JP2005282651A - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
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Abstract

【課題】 ばね部材の端部に対し、ばね部材の端部を押圧するためのばね押圧部の位置がずれないようにする。
【解決手段】 ばね部材14の端部とばね部材14の端部を押圧するばね押圧部20との相対的な位置決めを行うために、ばね押圧部20にはばね部材14の端部に嵌り込む突起部を設け、ばね収容部17の外周壁17bには、保持プレート13の中心から当該ばね収容部17へ向かってオフセットしたP点を中心とする半径Rの円弧面を形成し、ばね部材14の端部がばね受部18に当接しているときには、ばね部材14の端部外周が外周壁17bの端部に当接して位置決めされ、ばね部材14の端部がばね受部18から離れているときには、ばね部材14の端部は外周壁17bから離れるが、前記突起部により位置決めされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は捩り振動低減装置に関し、ばね部材の端部を押圧するばね押圧部とばね部材の端部とが位置ずれしないようにしたものである。
捩り振動低減装置は、トルクコンバータ内のロックアップピストンとタービンハブとの間に介装され、入力側と出力側とが直結された状態であるロックアップ時における捩り振動を低減するものであり、入力側回転部材である保持プレートと、出力側回転部材である出力プレートとが円周方向においてばね部材を介して連結された構成となっている。
従来の捩り振動低減装置を特許文献1に示す。この捩り振動低減装置は、入力側のリテーニングプレートに形成された係止部と出力側のドリブンプレートに形成された係止部との間にコイルスプリングを設け、コイルスプリングの端部に円柱状挿入部を有する円板シートを装着した捩り振動低減装置(ロックアップダンパー)において、円板シートの円柱状挿入部とは反対側に、円錐状の突起を形成したものである。
円錐状の突起が、ドリブンプレートの係止部よりも、リテーニングプレートの半径方向内側に位置しており、遠心力を受けるコイルスプリングの両端が半径方向外側へ移動するのを規制している。
特開2001−295912号公報
ところが、リテーニングプレートにおけるコイルスプリングよりも半径方向外側の外周壁は、リテーニングプレートと同心の円弧形状であって、コイルスプリングの全長に亘って、コイルスプリングと外周壁との間には一定の隙間が形成されているため、以下の問題が生じる。リテーニングプレートとドリブンプレートとが相対的に捩られてコイルスプリングが圧縮されたときに、コイルスプリングの端部のうちのリテーニングプレートの係止部で支持される端部では、ドリブンプレートの係止部が円板シートから離れるので、リテーニングプレートの係止部に当接する円板シートが遠心力によってリテーニングプレートの半径方向外側へずれてしまい、その後にドリブンプレートの係止部が円板シートに当接するときには、ドリブンプレートの係止部が円錐状の突起の外周面と摺動し、テーパ面の作用により円板シートが遠心力に逆らって元の位置に戻される。円錐状の突起は強く擦られながら係合することになるので、このようなことが繰り返されると円錐状の突起が摩耗し、正規の位置にコイルスプリングの端部を保持することができなくなる。このためにコイルスプリングの端部がリテーニングプレートの外周壁と擦りながら伸縮することになり、コイルスプリングの摩耗やヒステリシスの増加による制振効果の減少という問題が生じる。また、コイルスプリングの端部がリテーニングプレートの半径方向外側へ大きくずれてしまうと、元の位置に復帰できなくなる。
そこで本発明は、上記の課題を解決した捩り振動低減装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、相互に対向する入力側回転部材と出力側回転部材とのいずれか一方の回転部材の外周部にばね部材を収容するばね収容部を形成し、該ばね収容部の円周方向の両端縁に一対のばね受部を設け、前記ばね収容部の外周を規制する外周壁を設け、前記他方の回転部材には、前記一方の回転部材の前記ばね受部へ向かって突出するばね押圧部を形成し、前記一方の回転部材に対する前記他方の回転部材の回転方向に応じて、前記ばね押圧部が前記ばね部材の一端面を一方向へ押圧して圧縮するように構成し、前記ばね押圧部と前