JP3842148B2 - 二輪自動車の検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二輪自動車の制動力、速度計、及び、ブレーキシステムの検査を行なうための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、二輪自動車のアンチロックブレーキシステム(以下ABSと言う)及び前後輪連動ブレーキシステム(以下CBSと言う)の作動を検査する装置として、特開2001−281108号公報に示されるものが知られている。
【0003】
この検査装置は、前輪を着座させて支持する一対の前輪支持ローラ(第1の前輪支持ローラ及び第2の前輪支持ローラ)と、後輪を着座させて支持する一対の後輪支持ローラ(第1の後輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラ)とを備え、第1の前輪支持ローラと第1の後輪支持ローラとは、互いに同期して回転するように連結されている。また、第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラには、夫々のローラの回転速度を検出する回転速度検出手段が連結して設けられている。更に、第1の後輪支持ローラはクラッチを介して駆動モータに連結されている。
【0004】
このように構成された検査装置において、二輪自動車のABSの検査を行なうときには、先ず、テスト車両の前輪及び後輪を夫々一対の前輪支持ローラ及び一対の後輪支持ローラに載置し、前記駆動モータにより後輪支持ローラを回転させる。これにより、後輪を介して第1及び第2の後輪支持ローラが同期回転し、さらにこの回転が第1の前輪支持ローラを介して前輪及び第2の前輪支持ローラに伝達されるので、全ローラーが同期回転する。
【0005】
続いて、前記回転速度検出手段から得られるローラの回転速度が所定の速度となったとき、第1の後輪支持ローラと駆動モータとの間の前記クラッチがOFF状態になり、作業者がブレーキを全入力する。そして、前記クラッチにより駆動モータの駆動力から切り離された各ローラは慣性で回転を続行する一方、ブレーキ入力による減速で徐々に各ローラの回転速度が低下する。このとき、二輪自動車の車輪と各ローラとの間にスリップが生じるので、ABSが作動してポンピングブレーキが行われる。その後、ブレーキの作動によって各ローラが停止し、その停止時間と予め実走測定で定められた値とを比較することで、ABSの性能の良否が判定される。また、前記従来の検査装置により二輪自動車のCBSの検査を行なう場合にも、ABSの検査時と同様に、一方のブレーキ(例えば前輪ブレーキ)を入力して他方のブレーキ(後輪ブレーキ)を連動させ、各ローラの停止時間と予め実走測定で定められた値とを比較することで、CBSの性能の良否が判定される。
【0006】
しかし、前記従来の検査装置では、各ローラの停止時間と予め実走測定で定められた値との比較によって良否判定を行なうために、判定結果が不良である場合に、ABSやCBSの制御不良によるものか、ブレーキの制動力に問題があるかが特定できず、不良個所の調整作業が円滑に行なえない不都合がある。
【0007】
また、各ローラの停止時間による判定では、例えば前輪の検査に続いて後輪の検査を行なう場合に、前輪の検査終了時に停止した各ローラの回転速度を後輪の検査が行なえるまで再び上昇させる必要があり、比較的長い時間を要するために効率が悪い不都合がある。
【0008】
また、一般に二輪自動車は、走行中の速度を計測する速度計を搭載しているが、この種の検査装置においては各ローラ上での二輪自動車の走行が再現される。そこで、該速度計についての検査を効率良く行なうことが望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
かかる不都合を解消して、本発明は、不良個所の特定が容易であるだけでなく、二輪自動車の制動力、速度計、及び、ブレーキシステムの検査を効率よく行なうことができ、検査にかかる時間を飛躍的に短縮するこができる二輪自動車の検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の二輪自動車の検査装置は、二輪自動車の前輪を支持すべく互いに軸線が平行に配置された回転自在の第1及び第2の前輪支持ローラと、二輪自動車の後輪を支持すべく互いに軸線が平行に配置された回転自在の第1及び第2の後輪支持ローラと、第1の前輪支持ローラと第1の後輪支持ローラとを連結して回転を同期させる連結手段と、第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸の一端部に連結されて第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転速度を各別に測定する回転速度測定手段と、第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸の他端部にクラッチを介して接離自在に連結され、両クラッチによる接続状態で第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを夫々回転駆動する一対の駆動手段と、各駆動手段と各クラッチとの間に設けられて、第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸にかかるトルクを各別に測定するトルク測定手段と、二輪自動車に搭載された駆動機構をニュートラル状態とすると共にブレーキ入力状態として前記駆動手段により第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを回転させたとき、前記トルク測定手段によって測定されたトルクに基づいて制動力を算出し、該制動力の良否を判定する制動力検査手段と、前記クラッチを介して両駆動手段による第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転駆動を解除し、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪を駆動状態としたとき、一方の前記回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づいて二輪自動車の車速を算出して該二輪自動車に備えられた速度計の良否を判定する速度計検査手段と、前記クラッチを介して両駆動手段による第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転駆動を解除し、二輪自動車の駆動輪が駆動された状態から該二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムを作動させたとき、両回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づいてアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動の良否を判定するブレーキシステム検査手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の装置は、第1及び第2の前輪支持ローラに二輪自動車の前輪を支持させ、第1及び第2の後輪支持ローラに二輪自動車の後輪を支持させる。