JPH10159930A - 回路部品搬送装置 - Google Patents

回路部品搬送装置

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JPH10159930A
JPH10159930A JP8315787A JP31578796A JPH10159930A JP H10159930 A JPH10159930 A JP H10159930A JP 8315787 A JP8315787 A JP 8315787A JP 31578796 A JP31578796 A JP 31578796A JP H10159930 A JPH10159930 A JP H10159930A
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JP
Japan
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component
circuit component
circuit
mounting
suction
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JP8315787A
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Kouichi Asai
鎬一 浅井
Shinsuke Suhara
信介 須原
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Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品保持具をカム部材,カムフォロワにより
昇降させ、構成が簡易な回路部品搬送装置を提供する。 【解決手段】 X軸スライド654に垂直軸線まわりに
間欠回転可能に取り付けた間欠回転体762の回転軸線
を中心とする一円周上の等角度を隔てた位置に、複数の
部品吸着軸766を回転可能かつ軸方向に移動可能に嵌
合する。部品吸着軸766の上端部に球状のカムフォロ
ワ804をあらゆる方向に回転可能に保持させ、X軸ス
ライド654に固定の固定カム712に部品吸着軸76
6の旋回軌跡に沿って設けたカム面808に当接させ、
圧縮コイルスプリング806により追従させる。カム面
808は周方向において高さが漸変する部分を有し、部
品吸着軸766は旋回しつつ昇降し、部品吸着装着位置
において最も低く、撮像位置において最も高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子回路を
構成する回路部品を搬送する装置に関するものであり、
特に、部品保持具の移動軌跡上における高さの変更に関
するものである。
【0002】回路部品を保持した部品保持具が移動部材
によって移動させられるとともに、移動軌跡上において
高さが変えられる回路部品搬送装置は、既に知られてい
る。例えば、特開平5−196110号公報に記載の回
路部品搬送装置は、回路部品装着システムに設けられて
回路部品装着装置として機能する。この回路部品装着装
置は、複数の部品保持具と、垂直軸線まわりに回転可能
に設けられ、複数の部品保持具を等角度間隔に保持する
とともに、複数の部品保持具の保持間隔に等しい角度ず
つ間欠回転させられる間欠回転体とを備えている。間欠
回転体には、2個を一対とする直線状の昇降ロッドであ
って、部品保持具と同数対の昇降ロッドが間欠回転体の
回転軸線に平行な方向に移動可能に嵌合されており、一
対ずつの昇降ロッドの間欠回転体から突出した上端部は
連結部材によって連結されるとともに、カムフォロワた
るローラが回転可能に取り付けられている。ローラは、
間欠回転体の回転軸線と直交する軸線まわりに回転可能
に取り付けられており、位置固定の円筒カムの周面に形
成された環状のカム溝に回転可能に嵌合されている。こ
のカム溝は周方向の2箇所において高さが漸変させられ
ている。部品保持具は、一対の昇降ロッドの間欠回転体
から突出した下端部に固定された保持部材に、軸方向に
移動可能かつ回転可能に保持されている。したがって、
間欠回転体が回転させられるとき、ローラがカム溝内を
移動し、複数の部品保持具が共通の旋回軸線のまわりに
旋回させられるとともに、昇降させられる。ローラは一
対の昇降ロッドを連結する連結部材に取り付けられてい
るため、垂直軸線まわりに回転することはなく、常にカ
ム溝に嵌合した状態に保たれる。この回路部品装着シス
テムにおいては、部品装着位置がカム溝の最も低い部分
に対応する位置に設定され、部品受取位置がカム溝の最
も高い部分に対応する位置に設定されて、回路基材を保
持する回路基材保持装置が部品供給装置より下方に設け
られている。そのため、回路基材保持装置は、回路基材
を保持して水平面内の任意の位置に移動させられ、回路
基材の全部の部品装着箇所が部品装着位置に位置する部
品保持具の真下に位置するようにされるのであるが、部
品供給装置の下側のスペースを回路基材保持装置の移動
スペースとして使用することができ、回路部品装着シス
テムをコンパクトに構成することができる。その上、間
欠回転体の径を小さくすることができ、間欠回転速度を
高くして能率良く回路部品を回路基材に装着することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カム部
材およびカムフォロワとして、溝カムおよびローラを使
用する場合、ローラを溝カムに嵌合した状態に保つため
に、ローラを回転可能に支持する支持軸およびその支持
軸を支持して昇降する昇降部材(前記一対の昇降ロッ
ド,連結部材および保持部材等から成る)を間欠回転体
に相対回転不能に保持させることが必要であって、間欠
回転体が大形となり、部品点数が多くなり、回転二次モ
ーメントが大きくなり、コストが高くなることを避け得
ない。請求項1に係る第1発明は、部品保持具の高さを
移動軌跡中において変えることができ、かつ簡易な回路
部品搬送装置を提供することを課題として為されたもの
である。請求項2に係る第2発明の課題は、部品保持具
がその軸線まわりに回転させられる回路部品搬送装置に
おいて第1発明の課題を解決することである。請求項3
に係る第3発明は、カムおよびカムフォロワによって部
品保持具の高さを変更し得るとともに、搬送軌跡中の予
め定められた位置において部品保持具を昇降させること
ができる回路部品搬送装置を提供することを課題とす
る。請求項4に係る第4発明は、部品保持具を昇降させ
る昇降駆動部材に誤作動が生じても、損傷の発生を良好
に回避し得る回路部品搬送装置の提供を課題とする。請
求項5に係る第5発明は、第4発明の課題をできる限り
簡単な構成で解決することを課題とする。請求項6に係
る第6発明は、複数の部品保持具が回転体の回転により
一斉に旋回させられて回路部品を搬送する装置の簡易化
を課題とする。請求項7に係る第7発明は、回路部品が
回転体の回転および移動によって搬送される回路部品搬
送装置の簡易化を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
第1発明に係る回路部品搬送装置は、上記の課題を解決
するために、(a)軸部の下端に回路部品を保持する部
品保持部を備えた部品保持具と、(b)その部品保持具
の軸部を軸方向に移動可能に保持し、その軸部の軸線と
交差する方向に移動する移動部材と、(c)その移動部
材の移動に伴う部品保持具の移動軌跡の上方に配設さ
れ、下面が高さの変化するカム面とされたカム部材と、
(d)前記軸部の上端にあらゆる方向に回転可能に保持
され、前記カム面上を転動する球状のカムフォロワと、
(e)前記部品保持具をカム部材に向かって付勢する付
勢手段とを含むように構成される。本発明に係る装置に
おいては、移動部材が移動すれば、部品保持具が移動さ
せられるとともに、カムフォロワがカム面に沿って転が
りつつ移動し、カム面の高さが変化する部分に沿って移
動するとき、部品保持具が昇降させられる。球状のカム
フォロワはカム面に沿って移動するとき、どの方向を向
いていてもよいため、部品保持具の軸部の上端にあらゆ
る方向に回転可能に保持させればよく、カムフォロワと
してローラを用いる前記従来装置におけるように、移動
部材に対して相対回転不能な昇降部材および支持軸を設
ける必要がなく、回路部品搬送装置の構成を簡易化する
ことができる。その結果、部品点数の減少によるコスト
低減,移動部材と共に移動する部材の質量の減少による
移動速度高速化等の効果が得られる。また、球状のカム
フォロワはカム面状を転動するため、部品保持具の軸部
の上端部に外面が半球面状を成すカムフォロワを一体的
に設け、カム面に沿って移動させる場合に比較して摺動
抵抗が少なくて済み、摩耗が少なく、寿命の長い装置が
得られる。移動部材は、後に説明するように、回転軸線
のまわりに回転させられる回転体でもよく、回動軸線の
まわりに回動させられる回動部材でもよく、あるいは一
方向に直線状に移動する直線移動部材でもよく、一平面
内において互いに直交する2方向の直線移動の組合わせ
によって、一平面内の任意の位置へ移動する部材でもよ
い。また、部品保持具は、1つでもよく、複数でもよい
が、個数が多いほど本発明の効果を有効に享受し得る。
【0005】第2発明においては、第1発明に係る回路
部品搬送装置において、部品保持具が移動部材に回転可
能に保持させられるとともに、部品保持具を前記軸部の
軸線まわりに回転させる保持具回転装置が設けられる。
部品保持具はカムフォロワを保持しているが、球状のカ
ムフォロワであって、どの方向にも向くことができ、部
品保持具の回転を許容する。部品保持具を回転させる場
合、カムフォロワがローラのように回転軸線の方向を1
つに決めなければならないものであれば、部品保持具に
カムフォロワを保持させることができず、部品保持具と
は別にカムフォロワを、その回転軸線の方向が1つに決
められた状態で保持する部材を設けなければならないの
に対し、本発明によれば部品保持具に直接カムフォロワ
を保持させることができ、移動軌跡中において高さを変
えることができ、部品保持具を回転させ得るとともに、
構成が簡易で安価な回路部品搬送装置が得られる。部品
保持具を保持具回転装置により回転させれば、例えば、
発明の実施の形態において説明するように、回路部品の
保持方位誤差を補正したり、回路部品の方位を受取時と
は変えて回路基材に装着することができる。保持具回転
装置は、発明の実施の形態において説明するように、移
動部材に設けられた複数の部品保持具を一斉に回転させ
るものとしてもよく、あるいは移動軌跡中の予め定めら
れた位置に設けられ、その位置に至った部品保持具のみ
を回転させるものとしてもよい。
【0006】第3発明においては、第1または第2発明
に係る回路部品搬送装置のカム部材の一部に切欠が形成
され、その切欠に昇降駆動部材が昇降可能に嵌合され、
かつ、その昇降駆動部材を、それの下面が前記カム面と
連続する上昇位置と、下面がカム面より下方に位置する
下降位置との間で昇降させる昇降駆動装置が設けられ
る。部品保持具の昇降時以外は、昇降駆動部材は上昇位
置にあり、カムフォロワはカム面に沿って移動し、昇降
駆動部材の下面に係合する。この状態で昇降駆動部材が
下降させられれば、部品保持具が下降させられ、昇降駆
動部材が上昇させられれば、部品保持具は付勢手段の付
勢力により昇降駆動部材に追従して上昇させられ、カム
フォロワがカム面に係合する位置へ復帰する。移動部材
が部品保持具をそれの移動軌跡上の予め定められた位置
に停止させるものであり、昇降駆動部材がその停止位置
に設けられる場合に、昇降駆動装置は、部品保持具が停
止位置に停止させられてから昇降駆動部材を下降させる
ものとしてもよく、停止位置の前と後ろとの少なくとも
一方において、カムフォロワが昇降駆動部材に係合した
状態で昇降駆動部材を下降,上昇させるものとしてもよ
い。後者の場合は、部品保持具の移動と下降,上昇の少
なくとも一方とが並行させられることとなり、部品保持
具の昇降を伴って行われる作業の時間を短縮することが
できる。部品保持具は、移動を止めないで昇降させても
よい。昇降駆動部材の下面が部品保持具の移動方向にお
いて、部品保持具の昇降させられる間の移動距離以上の
長さを有するものであれば、部品保持具を停止させずに
昇降させることが可能である。移動部材の移動を止めな
い場合、移動部材は常に一定の速度で移動させてもよ
く、昇降が行われる領域の前後において減速,加速し、
昇降時には移動速度が小さくなるようにしてもよい。昇
降駆動部材と移動部材とは駆動源を共通にしてもよく、
それぞれ専用の駆動源を設けてもよい。例えば、移動部
材が間欠回転体であり、その間欠回転体をサーボモータ
等の電動モータを駆動源として回転させる場合、電動モ
ータの回転をカム,カムフォロワを含む運動変換装置に
より間欠回転体の間欠回転に変換するとともに、電動モ
ータの回転を別のカム,カムフォロワを含む運動変換装
置によって昇降駆動部材の昇降運動に変換するのであ
る。
【0007】第4発明においては、第3発明に係る回路
部品搬送装置の昇降駆動部材が、昇降駆動装置に、常に
は切欠に嵌合可能な作用位置にあるが、下降位置におい
て部品保持具の移動方向に設定値以上の力が加えられた
場合には部品保持具の移動を妨げない退避位置へ退避可
能に保持させられる。昇降駆動部材は、部品保持具の昇
降時以外は上昇位置にあるはずであるが、何らかの事情
で下降位置にあることがある。例えば、移動部材と昇降
駆動部材とがそれぞれ専用の駆動源により移動,昇降さ
せられる場合、駆動源あるいはそれらの制御装置の誤作
動等により、部品保持具のカムフォロワが昇降駆動部材
の下面に係合する前に昇降駆動部材が下降位置へ移動す
ることがあるのである。そのような場合、移動部材によ
り移動させられて来た部品保持具が昇降駆動部材に当接
し、昇降駆動部材に設定値以上の力が加えられれば、昇
降駆動部材が退避位置へ退避して昇降駆動部材および部
品保持具の損傷が回避される。
【0008】第5発明においては、第4発明に係る回路
部品搬送装置の昇降駆動部材が、昇降駆動装置に、部品
保持具の移動軌跡から側方へ外れた位置において垂直軸
線まわりに回動可能に保持され、その回動により退避位
置へ退避するものとされる。昇降駆動部材は厳密には昇
降駆動装置の出力部材に垂直軸線まわりに回動可能に保
持され、その垂直軸線から外れた部分において部品保持
