JP2012237429A - 捩り振動減衰装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で振動の減衰性能を向上させることができるとともに、過大な回転トルクの入力により弾性部材の耐久性が低下するのを防止することができるようにして、製造コストが増大するのを防止することができる捩り振動減衰装置を提供すること。
【解決手段】捩り振動減衰装置1は、カム部材6が、アーム部材16の一端部16aが当接することにより、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転するのを規制するストッパ部6b、6cを備え、ストッパ部6b、6cが、カム部材6とディスクプレート7、8とが相対回転していない中立位置からカム部材6がディスクプレート7、8に対して正負側で所定角度だけ捩れたときにアーム部材16の一端部に当接する。
【選択図】図3

Description

本発明は、捩り振動減衰装置に関し、特に、車両の内燃機関と駆動伝達系との間に介装され、第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクが伝達されるように第1の回転部材と第2の回転部材とを弾性部材を介して相対回転自在に連結した捩り振動減衰装置に関する。
従来から内燃機関や電動モータ等の駆動源と車輪等とを連結して駆動源からの回転トルクを伝達するとともに、駆動源と変速歯車組を有する駆動伝達系との間の捩り振動を吸収する捩り振動減衰装置が知られている。
この捩り振動減衰装置は、例えば、変速機の入力軸に連結される第1の回転部材と、駆動源側のフライホイールに締結および解放される第2の回転部材と、第1の回転部材および第2の回転部材を円周方向に弾性的に連結する弾性部材とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
第1の回転部材は、変速機の入力軸に回転不能にかつ軸線方向に移動可能に連結されたハブから構成されており、第2の回転部材は、クラッチディスクの半径方向に内方に位置し、ハブを挟んで入力軸の軸線方向に対向する一対のディスクプレートから構成されている。
ハブは、入力軸にスプライン係合する筒状のボスおよびボスから半径方向外方に広がる円板状のフランジを有している。また、弾性部材は、単独のコイルスプリングから構成されており、コイルスプリングは、フランジに形成された窓孔内に収容されて円周方向両端部が円周方向に支持されているとともに、一対のディスクプレートに形成された窓部によって円周方向に支持されている。
このような構成を有する捩り振動減衰装置にあっては、クラッチディスクおよび一対のディスクプレートとハブとが相対回転すると、コイルスプリングがクラッチディスクおよび一対のディスクプレートとハブとの間で円周方向に圧縮されることにより、ディスクプレートからハブに入力される捩り振動をコイルスプリングによって、吸収・減衰するようになっている。
ところで、捩り振動によって発生する変速機側の騒音としては、アイドリング時の異音、走行時の異音およびこもり音等が知られている。したがって、各異音の発生原因となる捩り振動を吸収するためには、捩り振動減衰装置の捩れ特性を適切に設定して振動の減衰性能を向上させる必要がある。
ここで、アイドル運転時の異音としては、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるときに、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動によって、無負荷状態にある歯車対が衝突して生じるガラガラという異音、所謂、ガラ音が知られている。
また、走行時の異音としては、車両の加減速中に、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振によって変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラジャラという異音、所謂、ジャラ音が知られている。
また、こもり音としては、駆動源のトルク変動を起振力とする駆動伝達系の捩り共振による振動によって車室内に発生する異音が知られており、駆動伝達系の捩り共振は、通常、定常走行時に存在するため、定常走行時にこもり音が発生する。
一方、車両の加減速時に内燃機関から捩り振動減衰装置に過大な回転トルクが入力されたり、クラッチが遮断状態から急激に接続された場合に捩り振動減衰装置に過大な回転トルクが入力されることがある。
この場合には、ディスクプレートとハブとが必要以上に相対回転してコイルスプリングが過度に圧縮されてしまい、コイルスプリングの耐久性が低下してしまうおそれがある。
従来、振動の減衰性能を向上させつつコイルスプリングの耐久性が低下してしまうのを防止することができる捩り振動減衰装置としては、例えば、特許文献2に記載されたようなものが知られている。
この捩り振動減衰装置は、内燃機関と一体に回転する駆動側回転部材と、駆動側回転部材と同軸、かつ相対回転自在に配設される被駆動側回転部材と、駆動側回転部材および被駆動側回転部材と相対回転自在な中間部材と、中間回転部材と駆動側回転部材との間で弾性変形自在に設けられたコイルスプリングとを有している。
また、捩り振動減衰装置は、被駆動側回転部材に揺動軸を中心に回転自在に設けられ、被駆動側回転部材に形成される被接触面に沿って移動する接触部を有し、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との相対回転に追従して接触部が被接触面に沿って移動することにより、被駆動側回転部材に対して相対変位する変位部材とを有する。
被接触面は、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との相対回転角度に応じて曲率が変化するカム面から構成されている。また、変位部材は、一端部が揺動軸を中心に揺動するように駆動側回転部材に設けられており、他端部に被接触面上を転動する転動体が回転自在に設けられている。
この捩り振動減衰装置は、内燃機関が駆動すると駆動側回転部材が回転駆動され、コイルスプリングを介して駆動側回転部材の回転駆動が被駆動側回転部材に伝達される。内燃機関のトルクが変動して駆動側回転部材と被駆動側回転部材とが相対回転すると、変位部材の転動体が被接触面に沿って移動する。
このとき、変位部材が中間部材と駆動側回転部材とを相対回転させることにより、中間部材と駆動側回転部材との間でコイルスプリングを弾性変形させることにより、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との間で内燃機関のトルクの変動を吸収して被駆動側回転部材に出力される。
このため、剛性の低いコイルスプリングを用いて駆動側回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を広角化することができ、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が小さい領域にあっては、低剛性のコイルスプリングによって振動を減衰してガラ音の発生を抑制することができる。
また、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角が大きい領域では、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角を大きくしてトルクの上昇率が大きくなる高剛性の捩れ特性を得るようにしている。
この結果、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音や駆動伝達系の捩り共振によるこもり音の発生を抑制することができる。
また、この捩り振動減衰装置は、駆動側回転部材と被駆動側回転部材にそれぞれストッパ部を設け、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角が一定角度以上になると、駆動側回転部材のストッパ部を被駆動側回転部材のストッパ部に当接させて駆動側回転部材と被駆動側回転部材とを一体回転させるようにしている。
