JP5485620B2 - ロックアップダンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明はトルクコンバータにおいて、衝撃トルク及びトルク変動を緩和することが出来る簡単な構造のロックアップダンパ装置に関するものである。
トルクコンバータとは周知の通りエンジンの動力を、作動流体を媒体としてトランスミッションへ伝えることが出来る一種の継手であり、エンジンによって回されるポンプインペラ、そして該ポンプインペラの回転により送り出される作動流体の動きを受けて回るタービンランナ、さらにタービンランナから出た作動流体の向きを変えてポンプインペラへ導くステータから構成されている。
図11は従来のトルクコンバータの断面を示している。同図の(イ)はポンプインペラ、(ロ)はタービンランナ、(ハ)はステータ、そして(ニ)はロックアップダンパ装置をそれぞれ示し、これらは外殻(ホ)内に収容されている。そこでエンジンからの動力を得てフロントカバー(ヘ)が回転し、該フロントカバー(ヘ)と一体となっているポンプインペラ(イ)が回転し、その結果、作動流体を媒介としてタービンランナ(ロ)が回る。
そしてタービンランナ(ロ)のタービンハブ(ト)には軸(図示なし)が嵌って、タービンランナ(ロ)の回転をトランスミッション(図示なし)へ伝達することが出来る。トルクコンバータは一種の流体継手である為、ポンプインペラ(イ)の回転速度が高くなるにしたがってタービンランナ(ロ)は回り始め、さらに高速になるにしたがってタービンランナ(ロ)の速度はポンプインペラ(イ)の回転速度に近づく。しかし作動流体を媒介としているトルクコンバータでは、タービンランナ(ロ)の回転速度はポンプインペラ(イ)と同一速度にはなり得ない。
そこで、同図にも示しているようにロックアップダンパ装置(ニ)が設けられていて、タービンランナ(ロ)の回転速度が所定の領域を越えた場合には、ロックアップダンパ装置(ニ)のピストン(チ)が軸方向に移動してフロントカバー(ヘ)に係合するように作動する。ピストン外周には摩擦材(リ)が取り付けられている為に、該ピストン(チ)は滑ることなくフロントカバー(ヘ)と同一速度で回転することが出来る。そしてロックアップダンパ装置(ニ)はタービンランナ(ロ)と連結しているために、タービンランナ(ロ)はフロントカバー(ヘ)によって直接回されることになり、エンジンからの動力をトランスミッションへ、作動流体を介することによるロスを伴うことなくほぼ100%の高効率で伝達することが出来る。
このように、タービンランナ(ロ)の回転速度が高くなって、ある条件になった時に、ピストン(チ)はフロントカバー(ヘ)に係合するが、しかし係合前は、タービンランナ(ロ)とフロントカバー(ヘ)の回転速度は完全に同一ではない為に、ピストン(チ)がフロントカバー(ヘ)に係合することで、速度差に基づく衝撃トルクが発生する。この係合時の衝撃トルクを緩和し、一方では係合後にエンジンのトルク変動を伝えない為にフロントカバー(ヘ)とタービンランナ(ロ)との間にはダンパスプリング(ヌ)、(ヌ)・・を備えたロックアップダンパ装置(ニ)が取り付けられている。
そこで、タービンランナ(ロ)と共に同一速度で回転しているピストン(チ)が僅かに速いフロントカバー(ヘ)に係合する際、ピストン(チ)の速度は瞬間的に高くなってタービンランナ(ロ)をより速く回そうとするトルクが作用する。この衝撃的トルクをダンパスプリング(ヌ)、(ヌ)・・が圧縮変形して吸収するように構成されている。
従来において、ロックアップダンパ装置の構造は色々知られているが、例えば特開平10−169714号に係る「ダンパー機構」は、広い捩れ角特性確保の為に中間部材を介して直列に連結された複数の弾性部材(ダンパスプリング)を外周部に配置したダンパー機構で、中間部材を含む弾性部材の連結部分の移動を規制し、ダンパー特性を安定させることを目的としている。
そこで、該ロックアップダンパ機構は、リティニングプレートと、ドリブン部材と、外周部において直列に配置されるコイルスプリングと、中間部材と、中間部材の軸方向の移動を規制する押さえプレートとを備えている。コイルスプリングは、リティニングプレートとドリブン部材とを弾性的に連結する。この場合、中間部材は、リティニングプレート及びドリブン部材に対して相対回転可能で、コイルスプリング間に配置される中間支持部と、中間支持部の径方向外側への移動を規制する環状の連結部とを有している。