具に係合し、退避位置へ回動させられる。昇降駆動部材
を平行移動により退避位置へ移動するものとすることも
可能であるが、回動による方が昇降駆動装置による昇降
駆動部材の保持構造を簡易にすることができ、安価に目
的を達成することができる。
【0009】第6発明においては、第1ないし第5発明
のいずれか1つに係る回路部品搬送装置の移動部材が、
回転軸線のまわりに回転させられるとともに、回転軸線
から等距離の位置に複数個設けられた保持部の各々に部
品保持具の各軸部が軸方向に移動可能に保持され、回転
軸線まわりの回転により複数の部品保持具を回転軸線の
まわりに旋回させる回転体を含むものとされる。この装
置においては、回転体の回転により、複数の部品保持具
の各々が共通の旋回軸線のまわりに一斉に旋回させられ
つつ、昇降させられる。移動部材を回転体にすれば、種
々の利点が生じる。例えば、移動部材を保持し、移動さ
せる移動部材駆動装置の構成が簡易になり、部品保持具
を一方向の移動により移動させ続けることができ、多数
の部品保持具の移動に要するスペースが少なくて済む等
の利点が生じるのである。保持部を保持穴とし、部品保
持具の軸部を回転可能に嵌合すれば、保持具回転装置に
より軸線まわりに回転させることが可能となる。部品保
持具を保持し、回転体に部品保持具の軸線に平行な方向
に移動可能に保持された軸方向移動部材を設けることも
可能である。この場合には、軸方向移動部材の移動によ
り部品保持具が自身の軸線に平行な方向に移動させられ
ることとなる。
【0010】第7発明においては、第6発明に係る回路
部品搬送装置がさらに、回転体を保持し、回転体の回転
軸線と交差する一平面である搬送平面内の任意の位置に
移動させる搬送用移動装置を含むものとされる。この装
置において回路部品は、回転体の回転により搬送される
とともに、回転体が搬送用移動装置によって移動させら
れることにより搬送される。搬送平面は水平面でもよ
く、傾斜面でもよい。搬送平面はXY座標や極座標等、
種々の態様で規定することができる。搬送平面がXY平
面であれば、搬送用移動装置は、例えばXYロボットに
より構成し得る。また、回動アームを備え、極座標によ
り規定されるロボットでもよい。
【0011】
【発明の補足説明】本発明は上記各請求項に記載の態様
の外に、下記の態様でも実施可能である。実施の態様
は、便宜上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載
する。ただし、複数の請求項または実施態様項に従属す
る実施態様項にさらに従属する実施態様項は、それら複
数の請求項または実施態様項のすべてについて読み得る
とは限らず、論理的に矛盾を生じない項のみについて読
まれるべきものとする。 (1)前記回転軸線が前記搬送平面と直交し、前記保持
部が回転軸線に平行に形成された請求項7に記載の回路
部品搬送装置。搬送平面が水平面であれば回転体の回転
軸線は垂直線となり、部品保持具は、カム部材および球
状のカムフォロワと、昇降駆動部材とのいずれによって
も、垂直に昇降させられる。搬送平面が傾斜面であれば
回転体の回転軸線は垂直線に対して傾斜し、部品保持具
は昇降駆動部材により、垂直線に対して傾斜した方向に
おいて移動させられる。なお、「高さ」は、通常、垂直
方向における位置を表すが、ここにおいては、搬送平面
からの距離を称することとする。本態様の回路部品搬送
装置が、回路部品装着システムに設けられ、回路基材お
よび部品供給装置が傾斜して設けられている場合、回転
体の回転軸線を回路基材および部品供給装置に対して直
角になるように傾斜させれば、部品保持具は部品供給装
置に対して直角な姿勢で回路部品を受け取り、回路基材
に対して直角に回路部品を装着することができる。 (2)前記複数の保持部が、前記回転体の回転軸線を中
心線とする円錐面の複数の母線の各々を中心線として形
成されており、回転体の回転軸線が、前記搬送平面に対
する垂線に対して、前記円錐面の一母線が前記搬送平面
と直交する状態となる角度だけ傾斜させられた請求項7
に記載の回路部品搬送装置。搬送平面と直交する円錐面
の一母線は、搬送平面が水平面であれば垂直となり、搬
送平面が傾斜面であれば傾斜する。いずれにしても部品
保持具が搬送平面と直角になる位置が得られる。本態様
においても搬送平面からの距離を高さと称することとす
る。本態様によれば、カム部材およびカムフォロワによ
って部品保持具が昇降させられるのに加えて、回転体の
回転軸線の傾斜により部品保持具が昇降させられること
により、簡易で昇降距離の大きい装置が得られる。 (3)前記部品保持具が、負圧により回路部品を吸着す
る部品吸着具である請求項1ないし7,実施態様項1,
2のいずれか1つに記載の回路部品搬送装置。部品保持
具を部品吸着具とすれば、部品保持具の構成が簡単で済
み、回路部品の保持,解放の制御が容易となり、回路部
品を損傷の恐れなく保持することができる等の利点が生
じる。しかし、部品保持具は部品吸着具に限らず、複数
の把持部材を有し、それら把持部材を対称に開閉させて
回路部品を把持させる部品把持具でもよい。 (4)前記移動部材が、回動軸線のまわりに回動させら
れるとともにその回動軸線から離れた位置に形成された
保持部に前記部品保持具の前記軸部が回転可能かつ軸方
向に移動可能に保持された回動部材であり、その回動部
材の回動により前記部品保持具が前記回動軸線のまわり
を旋回させられる請求項1ないし5,実施態様項3のい
ずれか1つに記載の回路部品搬送装置。回動部材は、1
つでも複数でもよい。部品保持具を保持し、回動部材に
部品保持具の軸線に平行な方向に移動可能に保持された
軸方向移動部材を設けることも可能である。この場合に
は、軸方向移動部材の移動により部品保持具が自身の軸
線に平行な方向に移動させられることとなる。保持部を
回動部材に形成した保持穴とし、部品保持具を保持穴に
回転可能に嵌合すれば、部品保持具をその軸線のまわり
に回転させ、回路部品の保持方位を変更し、方位誤差を
補正することができる。部品保持具が回動部材により保
持される場合、回路部品の保持,解放は、同じ位置でも
行ってもよく、あるいは異なる位置で行ってもよい。 (5)前記回動部材が複数、共通の回動軸線のまわりに
互いに独立に回動可能に設けられるとともに、それら複
数の回動部材に、それぞれ前記回動軸線を一周するとと
もにその一周の間に1回以上の停止を含み、かつ互いに
一定時間差を有する回動運動を付与する回動運動付与装
置を備え、前記保持部が複数の回動部材の各々の前記回
動軸線から等距離の位置に形成されて前記部品保持具を
保持している実施態様項4に記載の回路部品搬送装置。
複数の回動部材を互いに独立に回動させることにより、
それらに保持された部品保持具の旋回速度を互いに独立
に制御することが可能となる。例えば、1個の部品保持
具が停止している時期に、別の部品保持具は旋回させる
ことができるのである。このようにそれぞれ部品保持具
を保持して互いに独立に回動する複数の回動部材を備え
た装置は、本出願人にらる特願平7−342430号の
明細書に記載されている。回動運動付与装置は、例え
ば、複数の回動部材の各々に対してそれぞれ設けられた
カムフォロワと、それらカムフォロワに順次係合してカ
ムフォロワを移動させることにより各回動部材を回動さ
せる少なくとも1個の回動運動付与カムとを含むものと
される。望ましくは、回動運動付与カムが、前記共通の
回動軸線を中心とする円弧を、その円弧に対して前記回
動軸線とは反対側に位置するとともにその回動軸線と直
角に立体交差する軸線のまわりに回転させた場合、その
円弧が描く軌跡を外周面とする鼓形カムとされ、鼓形カ
ムが、複数の部品保持具の回動軸線を対称軸と軸対称に
複数個配設され、それら複数の鼓形カムの全軸線を含む
一平面とそれら複数の鼓形カムの各外周面との交線の集
合が、実質的に連続した一円周を描くものとされる。回
動部材は、搬送用移動装置により回動部材の回動軸線と
交差する一平面内である搬送平面内の任意の位置に移動
させてもよく、移動させなくてもよい。 (6)前記回転体が一定角度ずつ間欠回転する間欠回転
体であり、その間欠回転体に間欠回転角度間隔で前記部
品保持具が複数個保持されている請求項6,7,実施態
様項1ないし3のいずれか1つに記載の回路部品搬送装
置。間欠回転体は、専用の駆動源により回転させてもよ
く、他の装置、例えば、昇降駆動装置と駆動源を共用に
してもよい。カム,カムフォロワを含む運動変換装置等
により、駆動源の回転を間欠回転体や昇降駆動装置にそ
れぞれ伝達するのであり、駆動源の数が少なくて済む。
間欠回転体を専用の駆動源により回転させれば、回転体
を、回転体が保持する複数の部品保持具の保持間隔以外
の角度で回転させたり、任意の方向に回転させることが
可能であり、より能率良く回路部品を搬送することが可
能である。複数種類の部品保持具を異なる保持間隔で回
転体に保持させることもできる。回路部品の保持と解放
とは、発明の実施の形態において説明するように、複数
の停止位置のうちの1つにおいて、すなわち同じ停止位
置において行うようにしてもよく、あるいは複数の停止
位置のうちの1つを部品受取位置とし、別の1つを部品
解放位置としてもよい。 (7)前記昇降駆動部材が、前記部品保持具の1つが停
止する停止位置に設けられている請求項3ないし7,実
施態様項1ないし6のいずれか1つに記載の回路部品搬
送装置。 (8)前記昇降駆動装置が、前記昇降駆動部材を前記作
用位置に向かって付勢する付勢手段と、その付勢手段の
付勢力に抗して作用位置に保つストッパとを含む請求項
4ないし7,実施態様項1ないし7のいずれか1つに記
載の回路部品搬送装置。 (9)前記ストッパが、前記昇降駆動部材を保持して移
動する昇降用移動部材に、位置調節可能に取り付けられ
た調節可能ストッパ部材を含む実施態様項8に記載の回
路部品搬送装置。 (10)前記カム部材の前記切欠が、前記球状のカムフ
ォロワが通過可能な深さで形成されている請求項4ない
し7,実施態様項1ないし9のいずれか1つに記載の回
路部品搬送装置。昇降駆動部材が誤作動等により、部品
保持具の昇降以外のときに下降位置にあれば、部品保持
具が移動部材により移動させられて切欠に対応する位置
に至るとき、部品保持具は昇降駆動部材に移動方向にお
いて設定値以上の力を加えて退避位置へ移動させるとと
もに、自身は付勢手段の付勢力により上方へ移動させら
れ、カムフォロワが切欠に嵌入させられる。このとき、
例えば、部品保持具が移動部材により移動させられつつ
昇降駆動部材によって昇降させられるものであっても、
球状のカムフォロワは切欠を通過することができ、カム
フォロワが切欠に係合したまま部品保持具が無理に移動
させられて損傷することが回避される。 (11)さらに、前記昇降駆動部材の前記退避位置に向
かう移動を検知して検知信号を発する移動検知装置と、
その移動検知装置の検知信号に応じて前記移動部材の移
動を停止させる移動部材停止手段とを含む請求項3ない
し7,実施態様項1ないし10のいずれか1つに記載の
回路部品搬送装置。昇降駆動部材の退避位置に向かう移
動を検知する代わりに、昇降駆動部材の昇降時以外の時
期における下降位置への移動を検知することにより、移
動部材の移動を停止させるようにしてもよい。 (12)前記回動部材が、搬送用移動装置により、回動
部材の回動軸線と直交する搬送平面内の任意の位置へ移
動させられる実施態様項4,5,7ないし11のいずれ
か1つに記載の回路部品搬送装置。搬送平面は水平面で
もよく、傾斜面でもよい。搬送平面はXY座標や極座標
等、種々の態様で規定することができる。搬送平面がX
Y平面であれば、搬送用移動装置は、例えばXYロボッ
トにより構成し得る。また、回動アームを備え、極座標
により規定されるロボットでもよい。また、回動部材の
回動軸線を搬送平面と直交して設け、保持部を回動軸線
と平行に形成してもよく、あるいは複数の保持部を、回
動部材の回動軸線を中心線とする円錐面の複数の母線の
各々を中心線として形成し、回動部材の回動軸線が、搬
送平面に対する垂線に対して、円錐面の一母線が搬送平
面と直交する状態となる角度だけ傾斜させてもよい。 (13)さらに、前記部品吸着具内の圧力を制御するこ
とにより部品吸着具に回路部品の吸着,解放を行わせる
圧力制御装置を含む実施態様項3ないし12のいずれか
1つに記載の回路部品搬送装置。 (14)前記圧力制御装置が、前記移動部材に保持さ
れ、前記部品吸着具内の圧力を切り換える切換部材を備
えた圧力切換弁と、前記昇降駆動部材を昇降させる昇降
駆動装置により作動させられるとともに、昇降駆動部材
が前記部品吸着具を下降させるのに伴って、前記切換部
材を前記圧力切換弁が前記部品吸着具内の圧力を大気圧
以上の圧力から負圧に切り換える負圧供給位置へ移動さ
せる吸着実現状態と、昇降駆動部材が前記部品吸着具を
下降させるのに伴って、切換部材を圧力切換弁が部品吸
着具内の圧力を負圧から大気圧以上の圧力に切り換える
負圧解除位置へ移動させる解放実現状態とに切り換えが
可能な切換弁制御装置とを含む実施態様項13に記載の
回路部品搬送装置。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、第1ないし第7発明に共通
の実施形態である回路部品装着装置を備えた回路部品装
着システムを図面に基づいて説明する。本回路部品装着
システム8は、回路基材の搬送方向において上流側に設
けられた上流側装置であって、塗布システムの一種であ
り、回路部品にペースト状半田を印刷するスクリーン印
刷システムと、下流側に設けられた下流側装置たるリフ
ローシステム(半田を溶融させて回路部品を回路基材に
電気的に接続するシステム)と共に電子回路組立ライン
を構成している。電子回路組立ラインもプリント基板作
業システムの一種である。
【0013】回路部品装着システム8を説明する。図1
において10は基台である。基台10上には、基板コン
ベヤ12,2個ずつの回路部品供給装置14,16およ
び回路部品装着装置18,20が設けられている。基板
コンベヤ12は、2つのメインコンベヤ400,402
と、1つずつの搬入コンベヤ404および搬出コンベヤ
406とを備えている。これらメインコンベヤ400,
402は、回路基材たるプリント基板408(図3参
照)の搬送方向(図1において左右方向であり、プリン
ト基板408の搬送方向をX軸方向とする)と水平面内
において直角な方向(Y軸方向とする)に並列に配設さ
れている。
【0014】搬入コンベヤ404を説明する。図2に示
