PCT性、低温硬化性、はんだ耐熱
性、耐めっき液性、耐薬品性、電気絶縁性、保存安定
性、作業環境性等が優れる感光性樹脂組成物を提供する
ものである。請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果を奏し、より耐PCT性が優れ、より保存安定
性が優れ、さらに現像性が優れ、高感度な感光性樹脂組
成物を提供するものである。請求項3記載の発明は、耐
PCT性、低温硬化性、はんだ耐熱性、耐めっき液性、
耐薬品性、電気絶縁性、作業環境性等が優れるソルダー
レジスト、層間絶縁膜等に好適なレリーフパターンの製
造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(1)
【化4】 (式中、Ar1は芳香環を含む4価の有機基を示し、X
は単結合、
【化5】 を示し、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、炭素数
1〜6のアルキル基又はハロゲン原子を示し、m、n、
p及びqは、各々独立に、0〜4の整数である)で表さ
れる繰返し単位を有する芳香族ポリアミック酸化合物、
(B)末端にエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽
和化合物、(C)活性光の照射により遊離ラジカルを生
成する光重合開始剤及び(D)一般式(2)
【化6】 (式中、k個のR5は、各々独立に、炭素数1〜6のア
ルキル基又はカルボキシル基を示し、R6は水素原子、
炭素数1〜9のアルキル基、アルデヒド基、イソシアニ
ド基又は水酸基を示し、kは0〜4の整数である)で表
されるベンゾトリアゾール化合物を含有してなる感光性
樹脂組成物に関する。
【0006】また、本発明は、(A)芳香族ポリアミッ
ク酸化合物の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総
量を100重量部として20〜95重量部、(B)光重
合性不飽和化合物の配合量が、(A)成分及び(B)成
分の総量を100重量部として5〜80重量部、(C)
光重合開始剤の配合量が、(A)成分及び(B)成分の
総量100重量部に対して0.01〜20重量部並びに
(D)ベンゾトリアゾール化合物の配合量が、(A)成
分及び(B)成分の総量100重量部に対して0.01
〜20重量部である前記感光性樹脂組成物に関する。ま
た、本発明は、前記感光性樹脂組成物の層を、基板上に
形成し、像的に露光し、次いで現像を行うことを特徴と
するレリーフパターンの製造法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は、
(A)前記一般式(1)で表される繰返し単位を有する
芳香族ポリアミック酸化合物、(B)末端にエチレン性
不飽和基を有する光重合性不飽和化合物、(C)活性光
の照射により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤及び
(D)前記一般式(2)で表されるベンゾトリアゾール
化合物を含有してなるものである。
【0008】本発明における(A)芳香族ポリアミック
酸化合物は、前記一般式(1)で表される繰返し単位を
有するものであり、前記一般式(1)において、芳香環
を含む4価の有機基としては、例えば、下記一般式
(3)
【化7】 (式中、Yは単結合、
【化8】 を示す)で表されるもの等が挙げられ、中でも、一般式
(3)におけるYが、単結合、
【化9】 であるもの等がより好ましいものとして挙げられる。
【0009】前記一般式(1)において、炭素数1〜6
のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル
基、ヘキシル基等が挙げられる。前記一般式(1)にお
いて、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素、アスタチン等か挙げられる。
【0010】本発明における(A)芳香族ポリアミック
酸化合物は、下記一般式(4)
【化10】 (式中、X、R1、R2、R3、R4、m、n、p及びq
は、一般式(1)と同意義である)で表されるジアミン
成分と、1倍モル当量以上のテトラカルボン酸二無水物
とを溶媒中で反応させることにより製造することができ
る。
【0011】前記一般式(4)で表されるジアミン成分
としては、例えば、2,2−ビス−[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス−[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ビフ
ェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)]ビフェ
ニル、ビス[1−(4−アミノフェノキシ)]ビフェニ
ル、ビス[1−(3−アミノフェノキシ)]ビフェニ
ル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メ
タン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)]ベンゾフェノン、ビス[4−(3−アミノフェノ
キシ)]ベンゾフェノン、ビス[4,4′−(4−アミ
ノフェノキシ)]ベンズアニリド、ビス[4,4′−
(3−アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、9,9−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]フルオ
レン、9,9−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル]フルオレン等が挙げられる。これらは、単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0012】また、上記ジアミン成分には、本発明の効
果を阻害しない範囲内で芳香族ジアミンを併用すること
ができる。上記ジアミノ成分と併用できる芳香族ジアミ
ンとしては、例えば、n−フェニレンジアミン、p−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルプロ
パン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、4,4′
−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ
ジフェニルスルホン、3,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル、2,6−ジアミノピリジン、3,3′−ジメト
キシベンジジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(アミノフェノキシ)ベン
