JPH10160641A - 自動2輪車等のブレーキ性能テスト装置 - Google Patents

自動2輪車等のブレーキ性能テスト装置

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JPH10160641A
JPH10160641A JP8320000A JP32000096A JPH10160641A JP H10160641 A JPH10160641 A JP H10160641A JP 8320000 A JP8320000 A JP 8320000A JP 32000096 A JP32000096 A JP 32000096A JP H10160641 A JPH10160641 A JP H10160641A
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JP
Japan
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front wheel
brake
rear wheel
test
roller
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Application number
JP8320000A
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English (en)
Inventor
Hidetaka Fukuda
秀隆 福田
Masahiko Ikegami
雅彦 池上
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキ性能テスト装置を簡単にする。 【解決手段】前輪6を乗せる前輪支持部20を連動ロー
ラー21とアイドルローラー22で構成し、後輪14を
乗せる後輪支持部30を連動ローラー31とアイドルロ
ーラー32で構成する。連動ローラー21と31を連動
断続クラッチ23,33を介して動力伝達部材40で連
結することにより同期回転させるとともに、連動ローラ
ー31は主クラッチ41を介して駆動モーター45へ接
続する。主クラッチ41及び連動断続クラッチ23,3
3をONにして駆動モーター45により前輪支持部20
及び後輪支持部30を所定速度まで同期回転し、その
後、主クラッチ41をOFFし、表示装置47のブレー
キタイミング表示によって、右レバー1を引くと前輪A
BSをテストし、連動断続クラッチ23,33もOFF
して左レバー10を引くとCBSをテストする。テスト
結果は回転速度検出センサ24及び34の検出情報が入
力される表示装置47へ自動判別して表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ABS(アンチ
ロックブレーキシステム)やCBS(前後輪連動ブレー
キシステム)を備えた自動2輪車等のブレーキ性能テス
ト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−58133号には、自動車の
ABS検査装置が示され、この検査装置は後輪を前後各
一対のアイドラーローラーに乗せ、前輪をジャッキアッ
プしてランニングローラーを接離自在に当接し、後輪を
車両搭載エンジンにより駆動させるとともに、ランニン
グローラーの駆動モータをコンピューター及び輪速セン
サーの協同作用で後輪と同期回転させることにより前輪
も同期回転させるようになっている。
【0003】ABSの性能テストするときは、検査車両
の前後輪を同期させて一定回転速度にしてから、ランニ
ングローラーを前輪から離すか電磁クラッチをOFFに
し、検査車両のブレーキを作動させて前輪の回転速度低
下状況等を測定し、測定結果を規格値と比較してABS
の性能を判断するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
のABS性能テスト装置では、前輪を後輪と同期回転さ
せるための構成として、搭載エンジンの駆動と、ランニ
ングローラーの駆動モータをコンピューター及び輪速セ
ンサーの協同作用等を用いて後輪と同期回転させること
が必要である。
【0005】このようにすると、前輪と後輪をそれぞれ
別の動力で回転させなければならなず、このような前後
輪独立駆動構造部やランニングローラーの接離制御並び
にジャッキアップ機構等によって、装置全体が大がかり
になりかつ複雑高価なものとなった。