すように、基台10上には、案内部材支持台420が高
さ調節部材たる複数本のアジャストボルト422により
高さ調節可能に取り付けられている。案内部材支持台4
20は図4に示すように矩形の枠状を成し、メインコン
ベヤ400および402の両方にわたって隣接する長さ
を有する。案内部材支持台420のY軸方向に平行な一
対の枠部上にはそれぞれ、案内部材たる直線状のガイド
レール424が固定されるとともに、図2および図4に
示すように、コンベヤ支持台426が4個の被案内部た
るガイドブロック428において移動可能に嵌合されて
おり、コンベヤ支持台426上に搬入コンベヤ404が
設けられている。
【0015】コンベヤ支持台426は矩形の枠状を成
し、図4に示すように、Y軸方向に平行な一対の枠部4
30を連結する連結部材432の長手方向の中央部にお
いて、ロッドレスシリンダ436の移動子に固定されて
いる。ロッドレスシリンダ436はピストンロッドのな
い空気圧シリンダである。ロッドレスシリンダ436に
おいては、ピストンと一体的に設けられた図示しない移
動子が気密を保ってハウジング外へ突出させられてお
り、その移動子に連結部材432が固定されている。ロ
ッドレスシリンダ436は、前記案内部材支持台420
上にY軸方向に平行に設けられており、コンベヤ支持台
426がロッドレスシリンダ436によって移動させら
れることにより、搬入コンベヤ404がメインコンベヤ
400につらなる第1シフト位置と、メインコンベヤ4
02につらなる第2シフト位置とにシフトさせられる。
これらコンベヤ支持台426およびロッドレスシリンダ
436が搬入コンベヤシフト装置438を構成してい
る。搬入コンベヤ404が第1シフト位置に位置する
か、第2シフト位置に位置するかは、ロッドレスシリン
ダ436においてピストンの移動端への移動が移動端検
出装置によって検出されることによりわかる。
【0016】搬入コンベヤ404は、図4に示すよう
に、サイドフレームたる固定フレーム440および可動
フレーム442を有する。これらフレーム440,44
2はコンベヤ支持台426の基板搬送方向の寸法より長
い長手形状を成し、固定フレーム440はコンベヤ支持
台426の基板搬送方向に平行な一方の端部に基板搬送
方向と平行に固定され、可動フレーム442は、基板搬
送方向と平行に配設されるとともに、コンベヤ支持台4
26に、基板搬送方向と直角な方向に移動可能であっ
て、固定フレーム440に対して接近,離間可能に取り
付けられている。
【0017】コンベヤ支持台426の基板搬送方向に平
行な端部であって、固定フレーム440が固定された側
とは反対側の端部には、基板搬送方向と平行に延びる支
持部444が設けられており、固定フレーム440と支
持部444とには、案内部材たる一対の直線状のガイド
レール446の両端部が固定されるとともに、ねじ軸4
48の両端部が回転可能に支持されている。ガイドレー
ル446およびねじ軸448は可動フレーム442の移
動方向と平行に配設されているのであり、ガイドレール
446には、可動フレーム442に固定された被案内部
材たるガイドブロック450が移動可能に嵌合され、ね
じ軸448には、可動フレーム442に固定されたナッ
ト452が螺合されている。これらねじ軸448および
ナット452は図示しない鋼球を介して作動するボール
ねじを構成している。したがって、ねじ軸448が回転
させられれば、可動フレーム442がガイドレール44
6により案内されて固定フレーム440に接近,離間さ
せられる。
【0018】前記案内部材支持台420には、図4に示
すように、スプライン軸456がY軸方向に平行な軸線
のまわりに回転可能に取り付けられている。スプライン
軸456は、図2および図4に示すように、第1,第2
シフト位置に跨がって設けられ、固定フレーム440お
よび可動フレーム442の下側に位置する。スプライン
軸456には、固定フレーム440にブラケット457
(図3参照)によって回転可能かつ軸方向に移動不能に
取り付けられたスプライン部材458が相対回転不能か
つ軸方向に移動可能に嵌合されている。スプライン部材
458は、スプライン軸456とスプライン嵌合するス
プライン穴を備えた部材であり、このスプライン部材4
58にはスプロケット460が一体的に設けられてい
る。スプロケット460と、前記ねじ軸448に固定さ
れたスプロケット462とにチェーン464(図3参
照。図4ではチェーン464の図示は省略されてい
る。)が巻きかけられており、スプライン軸456の回
転がねじ軸448に伝達される。466はテンションス
プロケットである。
【0019】スプライン軸456の固定フレーム440
から外側(可動フレーム442とは反対側)へ突出させ
られた端部には、図2および図4に示すように、スプロ
ケット468が固定されている。スプライン軸456
は、スプロケット468に巻きかけられたチェーン47
0(図2および図4参照)が移動させられることにより
回転させられ、それによりねじ軸448が回転させられ
て可動フレーム442が移動させられ、搬入コンベヤ4
04の搬送幅が変更される。搬入コンベヤ404がコン
ベヤ支持台426の移動によりシフトさせられるとき、
スプライン部材458に固定のスプロケット460は固
定フレーム440と共にスプライン軸456に対して軸
方向に移動するが、スプライン嵌合したままであって回
転が伝達される状態に保たれ、搬入コンベヤ404がい
ずれのシフト位置に位置してもねじ軸448に回転が伝
達されて搬送幅が変更される。なお、搬入コンベヤ40
4の搬送幅の変更は、メインコンベヤ400,402お
よび搬出コンベヤ406の搬送幅の変更と同時に行われ
るため、チェーン470の配設および駆動源については
後に説明する。
【0020】固定フレーム440およびコンベヤ支持台
426の支持部444はまた、図4に示すように、Y軸
方向に平行に配設された回転伝達軸たるスプライン軸4
80の両端部を回転可能に支持している。スプライン軸
480の可動フレーム442側の端部は、可動フレーム
442に回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられ
たスプライン部材482に相対回転不能かつ軸方向に移
動可能に嵌合されている。スプライン軸480の固定フ
レーム440から外側へ突出した端部には、スプロケッ
ト484が固定されるとともに、ベルト駆動源たる基板
搬送用モータ486の出力軸に固定のスプロケット48
8(図2参照)にチェーン490によって連結されてい
る。基板搬送用モータ486はAC三相モータの一種で
あるインダクションモータである。
【0021】スプライン軸480の固定フレーム440
側の端部に一体的に設けられたプーリ492(図2参
照)および固定フレーム440に取り付けられた複数の
プーリ494(図4には2個のみ図示されている)に
は、図示しないコンベヤベルトが巻きかけられている。
スプライン部材482にも図示しないプーリが一体的に
設けられており、このプーリおよび可動フレーム442
に回転可能に取り付けられた複数のプーリ496(図4
には2個のみ図示されている)にコンベヤベルトが巻き
かけられている。したがって、基板搬送用モータ486
が起動されれば、スプライン軸480が回転させられる
とともにプーリ492等が回転させられ、一対のコンベ
ヤベルトが移動させられてコンベヤベルト上に載せられ
たプリント基板408が送られる。基板搬送用モータ4
86はコンベヤ支持台426に取り付けられており、搬
入コンベヤ404と共に移動させられ、搬入コンベヤ4
04が第1,第2シフト位置のいずれに位置する状態に
おいても、プリント基板搬送用の駆動源として機能す
る。
【0022】プリント基板408の移動は、固定フレー
ム440と可動フレーム442とにそれぞれ固定された
長手形状の案内部材498,500(図4参照)の垂直
な案内面により、幅方向の両側から案内される。案内部
材498,500には、コンベヤベルト上へ延び出す押
さえ部が設けられ、プリント基板408のコンベヤベル
トからの浮上がりを防止する。
【0023】固定フレーム440の基板搬送方向におい
て下流側の部分には、図4に示すように、プリント基板
の到着を検出する基板到着確認センサ504が取り付け
られている。基板到着確認センサ504は、発光部およ
び受光部を含む反射型の光電センサであるが、発光部お
よび受光部を含む透過型の光電センサ,リミットスイッ
チ,近接スイッチ等、種々のセンサの採用が可能であ
る。
【0024】搬出コンベヤ406は搬入コンベヤ404
と同様に構成されており、対応する部分には同一の符号
を付して説明を省略する。なお、コンベヤ支持台426
およびロッドレスシリンダ438は、搬出コンベヤ40
6においては、搬出コンベヤシフト装置508を構成
し、搬入コンベヤ404と搬出コンベヤ406とはそれ
ぞれ、搬入コンベヤシフト装置438と搬出コンベヤシ
フト装置508とによって互いに独立にシフトさせられ
る。なお、搬出コンベヤ406側には、図1に示すよう
に、搬送幅変更用の操作部材たるハンドル510が設け
られている。基台10上にはブラケット512によって
回転軸514がY軸方向に平行な軸線まわりに回転可能
に取り付けられるとともに、一端部にハンドル510が
固定され、他端部にはスプロケット516が固定されて
いる。スプロケット516には、前記チェーン470が
巻きかけられている。チェーン470はまた、ブラケッ
ト512に回転可能に取り付けられたスプロケット51
8にも巻きかけられている。
【0025】メインコンベヤ400,402を説明す
る。メインコンベヤ400,402の構成はほぼ同じで
あり、メインコンベヤ400を主に説明する。基台10
の搬入コンベヤ404と搬出コンベヤ406との間の部
分には、図2および図4に示すように、コンベヤ支持台
520が固定されている。コンベヤ支持台520は、Y
軸方向においてメインコンベヤ2個分の大きさを有し、
コンベヤ支持台520のY軸方向に平行な両端部にはそ
れぞれ、案内部材たる直線状のガイドレール522(図
4参照)が固定されている。
【0026】メインコンベヤ400は、サイドフレーム
たる固定フレーム524および可動フレーム526を有
する。これらフレーム524,526はそれぞれ、図2
に固定フレーム524を代表的に示すように、一対の脚
部528と、それら脚部528の上端部を連結する連結
部530とを有する門形を成し、固定フレーム524は
一対の脚部528においてコンベヤ支持台520に固定
されている。可動フレーム526の一対の脚部528に
はそれぞれ、被案内部材たるガイドブロック532が固
定されるとともに、ガイドレール522に移動可能に嵌
合されている。
【0027】メインコンベヤ400の固定フレーム52
4の一対の脚部528にはそれぞれ、図4および図5に
示すように、ねじ軸536の一端部が回転可能かつ軸方
向に移動不能に取り付けられている(図4には一方のね
じ軸536のみが図示されている)。これら一対のねじ
軸536はそれぞれ、図5に示すように、メインコンベ
ヤ400の可動フレーム526の基板搬送方向に平行な
方向の両端部にそれぞれ固定されたナット538に螺合
されるとともに、可動フレーム526から突出した他端
部は、メインコンベヤ402の固定フレーム524によ
り回転可能に支持されている。これらねじ軸536およ
びナット538は、ボールねじを構成している。また、
メインコンベヤ400および402の各可動フレーム5
26は、連結部材540により連結されており、一体的
に移動させられる。
【0028】上記一対のねじ軸536のメインコンベヤ
400の固定フレーム524からの突出端部にはそれぞ
れ、図2および図5に示すように、スプロケット542
が固定されている。前記チェーン470は、図2および
図6に示すように、スプロケット542と、コンベヤ支
持台520と固定フレーム524とにそれぞれ取り付け
られた複数のスプロケット544とに巻きかけられてい
る。したがって、前記ハンドル510が作業者により回
転操作されれば、チェーン470が移動させられ、メイ
ンコンベヤ400の2本のねじ軸536が回転させられ
るとともに、搬入コンベヤ404および搬出コンベヤ4
06の各スプライン軸456が回転させられてねじ軸4
48が回転させられる。それによりコンベヤ400〜4
06の各可動フレーム442,526が一斉に同じ方向
へ同じ距離移動させられ、コンベヤ400〜406の各
搬送幅が同時に同じ大きさに変更される。メインコンベ
ヤ400および402の各可動フレーム526は、連結
部材540により連結されており、ねじ軸536の回転
によってメインコンベヤ400の可動フレーム526が
移動させられることにより、メインコンベヤ402の可
動フレーム526も移動させられて搬送幅が変更され
る。
【0029】固定フレーム524および可動フレーム5
26の各連結部530の互いに対向する面にはそれぞ
れ、基板搬送方向において隔たった両端部を始めとし、
複数箇所に図示しないプーリが回転可能に取り付けられ
るとともに、無端のコンベヤベルト546(図5参照)
が巻きかけられている。これらコンベヤベルト546は
それぞれ、固定フレーム524と可動フレーム526と
によって回転可能に支持されたスプライン軸548が回
転させられることにより移動させられる。
【0030】メインコンベヤ400のスプライン軸54
8は、図5に示すように、固定フレーム524によって
回転可能に支持されるとともに、可動フレーム526に
回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられたスプラ
イン部材550が相対回転不能かつ軸方向に移動可能に
嵌合されている。スプライン軸548の固定フレーム5
24側の端部と、スプライン部材550とにはそれぞ
れ、プーリ553が一体的に設けられ、コンベヤベルト
546が巻きかけられている。スプライン軸548はさ
らに、メインコンベヤ400の可動フレーム526から
突出させられ、メインコンベヤ402の固定フレーム5
24により回転可能に支持されるとともに、プーリ55
3が一体的に設けられてコンベヤベルト546が巻きか
けられている。このスプライン軸548と、メインコン
ベヤ402に設けられたスプライン軸548とは継手部
材552により連結され、一体的に回転させられる。
【0031】メインコンベヤ402のスプライン軸54
