JPH10162440A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH10162440A
JPH10162440A JP31807896A JP31807896A JPH10162440A JP H10162440 A JPH10162440 A JP H10162440A JP 31807896 A JP31807896 A JP 31807896A JP 31807896 A JP31807896 A JP 31807896A JP H10162440 A JPH10162440 A JP H10162440A
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magneto
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JP31807896A
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Yoshinobu Ishii
義伸 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オーバーライトの繰返しに対する交換結合力の
経時変化を抑制し、耐久性を向上させた中間層を設け
る。 【解決手段】基板1をプラスチック基板、記録層2をT
24Fe68Co8 (約300Å)、記録補助層4をGd
6 Dy24Fe56Co14(約200Å)、制御層5をTb
24Fe76(約100Å)、初期化層6をTb31Co
69(約200Å)、中間層3を厚さ50Åの(Gd33.4
Fe46.6Co20.01-x x(0.1≦x≦0.5、
A;Cu,Au,Al,Ag,Mn又はTi)として、
光磁気ディスクを作製した。この光磁気ディスクについ
て、オーバーライトを10万回行ったが、本発明品はH
W /HW0が1.22以下と交換結合力の経時変化が小さ
く、C/N比は46.3dB以上の高いレベルを維持し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光強度変調方式等
の熱磁気記録によりオーバーライトする際に、記録層と
記録補助層間に働く交換結合力を利用して磁化を転写す
る光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオーバーライトが可能な光磁気記
録媒体であって、本出願人が提案したものの基本構成を
図6に示す(特開平1−220239号参照)。同図に
おいて、10はガラス,プラスチック等の透明材料から
なりディスク状の基板、12は基板10上に形成された
記録再生層、13は中間層としての非磁性体層、14は
記録補助層である。記録再生層12及び記録補助層14
はいずれも膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有する磁性
体層で、Nd,Gd,Tb,Dy,Ho等の希土類金属
(Rare Earth Metal、以下REという)とCr,Fe,
Co,Ni,Cu等の遷移金属(Transition Metal、以
下TMという)とから成る非晶質合金である。そして、
記録補助層14は低キュリー点(磁化が消失する温度)
の磁性合金で、記録再生層12は高キュリー点の磁性合
金である。
【0003】上記非磁性体層13は、記録再生層12及
び記録補助層14の非晶質合金と固溶しない材料で、C
u,Au,Ag,Mg等の金属、またはSiN,Al
N,SiC,TiC,Al2 3 ,SiO,SiO2
の誘電体である。この非磁性体層13は、記録補助層1
4の厚みを薄膜化するとともに、記録再生層12と記録
補助層14間の交換結合力を所望の強さにするために、
3〜10Åの厚みとしていた。また、このような非磁性
体層13を設けることにより、記録再生層12と記録補
助層14間で両層の構成元素が相互に拡散しなくなり、
その結果、交換結合力が経時的に変化しないという効果
を有する。
【0004】他の従来例として、低いキュリー点と高い
保磁力を有する第1磁性層と、それに比べて高いキュリ
ー点と低い保磁力を有する第2磁性層と、両磁性層間に
設けられた中間層とを有し、オーバーライト可能な光磁
気記録媒体であって、前記中間層がSiC,ZnS,S
i,Cr等の無機の非磁性物質か、あるいは室温におい
て磁化成分が垂直よりも面内の方が大きいような、Fe
60Gd20Tb20等の磁性材料から成るものが知られてい
た(特開昭63−239637号参照)。この場合、第