【0006】したがって、これらの部分の簡略化が望ま
れ、特に、前後輪独立駆動構造部はいずれか一方の動力
入力を省略できるようにすることが望まれる。
【0007】さらに、ランニングアイドラーを前輪と分
離してからブレーキを踏むタイミングがオペレーターに
よりバラつき易くなるので、このようなテスト結果のバ
ラつきを少なくしてテスト結果の信頼性を高めることも
望まれている。
【0008】一方、自動2輪車における完成車のテスト
装置として、テスト車両の前輪を乗せる前輪支持部と後
輪を乗せる後輪支持部を設け、これら各支持部をそれぞ
れ前後一対のローラーで構成したテストスタンドがあ
る。
【0009】したがって、このような既存のテストスタ
ンドを改造して簡単に構成でき、かつABS等のブレー
キ性能検査はもちろんその他の各種検査のテストスタン
ドとしても兼用できるようにした廉価なテスト装置も望
まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願発明に係る自動2輪車等のブレーキ性能テスト装置
は、テスト車両の前輪を乗せる前輪支持部と後輪を乗せ
る後輪支持部を設け、これら各支持部をそれぞれ前後一
対のローラーで構成し、各一対のローラーのうち、一方
をアイドルローラー、他方を連動ローラーとし、これら
の各連動ローラーを機械的な回転同期手段で同期回転可
能に連結し、かつ各連動ローラーのうちのいずれか一方
を主クラッチを介して駆動手段へ接続し、前輪支持部と
後輪支持部の双方に構成ローラーの回転速度を検出する
ための回転速度検出手段を設けるとともに、ブレーキタ
イミングと検査結果を表示する表示手段を備えたことを
特徴とする。
【0011】このとき、前輪支持部と後輪支持部の各連
動ローラーを連動断続クラッチを介して連結することも
できる。
【0012】
【発明の効果】請求項1に係る発明のテスト装置はAB
S性能テストに適しており、前輪支持部と後輪支持部の
各連動ローラーを、機械的な回転同期手段で連結してあ
る。
【0013】そこで、テスト車両の前輪を前輪支持部の
前後二つのローラーに乗せ、同様に後輪を後輪支持部の
前後二つのローラーに乗せる。
【0014】続いて、主クラッチをONした状態で後輪
を車両外部の駆動手段により駆動回転させると、後輪支
持部の一対のローラーは後輪を介して同期回転し、さら
にこの回転が機械的な回転同期手段で前輪側へ伝達さ
れ、前輪支持部の一対のローラーも前輪を介して同期回
転し、結局、全ローラーが同期回転する。
【0015】前後輪の回転速度は各支持部に設けられて
いる回転速度検出手段により検出し、所定のテスト開始
回転速度になると、主クラッチがOFF状態になり、表
示手段がブレーキタイミングを表示するので、前輪ブレ
ーキを全入力する。
【0016】このとき、前輪支持部の各ローラー及び前
輪、さらに後輪支持部の各ローラー及び後輪は、動力側
である車両外部の駆動手段と主クラッチにより分離され
るので、慣性で回転を続行しようとし、接触している前
輪のブレーキによる減速で徐々に回転速度が下がりやが
ては停止する。
【0017】このとき、前輪ABS装置が正常であれ
ば、前輪が乗っているローラーとの間にスリップを生じ
るため、前輪ABS装置が作動し、ポンピングブレーキ
を行うようになっている。
【0018】また、予めテスト終了回転速度(0又は任
意速度)を設定しておけば、所定のテスト終了回転速度
になると回転速度検出手段がこれを検出し、テスト開始
からこの間に要した時間を停止時間として表示手段に表
示する。
【0019】前輪ABS装置が作動すると、ポンピング
ブレーキにより停止時間に特徴が現れるため、テスト結
果の停止時間を予め実走測定で定められた規格値と比較
することにより、ABSの性能を容易に判定できる。
【0020】このように、従来例のABS性能テスト装
置と比べて、前後輪の同期回転を機械的にでき、車両外
部に設けた駆動手段の動力一つだけで前後輪側を同期回
転させることができるから、装置全体を比較的簡単な構
造で安価にでき、自動2輪車等のブレーキ性能テスト装
置に好適になる。
【0021】しかも、ブレーキタイミングを表示手段が
表示するので、ブレーキタイミングが一定になり、テス
ト員によりテスト結果がバラつくようなことがなくな
り、テスト結果の信頼性が高くなる。
【0022】そのうえ、このテスト装置は、既存のテス
トスタンドを改造して簡単に構成でき、ABS等のブレ
ーキ性能テストはもちろんその他の各種テストのテスト