8は、図5に示すように、可動フレーム526から突出
させられるとともに、突出端部はコンベヤ支持台520
に固定の支持部材554により回転可能に支持されてい
る。この突出端部にはスプロケット556が固定される
とともに、支持部材554に取り付けられた基板搬送用
モータ558の出力軸に固定のスプロケット560(図
4参照)にチェーン562によって連結されている。基
板搬送用モータ558は、AC三相モータの一種である
スピードコントロールモータである。
【0032】したがって、基板搬送用モータ558が起
動されれば、2本のスプライン軸548が一体的に回転
させられ、プーリ553の回転によりコンベヤベルト5
46が移動させられてプリント基板408が送られる。
なお、コンベヤベルト546の移動は、固定フレーム5
24および可動フレーム526に固定のベルトガイド5
64(図5参照)により案内される。また、プリント基
板408の移動は、固定フレーム524および可動フレ
ーム526にそれぞれ固定の案内部材566,568の
垂直な案内面により幅方向の両側から案内され、プリン
ト基板408のコンベヤベルト540からの浮上がりは
案内部材566,568に突設された押さえ部570,
572により防止される。押さえ部570,572とコ
ンベヤベルト546の上面との間には、プリント基板4
08の厚さより大きい隙間があり、コンベヤベルト54
6上に載置されたプリント基板408と押さえ部57
0,572との間には僅かに隙間が設けられる。搬送幅
の変更時に、スプライン部材550はスプライン軸54
8に対して軸方向に移動するが、スプライン嵌合した状
態に保たれ、搬送幅が変更されてもプーリ553に基板
搬送用モータ558の回転が伝達され、プリント基板4
08が搬送される。
【0033】固定フレーム524および可動フレーム5
26の互いに対向する面には更に、図5に示すように、
突上部材580がそれぞれ昇降可能に取り付けられてい
る。突上部材580は薄い板状を成し、固定フレーム5
24および可動フレーム526とほぼ同じ長さを有し、
固定フレーム524および可動フレーム526にそれぞ
れ、昇降可能に取り付けられた保持部材582に固定さ
れて、コンベヤベルト546の内側(他方のコンベヤベ
ルト546側)に位置させられている。
【0034】保持部材582の下面の長手方向に隔たっ
た両端部にはそれぞれ、係合部材584(図2参照)が
下向きに突設されている(図2には一方の係合部材58
4のみ図示されている)。保持部材582は、前記連結
部530との間に配設された付勢手段の一種である弾性
部材としての圧縮コイルスプリング586(図2参照)
により下方へ付勢されており、突上部材580は、常に
は、上端面がプリント基板408の搬送面(環状に配設
されたコンベヤベルト546の上側の水平部の上面を含
む面)より下方であって、プリント基板408と干渉し
ない退避位置に退避させられている。
【0035】前記コンベヤ支持台520上には、図5に
示すように、昇降台598および昇降台昇降装置600
が設けられている。昇降台598は、メインコンベヤ4
00,402が搬送するプリント基板408のうち、最
も大きいプリント基板408より大きい寸法を有する。
なお、前記可動フレーム526の前記一対の脚部528
間の距離は、昇降台598のX軸方向の寸法より大きく
され、搬送幅の変更時に昇降台598と干渉しないよう
にされている。また、昇降台598上には、基板支持部
材たる複数の基板吸着具602が位置調節可能に設けら
れている(図1,図4および図5には、1つのみ図示さ
れている)。基板吸着具602は、図示しない真空装置
により供給される負圧によってプリント基板408を吸
着する。
【0036】昇降台昇降装置600は、コンベヤ支持台
520上にX軸方向に平行な軸線まわりに回動可能に取
り付けられた一対の回動軸608を有し、各回動軸60
8の両端部にはそれぞれ、レバー610の一端部(図5
参照)が相対回転不能に取り付けられている。これら4
本のレバー610の各自由端部に回転可能に取り付けら
れたローラ612はそれぞれ、昇降台598の下面に一
体的に設けられた係合凹部614(図2参照)に回転可
能に嵌合されている。一対の回動軸608は一体的に回
動するように連結されており、一方の回動軸608が図
示しない駆動シリンダによって回動させられれば、4個
のレバー610が同時に回動させられて昇降台598が
水平な姿勢を保って昇降させられる。昇降台598の昇
降は、図5に示すように、昇降台598に固定のガイド
ロッド616と、コンベヤ支持台520上に固定のガイ
ド筒618との嵌合により案内される。
【0037】昇降台598が上昇させられるとき、基板
吸着具602が負圧によりプリント基板408を吸着
し、基板吸着具602のゴム製の吸着カップに覆われた
支持部材の支持面がプリント基板408を下方から支持
する。また、昇降台598は係合部材584に係合し、
保持部材582、ひいては突上部材580を圧縮コイル
スプリング586の付勢力に抗して上昇させ、プリント
基板408をコンベヤベルト546上から突き上げさせ
る。プリント基板408は基板吸着スプリング602に
より吸着されて下方から支持されるとともに、コンベヤ
ベルト546から持ち上げられて突上部材580と案内
部材566,568の押さえ部570,572とに挟ま
れ、上方あるいは下方への反りが修正された状態でメイ
ンコンベヤ400,402に固定される。基板吸着具6
02の昇降台598上における位置は、プリント基板4
08の寸法に応じて調節される。プリント基板408の
寸法が小さい場合は、基板吸着具602は省略されるこ
ともある。
【0038】メインコンベヤ400,402の基板搬送
方向において下流側にはそれぞれ、図4に示すように、
減速開始位置センサ620,基板到着確認センサ622
および基板停止装置624が設けられている。減速開始
位置センサ620および基板到着確認センサ622はそ
れぞれ、発光部および受光部を有する反射型の光電セン
サにより構成され、プリント基板408からの光の反射
によりプリント基板408の減速開始位置への到達、基
板到着確認位置への到達を検出する。昇降台598に
は、切欠626が設けられ、光がプリント基板408に
当たるようにされている。減速開始位置センサ620,
基板到着確認センサ622は、反射型の光電センサに限
らず、透過型の光電センサ,近接スイッチ,リミットス
イッチ等により構成してもよい。
【0039】基板停止装置624は、両センサ620,
622より下流側に設けられ、ストッパ部材630と、
ストッパ部材630を昇降させる昇降装置632とを有
する。昇降装置632は、図2に示すように流体圧シリ
ンダたるエアシリンダ634を駆動源とし、ストッパ部
材630はエアシリンダ634により、搬送面より上方
へ突出してプリント基板408の移動を止める作用位置
と、搬送面の下方へ退避させられてプリント基板408
の通過を許容する非作用位置とに移動させられる。
【0040】このように基板コンベヤ12においてはメ
インコンベヤが2個設けられており、プリント基板40
8の搬送経路がY軸方向に並んで2つある。しかし、本
回路部品装着システム8の上流側に設けられたスクリー
ン印刷システムおよび下流側に設けられたリフローシス
テムはいずれも、プリント基板408の搬送経路が1つ
であって同一線上に位置する装置およびシステムであ
り、回路部品装着システム8は、メインコンベヤ400
を含む搬送経路がスクリーン印刷システムおよびリフロ
ーシステムの搬送経路と一致する位置に設けられ、プリ
ント基板408の受渡しが、搬入,搬出コンベヤ40
4,406が第1シフト位置に位置する状態で行われる
ようにされている。本回路部品装着システム8等により
構成される電子回路組立ラインの基板搬送方向と直角な
方向において作業者が作業を施す側は予め定められてお
り、2つのメインコンベヤ400,402のうち、作業
者側となるメインコンベヤ400がスクリーン印刷シス
テムおよびリフローシステムと並ぶ位置に設けられてい
るのである。
【0041】回路部品供給装置14,16を説明する。
回路部品供給装置14,16はそれぞれ、メインコンベ
ヤ400,402の外側方に配設されている。回路部品
供給装置14,16の構成は同じであり、供給する回路
部品の種類も同じである。回路部品供給装置14を代表
的に説明する。
【0042】回路部品供給装置14は、図7に示すよう
に、本体部としての回路部品供給台車52(以下、台車
52と略称する)と、台車52に保持されてそれと共に
回路部品供給装置14を構成する複数のフィーダ54と
を備えている。図7において、フィーダ54は、想像線
(二点鎖線)で示されている。台車52は、ベース60
と、ハンドル61と、ベース60に支持されたフレーム
62と、そのフレーム62に取り付けられたフレームプ
レート63と、フレーム62上に設けられたフィーダ保
持装置64と、フレーム62に設けられた2つの係合部
66(図7には一つのみ図示されている)とを主たる構
成要素としている。
【0043】2つの係合部66は、図8に示すように、
前記基台10に設けられた2つの係合装置68に係合さ
せられることにより、基台10と台車52とを機械的に
合体させる。各係合装置68は、基台10と台車52と
が並ぶ方向(図8において左右方向)に平行移動し、か
つ、その移動方向に平行な軸を回転軸とする回転移動が
可能な花弁型の係合突起70を備えている。上記平行移
動は、係合装置68に内蔵された複動のエアシリンダに
よって行われる。また、この平行移動の過程で、係合突
起70は、図示しないカム機構によって、その移動方向
に平行な軸線まわりに一定角度(例えば、90度)回転
させられるようになっている。
【0044】基台10と台車52とが合体していない状
態では、係合突起70は突出状態にあり、かつ、係合部
66と軸方向に嵌合可能な回転位相にある。係合部66
は丸穴部71とその丸穴部71から互いに逆向きに延び
た一対の切欠72(それらは、水平方向に対峙する。図
7には一方の切欠72のみ図示されている)とを有する
開口を備えており、基台10と台車52とが合体のため
に接近させられると、係合突起70は係合部66の切欠
72を通過する。その状態で、エアシリンダの一方の圧
力室にエアが供給され、他方の圧力室からのエアの流出
が許容されると、当初は係合突起70が正方向に回転さ
せられつつ引っ込まされ、係合突起70が係合部66と
軸方向に離脱不能に係合する。係合突起70は、回転を
停止した後も一定距離引っ込まされ、それによって台車
52が基台10に強く引き付けられる。エアの供給状態
が逆転させられると、当初は係合突起70が回転するこ
となく突出させられ、台車52が基台10から離間する
ことが許容され、その後、係合突起70が突出させられ
つつ回転させられ、係合部66から軸方向に離脱可能な
状態となる。
【0045】基台10には、2個のガイドテーパスリー
ブ74が設けられている(図8には1個のみ図示されて
いる)。ガイドテーパスリーブ74は、係合突起70と
係合部66との係合を妨げない位置において係合部66
に嵌合させられる。具体的には、丸穴部71と嵌合させ
られるのであるが、係合突起70は、ガイドテーパスリ
ーブ74よりも図8において台車52側に位置している
ので、係合突起70と係合部66との係合は妨げられな
い。2組のガイドテーパスリーブ74と丸穴部71との
嵌合により、台車52の基台10に対する垂直面に平行
な方向の位置決めが正確に行われる。
【0046】図7に示すように、基台10と台車52と
には、ガイド機構80が設けられている。ガイド機構8
0は、基台10に取り付けられる2つのガイド部材82
と、台車52のベース60に取り付けられる2つのロー
ラ84とにより構成されている(図7には、ガイド部材
82およびローラ84はそれぞれ、1つずつ図示されい
ている)。なお、図7に示すガイド部材82と台車52
との相対位置は、基台10と台車52とが合体させられ
た後の状態における位置が示されている。この状態で
は、ベース60にそれぞれ2つずつ設けられている固定
車輪86と回動可能車輪88とが床から離れた状態とな
る。また、ローラ84もガイド部材82からわずかでは
あるが離間した状態となる。基台10と台車52とが合
体していない状態では、各2つずつの固定車輪86と回
動可能車輪88とが共に床に支持されており、台車52
は容易に移動させることができる。
【0047】合体のために基台10に台車52が接近さ
せられると、ローラ84が、ガイド部材82に形成され
ている斜面90上を転がり上がり、その過程で固定車輪
86が床から離間させられる。基台10と台車52とが
さらに接近させられると、ガイド部材82に形成された
ガイドレール92上をローラ84が転がる。ガイドレー
ル92は、ローラ84との係合によって、基台10と台
車52との水平方向(図7の紙面に直交する方向)の相
対位置を、合体が容易に成され得る位置に調整する機能
を果たす。このことにより、丸穴部71とガイドテーパ
スリーブ74との嵌合が容易に開始できるようにされて
いるのである。
【0048】基台10には、図示しない検出装置が設け
られている。丸穴部71とガイドテーパスリーブ74と
が嵌合し、当接部94が基台10に形成される図示しな
い突起に当接させられた状態で、上記図示しない検出装
置により、台車52に設けられた合体検出用突起(図示
省略)が検出されるようになっている。そして、検出装
置により合体検出用突起が検出されると、係合装置68
のエアシリンダが作動させられ、前述のように、係合突
起70が係合部66に軸方向に離脱不能に係合し、台車
52を基台10に向かって引き付けて固定する。
【0049】図8に示すように、台車52は、係合部6
6において基台10に引き付けられ、係合部66の当接
面96が係合装置68側の当接面97に当接するととも
に、前記当接部94において基台10に形成される図示
しない突起に当接させられることにより、台車52の合
体方向の位置決めが正確に行われる。当接面97と上記
図示しない突起の当接面とによって規定される平面(図
示の例では垂直面)が合体面であり、その合体面に直角
な方向が合体方向である。なお、係合装置68が係合突
起70を基台10側に引き付ける際の引付力は、回動可
能車輪88を床から、ローラ84をガイドレール92か
らそれぞれ離れさせるために必要な力よりも更に大きく
されており、台車52と基台10との合体が強固になさ
