JP4517640B2 - 耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターン製造方法並びに電子部品 - Google Patents

耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターン製造方法並びに電子部品 Download PDF

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Description

本発明は、高透明性、高密着性で、また加熱硬化後の塗膜収縮率が小さく厚膜形成に適し、銅配線との密着性、耐銅マイグレーション性に優れた耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物に関し、半導体装置のカバーコート材、再配線用コア材、半田等のボール用カラー材、フリップチップ等で用いられるアンダーフィル材等、いわゆるパッケージ用途に好適な耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物及びこの組成物を用いたパターン製造方法並びに電子部品に関し、特に加熱処理によりポリイミド系耐熱性高分子となるネガ型の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物及びパターンの製造方法並びに電子部品に関する。
ポリイミド又はその前駆体であってそれ自体でフォトパターニング性を兼備しているものは感光性ポリイミドと呼ばれ、半導体の表面保護膜用等に用いられる。感光性ポリイミドにはいくつかの感光性付与方式が知られている。代表的なものには、特公昭55-41422号公報で提案されているようなポリアミド酸のヒドロキシアクリレートとのエステルとしたものや、特開昭54-145794号公報で提案されているようなポリアミド酸にアミノアクリレートのようなものを配合し感光性基を塩結合で導入するものが知られている。
特公昭55-41422号公報 特開昭54-145794号公報
これらの材料はポリアミド酸自体が剛直なために、スピンコート等によって作製する膜状態では従来の紫外線硬化塗料やドライフィルムレジストと比較して低感度となる欠点がある。これを改良すべくオキシムエステル系化合物、アリールグリシン系化合物等を添加することにより高感度化することができる。しかし一方で、厚膜形成した場合、感度不足や密着性低下等の欠点がある。また、加熱硬化後の塗膜収縮率が大きく、より厚膜の形成が困難であり、ポリイミドパターンの形状及び開口パターンの寸法が大幅に変化してしまうといった問題がある。
また、パッケージ用途では、熱衝撃等によって生じた応力を緩和する特性が要求され、加熱硬化後の塗膜の膜特性によっては充分な緩和が得られず、クラックや剥がれを生じることがある。さらに、パッケージ用途では、アンダーバンピングメタル層やモールド材との密着性が充分でないと剥がれを生じてしまうことがある。また、再配線には銅配線が用いられる事が多くポリイミドと直接接触する場合が多い。銅は酸化されやすい上にポリイミドとの間でマイグレーションを起こし、剥離や絶縁抵抗の低下を引き起こすことがある。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、前記要求特性を満足する耐熱性感光性樹脂硬化体を形成することのできる有用な組成物となる耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物及びそれを用いたパターン製造方法並びに電子部品を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、信頼性に優れるカバーコート材、再配線用コア材、半田等のボール用カラー材、応力緩和の為のアンダーフィル材から選択される、半導体装置のパッケージ用途に用いられるものとして、厚膜形成可能で、感光特性に優れ、高感度で、低露光量でも良好な形状のパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、硬化膜特性にも優れる硬化膜が得られ、耐銅マイグレーション性に優れ、さらに加熱硬化後の塗膜収縮率小さく、かつ現像液に対する溶解性、光硬化性及び耐熱性を高めた厚膜耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を提供することである。
求項の発明は、乾燥後の膜厚が20μm以上である厚膜の形成が可能で、感光特性に優れ、高感度で、低露光量でも良好な形状のパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、また、加熱硬化後の塗膜収縮率が小さく、硬化膜特性にも優れる硬化膜が得られ、さらに製造工程の短縮が可能であり、製造コストが削減できるパターン製造方法を提供することである。
請求項の発明は、上記目的に加え更に信頼性に優れる電子部品を提供するものである。
[課題を解決するための手段]
本発明は、カバーコート材、再配線用コア材、半田ボール用カラー材及びフリップチップのアンダーフィル材から選択される、半導体装置のパッケージ用途に用いられる組成物であって、(A)ジアミン成分と酸無水物成分の両方又はどちらか一方は、芳香環を3個以上有し、かつ、両隣の芳香環との間を介する結合が1,3位である芳香環を少なくとも1つ有し、さらにポリアミド酸の有するカルボキシル基と炭素炭素不飽和二重結合及びヒドロキシ基を含有する化合物とのエステル結合によって、前記の炭素炭素不飽和二重結合を導入するポリアミド酸不飽和エステルであって、エステル化率が30〜90%であるポリイミド前駆体、(B)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物、(C)光開始剤、(D)金属害防止剤を含む耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物に関する。