このため、内燃機関から捩り振動減衰装置に過大な回転トルクが入力されたり、クラッチが遮断状態から急激に接続された場合に捩り振動減衰装置に過大な回転トルクがしたときに、コイルスプリングが過度に圧縮されるのを防止してコイルスプリングの耐久性が低下されるのを防止することができる。
特開2003−194095号公報 特開2001−74102号公報(図20、図22)
このような従来の捩り振動減衰装置にあっては、振動の減衰性能を向上させつつコイルスプリングの耐久性が低下するのを防止するために、それぞれストッパ部が設けられた駆動側回転部材および被駆動側回転部材と、中間部材と、変位部材とを備え、駆動側回転部材と中間回転部材との間にコイルスプリングを介装する構成となっているため、捩り振動減衰装置の部品点数が多く構成が複雑となってしまい、捩り振動減衰装置の製造コストが増大してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、簡素な構成で振動の減衰性能を向上させることができるとともに、過大な回転トルクの入力により弾性部材の耐久性が低下するのを防止することができるようにして、製造コストが増大するのを防止することができる捩り振動減衰装置を提供することを目的とする。
本発明に係る捩り振動減衰装置は、上記目的を達成するため、(1)第1の回転部材と、前記第1の回転部材と同一軸線上に設けられ、前記第1の回転部材に対して相対回転自在な第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に設けられ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに弾性変形する弾性部材と、前記第1の回転部材と一体回転するように前記第1の回転部材に設けられ、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材と、一端部が前記カム部材の前記カム面に接触するとともに他端部が前記弾性部材に付勢され、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに、前記第2の回転部材に設けられた回動支点部を中心に回動して前記弾性部材を弾性変形させることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するトルク伝達部材と、前記カム部材に設けられ、前記トルク伝達部材の一端部が当接することにより、前記第2の回転部材に対して前記カム部材が相対回転するのを規制するストッパ部とを備え、前記ストッパ部は、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小の状態から前記カム部材が前記第2の回転部材に対して所定の捩れ角だけ相対回転したときに前記トルク伝達部材の一端部に当接するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第1の回転部材と一体回転するように第1の回転部材に設けられ、第1の回転部材および第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材を有し、カム部材と弾性部材との間に、一端部がカム部材のカム面に接触するとともに他端部が弾性部材に付勢され、第1の回転部材と第2の回転部材とが相対回転したときに、第2の回転部材に設けられた回動支点部を中心に回動して弾性部材を弾性変形させることにより、第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するトルク伝達部材を有するので、簡素な構成の捩り振動減衰装置によって第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の範囲を広角化することができ、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ剛性を全体的に低くすることができる。この結果、捩り振動減衰装置の製造コストが増大するのを防止して振動の減衰性能を向上させることができる。
また、カム部材が、トルク伝達部材の一端部が当接することにより、カム部材が第2の回転部材に対して相対回転するのを規制するストッパ部を備え、ストッパ部が、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が最小の状態からカム部材が第2の回転部材に対して所定の捩れ角だけ相対回転したときにトルク伝達部材の一端部に当接するので、トルク伝達部材が回動中心部を中心に回動するのを規制することができる。
このため、第1の回転部材と第2の回転部材との間で過大な回転トルクが伝達されたときに、カム部材と第2の回転部材が所定の捩れ角以上に捩れるのを防止して、トルク伝達部材によって弾性部材が過度に圧縮されてしまうのを防止することができる。したがって、弾性部材の耐久性が低下するのを防止することができる。
これに加えて、トルク伝達部材の一端部とカム部材のカム面との接触部位に過大な回転トルクの入力に伴う過大な荷重が入力されるのを防止することができるため、トルク伝達部材の一端部とカム部材とが磨耗するのを防止することができ、トルク伝達部材とカム部材との耐久性が悪化するのを防止することができる。
上記(1)の捩り振動減衰装置において、(2)前記弾性部材の一端部が保持部材によって保持されるとともに、前記弾性部材の他端部が前記第2の回転部材に取付けられ、前記トルク伝達部材の他端部が前記保持部材を介して前記弾性部材に付勢されるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、トルク伝達部材の他端部が保持部材を介して弾性部材に付勢されるので、弾性部材の他端部を保持部材を介してトルク伝達部材の他端部に確実に接触させてトルク伝達部材を弾性部材によって確実に付勢することができる。
また、第1の回転部材と第2の回転部材との間で過大な回転トルクが伝達されたときに、カム部材と第2の回転部材が所定の捩れ角以上に捩れるのを防止することができるため、トルク伝達部材の他端部と保持部材との接触部位に過大な回転トルクの入力に伴う過大な荷重が入力されるのを防止することができる。
このため、トルク伝達部材と保持部材とが磨耗するのを防止することができ、トルク伝達部材と保持部材との耐久性が悪化するのを防止することができる。
上記(1)または(2)の捩り振動減衰装置において、(3)前記トルク伝達部材の一端部に転動体が回転自在に設けられ、前記トルク伝達部材の一端部が前記転動体を介して前記カム部材のカム面に接触するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角が小さいときには、弾性変形する弾性部材の反力によってアーム部材がカム部材を押圧して駆動側回転部材から被駆動側回転部材に回転トルクを伝達することができる。
また、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角が大きくなるに従ってカム面の曲率を大きくすれば、弾性部材の弾性変形量を大きくすることができるため、アーム部材がカム部材を強く押圧して駆動側回転部材から被駆動側回転部材に回転トルクを伝達することができる。
このとき、弾性部材の弾性変形量が大きくなることからアーム部材の一端部とカム部材との接触圧が大きくなり、アーム部材とカム部材との接触面が磨耗するおそれがある。
これに対して、本発明は、トルク伝達部材の一端部に回転自在に設けられ、カム部材のカム面に接触する転動体を備えるので、アーム部材の一端部とカム部材との接触圧が高くなるのを防止して、アーム部の一端部とカム部材との磨耗を抑制することができる。
上記(1)〜(3)の捩り振動減衰装置において、(4)前記カム部材のカム面の曲率が、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材の捩れ角が最小のときの前記カム部材の初期位置から前記捩れ角が大きくなるに従って大きくものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角の変化に応じてアーム部材が接触するカム部材のカム面の曲率を可変させることにより、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を低くすることができる。
