JPH10159938A - トルクコンバータのロックアップダンパー及びダンパー機構 - Google Patents

トルクコンバータのロックアップダンパー及びダンパー機構

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JPH10159938A
JPH10159938A JP31492096A JP31492096A JPH10159938A JP H10159938 A JPH10159938 A JP H10159938A JP 31492096 A JP31492096 A JP 31492096A JP 31492096 A JP31492096 A JP 31492096A JP H10159938 A JPH10159938 A JP H10159938A
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寛隆 福島
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルスプリングの端部に装着されるスプリ
ングシートとリティニングプレートとの摩擦抵抗を抑え
て、微少捩り振動の吸収性を向上させる。 【解決手段】 トルクコンバータ1のロックアップ機構
8に含まれるロックアップダンパーは、ピストン部材9
と、ドリブン部材10と、コイルスプリング13と、シ
ート部材40とを備える。コイルスプリング13はピス
トン部材9とドリブン部材10との間に配置される。シ
ート部材40は、ドリブン部材10に装着され、コイル
スプリング13の端部に遊びを持った状態ではまり得る
遊嵌部40cを有し、コイルスプリング13が遊嵌部4
0cにはまった状態で、コイルスプリング13の端部の
径方向外側への移動を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパー機構、特
に、入力側回転体から出力側回転体にトルクを機械的に
伝達するトルクコンバータのロックアップ機構に含まれ
るロックアップダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にダンパー機構は、入力側回転体か
ら出力側回転体にトルクを伝達しつつ、入力側回転体か
ら出力側回転体に伝わる振動を吸収・減衰する。このダ
ンパー機構の一例として、トルクコンバータ内部に配置
されるロックアップ機構に含まれるダンパー(以下、ロ
ックアップダンパーと称す)がある。
【0003】トルクコンバータは、3種の羽根車(イン
ペラ,タービン,ステータ)を内部に有し、内部の作動
油によりトルクを伝達する装置である。インペラは入力
側回転体に連結されたフロントカバーに固定されてお
り、インペラからステータを介してタービンに流れる作
動油によりインペラからタービンに伝達されるトルクが
タービンに連結される出力側回転体に伝えられる。
【0004】ロックアップ機構は、タービンとフロント
カバーとの間に配置されており、フロントカバーとター
ビンとを機械的に連結して入力側回転体から出力側回転
体にトルクを直接伝達するためのものである。通常、こ
のロックアップ機構は、フロントカバーに圧接可能なピ
ストン部材と、ピストン部材に固定されるリティニング
プレートと、リティニングプレートに支持されるコイル
スプリングと、コイルスプリングにより回転方向にピス
トン部材と弾性的に連結されるドリブン部材とを有して
いる。ドリブン部材は、出力側回転体に連結しているタ
ービンに固定されている。これらのロックアップ機構を
構成する部材はまた、入力された振動を吸収・減衰する
ロックアップダンパーを構成する。
【0005】ロックアップ機構が作動すると、ピストン
部材がフロントカバーと摺動あるいは圧接し、トルクは
フロントカバーからピストン部材に伝達され、コイルス
プリングを介してタービンに伝わる。またロックアップ
機構では、トルクを伝達するとともにロックアップダン
パーによって捩り振動を吸収・減衰する。コイルスプリ
ングがピストン部材に固定されるリティニングプレート
とドリブン部材との間で圧縮を繰り返しながらリティニ
ングプレートと摺動することによって、振動が減衰され
る。また、微少捩り振動については、コイルスプリング
の弾性変形の繰り返し(伸縮)により振動が吸収され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のロ
ックアップダンパーでは、コイルスプリングは、その外
周側がリティニングプレートの曲げ加工された外周部
(以下、外周曲がり部と称する)によって覆われてい
る。ロックアップ機構が作動し各部材が回転すると、コ
イルスプリング等に遠心力が働くため、コイルスプリン
グ及びコイルスプリングの両端を支持するスプリングシ
ートがリティニングプレートの外周曲がり部に押し付け
られる。このような状態でコイルスプリングが伸縮する
と、コイルスプリングの端部あるいはこの端部に装着さ
れたスプリングシートと外周曲がり部との摩擦抵抗によ
り、ダンパー特性が変化してしまう。特に、この摩擦抵
抗の存在により、微少捩り振動を十分に吸収できなくな
る。
【0007】一方、ロックアップ機構によるクラッチの
連結時や連結解除時には大きな捩り振動が発生すること
が多く、このような場合、摩擦抵抗が存在する方が振動
を効果的に減衰できる。車両の種類によっては、このよ
うなダンパー特性を持たせることが有効となる場合もあ
る。本発明の課題は、コイルスプリング(弾性部材)の
端部あるいはこの端部に装着されるスプリングシート
(シート部材)とリティニングプレートの外周曲がり部
(入力側部材の保持部)との摩擦抵抗を抑えて、微少捩
り振動の吸収性を向上させることにある。
【0008】本発明の別の課題は、上記の課題を達成さ
せるとともに、クラッチの連結時や連結解除時に発生す
る比較的大きな振動を効率よく減衰させることのできる
ロックアップダンパーあるいはダンパー機構を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のトルク
コンバータのロックアップダンパーは、入力側回転体か
ら出力側回転体にトルクを機械的に伝達するトルクコン
バータのロックアップ機構に含まれるもので、入力側回
転体から出力側回転体に伝わる振動を吸収・減衰する。
このトルクコンバータのロックアップダンパーは、入力
側部材と、出力側部材と、コイル状弾性部材と、シート
部材とを備えている。入力側部材には入力側回転体から
トルクが入力される。出力側部材は出力側回転体にトル
クを出力する。弾性部材は入力側部材と出力側部材との
間に配置されている。シート部材は、入力側部材あるい
は出力側部材に装着されている部材であり、弾性部材の
端部に遊びを持った状態ではまり得る遊嵌部を有してい
る。このシート部材は、弾性部材が遊嵌部にはまった状
態で、弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制す
る。
【0010】このロックアップダンパーは、ロックアッ
プ機構が作動して入力側回転体から出力側回転体にトル
クが伝達されている時、及び両回転体の連結時や連結解
除時に、入力側回転体から出力側回転体に伝わる振動を
吸収・減衰する。入力側回転体から入力側部材に捩り振
動が伝達されると、入力側部材と出力側部材との間に配
置される弾性部材が両部材間で圧縮すること等により振
動が吸収・減衰される。このとき、弾性部材は径方向外
側に遠心力を受けている。本請求項のロックアップダン
パーでは、入力側部材あるいは出力側部材に装着される
シート部材を設けており、このシート部材の遊嵌部が弾