た、本発明は、前記の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現像する工程及び加熱処理する工程を含み、前記の乾燥する工程の後で、かつ、露光する工程の前に得られる前記の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物の膜厚が少なくとも20μm以上のものを有することを特徴とするパターン製造方法に関する。好ましくは、前記の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて厚膜の被膜を形成する工程、該被膜に所定のパターンのマスクを介して光を照射する工程及び該光照射後の被膜を有機溶剤又は塩基性水溶液を用いて現像する工程を含むパターン製造方法である。
また、本発明は、前記のパターン製造方法により得られるパターンの層を有してなる電子部品に関する。
[発明の効果]
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物は、厚膜形成可能で、感光特性に優れ、高感度で低露光量でも良好な形状のパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、硬化膜特性にも優れ、熱硬化後の収縮率が小さく、応力緩和に優れ、メタル層やモールド材との接着性が高く耐銅マイグレーション性に優れたものである。
また、本発明のパターン製造方法は、厚膜形成可能で、感光特性に優れ、高感度で、低露光量でも良好なパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、硬化膜特性にも優れる硬化膜が得られ、熱硬化時の収縮率も最低限に抑制でき、さらに製造工程の短縮が可能であり、製造コストが削減できるものである。
本発明で用いる(A)ジアミン成分と酸無水物成分の両方又はどちらか一方が芳香環を3個以上有するポリイミド前駆体として、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド等があり、特に制限されないが、光重合可能な炭素炭素不飽和二重結合を有するポリイミド前駆体であることが好ましい。
光重合可能な炭素炭素不飽和二重結合を有する化合物がポリアミド酸に側鎖として共有結合した構造を有するポリアミド酸不飽和エステル、ポリアミド酸不飽和アミド、ポリアミド酸に炭素炭素二重結合を有するアミン化合物を混合して、カルボキシル基とアミノ基のイオン結合により炭素炭素二重結合を導入したものなどが挙げられる。炭素炭素不飽和二重結合は、アクリロイル基又はメタクリロイル基の形で含まれることが好ましい。
前記ポリアミド酸エステルは、テトラカルボン酸二無水物と不飽和基を有するヒドロキシ基含有化合物を混合して反応させ、テトラカルボン酸のハーフエステルを製造した後、塩化チオニルにより酸クロリド化し、次いで、ジアミンと反応させる方法や、前記テトラカルボン酸ハーフエステルをカルボジイミド類を縮合剤としてジアミンと反応させる酸クロライド法、カルボジイミド縮合剤を用いる方法、イソイミド法等により合成することができる。
また前記エステル結合で炭素炭素不飽和二重結合を導入する場合、前記炭素炭素二重結合を有する化合物の導入量は、現像液に対する溶解性、光硬化性、耐熱性等の点からポリアミド酸の有するカルボキシル基に対して20〜100%とすることが好ましく、30〜90%とすることがより好ましい。
前記炭素炭素不飽和二重結合を有する化合物の例としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、3-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロラクトン-2-(メタクリロキシ)エチルエステル、ジカプロラクトン-2-(メタクリロイロキシ)エチルエステル等が挙げられる。
上記ポリイミド前駆体の分子量は、重量平均分子量で3000〜200000とすることが好ましく、5000〜100000とすることがより好ましい。上記(A)成分のポリイミド前駆体としては、ジアミン成分と酸無水物成分の両方又はどちらか一方が芳香環を3個以上有する必要があり、このジアミン成分としては例えば、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4-アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス-p-アミノフェニルアニリン、ビス-(4-アミノフェノキシフェニル)スルフィド、ビス-(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)アントラセンなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。