記ばね受部との間で前記ばね部材を圧縮しながら入力側回転部材と出力側回転部材との間でトルクの伝達を行い、前記ばね部材の弾性によって捩り振動を吸収する捩り振動低減装置において、前記外周壁は、前記ばね部材の端部が前記ばね受部に当接しているときに前記ばね部材の端部外周が当接し、かつ前記ばね部材が圧縮されて前記ばね部材の端部が前記ばね受部から離れているときには前記ばね部材の端部外周が当接しない面となるように形成し、前記ばね押圧部と前記ばね部材の端部との間には、前記ばね部材の端部が前記ばね押圧部から外れるのを防止する係合手段を設けたことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね部材が他方の回転部材のばね押圧部により一方側から圧縮されてその一端部がばね受部から離れているときには、ばね部材の一端部はばね押圧部に支持されていてばね部材の一端部と外周壁との間には隙間があるが、ばね部材の一端部に対して係合手段が係合するので、ばね部材の一端部がばね押圧部から外れることはない。
その後にばね部材の圧縮が、初期セット状態を介して、他方側からの圧縮に変化した場合には、ばね部材の一端部の支持は、ばね受部とばね押圧部とによる支持を介して、ばね受部のみによる支持へと変化する。ばね部材の一端部からばね押圧部が離れたときには、ばね部材の一端部はばね受部に当接すると共に外周壁の端部に位置することになるので、ばね部材の端部外周が外周壁に当接し、ばね部材の一端部が一方の回転部材の半径方向で位置決めされる。つまり、ばね部材の一端部からばね押圧部が離れたときは、ばね部材の一端部はばね受部に支持されると共に外周壁の端部によって半径方向で位置決めされることになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記外周壁は、一方の回転部材の中心から前記ばね収容部へ向かってオフセットした点を中心とする円弧面に形成したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね押圧部により圧縮されてばね受部から離れていたばね部材の端部がばね受部へ戻る際に、ばね部材の端部外周が外周壁の円弧面に沿って滑らかに案内されて外周壁の端部に当接し、ばね部材の端部が半径方向で位置決めされる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、前記係合手段として、前記ばね押圧部に、前記ばね部材の端部内側に嵌まり込む突起部を形成したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね押圧部の突起部がばね部材の端部に嵌り込むので、ばね押圧部に対するばね部材の端部の位置決めが行われる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、平板状の平板部を設けて該平板部の幅寸法を前記ばね部材の内径寸法と対応させると共に該平板部の先端を円弧形状にし、前記突起部の両側面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね押圧部の突起部がばね部材の端部に嵌り込み、突起部の両側面がばね部材の内周面に当接した状態になるので、突起部に対して、ばね部材の端部の位置決めが行われる。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、平板状の平板部を設けて該平板部の幅寸法を前記ばね部材の内径寸法よりも小さくすると共に、前記平板部を回転部材内周側へ向かってオフセットし、該平板部の回転部材内周側の面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね押圧部の突起部であってばね部材の内径寸法よりも幅寸法の小さい平板部が、ばね部材の内周面であって、回転部材内周側の面に当接するので、遠心力によって回転部材外周側へ移動しようとするばね部材の端部が適正に支持される。
請求項6に係る発明は、請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、回転部材内周側の面を前記ばね部材の内周面に沿わせて円弧形状にし、該円弧形状の面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、突起部の円弧形状にした面がばね部材の端部内周面に当接するので、遠心力によって回転部材外周側へ移動しようとするばね部材の端部が適正に支持される。