また、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角が大きくなるに従って第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ剛性を大きくすることができるため、大きなトルク変動を弾性部材によって減衰しながら第1の回転部材から第2の回転部材に回転トルクを円滑に伝達することができる。
上記(1)〜(4)の捩り振動減衰装置において、(5)前記第1の回転部材が、外周部に前記カム部材を有し、内周部に変速機の入力軸が連結されるボスを備え、前記第2の回転部材が、前記カム部材の軸線方向両側に配置され、軸線方向に所定間隔を隔てて互いに固定されるとともに、前記回動支点部を構成する回動軸を介して前記トルク伝達部材を回動自在に支持する一対のディスクプレートと、前記一対のディスクプレートに設けられ、前記弾性部材の他端部を支持する支持部とを備え、前記一対のディスクプレートに内燃機関の回転トルクが伝達されるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、トルク伝達部材が回動軸を介して一対のディスクプレートに支持されるとともに、ディスクプレートの支持部とトルク伝達部材の他端部との間にトルク伝達部材を付勢する弾性部材が設けられ、トルク伝達部材の一端部がカム部材のカム面に接触するように構成されるので、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の範囲を広角化して弾性部材の低剛性化を図ることができる。
このため、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が小さい領域にあっては、低剛性の弾性部材によって微小振動を減衰してガラ音の発生を抑制することができる。
また、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きい領域では、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角を大きくしてトルクの上昇率が大きくなる高剛性の捩れ特性を得ることができる。
したがって、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音や駆動伝達系の捩り共振によるこもり音の発生を抑制することができる。
上記(1)〜(5)の捩り振動減衰装置において、(6)前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とを摩擦接触させるヒステリシス機構が介装されるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第1の回転部材と第2の回転部材との間にヒステリシス機構が介装されるので、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きいときに第1の回転部材と第2の回転部材とのヒステリシストルクを大きくすることができ、駆動伝達系の捩り共振によるこもり音の発生やジャラ音の発生をより一層抑制することができる。
本発明によれば、簡素な構成で振動の減衰性能を向上させることができるとともに、過大な回転トルクの入力により弾性部材の耐久性が低下するのを防止することができるようにして、製造コストが増大するのを防止することができる。
本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートの一方を取り外した状態の捩り振動減衰装置の斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、図3のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が正側に+45°捩れたときの捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が正側に捩れてアーム部材がストッパ部に当接した状態を示す捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が負側に−45°捩れたときの捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が負側に捩れてアーム部材がストッパ部に当接した状態を示す捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の捩れ角とトルクの関係を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図であり、内燃機関の回転数と回転角速度変動との関係を示す図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートの一方を取り外した状態の捩り振動減衰装置の斜視図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、図13のB−B方向矢視断面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、アーム部材の上面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、図15のC−C方向矢視断面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が正側に+45°捩れたときの捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が正側に捩れてアーム部材がストッパ部に当接した状態を示す捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が負側に−45°捩れたときの捩り振動減衰装置の正面図である。 本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、ディスクプレートに対してカム部材が負側に捩れてアーム部材がストッパ部に当接した状態を示す捩り振動減衰装置の正面図である。
以下、本発明に係る捩り振動減衰装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図10は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1〜図4において、捩り振動減衰装置1は、第1の回転部材2と第1の回転部材2と同一軸線上に設けられた第2の回転部材3とを備えている。
第2の回転部材3には駆動源である図示しない内燃機関からの回転トルクが入力されるようになっており、第1の回転部材2は、第2の回転部材3の回転トルクを図示しない駆動伝達系の変速機に伝達するようになっている。
第1の回転部材2と第2の回転部材3との間には弾性部材としての一対のコイルスプリング4が設けられており、コイルスプリング4は、第1の回転部材2と第2の回転部材3が相対回転したときに第1の回転部材2の円周方向に圧縮されるようになっている。
第1の回転部材2は、駆動伝達系の変速機の入力軸21の外周部にスプライン嵌合されるボス5と、ボス5の外周部に設けられたカム部材6とを含んで構成される。
なお、ボス5とカム部材6とは一体的に成形されてもよい。また、ボス5とカム部材6とを別体に形成し、ボス5の外周部およびカム部材6の内周部にスプライン部をそれぞれ形成し、ボス5とカム部材6とをスプライン嵌合してもよい。
また、第2の回転部材3は、一対のディスクプレート7、8およびクラッチディスク10を備えている。ディスクプレート7、8は、カム部材6の軸線方向両側に配置されており、軸線方向に所定間隔を隔てて回動支点部としての回動軸9によって連接されている。