スタンドとしても兼用できるので、汎用性が増す。
【0023】請求項2に係る発明のテスト装置はCBS
性能テストに適しており、請求項1の装置に対して、連
動断続クラッチ及び主クラッチをそれぞれONにした状
態で、車両外部の駆動手段により駆動側の支持部を構成
するローラーを駆動回転し、前記同様の経路で前輪側も
同期回転する。
【0024】その後、前後輪及び各ローラーが所定のテ
スト開始回転速度になると、表示手段がブレーキタイミ
ングを表示するので、主クラッチ及び連動断続クラッチ
をそれぞれOFFし、前輪側及び後輪側がそれぞれ独立
して慣性回転する状態で連動ブレーキを全入力する。
【0025】その後、同様手順で停止時間を表示手段に
表示してテストを終了する。このとき、後輪ブレーキそ
れぞれ毎に、表示手段へテスト結果が表示されるので、
これら相互の差を規格値と比較し、差が所定範囲内なら
ば連動ブレーキが正常に作動しており、差が大きすぎれ
ばに作動せずと、容易に判定できる。
【0026】この装置は、連動断続クラッチにより各連
動ローラーを独立して慣性回転させることができるため
CBS性能テストが可能で、やはり、テスト装置全体の
構造を簡単かつ安価にでき、かつ既存テストスタンドか
ら簡単な改造で製作できる。
【0027】しかも、この装置によればABS性能テス
トもできるので、CBSとABSを併設する車両のブレ
ーキ性能テスト装置に好適であり、そのうえ他の種類の
テストに用いるテストスタンドとしても利用でき、汎用
性がある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて前輪ABS
及びCBSを併設した公知の小型スクータ用ブレーキの
性能テスト装置として構成された実施形態を説明する。
【0029】図4は、スクータ用に構成された1チャン
ネル式のABS/CBS併用ブレーキシステムの構成図
であり、図5はこのブレーキシステム構成部品の車体レ
イアウトを示す。
【0030】まず、このブレーキシステムの概要を説明
する。ハンドルの右レバー1は前輪ブレーキ操作用であ
り、ケーブル2によりケーブルダンパ3を介してアクチ
ュエータ4へ連結されている。
【0031】アクチュエータ4は油圧配管5を介して前
輪6の前輪ブレーキ7へ接続されている。前輪6には前
輪速度センサ8が設けられている。
【0032】左レバー10は後輪ブレーキ及び連動ブレ
ーキ操作用であり、ケーブル11によりケーブルダンパ
12を介してアクチュエータ4へ連結されている。
【0033】アクチュエータ4はケーブル13を介して
後輪14の後輪ブレーキ15へ接続され、後輪14には
後輪速度センサ16が設けられている。図中の符号17
はABSの異常時に点灯するABSインジケータラン
プ、18はECU、19はバッテリである。
【0034】ECU18は、右レバー1、ケーブルダン
パ3、前輪速度センサ8、左レバー10、ケーブルダン
パ12及び後輪速度センサ16から情報が入力され、ア
クチュエータ4及びABSインジケータランプへ指令を
出力する。
【0035】右レバー1が引かれると、ケーブル2、ケ
ーブルダンパ3を介してアクチュエータ4で発生した油
圧を油圧配管5から前輪ブレーキ7へ供給して前輪6を
制動する。
【0036】これと同時に、ECU18は右レバー1、
ケーブルダンパ3及び前輪速度センサ8から入力された
情報に基づき前輪6のロック傾向を予測演算し、アクチ
ュエータ4を制御して前輪ブレーキ7にポンピング動作
を与え、ロック前にABS動作を行う。
【0037】前輪ABSが作動すると、前輪ブレーキ7
側からはケーブルダンパ3を介して右レバー1側へキッ
クバックが伝えられる。
【0038】左レバー10を右レバー1と同時に引けば
後輪ブレーキ15も同時かつ別個に操作でき、このとき
ECU18はケーブル11、ケーブルダンパ12及び後
輪速度センサ16から入力される情報を加えて、後輪1
4側のロック傾向を予測演算し、アクチュエータ4によ
りケーブル13を介して後輪ブレーキ15を調節する。
【0039】右レバー1を放したままの状態で左レバー
10のみを単独で引いた場合にはCBSが作動する。こ
の場合、左レバー10によって後輪ブレーキ15が操作
されるとともに、ECU18により、アクチュエータ4
を介して前輪ブレーキ7及び後輪ブレーキ15を連動さ
せる。
【0040】この場合、ECU18は、前輪速度センサ
8、ケーブル11、ケーブルダンパ3,12及び後輪速
度センサ16から入力された情報に基づいて前輪ブレー