請求項7に係る発明は、請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は樹脂で形成すると共に、前記突起部は先端へ向かって外径寸法が順次に小さくなる略円錐形状としたことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね押圧部の突起部が軟らかい樹脂で形成されているので、ばね部材の内周面への突起部の嵌り込みがソフトに行われ、衝突音が発生しない。
請求項8に係る発明は、請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、前記係合手段として前記ばね部材の端部に装着するリテーナを設け、該リテーナの前記ばね押圧部が作用する面に、前記ばね押圧部に係合して前記リテーナが回転部材外周側へ移動するのを規制する突起部を形成したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ばね部材の端面に装着されたリテーナをばね押圧部が支持し、遠心力の作用によってリテーナは回転部材外周側へ移動しようとするが、リテーナに形成された突起部がばね押圧部に引っ掛かるので、リテーナの移動が阻止され、その結果としてばね部材の端面の位置決めが行われる。
本発明に係る捩り振動低減装置によれば、ばね部材がばね押圧部により圧縮されて、ばね部材のいずれかの端部がばね受部から離れているときには、ばね受部から離れているばね部材の端部はばね押圧部に支持されており、ばね押圧部の係合手段によりばね部材の端部はばね押圧部から外側へ外れないように保持されている。ばね部材の圧縮が解除されてばね部材の端部からばね押圧部が離れたときには、ばね部材の端部はばね受部に支持されており、このときはばね部材の端部は外周壁の円弧面の端部に位置することになるので、ばね部材の端部は外周壁に当接して半径方向の位置決めがなされる。このため、ばね部材の端部がばね押圧部に支持されているときも、ばね押圧部から離れてばね受部に支持されているときも、ばね部材は常時位置決めされていることになる。
以下、本発明による捩り振動低減装置の実施の形態を説明する。
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1について説明する。図2は自動変速機の前端部側に配置されるトルクコンバータのロックアップクラッチ部分の断面図である。図2において、1は図示しないトルクコンバータのポンプと一体化されたコンバータハウジングであり、コンバータハウジング1は左端部がエンジンの図示しないクランクシャフトに結合されている。3はタービンハブであり、タービンハブ3はトルクコンバータのタービンシェル2に結合されている。このタービンハブ3は自動変速機の図示しない入力軸にスプライン結合されている。このトルクコンバータ自体は周知のものであり、図示しないクランクシャフトからコンバータハウジング1に入力されたトルクを、ポンプ,タービン間の流体の作用により、タービンハブ3側に伝達する基本構成となっている。
4は高速運転時等にコンバータハウジング1とタービンハブ3とを直結するためのロックアップクラッチであり、5はこのロックアップクラッチ4とタービンハブ3との間に取り付けられた捩り振動低減装置である。
ロックアップクラッチ4は、コンバータハウジング1の端部壁の内面に突設されたアウタドラム6と、タービンハブ3のフランジ3aにリベット止めされたリングプレート22を介して回転自在に支持された保持プレート13にリベット結合されたインナドラム7と、アウタドラム6の内周側にスプライン係合された複数の駆動クラッチ板8と、インナドラム7の外周側にスプライン係合された状態で駆動クラッチ板8の間に交互に配置された従動クラッチ板9と、油圧によって図中の左右方向へ進退操作されて駆動クラッチ板8を従動クラッチ板9に圧接させるロックアップピストン10とで構成されている。11は駆動クラッチ板8の軸方向での変位を規制するストッパである。前記ロックアップピストン10は、コンバータハウジング1の端部壁の内面に突設された円筒状の支持壁12を介して、摺動自在に支持されている。
捩り振動低減装置5は、略円板状の保持プレート(入力側回転部材)13と、この保持プレート13の外周縁部に保持された複数のばね部材14と、このばね部材14を介して外周縁部が保持プレート13に回転方向で連結されると共に内周縁部がタービンハブ3のフランジ3aにリベット固定されるた出力プレート(出力側回転部材)16とで構成されている。