これにより、第1の前輪支持ローラと第2の前輪支持ローラとは前輪が当接することで該前輪を介して互いに回転が伝達自在となる。同じように、第1の後輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとは後輪が当接することで該後輪を介して互いに回転が伝達自在となる。更に、第1の前輪支持ローラと第1の後輪支持ローラとは前記連結手段によって回転が同期される。
【0012】
そして、本発明の装置は、前記制動力検査手段によって前輪ブレーキと後輪ブレーキとの各制動力を検査することができ、前記ブレーキシステム検査手段によって、アンチロックブレーキシステム(ABS)及び前後輪連動ブレーキシステム(CBS)の作動を検査することができる。更に、前記速度計検査手段を設けたことによって、二輪自動車に搭載された速度計の良否を検査することができる。
【0013】
即ち、二輪自動車の制動力を検査するときには、先ず、二輪自動車に搭載された駆動機構をニュートラル状態とし、ブレーキを全入力状態とする。ここで、前輪ブレーキの制動力を検査する場合には、前輪ブレーキを全入力し、後輪ブレーキの制動力を検査する場合には、後輪ブレーキを全入力する。次いで、両クラッチをONとして両駆動手段によって第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転を駆動する。このとき、ブレーキが全入力されていることにより、第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラと前輪及び後輪との間に摩擦が発生し、前記トルク測定手段により第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとに掛かるトルクが測定される。そして、前記制動力検査手段により、トルク測定手段が測定したトルクに基づいく制動力を算出し、制動力の良否を判定する。これによって、二輪自動車の制動力を容易に検査することができる。
【0014】
また、二輪自動車に搭載された速度計を検査するときには、先ず、両クラッチをOFFとして第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを回転自在とする。次いで、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪を駆動状態とする。そして、前記速度計検査手段においては、例えば第2の後輪支持ローラに設けられた回転速度測定手段(一方の回転速度測定手段)によって該第2の後輪支持ローラの回転速度を測定すると共に該回転速度から二輪自動車の車速を算出し、算出された車速と二輪自動車に備えられた速度計が表示する車速とを比較することで、該二輪自動車に備えられた速度計の良否を判定する。これによって、二輪自動車の速度計の良否を容易に検査することができる。
【0015】
また、二輪自動車のABS及びCBSの作動を検査するときには、先ず、両クラッチをOFFとして第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを回転自在とする。次いで、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪を駆動状態とする。そして、二輪自動車の車速が所定の速度となったとき、二輪自動車のブレーキを全入力して急ブレーキの状態とし、ABS及びCBSを作動させる。そして、前記ブレーキシステム検査手段においては、両回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づいて二輪自動車の車速変化を算出してABS及びCBSの作動の良否を判定する。これによって、二輪自動車のABS及びCBSの良否を容易に検査することができる。
【0016】
ここで、該ブレーキシステム検査手段においては、二輪自動車のブレーキ操作に伴って第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラの回転速度が減少過程にあるとき両回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づく二輪自動車の車速変化を算出する演算手段と、該演算手段によって得られた値に基づいて第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラの回転を停止させることなくアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動の良否を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
即ち、前記演算手段を設けることによって、二輪自動車のブレーキ操作に伴って減少過程にある第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラの回転速度から二輪自動車の車速変化を算出する。そして、前記判定手段を設けることによって、減少過程にあるときの二輪自動車の車速変化からABS及びCBSの作動の良否を判定する。これによって、従来の装置のように二輪自動車の停止時間を用いることなくABS及びCBSの検査が行なえるので、検査にかかる時間を短縮するこができる。
【0018】
また、本発明の二輪自動車の検査方法は、互いに軸線が平行に配置された回転自在の一対の前輪支持ローラに二輪自動車の前輪を着座支持させると共に、互いに軸線が平行に配置された回転自在の一対の後輪支持ローラに該二輪自動車の後輪を着座支持させ、二輪自動車に搭載された駆動機構をニュートラル状態としてブレーキ入力状態で行なわれ、一方の前輪支持ローラと一方の後輪支持ローラとの夫々の回転軸に解除自在に連結された駆動手段により両支持ローラを回転させることにより両支持ローラの回転軸に付与されるトルクにより制動力を検査する制動力検査工程と、