ゼン、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メチ
ルエチリデン)]ビスアニリン、4,4′−[1,3−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリ
ン等を挙げることができる。また、上記ジアミン成分の
一部に、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ジメチルシロキサン系ジアミン(信越化学(株)
製、商品名LP−7100等)などの芳香環を含まない
脂肪族系のジアミンを使用してもよい。
【0013】また、テトラカルボン酸二無水物として
は、例えば、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,3′,3,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3′,4,4′−ジフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水
物等が好ましいものとして挙げられる。また、上記テト
ラカルボン酸二無水物成分の一部として、例えば、ピロ
メリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラ
センテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェ
ナンスレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,1
0−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン
二無水物等を使用することもできる。また、上記テトラ
カルボン酸二無水物成分の一部に、例えば、シクロブテ
ンテトラカルボン酸二無水物等の芳香環を含まない脂肪
族系のテトラカルボン酸二無水物を使用してもよい。
【0014】前記ジアミン成分と、前記テトラカルボン
酸二無水物とを反応させる際の溶媒としては、(A)芳
香族ポリアミック酸化合物に対して、不活性である必要
があり、例えば、含窒素系溶剤類(N−メチルピロリド
ン、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクト
ン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等)、脂環式ケ
トン類(シクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノ
ン等)、エーテル類(3−メチル−3−メトキシブチル
アセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテルア
セテート等)などが挙げられる。これらの中から、非含
窒素系溶剤であることが、耐PCT性、低温硬化性等の
点から好ましく、ラクトン類、脂環式ケトン類、エーテ
ル類等がより好ましく、γ−ブチロラクトンが特に好ま
しいものとして挙げられる。これらは、単独で又は2種
類以上を組み合わせて使用される。
【0015】本発明における(A)芳香族ポリアミック
酸化合物の重量平均分子量は、10,000〜200,
000とすることが好ましい。この重量平均分子量が1
0,000未満では、耐PCT性、耐現像液性等が低下
する傾向があり、200,000を超えると、現像性や
解像度が低下する傾向がある。なお、重量平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により
測定(溶離液として、N,N−ジメチルホルムアルデヒ
ドとテトラヒドロフランの混合溶液を使用)し、標準ポ
リスチレン検量線を用いて換算した値である。
【0016】本発明における(B)末端にエチレン性不
飽和基を有する光重合性不飽和化合物としては、例え
ば、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテ
ニルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジ
ルアクリレート、ベンジルメタクリレート、多価アルコ
ールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる
化合物、ビスフェノールAポリオキシエチレンジアクリ
レート又はビスフェノールAポリオキシエチレンジメタ
クリレート、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和
カルボン酸を付加して得られる化合物、多価カルボン酸
(無水フタル酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を
有する物質(β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−
ヒドロキシエチルメタクリレート等)とのエステル化
物、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、
ウレタンアクリレート又はウレタンメタクリレート等が
挙げられる。
【0017】多価アルコールにα,β−不飽和カルボン
酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、ポリ
エチレングリコールジアクリレート又はポリエチレング
リコールジメタクリレート(エチレン基の数が2〜14
のもの)、トリメチロールプロパンジアクリレート、ト
リメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシ
トリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシト
リメタクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシ
トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシ
トリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアク
リレート、テトラメチロールメタントリメタクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラメタクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート又はポリプロピレングリ
コールジメタクリレート(プロピレン基の数が2〜14
のもの)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
【0018】ビスフェノールAポリオキシエチレンジア
クリレート又はビスフェノールAポリオキシエチレンジ