性部材の端部にはまった状態において、弾性部材の端部
の径方向外側への移動を規制することができる。これに
より、弾性部材に遠心力が作用しても弾性部材の端部の
径方向外側への移動が抑えられるため、弾性部材の端部
と弾性部材の外周側に設けられた他の部材との間の摩擦
摺動の発生を抑えられる。このため、捩り振動、特に微
少捩り振動に関して、入力側部材に入力された振動を十
分に吸収することができる。
【0011】また、従来のロックアップダンパーのう
ち、特にコイル状弾性部材がアーク形状でなく直線形状
のロックアップダンパーの場合、弾性部材の端部と弾性
部材の外周側に設けられた他の部材との摩擦抵抗は、微
少振動の吸収性に悪影響を及ぼすことが多い。したがっ
て、弾性部材が直線形状のロックアップダンパーの場合
に、本請求項の構造は特に有効である。
【0012】請求項2に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項1に記載のものにおいて、
入力側部材は、弾性部材の外周側に配置される保持部を
有しており、弾性部材に円周方向に係合する。また、出
力側部材は、出力側回転体に固定されており、弾性部材
に円周方向に係合する。そして、シート部材は出力側部
材に装着されている。
【0013】ここでは、弾性部材は、円周方向に対し入
力側部材及び出力側部材と係合しており、両部材を弾性
的に連結している。シート部材は、出力側部材に装着さ
れ、弾性部材の端部がシート部材の遊嵌部にはまった状
態で、この弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制
するとともに、弾性部材を円周方向に支持する。ロック
アップダンパーが作動しているとき、入力側部材と出力
側部材とが相対回転する。従来のような弾性部材の端部
の径方向外側への移動の規制手段を有しないロックアッ
プダンパーの場合、入力側部材と出力側部材との相対回
転により、遠心力によって外周側に力を受ける弾性部材
と弾性部材の外周側に配置される入力側部材の保持部と
が摩擦摺動する。弾性部材が直線形状の場合には、特に
弾性部材の端部が保持部と摺動し、微少捩り振動の吸収
性に悪影響を与える。
【0014】本請求項のロックアップダンパーでは、入
力側部材の保持部に対し相対回転する弾性部材の端部の
径方向外側への移動を抑えて、この端部と入力側部材の
保持部との当接・摺動を防ぐ、あるいは抑えている。こ
れにより、微少捩り振動の吸収性が向上する。なお、ク
ラッチ連結時等の比較的大きな振動が発生したとき、入
力側部材と出力側部材との相対回転の方向によっては、
弾性部材の端部がシート部材の遊嵌部からはずれて入力
側部材の保持部と当接する時もある。しかし、このよう
な時には、この弾性部材は入力側部材と出力側部材との
間のトルク伝達を行っておらず振動も伝達していない状
態となっているか、あるいは、この弾性部材の端部は入
力側部材とともに回転している。したがって、弾性部材
が遊嵌部にはまっていない状態においては、弾性部材の
端部の径方向外側への移動を規制する必要性は小さい。
【0015】請求項3に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項2に記載のものにおいて、
シート部材は、出力側部材の弾性部材のトルクコンバー
タ回転方向前方側の一端部と対向する部分に装着されて
いる。ここでは、弾性部材の端部の径方向外側への移動
を規制し得るシート部材を、弾性部材のトルクコンバー
タ回転方向前方側の端部に対向する部分にのみ装着し
て、弾性部材のトルクコンバータ回転方向後方側の端部
に対向する部分には装着していない。
【0016】入力側部材は、通常トルクコンバータの回
転方向に回転する。そして、入力側部材が弾性部材のト
ルクコンバータ回転方向後方側の端部を回転方向に押
し、その力は弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方
側の端部から出力側部材に伝達され、出力側部材がトル
クコンバータの回転方向に回転する。このとき微少捩り
振動を弾性部材により効率よく吸収するためには、入力
側部材の保持部から弾性部材の端部を介して振動が出力
側部材に伝わらないように、弾性部材と入力側部材の保
持部との摩擦摺動が小さいことが望ましい。ここでは、
弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方側の端部に対
向する出力側部材の部分にシート部材が装着され、弾性
部材の端部の径方向外側への移動が規制される。これに
より、弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方側の端
部と保持部との摺動が防止され又は抑えられ、余分な摩
擦抵抗がなくなる又は従来に較べて小さくなる。これに
より、微少捩り振動を十分に吸収することができる。な
お、弾性部材のトルクコンバータ回転方向後方側の端部
に対向する出力側部材の部分にはシート部材は装着され
ていない。このトルクコンバータ回転方向後方側の端部
が出力側部材に対向している弾性部材は、上記のような
ロックアップダンパーの挙動時には、トルク伝達を行っ
ていないか、あるいは、トルクコンバータ回転方向後方
側の端部が入力側部材とともに回転している。したがっ
て、この弾性部材が径方向外側に押し付けられて保持部
と当接しても、ダンパー特性(微少捩り振動の吸収性)
には殆ど影響を与えない。
【0017】一方、ロックアップ機構のクラッチの連結
時や連結解除時にはショック等により比較的大きな捩り
振動が発生する。このときには、入力側部材と出力側部
材とが両回転方向に大きく相対回転を繰り返して振動を
減衰する。ここでは、入力側部材に対して出力側部材が
トルクコンバータの回転方向と逆の方向に相対回転する
時には、出力側部材に対向している弾性部材のトルクコ
ンバータ回転方向前方側の端部は径方向外側への移動が
規制されていて保持部との摩擦抵抗がない又は小さい。
これに対し、入力側部材に対して出力側部材がトルクコ
ンバータの回転方向と同じ方向に相対回転するときに
は、出力側部材に対向している弾性部材のトルクコンバ
ータ回転方向後方側の端部は径方向外側への移動が規制
されておらず保持部との間に大きな摩擦抵抗が発生す
る。この弾性部材のトルクコンバータ回転方向後方側の
端部と保持部との摩擦抵抗によって、クラッチの連結時
や連結解除時に発生する捩り振動を効率よく減衰するこ
とができる。なお、入力側部材に係合している弾性部材
の端部は、入力側部材の保持部とともに回転するため、
摩擦抵抗を殆ど発生させない。
【0018】請求項4に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項1から3のいずれかに記載
のものにおいて、シート部材の遊嵌部は先端が先細形状
である。ここでは、入力側部材と出力側部材の相対回転
によって一旦遊嵌部から弾性部材がはずれた場合にも、
入力側部材と出力側部材とが逆の相対回転をしたときに
確実にコイル状弾性部材の端部が遊嵌部にはまるよう
に、遊嵌部の先端を先細形状としている。
【0019】請求項5に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、入力側回転体から出力側回転体に
トルクを機械的に伝達するトルクコンバータのロックア
ップ機構に含まれるもので、入力側回転体から出力側回
転体に伝わる振動を吸収・減衰する。このトルクコンバ
ータのロックアップダンパーは、入力側部材と、出力側
部材と、弾性部材と、シート部材とを備えている。入力
側部材には入力側回転体からトルクが入力される。出力