1磁性層と第2磁性層間に働く交換結合力を所望の範囲
(200〜800Oe程度)に調整するために、中間層
の厚さを10〜50Åとしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
6の非磁性体層13を設ける場合は、交換結合力の経時
変化の点で、消去・記録(オーバーライト)の繰返しに
対する耐久性は充分あるが、非磁性体層13の厚さを3
〜10Åに制御して成膜することが難しく、製造上の難
点があった。
【0006】また、磁性材料から成る中間層を設ける場
合、中間層の上下の磁性層を構成する材料が類似してい
るため、光強度変調方式による熱磁気記録でオーバーラ
イトの熱サイクルを数万回以上繰り返すと、中間層と上
下の磁性層間で構成元素の拡散が起こり、その結果、上
下の磁性層間の交換結合力が変化していた。そのため、
光強度変調方式で光ビームの強度を変調する場合に、初
期設定の強度及び変調度が最適値からずれ、オーバーラ
イトによる記録誤り率が増大したり、オーバーライト不
能になる等の問題が発生し、オーバーライトの繰返しに
対する耐久性が低下していた。
【0007】本来、中間層はその上下の磁性層間に働く
交換結合力をある程度弱め、所望の範囲に設定するため
に設けられるが、オーバーライトを繰返し行うと交換結
合力が増大していた。これは、中間層と上下の磁性層の
構成元素が互いに熱拡散し、これらの界面が不明確にな
るためである。
【0008】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的はオーバーライトの繰返しに
対する交換結合力の経時変化を抑制して耐久性を向上さ
せ、、更に製造の容易なものとすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録媒体
は、膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有し互いに交換結
合力を及ぼし合う記録層と記録補助層を有し、これらの
記録層と記録補助層との間に交換結合力の強さを調整す
る中間層が設けられた光磁気記録媒体であって、前記中
間層が、前記記録層及び記録補助層の構成元素と実質的
に固溶しない材料と磁性材料とから成ることを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を図1〜図5により説明す
る。図1は光磁気記録媒体の部分断面図、図2は光強度
変調方式によるオーバーライトに用いるレーザパルスの
波形図、図3はレーザパルス照射により発生する低温部
と高温部の温度変化範囲を示すグラフ、図4は記録層
2,記録補助層4,制御層5及び初期化層6の温度によ
る保磁力の変化のグラフ、図5は記録層2〜初期化層6
の低温プロセスの冷却過程と高温プロセスの冷却過程に
おける磁化の変化を示す説明図である。
【0011】図1において、1はガラス,プラスチック
等の透明材料からなるディスク状の基板、2は情報を記
録・再生するための記録層、3は中間層、4は記録再生
層、5は制御(スイッチング)層、6は初期化層、7は
酸化防止及び各層を保護するための保護層である。
【0012】そして、例えば記録層2,記録補助層4,
制御層5,初期化層6は以下のような構成である。記録
層2は、補償温度を持たず、室温においてRE副格子磁
化が優勢なフェリ磁性材料で、TbFeCo(以下、特
に原子比を特定しない場合同様の分子式で表す)等の非
晶質の希土類金属と遷移金属の合金(以下、RE−TM
合金と表す)層からなる。記録補助層4は、補償温度を
持ち、室温においてTM副格子磁化が優勢なフェリ磁性
材料で、GdDyFeCo等の非晶質RE−TM合金層
からなる。制御層5は、補償温度を持たず、室温におい
てRE副格子磁化が優勢なフェリ磁性材料で、TbFe
等の非晶質RE−TM合金層からなる。初期化層6は、
補償温度を持ち、室温においてTM副格子磁化が優勢な
フェリ磁性材料で、TbCo,TbFeCo等の非晶質
RE−TM合金層からなる。
【0013】前記補償温度とは、RE副格子磁化の大き
さとTM副格子磁化の大きさがほぼ同じになるため、見
かけ上の正味の磁化が0になる温度をいい、その前後で
RE副格子磁化とTM副格子磁化の大小関係が反転す
る。
【0014】中間層3は、室温付近で面内方向に磁化容
易軸を有し、記録層2のキュリー温度(200℃程度)
付近で外部磁界(記録補助層4による磁界)によって容
易に垂直磁化に変化し得るフェリ磁性材料からなる。例