保持プレート13の外周縁部には、図2に示すように断面略コ字状に屈曲したばね収容部17が略等間隔に複数形成されている。そして、ばね収容部17の円周方向の両端縁には、図2(b)に示すようにばね収容部17に収容されたばね部材14の直径寸法よりも狭い幅で断面略コ字状に屈曲したばね受部18が形成されている。これらのばね収容部17とばね受部18の部分とは、円周方向に沿って交互に配置され、これらの外周側には、半径方向外側に張り出す強度フランジ部19が円周方向に連続して形成されている。ばね収容部17はタービンシェル2側に開口し、ばね収容部17には、ばね部材14が僅かに圧縮した初期セット状態で収容され、ばね収容部17の両端縁のばね受部18が座面となっている。
ばね収容部17は、保持プレート13の半径方向からばね部材14を挟んで保持する内周壁17aと外周壁17bとを有し、内周壁17aは保持プレート13の円の接線と略平行な直線状に形成され、ばね部材14を収容した初期セット状態においてばね部材14がほぼ直線状の姿勢を維持できるようになっている。これに対し外周壁17bは、保持プレート13の回転軸から当該ばね収容部17の方向へオフセットしたP点を中心とする半径Rの円弧面に形成されている。
つまり、ばね部材14の端部が前記ばね受部18に当接しているときには、ばね部材14の端部外周が外周壁17bの円弧面の端部に当接して半径方向の位置決めがなされ、ばね受部18から離れたときには、ばね部材14の端部外周が外周壁17bから離れるようになっている。
前記ばね受部18は、半径方向での内側の壁18aと外側の壁18bとで構成され、これらの壁18a,18bの全体が、図2(b)の下部に示すようにばね部材14の端面に当接する。
一方、出力プレート16は保持プレート13と同様に全体が略円板状に形成され、その外周縁部には、出力プレート16の軸心方向へ向かって突出するばね押圧部20が、円周方向に離間して複数形成されている。各ばね押圧部20の先端側は保持プレート13の各ばね受部18の壁18a,18bの間に挿入され、その側面を座面としてばね部材14の端面に当接するように構成されている。
ばね押圧部20の詳細を図3に示す。図3(c)に示すように出力プレート16の外周部を保持プレート13へ向かって略直角に曲げてばね押圧部20が形成されている。前記のように外周壁7bが形成されて外周壁7bとばね部材14との隙間が大きいため、ばね部材14の端部がばね押圧部20から外れる虞がある。これを防止するために、ばね押圧部20には係合手段として突起部20aが形成されている。突起部20aは、平板状の平板部の先端であってばね部材14の内部に嵌まり込む部分が円弧形状とされ、突起部20aの両側面が前記ばね部材14の内周面に当接するようになっている。
図2(b)の下部に示すように、保持プレート13のばね受部18は、ばね部材14に対して保持プレート13の半径方向の外側に偏った位置で、ばね部材14の端部に当接しているため、各ばね部材14には、半径方向での外側に若干偏った位置から圧縮荷重が加わる。
出力プレート16の外周縁部のうちの、円周方向で隣接するばね押圧部20,20の中間位置には、ばね収容部17の開口部を覆うようにばね押え21が形成され、このばね押え21によってばね収容部17からのばね部材14の飛び出しが防止される。
次に、捩り振動低減装置の作用を説明する。クランクシャフトの回転によってポンプがコンバータハウジング1と一体に回転すると、そのポンプがタービンを回し、その動力がタービンハブ3からトランスミッションへと伝達される。この状態からクランクシャフトの回転速度等が設定した制御条件に達すると、支持壁12に設けられた油孔23からロックアップピストン10の左側に圧油が導入され、その油圧によってロックアップピストン10が図2(b)中の右方へ押圧される。すると、このピストン10によって駆動クラッチ板8が従動クラッチ板9に押し付けられ、コンバータハウジング1の動力がロックアップクラッチ4と捩り振動低減装置5を介してタービンハブ3に直接に伝達される。
このとき、捩り振動低減装置5においては、保持プレート13と出力プレート16との相対的な捩れに応じてばね部材14が圧縮変形することにより、伝達系の捩り振動を吸収する。