ところで、図11に示しているトルクコンバータに備わっているロックアップダンパ措置(ニ)は図12に拡大図を示しているように、ドリブンプレート(ル)とリティニングプレート(オ)を有し、該リティニングプレート(オ)はピストン(チ)とスペーサ(ワ)を介在してリベット止めされている。そして、該ピストン(チ)とリティニングプレート(オ)の間はスペーサ(ワ)にて所定の空間が形成され、この空間に該スペーサ(ワ)をガイドとして直列状態のダンパスプリング(ヌ)、(ヌ)の間に介在して伸縮変形を均等化するように中間部材(カ)が回転可能に軸支されている。
上記ドリブンプレート(ル)はタービンランナ(ロ)と共にタービンハブ(ト)に取着され、ピストン(チ)がより高速で回転しているフロントカバー(ヘ)に係合することで、ダンパスプリング(ヌ)、(ヌ)・・・は圧縮変形して衝撃トルクが緩和されるように構成している。ところで、従来のロックアップダンパ装置(ニ)は、ピストン(チ)、ドリブンプレート(ル)、リティニングプレート(オ)、中間部材(カ)にて構成されており、部品点数が多くて組み立て工数が嵩み、その結果、ロックアップダンパ装置(ニ)の製造コストは高くなる。さらに、内周側には補助ダンパスプリング(ヨ)、(ヨ)・・・を取付けている。一方、上記ダンパスプリング(ヌ)の先端にはドリブンプレート(ル)及びリティニングプレート(オ)、中間部材(カ)に設けているバネ押え、バネ受け、及びセパレータが安定して当接する為にスプリングシートを取付けている。
ところで、ロックアップダンパ装置の構造を簡略化した従来技術としては、例えば特開2006−349169号に係る「ねじり振動ダンパディスクおよび該ねじり振動ダンパディスクを製作するための方法」、特開2006−342968号に係る「ねじり振動ダンパディスク」などが知られている。
特開平10−169714号に係る「ダンパー機構」 特開2006−349169号に係る「ねじり振動ダンパディスクおよび該ねじり振動ダンパディスクを製作するための方法」 特開2006−342968号に係る「ねじり振動ダンパディスク」
このように従来のトルクコンバータに組み込まれているロックアップダンパ装置には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であり、部品点数を少なくした簡単な構造で製作コストが安く、しかも機能を損なうことのないロックアップダンパ装置を提供する。
本発明に係るロックアップダンパ装置は1枚のプレートとピストンを組み合わせた構造としている。そこで、プレートの外周部に複数のバネ収容部を設け、夫々のバネ収容部にはダンパスプリング及び補助ダンパスプリングが嵌っている。バネ収容部が外周に沿って形成されるが、その為に各バネ収容部間には仕切りとなるバネ受けを設けている。
バネ収容部に嵌ったダンパスプリング及び補助ダンパスプリングは外れないように正面開口の幅はダンパスプリング及び補助ダンパスプリングのバネ径より小さく成っている。しかし、一部を幅広としてバネ収容部にダンパスプリング及び補助ダンパスプリングを嵌めることが出来る挿入口を設けている。そして、ピストンの背面外周部にはバネ押えが突出し、上記バネ受けの位置にバネ押えが位置している。
そこで、プレートが固定された状態でピストンが回転するならば、上記ダンパスプリングはバネ押えに押されて圧縮し、補助ダンパスプリングはダンパスプリングがある程度圧縮変形したところでバネ押えとバネ受けに当接して圧縮するように成っている。すなわち、補助ダンパスプリングの長さはダンパスプリングより短く成っていて、ピストンの回転角度が所定の領域を超えたところで圧縮するように設定されている。
しかし、アクセルから足を離すならば、車の慣性によってタービンの回転トルクはピストンを介してエンジンへ伝達されることになるが、この時には上記ダンパスプリングと補助ダンパスプリングが共に圧縮変形する。そこで、逆回転駆動時には補助ダンパスプリングはダンパスプリングと同時に圧縮されるようにバネ押えがピストン背面の外周に突出している。しかし、バネ押えを設ける位置で補助ダンパスプリングの作動タイミングは自由に変更できる。
