JPH10162899A - 外部導体付き電線、その端末処理構造及び端末処理方法 - Google Patents

外部導体付き電線、その端末処理構造及び端末処理方法

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JPH10162899A
JPH10162899A JP32187696A JP32187696A JPH10162899A JP H10162899 A JPH10162899 A JP H10162899A JP 32187696 A JP32187696 A JP 32187696A JP 32187696 A JP32187696 A JP 32187696A JP H10162899 A JPH10162899 A JP H10162899A
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external conductor
electric wire
connection member
shield layer
conductive
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Tadashi Miyazaki
正 宮崎
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部導体と、この外部導体を導電部材に導通
可能に接続させるための接続部材とを備えた外部導体付
き電線において、接触信頼性を高める。 【解決手段】 接続部材26を、導電性樹脂または導電
性ゴムを用いてインサート成形によりシールド層(外部
導体)23と一体に設け、この接続部材26をシールド
シェル(導電部材)15に接触させた。接続部材26は
インサート成形によりシールド層23と一体化されてい
るので、接続部材26とシールド層23との間では密着
性に優れるとともに位置ずれの虞がなく、高い接触信頼
性が確保される。また、シールド電線(外部導体付き電
線)20とシールドシェル15との接続の際には、別体
の接続部材をシールド電線20に組み付けるという作業
が不要だから、作業性が良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド電線等の
外部導体付き電線を導電部材と導通可能に接続させるた
めの外部導体付き電線、その端末処理構造及び端末処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールド電線の端末部を端子金具に接続
する場合には、シールド電線のシールド層(外部導体)
から突出した導体をシールドするためのシールドシェル
(導電部材)が設けられ、そのシールドシェルとシール
ド層とを接続するための端末処理が行われる。
【0003】従来、この端末処理構造として図4及び図
5に示す方法がある。シールド電線1はシース2を剥い
てシールド層3を露出させた状態とされている。このシ
ールド層3には、おおむねU字形をなす接続金具4を備
えた筒形のホルダ5が外嵌され、接続金具4はシールド
層3に対して弾性的に挟み付けるように接触している。
ホルダ5にはシールドシェル7の端部が外嵌される。こ
れに伴い、接続金具4の両端部4Aが閉じ合わされた状
態でシールドシェル7の溝7Aに嵌入され、接続金具4
の端部4Aが溝7Aの縁部に対して弾性的に接触する。
これにより、シールド層3とシールドシェル7とが接続
金具4を介して導通接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来では
シールド層3とシールドシェル7とを接続する部材とし
て接続金具4を用いているが、この接続金具4はシール
ド層3に対して弾性接触しているだけなので、接続金具
4とシールド層3とが軸方向や周方向にずれる虞があ
り、接触信頼性の点で問題があった。本願発明は上記事
情に鑑みて創案されたものであって、接触信頼性の高い
外部導体付き電線、その端末処理構造及び端末処理方法
を提供することことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、外部
導体と、この外部導体を導電部材に導通可能に接続させ
るための接続部材とを備えた外部導体付き電線であっ
て、前記接続部材が、導電性樹脂または導電性ゴムから
なりインサート成形によって前記外部導体と一体に設け
られているところに特徴を有する。請求項2の発明は、
請求項1の発明において、前記外部導体が複数本の細線
を網状に編んだ編組線状のシールド層とされているとこ
ろに特徴を有する。
【0006】請求項3の発明は、外部導体付き電線の外