保持プレート13にトルクが入力されていない状態では、ばね部材14は初期セット状態にあり、ばね部材14の端部は、保持プレート13のばね受部18と出力プレート16のばね押圧部20との双方で支持されている。このとき、ばね部材14の端部は、その外周面がばね収容部17の内周壁17aの端部と外周壁17bの端部とに当接し、ばね部材14の端部は保持プレート13の半径方向で位置決めされている。またばね部材14の端部内周面がばね押圧部20における突起部20aの両側面に当接し、ばね部材14の端部がばね押圧部20に対して位置決めされている。
次に、保持プレート13からトルクが入力されると、図1に示すようにばね部材14の右端に対し、ばね受部18は当接した状態を維持するが、ばね押圧部20は右方へ離れる。このときばね部材14の左端にはばね押圧部20の突起部20aが嵌り込んでばね部材14の左端を右方へ押圧し、ばね部材14の左端はばね受部18から離れることになる。
この状態からトルクが入力されない中立状態に戻り、今度は出力プレート16からトルクが入力されるようになると、図1のばね部材14の左端はばね押圧部20の突起部20aに規制されながら左へ移動し、ばね部材14の左端外周がばね収容部17の外周壁17bに近づく。そして、捩り角度が零のときにばね部材14の左端外周が外周壁17bに当接し、保持プレート13の半径方向でのばね部材14の左端の位置決めがなされ、その後はばね押圧部20の突起部20aがばね部材14の左端から左方へ向かって離れる。このとき、ばね部材14の右端ではばね押圧部20の突起部20aが接近して捩り角度が零のときにばね押圧部20の突起部20aがばね部材14の右端に嵌まり込み、その後にばね押圧部20がばね部材14の右端を左方へ向かって押圧するので、ばね部材14の右端がばね受部18から離れる。
ばね部材14の両端部は、ばね受部18とばね押圧部20の突起部20aとに交互に支持されることになり、バトンタッチする瞬間には両方で同時に支持することになるが、ばね押圧部20の突起部20aにより支持された状態が解除されて再度支持される状態になる際には、ばね部材14の端部がばね収容部17の外周壁17bの端部に当接して保持プレート13の半径方向での位置決めが行われる。このようなことから、ばね部材14の端部に対するばね受部18とばね押圧部20とによる位置決めは常に正確に行われ、位置ずれが生じることはない。また、ばね押圧部20の突起部20aがばね部材14の内部に嵌まり込む際に、強い擦れを生じることなく嵌り込む。このため、摩耗やヒステリシスの発生が極力抑えられ、長期にわたって安定した作動を確保することができる。このほか、ばね押圧部20の突起部20aがばね部材14の内部に嵌まり込む際に強い擦れが生じないことから、摩耗破壊に敏感なばね部材14の端部内周を係合部とすることが可能となり、ばね部材14の端部にリテーナを設ける必要がなく、部品点数の削減が図れる。
ばね収容部17の外周壁17bは、保持プレート13の回転軸から当該ばね収容部17の方向へオフセットしたP点を中心とする半径Rの円弧面に形成されていることから、ばね部材14が圧縮されていずれかの端部がばね受部18から離れると、ばね収容部17の内周壁17a,外周壁17bに当接していたばね部材14の端部は、ばね収容部17の内周壁17a,外周壁17bから離れる。このため、ばね部材14と保持プレート13との間に、遠心力に起因するヒステリシスは発生しない。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図4に基づいて説明する。なお、実施の形態2は実施の形態1においてばね押圧部20の突起部の形状を変えただけなので、突起部についてのみ説明し、その他の部分の説明を省略する。
図4(c)に示すように、出力プレート16の外周部を保持プレート13へ向かって略直角に曲げてばね押圧部20が形成されている。このばね押圧部20に対してばね部材14の端面の位置決めが行われるようにするため、ばね押圧部20には突起部20cが形成されている。突起部20cは、ばね部材14の内部であって回転部材内周側の内周面に当接するように、平板状の平板部を設けて該平板部の幅をばね部材14の内径寸法よりも小さくすると共に、平板部の回転部材内周側の面がばね部材14の内周面に当接するように、オフセットされている。そして、平板部の先端が円弧形状に形成されている。
ばね押圧部20の突起部20cが上記のような形状であることから、図4(b)(c)に示すように、オフセットされた突起部20cが、ばね部材14の内部であって回転部材内周側の内周面に当接し、ばね部材14を押圧する。遠心力によってばね部材14が回転部材外周側へ撓んでも、突起部20cが回転部材内周側の内周面に当接しているので、ばね部材14の端部がずれることはない。