メタクリレートとしては、例えば、ビスフェノールAジ
オキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAジオ
キシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAトリ
オキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAトリ
オキシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAデ
カオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAデ
カオキシエチレンジメタクリレート等が挙げられる。グ
リシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付
加して得られる化合物としては、例えば、トリメチロー
ルプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、
ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート
等が挙げられる。
【0019】アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエ
ステルとしては、例えば、アクリル酸メチルエステル、
メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステ
ル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエ
ステル、メタクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−
エチルヘキシルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シルエステル等が挙げられる。ウレタンアクリレート又
はウレタンメタクリレートとしては、例えば、トリレン
ジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリル酸エ
ステル又は2−ヒドロキシエチルメタクリル酸エステル
との反応物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
トとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキシエチ
ルアクリル酸エステル又はシクロヘキサンジメタノール
と2−ヒドロキシエチルメタクリル酸エステルとの反応
物等が挙げられる。
【0020】これらの(B)末端にエチレン性不飽和基
を有する光重合性不飽和化合物の中から、有機イソシア
ネート化合物(トリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート等)と、ヒドロキシル基含有アクリレー
ト又はヒドロキシル基含有メタクリレート(2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート等)と、必要により、鎖延長剤(シクロヘキサ
ンジメタノール等)を反応させた、ウレタンアクリレー
ト又はウレタンメタクリレート等のウレタン結合を有す
る(B)末端にエチレン性不飽和基を有する光重合性不
飽和化合物が、(A)芳香族ポリアミック酸化合物と他
のレジスト構成成分との相溶性や耐PCT性等の点から
より好ましいものとして挙げられ、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノール
と2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートとの反応物が特に好ましいもの
として挙げられる。
【0021】本発明における(C)活性光の照射により
遊離ラジカルを生成する光重合開始剤としては、例え
ば、ベンゾインエーテル類(ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフ
ェニルエーテル等)、ベンゾフェノン類(ベンゾフェノ
ン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベン
ゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチ
ル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン等)、ベンジル
ケタール類(ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギ
ー社製、イルガキュア651)、ベンジルジエチルケタ
ール等)、アセトフェノン類(2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロ
アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン
等)、キサントン類(2,4−ジメチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等)、ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー
社製、イルガキュア184)、1−(4−イソプロピル
フェニル)−2−ビトロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン(メルク社製、ダロキュア1116)、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製、ダロキュア1173)等が挙げられる。
これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用さ
れる。
【0022】また、上記した(C)活性光の照射により
遊離ラジカルを生成する光重合開始剤の他に、例えば、
2,4,5−トリアリルイミダゾール二量体と2−メル
カプトベンゾオキサゾール、ロイコクリスタルバイオレ
ット、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)メタン等との組み合わせも使用することができ、ま
た、それ自体では光開始性はないが、前記物質と組み合
せることにより、全体として光開始性能のより良好な増
感剤系となるような添加剤(ベンゾフェノンに対するト
リエタノールアミン等の三級アミン)などを使用するこ
ともできる。
【0023】これらの(C)活性光の照射により遊離ラ
ジカルを生成する光重合開始剤の中から、分子構造中に
アミン構造を有さないものが、感光性樹脂組成物の保存
安定性を良好にする点から好ましく、感度や解像度等の
点から、ベンジルジメチルケタールがより好ましい。
【0024】本発明における(D)ベンゾトリアゾール