側部材は出力側回転体にトルクを出力する。弾性部材は
入力側部材と出力側部材との間に配置されている。シー
ト部材は、弾性部材の端部に装着されている部材であ
り、入力側部材と前記出力側部材とのうち少なくとも一
方の部材に係止し得る係止部を有している。このシート
部材は、係止部が入力側部材と出力側部材とのうち少な
くとも一方の部材に係止した状態で、弾性部材の端部の
径方向外側への移動を規制する。
【0020】このロックアップダンパーは、ロックアッ
プ機構が作動して入力側回転体から出力側回転体にトル
クが伝達されている時、及び両回転体の連結時や連結解
除時に、入力側回転体から出力側回転体に伝わる振動を
吸収・減衰する。入力側回転体から入力側部材に捩り振
動が入力されると、入力側部材と出力側部材との間に配
置される弾性部材が両部材間で圧縮すること等により振
動が吸収・減衰される。このとき、弾性部材は径方向外
側に遠心力を受けている。ここでは、弾性部材の端部に
シート部材を装着しており、シート部材に設けられた係
止部が入力側部材と出力側部材とのうち少なくとも一方
の部材に係止した状態において、弾性部材の端部の径方
向外側への移動がシート部材によって規制される。これ
により、弾性部材に遠心力が作用していても弾性部材の
端部の径方向外側への移動が抑えられ、弾性部材と弾性
部材の外周側に設けられた他の部材との間の摩擦摺動の
発生を抑えられる。このため、捩り振動、特に微少捩り
振動に関して、入力側部材に入力された振動をより吸収
することができる。
【0021】また、従来のロックアップダンパーのう
ち、特に弾性部材がアーク形状でなく直線形状のロック
アップダンパーの場合、弾性部材の端部と弾性部材の外
周側に設けられた他の部材との摩擦摺動はロックアップ
ダンパーのダンパー特性、特に微少捩り振動の吸収性に
悪影響を及ぼすことが多く、本請求項のロックアップダ
ンパーの構造は有効に作用する。
【0022】請求項6に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項5に記載のものにおいて、
入力側部材は、弾性部材の外周側に配置される保持部を
有しており、弾性部材に円周方向に係合する。出力側部
材は、出力側回転体に固定されており、弾性部材に円周
方向に係合する。弾性部材はコイル形状である。シート
部材は、第1係止部と、第2係止部と、支持部とを有し
ている。第1係止部は入力側部材に係止し得る部分であ
る。第2係止部は出力側部材に係止し得る部分である。
支持部は弾性部材を円周方向に支持する。また、シート
部材は、第1係止部と第2係止部とのうち少なくとも一
方の係止部が入力側部材あるいは出力側部材に係止した
状態で、弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制す
る。
【0023】ここでは、弾性部材は、円周方向に対し入
力側部材及び出力側部材と係合し、両部材を弾性的に連
結する。このロックアップダンパーが作動していると
き、入力側部材と出力側部材とは相対回転をする。従来
のような弾性部材の端部の径方向外側への移動の規制手
段を有しないロックアップダンパーの場合、入力側部材
と出力側部材との相対回転により、遠心力によって外周
側に力を受ける弾性部材と弾性部材の外周側に配置され
る入力側部材の保持部とが摩擦摺動する。弾性部材が直
線形状の場合には、特に弾性部材の端部が保持部と摺動
し、微少捩り振動の吸収性に悪影響を与える。
【0024】本請求項のロックアップダンパーでは、弾
性部材の端部に装着されたシート部材が入力側部材ある
いは出力側部材に係止しており、シート部材が装着され
ている弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制して
いる。入力側部材と出力側部材との相対回転によってシ
ート部材の第1係止部が入力側部材に係止しなくなった
ときには第2係止部と出力側部材とが係止することによ
って、シート部材の第2係止部が出力側部材に係止しな
くなったときには第1係止部と入力側部材とが係止する
ことによって、弾性部材の端部の径方向外側への移動が
規制される。このため、弾性部材の端部と入力側部材の
保持部との摺動による摩擦抵抗が抑えられ、微少捩り振
動の吸収性が向上する。
【0025】請求項7に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項6に記載のものにおいて、
第1係止部及び第2係止部は、シート部材に入力側部材
及び出力側部材が遊びを持った状態ではまり得る2つの
溝部が形成されるように設けられた3つの爪である。そ
して、これらの爪は先端部が先細形状となるような傾斜
を有している。
【0026】ここでは、入力側部材と出力側部材の相対
回転により3つの爪の間に形成される溝部から入力側部
材あるいは出力側部材がはずれた場合にも、入力側部材
と出力側部材とが逆の相対回転をしたときに確実に入力
側部材あるいは出力側部材が溝部にはまり込むように、
爪の先端部が先細形状となるような傾斜を爪に持たせて
いる。
【0027】請求項8に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項5に記載のものにおいて、
入力側部材は弾性部材の外周側に配置される保持部を有
している。シート部材は、出力側部材に係止し得る係止
部を有しており、弾性部材のトルクコンバータ回転方向
前方側の一端部に装着される。また、シート部材は、係
止部が出力側部材に係止した状態で、弾性部材の端部の
径方向外側への移動を規制する。
【0028】ここでは、上記のような弾性部材の端部の
径方向外側への移動を規制し得るシート部材を、弾性部
材のトルクコンバータ回転方向前方側の端部にのみ装着
して、弾性部材のトルクコンバータ回転方向後方側の端
部には装着していない。入力側部材は、通常トルクコン
バータの回転方向に回転する。そして、入力側部材が弾
性部材のトルクコンバータ回転方向後方側の端部を回転
方向に押し、その力は弾性部材のトルクコンバータ回転
方向前方側の端部から出力側部材に伝達され、出力側部
材がトルクコンバータの回転方向に回転する。このとき
微少捩り振動を弾性部材により効率よく吸収するために
は、弾性部材と入力側部材の保持部との摩擦摺動が小さ
いことが望ましい。ここでは、弾性部材のトルクコンバ
ータ回転方向前方側の端部にシート部材が装着されてい
るので、弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方側の
端部と保持部との摺動が防止され又は抑えられ、従来に
較べて余分な摩擦抵抗がなくなる又は小さくなる。これ
により、微少捩り振動の吸収性が向上する。なお、弾性
部材のトルクコンバータ回転方向後方側の端部にはシー
ト部材は装着されていない。しかし、上記のようなロッ
クアップダンパーの挙動時には、弾性部材のトルクコン
バータ回転方向後方側の端部は入力側部材とともに回転
している。したがって、この弾性部材の端部が径方向外
側に押し付けられて保持部と当接しても、ダンパー特性
(微少捩り振動の吸収性)には殆ど影響を与えない。
【0029】一方、ロックアップ機構のクラッチの連結
時や連結解除時にはショック等により比較的大きな振動
が発生する。このときには、入力側部材と出力側部材と
が両回転方向に相対回転を繰り返して振動を減衰する。
ここでは、入力側部材に対して出力側部材がトルクコン
バータの回転方向と逆の方向に相対回転する時には、弾
性部材のトルクコンバータ回転方向前方側の端部はシー
ト部材の係止部と出力側部材とが係止することにより径
方向外側への移動が規制されており、保持部との摩擦抵