キ7及び後輪ブレーキ15の適正なブレーキ配分を決定
し、アクチュエータ4を介して前輪ブレーキ7及び後輪
ブレーキ15を連動させて作動する。
【0041】次に、図1乃至図3に基づいて、上記自動
2輪車のブレーキに対するABS及びCBS性能テスト
装置を説明する。図1は、本装置のシステム構成図であ
り、従動側の前輪支持部20と駆動側の後輪支持部30
を前後に備えている。
【0042】前輪支持部20は多少の間隔を持って前後
に配設された一対の連動ローラー21とアイドルローラ
ー22で構成され、両ローラーの上に前輪6が乗るよう
になっている。
【0043】連動ローラー21は電磁クラッチ等からな
る連動断絶クラッチ23を介して動力伝達部材40の一
端へ接続され、アイドルローラー22には回転速度検出
手段である回転速度検出センサ24が備えられている。
【0044】動力伝達部材40は、機械的な回転同期手
段を構成し、一端から他端へ回転を同期させて伝達でき
るシャフト状部材であり、例えば、回転の伝達方向が曲
がる部分に傘歯車を介することにより形成され、このよ
うなものは種々公知である。
【0045】後輪支持部30は、多少の間隔を持って前
後に配設された一対の連動ローラー31とアイドルロー
ラー32を備え、両ローラーの上に後輪14が乗るよう
になっている。各ローラー20、30表面は低摩擦材料
で構成されている。
【0046】連動ローラー31は電磁クラッチ等からな
る連動断絶クラッチ33を介して動力伝達部材40の他
端へ接続され、アイドルローラー32には回転速度検出
手段である回転速度検出センサ34が設けられている。
【0047】連動ローラー31は駆動入力ローラーを兼
用し、その中心軸35の中間に電磁クラッチ等からなる
主クラッチ41が設けられ、軸端には通常の完成車テス
ト時に路面抵抗の代わりとなるECブレーキ42が設け
られている
【0048】なお、各ローラー(21,22,31,3
2)の表面はそれぞれ低摩擦材料で構成されている。
【0049】主クラッチ41はVベルト43を介してプ
ーリー44と接続され、このプーリー44は駆動モータ
ー45の出力軸46に設けられて、駆動モーター45の
出力軸46と一体に回転するようになっている。
【0050】主クラッチ41がON(オン)のとき、駆
動モーター45の動力が中心軸35へ伝達されて連動ロ
ーラー31を駆動回転させ、主クラッチ41がOFF
(オフ)のときは駆動モーター45の動力が中心軸35
へ伝達されない。
【0051】回転速度検出センサ24と同34は、表示
手段の一例である表示装置47へ接続され、アイドルロ
ーラー22及び32の各回転速度が表示装置47へ入力
されるようになっている。
【0052】表示装置47は、CPUとデイスプレイを
備え、後述するように、回転速度検出センサ24と同3
4の検出情報を基に、ブレーキタイミングの表示及び性
能テスト結果を演算して表示するための装置である。
【0053】すなわち、図2及び図3に明らかなよう
に、表示装置47は液晶等からなるディスプレイを有
し、テスト内容によりABS画面(図2)とCBS画面
(図3)の2通りの画面を表示する。
【0054】図2に示すABS画面の場合、図中のA〜
Dの4通りに表示内容が変化し、このうち、A〜Cには
ブレーキタイミング表示、Dにはテスト結果表示を示
す。
【0055】ブレーキタイミング表示は、バーグラフ表
示部50と前輪車速表示部51で構成され、バーグラフ
表示部50は赤→黄→緑と表示色が変化してブレーキタ
イミング表示を行う。
【0056】前輪車速表示部51は回転速度検出センサ
24から入力された回転速度に基づいて内蔵CPUの演
算により、アイドルローラー24の回転速度すなわち前
輪6の回転速度を走行速度(Km/h)に換算して表示
する。
【0057】Dのテスト結果表示は、停止時間表示部5
2、テスト対象表示部53、停止距離表示部54等を備
えている。
【0058】停止時間表示部52はブレーキ開始から停
止又は所定のテスト終了速度まで減速するに要する時間
を内部のCPUで演算して表示する部分であり、同時に
停止距離表示部54でこの間の実走行距離を演算により
換算表示する。
【0059】テスト対象表示部53は表示の対象が前輪
のときF、後輪のときRと表示し、前輪ABSの場合は
前輪が対象となるのでFが表示される。
【0060】図3に示すCBS画面は、図2のABS画
面に後輪側の表示が追加されるだけであり、図3のA〜
Dは図2のA〜Dと対応している。すなわち、図3のA