(c)実施の形態3
次に、実施の形態3を図5に示す。なお、実施の形態3も実施の形態1においてばね押圧部20の突起部の形状を変えただけなので、突起部についてのみ説明し、その他の部分の説明を省略する。
この実施の形態も実施の形態2と同様に、突起部20dをばね部材14の端部における回転部材内周側の内周面に当接させるものであり、ここでは突起部20dがばね押圧部20と共に、ばね部材14の内周面に沿わせて円弧形状に形成されている。
この場合は、ばね押圧部20の突起部20dが、ばね部材14の内周面の略半分に当接しているので、実施の形態2よりもより安定した支持が行われる。
(d)実施の形態4
次に、実施の形態4を図6に示す。なお、実施の形態4は実施の形態1においてばね押圧部20の突起部を軟らかい樹脂で形成しただけなので、突起部についてのみ説明し、その他の部分の説明を省略する。
図6に示すように、ばね押圧部20に凸部20eが形成される一方、突起部20fには図示しない凹部が形成されており、該凹部に凸部20eを嵌合して接着することにより、ばね押圧部20に突起部20fが装着されている。突起部20fは樹脂で形成されており、一方側が半球形状であって他方側は先端が丸い略円錐形状になっている。略円錐形状の部分は先端へ向かって外径寸法が順次に小さくなっており、この部分がばね部材14の内部に嵌め込まれる。
この場合は、突起部20fが軟らかい樹脂で形成されているので、ばね部材14の端部への突起部20fの嵌り込みがソフトに行われ、衝突音が発生しない。
(e)実施の形態5
最後に、実施の形態5について説明する。この実施の形態は、図7に示すように、係合手段としてばね部材14の端部にリテーナ24を装着したものである。このリテーナ24には、ばね押圧部20に係合して前記リテーナ24が回転部材外周側へ移動するのを規制するための突起部24aが形成されている。
ばね部材14が圧縮されてばね部材14の端部がばね受部18から離れた状態では、保持プレート13の外周壁17bとばね部材14の端部外周との間には大きな隙間があるが、突起部24aがばね押圧部20に係合し、リテーナ24が回転部材外周側へ移動するのを規制するため、ばね部材14の端部がばね押圧部20から外れる虞はない。ばね部材14の圧縮が解除されてばね部材14の端部がばね受部18に当接すると、ばね部材14の端部外周が保持プレート13の外周壁17bの端部に当接し、半径方向での位置決めが行われるので、その後にばね押圧部20がリテーナ24を押圧する際に、ばね押圧部20が突起部24aの外周面と干渉して強い擦れが生じることはない。更に、図7(a)からわかるように、突起部24aとばね押圧部20とが紙面と直角な軸方向で互いに干渉しないので、ばね部材14を圧縮することなく軸方向へ挿入して組み付けることができるという利点がある。
なお、本発明は実施の形態で説明した構成に限るものではなく、例えば、ばね部材を保持する保持プレートを出力側に配置し、ばね押圧部を有する出力プレートを入力側に配置することも可能である。また、捩り振動低減装置を適用する場所もトルクコンバータ内に限らず、トルクコンバータの外部やトルクコンバータを採用しない車両の他の動力伝達部に適用しても良い。更に、実施の形態では多板式のクラッチを用いたものについて示したが、単板式のクラッチや、その他の構成のクラッチを用いたものでもよい。
このほか、ばね収容部の外周壁は円弧面に限らず、例えば、一方の回転部材の中心を中心とする円弧ではあるが、円弧面の中央部では径寸法が大きく、両端部では径寸法が小さく、両者の境界は滑らかに接続した面であってもよい。また、実施の形態5において、突起部を形成することなく、リテーナとばね押圧部とのいずれか一方に凹部を形成し、該凹部に遊嵌される凸部を他方に設けるようにしても良い。リテーナとばね押圧部との相対的な位置決めができればよいからである。
本発明の実施の形態1を示す要部の作用説明図。 本発明の実施の形態1を示す捩り振動低減装置に係り、(a)は一部破断して示す正面図、(b)は(a)のAOA断面図。 本発明の実施の形態1の突起部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。 本発明の実施の形態2の突起部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。 本発明の実施の形態3の突起部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。 本発明の実施の形態4の突起部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。 本発明の実施の形態5に係り、(a)は要部の正面図、(b)は要部の断面図である。