れる(例えば、各係合装置68毎に約250kgf ≒24
50N程度の大きさとされる)。
【0050】フィーダ54は、フィーダ保持装置64に
設けられる複数のフィーダ保持ユニット100により、
各々1つずつ保持される。本実施形態の台車52におい
ては、フィーダ保持装置64の本体部材(後述のベース
プレート106)によりフィーダ保持部材が構成され、
フィーダ保持ユニット100によりフィーダ保持部が構
成されているのである。本フィーダ保持装置64は、隣
接する6つのフィーダ保持ユニット100からなるフィ
ーダ保持ユニット群102を4つ備えている(図7に
は、1つのフィーダ保持ユニット群102のうちの1つ
のフィーダ保持ユニット100のみが図示されてい
る)。したがって、本フィーダ保持装置64は、最大2
4個のフィーダ54を保持することができる。
【0051】図7に示すように、フィーダ保持ユニット
100は、ベースプレート106と、そのベースプレー
ト106に支持された係合部材108およびガイドプレ
ート110と、フィーダ54に圧縮空気を供給する空気
供給部112と、フィーダ54に各種の電力を供給する
電力供給部114とを有している。ベースプレート10
6とガイドプレート110とは、すべてのフィーダ保持
ユニット100に共有され、係合部材108は、各フィ
ーダ保持ユニット群102を構成する6つのフィーダ保
持ユニット100に共有される。
【0052】ベースプレート106には、基台10と台
車52とが並ぶ方向に平行に延びる複数の係合溝(図示
省略)が各フィーダ保持ユニット100に対応して設け
られている。各フィーダ54は、その係合溝と係合部材
108とに係合可能な係合突起122を備えている。各
フィーダ54がフィーダ保持ユニット100に保持され
る際には、図7において、右から左へ平行移動させられ
て、最終的に図7に示す位置に保持される。フィーダ保
持ユニット100に保持されたフィーダ54は、自身の
係合突起122とベースプレート106の係合溝との係
合により、図7の紙面と直交する方向の相対移動が禁止
される。また、複数の支柱124によりベースプレート
106に取り付けられたガイドプレート110によっ
て、図7の紙面と平行な平面内における上下方向の移動
はわずかな量に限定される。このことにより、フィーダ
保持ユニット100への着脱の際の、係合突起122と
係合部材108との係合・離脱は、滑らかに行われ得
る。そして、図7に示す状態では、係合部材108と係
合突起122との係合によって、フィーダ54がベース
プレート106に対して垂直方向に移動することが禁じ
られる。
【0053】フィーダ54には、ベースプレート106
に設けられる係合溝125との係合により、フィーダ5
4自身をフレーム62に向かう向き(図7において左向
き)に付勢するU字形の係合部材126が設けられてい
る。この係合部材126は、レバー128が操作されな
ければ、図7に示すようにフィーダ54の外部に突出さ
せられているが、レバー128が操作されている間は、
フィーダ54の内部に収納される。係合部材126をフ
ィーダ54内へ収納する機構は、図10を用いて後に説
明する。フィーダ54がフィーダ保持ユニット100に
保持される過程においては、係合部材126はフィーダ
54内に格納されるように、レバー128が操作される
が、レバー128の操作を解除すれば、フィーダ54が
フィーダ保持ユニット100に強固に保持されることに
なる。フィーダ54をフィーダ保持ユニット100から
取り外すためには、レバー128を操作して、係合部材
126をフィーダ54の内側に収納した後に、フィーダ
54を図7において右方向に平行移動させればよい。
【0054】また、台車52には、基台10側から各種
の電力の供給を受けるための図示しない電力被供給部
と、圧縮空気の供給を受けるための空気被供給部とが設
けられている。
【0055】図7に示すように、フィーダ54は、同一
種類の回路部品を複数個収容する部品収容リール150
を、2つまで装着できる。部品収容リール150には、
回路部品を収容するテープ状収容容器152と、そのテ
ープ状収容容器152内の回路部品が脱落しないように
テープ状収容容器152に接着されるカバーフィルム1
54とからなる部品収容テープ156が巻き付けられて
いる。部品収容テープ156は、テープ状収容容器15
2が、幅方向の両側において長手方向に延びる被支持部
と、それら一対の被支持部の間から下方へ等間隔に突出
させられた多数の容器状の回路部品収容部とを有するエ
ンボスタイプのテープである。テープ状収容容器152
に接着されているカバーフィルム154は、部品吸着ノ
ズル784により回路部品が吸着される位置(図8にお
いて部品吸着ノズル784が示されている位置である。
この位置は部品供給位置であって、部品取出位置であ
り、以下、部品取出位置と称する)よりもわずかに部品
収容リール150側(図7において右側)においてテー
プ状収容容器152から剥がされる。回路部品の供給を
終えたテープ状収容容器152は、回路部品装着装置1
8側(図7において左側)に送られる。この送りのピッ
チは、テープ状収容容器152の長手方向における回路
部品の保持ピッチと一致させられる。
【0056】回路部品の供給を終えたテープ状収容容器
152は、テープガイド160によりテープを切断する
切断手段たる切断機162に導かれる。これらテープガ
イド160と切断機162とは、フレーム62に取り付
けられている。切断機162は、テープ状収容容器15
2を切断し、切断されたテープ状収容容器152の切断
片は、フレーム62の下部に取り付けられた切断片収容
器164に収容される。なお、テープ状収容容器152
から剥がされたカバーフィルム154の処理については
後述する。テープガイド160と切断機162とは、図
7において想像線(二点鎖線)により表されている。
【0057】次に、フィーダ54の構成を説明する。図
9はフィーダ54の側面図である。フィーダ54は、同
一種類の回路部品を複数個収容する部品収容リール15
0を、上述のように2つまで装着できる。フィーダ54
は、制御装置1050(図24参照)からの供給命令に
基づいて、1つまたは2つの部品収容リール150に収
容されている1種類または2種類の回路部品を、1つず
つ独立に供給できる。2つの部品収容リール150の回
路部品を同時に供給することも可能である。ただし、回
路部品装着装置18は、後述するように部品吸着ノズル
784を複数有しているが、それら複数の部品吸着ノズ
ル784は1つずつ回路部品の吸着を行い、複数が同時
に回路部品を吸着することはなく、回路部品を同時に供
給する要求は通常は発生しない。したがって、複数のフ
ィーダ54が同時に供給命令を受け取ることもない。
【0058】図10は、フィーダ54の一部を拡大して
示す正面図である。なお、図10は、第1カバー19
2,第2カバー194,第3カバー196(図9参照)
が取り外された状態を示している。フィーダ54は、2
つまでの部品収容リール150に巻き付けられた部品収
容テープ156に収容された回路部品を供給するため
に、側板198に取り付けられた2つの駆動装置20
0,201を備えている。
【0059】一方の駆動装置200は、モータ202
と、そのモータ202の回転軸に取り付けられる駆動ギ
ヤ204と、その駆動ギヤ204と噛み合わされる駆動
ギヤ204よりも歯数が多い被駆動ギヤ206と、その
被駆動ギヤ206と一体的に形成される駆動プーリ20
8と、その駆動プーリ208の回転力を伝達する駆動ベ
ルト210と、その駆動ベルト210により駆動される
被駆動プーリ212と、その被駆動プーリ212と一体
的に形成されるスプロケット214とを備えている。ま
た、駆動プーリ208の回転を伝達する駆動ベルト21
6と、その駆動ベルト216により駆動される被駆動プ
ーリ218と、その被駆動プーリ218と一体的に形成
される駆動側のピンチローラ220と、ピンチローラ2
20の外周面に予め設定された接触圧で接触させられる
遊動側のピンチローラ222とを含んでいる。つまり、
モータ202の回転は、スプロケット214と、ピンチ
ローラ220およびピンチローラ222とに伝達され
る。
【0060】駆動ベルト210は、複数のガイドローラ
224により、通過経路を規定されている。また、モー
タ202はパルスモータであるので、スプロケット21
4の回転角度は、モータ202に与えられるパルスの数
によって制御可能である。なお、モータ202とスプロ
ケット214との回転角度は、駆動ギヤ204と被駆動
ギヤ206とのギヤ比と、駆動プーリ208と被駆動プ
ーリ212との半径の比との積と同じ比率で異なる。テ
ープ状収容容器152には、その長手方向に一定間隔で
連なる係合穴が形成されており、スプロケット214の
外周上に等間隔に形成される突起と係合させられる。そ
の係合を確実にするために、テープ状収容容器152の
スプロケット214からの浮上がりがカバー225によ
って防止されている。
【0061】スプロケット214が回転すると、部品収
容リール150が回転させられる際の摩擦抵抗やガイド
ローラ224の回転摩擦等に起因する張力が、部品収容
テープ156に発生する。本フィーダ54においては、
モータ202に与えるパルスの数を変更することによ
り、そのような外乱要因の大小に係わらず、容易に任意
の送り量で部品収容テープ156を送ることができる。
したがって、部品収容テープ156において回路部品が
収容されているピッチが変わっても、容易に対処でき
る。ピンチローラ220と222とは、予め設定された
接触圧で接触しており、図9に示すように、それらの間
に部品収容テープ156から剥がされたカバーフィルム
154が挟み込まれる。
【0062】ピンチローラ220と222とは、部品収
容テープ156がスプロケット214によって送られる
際に、カバーフィルム154の既に剥がされている部分
を部品収容リール150側に送ることによって、部品収
容テープ156に接着されているカバーフィルム154
を、順次剥がす機能を果たすのである。このカバーフィ
ルム154の送り量は、スプロケット214による部品
収容テープ156の送り量より大きくなるようにされて
いる。そして、カバーフィルム154の部品収容テープ
156からの剥離位置は、カバー225に形成されたカ
バーフィルム154の引出しスリットにより規定されて
いるため、カバーフィルム154の送り量の過大分は、
ピンチローラ220,222のカバーフィルム154に
対するすべりにより吸収され、カバー225とピンチロ
ーラ220,222との間のカバーフィルム154は常
に緊張状態に保たれる。
【0063】他方の駆動装置201も同様に、モータ2
26,駆動ギヤ228,被駆動ギヤ230,駆動プーリ
232,駆動ベルト234,236,被駆動プーリ23
8,ピンチローラ240,242,ガイドローラ244
等により構成されている。なお、本駆動装置201に
も、上述のスプロケット214および被駆動プーリ21
2と同様のものが、図10においてそれらに重なりあう
位置に設けられている。
【0064】ピンチローラ220,222と、ピンチロ
ーラ240,242とによってそれぞれ送られるカバー
フィルム154は、図9に示すように、軸方向が図9に
おいて上下方向とされた状態で取り付けられるパイプ2
46内を通過して下方に落とされる。したがって、フィ
ーダ54がフィーダ保持ユニット100に保持されてい
る状態では、廃棄されるべきカバーフィルム154が、
台車52のベース60上に溜められることとなる。ま
た、パイプ246内におけるカバーフィルム154の通
過を滑らかにするために、空気ノズル248が設けられ
ており、モータ202とモータ226との少なくとも一
方が回転させられる際に、圧縮空気がパイプ246内に
上方から下方に向けて吹き込まれるようにされている。
空気ノズル248への圧縮空気の供給は、ソレノイドバ
ルブ250が開かれることによってなされる。
【0065】フィーダ54には、図示しないいくつかの
操作スイッチが設けられている。これらの操作スイッチ
には、モータ202とモータ226とをそれぞれ独立に
正逆両方向に回転させるためのもの、回路部品の供給の
際の各モータの回転速度を決定するためのもの、回路部
品を1つ供給するごとの各モータの回転角度を決定する
ためのもの、駆動装置200および201をそれぞれ作
動させるか否かを決定するためのもの等が含まれてい
る。
【0066】フィーダ54のレバー128は、図10に
示すように、付勢部材たるスプリング252により、支
点254を中心に図10において左回りに回動する向き
に付勢されている。この付勢力は、リンク機構256に
より係合部材126に伝達され、レバー128が操作さ
れていない状態では、係合部材126がフィーダ54の
外部に突出させられる。係合部材126をフィーダ54
の内部に収納させるには、レバー128を支点254を
回転中心として、図10において右回りに回動させる。
【0067】フィーダ54は、フィーダ保持ユニット1
00の空気供給部112と嵌合して、前述のソレノイド
バルブ250に圧縮空気を供給するための空気被供給部
272を備えている。さらに、電力供給部114と電気
的に接続されてモータ202等に電力を供給するための
電力被供給部274も備えている。この電力は、基台1
0側から台車52に供給される。なお、台車52と基台
10とが合体していない場合に、電力の供給を受けるた
めの図示しない第2の電力被供給部が、台車52に設け
られている。回路部品の装着作業に先立って行われる準
備作業において、基台10と台車52とが合体されてい
ない状態では、この第2の電力被供給部から供給される
電力が使用される。
【0068】回路部品装着装置18,20を説明する。
図1に示すように、回路部品装着装置18,20はいず
れも、装着ヘッド650,652と、X軸スライド65
4,656およびY軸スライド658,660を備えて
装着ヘッド650,652を水平面内の任意の位置へ移
動させるXYロボット662,664とを有している。
これら装着ヘッド650,652の構成は同じであり、
XYロボット662,664の構成は同じであり、回路
部品装着装置18の装着ヘッド650およびXYロボッ
ト662を代表的に説明する。
【0069】前記基台10上の基板搬送方向(X軸方
向)に隔たった2箇所にはそれぞれ、図2および図3に
示すように、案内部材たる直線状のガイドレール666
がY軸方向に平行に設けられるとともに、Y軸スライド