〜Cに示すブレーキタイミング表示では、後輪側車速表
示部61が追加される。
【0061】また、図3のDに示すテスト結果表示で
は、やはり後輪側の停車表示部62、テスト対象表示部
63、停止距離表示部64が追加される。この場合、テ
スト対象表示部53にはF、テスト対象表示部63には
Rが表示されている。
【0062】次に、本実施形態の作用を説明する。ま
ず、図1に示すようにテスト車の前輪6を前輪支持部2
0の連動ローラー21とアイドルローラー22の上に乗
せ、後輪14を後輪支持部30の連動ローラー31とア
イドルローラー32の上へ乗せる。
【0063】この状態で、各クラッチ23、33、41
をONにして、駆動モーター45を駆動すれば、駆動モ
ーター45の回転がVベルト43、主クラッチ41及び
中心軸35を介して連動ローラー31へ伝達される。
【0064】連動ローラー31の回転は、後輪14を介
してアイドルローラー32へ伝達され、連動ローラー3
1はアイドルローラー32と同期回転するとともに、連
動断絶クラッチ33、動力伝達部材40、連動断絶クラ
ッチ23を介して連動ローラー21へ伝達される
【0065】連動ローラー21は後輪支持部30側と同
期回転するとともに、前輪6を介してアイドルローラー
22とも同期回転し、この結果、全ローラー21、2
2、31、32が同期回転するようになる。
【0066】そこで、前輪ABSのテストを行うには、
図2に示すABS画面になっている表示装置47の表示
に従う。まず所定速度、例えば50km/hまで増速中はバ
ーグラフ表示部50が赤に表示され(A)、この状態で
は駆動モーター45はONである。
【0067】続いて、所定速度に達すると駆動モーター
45がOFFされるとともに、バーグラフ表示部50が
黄に変化する(B)。この状態では、各41及び23、
33はONのままであり、アイドルローラー32は徐々
に減速する。
【0068】その後、テスト開始速度(例えば、43km
/h)になると、主クラッチ41もOFFされ、同時にバ
ーグラフ表示部50が緑に変わる。このバーグラフ表示
部50の緑表示は棒グラフ状をなして徐々にブレーキ入
力ポイントPへ向かって伸びる。
【0069】そこで、オペレータは、バーグラフ表示部
50の緑の棒グラフが投入ポイントPへ達するのを監視
し、Pへ達すると同時に右レバー1のみを一杯に引いた
前輪ブレーキ7の全入力状態にする(C)。
【0070】この前輪ブレーキ7が作動することによ
り、前輪6に制動をかけると同時に前輪6を介して前輪
支持部20を構成する各ローラー(21,22)の回転
を制動する。
【0071】このとき、前輪支持部20の各ローラー表
面が低摩擦材料で構成されているため、前輪支持部20
の各ローラー(21,22)と前輪6の間でスリップが
生じ、ECU18によりABSが作動する。
【0072】前輪支持部20の回転が停止又は所定テス
ト終了速度になると、テストが終了し、その結果がDの
画面へ表示される。テスト結果の表示は自動判定され、
正常作動の場合は緑で、異常の場合は赤でそれぞれ数字
が表示される。
【0073】オペレーターは、この停止時間及び距離の
自動判定表示によって、前輪ABSの正常作動有無を視
覚的に判断できるとともに、前輪ABSが作動中はテス
ト車側においてもキックバックにより直接体感にて確認
できる。
【0074】次に、図3に基づいて、CBS性能テスト
について説明する。この場合はCまでは、ABSの場合
と同様であって、所定のテスト開始速度(例えば43k
m/h)になると、主クラッチ41及び各連動断続クラ
ッチ23,33がOFFになり、バーグラフ表示部50
が緑に変わるので、オペレータが左レバー10を一杯に
引いて、後輪ブレーキを全入力する。
【0075】これにより、ECU18が前輪ブレーキ7
及び後輪ブレーキ15を適正なブレーキ配分で連動作動
させるため、連動断続クラッチ23,33のOFFによ
りそれぞれが分離されて回転している前輪支持部20及
び後輪支持部30に前後輪6,14を介して制動がかか
り、それぞれの停止又は所定のテスト終了速度まで測定
される。
【0076】テスト終了により、回転速度検出センサ2
4及び回転速度検出センサ34から表示装置47へ入力
された検出情報により、表示装置47の内蔵CPUによ
り前輪6及び後輪14側それぞれの停止時間と停止距離
を求めてそれぞれの表示部52〜54及び62〜64へ
前記自動判定表示する(D)。
【0077】その結果、オペレータはこれらの数値より