部導体を導電部材に対して接続可能とするための外部導
体付き電線の端末処理構造であって、前記外部導体付き
電線には、導電性樹脂または導電性ゴムからなる接続部
材が、インサート成形により前記外部導体と一体に設け
られているところに特徴を有する。請求項4の発明は、
請求項3の発明において、前記外部導体が複数本の細線
を網状に編んだ編組線状のシールド層とされているとこ
ろに特徴を有する。
【0007】請求項5の発明は、外部導体付き電線の外
部導体を導電部材に対して接続可能とするための外部導
体付き電線の端末処理方法であって、前記外部導体付き
電線に、導電性樹脂または導電性ゴムからなる接続部材
を前記外部導体と一体にインサート成形し、この接続部
材と前記導電部材とを接続するところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】
<請求項1>接続部材はインサート成形により外部導体
と一体化されているので、接続部材と外部導体との間で
は密着性に優れるとともにずれの虞がなく、高い接触信
頼性が確保される。また、外部導体と導電部材との接続
の際には、接続部材を外部導体付き電線に組み付ける作
業が不要となり、作業効率がよい。
【0009】<請求項2>外部導体が複数本の細線を網
状に編んだ編組線状のシールド層とされているので、そ
の編み目の隙間に接続部材が入り込むようになる。これ
により、シールド層と接続部材との間でズレや離脱が生
じ難くなる。 <請求項3>接続部材はインサート成形により外部導体
と一体化されているので、接続部材と外部導体との間で
は密着性に優れるとともにずれの虞がなく、高い接触信
頼性が確保される。また、外部導体と導電部材との接続
の際には、接続部材を外部導体付き電線に組み付ける作
業が不要となり、作業効率がよい。
【0010】<請求項4>外部導体が複数本の細線を網
状に編んだ編組線状のシールド層とされているので、そ
の編み目の隙間に接続部材が入り込むようになる。これ
により、シールド層と接続部材との間でズレや離脱が生
じ難くなる。 <請求項5>接続部材はインサート成形により外部導体
と一体化されているので、接続部材と外部導体との間で
は密着性に優れるとともにずれの虞がなく、高い接触信
頼性が確保される。また、外部導体と導電部材との接続
の際には、接続部材を外部導体付き電線に組み付ける作
業が不要となり、作業効率がよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1乃至図3を参照して説明する。まず、コネク
タハウジング10について説明する。コネクタハウジン
グ10は全体として筒状をなし、その内部には後方(図
2の右方)に開口するキャビティ11と前方に開口する
嵌合部12とが設けられている。キャビティ11にはシ
ールド電線(本発明の構成要件である外部導体付き電
線)20が挿入され、嵌合部12には雌コネクタ(図示
せず)が嵌合される。キャビティ11内には、その内周
に90°間隔で突成した支持部13を介してガイド筒部
14が形成されており、このガイド筒部14にはシール
ドシェル(本発明の構成要件である導電部材)15が外
嵌されている。
【0012】シールドシェル15は導電性金属材料から
なり、全体として円筒形をなしている。シールドシェル
15の前半部分に形成したスリット16は上記支持部1
3に圧入され、これによってシールドシェル15がキャ
ビティ11内に抜止保持されている。また、シールドシ
ェル15の後端部はガイド筒部14よりも所定寸法突出
されている。このシールドシェル15の突出部分の内周
には後述する接続部材26の大径部26Lが嵌合され、
ガイド筒部14の後端部内周には接続部材26の小径部
26Sが嵌合されるようになっている。さらに、ガイド
筒部14の後端内周とシールドシェル15の突出端内周
には、夫々、接続部材26の嵌合を容易にするためのテ
ーパ面14A,15Aが形成されている。
【0013】次に、シールド電線20について説明す
る。シールド電線20は、複数の導電性金属細線を撚り
合わせて成る導体21と、この導体21を被覆する絶縁
性樹脂製のコア22と、導電性金属細線をコア22の外
周に沿って網状に編んだ編組線からなるシールド層(本
発明の構成要件である外部導体)23と、このシールド
層23を被覆する絶縁性樹脂製のシース24とから構成
されている。導体21の先端部はコア22が剥かれて露
出した状態となっており、ここに棒状をなす雄端子金具
25がカシメ付けにより固着されている。また、シール
ド層23はシース24が剥かれて露出した状態とされて
おり、この露出したシールド層23には、このシールド