また、上記ポリイミド前駆体のジアミン成分としては、他のジアミンを含有してもよい。例えば、2,4-ジアミノ安息香酸、3,4-ジアミノ安息香酸、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル-3-スルホンアミド、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル-4-スルホンアミド、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル-3'-スルホンアミド、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル-4-スルホンアミド、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル-3'-カルボキサイド、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル-4-カルボキサイド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジヒドロキシ-4,4'-ジアミノビフェニル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらを用いる場合全アミン成分に対して、1〜50モル%用いることが好ましい。これらのジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
その他、ジアミンとしては接着性向上のために、下記一般式(1)で表されるジアミノポリシロキサン等のジアミンを使用することもできる。R及びRとしては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、これらの結合基などが挙げられ、R及びRとしては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。これらを用いる場合、全アミン成分に対して、1〜30モル%用いることが好ましい。これらのジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。
Figure 0004517640
(式中R及びRは2価の炭化水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R及びRは1価の炭化水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、nは1以上の整数である)
前記(A)ポリイミド前駆体の酸無水物としては、例えば、5,5'-[(1-メチルエチリデン)ビス(4,1-フェニレンオキシ)]ビス-1,3-イソベンゾフランジオン、5,5'-[1,3-フェニレンビス(オキシ)]ビス-1,3-イソベンゾフランジオン、ペリレン-2,3,8,9-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-4,5,10,11-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-5,6,11,12-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,7,8-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,9,10-テトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。
また、上記(A)ポリイミド前駆体の酸無水物成分としては、他の酸無水物を含有してもよい。例えば、オキシジフタル酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6-ピリジンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの使用にあたっては、単独で又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。これらを用いる場合、全酸無水物成分に対して、1〜30モル%用いることが好ましい。
(B)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物としては、多価アルコールとα,β-不飽和カルボン酸とを縮合して得られる化合物、例えばエチレングリコールジアクリレート(エチレングリコールジメタクリレート)、トリエチレングリコールジアクリレート(トリエチレングリコールジメタクリレート)、テトラエチレングリコールジアクリレート(テトラエチレングリコールジメタクリレート)、トリメチロールプロパンジアクリレート(トリメチロールプロパンジメタクリレート)、トリメチロールプロパントリアクリレート(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、1,2-プロピレングリコールジアクリレート(1,2-プロピレングリコールジメタクリレート)、ジ(1,2-プロピレングリコール)ジアクリレート(ジ(1,2-プロピレングリコール)ジメタクリレート)、トリ(1,2-プロピレングリコール)ジアクリレート(トリ(1,2-プロピレングリコール)ジメタクリレート)、テトラ(1,2-プロピレングリコール)ジアクリレート(テトラ(1,2-プロピレングリコール)ジメタクリレート)、ジメチルアミノエチルアクリレート(ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ジエチルアミノエチルアクリレート(ジエチルアミノエチルメタクリレート)、ジメチルアミノプロピルアクリレート(ジメチルアミノプロピルメタクリレート)、ジエチルアミノプロピルアクリレート(ジエチルアミノプロピルメタクリレート)、1,4-ブタンジオールジアクリレート(1,4-ブタンジオールジメタクリレート)、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(ペンタエリスリトールトリメタクリレート)、2‐ヒドロキシエチルアクリレート(2‐ヒドロキシエチルメタクリレート)、1,3‐アクリロイルオキシ-2‐ヒドロキシプロパン(1,3‐メタクリロイルオキシ-2‐ヒドロキシプロパン)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(ネオペンチルグリコールジメタクリレート)、ペンタエリスリトールジアクリレート(ペンタエリスリトールジメタクリレート)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート)、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート(テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート)等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記(B)成分の含有量は、(A)のポリイミド前駆体100重量部に対して、1〜200重量部とすることが好ましく、5〜50重量部とすることがより好ましい。