本発明に係るロックアップダンパ装置はプレートに形成したバネ収容部にダンパスプリングと補助ダンパスプリングを夫々収容し、これをピストンの背面外周部に突出したバネ押えによって押圧して圧縮する構造であり、従来のロックアップダンパ装置に比較して簡単である。すなわち、1枚のプレート外周にバネ収容部を形成し、そしてバネ押えはピストンに設けている。又、バネ押えはピストンの外周部を曲げ成形すると共に2つ折りした厚さの大きなバネ押えとなり、ダンパスプリング及び補助ダンパスプリング端面を安定して押圧することが可能と成り、スプリングシートは不要となる。
そして、補助ダンパスプリングはダンパスプリングより短く成っており、ピストンが回転してダンパスプリングがある程度圧縮したところで、補助ダンパスプリングが働くようになる。従来のように補助ダンパスプリングを異なる半径のバネ収容部に嵌める場合に比較し、ダンパスプリングと同じ半径上に形成したバネ収容部に嵌めることが出来る為に、簡単な構造となる。
補助ダンパスプリングの長さはダンパスプリングに比較して短く、大きな衝撃トルクが発生してダンパスプリングの圧縮変形が所定の領域を超えたときに働くが、アクセルから足を離すことで車の慣性にて逆駆動する際には、一般にダンパスプリングと共に補助ダンパスプリングが同時に働くことが出来る。しかし、逆駆動時にもピストンに設けるバネ押えの位置を変えることで、補助ダンパスプリングが作動するタイミングを自由に変更出来る。
本発明のロックアップダンパ装置を備えたトルクコンバータの一部。 プレート外周のバネ収容部にダンパスプリングと補助ダンパスプリングを収容した状態の平面図。 バネ収容部にダンパスプリングを挿入する挿入口。 ピストンの正面図。 ピストンの背面図。 ピストンの捩れ角と発生トルクの関係を示すグラフ。 ピストンの捩れ角度がゼロの場合のダンパスプリングと補助ダンパスプリング。 ピストンの捩れ角度がθの場合のダンパスプリングと補助ダンパスプリング。 ピストンの捩れ角度がθの場合のダンパスプリングと補助ダンパスプリング。 ピストンが逆回転して捩れ角度がθの場合のダンパスプリングと補助ダンパスプリング。 従来のトルクコンバータ。 従来のトルクコンバータの取付けているロックアップダンパ装置。
図1は本発明に係るロックアップダンパ装置を備えたトルクコンバータの一部を示す実施例である。同図の1タービンランナ、2はロックアップダンパ装置、3はフロントカバー、4はピストン、5はタービンハブを夫々表している。トルクコンバータとしての基本動作は従来のトルクコンバータと共通し、本発明では上記ロックアップダンパ装置2の構造に特徴がある。
すなわち、タービンランナ1の回転速度が所定の領域を超えたならば、ピストン4が作動してフロントカバー3に係合するが、この際、ピストン4とフロントカバー3との速度差に基づいて衝撃トルクが発生し、この衝撃トルクをロックアップダンパ装置2に取付けているダンパスプリング6,6・・・の圧縮変形によって緩和される。
ところで、本発明のロックアップダンパ装置2はその構造を簡略して構成し、プレート7とピストン4、及び複数本のダンパスプリング6,6・・・、それに複数本の補助ダンパスプリング10,10にて構成している。そして、該プレート7はその外周をカール成形してバネ収容部8,8・・・を形成し、これらバネ収容部8,8・・・にダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10が嵌って収容されている。
そして、ピストン4の背面外周部にはバネ押え9,9・・・を設け、このバネ押え9,9・・・によってダンパスプリング6,6・・・及び補助ダンパスプリング10,10が押圧されて圧縮変形する。図2は上記プレート7の正面図であり、外周に設けた複数のバネ収容部8,8・・・にはダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10が収容されている。バネ収容部8の外周には複数のリブ13,13・・・が設けられ、バネ収容部8の強度向上が図られている。