層23と上記シールドシェル15とを接続させるための
接続部材26が設けられている。
【0014】接続部材26は導電性樹脂からなり、イン
サート成形によってシールド電線20に一体化されてい
る。尚、導電性樹脂としては例えばナイロンにカーボン
ファイバを練り込んだものがある。接続部材26は、全
体として円筒形をなし、コア22の後端部及びシールド
層23とを包囲する小径部26Sと、シールド層23の
後端部及びシース24の前端部を包囲する大径部26L
とからなる。かかる接続部材26のインサート成形は、
図3に示すインサート成形機30によって行われる。イ
ンサート成形機30は、固定金型31と、図示しない型
締めシリンダにより固定金型31に対して接離される可
動金型32と、接続部材26の原料を貯留するホッパ3
3と、このホッパ33からの原料を固定金型31のゲー
ト34から射出させるための射出シリンダ35とからな
る。両金型31、32には、接続部材26の外形に対応
する半円形断面の大径部成形面36Aと小径部成形面3
6Bとが形成されているとともに、シース24の外面と
コア22の外面に密着するシース密着面36Cとコア密
着面36Dとが形成されている。
【0015】次に本実施形態の作用について説明する。
まず、接続部材26のインサート成形について説明す
る。可動金型32を固定金型31から離して型開きした
状態でシールド電線20を供給し、そのシールド電線2
0を固定金型31に対して位置決めした状態で保持す
る。次に、可動金型32を固定金型31側へ移動させて
型締め状態とする。このとき、コア22の外周とシース
24の外周が、夫々、両金型31、32のコア密着面3
6Dとシース密着面36Cとに密着し、両金型31、3
2の間には接続部材26を成形するための空間が構成さ
れる。そして、ホッパ33内の接続部材26の原料が射
出シリンダ35によって両金型31、32内の空間に射
出され、これが固化したら型開きし、一体化されたシー
ルド電線20と接続部材26を取り出す。
【0016】次に、このシールド電線20を後方からコ
ネクタハウジング10内に挿入する。すると、雄端子金
具25の外周の溝27に嵌合されていた抜止リング28
がキャビティ11の内周の係止溝17に嵌合し、これに
よって、雄端子金具25が嵌合部12内に突出した状態
に保持されるとともに、シールド電線20の端末部がキ
ャビティ11の内部に保持される。また、キャビティ1
1の開口部はシールド電線20に予め外嵌しておいた防
水用のゴム栓18でシールされ、ゴム栓18はリング状
の蓋19で抜止めされている。
【0017】このシールド電線20の組み付けに伴い、
シールド層23とシールドシェル15とが接続状態とな
る。即ち、シールド電線20の挿入過程の最後におい
て、接続部材26の大径部26Lがシールドシェル15
の後端部内周に嵌合されるのである。この接続部材26
は導電性樹脂からなり、インサート成形によってシール
ド層23と一体化されているので、この接続部材26を
介すことによりシールド層23とシールドシェル15と
が導通可能に接続された状態となる。
【0018】このように本実施形態においては、シール
ド層23とシールドシェル15を接続するための接続部
材26をインサート成形によってシールド層23と一体
化しているから、接続部材26とシールド層23とが軸
方向や周方向に位置ずれすることがなく、常に一定の接
触状態が保たれ、高い接触信頼性が得られる。また、接
続部材26はコネクタハウジング10への挿入前に予め
シールド電線20と一体化されているので、シールド電
線20と別体部品の接続部材を用いた場合とは異なり、
コネクタハウジング10への挿入現場において接続部材
26をシールド電線20に組み付ける作業が不要であ
り、作業性がよい。
【0019】さらに、本実施形態ではシールド層23を
金属細線を網状に編んだ編組としているから、接続部材
26の内周が編み目の隙間に入り込むようになってい
る。これにより、接触面積が増大してシールド層23と
接続部材26の間の接触抵抗が低減されているととも
に、接続部材26とシールド層23との位置ずれが一層
生じ難くなっている。また、本実施形態ではシールドシ
ェル15の後端部内周とガイド筒部14の後端部内周
に、夫々、テーパ面15A,14Aを形成したから、接
続部材26の大径部26Lと小径部26Sが引っ掛かり
なく円滑に嵌合されるようになっている。
【0020】また、接続部材26がガイド筒部14に内
嵌されるようにしたことによって、キャビティ11内に
おけるシールド電線20の径方向への遊動が規制されて
おり、これにより、接続部材26とシールドシェル15
との間の接触信頼性向上が図られている。 <他の実施形態>本発明は上記記述及び図面によって説