化合物は、前記一般式(2)で表されるものであり、前
記一般式(2)において、炭素数1〜6のアルキル基と
しては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t
ert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基
等が挙げられる。前記一般式(2)において、炭素数1
〜9のアルキル基としては、例えば、上記した炭素数1
〜6のアルキル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチ
ルヘキシル基、ノニル基等が挙げられる。
【0025】本発明における(D)ベンゾトリアゾール
化合物としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾ
ール、1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−オール、
1−(ホルムアミドメチル)−1H−ベンゾトリアゾー
ル、1−(メチル)−1H−ベンゾトリアゾール、1−
(エチル)−1H−ベンゾトリアゾール、1−(プロピ
ル)−1H−ベンゾトリアゾール、1−(ブチル)−1
H−ベンゾトリアゾール、1−(イソシアニドメチル)
−1H−ベンゾトリアゾール、4−カルボキシベンゾト
リアゾール、5−カルボキシベンゾトリアゾール等が挙
げられ、耐PCT性等の点から、4−カルボキシベンゾ
トリアゾール、5−カルボキシベンゾトリアゾール等が
より好ましいものとして挙げられる。本発明の感光性樹
脂組成物は、(D)前記一般式(2)で表されるベンゾ
トリアゾール化合物を必須成分とすることにより、耐P
CT性を良好なものとすることができる。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物における(A)
芳香族ポリアミック酸化合物の配合量は、(A)成分及
び(B)成分の総量を100重量部として、20〜95
重量部とすることが好ましく、20〜80重量部とする
ことがより好ましく、30〜75重量部とすることが特
に好ましい。本発明の感光性樹脂組成物における(B)
光重合性不飽和化合物の配合量は、(A)成分及び
(B)成分の総量を100重量部として、5〜80重量
部とすることが好ましく、20〜80重量部とすること
がより好ましく、25〜70重量部とすることが特に好
ましい。(A)成分の配合量が20重量部未満では、耐
PCT性が低下する傾向があり、95重量部を超える
と、感度が低下する傾向がある。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物における(C)
光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の
総量100重量部に対して0.01〜20重量部とする
ことが好ましく、0.1〜15重量部とすることがより
好ましく、0.5〜10重量部とすることが特に好まし
い。(C)成分の配合量が0.01重量部未満では、感
度が低下する傾向があり、20重量部を超えると形成さ
れるネガティブパターンの形状が悪くなる傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物における(D)ベンゾトリア
ゾール化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の
総量100重量部に対して0.01〜20重量部とする
ことが好ましく、0.01〜10重量部とすることがよ
り好ましく、0.01〜1重量部とすることが特に好ま
しい。(D)成分の配合量が0.01重量部未満は、耐
PCT性が低下する傾向があり、20重量部を超えると
現像性や保存安定性が低下する傾向がある。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物は、前記した
(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を
配合し、均一に溶解することにより得ることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、前記した(A)
成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の他に、
(E)溶媒を含有させることができる。このような
(E)溶媒としては、(A)成分、(B)成分、(C)
成分及び(D)成分を溶解するものであれば特に制限は
なく、例えば、(A)成分の合成の時の、ジアミン成分
とテトラカルボン酸二無水物とを反応させる際に使用で
きる溶媒として、先に例示したもの等が挙げられる。ま
た、これらの他にも、トルエン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル等も溶媒として使用することがで
きる。(E)溶媒を含有させる場合、その使用量は、塗
工性、成膜性等の点から、(A)成分及び(B)成分の
総量100重量部に対して20〜500重量部とするこ
とが好ましい。
【0029】また、本発明の感光性樹脂組成物には、染
料、顔料、可塑剤、安定剤等を必要に応じて添加するこ
とができる。また、本発明の感光性樹脂組成物には、耐
熱性、耐湿性、耐電食性等の特性を向上させる目的で、
熱硬化樹脂、架橋剤等を用いることもできる。熱硬化樹
脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレ
ゾールノボラック、クレゾールノボラック型等公知のエ
ポキシ樹脂とアミン系、酸無水物系等のエポキシ硬化剤
の組み合わせ、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹
脂等のアミノ樹脂やその誘導体、フェノール樹脂などを
用いることができる。
【0030】本発明のレリーフパターンの製造法は、前
記本発明の感光性樹脂組成物の層を、基板上に形成し、
像的に露光し、次いで現像を行うことを特徴とする。本
発明の感光性樹脂組成物の層を、基板上に形成する方法
としては、例えば、前記した(A)成分、(B)成分、
(C)成分及び(D)成分を配合し、均一に溶解した感
光性樹脂組成物の溶液を、基板上に均一に塗布した後、
加熱乾燥又は熱風吹き付けにより乾燥し、感光性樹脂組
成物の層を基板上に形成する方法等が挙げられる。感光
性樹脂組成物の層の乾燥条件は、特に制限はないが、通
常、乾燥温度が60〜130℃であり、また、必要によ
り減圧下で乾燥を行ってもよい。乾燥後の感光性樹脂組
成物の層の膜厚は、特に制限はないが、5〜100μm
とすることが好ましく、10〜60μmとすることがよ
り好ましい。また、基板と感光性樹脂組成物の層との密
着性をさらに向上させるために、基板の予熱処理を行う
こともできる。
【0031】このようにして得られた感光性樹脂組成物