えば、室温付近でRE副格子磁化が優勢な面内磁化膜
で、記録層2のキュリー温度付近でRE副格子磁化が優
勢な垂直磁化膜である。そして、中間層3は、Cu,A
u,Al,Ag,Mn,Ti等の上記固溶しない材料を
含むGdFeCo等の非晶質RE−TM合金、即ち前記
固溶しない材料と非晶質RE−TM合金との合金からな
ることが好ましい。具体的には、GdFeCoCu,G
dFeCoAu,GdFeCoAl,GdFeCoA
g,GdFeCoMn,GdFeCoTi等であり、上
記固溶しない材料は、1種の非晶質RE−TM合金に対
して2種以上含まれていてもよい。
【0015】また、中間層3は固溶しない材料を含んで
いればよく、前記のような合金に限らず、固溶しない材
料の粒子を分散させた混合物、あるいは固溶しない材料
と非晶質RE−TM合金との化合物(共有結合、イオン
結合、アモルファス、固溶体等の結合形態を含むもの)
であってもよい。
【0016】更に、中間層3の厚みは50〜400Åが
好ましく、50Å未満ではスパッタリング法等で成膜す
る際の膜厚の制御が難しく、400Å超では記録層2と
記録補助層4間に働く交換結合力が弱くなり、交換結合
力により磁化方向を転写してオーバーライトすることが
できなくなる。
【0017】本発明において、保護層7は窒化ケイ素誘
電体、窒化アルミニウム誘電体等からなる。また、基板
1と記録層2との間には、窒化ケイ素誘電体等から成り
光を多重反射させてカー回転角を増大させるカー回転角
エンハンス層を設けてもよい。更に、これら記録層2〜
初期化層6は、基板1のもう1方の基板面に設けてもよ
く、その場合両面に異なる情報を記録し再生できる。
【0018】かくして、本発明は、特定の材料からなる
中間層を設けることにより、中間層、記録層及び記録補
助層の構成元素が互いに熱拡散するのを抑制し、その結
果、オーバーライトの繰返しに対する交換結合力の経時
変化を抑制して耐久性を向上させ、またC/N比の劣化
を防ぐという作用効果を有する。
【0019】更に、本発明の光磁気記録媒体を用い、光
強度変調方式による熱磁気記録でオーバーライトする場
合について、以下に説明する。
【0020】図2はオーバーライト記録に用いるレーザ
パルスの波形を示し、高パワー部(高温部)と低パワー
部(低温部)とからなり、高パワー部はピークパワーレ
ベルWp =10mW程度で、低パワー部はベースパワー
レベルWb =3mW程度である。
【0021】図3は低温部及び高温部の温度変化範囲を
示し、Troomは室温、Tc3は制御層5の磁化が消失する
キュリー温度(約140℃)、Tcom2は記録補助層4の
補償温度(約160℃)、Tc1は記録層2のキュリー温
度(約200℃)、Tcom4は初期化層6の補償温度(約
220℃)、Tc2は記録補助層4のキュリー温度(約2
50℃)、Tc4は初期化層6のキュリー温度(約320
℃)である。低温部は、記録層2の磁化が消失する温度
c1付近まで加熱され、その後室温まで冷却される。高
温部は、記録層2〜制御層5の全ての磁化が消失し初期
化層6の磁化が存在する温度Tc2付近まで加熱され、そ
の後室温まで冷却される。従って、低温部の最高温度を
L 、高温部の最高温度をTH とすると、Troom<Tc3
<Tcom2<TL ≒Tc1<Tcom4<TH ≒Tc2<Tc4とな
る。
【0022】図4は記録層2〜初期化層6の温度による
保磁力の変化を示す。記録補助層4と初期化層6は補償
温度付近で保磁力が発散し非常に大きくなるとともに、
自発磁化は補償温度でほとんど0になり、補償温度の前
後でRE副格子磁化とTM副格子磁化の大小関係が反転
する。記録層2と制御層5は補償温度は持たず、制御層
5のキュリー温度Tc3が最も低い。中間層は実質的に面
内磁化膜であり、外部磁界により容易に垂直磁化に変化
するので、他の磁性層より保磁力はかなり小さく、図4
では図示していない。
【0023】図5の(a)は低温プロセスの冷却過程に
おける磁化の変化、(b)は高温プロセスの冷却過程に
おける磁化の変化を示し、制御層5は室温でRE副格子
磁化(太線の矢印)が優勢で、記録層2と記録補助層4
と初期化層6は室温でTM副格子磁化(細線の矢印)が
優勢であり、各磁性層の正味の磁化はRE副格子磁化と
TM副格子磁化の差(ベクトルの和)で表される。ま
た、同図において結合は交換結合を意味し、交換結合時
には隣の層のRE副格子磁化とTM副格子磁化にならっ
て磁化を生じる。反転は、補償温度の前後でRE副格子
磁化とTM副格子磁化の大小関係が反転することを意味