両駆動手段による両支持ローラの回転駆動を解除して二輪自動車に搭載された駆動機構により駆動輪を駆動状態とし、何れかの支持ローラの回転速度から二輪自動車の車速を算出して該二輪自動車に備えられた速度計の検査を行なう速度計検査工程と、該速度計検査工程に連続して、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪が駆動された状態から該二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムを作動させ、各支持ローラの回転速度が減少過程にあるとき一方の前輪支持ローラと一方の後輪支持ローラとの夫々の回転速度から二輪自動車の車速変化を算出することにより各支持ローラの回転を維持してアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動検査を行なうブレーキシステム検査工程とを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の方法によるときには、先ず前記制動力検査工程を行い、前記速度計検査工程を行なった後、該速度計検査工程に連続してブレーキシステム検査工程を行なう。前記速度計検査工程及びブレーキシステム検査工程においては、各前輪支持ローラ及び各後輪支持ローラが回転自在とされ、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪が駆動された状態で行なわれる。これによって、速度計検査工程から連続して各前輪支持ローラ及び各後輪支持ローラが回転を停止させることなくブレーキシステム検査工程を行なうので、速度計検査後に迅速にブレーキシステム検査に移ることができ、これらの検査を効率よく行なうことができる。
【0020】
また、ブレーキシステム検査工程においては、各支持ローラの回転速度が減少過程にあるときに採取された一方の前輪支持ローラと一方の後輪支持ローラとの夫々の回転速度に基づいてABS及びCBSの作動検査を行なうので、例えば、前輪のABS及びCBSの作動検査を行なった後に各支持ローラの回転を維持して、後輪のABS及びCBSの作動検査を行なうことができる。これによって、従来のように各支持ローラの回転を停止させることなく前輪のブレーキシステム検査から後輪のブレーキシステム検査に移ることができ、検査にかかる時間を飛躍的に短縮するこができる。
【0021】
しかも、ABS及びCBSの作動検査を行なうに先立って、前記制動力検査工程を行なうことができるので、判定結果が不良である場合に、ABSやCBSの制御不良によるものか、ブレーキの制動力に問題があるかが容易に特定でき、不良個所の調整作業を円滑に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の装置構成を示す説明的平面図、図2は図1に示す装置の要部を示す説明的側面図、図3は本実施形態の検査手段を模式的に示すブロック図、図4及び図5は判定手段において用いられるピーク値を示す線図である。
【0023】
参照して本実施形態の二輪自動車の検査装置1の構成を説明すれば、図1及び図2において、2はベース、3は該ベース2上に設けられて二輪自動車(図示せず)の後輪R側に設けられた後輪用機台、4はその前輪F側に設けられた前輪用機台である。
【0024】
図1に示すように、後輪用機台3は、二輪自動車の後輪Rを着座支持する一対の後輪支持ローラ5、6を備えている。後輪Rの前側に位置する第1の後輪支持ローラ5は、その回転軸7が一対の軸受け8を介して回転自在に支持されている。後輪Rの後側に位置する第2の後輪支持ローラ6は、その回転軸9が第1の後輪支持ローラ5の回転軸7と平行に、一対の軸受け10を介して回転自在に支持されている。第1の後輪支持ローラ5は、第2の後輪支持ローラ6よりも大径に形成されており、これによって、第1の後輪支持ローラ5の回転慣性力が第2の後輪支持ローラ6よりも大きく設定されている。
【0025】
第1の後輪支持ローラ5と第2の後輪支持ローラ6とは所定間隔を存して並設され、更に、図2に示すように、第2の後輪支持ローラ6は、後輪Rに接する位置が第1の後輪支持ローラ5と同一の高さとなるように前記軸受け10により支持されている。
【0026】
図1に示すように、第1の後輪支持ローラ5の回転軸7の一方端には電磁ブレーキ11が連結されており、該電磁ブレーキ11の作動により第1の後輪支持ローラ5に掛かる負荷の調整が可能となっている。
【0027】
第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の一端部にはクラッチ12を介してプーリ13が設けられている。該プーリ13はベルト14を連動部材としてベース2上に設けられたスタータ作動用モータ15のプーリ16に従動する。クラッチ12がONとされたときには、プーリ13が回転軸9に連結され、スタータ作動用モータ15による第2の後輪支持ローラ6の駆動が可能となる。
【0028】
また、第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の他端部には、クラッチ17を介してモータ18(本発明における駆動手段)が連結されている。クラッチ17がONとされたときには、回転軸9とモータ18の駆動軸19とが接続され、モータ18による第2の後輪支持ローラ6の駆動が可能となる。
【0029】
更に、第2の後輪支持ローラ6の回転軸9の一端部には、回転軸9の回転速度を測定する第1ロータリーエンコーダ20(本発明における回転速度測定手段)が設けられ、回転軸9の他端部には、クラッチ17とモータ18との間に位置して回転軸9の回転トルクを測定する第1トルクメータ21(本発明におけるトルク測定手段)が設けられている。後述するが、第1トルクメータ21は制動力の検査時に使用され、第1ロータリーエンコーダ20は、アンチロックブレーキシステム(ABS)及び前後輪連動ブレーキシステム(CBS)の検査時に使用される。
【0030】
前輪用機台4は、二輪自動車の前輪Fを着座支持する一対の前輪支持ローラ22、23を備えている。前輪Fの前側に位置する第1の前輪支持ローラ22は、その回転軸24が一対の軸受け25を介して回転自在に支持されている。前輪Fの後側に位置する第2の前輪支持ローラ23は、その回転軸26が第1の前輪支持ローラ22の回転軸24と平行に、一対の軸受け27を介して回転自在に支持されている。第1の前輪支持ローラ22は、第2の前輪支持ローラ23よりも大径に形成されており、これによって、第1の前輪支持ローラ22の回転慣性力が第2の前輪支持ローラ23よりも大きく設定されている。