この使用量が1重量部未満では現像液への溶解性も含めた感光特性に劣る傾向にあり、200重量部を超えると、フイルムの機械特性が劣る傾向にある。
本発明で使用する(C)光開始剤としては、特に制限は無いが例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2‐t−ブチルアントラキノン、2‐エチルアントラキノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2‐ジメトキシ-2‐フェニルアセトフェノン、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2‐メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノ-1-プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェナンスレンキノン、2‐イソプロピルチオキサントン、リボフラビンテトラブチレート、2,6-ビス(p-ジエチルアミノベンザル)-4-メチル-4-アザシクロヘキサノン、N-エチル-N-(p-クロロフェニル)グリシン、N-フェニルジエタノールアミン、2-(o-エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン-1-オン、3,3,4,4-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3-カルボニルビス(7-ジエチルアミノクマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)-ビス-[2,6-ジフルオロ-3-(ピリ-1-イル)フェニル]チタン、ヘキサアリールビイミダゾール化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
上記(C)成分の含有量は、(A)成分のポリイミド前駆体100重量部に対して、1〜30重量部とすることが好ましく、3〜10重量部とすることがより好ましい。
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物は、必要に応じて増感剤を含有してもよい。増感剤としては、例えば7-N,N-ジエチルアミノクマリン、7-ジエチルアミノ-3-テノニルクマリン、3,3'-カルボニルビス(7-N,N-ジエチルアミノ)クマリン、3,3'-カルボニルビス(7-N,N−ジメトキシ)クマリン、3-チエニルカルボニル-7-N,N-ジエチルアミノクマリン、3-ベンゾイルクマリン、3-ベンゾイル-7-N,N-メトキシクマリン、3-(4'-メトキシベンゾイル)クマリン、3,3'-カルボニルビス-5,7-(ジメトキシ)クマリン、ベンザルアセトフェノン、4'-N,N−ジメチルアミノベンザルアセトフェノン、4'-アセトアミノベンザル-4-メトキシアセトフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4'-ビス(N-エチル,N-メチル)ベンゾフェノンなどが挙げられる。これらの含有量は、(A)成分のポリイミド前駆体100重量部に対して、0.05〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜10重量部とすることがより好ましい。
本発明で使用する(D)成分の金属害防止剤としては、特に制限はないが例えば、トリアゾール、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール系、テトラゾール、ベンゾテトラゾール等のテトラゾール系、4,4'-ブチリデンビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)等のビスフェノール系、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のヒンダーフェノール系、サリチル酸誘導体系、ヒドラジド誘導体系等が挙げられる。
上記(D)成分の含有量は、(A)成分のポリイミド前駆体100重量部に対して、0.1〜30重量部とすることが好ましく、1〜10重量部とすることがより好ましい。
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物は、さらに他の添加剤、例えば、可塑剤、接着促進剤等の添加剤を含有しても良い。
本発明のパターン製造方法は、本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて、フォトリソグラフィ技術により該組成物の硬化物からなるポリイミド膜を形成する。
本発明のパターン製造方法では、まず、支持基板上に本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を塗布し乾燥する工程から被膜が形成される。なお、本発明のパターン製造方法では、被膜又は加熱硬化後のポリイミド被膜と支持基板との接着性を向上させるため、あらかじめ支持基板表面を接着助剤で処理しておいてもよい。
耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物からなる被膜は、耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物ワニスの膜を形成した後、これを乾燥させることにより形成する。ワニスの膜の形成は、ワニスの粘度などに応じて、スピナを用いた回転塗布、浸漬、噴霧印刷、スクリーン印刷などの手段から適宜選択された手段により行う。なお、被膜の膜厚は塗布条件、組成物の固形分濃度等により調節できる。また、あらかじめ支持基板上に形成した被膜を支持体上から剥離してポリイミド前駆体組成物からなるシートを上記支持基板の表面に貼り付けることにより、上述の被膜を形成してもよい。
つぎに、この被膜に、所定のパターンのフォトマスクを介して光(活性光線)を照射して露光した後、有機溶剤又は塩基性水溶液により未露光部を溶解除去して現像し、所望のレリーフパターンを得る。活性光線として紫外線、可視光線、放射線などが挙げられ、通常に用いられている紫外線が好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、クロロホルム、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキサンオキシム、シクロヘキサン、1,4-シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキシルアセテート、シクロペンタノール、シクロペンタノン、シクロペンタノンオキシム、シクロペンタン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記塩基性水溶液は、通常、塩基性化合物を水に溶解した溶液である。塩基性化合物の濃度は、支持基板等への影響などから0.1〜50重量%とすることが好ましく、0.1〜30重量%とすることがより好ましい。なお、ポリイミド前駆体の溶解性を改善するため、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等の水溶性有機溶剤をさらに含有していてもよい。
上記塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムイオンの水酸化物又は炭酸塩や、アミン化合物などが挙げられる。
上記で得られたパターンは、通常本発明のポリイミド前駆体の一部がイミド化している。このパターンを、加熱処理することにより、安定な高耐熱性ポリイミドパターンを得ることが出来る。このときの加熱温度は、130〜500℃とすることが好ましく、150〜400℃とすることがより好ましい。この加熱温度が、130℃未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向にあり、500℃を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性に劣る傾向がある。また、このときの加熱時間は0.01〜10時間とすることが好ましく、0.05〜5時間とすることがより好ましい。この加熱時間が、0.01時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向にあり、10時間を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性に劣る傾向がある。
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物は、感光特性に優れ、高感度で、低露光量でも良好な形状のパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、硬化膜特性にも優れる硬化膜が得られ、耐銅マイグレーション性に優れ、さらに加熱硬化後の塗膜収縮率が小さく、厚膜形成ができるので、上記のパターンの製造方法により得られるパターンの層を有する電子部品は、上記の効果を十分に発揮することができる。
また、本発明の電子部品は、本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて、上記の露光する工程、現像する工程のない、すなわち、耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を被着体に形成する工程、及び加熱処理する工程により表面保護膜または層間絶縁膜を形成するものである。被着体に形成する工程、加熱処理する工程は、上記と同様にすることができる。
このようにして得られる本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた電子部品は、図1に示したように半導体装置のカバーコート材、再配線用コア材、半田等のボール用カラー材、アンダーフィル材等、いわゆるパッケージ用途に使用することができる。
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた樹脂硬化体は、メタル層や封止剤等との接着性に優れるとともに耐銅マイグレーション性に優れ、応力緩和効果も高いため、本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物から得られた樹脂硬化体を用いた半導体素子は、極めて信頼性に優れるものとなる。
本発明の電子部品は、前記組成物を用いて形成されるカバーコート、再配線用コア、半田等のボール用カラー、フリップチップ等で用いられるアンダーフィル等を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は何らこれらにより制限を受けない。以下の合成例にイソイミド化剤としてN,N'-ジヒドロカルビル置換カルボジイミドを用いた方法を示すが、代わりにトリフルオロ酢酸無水物を用いても良い。