回動軸9は、ディスクプレート7、8に橋架されており、軸線方向両端部が大径に形成されることにより、ディスクプレート7、8に抜け止め係止されている。このため、ディスクプレート7、8は、回動軸9によって一体化されることで一体回転するようになっている。
また、ディスクプレート7、8の円状の中心孔7a、8aにはボス5が収納されており、ボス5は、ディスクプレート7、8と同一軸線上に設けられている。
また、クラッチディスク10は、ディスクプレート7の半径方向外方に設けられており、クッショニングプレート11および摩擦材12a、12bを備えている。クッショニングプレート11は、厚み方向に波打つリング状の部材から構成されており、リベット13aによってディスクプレート7に固定されている。
摩擦材12a、12bは、クッショニングプレート11の両面にリベット13bによって固定されており、この摩擦材12a、12bは、内燃機関のクランクシャフトに固定された図示しないフライホイールとフライホイールにボルト固定されたクラッチカバーのプレッシャプレートとの間に位置している。
そして、摩擦材12a、12bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦係合することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力される。
また、図示しないクラッチペダルが踏み込まれると、プレッシャプレートが摩擦材12a、12bを押圧するのを解除し、摩擦材12a、12bがフライホイールから離隔することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力されない。
また、ディスクプレート7には支持部としての台座14が設けられており、この台座14は、ディスクプレート7から軸線方向に突出してディスクプレート8に取付けられている。
この台座14には台座14から突出する突起部14bを備えており、この突起部14bにコイルスプリング4の延在方向他端部が嵌合されている。また、コイルスプリング4の延在方向一端部には保持部材としてのスプリングシート15が取付けられ、コイルスプリング4の他端部は、自由端となっている。
また、コイルスプリング4とカム部材6との間にはトルク伝達部材としてのアーム部材16が設けられており、このアーム部材16は、ディスクプレート7、8の間に位置し、ニードルベアリング22を介して回動軸9に回動自在に支持されている。
図4に示すように、ニードルベアリング22は、アーム部材16に取付けられたアウターレース22aと、アウターレース22aと回動軸9の間に介装された針状ニードル22bとから構成されており、アウターレース22aが針状ニードル22bを介して回動軸9に対して回転自在となっている。
アーム部材16の一端部16aは、カム部材6のカム面6aに接触しており、アーム部材16の他端部16bは、スプリングシート15を介してコイルスプリング4に当接することにより、コイルスプリング4によって時計回転方向に付勢されている。
本実施の形態では、カム部材6が楕円形状のカム面を有しており、カム面6aの曲率は、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小(捩れ角が略0°)の中立位置にあるときのカム部材6の初期位置からディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が大きくなるに従って大きくなっている。
したがって、本実施の形態のカム部材6は、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小のときに曲率の小さいカム面6aにアーム部材16の一端部16aが接触するようにカム部材6の初期位置が設定されている。
このため、カム部材6が回転してアーム部材16の一端部16aが当接するカム面6aの位置が可変されることにより、スプリングシート15がアーム部材16によって付勢されてコイルスプリング4の圧縮量が可変される。このとき、スプリングシート15が台座14に近接および離隔するように移動することになる。
また、アーム部材16は、ディスクプレート7、8の中心軸に対して点対称に配置されており、アーム部材16は、ディスクプレート7、8の中心軸を挟んで同一の曲率を有するカム面6aに一端部16aを接触させることができるようになっている。
また、カム部材6にはストッパ部6b、6cが形成されており、このストッパ部6b、6cは、カム部材6の頂部に位置している。このストッパ部6b、6cにはアーム部材16の一端部16aが当接するようになっており、この当接時にディスクプレート7、8に対してカム部材6が相対回転することが規制される。
また、ストッパ部6b、6cは、カム部材6とディスクプレート7、8とが相対回転していない中立位置からカム部材6がディスクプレート7、8に対して一方側(正側)および他方側(負側)に所定の同一捩れ角(例えば、70°)だけ相対回転したとき、すなわち、捩れたときにアーム部材16の一端部16aに当接する。
したがって、アーム部材16の一端部16aは、カム部材6が回動したときに、カム部材6の曲率の最も小さいカム面6aと曲率の最も大きい頂部近傍のカム面6aとの間でカム面6aに接触することができる。
一方、図4に示すように、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にはヒステリシス機構17が介装されており、このヒステリシス機構17は、環状の摩擦材18、19および皿ばね20から構成されている。
摩擦材18は、表面が所定の摩擦係数を有する環状部材から構成されており、ディスクプレート7とカム部材6との間に介装されるようにしてディスクプレート7に取付けられている。
摩擦材19は、表面が所定の摩擦係数を有する環状部材から構成されており、ディスクプレート8とカム部材6との間に介装されるようにしてディスクプレート8に取付けられている。
皿ばね20は、円錐形状に形成されており、摩擦材19とディスクプレート8との間に介装されている。この皿ばね20は、カム部材6の軸線方向に弾性力を発生させることにより、摩擦材18、19を介してディスクプレート7、8とカム部材6とを摩擦接触させることにより、カム部材6とディスクプレート7、8との間にヒステリシストルクを発生させるようになっている。
次に、作用を説明する。
図5〜図8は、ディスクプレート7、8が内燃機関の回転トルクを受けて図3の状態から時計回転方向(R1方向)に回転している状態を示し、説明の便宜上、ボス5と一体回転するカム部材6がディスクプレート7、8に対して正側の時計回転方向(R2方向)および負側の時計回転方向(R1方向)に捩れるものとして説明を行う。
なお、図5〜図8ではディスクプレート8を取り除いた状態を示している。また、ディスクプレート7、8に対してカム部材6が正側に捩れるのは、車両の加速時であり、負側に捩れるのは、減速時である。
摩擦材12a、12bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦係合することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力される。
本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、ディスクプレート7、8とカム部材6との相対回転が小さい状態、すなわち、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が0°付近の小さい状態では、図3に示すように、カム部材6が初期位置に位置してディスクプレート7、8と一体回転する。
このとき、カム部材6の曲率が小さいカム面6aにアーム部材16の一端部16aが接触しており、カム部材6がアーム部材16を介してスプリングシート15をコイルスプリング4に押し付けることにより、コイルスプリング4がカム部材6によって付勢されると、コイルスプリング4の反力によってアーム部材16が回動軸9を支点にして、テコの原理によってカム部材6を押圧する。