抗がない又は小さい。これに対し、入力側部材に対して
出力側部材がトルクコンバータの回転方向と同じ方向に
相対回転するときには、弾性部材のトルクコンバータ回
転方向後方側の端部には径方向外側への移動を規制する
シート部材が装着されていないため、弾性部材のトルク
コンバータ回転方向後方側の端部と保持部との間に大き
な摩擦抵抗が発生する。この弾性部材のトルクコンバー
タ回転方向後方側の端部と保持部との摩擦抵抗によっ
て、クラッチの連結時や連結解除時に発生する振動を効
率よく減衰することができる。なお、入力側部材に係合
している弾性部材の端部は、入力側部材の保持部ととも
に回転するため、摩擦抵抗を殆ど発生させない。
【0030】請求項9に記載のトルクコンバータのロッ
クアップダンパーは、請求項1又は5に記載のものにお
いて、弾性部材の外周側に配置され、入力側部材あるい
は出力側部材のどちらか一方に連動して回転する保持部
材をさらに有している。また、シート部材は、弾性部材
の一端部の径方向外側への移動を規制する。ここでは、
シート部材は、弾性部材の一方の端部のみを規制して、
他方の端部の径方向外側への移動は規制していない。
【0031】入力側部材は、通常トルクコンバータの回
転方向に回転する。そして、入力側部材が弾性部材のト
ルクコンバータ回転方向後方側の端部を回転方向に押
し、その力は弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方
側の端部から出力側部材に伝達され、出力側部材がトル
クコンバータの回転方向に回転する。このとき微少捩り
振動を弾性部材により効率よく吸収するためには、弾性
部材と弾性部材の外周側に設けられた保持部材との摩擦
摺動が小さいことが望ましい。ここでは、弾性部材の一
方の端部の径方向外側への移動が規制されているので、
保持部材に対して相対回転する弾性部材の一方の端部と
保持部材との摺動がなくなり又は抑えられ、従来に較べ
て余分な摩擦抵抗が小さくなる。これにより、微少捩り
振動が十分に吸収できる。
【0032】一方、ロックアップ機構のクラッチの連結
時や連結解除時にはショック等により比較的大きな捩り
振動が発生する。このときには、入力側部材と出力側部
材とが両回転方向に大きく相対回転を繰り返して振動を
減衰する。ここでは、入力側部材に対して出力側部材が
一方の方向に相対回転している時には、弾性部材の一方
の端部は、径方向外側への移動が規制され、弾性部材の
外周側に設けられた保持部材との摩擦抵抗がない又は小
さい。これに対し、入力側部材に対して出力側部材が他
方の方向に相対回転している時には、弾性部材の他方の
端部は、径方向外側への移動が規制されていないため、
保持部材との間に大きな摩擦抵抗を発生させる。この弾
性部材の他方の端部と保持部材との摩擦抵抗によって、
クラッチの連結時や連結解除時に発生する振動を効率よ
く減衰することができる。
【0033】請求項10に記載のダンパー機構は、入力
側回転体から出力側回転体にトルクを伝達しつつ、入力
側回転体から出力側回転体に伝わる振動を吸収・減衰す
るものであって、入力側部材と、出力側部材と、弾性部
材と、保持部材と、シート部材とを備えている。入力側
部材には入力側回転体からトルクが入力される。出力側
部材は出力側回転体にトルクを出力する。弾性部材は回
転方向に対して入力側部材と出力側部材とを弾性的に連
結する。保持部材は、弾性部材の外周側に配置され、入
力側部材あるいは出力側部材のどちらか一方に連動して
回転する。シート部材は、弾性部材の一端部と入力側部
材あるいは出力側部材との間に配置され、弾性部材を円
周方向に支持するとともに弾性部材の一端部の径方向外
側への移動を規制し得る。
【0034】入力側回転体から入力側部材に捩り振動が
入力されると、入力側部材と出力側部材との間に配置さ
れる弾性部材が両部材間で圧縮すること等により振動が
吸収・減衰される。このダンパー機構の作動時には、弾
性部材が径方向外側に遠心力を受ける。したがって、も
し弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制していな
ければ、弾性部材の端部と弾性部材の外周側に設けられ
た保持部材との間に摺動による摩擦抵抗が発生する。
【0035】入力側部材は、通常入力側回転体の回転方
向に回転する。そして、入力側部材が弾性部材の入力側
回転体の回転方向後方側の端部を回転方向に押し、その
力は弾性部材の入力側回転体の回転方向前方側の端部か
ら出力側部材に伝達され、出力側部材が入力側回転体の
回転方向に回転する。このとき微少捩り振動を弾性部材
により効率よく吸収するためには、弾性部材の端部と保
持部材との摩擦抵抗が小さいことが望ましい。
【0036】一方、ロックアップ機構のクラッチの連結
時や連結解除時にはショック等により比較的大きな捩り
振動が発生する。このときには、入力側部材と出力側部
材とが両回転方向に大きく相対回転を繰り返して振動を
減衰する。ここでは、大きな摩擦抵抗を利用すれば振動
を効率よく減衰させることができるため、弾性部材の端
部と保持部材との摩擦抵抗を積極的に発生させることが
望ましい場合もある。
【0037】ここでは、弾性部材の一方の端部のみの径
方向外側への移動を規制して、他方の端部の径方向外側
への移動は規制していない。したがって、入力側部材に
対して出力側部材が一方の回転方向に相対回転している
時には、弾性部材の一方の端部は径方向外側への移動が
規制されており、保持部材との摩擦抵抗が抑えられる。
これにより、入力側部材に入力される微少捩り振動を十
分に吸収することができる。これに対し、入力側部材に
対して出力側部材が他方の回転方向に相対回転している
時には、弾性部材の他方の端部は径方向外側への移動が
規制されていないため、保持部材との摺動により比較的
大きな摩擦抵抗が発生する。この弾性部材の他方の端部
と保持部材との摩擦抵抗によって、クラッチの連結時や
連結解除時に発生する振動を効率よく減衰することがで
きる。
【0038】請求項11に記載のダンパー機構は、請求
項10に記載のものにおいて、シート部材は、弾性部材
の一端部に係止する係止部を有しており、入力側部材あ
るいは出力側部材に装着されている。ここでは、入力側
部材あるいは出力側部材にシート部材を装着させて、こ
のシート部材の係止部が弾性部材の一端部に係止するこ
とにより弾性部材の一端部の径方向外側への移動を規制
している。
【0039】請求項12に記載のダンパー機構は、請求
項10に記載のものにおいて、シート部材は、入力側部
材と出力側部材とのうち少なくとも一方の部材に係止す
る係止部を有しており、弾性部材の一端部に装着されて
いる。ここでは、弾性部材の一端部にシート部材を装着
させて、このシート部材の係止部が入力側部材あるいは
出力側部材に係止することにより弾性部材の一端部の径
方向外側への移動を規制している。
【0040】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]図1に示すトルクコンバータ1は、フ
ロントカバー3と、インペラ4とタービン5及びステー
タ(図示せず)からなるトルクコンバータ本体部と、ロ
ックアップ機構8とから構成されている。
【0041】フロントカバー3とインペラ4のシェルが
内部に作動油が充填された作動油室を形成している。イ
ンペラ4、タービン5及びステータ(図示せず)は従来
と同様の構造であるので詳細な説明は省略する。タービ
ン5のシェルは内周部がリベット24によりタービンハ
ブ6に固定されている。タービンハブ6は、トランスミ
ッション側から延びるシャフト(図示せず)にスプライ
ン係合している。