658が移動可能に嵌合されている。Y軸スライド65
8は前記フィーダ54が取り付けられる台車52のX軸
方向の寸法より長く、長手方向の両端部にそれぞれ被案
内部材たる2個ずつのガイドブロック668(図2,図
3参照)が固定されるとともに、ガイドレール666に
移動可能に嵌合されている。
【0070】Y軸スライド658には、図2および図3
に示すように、一対のガイドレール666に嵌合された
部分の上側の部分にそれぞれナット670がY軸方向に
平行に固定されるとともに、基台10にY軸方向に平行
な軸線まわりに回転可能に取り付けられたねじ軸672
に螺合されている。これらナット670およびねじ軸6
72はボールねじを構成している。基台10のX軸方向
に隔たった2箇所にはそれぞれ、2本ずつのねじ軸67
2が上下に設けられており、Y軸スライド658は、X
軸方向の一端部と他端部とにおいて上下の位置が異なる
ねじ軸672に螺合されている。なお、Y軸スライド6
58には、自身が螺合されるのではないねじ軸672と
の干渉を回避するために貫通孔(図示省略)が設けられ
ている。
【0071】4本のねじ軸672はそれぞれ、基台10
上に設けられた駆動源たるY軸サーボモータ674によ
り回転させられる。Y軸サーボモータ674は交流サー
ボモータであり、Y軸スライド658を駆動する2個の
Y軸サーボモータ674は駆動回路を共通にして同期し
て回転させられる。そのため、Y軸スライド658は長
手形状を有するが、Y軸スライド658や、Y軸スライ
ド658に搭載されているX軸スライド654,装着ヘ
ッド650等の慣性に基づくこじりや振動を生ずること
なく、高速で移動させることができる。一対のガイドレ
ール666は、回路部品装着装置18,20の各Y軸ス
ライド658,660に共通であるが、Y軸スライド6
58,660は個別に駆動され、干渉することはない。
【0072】Y軸スライド658の下面には、図1およ
び図3に示すように、案内部材たる直線状の2本のガイ
ドレール676がX軸方向に平行に固定されるととも
に、X軸スライド654に固定された被案内部材たるガ
イドブロック680が移動可能に嵌合されている。X軸
スライド654の上面には、図3に示すようにブラケッ
ト682によってナット684が固定されるとともに、
Y軸スライド658にX軸方向に平行に配設され、回転
可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられたねじ軸68
6に螺合されており、ねじ軸686が駆動源たるX軸サ
ーボモータ688(図2参照)によって回転させられる
ことにより、X軸スライド654がX軸方向に移動させ
られる。これらナット684およびねじ軸686はボー
ルねじを構成している。なお、符号690,692(図
1および図2参照)はフレキシブル配線・配管等保護具
であり、保護具690は、基台10とY軸スライド65
8との間に設けられた信号伝達線,給電線,エア供給ホ
ース,負圧供給ホース等を保護し、保護具692は、Y
軸スライド658とX軸スライド654との間に設けら
れた信号伝達線等を保護する。なお、保護具690は図
1のみに図示され、保護具692は図2のみに図示され
ている。
【0073】装着ヘッド650はX軸スライド654に
搭載されている。X軸スライド654は、図11に示す
ように、前記ガイドブロック680が固定されてY軸ス
ライド658により吊下げ状態で支持された被支持部7
00と、被支持部700のX軸方向の一端部から下方へ
垂下させられた連結部702とを有する。連結部702
の下端部には、図11および図13に示すように、被支
持部700のX軸方向の他端部側へ水平に突出させられ
た取付部704が設けられるとともに、取付部704の
Y軸方向の中央部は、連結部702とは反対側へ水平に
突出させられて支持部706とされている。
【0074】支持部706は、図11に示すように、回
転軸708の下端部を軸受710を介して回転可能に支
持しており、回転軸708の上端部は、被支持部700
により回転可能に支持されている。被支持部700には
固定カム712が固定されている。固定カム712に
は、嵌合穴713が回転軸708と同心にかつ固定カム
712を貫通して形成されるとともに、軸受714を介
して駆動歯車716の被支持部718が回転可能に嵌合
されている。被支持部718の固定カム712から突出
した上端部には被駆動プーリ722が同心に固定され、
一体的に回転するようにされるとともに、これら駆動歯
車716および被駆動プーリ722は、軸受720,7
21を介して回転軸708を回転可能に支持している。
回転軸708は、水平な搬送平面に対する垂線と平行な
軸線(垂直線である)まわりに回転可能に設けられ、駆
動歯車716および被駆動プーリ722は回転軸708
と同心に設けられているのである。
【0075】上記被駆動プーリ722には、図14に示
すように、駆動源たる方位補正変更用サーボモータ72
4の回転が駆動プーリ726および巻きかけ部材たるタ
イミングベルト728によって伝達され、駆動歯車71
6が正逆両方向に任意の角度回転させられる。被駆動プ
ーリ722には、図11に示すように、板状の被検出体
730が半径方向外向きに固定されており、この被検出
体730をX軸スライド654に固定された駆動歯車原
位置センサ732(図14参照)が検出することによ
り、駆動歯車716の原位置が検出される。駆動歯車7
16の原位置は電源投入時に検出され、それに基づいて
駆動歯車716の回転位置が演算される。
【0076】回転軸708の上端部には、被駆動回転体
たる被駆動プーリ740が同心に固定されている。被駆
動プーリ740には、図14に示すように、駆動源たる
旋回用サーボモータ742の回転が駆動プーリ744お
よび巻きかけ部材たるタイミングベルト746により伝
達され、回転軸708は旋回用サーボモータ742によ
り正逆両方向に任意の角度回転させられる。被駆動プー
リ740には、図11に示すように、板状の被検出体7
48が半径方向外向きに固定されており、この被検出体
748がX軸スライド654に固定された回転軸原位置
センサ750(図14参照)によって検出されることに
より、回転軸708の原位置がわかる。電源投入時に回
転軸708の原位置が検出され、それに基づいて回転軸
708の回転位置が演算される。
【0077】回転軸708の駆動歯車716により支持
された部分の下側には、部品吸着軸保持部材760が同
心に固定され、回転軸708と共に間欠回転体762を
構成している。部品吸着軸保持部材760は概して円筒
状を成し、その周壁の回転軸線を中心とする一円周上に
は、回転軸線に平行な方向に貫通する保持穴764が2
0個、等角度間隔に形成されている。各保持穴764に
はそれぞれ、部品吸着軸766を構成する軸部たる軸部
材768が軸受770および保持部材772を介して回
転可能かつ軸方向に移動可能に嵌合されており、間欠回
転体762の回転時に20個の部品吸着軸766が間欠
回転体762の回転軸線を中心として旋回させられる。
【0078】保持穴764の直径は軸部材768の直径
より大きく、図12に示すように、軸部材768は2個
のシール部材774,776により気密が保持されて保
持穴764に嵌合され、保持穴764内に円環状の通路
780が形成されている。上記保持部材772は、保持
穴764の下側開口部に嵌合されるとともに、図示しな
い固定手段たるボルトによって部品吸着軸保持部材76
0に固定されており、一方のシール部材776は保持部
材772により保持されている。軸受770および保持
部材772は部品吸着軸保持部材760に相対移動不能
に取り付けられて間欠回転体762の一部を構成してお
り、保持穴764の軸受770が取り付けられた部分お
よび保持部材772内に設けられて軸部材768が嵌合
される穴が、軸部材768が回転可能かつ軸方向に移動
可能に嵌合される保持穴を構成している。
【0079】部品吸着軸766の軸部材768の下端部
は部品吸着軸保持部材760から下方へ突出させられて
おり、ノズル嵌合穴782が同心に形成されるととも
に、部品吸着ノズル784が軸方向に相対移動可能に嵌
合されている。部品吸着ノズル784は、吸着管保持体
786と、吸着管保持体786により保持された吸着管
788とを有し、付勢手段の一種である弾性部材として
の圧縮コイルスプリング790によりノズル嵌合穴78
2から突出する向きに付勢されている。部品吸着ノズル
784のノズル嵌合穴782からの抜出しおよび軸部材
768に対する回転は、吸着管保持体786に嵌合され
た係合部材たるピン792が、ノズル嵌合穴782の周
壁に形成された係合凹部たる切欠794に係合すること
により防止されている。796は、吸着管保持体786
に設けられた反射板である。ここでは説明を容易にする
ために、20個の部品吸着ノズル784はいずれも同じ
種類のものであり、吸着管788の径は同じであるとす
る。部品吸着ノズル784は、回路部品の種類に適した
ものが選択されて軸部材768に取り付けられるが、部
品吸着ノズル784が吸着し得る回路部品は1種類に限
らず、大きさが異なる複数種類の回路部品を吸着するこ
とが可能である。
【0080】軸部材768の上端部は、部品吸着軸保持
部材760から上方へ突出させられるとともに、突出端
部には被駆動歯車800およびカムフォロワ保持体80
2が同心に固定されている。被駆動歯車800は、前記
駆動歯車716より径が小さく、駆動歯車716に噛み
合わされており、駆動歯車716が回転させられること
により、駆動歯車716に噛み合わされた全部の被駆動
歯車800が一斉に回転させられ、20個の部品吸着軸
766が一斉に同角度、同方向に回転させられる。
【0081】カムフォロワ保持体802は、内部に球状
のカムフォロワ804をあらゆる方向に回転可能かつ抜
出し不能に保持しており、カムフォロワ804の一部は
カムフォロワ保持体802から上方へ突出させられてい
る。部品吸着軸766は、前記通路780内に配設され
た付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルス
プリング806により上方へ付勢され、カムフォロワ8
04が前記固定カム712のカム面808に当接させら
れている。圧縮コイルスプリング806の一端部は、軸
部材768に固定のばね受け810により受けられ、他
端部はリテーナにより保持されるとともに、前記保持部
材772に取り付けられた軸受812により、保持部材
772に対して回転可能に支持されている。そのため、
部品吸着軸766が自身の軸線のまわりに回転させられ
るとき、圧縮コイルスプリング806が共に回転し、ね
じりが生ずることがない。部品吸着軸766の軸部材7
68は軸受812を貫通させられ、軸受812に対して
軸方向に移動可能かつ回転可能である。
【0082】固定カム712は、図11および図12に
示すように、回転軸708と同心の円筒状のカム面構成
部814を有し、カム面構成部814の下面が前記カム
面808とされている。カム面808は、部品吸着軸7
66の旋回軌跡の上方に設けられ、図11および図15
に示すように、一部の高さが変化させられている。その
ため、間欠回転体762が回転させられるとき、カムフ
ォロワ804がカム面808に沿って転がりつつ移動さ
せられ、20個の部品吸着軸766は回転軸708の軸
線のまわりに旋回させられつつ昇降させられる。
【0083】間欠回転体762が回転させられ、部品吸
着軸766が旋回しつつ昇降するとき、20個の部品吸
着軸766の各軸部材768の上端部に固定された前記
被駆動歯車800はそれぞれ、駆動歯車716とかみ合
った状態を保って昇降させられる。駆動歯車716は被
駆動歯車800より幅が広く、すなわち間欠回転体76
2の回転軸線に平行な方向であって、部品吸着軸766
の軸方向に平行な方向の寸法が長く、部品吸着軸766
が昇降させられても、被駆動歯車800は駆動歯車71
6に噛み合った状態に保たれる。
【0084】また、X軸スライド654の取付部704
には、間欠回転体762の回転軸線を中心とする部分円
筒面に沿って切欠816(図11および図13参照)が
形成され、部品吸着軸766およびそれに保持された回
路部品との干渉が回避されるようになっている。
【0085】カム面808は、最も低い位置から正方向
および逆方向に向かうに従って高くなり、いずれの方向
においても90度離れた位置において最も高くなるよう
に形成されている。20個の部品吸着軸766は、回転
軸708が部品吸着軸766の配設角度間欠に等しい角
度、間欠回転させられることにより、20個の停止位置
に停止させられる。これら20個の停止位置のうち、カ
ム面808の最も低い部分に対応する位置が部品吸着装
着位置(部品受取装着位置,部品吸着解放位置とも称し
得る)とされ、部品吸着装着位置から90度離れた位置
であって、カム面808の最も高い部分に対応する位置
が撮像位置とされている。カム面808は、部品吸着装
着位置および撮像位置の各前後においては部品吸着軸7
66が水平に移動するように形成されている。部品吸着
装置位置および撮像位置の設定を図16に概略的に示
す。図中、丸は部品吸着ノズル784の反射板796を
表す。
【0086】X軸スライド654の撮像位置に対応する
位置には、回路部品撮像装置820が設けられている。
回路部品撮像装置820は、図13および図15に示す
ように、X軸スライド654の前記取付部704のY軸
方向の一端部にブラケット824および826によって
取り付けられている。ブラケット824は取付部704
にねじ部材828および長穴830によってX軸方向の
位置調節可能に固定され、ブラケット826はブラケッ
ト824に、ねじ部材832および長穴834によって
Y軸方向の位置調節可能に固定されている。
【0087】回路部品撮像装置820は、照明装置83
6,反射装置838およびCCDカメラ840を備えて
いる。照明装置836および反射装置838は、図15
に示すように、撮像位置に停止させられた部品吸着軸7
66および部品吸着軸766に保持された回路部品84
2の下側において、撮像位置に位置する部品吸着軸76
6の旋回軌跡に対する接線および間欠回転体762の回
転軸線に対して直角に延び、かつ回路部品842と対向
する状態で設けられている。反射装置838は、例えば
プリズムあるいは複数のミラーを有し、像形成光の方向
を変換してCCDカメラ840に入光させる。照明装置