このため、ディスクプレート7、8の回転トルクがコイルスプリング4およびアーム部材16を介してカム部材6に伝達される。このため、変速機の入力軸21に内燃機関の回転トルクを伝達することになり、このとき、コイルスプリング4の圧縮量は小さいものとなる。
一方、車両の加速時に、内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが小さく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)に相対回転する。
そして、図3に示す状態から図5に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれて、ディスクプレート7、8に対してカム部材6がR2方向に回転する。このとき、アーム部材16の一端部16aがカム面6a上を摺動する。
この際、アーム部材16の他端部16bがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かって移動させ、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)にさらに捩れる。
この状態では、カム面6aの曲率が、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってさらに大きくなっているため、アーム部材16の一端部16aが徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧される。
この際、アーム部材16の他端部16bがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かってさらに移動させ、コイルスプリング4をさらに圧縮変形させる。
図5に示す状態から図6に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、+70°になると、アーム部材16の一端部16aにストッパ部6bが当接する。
このため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転することが規制され、アーム部材16が回動軸9を支点に回動することがなく、コイルスプリング4がアーム部材16によって圧縮されることがない。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にはヒステリシス機構17が介装されているため、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときに一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
一方、車両の減速時には、内燃機関の駆動トルクが小さくなり、エンジンブレーキが発生するため、変速機の入力軸21からカム部材6に回転トルクが入力されることになる。減速時に内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、カム部材6とディスクプレート7、8との間の変動トルクが小さいため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対的に負側(R1方向)に捩れることになる。
図3に示す状態から図7に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転したときに、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれてカム部材6が回転することにより、アーム部材16の一端部16aがカム面6a上を摺動する。
そして、カム部材6がR1方向に回転するのに伴って、アーム部材16の他端部16bがスプリングシート15を押圧することにより、スプリングシート15が台座14に向かって移動させ、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R1方向)にさらに相対回転する。
この状態では、カム面6aの曲率が、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってさらに大きくなっているため、アーム部材16の一端部16aが徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧される。
この際、アーム部材16の他端部16bがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かってさらに移動させ、コイルスプリング4をさらに圧縮変形させる。
図7に示す状態から図8に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、−70°に近くなると、アーム部材16の一端部16aにストッパ部6cが当接する。
このため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転することが規制され、アーム部材16が回動軸9を支点に回動することがなく、コイルスプリング4がアーム部材16によって圧縮されることがない。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にはヒステリシス機構17が介装されているため、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときに一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
このように本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、ディスクプレート7、8と一体回転するようにボス5に設けられ、ディスクプレート7、8とボス5の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面6aを有するカム部材6を有し、カム部材6とコイルスプリング4との間に、一端部16aがカム部材6のカム面6aに接触するとともに他端部16bがコイルスプリング4に付勢され、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転したときに、ディスクプレート7、8に設けられた回動軸9を中心に回動してコイルスプリング4を弾性変形させることにより、ディスクプレート7、8とカム部材6との間で回転トルクを伝達するアーム部材16を含んで構成されている。
このため、簡素な構成の捩り振動減衰装置1によってディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩り振動減衰装置1の捩れ剛性を全体的に低くすることができる。
この結果、捩り振動減衰装置1の製造コストが増大するのを防止して振動の減衰性能を向上させることができる。
図9は、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ特性を示す図であり、本実施の形態におけるディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角と、カム部材6から出力される出力トルクとの関係を説明するグラフである。
横軸は、ディスクプレート7、8に対するカム部材6の相対的な捩れ角であり、縦軸がカム部材6から出力される出力トルクである。
図9に示すように、本実施の形態では、ディスクプレート7、8に対するカム部材6の捩れ角が大きくなるに従ってコイルスプリング4が縮むことにより、アーム部材16によるカム部材6への押圧力が大きくなる。
そして、アーム部材16によるカム部材6への押圧力が大きくなることにより、出力トルクが大きくなる。このときの出力トルクの変化は、段差部を有さずに連続的に変化する曲線状の捩れ特性となる。
なお、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときの捩れ特性および捩れ角の大きさは、カム部材6のカム面6aの形状、コイルスプリング4のばね定数、アーム部材16の形状等を調整することにより、任意の捩れ特性および捩れ角(例えば、正負合計で160°等)に設定することができる。