【0042】ロックアップ機構8は、フロントカバー3
からのトルクを機械的にタービン5及びタービンハブ6
に伝達するとともに入力された振動を吸収・減衰するた
めの装置である。ロックアップ機構8は、主として、入
力側のピストン部材9と、出力側のドリブン部材10
と、弾性部材である4個のコイルスプリング13と、保
持部材であるリティニングプレート14と、連結部材3
0とから構成されている。
【0043】ピストン部材9は、トルクコンバータ本体
内の油圧を制御することで、フロントカバー3側に接近
あるいはフロントカバー3から離反する部材である。ピ
ストン部材9は円板状の部材であり、外周筒部9aと内
周筒部9bとを有している。外周筒部9aと内周筒部9
bはトランスミッション側(図1の右側)に延びてい
る。内周筒部9bはタービンハブ6の外周面に相対回転
自在にかつ軸方向に移動可能に支持されている。クラッ
チ遮断状態では、内周筒部9bはタービンハブ6に当接
し、軸方向にはフロントカバー3側にのみ移動可能とな
る。さらに、ピストン部材9の外周側の側面には、フロ
ントカバー3の摩擦面に対向する位置に円板状の摩擦フ
ェーシング20が固定されている。
【0044】リティニングプレート14は、4個のコイ
ルスプリング13をピストン部材9側に保持するための
部材である。リティニングプレート14は、ピストン部
材9の外周筒部9aよりも内側に配置されている。リテ
ィニングプレート14は、断面弧状の外周曲がり部16
を有している。外周曲がり部16の外周面は外周筒部9
aの内周面に当接している。図1及び図2に示すよう
に、外周曲がり部16を円周方向に等間隔で2分割する
位置(半径方向に対向する位置)には、それぞれ内周側
及びトランスミッション側に屈曲して突出する円周方向
支持部17a,17bが形成されている。さらに、円周
方向支持部17a,17b部分からは固定部18が内周
側に延びている。固定部18は、所定角度円周方向に延
び、各々が3本のリベット21によりピストン部材9に
固定されている。
【0045】ドリブン部材10は環状のプレート部材で
あり、溶接によりタービン5のシェル外周部分に固定さ
れている。ドリブン部材10からは、エンジン側に2本
の支持部10aが突出している。2本の支持部10a
は、リティニングプレート14の円周方向支持部17
a,17bの間に配置されている。また、支持部10a
には、図3に示すように、シート部材40が装着されて
いる。
【0046】シート部材40は、図4に示すように、円
周方向支持部17a,17bの形状に対応する外周面及
び内周面を有し、図3に示すように、円周方向支持部1
7a,17bの間に配置され、これらの円周方向支持部
17a,17bと円周方向に相対移動自在に係合してい
る。このシート部材40は、ドリブン部材10の支持部
10aが嵌合する開口40aを有する装着部40bと、
装着部40bの円周方向両側に形成されコイルスプリン
グ13の端部が遊びを持った状態ではまり得る遊嵌部4
0cと、コイルスプリング13の円周方向の端面が当接
し得る支持面40dとから構成され、合成樹脂により形
成されている。遊嵌部40cの先端はコイルスプリング
13にはまりやすいように先細形状となっている。そし
て、遊嵌部40cにコイルスプリング13の端部がはま
った状態において、このコイルスプリング13の端部の
径方向外側への移動が規制される。また、シート部材4
0は、円周方向に沿う各部材に対応して、全体に湾曲し
た形状となっている(図3参照)。
【0047】コイルスプリング13は、ロックアップ機
構8においてトルク伝達を行うともに、エンジンの回転
変動により生じる微少捩じり振動やクラッチ連結時のシ
ョックによる振動などを吸収・減衰するための部材であ
る。コイルスプリング13は、リティニングプレート1
4を介して、ピストン部材9とドリブン部材10とを回
転方向に弾性的に連結している。一方の円周方向支持部
17a,17b及び支持面40dと他方との間の片側に
は、図2に示すように、第1及び第2コイルスプリング
13A,13Bが配置されている。また、一方の円周方
向支持部17a,17b及び支持面40dと他方との間
のもう一方の片側には、第3コイルスプリング13Cと
第4コイルスプリング13Dが配置されている。なお、
第3コイルスプリング13Cと第4コイルスプリング1
3Dは第1及び第2コイルスプリング13A,13Bと
同様であるので以下では説明を省略する。
【0048】第1コイルスプリング13Aと第2コイル
スプリング13Bは、図2に示すように、後述する連結
部材30のスプリング中間シート部32を間に介して直
列に配置されている。すなわち、全体では第1コイルス
プリング13Aと第2コイルスプリング13Bを合わせ
た広い捩じり角度及び低剛性が得られる。連結部材30
は、コイルスプリング13同士を半径方向に連結するこ
とで、コイルスプリング13が外周側に移動するのを制
限するための部材である。連結部材30は、環状プレー
ト31と、環状プレート31に設けられたスプリング中
間シート部32とから構成されている。
【0049】環状プレート31は、コイルスプリング1
3の内周側でリティニングプレート14とタービン5と
の軸方向間に相対回転自在に配置されている。環状プレ
ート31には、半径方向に対向する2か所に半径方向外
方に突出する突出部31a(図1参照)が形成されてい
る。突出部31aの一方は第1コイルスプリング13A
と第2コイルスプリング13Bとの間に配置され、他方
は第3コイルスプリング13Cと第4コイルスプリング
13Dとの間に配置されている。
【0050】スプリング中間シート部32は突出部31
aに固定され、第1コイルスプリング13Aと第2コイ
ルスプリング13Bを直列に連結するとともに、両コイ
ルスプリング13A,13Bのスプリング中間シート部
32側の端部が径方向外側に移動するのを規制するため
の部材である。このようにして、第1及び第2コイルス
プリング13A,13Bのスプリング中間シート部32
側の端部と、第3及び第4コイルスプリング13C,1
3Dのスプリング中間シート部32側の端部とは、連結
部材30により半径方向に連結されている。すなわち、
コイルスプリング13同士の連結部分は径方向外側に移
動するのが制限される。
【0051】次に動作について説明する。ロックアップ
機構8の遮断状態からフロントカバー3とピストン部材
9との間の作動油がドレンされると、ピストン部材9が
フロントカバー3側に移動し、その結果摩擦フェーシン
グ20がフロントカバー3の摩擦面に密着する。これに
より、フロントカバー3のトルクはピストン部材9に伝
達され、さらにリティニングプレート14、コイルスプ
リング13及びドリブン部材10を介してタービン5に
伝達される。さらにトルクは、タービンハブ6からトラ
ンスミッション側から延びるシャフト(図示せず)に出
力される。なお、入力されるトルクの方向、すなわち、
トルクコンバータ1の回転方向は図2におけるR2の向
きである。
【0052】ロックアップ連結中にフロントカバー3に
微少捩じり振動が入力されると、ピストン部材9とドリ
ブン部材10とが周期的に相対回転し、コイルスプリン
グ13が円周方向に伸縮される。ここでは、コイルスプ
リング13の低剛性・広い捩じり角度の特性によって微
小捩じり振動を効果的に吸収する。また、圧縮されると
コイルスプリング13は径方向外方に迫り出そうとし、
かつ遠心力により径方向外側に移動しようとする。しか
し、連結されたコイルスプリング13(第1コイルスプ
リング13Aと第2コイルスプリング13B、及び第3
コイルスプリング13Cと第4コイルスプリング13
D)は、連結部分がスプリング中間シート部32に、端