【0031】
第1の前輪支持ローラ22と第2の前輪支持ローラ23とは所定間隔を存して並設され、更に、図2に示すように、第2の前輪支持ローラ23は、前輪Fに接する位置が第1の前輪支持ローラ22と同一の高さとなるように前記軸受け27により支持されている。なお、第1の後輪支持ローラ5と第1の前輪支持ローラ22とは同一形状とされ、第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23とは同一形状とされている。
【0032】
第2の前輪支持ローラ23の回転軸26の一端部には、クラッチ28を介してモータ29(本発明における駆動手段)が連結されている。クラッチ28がONとされたときには、回転軸26とモータ29の駆動軸30とが接続され、モータ29による第2の前輪支持ローラ23の駆動が可能となる。
【0033】
第2の前輪支持ローラ23の回転軸26の他端部には、回転軸26の回転速度を測定する第2ロータリーエンコーダ31(本発明における回転速度測定手段)が設けられ、回転軸26の一端部側には、前記クラッチ28とモータ29との間に位置して回転軸26の回転トルクを測定する第2トルクメータ32(本発明におけるトルク測定手段)が設けられている。後述するが、第2トルクメータ32は制動力の検査時に使用され、第2ロータリーエンコーダ31はアンチロックブレーキシステム(ABS)及び前後輪連動ブレーキシステム(CBS)の検査時に使用される。
【0034】
更に、第1の前輪支持ローラ22の回転軸24の一端部には、回転軸24の回転速度を測定する第3ロータリーエンコーダ33が設けられている。後述するが、第3ロータリーエンコーダ33は、二輪自動車に搭載された速度計の検査時に使用される。
【0035】
前輪用機台4は、車輪間距離の異なる二輪自動車にも対応可能とするために、後輪用機台3に向かって進退自在とされている。即ち、前輪用機台4は、図2に示すように、ベース2に設けられたスライドレール34に沿って案内されるガイド部材35と、モータ36によって回転されるボール螺子37に螺合する螺合部材38とを備えている。これにより、前輪用機台4は、モータ36によるボール螺子37を回転させることで、スライドレール34に沿って後輪用機台3に向かって進退される。
【0036】
また、第1の前輪支持ローラ22と第1の後輪支持ローラ5とは、連結手段39を介して同期して回転されるようになっている。連結手段39は、第1の後輪支持ローラ5の回転軸7に連結された第1ギヤボックス40と、第1の前輪支持ローラ22の回転軸24に連結された第2ギヤボックス41とを備え、第1ギヤボックス40と第2ギヤボックス41とを互いに連結する連結シャフト42によって回転軸7と回転軸24とが同期回転するようになっている。なお、第1ギヤボックス40及び第2ギヤボックス41は、傘歯車を組み合わせてなる周知のものであり、また、連結シャフト42は、前述した前輪用機台4の進退動に第2ギヤボックス41を追従させるために第2ギヤボックス41側においてスプライン嵌合するスプラインシャフトが採用されている。
【0037】
図3に示すように、前記第1ロータリーエンコーダ20、第2ロータリーエンコーダ31、第3ロータリーエンコーダ33、第1トルクメータ21、及び第2トルクメータ32は、検査手段43(本発明における制動力検査手段、速度計検査手段、ブレーキシステム検査手段を作動的に含んでいる)に接続されており、各測定値が検査手段43に入力されるようになっている。検査手段43は、各測定値から各検査に応じた演算を行なう演算手段44と、各検査の良否を判定する判定手段45とを備えている。更に、検査手段43には、判定手段45による判定結果や測定情報を表示する表示手段46と、作業者が二輪自動車に搭乗した状態で操作するための作業者用操作手段47が接続されている。なお、演算手段44によって行なわれる演算処理及び判定手段45によって行なわれる判定処理については後述する。
【0038】
次に、本実施形態の検査装置1による二輪自動車の検査について説明する。検査装置1によって検査を行なう二輪自動車は多種に及ぶが、先ず、図示しないが、前輪ブレーキと後輪ブレーキとの夫々にABSが作動し、前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動させるCBSが作動する二輪自動車の検査について説明する。この種の二輪自動車は、運転者がハンドルに設けられた右ブレーキレバーのみを操作したとき、前輪ブレーキが作動し、それに連動して後輪ブレーキが作動する。また、運転者がブレーキペダルのみを操作したときにも、前輪ブレーキが作動し、それに連動して後輪ブレーキが作動する。更に、前輪ブレーキと後輪ブレーキとは共にABSが作動する。
【0039】
この種の二輪自動車に対する検査は、前輪制動力検査、後輪制動力検査、速度計検査、前輪ABS・CBS検査、及び、後輪ABS・CBS検査の順序で行なわれる。
【0040】
前輪制動力検査(前輪における本発明の制動力検査工程)は次のように行なわれる。検査開始時には、作業者が二輪自動車に乗った状態で二輪自動車の後輪Rを第1の後輪支持ローラ5及び第2の後輪支持ローラ6に着座させると共に、前輪Fを第1の前輪支持ローラ22及び第2の前輪支持ローラ23に着座させる。このとき、二輪自動車はエンジンが停止され、ギヤがニュートラルの状態とされている。一方、検査装置1は、前記クラッチ12がOFFの状態で、プーリ13と回転軸9とが切り離され、モータ15、プーリ16、ベルト14により発生する負荷を回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6にかけない状態になっている。また、クラッチ17はONとされ、回転軸9とモータ18とが接続される。これにより、モータ18により回転軸9を介して第2の後輪支持ローラ6を駆動可能な状態になっている。
【0041】