また、本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、図9に示すように、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ角が小さいときには、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ剛性が低いフラットな捩れ特性にすることができる。
このため、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルク(カム部材6の出力トルク)が小さい領域では、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動を減衰して、無負荷状態にある変速機の歯車対からガラ音を抑制することができる。
一方、図10に示すように、変速機を備えた駆動伝達系の捩り共振点は、内燃機関の定常回転(例えば、2000rpm付近)に発生するように存在しているため、例えば、車両の加速時に2000rpmを通過するときに駆動伝達系の捩り共振が発生することになる。
本実施の形態では、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を全体的に低くすることができるため、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルクが大きい運転状態においては、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音を抑制することができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きいときに、コイルスプリング4を大きく圧縮してコイルスプリング4の剛性を高くすることができるため、駆動伝達系の捩り共振による捩り振動を減衰して車室内にこもり音が発生するのを抑制することができる。
図10では、広角化が図ることができない捩れ特性(破線で示す)と本実施の形態の捩り振動減衰装置1の捩れ特性(実線で示す)とを比べた場合に、共振点付近の捩り振動が大幅に低下することを示している。
これに加えて、本実施の形態では、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にヒステリシス機構17を介装したので、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときには一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
このため、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルクが大きい加減速中には、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした大きい捩り振動に対してヒステリシストルクを発生させることができる。
したがって、駆動伝達系の捩り共振による捩り振動をより一層減衰して車室内にこもり音が発生するのをより一層抑制することができるとともに、ジャラ音の発生をより一層抑制することができる。
一方、カム部材6が、アーム部材16の一端部16aが当接することにより、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転するのを規制するストッパ部6b、6cを備え、ストッパ部6b、6cが、カム部材6とディスクプレート7、8とが相対回転していない中立位置からカム部材6がディスクプレート7、8に対して正負側でのそれぞれで、例えば、70°まで捩れたときにアーム部材16の一端部16aに当接するので、アーム部材16が回動軸9を中心に回動するのを規制することができる。
このため、加減速時に内燃機関からディスクプレート7、8に過大な回転トルクが入力したとき、あるいは、クラッチディスク10が遮断状態から急激に接続された場合にディスクプレート7、8に過大な回転トルクが入力した場合には、カム部材6とディスクプレート7、8が所定の捩れ角以上に捩れるのを防止して、アーム部材16によってコイルスプリング4が過度に圧縮されてしまうのを防止することができる。したがって、コイルスプリング4の耐久性が低下するのを防止することができる。
これに加えて、アーム部材16の一端部16aとカム部材6のカム面6aとの接触部位に過大な回転トルクの入力に伴う過大な荷重が入力されるのを防止することができるため、アーム部材16の一端部16aとカム部材6とが磨耗するのを防止することができ、アーム部材16とカム部材6との耐久性が悪化するのを防止することができる。
本実施の形態では、図9に示すように、内燃機関から変速機に伝達される内燃機関の回転変動(内燃機関の回転トルク)を減衰できる捩れ特性を確保することができればよいので、カム部材6とディスクプレート7、8との捩れ角が、例えば、70°になるまでに内燃機関の回転変動に伴う捩り振動を減衰することができる構成としている。
そして、カム部材6とディスクプレート7、8との捩れ角が、例えば、70°以上となるときにディスクプレート7、8に過大な回転トルクが入力されるものと想定し、内燃機関から過大な回転トルクが入力されたときに、アーム部材16の一端部16aをカム部材6のストッパ部6b、6cに当接させることにより、コイルスプリング4およびアーム部材16の一端部16aとカム部材6との接触部位に過大な回転トルクの入力に伴う過大な荷重が入力されるのを防止することができる。
また、本実施の形態では、カム部材6のカム面6aの曲率を、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小のときのカム部材6の初期位置から捩れ角が大きくなるに従って大きくなるものから構成している。
このため、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の変化に応じてアーム部材16が接触するカム部材6のカム面6aの曲率を可変させることができ、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を低くすることができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ剛性を大きくすることができるため、大きなトルク変動をコイルスプリング4によって減衰しながらディスクプレート7、8とカム部材6との間で回転トルクを円滑に伝達することができる。
(第2の実施の形態)
図11〜図20は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図11〜図14において、コイルスプリング4とカム部材6との間にはトルク伝達部材としてのアーム部材31が設けられており、このアーム部材31は、ディスクプレート7、8の間に位置し、回動軸9に揺動自在に支持されている。
図15、図16に示すように、回動軸9とアーム部材31の間にはニードルベアリング32が介装されている。ニードルベアリング32は、アーム部材31に取付けられたアウターレース32aと、アウターレース32aと回動軸9の間に介装された針状ニードル32bとから構成されており、アウターレース32aが針状ニードル32bを介して回動軸9に対して回転自在となっている。
このため、アーム部材31は、ニードルベアリング32を介して回動軸9に回転自在に取付けられている。
アーム部材31の一端部は、二股形状の板状部としての突出片31A、31Bが形成されており、この突出片31A、31Bは、ピン33によって連結されている。
このピン33には転動体としてのコロ部材34が回転自在に取付けられている。コロ部材34は、ピン33の外周部に設けられたアウターレース34aおよびアウターレース34aとピン33の間に介装された針状ニードル34bからなるニードルベアリングと、アウターレース34aの外周部でアウターレース34aに取付けられたコロ34cとから構成されており、コロ34cがニードルベアリングを介してピン33に対して回転自在となっている。