符号の説明
13…保持プレート(入力側回転部材)
14…ばね部材
16…出力プレート(出力側回転部材)
17…ばね収容部
17b…外周壁
18…ばね受部
20…ばね押圧部
20a,20c,20d,20f…突起部(係合手段)
24…リテーナ(係合手段)
24a…突起部

Claims (8)

  1. 相互に対向する入力側回転部材と出力側回転部材とのいずれか一方の回転部材の外周部にばね部材を収容するばね収容部を形成し、該ばね収容部の円周方向の両端縁に一対のばね受部を設け、前記ばね収容部の外周を規制する外周壁を設け、
    前記他方の回転部材には、前記一方の回転部材の前記ばね受部へ向かって突出するばね押圧部を形成し、前記一方の回転部材に対する前記他方の回転部材の回転方向に応じて、前記ばね押圧部が前記ばね部材の一端面を一方向へ押圧して圧縮するように構成し、前記ばね押圧部と前記ばね受部との間で前記ばね部材を圧縮しながら入力側回転部材と出力側回転部材との間でトルクの伝達を行い、前記ばね部材の弾性によって捩り振動を吸収する捩り振動低減装置において、
    前記外周壁は、前記ばね部材の端部が前記ばね受部に当接しているときに前記ばね部材の端部外周が当接し、かつ前記ばね部材が圧縮されて前記ばね部材の端部が前記ばね受部から離れているときには前記ばね部材の端部外周が当接しない面となるように形成し、
    前記ばね押圧部と前記ばね部材の端部との間には、前記ばね部材の端部が前記ばね押圧部から外れるのを防止する係合手段を設けたことを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記外周壁は、一方の回転部材の中心から前記ばね収容部へ向かってオフセットした点を中心とする円弧面に形成したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  3. 請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、前記係合手段として、前記ばね押圧部に、前記ばね部材の端部内側に嵌まり込む突起部を形成したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  4. 請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、平板状の平板部を設けて該平板部の幅寸法を前記ばね部材の内径寸法と対応させると共に該平板部の先端を円弧形状にし、前記突起部の両側面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする捩り振動低減装置。
  5. 請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、平板状の平板部を設けて該平板部の幅寸法を前記ばね部材の内径寸法よりも小さくすると共に、前記平板部を回転部材内周側へ向かってオフセットし、該平板部の回転部材内周側の面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする捩り振動低減装置。
  6. 請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は、回転部材内周側の面を前記ばね部材の内周面に沿わせて円弧形状にし、該円弧形状の面が前記ばね部材の端部内周面に当接するようにしたことを特徴とする捩り振動低減装置。
  7. 請求項3に記載の捩り振動低減装置において、前記突起部は樹脂で形成すると共に、前記突起部は先端へ向かって外径寸法が順次に小さくなる略円錐形状としたことを特徴とする捩り振動低減装置。
  8. 請求項1または2に記載の捩り振動低減装置において、前記係合手段として前記ばね部材の端部に装着するリテーナを設け、該リテーナの前記ばね押圧部が作用する面に、前記ばね押圧部に係合して前記リテーナが回転部材外周側へ移動するのを規制する突起部を形成したことを特徴とする捩り振動低減装置。
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