そして、作業者が二輪自動車に乗った状態で右ブレーキレバーのみを操作して前輪ブレーキを全入力し、この状態を維持して作業者用操作手段47(図3示)の図示しないフロントブレーキ制動力検査開始ボタンを押す。これにより、モータ18、29が作動し、所定の時間第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23との回転を駆動する。このとき、作業者によって二輪自動車の右ブレーキレバーから前輪ブレーキが全入力されていることによって、前輪Fと、CBSの作動による後輪Rとの回転が阻止され、第2の前輪支持ローラ23及び第2の後輪支持ローラ6と前輪F及び後輪Rとの間に摩擦が発生する。これにより、モータ18、29と第2の後輪支持ローラ6の回転軸9と第2の前輪支持ローラ(26)の回転軸26とにひずみが発生し、トルクメータ28、21により、前輪ブレーキが全入力された際の第2の前輪支持ローラ23と第2の後輪支持ローラ6とに掛かるトルクが計測され、図3に示す前記検査手段43に入力される。検査手段43においては前記判定手段45によってトルクメータ28、21により測定されたトルク値と所定のトルク値(予め設定された判定値)とが比較され、測定したトルクの最大値が所定のトルク値を越えていれば前記表示手段46に「OK」を表示させ、測定したトルクの最大値が所定のトルク値以下であれば十分な制動力が得られていないとして表示手段46に「NG」を表示させる。そして、制動力が「NG」である場合には、二輪自動車を検査装置1から降ろしてブレーキの調整が行なわれ、制動力が「OK」である場合には、続いて後輪制動力検査が行なわれる。
【0042】
後輪制動力検査(後輪における本発明の制動力検査工程)は、モータ18、29を停止させて第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ(26)の回転を停止させた後に行なわれる。そして、検査作業は、作業者が右ブレーキレバーを開放した状態でブレーキペダルを踏むことにより後輪ブレーキを全入力とする以外は上述した前輪制動力検査と同様であるので説明を省略する。
【0043】
後輪制動力検査が終了した後、続いて速度計検査が行なわれる。速度計検査においては二輪自動車の搭載された速度計の良否が検査される(本発明の速度計検査工程)。図1を参照すれば、検査装置1は次に示す状態とされる。即ち、前記クラッチ12がOFFの状態で、プーリ13と回転軸9とが切り離され、モータ15、プーリ16、ベルト14により発生する負荷が回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6に掛からない状態になっている。前記クラッチ17はOFFとされて、回転軸9とモータ18及びトルクメータ21とが切り離され、モータ18及びトルクメータ21により発生する負荷が回転軸9及び第2の後輪支持ローラ6に掛からない状態とされる。同じく、前記クラッチ28はOFFとされ、モータ29及びトルクメータ32により発生する負荷が回転軸26及び第2の前輪支持ローラ23に掛からない状態とされる。
【0044】
そして、作業者は二輪自動車のエンジンを始動させ、次いで、二輪自動車に備えられた速度計を観察しながらアクセル調整する。そして、二輪自動車の速度計が所定の速度(例えば40km/h)を示したとき、前記作業者用操作手段47(図3示)に備えられた図示しない速度計検査ボタンを押す。一方、図3に示すように、前記検査手段43においては、第3ロータリーエンコーダ33から得られる第1の前輪支持ローラ22の回転速度が、演算手段44によって車速に換算される。そして、判定手段45は、速度計検査ボタンが押された時点の二輪自動車の速度計に表示される値と演算手段44によって算出された車速との差が、予め設定された許容範囲内にあれば前記表示手段46に「OK」を表示させ、許容範囲内になければ二輪自動車の速度計が精度不十分として表示手段46に「NG」を表示させる。
【0045】
続いて、前輪ABS・CBS検査(前輪における本発明のブレーキシステム検査工程)が行なわれる。前輪ABS・CBS検査においては、速度計検査に継続して二輪自動車のエンジンによる駆動を維持させ、作業者がアクセルを調整して所定の検査開始速度(例えば60km/h)に合わせる。このとき、作業者は、二輪自動車に備えられた速度計の表示ではなく、前記検査手段43を介して表示手段46に表示される車速を確認してアクセル調整を行なう。二輪自動車のエンジンによる駆動を維持することで、各支持ローラ5、22、6、23の回転が維持されるので、所定の検査開始速度までの速度上昇時間を飛躍的に短縮させることができる。
【0046】
そして、車速が所定の検査開始速度になったとき、作業者は二輪自動車のアクセルを戻してギヤをニュートラルの状態にすると同時に、右ブレーキレバーを操作して前輪ブレーキを全入力する。これにより二輪自動車は前輪Fに急ブレーキが掛けられた状態となる。検査装置1においては、図2に示すように、第1の後輪支持ローラ5及び第1の前輪支持ローラ22の回転慣性力が第2の後輪支持ローラ6及び第2の前輪支持ローラ23の回転慣性力より大きくしてあるので、前輪ブレーキが全入力されたことにより、前輪Fと第1の前輪支持ローラ22との間にスリップ現象が発生し前輪ABSが作動を開始する。一方、第2の前輪支持ローラ23は前輪Fの回転挙動に追従する。なお、第1の後輪支持ローラ5は、前記連結手段39によって第1の前輪支持ローラ22と同期して回転されており、後輪Rに対しても路面の状況が再現される。また、二輪自動車の前輪ブレーキが入力されたことによってCBSが作動し後輪ブレーキが作動する。更に、二輪自動車の後輪Rは前輪Fに追従してABSが作動する。このときにも、前輪Fの場合と同様に、第2の後輪支持ローラ6は後輪Rの回転挙動に追従する。
【0047】
検査手段43においては、常時第2の前輪支持ローラ23と第2の後輪支持ローラ6との回転速度を第2ロータリーエンコーダ31と第1ロータリーエンコーダ20とによって測定し、測定した値から演算手段44によって前輪F側と後輪R側との夫々の減速度(加速度)を算出する処理を行なっている。このとき得られた減速度(加速度)に対応する波形を図4に示す。図4において、実線により示す波形は前輪F側、即ち第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形であり、一点鎖線により示す波形は後輪R側、即ち第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形である。
【0048】
図4に示すように、第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、前輪ブレーキが全入力されたと同時に上昇(減速)し、第1ピーク値aを介して下降(加速)する。第1ピーク値aはABSが作動して前輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第2の前輪支持ローラ23の回転速度の変化に対応し、それに続く下降は、第1の前輪支持ローラ22の回転慣性が前輪Fを介して第2の前輪支持ローラ23に伝達されたものである。