し、その際正味の磁化の方向が反転する。尚、カー効果
による情報の再生にはTM副格子磁化が関与する。
【0024】図5の(a)において、記録層2はTc1
L で磁化が消失し、Tcom2〜Tc1で自発磁化が現れる
際に記録補助層4との交換結合により磁化が転写され
る。その後、そのまま室温まで冷却され、正味の磁化は
上向き(TM副格子磁化は上向き)となる。記録補助層
4はTcom2で磁化が反転し、室温で正味の磁化は上向き
となる。制御層5はTc3付近で初期化層6との交換結合
により磁化が転写され、正味の磁化は下向きとなる。初
期化層6の磁化は変化しない。従って、低温プロセスに
おいては、たとえ最初に記録層2の磁化が上記と逆であ
ったとしても、以前の状態に関係なく、記録補助層4と
の交換結合により(a)のように揃えられる。
【0025】図5の(b)において、記録補助層4がT
c2付近で記録磁界Hbにより正味の磁化が上向きに変化
するため、記録層2はTcom2〜Tc1で低温プロセスと逆
方向の磁化が転写され、室温で正味の磁化が下向き(T
M副格子磁化は下向き)となる。また、記録補助層4は
room付近で制御層5との交換結合により磁化が転写さ
れ、上向きの正味の磁化に戻される。従って、高温プロ
セスにおいては、たとえ最初に記録層2の磁化が上記と
逆であったとしても、以前の状態に関係なく、記録補助
層4との交換結合により(b)のように揃えられる。
【0026】このように、記録層2の磁化の向きを熱磁
気的に制御することにより、以前の情報を消去したうえ
で、磁化を上向きか下向きに自在に制御して記録でき、
そして、記録層2に照射された光ビームのカー回転角
が、上向きのTM副格子磁化(例えば”1”に相当)と
下向きのTM副格子磁化(例えば”0”に相当)の部分
で反対になることから、2値化されたデジタルデータと
して再生することが可能となる。
【0027】また、記録層2と記録補助層4間に設けら
れる中間層3は、Troom付近で面内磁化を示し、記録層
2と記録補助層4が交換結合している状態ではそれをサ
ポートする垂直磁化に変化しており、記録層2と記録補
助層4が交換結合できない状態、即ち各々のRE副格子
磁化とTM副格子磁化の方向がそれぞれ逆の状態では、
磁化方向が上下方向で徐々に180°に変化している準
安定的な界面磁壁の如く機能し、記録層2と記録補助層
4の交換結合を防止する。このような中間層3の界面磁
壁エネルギーにより、交換結合力を所望の範囲に調整す
ることができ、交換結合力を600〜2000Oeにす
るのが好適である。600Oe未満では、記録補助層4
から記録層2へ磁化が転写されにくくなり、2000O
e超では記録層2と記録補助層4が全動作温度範囲で交
換結合したままになりやすく、いずれにしてもオーバー
ライトができなくなる。更には、1000〜1500O
eが確実なオーバーライトを行ううえでより好ましい。
【0028】そして、中間層3はTcom2〜Tc1付近で垂
直磁化に変化し、そのRE副格子磁化とTM副格子磁化
の方向は交換結合により容易に記録補助層4にならい、
記録補助層4から記録層2へ作用する交換結合力をサポ
ートする。
【0029】上記実施形態においては、光強度変調方式
によるオーバーライトについて述べたが、熱磁気記録に
よる交換結合力を利用してオーバーライトする光磁気記
録媒体であれば、本発明は応用できる。また、4層+中
間層の層構成について説明したが、少なくとも記録補助
層と記録層との2層を有し、その2層間に中間層を設け
ればよい。
【0030】なお、本発明は上記の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々の変更は何等差し支えない。
【0031】
【実施例】本発明の実施例を以下に示す。図1の層構成
とし、基板1をプラスチック基板、保護層7を窒化ケイ
素誘電体、記録層2をTb24Fe68Co8 (約300
Å)、記録補助層4をGd6 Dy24Fe56Co14(約2
00Å)、制御層5をTb24Fe76(約100Å)、初
期化層6をTb31Co69(約200Å)、中間層3を厚
さ50Åの(Gd33.4Fe46.6Co20.01-x
x(0.1≦x≦0.5、A;Cu,Au,Al,A
g,Mn又はTi)として、光磁気ディスクを作製し
た。このとき、xが0.1未満では交換結合力が経時的
に増大し易く、xが0.5超では交換結合力の初期値が
小さくなり過ぎ、その結果、交換結合力を利用した磁化
の転写動作ができなくなりオーバーライト不能となる。
このような効果を確実にするうえで、0.4≦X≦0.