部がシート部材40に支持されるため、径方向外側に移
動しにくい。その結果、コイルスプリング13と外周曲
がり部16との間で摩擦摺動が発生しにくい。すなわ
ち、コイルスプリング13と外周曲がり部16との間に
発生する摩擦抵抗が小さくなり、コイルスプリング13
によって微小捩り振動を効果的に吸収できる。なお、コ
イルスプリング13が圧縮された状態においては、スプ
リング中間シート部32により連結されたコイルスプリ
ング13の一端はドリブン部材10側の遊嵌部40c,
支持面40dに、他端はピストン部材9側の円周方向支
持部17a,17bに支持され、この他端は径方向外側
への移動を規制する手段がなく外周曲がり部16と当接
する。しかし、この他端を支持する円周方向支持部17
a,17bと外周曲がり部16とは一体であり、コイル
スプリング13の他端と外周曲がり部16との摺動は殆
ど発生しない。[第2実施形態]ここでは、第1実施形
態で採用したシート部材40の代わりに、図6に示すよ
うなシート部材42を採用している。これ以外のトルク
コンバータ1の構成については、第1実施形態と同様で
ある。
【0053】シート部材42は、図6に示すように、円
周方向支持部17a,17bの形状に対応する外周面及
び内周面を有し、図5に示すように、円周方向支持部1
7a,17bの間に配置され、これら17a,17bと
円周方向に相対移動自在に係合している。このシート部
材42は、ドリブン部材10の支持部10aが嵌合する
開口42aを有する装着部42bと、装着部42bの円
周方向片側に形成されコイルスプリング13の端部が遊
びを持った状態ではまり得る遊嵌部42cと、コイルス
プリング13の円周方向の端面が当接し得る支持面42
dとから構成され、合成樹脂により形成されている。遊
嵌部42cは、トルクコンバータ1の回転方向(図2の
R2の向き)に対して装着部42bの後方に配置され
る。遊嵌部42cの先端は、コイルスプリング13には
まりやすいように先細形状となっている。そして、シー
ト部材42は、遊嵌部42cにスプリング中間シート部
32により連結されたコイルスプリング13のトルクコ
ンバータ1の回転方向前方側の端部がはまった状態にお
いて、このコイルスプリング13の端部の径方向外側へ
の移動を規制する。また、シート部材42は、円周方向
に沿う各部材に対応して、全体に湾曲した形状となって
いる(図5参照)。
【0054】次に動作について説明する。フロントカバ
ー3からトランスミッション側に延びるシャフト(図示
せず)へのトルクの伝達については、第1実施形態と同
様である。ロックアップ連結中には、トルクコンバータ
1の回転方向が図2におけるR2の向きであるので、ス
プリング中間シート部32により連結されたコイルスプ
リング13は、トルクコンバータ1の回転方向前方側の
端部がドリブン部材10側の支持面42dに、後方側の
端部がピストン部材9側の円周方向支持部17a,17
bに支持された状態で圧縮されている。そして、この状
態においてフロントカバー3に微少捩じり振動が入力さ
れると、ピストン部材9とドリブン部材10とが周期的
に相対回転し、コイルスプリング13が円周方向に伸縮
される。このとき、圧縮されているコイルスプリング1
3は径方向外方に迫り出そうとし、かつ遠心力により径
方向外側に移動しようとする。しかし、連結されたコイ
ルスプリング13は、連結部分がスプリング中間シート
部32に、一端がドリブン部材10側の遊嵌部42cに
支持されるため、径方向外側に移動しにくい。その結
果、コイルスプリング13と外周曲がり部16との間で
摩擦摺動が発生しにくい。すなわち、コイルスプリング
13と外周曲がり部16との間に発生する摩擦抵抗が小
さくなり、コイルスプリング13によって微小捩り振動
を効果的に吸収できる。なお、スプリング中間シート部
32により連結されたコイルスプリング13の他端はピ
ストン部材9側の円周方向支持部17a,17bに支持
され、この他端は径方向外側への移動を規制する手段が
ないため外周曲がり部16と当接する。しかし、この他
端を支持する円周方向支持部17a,17bと外周曲が
り部16とは一体であり、コイルスプリング13の他端
と外周曲がり部16との摺動は殆ど発生しない。
【0055】ロックアップ連結時あるいは連結解除時に
は、ショック等により比較的大きな捩り振動が発生す
る。このときには、ピストン部材9とドリブン部材10
とが両回転方向に大きく相対回転を繰り返して振動を減
衰する。ピストン部材9に対してドリブン部材10がト
ルクコンバータ1の回転方向と逆の方向(図2のR1)
に相対回転している時には、連結されたコイルスプリン
グ13のトルクコンバータ1の回転方向(R2)前方側
の端部は、遊嵌部42dにより径方向外側への移動が規
制されており外周曲がり部16との摩擦摺動が発生しに
くい。これに対し、ピストン部材9に対してドリブン部
材10がトルクコンバータ1の回転方向と同じ方向(図
2のR2)に相対回転しているときには、連結されたコ
イルスプリング13のトルクコンバータ1の回転方向
(R2)後方側の端部は径方向外側への移動が規制され
ておらず外周曲がり部16との摩擦摺動が発生する。こ
の連結されたコイルスプリング13のトルクコンバータ
1の回転方向(R2)後方側の端部と外周曲がり部16
との摩擦摺動による抵抗によって、ロックアップ連結時
や連結解除時に発生する捩り振動が効率よく減衰され
る。
【0056】[第3実施形態]本発明の第3実施形態で
ある図7〜図12に示すトルクコンバータのロックアッ
プ機構50は、フロントカバー3からのトルクを機械的
にタービン5に伝達するとともに、入力された振動を吸
収・減衰するための装置である。ロックアップ機構50
は、主として、入力側のピストン部材51と、出力側の
ドリブン部材52と、大コイルスプリング53a及び小
コイルスプリング53bとから成る弾性部材である4組
のコイルスプリング53と、保持部材であるリティニン
グプレート54と、連結部材55と、シート部材56と
から構成されている。図7にドリブン部材52を除くロ
ックアップ機構50の平面図を、図8及び図9にその部
分断面図を示す。
【0057】ピストン部材51は、トルクコンバータ本
体内の油圧を制御することで、フロントカバー3側に接
近あるいはフロントカバー3から離反する部材である。
ピストン部材51は円板状の部材であり、外周筒部51
aと内周筒部51bとを有している。外周筒部51aと
内周筒部51bはトランスミッション側(図8,9の右
側)に延びている。内周筒部51bはタービンハブ(図
示せず)の外周面に相対回転自在にかつ軸方向に移動可
能に支持されている。ピストン部材51の外周側の側面
には、フロントカバー3の摩擦面に対向する位置に円板
状の摩擦フェーシング20が固定されている。
【0058】リティニングプレート54は、4組のコイ
ルスプリング53をピストン部材51側に保持するため
の部材である。リティニングプレート54は、ピストン
部材51の外周筒部51aより内側に配置されている。
リティニングプレート54は、主に断面弧状の外周曲が
り部54aからなる。外周曲がり部54aの外周面は外
周筒部51aの内周面に当接している。外周曲がり部5
4aを円周方向に等間隔で4分割する位置には、それぞ
れ内周側及びトランスミッション側に突出する円周方向
支持部54b,54cが形成されている。さらに、円周
方向支持部54b,54c部分からは固定部54dが内
周側に延びている。固定部54dは、リベット59によ
りピストン部材51に固定されている。
【0059】ドリブン部材52は環状のプレート部材で
あり、溶接によりタービン5のシェル外周部分に固定さ
れている。ドリブン部材52からは、図8及び図10に