836は、反射装置838の両側にそれぞれ設けられた
照明部848を有し、部品吸着ノズル784の反射板7
96に向かって光を照射する。回路部品撮像装置820
の水平方向の位置は、ブラケット824,826の取付
位置の調節により調節し得る。また、照明装置836
は、操作部材850を操作することにより取り外すこと
ができる。
【0088】このように撮像位置は部品吸着装着位置よ
り高くされ、固定カム712およびカムフォロワ804
によって部品吸着軸766が上昇させられることによっ
て形成された隙間に回路部品撮像装置820が配設され
ており、回路部品撮像装置820と部品吸着ノズル78
4およびそれに保持された回路部品814との干渉、な
らびに回路部品撮像装置820と回路部品供給装置14
およびプリント基板408との干渉を回避しつつ、部品
吸着および装着のための部品吸着ノズル784の昇降距
離を小さくすることができる。部品吸着装着位置と撮像
位置とにおける部品吸着軸766の高さが同じであれ
ば、回路部品撮像装置820と回路部品供給装置14お
よびプリント基板408との干渉を回避しなければなら
ないことは勿論、回路部品撮像装置820と部品吸着軸
766およびそれに保持された回路部品814との干渉
を回避しなければならず、部品吸着装着位置における部
品吸着軸766の位置が高くなって部品吸着および装着
のための昇降距離が長くなるのに対し、固定カム712
およびカムフォロワ804によって部品吸着軸766を
上昇させれば、それによって回路部品撮像装置820と
の干渉を回避することができ、部品吸着装着位置におけ
る部品吸着軸766の高さを低くすることができ、昇降
距離を短くすることができるのである。
【0089】X軸スライド654にはまた、図11に示
すように、プリント基板408に設けられた基準マーク
を撮像する基準マーク撮像装置854が搭載されてい
る。基準マーク撮像装置854は、X軸スライド654
の連結部702のY軸方向において回路部品撮像装置8
20が取り付けられた部分とは反対側の下部に下向きに
取り付けられている。
【0090】前記部品吸着ノズル784は負圧により回
路部品842を吸着するものであり、部品吸着軸保持部
材760の外面には、20個の部品吸着軸766の各々
について圧力切換弁860が等角度間隔に固定されてい
る(図15には2個のみ代表的に図示されている)。部
品吸着軸766内には、図12に示すように軸方向に延
び、ノズル嵌合穴782に連通する通路862が形成さ
れ、通路862は保持穴764と部品吸着軸766との
間に形成された前記通路780,部品吸着軸保持部材7
60内に形成された図示しない通路により圧力切換弁8
60に接続されている。
【0091】負圧は、図11に示すように、前記X軸ス
ライド654の取付部704および支持部706内に形
成された通路866,円環状通路868,回転軸708
内に形成された通路870および図示しないホース等に
より12個の圧力切換弁860の各々に供給される。通
路866は、X軸スライド654に継手部材により取り
付けられた図示しないホース等を経て真空装置に接続さ
れている。通路870は円環状通路868により、回転
軸708が回転しても常時通路866に連通した状態に
保たれる。
【0092】圧力切換弁860は、図12に示すよう
に、ハウジング872内に上下方向に直線移動可能(昇
降可能)に配設された切換部材874を備えており、部
品吸着ノズル784内の圧力を負圧と大気圧以上の圧力
とに切り換える。切換部材874は下方への移動により
負圧供給位置へ移動させられ、圧力切換弁860が部品
吸着ノズル784内の圧力を大気圧以上の圧力から負圧
に切り換え、部品吸着ノズル784に回路部品842を
吸着させる。圧力切換弁860のこの切換状態を負圧供
給状態と称する。切換部材874はまた、上方への移動
により負圧解除位置へ移動させられ、圧力切換弁860
が部品吸着ノズル784内の圧力を負圧から大気圧以上
の圧力に切り換え、部品吸着ノズル784に回路部品8
42を解放させる。圧力切換弁860のこの切換状態を
負圧解除状態と称する。切換部材874の移動方向(軸
方向)の両端部にはそれぞれ大径のストッパ部876,
878が設けられており、負圧供給位置および負圧解除
位置で切換部材874の移動を阻止する。切換部材87
4はまた、負圧供給位置および負圧解除位置へ移動させ
られた状態では、各位置に保たれるように構成されてい
る。
【0093】X軸スライド654の部品吸着装着位置の
近傍部には、図17ないし図19に示すように、部品吸
着軸766を昇降させる個別昇降装置880および切換
弁制御装置882の機構部が設けられている。X軸スラ
イド654の部品吸着装着位置に対応する部分には、図
17および図19に示すように、駆動源たるリニアモー
タ886が固定されている。リニアモータ886の可動
子888は、リニアモータ886のハウジングから下方
へ垂直に延び出させられるとともに、移動部材890が
固定されている。
【0094】移動部材890には、図20および図22
に示すように、移動部材890を、部品吸着装着位置に
停止させられた部品吸着軸766の旋回軌跡に対する接
線と平行な方向に貫通する切欠891が形成されるとと
もに、昇降駆動部材892が部品吸着軸766の旋回軌
跡(図22に一点鎖線で示す)から側方へ外れた位置に
おいて、軸894により垂直軸線まわりに回動可能に取
り付けられている。昇降駆動部材892の軸894から
固定カム712側へ突出させられた端部には、図18に
示すように、薄板状の昇降駆動部896が設けられてお
り、前記固定カム712の部品吸着装着位置に対応する
部分に設けられた切欠898(図18および図21参
照)に昇降可能に嵌合されている。切欠898は、昇降
駆動部896が隙間なく、かつ嵌合,離脱可能に嵌合さ
れる幅(固定カム712の周方向の寸法)と、昇降駆動
部896の厚さより僅かに大きく、カムフォロワ804
が嵌入しても通過可能な深さ(固定カム712の中心線
に平行な方向の寸法)とを有する。
【0095】昇降駆動部材892は、リニアモータ88
6により移動部材890が昇降させられることにより昇
降させられ、移動部材890が上昇端位置へ移動させら
れ、昇降駆動部896が切欠898に昇降可能に嵌合さ
れて、その下面が固定カム712のカム面808と連続
する上昇位置と、移動部材890が下降させられ、昇降
駆動部896が切欠898から外れて、下面がカム面8
08より下方に位置する下降位置との間で昇降させられ
る。なお、図示は省略するが、昇降駆動部896の上面
の部品吸着軸旋回方向に隔たった両縁部は斜めに切り欠
かれ、昇降駆動部896の切欠898への嵌合を案内す
る案内部が設けられている。
【0096】昇降駆動部材892の昇降駆動部896が
設けられた側とは反対側の端部の下面には、図20に示
すように、昇降駆動部材892の長手方向に延び、昇降
駆動部材892の回動軸線と直交する位置決め凹部たる
ノッチ900が形成されている。前記移動部材890に
は、ボールスプリングと称される位置決め具902が取
り付けられている。位置決め具902は、移動部材89
0に螺合されたケーシング906内に位置決め部材たる
ボール908が移動可能かつ抜出し不能に収容されると
ともに、ケーシング906内に収容された付勢手段の一
種である弾性部材としてのスプリングにより、ケーシン
グ906から突出する向きに付勢されている。
【0097】移動部材890にはまた、図21および図
22に示すように、ブラケット912が固定されるとと
もに、位置調節可能なストッパ部材たるアジャストボル
ト914が螺合されている。アジャストボルト914
は、昇降駆動部材892の昇降駆動部896が設けられ
た側とは反対の端部側であって、図22に矢印で示す部
品吸着軸766の旋回方向に対して昇降駆動部材892
より下流側に設けられている。このアジャストボルト9
14は、昇降駆動部材892の回動軸線に直角で、部品
吸着装着位置における部品吸着軸766の旋回軌跡に対
する接線に平行な向きに螺合され、昇降駆動部材892
の誤作動により下降位置にあって部品吸着軸766によ
り回動させられる際の回動方向とは逆の方向への回動限
度を規定する。
【0098】アジャストボルト914の先端の位置は、
昇降駆動部材892がアジャストボルト914に当接し
た状態でボール908がノッチ900に嵌入するととも
に、ノッチ900のアジャストボルト914側の傾斜し
た側面に係合し、他方の側面から離れて、上記側面の斜
面の作用により昇降駆動部材896をアジャストボルト
914に押し付け、昇降駆動部896を、固定カム71
2に形成された切欠898に嵌合可能な作用位置(図2
2に実線で示す位置)に精度良く位置決めするように調
節される。ノッチ900および位置決め具902が付勢
手段を構成するとともに、アジャストボルト914と共
にクリップストップ装置の一種である位置決め装置を構
成している。
【0099】X軸スライド654には、昇降駆動部材8
92が図22に二点鎖線で示すように退避位置へ回動し
たことを検知する移動検知装置920(図24参照)が
設けられている。移動検知装置920は発光部および受
光部を有する透過型の光電センサにより構成されてお
り、昇降駆動部材892の昇降駆動部896によって受
光部の受光が妨げられることにより、昇降駆動部材89
2が退避位置へ回動したことが検出される。移動検知装
置920は、透過型の光電センサに限らず、反射型の光
電センサや、近接スイッチ,リミットスイッチ等により
構成してもよい。
【0100】前記移動部材890には、図19ないし図
21に示すように、主エアシリンダ930が上下方向の
位置調節可能に取り付けられている。主エアシリンダ9
30は、移動部材890に螺合されたアジャストボルト
932に当接して移動部材890に対する上下方向の位
置を決められ、その状態でシリンダチューブ934(図
23参照)と一体的に設けられた被取付部936(図2
1参照)の長穴938を通ってボルト940が移動部材
890に螺合されることにより、移動部材890に固定
されている。
【0101】主エアシリンダ930は、流体圧シリンダ
の一種であるエアシリンダにより構成されている。主エ
アシリンダ930は複動シリンダであり、図23に示す
ように、ピストン944はシリンダチューブ934に気
密にかつ軸方向に移動可能に嵌合され、ピストンロッド
946はシリンダチューブ934から下方へ突出させら
れている。これらピストン944およびピストンロッド
946内には、軸方向に貫通する段付状の貫通穴948
が形成されており、大径穴部950には作用部材952
の嵌合部954が軸方向に移動可能に嵌合されている。
【0102】嵌合部954に突設された軸部956は小
径穴部958を通ってピストンロッド946から下方へ
突出させられるとともに、大形の作用部960が設けら
れている。作用部材952は、大径穴部950内に配設
された付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイ
ルスプリング962により下方へ、すなわちピストンロ
ッド946から突出する向きに付勢されている。圧縮コ
イルスプリング962の付勢による作用部材952の下
方への移動限度は、嵌合部954が大径穴部950の底
面に係合することにより規定される。また、圧縮コイル
スプリング962の一端部は、大径穴部950の開口部
に螺合されたプラグ964により受けられている。主エ
アシリンダ930は、部品吸着装着位置に停止させられ
た部品吸着軸766について設けられた圧力切換弁86
0の切換部材874の真上に位置する位置に設けられて
おり、作用部材952は切換部材874の真上に位置す
ることとなる。
【0103】X軸スライド654の部品吸着装着位置の
近傍部には、図17ないし図19に示すように、ブラケ
ット970が下方へ延び出す向きに固定されている。ブ
ラケット970の垂直な側面には、案内部材たる直線状
のガイドレール972が上下方向に設けられるととも
に、流体圧シリンダの一種である主エアシリンダ974
のシリンダチューブ976が被案内部材たるガイドブロ
ック978において移動可能に嵌合されている。
【0104】主エアシリンダ974は複動シリンダであ
り、図19に示すように、シリンダチューブ976内に
ピストン980が気密を保持されて移動可能に嵌合され
ている。ピストン980に突設されたピストンロッド9
82はシリンダチューブ976から下方へ突出させられ
るとともに、突出端部に別の流体圧シリンダたる補助エ
アシリンダ984が取り付けられている。ピストンロッ
ド982の下端部には、雄ねじ部986が形成されて補
助エアシリンダ984のシリンダチューブ988に螺合
されており、雄ねじ部986の螺合量の調節により、補
助エアシリンダ984の主エアシリンダ974に対する
上下方向の位置を調節することができる。
【0105】補助エアシリンダ982は複動シリンダで
あり、シリンダチューブ988は被案内部材たるガイド
ブロック990において前記ガイドレール972に移動
可能に嵌合されている。補助エアシリンダ984のシリ
ンダチューブ988内にはピストン992が気密を保持
されて移動可能に嵌合されており、ピストン992と一
体的に設けられたピストンロッド994はシリンダチュ
ーブ988から下方へ突出させられるとともに、突出端
部に設けられた雄ねじ部996には支持部材998が螺
合されている。支持部材998は、被案内部材たるガイ
ドブロック1000においてガイドレール972に移動
可能に嵌合されており、雄ねじ部996の螺合量の調節
により、支持部材998の補助エアシリンダ984に対
する上下方向の位置を調節することができる。
【0106】ガイドレール972の支持部材998が嵌
合された部分より下側の部分には、作用部材1002が
被案内部材たるガイドブロック1004において移動可
能に嵌合されている。作用部材1002と支持部材99
8との間には付勢手段の一種である弾性部材としての引
張コイルスプリング1006が設けられ、作用部材10
02は支持部材998に接近する向きに付勢されてい
る。支持部材998の下面には、弾性材製(例えば、ゴ
ム製)の緩衝部材1008が固定されるとともに、作用
部材1002に形成された有底の嵌合穴1010に軸方
向に相対移動可能に嵌合されており、引張コイルスプリ
ング1006の付勢力に基づく作用部材1002の移動