バネ収容部8、8・・・はプレート外周を曲げ成形して設けられ、このバネ収容部8,8・・・の所々には一定間隔ごとにバネ受け11,11・・・を6箇所に設け、このバネ受け11,11・・・間には1本のダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10が嵌っている。バネ受け11,11・・・間の間隔は全て均一と成っていて、湾曲して収容されたダンパスプリング6,6・・・の両端はバネ受け11,11・・・に当接している。しかし、該ダンパスプリング6より短い補助ダンパスプリング10の両端がバネ受け11,11に当接することはない。
ところで、これらダンパスプリング6及び補助ダンパスプリング10をバネ収容部8に収容する場合、スプリング外径より大きく開いた挿入口12から挿入される。図3にはダンパスプリング6を収容する為の挿入口12を示しているように、該挿入口12から該ダンパスプリング6がバネ収容部8に挿入される。挿入口12の隣りにはバネ外れ防止部14が形成されていて、一旦バネ収容部8に嵌ったダンパスプリング6は独りでに外れないようになる。補助ダンパスプリング10が嵌るバネ収容部8にも挿入口12が設けられている。
ここで、バネ外れ防止部14はバネ収容部8の内側一部を打抜き曲げ加工し、正面側の開口幅を狭めている。そして、上記挿入口12,12・・・は個々のダンパスプリング6,6・・・及び補助ダンパスプリング10,10を夫々のバネ収容部8,8・・・へ収容する為に設けている。上記図2のプレート外周には6箇所に区分したバネ収容部8,8・・・を設けていて、これらバネ収容部8,8・・・の4ヶ所にはダンパスプリング6,6・・・が収容され、他の2ヶ所には補助ダンパスプリング10,10が収容されている。勿論、本発明ではダンパスプリング6,6・・と補助ダンパスプリング10,10の本数を図2に示す場合に限定するものではない。
そして、同図のダンパスプリング6,6間、及びダンパスプリング6と補助ダンパスプリング10間にはバネ押え9が介在している。ただし、これらバネ押え9.9・・・はプレート7ではなく、ピストン4の背面外周部に突出して設けたものである。しかも、バネ押え9はピストン4の外周部を曲げ成形すると共に2つ折りした厚さの大きなバネ押え9として構成し、ダンパスプリング6の端面及び補助ダンパスプリング10の端面を安定して押圧することが出来る。従って、従来のようにスプリング端面に取付けられるスプリングシートを用いていない。
図4、図5はピストン4の表面と背面を表している。ピストン4の外周部には凸部15,15・・・を曲げ成形し、この凸部15,15・・の一部を折り曲げてバネ押え9a,9d,9e,9hを成形している。又同じく幅広の凸部16,16を曲げ成形し、この凸部16,16の一部を折り曲げてバネ押えバネ押え9b,9c,9f,9gを形成している。すなわち、幅の狭い凸部15,15・・・は1箇所にバネ押え9a,9d,9e,9hを設け、又幅広の突部16,16には2ヶ所にバネ押え9b,9cとバネ押え9f,9gを設けている。
このように、本発明ではバネ押え9をピストン4の凸部15,15・・、16,16を2つ折りして形成していて、その為にバネ押え9の厚さが大きくなり、ダンパスプリング6及び補助ダンパスプリング10の端面に当って押圧し易くなる。従って、スプリング端面に設けているスプリングシートは不要となり、この点も部品点数の削減が図られる。
ところで、ピストン4がより高速で回転しているフロントカバー3に係合する場合、該ピストン4の回転速度が急速に高まり、その結果、前記図2のダンパスプリング6,6・・・は圧縮変形することが出来る。すなわち、ピストン4と共にバネ押え9,9・・・が捩れてダンパスプリング6,6・・・の先端を押圧する。ダンパスプリング6,6・・・の他端はバネ受け11,11・・・に当って支えられる為に圧縮される。
ただし、補助ダンパスプリング10の場合、バネ押え9がピストン4と共に捩れて補助ダンパスプリング10の先端を押圧するが、他端は同じように回転するバネ押え9に当接していて圧縮されることはなく、尚且つバネ受け11とは遊びがある。そして、ピストン4が大きく捩れて補助ダンパスプリング10の他端に当接しているバネ押え9がバネ受け11を超えるならば、補助ダンパスプリング10の他端が該バネ受け11に当って停止する為に圧縮変形が開始する。このように、本発明ではダンパスプリング6と同一半径上に形成したバネ収容部8に長さを短くしている補助ダンパスプリング10を嵌め、ダンパスプリング6の圧縮変形が所定の領域を超えたところで働くように設定している。