このコロ34cは、カム部材6のカム面6aに接触して回転するようになっており、アーム部材31の一端部は、コロ34cを介してカム部材6のカム面6aに当接する。
アーム部材31の他端部は、板状部としての二股形状の突出片31C、31Dが形成されており、この突出片31C、31Dは、軸部材としてのピン35によって連結されている。
このピン35にはコロ部材36が回転自在に取付けられている。コロ部材36は、ピン35の外周部に設けられたアウターレース36aおよびアウターレース36aとピン35の間に介装された針状ニードル36bからなるニードルベアリングと、アウターレース36aの外周部でアウターレース36aに取付けられたコロ36cとから構成されており、コロ36cがニードルベアリングを介してピン35に対して回転自在となっている。
コロ36cは、スプリングシート15の外周面に当接するようになっており、アーム部材31の他端部は、コロ36cを介してスプリングシート15の外周面に当接する。
次に、作用を説明する。
図17〜図20は、ディスクプレート7、8が内燃機関の回転トルクを受けて図13の状態から時計回転方向(R1方向)に回転している状態を示し、説明の便宜上、ボス5と一体回転するカム部材6がディスクプレート7、8に対して正側の時計回転方向(R2方向)および負側の時計回転方向(R1方向)に捩れるものとして説明を行う。
車両の加速時に、内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが小さく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)に相対回転する。
そして、図13に示す状態から図17に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれて、ディスクプレート7、8に対してカム部材6がR2方向に回転する。このとき、アーム部材31の一端部がコロ34cを介してカム面6a上を摺動する。
この際、アーム部材31の他端部に設けられたコロ36cがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かって移動させ、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)にさらに捩れる。
この状態では、カム面6aの曲率が、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってさらに大きくなっているため、アーム部材31の一端部がコロ34cを介して徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧される。
この際、アーム部材31の他端部に設けられたコロ36cがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かってさらに移動させ、コイルスプリング4をさらに圧縮変形させる。
図17に示す状態から図18に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、+70°に近くなると、アーム部材31のコロ34cにストッパ部6bに当接する。
このため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転することが規制され、アーム部材31が回動軸9を支点に回動することがなく、コイルスプリング4がアーム部材31によって圧縮されることがない。
また、車両の減速時には、内燃機関の駆動トルクが小さくなり、エンジンブレーキが発生するため、変速機の入力軸21からカム部材6に回転トルクが入力されることになる。減速時に内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、カム部材6とディスクプレート7、8との間の変動トルクが小さいため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対的に負側(R1方向)に捩れることになる。
図13に示す状態から図19に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転したときに、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれてカム部材6が回転することにより、アーム部材31の一端部がコロ34cを介してカム面6a上を摺動する。
そして、カム部材6がR1方向に回転するのに伴って、アーム部材31の他端部に設けられたコロ36cがスプリングシート15を押圧することにより、スプリングシート15が台座14に向かって移動することにより、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R1方向)にさらに相対回転する。
この状態では、カム面6aの曲率が、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってさらに大きくなっているため、アーム部材31の一端部がコロ34cを介して徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧される。
この際、アーム部材31に他端部にも受けられたコロ36cがスプリングシート15を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート15を台座14に向かってさらに移動させ、コイルスプリング4をさらに圧縮変形させる。
図19に示す状態から図20に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、−70°に近くなると、アーム部材31のコロ34cにストッパ部6cに当接する。
このため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転することが規制され、アーム部材31が回動軸9を支点に回動することがなく、コイルスプリング4がアーム部材31によって圧縮されることがない。
このように本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、カム部材6が、アーム部材31のコロ34cが当接することにより、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対回転するのを規制するストッパ部6b、6cを備え、ストッパ部6b、6cが、カム部材6とディスクプレート7、8とが相対回転していない中立位置からカム部材6がディスクプレート7、8に対して正負側でそれぞれ70°程度まで捩れたときにアーム部材31の一端部に当接するので、アーム部材31が回動軸9を中心に回動するのを規制することができる。
このため、ディスクプレート7、8からカム部材6に過大な回転トルクが入力されたときに、カム部材6とディスクプレート7、8が所定の捩れ角(例えば、70°)以上に捩れるのを防止して、アーム部材31によってコイルスプリング4が過度に圧縮されてしまうのを防止することができる。したがって、コイルスプリング4の耐久性が低下するのを防止することができる。
ここで、カム部材6とディスクプレート7、8の捩れ角が大きくなるに従ってカム面6aの曲率が大きくなり、コイルスプリング4の弾性変形量を大きくなる。このため、アーム部材31の一端部にコロ部材34が存在しないと、アーム部材31の一端部とカム部材6との接触圧が大きくなり、アーム部材31とカム部材6との接触面が磨耗するおそれがある。
本実施の形態では、アーム部材31の一端部がコロ34cを介してカム部材6のカム面6aを摺動するため、アーム部材31の一端部とカム部材6との接触圧が高くなるのを防止して、アーム部材31の一端部とカム部材6との磨耗を抑制することができる。
また、本実施の形態では、アーム部材31の他端部にコロ36cが回転自在に設けられ、アーム部材31の他端部がコロ36cを介してスプリングシート15に当接しているので、アーム部材31の他端部を、コロ36cを介してスプリングシート15の外周面に沿って円滑に摺動させながらコイルスプリング4をディスクプレート7、8の円周方向に弾性変形させることができる。