示す4本の支持部52aがエンジン側に突出している。
支持部52aはリティニングプレート54の円周方向支
持部54b,54cの間に配置されている。シート部材
56は、図11及び図12に示すように、3つの爪(外
周側爪56a,中間爪56b,内周側爪56c)と、大
コイルスプリング53aに嵌合する装着部56dと、大
コイルスプリング53aの端面と当接して大コイルスプ
リング53aを支持する支持面56eとを有している。
このシート部材56は、図10に示すように、ドリブン
部材52の支持部52a及びリティニングプレート54
の円周方向支持部54b,54cと係止し得る部材であ
り、大コイルスプリング53aに装着される。すなわ
ち、外周側爪56aと中間爪56bとの間の溝部に支持
部52aが、中間爪56bと内周側爪56cとの間の溝
部に円周方向支持部54cがはまる。このように、外周
側爪56aと中間爪56bとの間の溝部に支持部52a
がはまっているときには支持部52aによって、中間爪
56bと内周側爪56cとの間の溝部に円周方向支持部
54cがはまっているときには円周方向支持部54b,
54cによって、シート部材56及びシート部材56が
装着されている大コイルスプリング53aの端部の径方
向外側への移動が規制される。また、円周方向に沿う各
部材に対応して、装着部56d及び支持面56eは一定
の傾きを有している。3つの爪56a,56b,56c
の支持部52aあるいは円周方向支持部56b,56c
と接し得る面の先端は、爪56a,56b,56cによ
り形成される各溝部に支持部52aや円周方向支持部5
4b,54cがはまりやすいように、傾斜面を有してい
る。なお、シート部材56は、図11に示すように比較
的製作の容易な形状であり、樹脂成型品ではなく金属加
工品である。
【0060】コイルスプリング53は、ロックアップ機
構8においてトルク伝達を行うともに、エンジンの回転
変動により生じる微少捩じり振動やクラッチ連結時のシ
ョックによる振動などを吸収・減衰するための部材であ
る。ここでは、大小2種類のコイルスプリング53a,
53bによりコイルスプリング53を形成しているた
め、2段階のダンパー特性が得られている。このコイル
スプリング53は、リティニングプレート54を介し
て、ピストン部材51とドリブン部材52とを回転方向
に弾性的に連結している。大コイルスプリング53aと
小コイルスプリング53bは、後述する連結部材55の
中間シート部55aを間に介して直列に配置されてい
る。シート部材56は、図7に示すように、大コイルス
プリング55aのトルクコンバータ回転方向(図7のR
2の向き)前方の端部に装着されている。
【0061】連結部材55は、4組のコイルスプリング
53の連結部分を径方向に連結することで、この連結部
分が外周側に移動するのを制限するための部材である。
連結部材55は、環状プレート55bと、円周方向4カ
所で環状プレート55bから外周側に突出する中間シー
ト部55aとから構成されている。環状プレート55b
は、コイルスプリング53の内周側でリティニングプレ
ート54とタービン5との軸方向間に相対回転自在に配
置されている。この環状プレート55bは、図7,8に
示すように、円弧状の押さえプレート57に回転自在に
押さえられ、軸方向の移動を規制されている。押さえプ
レート57は、4枚使用され、内周側がリベット60及
び前述のリベット59によってピストン部材51に装着
されている。中間シート部55aは、大コイルスプリン
グ53aと小コイルスプリング53bとを直列に連結す
るとともに、両コイルスプリング53a,53bの連結
部分が径方向外側に移動するのを規制する。
【0062】次に動作について説明する。ロックアップ
連結中には、トルクコンバータの回転方向が図7におけ
るR2の向きであるので、コイルスプリング53は、ト
ルクコンバータの回転方向前方側の大コイルスプリング
53aの端部がドリブン部材52の支持部52aにはま
っているシート部材56の支持面56eに、後方側の小
コイルスプリング53bの端部がピストン部材51に固
定されているリティニングプレート54の円周方向支持
部54b,54cに支持された状態で圧縮されている。
そして、この状態においてフロントカバー3に微少捩じ
り振動が入力されると、ピストン部材51とドリブン部
材52とが周期的に相対回転し、コイルスプリング53
が円周方向に伸縮される。このとき、圧縮されているコ
イルスプリング53は径方向外方に迫り出そうとし、か
つ遠心力により径方向外側に移動しようとする。しか
し、コイルスプリング53は、連結部分が連結部材55
の中間シート部55aに、トルクコンバータの回転方向
前方側の大コイルスプリング53aの端部がシート部材
56の中間爪56bによってドリブン部材52の支持部
52aに支持されるため、径方向外側に移動しにくい。
その結果、コイルスプリング53と外周曲がり部54a
との間で摩擦摺動が発生しにくい。すなわち、コイルス
プリング53と外周曲がり部54aとの間に発生する摩
擦抵抗が小さくなり、コイルスプリング53により微小
捩り振動を効果的に吸収できる。
【0063】ロックアップ連結時あるいは連結解除時に
は、ショック等により比較的大きな捩り振動が発生す
る。このときには、ピストン部材51とドリブン部材5
2とが両回転方向に大きく相対回転を繰り返して振動を
減衰する。ピストン部材51に対してドリブン部材52
がトルクコンバータ回転方向と逆の方向(図7のR1)
に相対回転している時には、コイルスプリング53のト
ルクコンバータ回転方向(R2)前方側の大コイルスプ
リング53aの端部は、シート部材56の中間爪56b
によってドリブン部材52の支持部52aに支持される
ため径方向外側に移動しにくい。すなわち、外周曲がり
部54aとの摩擦摺動が発生しにくい。これに対し、ピ
ストン部材51に対してドリブン部材52がトルクコン
バータ回転方向と同じ方向(図7のR2)に相対回転し
ているときには、コイルスプリング53のトルクコンバ
ータ回転方向(R2)後方側の小コイルスプリング53
bの端部は径方向外側への移動が規制されていないた
め、外周曲がり部54aとの摩擦摺動が発生する。この
コイルスプリング53のトルクコンバータ回転方向(R
2)後方側の端部と外周曲がり部54aとの摩擦摺動に
よる抵抗によって、ロックアップ連結時や連結解除時に
発生する捩り振動が効率よく減衰される。
【0064】なお、第3実施形態においては大コイルス
プリング53aのトルクコンバータ回転方向(図7のR
2の向き)前方の端部にのみシート部材56を装着して
いるが、ダンパー特性を変えるためにピストン部材51
とドリブン部材52とがどちらの向きに相対回転をする
場合にも摩擦抵抗を抑えたいときには、小コイルスプリ
ング53bのトルクコンバータ回転方向(図7のR2の
向き)後方の端部にもシート部材56を装着すればよ
い。
【0065】
【発明の効果】本発明では、弾性部材の径方向外側への
移動を規制するシート部材を設けることにより、弾性部
材の端部と弾性部材の外周側に配置される他の部材との
摩擦抵抗が抑えられて、微少捩り振動の吸収性が向上す
る。また、別の本発明では、入力側部材と出力側部材と
の一方の方向の相対回転時には上記摩擦抵抗を抑え、他
方の方向の相対回転時には上記摩擦抵抗を発生させる構
造とすることにより、上記効果に加えて、クラッチの連
結時や連結解除時に発生する比較的大きな振動を効率よ
く減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのトルクコンバータ
の鋭角縦断面概略図。
【図2】ピストン部材,リティニングプレート,コイル