【0049】
そして、再びブレーキがONの状態となると第2ピーク値bが現れ、第2の前輪支持ローラ23が減速する。次いで、再びブレーキがOFFの状態となると第3ピーク値cが現れ、第2の前輪支持ローラ23が加速する。その後、ABSの作動により、前輪ブレーキはON・OFFが数回繰り返される。
【0050】
第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、CBSが作動して後輪ブレーキが前輪ブレーキに連動し、後輪R側のABSが作動することによって第2の後輪支持ローラ6の回転速度の変化に応じたものとなる。そして、ABSが作動して後輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第1ピーク値dが現れる。
【0051】
検査手段43の判定手段45においては、前輪F側の減速度(加速度)の波形から第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを採取して前輪ABSの作動の良否が判定され、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aと後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値dとを採取してCBSの作動の良否が判定される。
【0052】
即ち、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aについては、予め設定された第1合格エリアA(図4中二点鎖線により囲まれた領域)が設けられる。該第1合格エリアAは第2ロータリーエンコーダ31(図1参照)の測定値に基づいて演算手段44により算出された減速度が0.5Gに達した時(ブレーキの作動に基づく減速であるとみなされた時)が時間的基点とされ、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められている。前輪F側の減速度(加速度)の波形における第2ピーク値bについては、予め設定された第2合格エリアBが設けられる。該第2合格エリアBは第1ピーク値aが現れた時が時間的基点とされ、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められている。同じように、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第3ピーク値cについては、予め設定された第3合格エリアCから設けられる。該第3合格エリアCは第2ピーク値bが現れた時が時間的基点とされ、所定時間内の許容減速度の上限と下限とによって定められている。
【0053】
判定手段45は、第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを夫々第1合格エリアA、第2合格エリアB、及び第3合格エリアC内にあるか否かで前輪ABSの作動の良否判定を行なう。即ち、全てのピーク値a、b、cが、夫々の合格エリアA、B、C内にあるとき、前記表示手段46を介して「ABSOK」の表示を行ない、何れか一つでも合格エリアから外れている場合には前記表示手段46を介して「ABS NG」の表示を行なう。
【0054】
同時に、演算手段44においては、前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値aと後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値dとの差(本実施形態においては前輪側第1ピーク値aに対する後輪側第1ピーク値dの割合)を算出し、判定手段45においてはここで算出された値が所定範囲I(前輪側第1ピーク値aの65%〜15%)内にあるか否かでCBSの作動の良否判定を行なう。ここで指定された所定範囲Iは、前輪Fに対して後輪Rが連動されるタイミング及び強さから最も適したブレーキの連動配分となるように考慮して定められたものである。そして、後輪側第1ピーク値dが、所定範囲I内にあれば前記表示手段46を介して「CBS OK」の表示を行ない、所定範囲Iから外れている場合には前記表示手段46を介して「CBS NG」の表示を行なう。
【0055】
このように、本実施形態においては、前輪F側の減速度(加速度)の波形のうち、第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cを採取して前輪ABSの作動の良否を判定し、前輪F側の減速度(加速度)の波形のうち第1ピーク値aと後輪R側の減速度(加速度)の波形のうち第1ピーク値dとを採取してCBSの作動の良否を判定するので、前輪ABS・CBS検査が開始されて比較的初期の段階で検査を終了させることができ、検査時間を飛躍的に短縮させることができる。
【0056】
また、前輪F側の減速度(加速度)の波形においては、第3ピーク値cの後にもピーク値が現れるが、周知のABS特性により、通常第3ピーク値cの後に現れるピーク値は比較的加速と減速との変動が小さい。それに対して、ABS作動初期の第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cの現れる時期は、最も車速変化が大きいので、ABSの作動不良が明確に現れる。これによって、本実施形態においては、前輪F側の減速度(加速度)の変化が比較的大きく見られる第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cに基づいて良否を判定することで、高い判定精度を維持しつつ判定時間の短縮を実現したものである。なお、本発明においては、第1ピーク値a、第2ピーク値b、及び第3ピーク値cに加えて、それ以降に現れるピーク値をABSの良否判定に用いることを妨げるものではない。
【0057】
続いて、後輪ABS・CBS検査(後輪における本発明のブレーキシステム検査工程)が行なわれる。後輪ABS・CBS検査においては、前輪ABS・CBS検査に継続して二輪自動車のエンジンによる駆動を維持させ、作業者がアクセルを調整して所定の検査開始速度(例えば60km/h)に合わせる。このとき、二輪自動車のエンジンによる駆動を維持することで、各支持ローラ5、22、6、23の回転が維持され、所定の検査開始速度までの速度上昇時間を飛躍的に短縮させることができる。