の層は、次いで、ネガフィルム又はポジフィルムを用い
て活性光により画像的に露光される。活性光としては、
公知の活性光源、例えば、カーボンアーク、水銀蒸気ア
ーク、キセノンアーク等から発生する光が用いられる。
感光性樹脂組成物の層に含まれる光開始剤の感受性は、
通常、紫外線領域において最大であるので、その場合は
活性光源は紫外線を有効に放射するものにすべきであ
る。
【0032】露光後、アルカリ性水溶液等を用いて、例
えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピ
ング等の公知の方法により未露光部を除去して現像す
る。また、現像液に用いるアルカリ成分としては、炭酸
ソーダ、水酸化ナトリウム、ほう砂等が挙げられ、通
常、0.01〜30重量%の範囲で用いられる。また、
現像に用いる際の現像液の温度は、感光性樹脂組成物の
層の現像性によって調節することができる。また、この
現像液中には、ブチルカルビトール、N,N−ジメチル
ホルムアミド、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の有機溶
剤、ヘプタン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレ
ンパラクミルフェニルエーテル等の界面活性剤、消泡剤
などを添加することもできる。
【0033】現像終了後、更に、耐PCT性、はんだ耐
熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプ
による紫外線照射や加熱を行うこともできる。紫外線照
射時の紫外線照射量は、0.2〜10J/cm2とすること
が好ましく、照射の際の温度は、60〜150℃とする
ことが好ましい。加熱温度は、150〜250℃とする
ことが好ましく、加熱時間は15〜120分とすること
が好ましい。これら紫外線の照射と加熱の順は、どちら
を先に行なってもよいが、紫外線の照射を先に、加熱を
その後に行うことがより好ましい。このようにして得ら
れるレリーフパターンは、ソルダーレジストとして働
き、この後、LSI等の部品を実装することができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 製造例1 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管の付いた、
5リットルの反応容器に、γ−ブチロラクトン295
4.7g及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン410.00g(1.00モ
ル)を入れ、45℃に昇温し、43〜50℃に保ちなが
ら、3,3′、4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物334.88g(1.04モル)を少量づ
つ添加した。添加後、45℃で5時間反応を続けた後、
室温に冷却して(A)芳香族ポリアミック酸化合物の溶
液(A−1)を得た。得られた(A)芳香族ポリアミッ
ク酸化合物の溶液(A−1)の固形分は、20重量%で
あり、重量平均分子量は、70,000であった。
【0035】製造例2 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管の付いた、
5リットルの反応容器に、γ−ブチロラクトン310
9.8g及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン410.00g(1.00モ
ル)を入れ、45℃に昇温し、43〜50℃に保ちなが
ら、3,3′,4,4′−ビフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸二無水物372.32g(1.04モル)を少
量づつ添加した。添加後、45℃で5時間反応を続けた
後、室温に冷却して(A)芳香族ポリアミック酸化合物
の溶液(A−2)を得た。得られた(A)芳香族ポリア
ミック酸化合物の溶液(A−2)の固形分は、20重量
%であり、重量平均分子量は、70,000であった。
【0036】製造例3 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管の付いた、
5リットルの反応容器に、γ−ブチロラクトン285
7.6g及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エーテル384.00g(1.00モ
ル)を入れ、45℃に昇温し、43〜50℃に保ちなが
ら、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物334.88g(1.04モル)を少量づ
つ添加した。添加後、45℃で5時間反応を続けた後、
室温に冷却して(A)芳香族ポリアミック酸化合物の溶
液(A−3)を得た。得られた(A)芳香族ポリアミッ
ク酸化合物の溶液(A−3)の固形分は、20重量%で
あり、重量平均分子量は、70,000であった。
【0037】製造例4 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管の付いた、
5リットルの反応容器に、γ−ブチロラクトン280
8.0g及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]エーテル384.00g(1.00モ
ル)を入れ、45℃に昇温し、43〜50℃に保ちなが
ら、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸二無水物322.40g(1.04モル)を少
量づつ添加した。添加後、45℃で5時間反応を続けた
後、室温に冷却して(A)芳香族ポリアミック酸化合物
の溶液(A−4)を得た。得られた(A)芳香族ポリア
ミック酸化合物の溶液(A−4)の固形分は、20重量
%であり、重量平均分子量は、70,000であった。
【0038】製造例5 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管の付いた、
5リットルの反応容器に、γ−ブチロラクトン169
6.3g及び4,4−ジアミノジフェニルエーテル20
0.0g(1.00モル)を入れ、45℃に昇温し、4
3〜50℃に保ちながら、ピロメリット酸二無水物22
6.72g(1.04モル)を少量づつ添加した。添加
後、45℃で5時間反応を続けた後、室温に冷却して芳
香族ポリアミック酸化合物の溶液(a−1)を得た。得
られた芳香族ポリアミック酸化合物の溶液(a−1)の
固形分は、20重量%であり、重量平均分子量は、7
0,000であった。
【0039】製造例6 温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管及び滴下器
の付いた、1リットルの反応容器に、トルエン137.