5とするのがより好ましい。
【0032】上記構成の光磁気ディスクについて、回転
数3600rpm、磁界5kOeで、12mWのレーザ
ビームで初期化した。まず、7MHzで記録し、次いで
2MHzの信号を、ピークパワーレベルWp =10m
W、ベースパワーレベルWb =3mWの光ビームを用い
て、記録磁界(バイアス磁界)Hb=300Oeでオー
バーライトした。このオーバーライト動作を10万回行
い、交換結合力の初期値HW0と最終値HW との比HW
W0と、オーバーライト10万回後のC/N比について
下記表1に示す。尚、表1中の比較例は、中間層3をG
33Fe47Co20としたものである。
【0033】
【表1】
【0034】表1において、HW /HW0≦1.25が許
容範囲として好適であるが、本発明品はいずれもHW
W0が1.22以下と交換結合力の経時変化が小さく、
C/N比は46.3dB以上の高いレベルを維持してい
る。
【0035】
【発明の効果】本発明は、中間層が、記録層及び記録補
助層の構成元素と実質的に固溶しない材料を含む磁性材
料から成ることにより、光強度変調方式等による熱磁気
記録でオーバーライトを繰り返しても、中間層と記録層
及び記録補助層の構成元素が互いに拡散しにくく、その
結果、記録層と記録補助層間に働く交換結合力の経時変
化が抑制され、オーバーライトの繰返しによる熱サイク
ルに対する耐久性が向上する。また、中間層を10Å以
下に薄膜化せずともよく、そのため成膜時の膜厚の制御
が容易になる。前記中間層は、磁性材料とは光学定数が
異なる金属、即ち、光の反射特性が良い金属が混入して
いるため、光ビームを反射しC/N比等の読出し特性が
向上するという効果も有する。
【0036】また、本発明は、光磁気ディスク、光磁気
テープ、光磁気カード等の、磁気光学効果(カー効果
等)を利用して情報を読みだす媒体であれば適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の部分断面図である。
【図2】本発明の光強度変調方式によるオーバーライト
に用いるレーザパルスの波形図である。
【図3】図2のレーザパルス照射により発生する低温部
と高温部の温度変化範囲を示すグラフである。
【図4】本発明の各磁性層の温度による保磁力の変化の
グラフである。
【図5】本発明の各磁性層の低温プロセスと高温プロセ
スの冷却過程における磁化の変化を示す説明図である。
【図6】従来例の光磁気記録媒体の部分断面図である。
【符号の説明】
1:基板 2:記録層 3:中間層 4:記録補助層 5:制御層 6:初期化層 7:保護層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有し互い
    に交換結合力を及ぼし合う記録層と記録補助層を有し、
    これらの記録層と記録補助層との間に交換結合力の強さ
    を調整する中間層が設けられた光磁気記録媒体であっ
    て、前記中間層が、前記記録層及び記録補助層の構成元
    素と実質的に固溶しない材料と磁性材料とから成ること
    を特徴とする光磁気記録媒体。
JP31807896A 1996-11-28 1996-11-28 光磁気記録媒体 Pending JPH10162440A (ja)

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