このため、アーム部材31の他端部とスプリングシート15とが摩擦するのを抑制することができる。
また、内燃機関からディスクプレート7、8に過大な回転トルクが入力されたとき、あるいは、クラッチディスク10が遮断状態から急激に接続された場合にディスクプレート7、8に過大な回転トルクが入力した場合には、カム部材6のストッパ部6b、6cをアーム部材31のコロ34cに当接させることにより、カム部材6とディスクプレート7、8とが所定の捩れ角以上に捩れるのを防止しているので、過大な回転トルクの入力に伴う過大な荷重がコロ部材34、36に入力するのを防止することができる。このため、コロ部材34、36を保護することができる。
なお、本実施の形態では、アーム部材31の一端部に二股形状の突出片31A、31Bを形成し、この突出片31A、31Bの間にコロ部材34を回転自在に設けているとともに、アーム部材31の一端部に二股形状の突出片31C、31Dを形成し、この突出片31C、31Dの間にコロ部材36を回転自在に設けている構成となっている。
これに代えて、アーム部材31を一対の板から構成し、一対の板の一端部をピン33によって連結し、板の一端部の間にピン33を介してコロ部材34を回転自在に設けるとともに、一対の板の他端部をピン35によって連結し、板の他端部の間にピン35を介してコロ部材36を回転自在に設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、捩り振動減衰装置1を車両の内燃機関と変速機を有する駆動伝達系との間に介装するようにしているが、これに限らず、車両等の駆動伝達系に設けられる捩り振動減衰装置であれば何でもよい。
例えば、ハイブリッド車両にあっては、内燃機関の出力軸と、電動機と車輪側出力軸とに動力を分割する動力分割機構との間に介装されるハイブリッドダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。
また、トルクコンバータのロックアップクラッチ装置と変速歯車組の間に介装されるロックアップダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。また、ディファレンシャルケースとディファレンシャルケースの外周部に設けられたリングギヤとの間に捩り振動減衰装置を設けてもよい。
また、本実施の形態では、カム部材6のカム面6aが楕円形状を有しているが、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面であれば、楕円形状に限定されるものではない。
以上のように、本発明に係る捩り振動減衰装置は、簡素な構成で振動の減衰性能を向上させることができるとともに、過大な回転トルクの入力により弾性部材の耐久性が低下するのを防止することができるようにして、製造コストが増大するのを防止することができるという効果を有し、車両の内燃機関と駆動伝達系との間に介装され、第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクが伝達されるように第1の回転部材と第2の回転部材とを弾性部材を介して相対回転自在に連結した捩り振動減衰装置等として有用である。
1 捩り振動減衰装置
2 第1の回転部材
3 第2の回転部材
4 コイルスプリング(弾性部材)
5 ボス(第1の回転部材)
6 カム部材(第1の回転部材)
6a カム面
6b、6c ストッパ部
7、8 ディスクプレート(第2の回転部材)
9 回動軸(回動支点部)
14 台座(支持部、第2の回転部材)
15 スプリングシート(保持部材)
16 アーム部材(トルク伝達部材)
16a 一端部
16b 他端部
17 ヒステリシス機構
34 コロ部材(転動体)

Claims (6)

  1. 第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材と同一軸線上に設けられ、前記第1の回転部材に対して相対回転自在な第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に設けられ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに弾性変形する弾性部材と、
    前記第1の回転部材と一体回転するように前記第1の回転部材に設けられ、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材と、
    一端部が前記カム部材の前記カム面に接触するとともに他端部が前記弾性部材に付勢され、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに、前記第2の回転部材に設けられた回動支点部を中心に回動して前記弾性部材を弾性変形させることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するトルク伝達部材と、
    前記カム部材に設けられ、前記トルク伝達部材の一端部が当接することにより、前記第2の回転部材に対して前記カム部材が相対回転するのを規制するストッパ部とを備え、
    前記ストッパ部は、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小の状態から前記カム部材が前記第2の回転部材に対して所定の捩れ角だけ相対回転したときに前記トルク伝達部材の一端部に当接することを特徴とする捩り振動減衰装置。
  2. 前記弾性部材の一端部が保持部材によって保持されるとともに、前記弾性部材の他端部が前記第2の回転部材に取付けられ、
    前記トルク伝達部材の他端部が前記保持部材を介して前記弾性部材に付勢されることを特徴とする請求項1に記載の捩り振動減衰装置。
  3. 前記トルク伝達部材の一端部に転動体が回転自在に設けられ、前記トルク伝達部材の一端部が前記転動体を介して前記カム部材のカム面に接触することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の捩り振動減衰装置。
  4. 前記カム部材のカム面の曲率が、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材の捩れ角が最小のときの前記カム部材の初期位置から前記捩れ角が大きくなるに従って大きくなることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の捩り振動減衰装置。
  5. 前記第1の回転部材が、外周部に前記カム部材を有し、内周部に変速機の入力軸が連結されるボスを備え、
    前記第2の回転部材が、前記カム部材の軸線方向両側に配置され、軸線方向に所定間隔を隔てて互いに固定されるとともに、前記回動支点部を構成する回動軸を介して前記トルク伝達部材を回動自在に支持する一対のディスクプレートと、前記一対のディスクプレートに設けられ、前記弾性部材の他端部を支持する支持部とを備え、
    前記一対のディスクプレートに内燃機関の回転トルクが伝達されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
  6. 前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とを摩擦接触させるヒステリシス機構が介装されることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105074270A (zh) * 2013-02-22 2015-11-18 Valeo离合器公司 用于机动车辆的离合器摩擦盘的扭转减振器
US11015677B2 (en) 2017-05-23 2021-05-25 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Torsional vibration damper with torque limiter

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