3g及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート2
10.00g(1.00モル)を入れ、70℃に昇温
し、70〜75℃に保ちながら、シクロヘキサンジメタ
ノール72.00g(0.50モル)及び2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート130.00g(1.00モ
ル)を少量づつ滴下した。滴下後、70℃で5時間反応
を続けた後、室温に冷却して(B)光重合性不飽和化合
物の溶液(B−1)を得た。得られた(B)光重合性不
飽和化合物の溶液(B−1)の固形分は、75重量%で
あった。
【0040】実施例1〜6、比較例1〜4 製造例1〜5で得られた(A)成分、製造例6で得られ
た(B)成分、(C)成分、(D)成分及び染料を、そ
れぞれ表1及び表2に示した配合割合(重量部)で混合
し、感光性樹脂組成物の溶液を得た。次いで、銅厚18
μmの銅張積層板(日立化成工業(株)製MCL−E−6
79)を、住友スリーエム(株)製スコッチブライトで研
磨し、水洗し、80℃で15分間乾燥した。この試験基
板に、アプリケーターを用いて上記配合の感光性樹脂組
成物の溶液を均一に塗布し、90℃のホットプレートで
10分間乾燥した。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚
さは、20μmであった。このようにして得られた感光
性樹脂組成物の層を形成した試験基板について、現像
性、保存安定性、耐PCT性、はんだ耐熱性について以
下の方法で試験した。その結果を表1及び表2に併せて
示した。
【0041】(1)現像性 上記で得られた感光性樹脂組成物の層を形成した試験基
板を、ポリオキシエチレンパラクミルフェニルエーテル
2.0重量%、炭酸ソーダ0.5重量%を含有するアル
カリ性水溶液を用いて45℃で60秒間スプレー現像し
た。現像後、30倍に拡大して残存する樹脂を目視で評
価した。評価の基準は次の通りである。 ○:現像性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く残ら
ないもの) ×:現像性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し残る
もの)
【0042】(2)保存安定性 上記で得られた感光性樹脂組成物を室温(20〜23
℃)で1週間保管した後、(1)と同じ方法で試験基板
を作製し、現像性を評価した。評価の基準は次の通りで
ある。 ○:保存安定性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く
残らず、現像性の良好なもの) ×:保存安定性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し
でも残り、現像性の不良なもの)
【0043】(3)耐PCT性 前述の銅厚18μmの銅張積層板(日立化成工業(株)製
MCL−E−679)を、住友スリーエム(株)製スコッ
チブライトで研磨し、水洗し、80℃で15分間乾燥し
た。この試験基板に、前述と同様にアプリケーターを用
いて上記配合の感光性樹脂組成物の溶液を均一に塗布
し、90℃のホットプレートで10分間乾燥した。得ら
れた感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、20μm
であった。次にオーク製作所製HMW−590型露光機
を使用し、1000mJ/cm2の露光量で露光した。次いで
東芝電材(株)製紫外線照射装置を用いて3J/cm2の量で
紫外線を再照射し、その後更に乾燥機で200℃で60
分間加熱した。このようにして得られた試験基板を、平
山製作所製PCT試験装置を用いて、121℃、2atm
の条件で200時間までPCT処理を行い、以下に示す
評価法でクロスカット法によるテープテストによって、
密着性を評価した。A/B(B個中A個剥離したことを
示す)
【0044】(4)はんだ耐熱性 前述の銅厚18μmの銅張積層板(日立化成工業(株)製
MCL−E−679)を、住友スリーエム(株)製スコッ
チブライトで研磨し、水洗し、80℃で15分間乾燥し
た。この試験基板に、前述と同様にアプリケーターを用
いて上記配合の感光性樹脂組成物の溶液を均一に塗布
し、90℃のホットプレートで10分間乾燥した。得ら
れた感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、20μm
であった。次に、図1に示すネガマスクを感光性樹脂組
成物の層の上から密着させ、オーク製作所製HMW−5