前輪ブレーキ7と後輪ブレーキ15の性能差を求め、こ
れを規格値と比較することにより、所定範囲内で作動し
ていれば正常と判断し、また、差が大きければ異常と判
断する。
【0078】なお、CBSの作動確認は、テスト車側で
も前輪ブレーキ7の前輪ABS作動によるキックバック
によって体感により直接確認できる。
【0079】このように、本装置によれば、前輪ABS
とCBSの性能テストを両方できるので、CBSとAB
Sを併設する自動2輪車等のブレーキ性能テスト装置に
好適である。
【0080】また、車両外部の駆動モータ45を用いる
ため車両搭載エンジンの駆動を不要にでき、かつ機械的
な回転同期手段である動力伝達部材40と連動断絶クラ
ッチ23,33を用いて前後輪を同期回転させるので、
テスト装置全体の構造を簡単かつ安価にできる。
【0081】しかも、ブレーキタイミングを表示手段が
表示するので、ブレーキタイミングが一定になり、テス
ト員によりテスト結果がバラつくようなことがなくな
り、テスト結果の信頼性が高くなる。また、テスト結果
も自動判定して視覚的に確認できるので迅速に結果を判
断できる。
【0082】そのうえ、このテスト装置は、既存のテス
トスタンドを改造して簡単かつ安価にに構成でき、AB
S等のブレーキ性能テストはもちろんその他の各種テス
トのテストスタンドとしても兼用できるので、汎用性が
増す。
【0083】このテスト装置を利用する他のテストとし
ては、チェンジフィーリング確認、スピードメータの校
正、加速度測定、駆動力・馬力測定、排気量別ドライビ
ング走行等がある。さらに、セルモータやキックなどの
始動装置がないクラッチ付車両のエンジン始動にも利用
できる。
【0084】このように、従来例のABS性能テスト装
置と比べて、前後輪の同期回転を機械的にでき、車両外
部に設けた駆動手段の動力一つだけで前後輪側を同期回
転させることができるから、装置全体を比較的簡単な構
造で安価にでき、自動2輪車等のブレーキ性能テスト装
置に好適になる。
【0085】なお、本願発明は上記実施形態に限定され
ず種々に変形可能であり、例えば、回転同期手段は一端
から他端へ回転を伝達するとともに自由に曲げて配設で
きる公知のフレキシブルシャフトのようなものでもよ
い。
【0086】また、連動断続クラッチ23,33や主ク
ラッチ41は必ずしも電磁クラッチでなく、公知の機械
式のものであってもよい。
【0087】さらにまた、テスト対象車両としては、自
動2輪車に限らず、自動3輪車も可能であり、かつ、左
レバー10をフットブレーキに代えた車両でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の構成原理図
【図2】 ABS性能テストにおける表示内容を示す図
【図3】 CBS性能テストにおける表示内容を示す図
【図4】 ABS、CBS併設ブレーキのシステム側を
示す構成図
【図5】 その構成部品のレイアウトを示す図
【符号の説明】
1:右レバー、6:前輪、7:前輪ブレーキ、10:左
レバー、14:後輪、15:後輪ブレーキ、20:前輪
支持部、24:回転速度検出センサ、30:後輪支持
部、34:回転速度検出センサ、40:動力伝達部材、
41:主クラッチ、45:駆動モーター、47:表示装

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テスト車両の前輪を乗せる前輪支持部と
    後輪を乗せる後輪支持部を設け、これら各支持部をそれ
    ぞれ前後一対のローラーで構成し、各一対のローラーの
    うち、一方をアイドルローラー、他方を連動ローラーと
    し、これらの各連動ローラーを機械的な回転同期手段で
    同期回転可能に連結し、かつ各連動ローラーのうちのい
    ずれか一方を主クラッチを介して駆動手段へ接続し、前
    輪支持部と後輪支持部の双方に構成ローラーの回転速度
    を検出するための回転速度検出手段を設けるとともに、
    ブレーキタイミングと検査結果を表示する表示手段を備
    えたことを特徴とする自動2輪車等のブレーキ性能テス
    ト装置。
  2. 【請求項2】 前輪支持部と後輪支持部の各連動ローラ
    ーを連動断続クラッチを介して連結したことを特徴とす
    る請求項1記載の自動2輪車等のブレーキ性能テスト装
    置。
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