(合成例1)
乾燥窒素500mlの4つ口フラスコに、4,4'-オキシジフタル酸二無水物21.72g(0.070mol)と乾燥したN-メチルピロリドン120mlを投入後撹拌し、この溶液に2-ヒドロキシエチルメタクリレート2.34g(0.018mol)を加えた。溶液を室温(25℃)で1時間撹拌し、次いで35℃で1時間撹拌後、室温(25℃)まで冷却し1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン14.03g(0.048mol)、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.25g(0.001mol)及び乾燥したN-メチルピロリドン80mlを室温で撹拌しながら1時間にわたり滴下添加し、一晩撹拌した。その後N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド27.9g(0.135mol)と乾燥したN-メチルピロリドン100mlを室温で撹拌しながら30分にわたり滴下添加した。さらに2-ヒドロキシエチルメタクリレート39.04g(0.30mol)を加え、50℃で5時間撹拌後、室温まで冷却し一晩撹拌した。この反応混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を除いたろ過液を2.0リットルのイオン交換水に激しく撹拌しながらゆっくり添加し沈殿物を得た。析出した沈殿物をさらにイオン交換水で洗浄後、メタノールで洗浄し吸引ろ過によりろ別し固形物を得た。得られた固形物を室温における水分含有率が1.0重量%以下になるまで減圧乾燥し、粉末状の固形物を得た。
(合成例2)
乾燥窒素導入管を備えた500mlの4つ口フラスコに、4,4'-オキシジフタル酸二無水物21.72g(0.070mol)と乾燥したN-メチルピロリドン100mlを投入後撹拌し、この溶液に2-ヒドロキシエチルメタクリレート1.30g(0.010mol)を加えた。溶液を室温で1時間撹拌し、さらに35℃に加熱して1時間撹拌後、室温まで冷却し、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン14.03g(0.048mol)、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.25g(0.001mol)及び乾燥N-メチルピロリドン100mlを室温で撹拌しながら1時間にわたり滴下添加し、一晩撹拌した。その後、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド26.82g(0.130mol)と乾燥N-メチルピロリドン100mlを室温で撹拌しながら30分にわたり滴下添加した。さらに2-ヒドロキシエチルメタクリレート45.55g(0.35mol)を加え、50℃で5時間撹拌後、室温まで冷却し一晩撹拌した。この反応混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を除いたろ過液を2.0リットルのイオン交換水に激しく撹拌しながらゆっくり添加し沈殿物を得た。析出した沈殿物をさらにイオン交換水で洗浄後、メタノールで洗浄し吸引ろ過により、ろ別し固形物を得た。得られた固形物を室温における水分含有率が1.0重量%以下になるまで減圧乾燥機で乾燥し、粉末状の固形物を得た。
(合成例3)
乾燥窒素導入管を備えた500mlの4つ口フラスコに、4,4'-オキシジフタル酸二無水物21.72g(0.070mol)と乾燥したN-メチルピロリドン100mlを投入後撹拌し、この溶液に2-ヒドロキシエチルメタクリレート1.30g(0.010mol)を加えた。溶液を室温(25℃)で1時間撹拌し、さらに35℃に加熱して1時間撹拌後、室温まで冷却し、オキシジアニリン9.60g(0.048mol)、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.25g(0.001mol)及び乾燥N-メチルピロリドン100mlを室温で撹拌しながら1時間にわたり滴下添加し、一晩撹拌した。その後、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド26.82g(0.130mol)と乾燥N-メチルピロリドン100mlを室温で撹拌しながら30分にわたり滴下添加した。さらに2-ヒドロキシエチルメタクリレート45.55g(0.35mol)を加え、50℃で5時間撹拌後、室温まで冷却し一晩撹拌した。この反応混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不要物を除いたろ過液を2.0リットルのイオン交換水に激しく撹拌しながらゆっくり添加し沈殿物を得た。析出した沈殿物をさらにイオン交換水で洗浄後、メタノールで洗浄し吸引ろ過により、ろ別し固形物を得た。得られた固形物を室温における水分含有率が1.0重量%以下になるまで減圧乾燥機で乾燥し、粉末状の固形物を得た。
(実施例1)
撹拌羽根、温度計及び窒素導入管を備えた100mlの4つ口フラスコに合成例1で得られた感光性ポリマの粉末35.0gとN-メチルピロリドン38.0gとp-メトキシフェノール0.1gを撹拌溶解させた後、2,2'-ビス(o-クロロフェニル)-4,4',5,5'-テトラフェニルビイミダゾール2.0g、2-メルカプトベンゾキサゾール1.0gとエチルミヒラーズケトン0.2gの感光剤と付加重合性化合物としてテトラエチレングリコールジアクリレート7.0g、金属害防止剤としてテトラゾール1.0gを加えて室温(25℃)で一晩撹拌溶解後フィルタろ過し耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。