【0058】
そして、車速が所定の検査開始速度になったとき、作業者は二輪自動車のアクセルを戻してギヤをニュートラルの状態にすると同時に、ブレーキペダルを踏んで後輪ブレーキを全入力する。これにより二輪自動車は後輪Rに急ブレーキが掛けられた状態となる。検査装置1においては、図2に示すように、第1の後輪支持ローラ5及び第1の前輪支持ローラ22の回転慣性力が第2の後輪支持ローラ6及び第2の前輪支持ローラ23の回転慣性力より大きくしてあるので、後輪ブレーキが全入力されたことにより、後輪Rと第1の後輪支持ローラ5との間にスリップ現象が発生し後輪ABSが作動を開始する。一方、第2の後輪支持ローラ6は後輪Rの回転挙動に追従する。なお、第1の前輪支持ローラ22は、前記連結手段39によって第1の後輪支持ローラ5と同期して回転されており、前輪Fに対しても路面の状況が再現される。また、二輪自動車の後輪ブレーキが入力されたことによってCBSが作動し前輪ブレーキが作動する。更に、二輪自動車の前輪Fは後輪Rに追従してABSが作動する。このときにも、第2の前輪支持ローラ23は前輪Fの回転挙動に追従する。
【0059】
検査手段43においては、前輪ABS・CBS検査と同様に、常時第2の後輪支持ローラ6と第2の前輪支持ローラ23との回転速度を第1ロータリーエンコーダ20と第2ロータリーエンコーダ31とによって測定し、測定した値から演算手段44によって後輪R側と前輪F側との夫々の減速度(加速度)を算出する処理を行なっている。このとき得られた減速度(加速度)に対応する波形を図5に示す。図5において、一点鎖線により示す波形は後輪R側、即ち第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形であり、実線により示す波形は前輪F側、即ち第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形である。
【0060】
図5に示すように、第2の後輪支持ローラ6の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形においては、後輪ブレーキが全入力されたと同時に上昇(減速)し、第1ピーク値eを介して下降(加速)する。第1ピーク値eはABSが作動して後輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第2の後輪支持ローラ6の回転速度の変化に対応し、それに続く下降は、第1の後輪支持ローラ5の回転慣性が後輪Rを介して第2の後輪支持ローラ6に伝達されたものである。
【0061】
そして、再びブレーキがONの状態となると第2ピーク値kが現れ、第2の後輪支持ローラ6が減速する。次いで、再びブレーキがOFFの状態となると第3ピーク値gが現れ、第2の後輪支持ローラ6が加速する。その後、ABSの作動により、後輪ブレーキはON・OFFが数回繰り返される。
【0062】
第2の前輪支持ローラ23の回転数に基づいて算出された減速度(加速度)の波形は、CBSが作動して前輪ブレーキが後輪ブレーキに連動し、前輪F側のABSが作動することによって第2の前輪支持ローラ23の回転速度の変化に応じたものとなる。そして、ABSが作動して前輪ブレーキが初回OFFの状態となった時点の第1ピーク値hが現れる。
【0063】
そして、検査手段43の判定手段45においては、前述した前輪ABS・CBS検査と同様にして良否判定が行なわれる。即ち、判定手段45は、第1ピーク値e、第2ピーク値k、及び第3ピーク値gが夫々第1合格エリアE、第2合格エリアK、及び第3合格エリアG内にあるか否かで前輪ABSの作動の良否判定を行ない、全てのピーク値e、k、gが、夫々の合格エリアE、K、G内にあるとき、前記表示手段46を介して「ABS OK」の表示を行ない、何れか一つでも合格エリアから外れている場合には前記表示手段46を介して「ABS NG」の表示を行なう。
【0064】
同時に、演算手段44においては、後輪R側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値eと前輪F側の減速度(加速度)の波形における第1ピーク値hとの差(本実施形態においては後輪側第1ピーク値eに対する前輪側第1ピーク値hの割合)を算出し、判定手段45においてはここで算出された値が所定範囲J(後輪側第1ピーク値eの100%〜35%)内にあるか否かでCBSの作動の良否判定を行なう。そして、前輪側第1ピーク値hが、所定範囲J内にあれば前記表示手段46を介して「CBS OK」の表示を行ない、所定範囲Jから外れている場合には前記表示手段46を介して「CBS NG」の表示を行なう。
【0065】
なお、本実施形態においては、前輪ブレーキと後輪ブレーキとの夫々にABSが作動し、しかも、前輪ブレーキのみの入力でCBSが作動して後輪ブレーキが連動し、後輪ブレーキのみの入力でCBSが作動して前輪ブレーキが連動する二輪自動車を検査対象とした。それ以外に、前輪ブレーキと後輪ブレーキとの夫々にABSが作動し、前輪ブレーキのみの入力ではCBSは作動せず、後輪ブレーキのみの入力でCBSが作動して前輪ブレーキが連動する二輪自動車を検査対象とすることができる。この二輪自動車を検査する場合には、前述した前輪ABS・CBS検査においてCBSの判定を省略することで容易に対応することができる。また、CBSを備えず前輪ブレーキと後輪ブレーキとの夫々にABSが作動する二輪自動車を検査する場合には、前述した前輪ABS・CBS検査におけるCBSの判定と後輪ABS・CBS検査におけるCBSの判定とを省略することで容易に対応することができる。更に、前輪後輪共にABS及びCBSを備えていない二輪自動車を検査する場合には、前述した前輪ABS・CBS検査と後輪ABS・CBS検査とを省略することで容易に対応することができる。
【0066】
また、図1及び図2を参照して、本実施形態の検査装置1は、モータ36によってボール螺子37を回転させるだけで前輪用機台9を適切な位置に移動させることができるので、二輪自動車の機種によって前輪Fと後輪Rとの間隔距離が異なる場合であっても容易に対応させることができる。
【0067】
更に、モータ15は通常使用することはないが、二輪自動車の機種によってはセルモータがなく、キック及び押しがけでしかエンジン始動できない場合には、クラッチ12をONとしてモータ15によって、第2の後輪支持ローラ6及び後輪Rを介してエンジンを始動させることができるようになっている。
【0068】