明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次の
ような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さら
に、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更し
て実施することができる。
【0021】(1)上記実施形態ではシールド層が複数
の細線を網状に編んだ編組である場合について説明した
が、本発明によれば、編組以外にも例えば、導電性金属
箔や螺旋巻きした導電性金属線を用いたり、蒸着、メッ
キ、プラズマ溶射により金属コーティングを施すことな
どによってシールド層が構成されている場合にも適用す
ることができる。 (2)上記実施形態では外部導体付き電線がシールド電
線である場合について説明したが、本発明は、内部導
体、コア、外部導体及びシースを同心状に順に配した同
軸ケーブルにも適用することができる。
【0022】(3)上記実施形態では接続部材の材料と
して導電性樹脂を用いたが、本発明によれば、導電性ゴ
ムを用いた接続部材をシールド電線にインサート成形す
るようにしてもよい。 (4)上記実施形態ではシールドシェルが接続部材の外
嵌されるようにしたが、シールドシェルと接続部材の接
続形態はこれに限らず、例えば、接続部材の大径部の
前面に形成した円形溝にシールドシェルの後端部を嵌入
する構成、シールドシェルの後端部設けた弾性撓み片
を接続部材の外周に弾性接触させる構成としてもよい。
の場合には、シールド層が周方向に遊動したり縮径変
形を生じた場合でも、接続部材とシールドシェルとの間
の接触信頼性が維持される。
【0023】(5)上記実施形態では接続部材を嵌合し
易くするためのテーパ面をシールドシェルとガイド筒部
のみに形成したが、テーパ面は接続部材の外周に形成し
てもよい。 (6)上記実施形態では雄端子金具を備える雄コネクタ
に適用した例について説明したが、本発明は、雌コネク
タにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における外部導体付き電線
と導電部材をあらわす斜視図
【図2】外部導体付き電線と導電部材を接続した状態を
あらわす断面図
【図3】インサート成形機の斜視図
【図4】従来例の外部導体付き電線と導電部材の接続構
造をあらわす一部切欠斜視図
【図5】従来例の外部導体付き電線と導電部材の接続構
造をあらわす断面図
【符号の説明】
15…シールドシェル(導電部材) 20…シールド電線(外部導体付き電線) 23…シールド層(外部導体) 26…接続部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部導体と、この外部導体を導電部材に
    導通可能に接続させるための接続部材とを備えた外部導
    体付き電線であって、 前記接続部材が、導電性樹脂または導電性ゴムからなり
    インサート成形によって前記外部導体と一体に設けられ
    ていることを特徴とする外部導体付き電線。
  2. 【請求項2】 前記外部導体が複数本の細線を網状に編
    んだ編組線状のシールド層とされていることを特徴とす
    る請求項1記載の外部導体付き電線。
  3. 【請求項3】 外部導体付き電線の外部導体を導電部材
    に対して接続可能とするための外部導体付き電線の端末
    処理構造であって、 前記外部導体付き電線には、導電性樹脂または導電性ゴ
    ムからなる接続部材が、インサート成形により前記外部
    導体と一体に設けられていることを特徴とする外部導体
    付き電線の端末処理構造。
  4. 【請求項4】 前記外部導体が複数本の細線を網状に編
    んだ編組線状のシールド層とされていることを特徴とす
    る請求項3記載の外部導体付き電線の端末処理構造。
  5. 【請求項5】 外部導体付き電線の外部導体を導電部材
    に対して接続可能とするための外部導体付き電線の端末
    処理方法であって、 前記外部導体付き電線に、導電性樹脂または導電性ゴム
    からなる接続部材を前記外部導体と一体にインサート成
    形し、この接続部材と前記導電部材とを接続することを
    特徴とする外部導体付き電線の端末処理方法。
JP32187696A 1996-12-02 1996-12-02 外部導体付き電線、その端末処理構造及び端末処理方法 Pending JPH10162899A (ja)

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