90型露光機を使用し、1000mJ/cm2の露光量で露光
した。次いでネガマスクを剥離した後、現像液にポリオ
キシエチレンパラクミルフェニルエーテル2重量%、炭
酸ソーダ0.5重量%を含有するアルカリ性水溶液を用
いて45℃で60秒間スプレー現像した。現像後、80
℃で10分間加熱乾燥し、東芝電材(株)製紫外線照射装
置を用いて3J/cm2の量で紫外線を再照射し、その後更
に乾燥機で200℃で60分間加熱した。
【0045】このようにして得られた試験基板表面に、
ロジン系フラックスA−226(田村化研(株)製)を塗
布し、260℃のはんだ浴に180秒間浸漬し、その後
25℃のトリクレンに20秒間浸漬してフラックスを除
去した。このような操作を行った後、レジストの外観を
評価した。評価基準は次のとおりである。 ○:はんだ耐熱性が良好なもの(レジストにクラックや
浮き、ハガレの発生が全く無いもの) ×:はんだ耐熱性が不良なもの(レジストにクラックや
浮き、ハガレの発生するもの)
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の感光性樹脂組成物は、プ
リント配線板の製造に適用できる250℃以下の加熱硬
化により、耐PCT性、低温硬化性、はんだ耐熱性、耐
めっき液性、耐薬品性、電気絶縁性、保存安定性、作業
環境性等が優れる。請求項2記載の感光性樹脂組成物
は、請求項1記載の感光性樹脂組成物の効果を奏し、よ
り耐PCT性が優れ、より保存安定性が優れ、さらに現
像性が優れ、高感度なものである。請求項3記載のレリ
ーフパターンの製造法は、耐PCT性、低温硬化性、は
んだ耐熱性、耐めっき液性、耐薬品性、電気絶縁性、作
業環境性等が優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例におけるはんだ耐熱性試験に
使用したネガマスクである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/06 H05K 3/06 H 3/18 3/18 D 3/28 3/28 D (72)発明者 川上 広幸 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 坂田 淘一 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(1) 【化1】 (式中、Ar1は芳香環を含む4価の有機基を示し、X
    は単結合、 【化2】 を示し、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、炭素数
    1〜6のアルキル基又はハロゲン原子を示し、m、n、
    p及びqは、各々独立に、0〜4の整数である)で表さ
    れる繰返し単位を有する芳香族ポリアミック酸化合物、
    (B)末端にエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽
    和化合物、(C)活性光の照射により遊離ラジカルを生
    成する光重合開始剤及び(D)一般式(2) 【化3】 (式中、k個のR5は、各々独立に、炭素数1〜6のア
    ルキル基又はカルボキシル基を示し、R6は水素原子、
    炭素数1〜9のアルキル基、アルデヒド基、イソシアニ
    ド基又は水酸基を示し、kは0〜4の整数である)で表
    されるベンゾトリアゾール化合物を含有してなる感光性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)芳香族ポリアミック酸化合物の配
    合量が、(A)成分及び(B)成分の総量を100重量
    部として20〜95重量部、(B)光重合性不飽和化合
    物の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量を10
    0重量部として5〜80重量部、(C)光重合開始剤の
    配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量
    部に対して0.01〜20重量部並びに(D)ベンゾト
    リアゾール化合物の配合量が、(A)成分及び(B)成
    分の総量100重量部に対して0.01〜20重量部で
    ある請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物
    の層を、基板上に形成し、像的に露光し、次いで現像を
    行うことを特徴とするレリーフパターンの製造法。
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