また、本実施形態の検査装置1においては、図示しないが、前輪及び後輪の走行状態を安定させる補助ローラや、検査する二輪自動車の排ガスを屋外に排出するダクト等が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の装置構成を示す説明的平面図。
【図2】図1に示す装置の要部を示す説明的側面図。
【図3】本実施形態の装置構成を模式的に示すブロック図。
【図4】判定手段において用いられるピーク値を示す線図。
【図5】判定手段において用いられるピーク値を示す線図。
【符号の説明】
1…検査装置、F…前輪、R…後輪、5…第1の後輪支持ローラ、6…第2の後輪支持ローラ、17,28…クラッチ、18,29…モータ(駆動手段)、20…第1ロータリーエンコーダ(回転速度測定手段)、21…第1トルクメータ(トルク測定手段)、22…第1の前輪支持ローラ、23…第2の前輪支持ローラ、31…第2ロータリーエンコーダ(回転速度測定手段)、32…第2トルクメータ(トルク測定手段)、39…連結手段、43…検査手段(制動力検査手段,速度計検査手段,ブレーキシステム検査手段)、44…演算手段、45…判定手段。

Claims (3)

  1. 二輪自動車の前輪を支持すべく互いに軸線が平行に配置された回転自在の第1及び第2の前輪支持ローラと、
    二輪自動車の後輪を支持すべく互いに軸線が平行に配置された回転自在の第1及び第2の後輪支持ローラと、
    第1の前輪支持ローラと第1の後輪支持ローラとを連結して回転を同期させる連結手段と、
    第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸の一端部に連結されて第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転速度を各別に測定する回転速度測定手段と、
    第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸の他端部にクラッチを介して接離自在に連結され、両クラッチによる接続状態で第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを夫々回転駆動する一対の駆動手段と、
    各駆動手段と各クラッチとの間に設けられて、第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの夫々の回転軸にかかるトルクを各別に測定するトルク測定手段と、
    二輪自動車に搭載された駆動機構をニュートラル状態とすると共にブレーキ入力状態として前記駆動手段により第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとを回転させたとき、前記トルク測定手段によって測定されたトルクに基づいて制動力を算出し、該制動力の良否を判定する制動力検査手段と、
    前記クラッチを介して両駆動手段による第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転駆動を解除し、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪を駆動状態としたとき、一方の前記回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づいて二輪自動車の車速を算出して該二輪自動車に備えられた速度計の良否を判定する速度計検査手段と、
    前記クラッチを介して両駆動手段による第2の前輪支持ローラと第2の後輪支持ローラとの回転駆動を解除し、二輪自動車の駆動輪が駆動された状態から該二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムを作動させたとき、両回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づいてアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動の良否を判定するブレーキシステム検査手段とを備えることを特徴とする二輪自動車の検査装置。
  2. 前記ブレーキシステム検査手段は、二輪自動車のブレーキ操作に伴って第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラの回転速度が減少過程にあるとき両回転速度測定手段によって測定された回転速度に基づく二輪自動車の車速変化を算出する演算手段と、該演算手段によって得られた値に基づいて第2の前輪支持ローラ及び第2の後輪支持ローラの回転を停止させることなくアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動の良否を判定する判定手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の二輪自動車の検査装置。
  3. 互いに軸線が平行に配置された回転自在の一対の前輪支持ローラに二輪自動車の前輪を着座支持させると共に、互いに軸線が平行に配置された回転自在の一対の後輪支持ローラに該二輪自動車の後輪を着座支持させ、二輪自動車に搭載された駆動機構をニュートラル状態としてブレーキ入力状態で行なわれ、一方の前輪支持ローラと一方の後輪支持ローラとの夫々の回転軸に解除自在に連結された駆動手段により両支持ローラを回転させることにより両支持ローラの回転軸に付与されるトルクにより制動力を検査する制動力検査工程と、
    両駆動手段による両支持ローラの回転駆動を解除して二輪自動車に搭載された駆動機構により駆動輪を駆動状態とし、何れかの支持ローラの回転速度から二輪自動車の車速を算出して該二輪自動車に備えられた速度計の検査を行なう速度計検査工程と、
    該速度計検査工程に連続して、二輪自動車に搭載された駆動機構により二輪自動車の駆動輪が駆動された状態から該二輪自動車に搭載されたアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムを作動させ、各支持ローラの回転速度が減少過程にあるとき一方の前輪支持ローラと一方の後輪支持ローラとの夫々の回転速度から二輪自動車の車速変化を算出することにより各支持ローラの回転を維持してアンチロックブレーキシステム及び前後輪連動ブレーキシステムの作動検査を行なうブレーキシステム検査工程とを備えることを特徴とする二輪自動車の検査方法。
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