スプリング,及び連結部材の平面図。
【図3】シート部材付近拡大図。
【図4】シート部材斜視図。
【図5】第2実施形態のシート部材付近拡大図。
【図6】第2実施形態のシート部材斜視図。
【図7】第3実施形態のピストン部材,リティニングプ
レート,コイルスプリング,及び連結部材の平面図。
【図8】図7のVIII−VIII断面図。
【図9】図7のIX−IX断面図。
【図10】第3実施形態のシート部材付近拡大図。
【図11】第3実施形態のシート部材側面図。
【図12】第3実施形態のシート部材正面図(図11の
XII −XII 矢視図)。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 3 フロントカバー(入力側回転体) 5 タービン(出力側回転体) 8,50 ロックアップ機構 9 ピストン部材(入力側部材) 10 ドリブン部材(出力側部材) 13,53 コイルスプリング 14,54 リティニングプレート 16,54a 外周曲がり部(保持部) 40,42,56 シート部材 40c,42c 遊嵌部 40d,42d,56e 支持面(支持部) 56a 外周側爪(第1係止部) 56b 中間爪 (第2係止部) 56c 内周側爪(第1係止部)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側回転体から出力側回転体にトルクを
    機械的に伝達するトルクコンバータのロックアップ機構
    に含まれる、前記入力側回転体から前記出力側回転体に
    伝わる振動を吸収・減衰するロックアップダンパーであ
    って、 前記入力側回転体からトルクが入力される入力側部材
    と、 前記出力側回転体にトルクを出力する出力側部材と、 前記入力側部材と前記出力側部材との間に配置されるコ
    イル状弾性部材と、 前記弾性部材の端部に遊びを持った状態ではまり得る遊
    嵌部を有し、前記入力側部材あるいは前記出力側部材に
    装着され、前記弾性部材が前記遊嵌部にはまった状態で
    前記弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制するシ
    ート部材と、を備えたトルクコンバータのロックアップ
    ダンパー。
  2. 【請求項2】前記入力側部材は、前記弾性部材の外周側
    に配置される保持部を有しており、前記弾性部材に円周
    方向に係合し、 前記出力側部材は、前記出力側回転体に固定されてお
    り、前記弾性部材に円周方向に係合し、 前記シート部材は前記出力側部材に装着される、請求項
    1に記載のトルクコンバータのロックアップダンパー。
  3. 【請求項3】前記シート部材は、前記出力側部材の前記
    弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方側の一端部と
    対向する部分に装着される、請求項2に記載のトルクコ
    ンバータのロックアップダンパー。
  4. 【請求項4】前記シート部材の遊嵌部は先端が先細形状
    である、請求項1から3のいずれかに記載のトルクコン
    バータのロックアップダンパー。
  5. 【請求項5】入力側回転体から出力側回転体にトルクを
    機械的に伝達するトルクコンバータのロックアップ機構
    に含まれる、前記入力側回転体から前記出力側回転体に
    伝わる振動を吸収・減衰するロックアップダンパーであ
    って、 前記入力側回転体からトルクが入力される入力側部材
    と、 前記出力側回転体にトルクを出力する出力側部材と、 前記入力側部材と前記出力側部材との間に配置される弾
    性部材と、 前記入力側部材と前記出力側部材とのうち少なくとも一
    方の部材に係止し得る係止部を有し、前記弾性部材の端
    部に装着され、前記係止部が前記入力側部材と前記出力
    側部材とのうち少なくとも一方の部材に係止した状態で
    前記弾性部材の端部の径方向外側への移動を規制するシ
    ート部材と、を備えたトルクコンバータのロックアップ
    ダンパー。
  6. 【請求項6】前記入力側部材は、前記弾性部材の外周側
    に配置される保持部を有しており、前記弾性部材に円周
    方向に係合し、 前記出力側部材は、前記出力側回転体に固定されてお
    り、前記弾性部材に円周方向に係合し、 前記弾性部材はコイル形状であり、 前記シート部材は、前記入力側部材に係止し得る第1係
    止部と、前記出力側部材に係止し得る第2係止部と、前
    記弾性部材を円周方向に支持する支持部とを有し、前記
    第1係止部と前記第2係止部とのうち少なくとも一方の
    係止部が前記入力側部材あるいは前記出力側部材に係止
    した状態で前記弾性部材の端部の径方向外側への移動を
    規制する、請求項5に記載のトルクコンバータのロック
    アップダンパー。
  7. 【請求項7】前記第1係止部及び前記第2係止部は、前
    記シート部材に前記入力側部材及び前記出力側部材が遊
    びを持った状態ではまり得る2つの溝部が形成されるよ
    うに設けられた3つの爪であり、 前記爪は、先端部が先細形状となるような傾斜を有して
    いる、請求項6に記載のトルクコンバータのロックアッ
    プダンパー。
  8. 【請求項8】前記入力側部材は、前記弾性部材の外周側
    に配置される保持部を有しており、 前記シート部材は、前記出力側部材に係止し得る係止部
    を有し、前記弾性部材のトルクコンバータ回転方向前方
    側の一端部に装着され、前記係止部が前記出力側部材に
    係止した状態で前記弾性部材の端部の径方向外側への移
    動を規制する、請求項5に記載のトルクコンバータのロ
    ックアップダンパー。
  9. 【請求項9】前記弾性部材の外周側に配置され、前記入
    力側部材あるいは前記出力側部材のどちらか一方に連動
    して回転する保持部材をさらに有し、 前記シート部材は、前記弾性部材の一端部の径方向外側
    への移動を規制する、請求項1又は5に記載のトルクコ
    ンバータのロックアップダンパー。
  10. 【請求項10】入力側回転体から出力側回転体にトルク
    を伝達しつつ、前記入力側回転体から前記出力側回転体
    に伝わる振動を吸収・減衰するダンパー機構であって、 前記入力側回転体からトルクが入力される入力側部材
    と、 前記出力側回転体にトルクを出力する出力側部材と、 回転方向に対して前記入力側部材と前記出力側部材とを
    弾性的に連結する弾性部材と、 前記弾性部材の外周側に配置され、前記入力側部材ある
    いは前記出力側部材のどちらか一方に連動して回転する
    保持部材と、 前記弾性部材の一端部と前記入力側部材あるいは前記出
    力側部材との間に配置され、前記弾性部材を円周方向に
    支持するとともに前記弾性部材の一端部の径方向外側へ
    の移動を規制し得るシート部材と、を備えたダンパー機
    構。
  11. 【請求項11】前記シート部材は、前記弾性部材の一端
    部に係止する係止部を有し、前記入力側部材あるいは前
    記出力側部材に装着されている、請求項10に記載のダ
    ンパー機構。
  12. 【請求項12】前記シート部材は、前記入力側部材と前
    記出力側部材とのうち少なくとも一方の部材に係止する
    係止部を有し、前記弾性部材の一端部に装着されてい
    る、請求項10に記載のダンパー機構。
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