ただし逆駆動する場合、すなわちアクセルから足を離すならば車は慣性で走行するが、エンジンブレーキが働く為にプレート7の回転によってピストン4及びフロントカバー3が回転駆動される。その為に、バネ押え9,9・・・が逆方向に捩じられることになって、ダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10が圧縮変形する。この場合には、補助ダンパスプリング10,10に遊びはなく、ダンパスプリング6,6・・・と同時に圧縮することが出来る。しかし、逆駆動の場合も補助ダンパスプリング10,10に遊びを与え、ダンパスプリング6,6・・・が所定の長さ圧縮変形した後でバネ押え9,9に押圧されて補助ダンパスプリング10,10が圧縮変形するように構成することも可能である。
図6はピストン4とプレート7の相対捩れ角と発生トルクの関係を示すグラフである。ここで、グラフの右側は正駆動、左側は逆駆動を示している。そして横軸のθはダンパスプリング6,6・・・の圧縮変形に伴う捩れ角、θはダンパスプリング6,6・・・と補助ダンパスプリング10,10が圧縮変形した場合の捩れ角を表している。さらに、θは逆駆動した場合でダンパスプリング6,6・・・と補助ダンパスプリング10,10の圧縮変形に伴う捩れ角を表している。そして、縦軸はこれら捩れ角θ、θ、θに対する発生トルクを示している。
図7〜図10はピストン4とプレート7のバネ収容部8,8・・・に取付けられているダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10の関係を示している。図7はピストン4の捩れ角度がゼロで、ダンパスプリング6,6・・・は圧縮変形していない状態を表し、前記図2の場合と同じである。
図8はピストン4の捩れ角度がθの場合である。ダンパスプリング6,6・・・の先端はバネ押え9,9・・・に押圧されて圧縮変形している。ここで、ダンパスプリング6,6・・・の他端はバネ受け11,11・・・に当接して停止している。この状態では長さの短い補助ダンパスプリング10,10はまだ圧縮変形していない。上記バネ押え9,9・・・は前記図5に示すピストン4の背面外周部に突出しているが、図7、図8、図9、図10ではダンパスプリング6,6・・、及び補助ダンパスプリング10,10の圧縮変形が分かり易くする為に、ピストン4を除いてバネ押え9,9・・とダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10の関係を示している。
図9はピストン4の捩れ角度がθの場合である。ダンパスプリング6,6・・・の先端はバネ押え9,9・・・に押圧されて圧縮変形し、同時に補助ダンパスプリング10,10もバネ押え9,9に押圧されて圧縮変形している。ここで、ダンパスプリング6,6・・・の他端、及び補助ダンパスプリング10,10の他端はバネ受け11,11・・・に当接して後退しないように支えられている。
図10は逆駆動時で、反対方向にピストン4の捩れ角度がθの場合である。この時は、補助ダンパスプリング10,10に遊びはなく、ダンパスプリング6,6・・・の先端はバネ押え9,9・・・に押圧されて圧縮変形し、同時に補助ダンパスプリング10,10の先端もバネ押え9,9に押圧されて圧縮変形することが出来る。
ところで、ピストン4がフロントカバー3に係合する際に発生する衝撃トルクが非常に大きくて、ダンパスプリング6,6・・・、及び補助ダンパスプリング10,10が圧縮変形して限界に達したならば、ピストン4に設けている凸部16の端面がストッパー17に当って停止する。すなわち、ピストン4が捩れて凸部端面はバネ収容部8に形成したストッパー17に当って停止することが出来る。該ストッパー17はバネ収容部8の外周壁の一部を正面側へ突出して形成している。そして、逆駆動の場合には凸部15の端面がストッパー18に当って停止することが出来る。