この溶液をシリコンウエハー上にスピンコートした後に乾燥して20μmの塗膜を形成した後、パターンマスクを介して全波長露光機PLA-600FA(キャノン社製)で露光し、N-メチルピロリドンとメタノールとの混合溶液を用いて現像してエタノールでリンスを行ったところ、露光量100mJ/cmで剥離の無い良好なレリーフパターンが得られた。塗布後と現像後の膜厚の比率から残膜率を計算したところ93%であった。
(実施例2)
パターンマスクを介さずウエハ全面を露光量100mJ/cm2でウエハ全面を露光する以外は実施例1と同様な方法で処理した後、窒素雰囲気下で350℃にて1時間熱処理を行った。得られた硬化膜の熱収縮率は37%で従来のものよりも小さかった。得られた硬化膜をシリコンウエハから剥離し、膜の機械特性を測定したところ、80%以上の良好な伸び率を示すとともに弾性率が2.5GPaと従来品よりも小さかった。
(実施例3)
スピンコートの回転数を調整し80μmの塗膜を形成する以外は実施例1と同様な方法で処理したところ露光量200mJ/cmで10μmの解像性を示し、剥離の無い良好なパターンが得られた。
(参考例1)
合成例2で得られた感光性ポリマの粉末を用いること以外は実施例1と同様な方法で処理したところ、露光量200mJ/cmで剥離の無い良好なレリーフパターンが得られた。
(実施例)
実施例1でシリコンウエハの代わりにシリコンウエハ上に銅スパッタ膜(膜厚1500Å)が形成されたウエハを使用する以外は同様の処理を行い、さらに窒素下にて350℃で硬化膜を作製した。この硬化膜を観察したところ銅基板の変色は認められなかった。また、碁盤目試験(JIS-5400)を行ったところ、剥離は認められず良好な接着性を示した。
参考例2
合成例2で得られた感光性ポリマの粉末を用いること以外は実施例5と同様の処理を行い、同様の試験を行ったところ、剥離は認められず良好な接着性を示した。
(比較例1)
合成例3で得られた感光性ポリマの粉末を用いること以外は実施例1と同様にして溶液を調整し、実施例3と同様な方法で処理したところ、露光量500mJ/cmでも良好なレリーフパターンが得られなかった。パターンは逆テーパであり、ウエハからの剥離が認められた。
(比較例2)
実施例1で金属害防止剤であるテトラゾールを加えない溶液を調整し、実施例5と同様の処理で硬化膜を作製後、実施例5と同様の試験を行った。銅基板は変色し、碁盤目試験では剥離が認められた。
(比較例3)
実施例6で金属害防止剤であるテトラゾールを加えない溶液を調整し、実施例6と同様の処理で硬化膜を作製後、実施例6と同様の試験を行った。銅基板は変色し、碁盤目試験では剥離が認められた。
実施例1〜6に示したように、本発明の、(A)ジアミン成分と酸無水物成分の両方又はどちらか一方が芳香環を3個以上有するポリイミド前駆体(実施例ではジアミン成分に、芳香環を3個以上有する)(B)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物、(C)光開始剤、(D)金属害防止剤を含む耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた感光性ポリイミドは、厚膜形成可能で、感光特性に優れ、高感度で低露光量でも良好な形状のパターンが得られ、現像後の残膜率も高く、硬化膜特性にも優れ、熱硬化後の収縮率が小さく、応力緩和に優れ、メタル層やモールド材との接着性が高く耐銅マイグレーション性に優れる。これに対し、比較例で示した、(A)ジアミン成分と酸無水物成分の両方ともに芳香環を3個以上有さない合成例3のポリイミド前駆体の場合、露光量500mJ/cmと大きな露光量でも良好なパターンが得られず、密着性に乏しく、また、金属害防止剤を配合しない場合、銅基板は変色し、碁盤目試験では剥離してしまい、耐銅マイグレーション性や接着性に劣る。
本発明の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて製造した電子部品(半導体装置断面の概略図)の説明図。

Claims (3)

  1. カバーコート材、再配線用コア材、半田ボール用カラー材及びフリップチップのアンダーフィル材から選択される、半導体装置のパッケージ用途に用いられる組成物であって、(A)ジアミン成分と酸無水物成分の両方又はどちらか一方は、芳香環を3個以上有し、かつ、両隣の芳香環との間を介する結合が1,3位である芳香環を少なくとも1つ有し、さらにポリアミド酸の有するカルボキシル基と炭素炭素不飽和二重結合及びヒドロキシ基を含有する化合物とのエステル結合によって、前記の炭素炭素不飽和二重結合を導入するポリアミド酸不飽和エステルであって、エステル化率が30〜90%であるポリイミド前駆体、(B)常圧において100℃以上の沸点を有する付加重合性化合物、(C)光開始剤、(D)金属害防止剤を含む耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物。
  2. 請求項1に記載の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、現像する工程及び加熱処理する工程を含み、前記の乾燥する工程の後で、かつ、露光する工程の前に得られる前記の耐熱性感光性ポリイミド前駆体組成物の膜厚が少なくとも20μm以上のものを有することを特徴とするパターン製造方法
  3. 請求項2に記載の製造方法により得られるパターンの層を有してなる電子部品
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