1 タービンランナ
2 ロックアップダンパ装置
3 フロントカバー
4 ピストン
5 タービンハブ
6 ダンパスプリング
7 プレート
8 バネ収容部
9 バネ押え
10 補助ダンパスプリング
11 バネ受け
12 挿入口
13 リブ
14 バネ外れ防止部
15 凸部
16 凸部
17 ストッパー
18 ストッパー

Claims (2)

  1. トルクコンバータ内に収容され、ピストンがフロントカバーに係合する場合の衝撃トルクを緩和し、上記ピストンがフロントカバーに係合したロックアップ状態においてはエンジンのトルク変動を吸収するロックアップダンパ装置において、タービンランナと共に内周部がタービンハブに固定されたプレートとピストンを組み合わせた構造とし、上記プレートの外周部には複数のバネ受けを一定間隔で形成して複数のバネ収容部を一定半径上に設け、これらバネ収容部にはダンパスプリングがその両端をバネ受けに当接して収容され、そして該ダンパスプリングより短い補助ダンパスプリングは少なくともその両端がバネ受けに当接することなく収容され上記バネ収容部の一部には開口を大きくしてダンパスプリング及び補助ダンパスプリングをバネ収容部に挿入する為の挿入口を設けると共に、該挿入口の隣にはバネ外れ防止部を形成して正面側の開口幅を狭め、ピストンの外周部には凸部を曲げ成形すると共に該凸部の一部を折り曲げることで該ピストンの背面外周部にバネ押えを突出して形成し、該バネ押えにて該ピストンの回転に伴って上記ダンパスプリングを押圧して圧縮変形し、そして該ダンパスプリングがある程度圧縮変形したところで長さの短い補助ダンパスプリングの先端がバネ押えにて押圧されて圧縮変形し、さらに逆駆動時にはダンパスプリングのみが所定の長さ圧縮変形した後で補助ダンパスプリングも同時に圧縮変形するように構成し、ピストンがフロントカバーに係合する際に発生する衝撃トルクが大きくなってダンパスプリング及び補助ダンパスプリングが圧縮変形して限界(設計上の最大圧縮状態)に達したならば、捩じれたピストンが停止することが出来るように、該ピストンに設けている上記凸部の端面が当たるストッパーを上記バネ収容部の外周壁の一部を正面側へ突出して形成したことを特徴とするトルクコンバータのロックアップダンパ装置。
  2. トルクコンバータ内に収容され、ピストンがフロントカバーに係合する場合の衝撃トルクを緩和し、上記ピストンがフロントカバーに係合したロックアップ状態においてはエンジンのトルク変動を吸収するロックアップダンパ装置において、タービンランナと共に内周部がタービンハブに固定されたプレートとピストンを組み合わせた構造とし、上記プレートの外周部には複数のバネ受けを一定間隔で形成して複数のバネ収容部を一定半径上に設け、これらバネ収容部にはダンパスプリングがその両端をバネ受けに当接して収容され、そして該ダンパスプリングより短い補助ダンパスプリングは少なくともその両端がバネ受けに当接することなく収容され、上記バネ収容部の一部には開口を大きくしてダンパスプリング及び補助ダンパスプリングをバネ収容部に挿入する為の挿入口を設けると共に、該挿入口の隣にはバネ外れ防止部を形成して正面側の開口幅を狭め、ピストンの外周部には凸部を曲げ成形すると共に該凸部の一部を折り曲げることで該ピストンの背面外周部にバネ押えを突出して形成し、該バネ押えにて該ピストンの回転に伴って上記ダンパスプリングを押圧して圧縮変形し、そして該ダンパスプリングがある程度圧縮変形したところで長さの短い補助ダンパスプリングの先端がバネ押えにて押圧されて圧縮変形し、さらに逆駆動時にはダンパスプリング及び補助ダンパスプリングが同時に圧縮変形するように構成し、ピストンがフロントカバーに係合する際に発生する衝撃トルクが大きくなってダンパスプリング及び補助ダンパスプリングが圧縮変形して限界(設計上の最大圧縮状態)に達したならば、捩じれたピストンが停止することが出来るように、該ピストンに設けている上記凸部の端面が当たるストッパーを上記バネ収容部の外周壁の一部を正面側へ突出して形成したことを特徴とするトルクコンバータのロックアップダンパ装置。

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