限度は、緩衝部材1008が嵌合穴1010の底面に当
接することにより規定されている。緩衝部材1008
は、作用部材1002が引張コイルスプリング1006
の付勢力により移動させられ、その移動端位置において
停止する際の衝撃を緩和する。
【0107】作用部材1002は、図17に示すよう
に、ガイドレール972に嵌合された部分から間欠回転
体762側へ水平に突出させられた後、部品吸着装着位
置に停止させられた部品吸着軸766について設けられ
た圧力切換弁860の切換部材874の下方へ延び出さ
せられている。作用部材1002はほぼL字形を成すの
である。作用部材1002の切換部材874の真下に位
置する部分には、当接部材1014が螺合されて作用部
材1002の作用部を構成している。当接部材1014
の上部には、直径方向に貫通する溝1016が形成され
ている。
【0108】作用部材1002は、図18および図19
に示すように、継手部材1018および図示しないエア
供給ホース等を介してエア供給源(図示省略)に接続さ
れている。エア供給源から供給されたエア(圧縮空気)
は、作用部材1002内に形成された通路1020およ
び当接部材1016内に形成された通路1022を通っ
て上方へ噴出する。継手部材1018とエア供給源との
途中には電磁開閉弁1024(図24参照)が設けら
れ、作用部材1002へのエアの供給を許容,遮断する
ようにされている。また、継手部材1018には可変絞
り弁1026が設けられ、エア供給源から作用部材10
02に供給されるエアの流量を絞るようにされている。
【0109】前記ブラケット970には、図18および
図19に示すように、リンク1030が軸1032によ
り、部品吸着装着位置に停止させられた部品吸着軸76
6について設けられた圧力切換弁860の旋回軌跡に対
する接線と平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられ
ている。前記主エアシリンダ974のシリンダチューブ
976の上部には、移動部材1034が一体的に設けら
れており、この移動部材1034に回転可能に取り付け
られたローラ1036がリンク1030の一端部に形成
された切欠1038(図18参照)に回転可能に嵌合さ
れている。
【0110】また、リンク1030の他端部に形成され
た切欠1040(図18参照)には、前記リニアモータ
886により昇降させられる移動部材890に回転可能
に取り付けられたローラ1042(図21参照)が回転
可能に嵌合されている。したがって、移動部材890が
リニアモータ886によって昇降させられれば、リンク
1030が回動させられ、移動部材890と1034と
が機械的に同期して互いに対称に昇降させられ、作用部
材952,1002が互いに対称に圧力切換弁860の
切換部材874に接近,離間させられる。
【0111】本回路部品装着システム8を制御する制御
装置1050は、図24に示すようにコンピュータ10
52を主体として構成される。コンピュータ1052
は、図示しないCPU,ROM,RAM,それらを接続
するバス,入力インタフェースおよび出力インタフェー
ス等を有する。コンピュータ1052には、基板到着確
認センサ504,減速開始位置センサ620,基板到着
確認センサ622,駆動歯車原位置センサ732,回転
軸原位置センサ750,回路部品撮像装置820,基準
マーク撮像装置854,移動検知装置920等が接続さ
れている。コンピュータ1052にはまた、図示しない
駆動回路を介して、係合装置68のエアシリンダを制御
するエアシリンダ制御用電磁弁1058,モータ20
2,226,ロッドレスシリンダ436を制御するロッ
ドレスシリンダ制御用電磁弁1060,基板搬送用モー
タ486,558,エアシリンダ634を制御するエア
シリンダ制御用電磁弁1062,Y軸サーボモータ67
4,X軸サーボモータ688,方位補正変更用サーボモ
ータ724,旋回用サーボモータ742,リニアモータ
886,主エアシリンダ930,974および補助エア
シリンダ984をそれぞれ制御する主エアシリンダ制御
用電磁弁1064,1066,補助エアシリンダ制御用
電磁弁1068および電磁開閉弁1024等が接続され
ている。ROMには、回路部品842の供給,吸着,装
着,プリント基板408の搬入,搬出等に必要な種々の
プログラムが格納されている。
【0112】次に作動を説明する。回路部品装着装置1
8,20は、メインコンベヤ400とメインコンベヤ4
02とのいずれか一方により位置決め支持されたプリン
ト基板408に交互に回路部品842を装着する。1枚
のプリント基板408について、本回路部品装着システ
ム8において装着が予定された全部の回路部品842を
共同して装着するのである。一方のメインコンベヤにお
いて位置決め支持されたプリント基板408について回
路部品842の装着が行われている間、他方のメインコ
ンベヤにおいてはプリント基板408の搬出,搬入およ
び位置決め支持が行われ、搬入されたプリント基板40
8は回路部品842の装着に備えてメインコンベヤ上で
待機させられる。一方のメインコンベヤにおけるプリン
ト基板408への回路部品842の装着終了後、他方の
メインコンベヤにおいて待機させられているプリント基
板408への回路部品842の装着が開始される。
【0113】まず、プリント基板408の搬入,位置決
め支持および搬出を説明する。なお、プリント基板40
8への装着は既に開始され、定常装着状態にあるとす
る。プリント基板408は、本回路部品装着システム8
の上流側に設けられたスクリーン印刷システムから搬入
コンベヤ404へ搬入される。この搬入は、搬入コンベ
ヤ404が第1シフト位置に位置する状態で行われる。
搬入コンベヤ404が第1シフト位置に位置させられれ
ば、基板搬送用モータ486が起動されるとともに、ス
クリーン印刷システムから搬入コンベヤ404へプリン
ト基板408が供給される。搬入コンベヤ404が第1
シフト位置に位置するか第2シフト位置に位置するか
は、ロッドレスシリンダ436のピストンの移動端への
移動を検出することによりわかる。搬入コンベヤ404
へ搬入されたプリント基板408が基板到着確認センサ
504により検出されれば、基板搬送用モータ486が
止められ、プリント基板408は搬入コンベヤ404上
で停止させられる。そして、搬入コンベヤ404がメイ
ンコンベヤ400にプリント基板408を搬入するので
あれば、搬入コンベヤ404は第1シフト位置に位置さ
せられたままとされる。
【0114】なお、スクリーン印刷システムからのプリ
ント基板408の供給開始後、設定時間が経過しても基
板到着確認センサ504がプリント基板408を検出し
ない場合には、何らかの異常が発生したのであり、回路
部品842のプリント基板408への装着が中断される
とともに、異常の発生が報知される。装着の中断とは、
現に行われている回路部品842のプリント基板408
への装着およびプリント基板408の搬出の終了後、次
のプリント基板408への回路部品842の装着を開始
しないことである。
【0115】メインコンベヤ400上のプリント基板4
08が搬出コンベヤ406へ搬出され(搬出については
後に説明する)、メインコンベヤ400へのプリント基
板408の搬入が可能であれば、搬入コンベヤ404は
メインコンベヤ400にプリント基板408を搬入す
る。メインコンベヤ400へのプリント基板408への
搬入が可能であるか否かは、例えば、基板検知装置であ
る基板到着確認センサ622がプリント基板408を検
出しているか否かによりわかる。メインコンベヤ400
へのプリント基板408の搬入時には、基板到着確認セ
ンサ622の検出信号に基づいてプリント基板408が
メインコンベヤ400に搬入されたか否かが判定され、
搬入時以外のときは、基板到着確認センサ622がプリ
ント基板408を検出しなければ、メインコンベヤ40
0上にプリント基板408がなく、メインコンベヤ40
0にプリント基板408を搬入し得ることがわかる。
【0116】搬入時には、搬入コンベヤ404の基板搬
送用モータ486およびメインコンベヤ400,402
の基板搬送用モータ558が起動され、コンベヤベルト
546等が移動させられてプリント基板408がメイン
コンベヤ400へ搬入される。このとき、メインコンベ
ヤ400に設けられた基板停止装置624のストッパ部
材630は作用位置へ移動させられている。プリント基
板408が搬入され、減速開始位置センサ620によっ
て検出されれば搬送速度が減速され、基板到着確認セン
サ622によって検出されれば、基板搬送用モータ55
8が止められる。このとき、プリント基板408はスト
ッパ部材630に当接して移動を止められており、搬送
速度の減速によりプリント基板408はストッパ部材6
30に衝撃少なく当接する。なお、基板搬送用モータ5
58の起動後、設定時間が経過しても基板到着確認セン
サ622がプリント基板408を検出しない場合には、
何らかの異常が発生したのであり、プリント基板408
への回路部品842の装着が中断されるとともに、異常
の発生が報知される。
【0117】基板搬送用モータ558の停止後、昇降台
598が上昇させられ、基板吸着具602がプリント基
板408を吸着し、支持するとともに、突上部材580
がプリント基板408をコンベヤベルト546から持ち
上げて押さえ部570,572に押し付ける。このよう
にプリント基板408はメインコンベヤ400により位
置決め支持された状態で回路部品842の装着に備えて
待機させられる。そのため、メインコンベヤ402によ
り位置決め支持されたプリント基板408への回路部品
842の装着が終了すれば、最後に回路部品842を装
着していた回路部品装着装置の退避(回路部品供給装置
への移動)と並行して他方の回路部品装着装置が待機さ
せられているプリント基板408上へ移動させられ、回
路部品842の装着を開始する。プリント基板408の
交替に要する時間が実質的に0となり、プリント基板4
08への回路部品842の装着が能率良く行われるので
ある。なお、回路部品842の装着については後に詳細
に説明する。
【0118】基板搬送用モータ558は2つのメインコ
ンベヤ400,402に共通であり、その起動によりメ
インコンベヤ400,402の各コンベヤベルト546
がいずれも移動させられるが、上記のように回路部品装
着時にはプリント基板408はコンベヤベルト546か
ら持ち上げられているため、コンベヤベルト546の移
動により送られることはなく、プリント基板408の回
路部品842の装着とプリント基板408の搬入および
後述する搬出とを並行して行うことができる。
【0119】回路部品842の装着が終了すれば、基板
吸着具602が大気に解放され、プリント基板408の
保持が解除される。次いで、昇降台598が下降させら
れ、プリント基板408がコンベヤベルト546上に載
置された後、搬出コンベヤ406およびメインコンベヤ
400,402の各基板搬送用モータ486,558が
起動され、プリント基板408が搬出コンベヤ406へ
搬出される。搬出コンベヤ406は、メインコンベヤ4
00からのプリント基板408の搬出時には第1シフト
位置にシフトさせられている。また、ストッパ部材63
0が非作用位置へ移動させられている。
【0120】プリント基板408が搬出コンベヤ406
へ搬出され、基板到着確認センサ504により検出され
れば、基板搬送用モータ486,558が止められ、プ
リント基板408は搬出コンベヤ406上において、下
流側のリフローシステムへの引渡しに備えて待機させら
れる。直ちに引渡しが可能であれば、搬出コンベヤ40
6の基板搬送用モータ486は止められず、プリント基
板408はそのままリフローシステムに引き渡される。
搬出時にも、基板搬送用モータ486,558の起動か
ら設定時間が経過しても基板到着確認センサ504がプ
リント基板408を確認しなければ、異常の発生が報知
されるとともに、装着が中断される。
【0121】搬入コンベヤ404は、メインコンベヤ4
00にプリント基板408を引き渡した後、スクリーン
印刷システムから次のプリント基板408を受け取る。
そして、コンベヤ支持台426の移動により第2シフト
位置へシフトさせられ、メインコンベヤ402へのプリ
ント基板408の搬入に備えて待機させられる。メイン
コンベヤ402でのプリント基板408への回路部品8
42の装着が終了し、プリント基板408が搬出された
後、搬入コンベヤ404からメインコンベヤ402へプ
リント基板408が搬入される。
【0122】搬出コンベヤ406は、メインコンベヤ4
00から搬出されたプリント基板408を下流側に設け
られたリフローシステムへ渡した後、コンベヤ支持台4
26の移動により第2シフト位置にシフトさせられてプ
リント基板408の搬出に備えて待機させられている。
搬出コンベヤ406はプリント基板408を受け取った
後、第1シフト位置へシフトさせられ、リフローシステ
ムへプリント基板408を引き渡す。
【0123】搬入コンベヤ404からメインコンベヤ4
02へのプリント基板408の搬入後、プリント基板4
08はメインコンベヤ402において、メインコンベヤ
400におけると同様にして位置決め支持され、回路部
品842の装着に備えて待機させられる。メインコンベ
ヤ400において位置決め支持されたプリント基板40
8への回路部品842の装着終了後、メインコンベヤ4
02において位置決め支持されたプリント基板408へ
の回路部品824の装着が開始され、装着終了後、搬出
コンベヤ406へ搬出される。
【0124】プリント基板408の種類が変わり、メイ
ンコンベヤ400,402,搬入コンベヤ404および
搬出コンベヤ406の搬送幅を変更する際には、各コン
ベヤ400〜406のいずれもがプリント基板408を
支持していない状態で作業者がハンドル510を回転操
作してチェーン470を移動させる。それにより各コン
ベヤ400〜406の可動フレーム442,526が一
斉に同じ方向へ同じ距離移動させられ、搬送幅が同時に
同じ大きさに変更される。
【0125】回路部品842のプリント基板408への
装着を説明する。回路部品842のプリント基板408
への装着は、2個の回路部品装着装置18,20により
交互に行われる。回路部品装着装置18,20がそれぞ
れ回路部品842を取り出す回路部品供給装置は決まっ
ており、回路部品装着装置18は回路部品供給装置14
から回路部品842を取り出し、回路部品装着装置20
は回路部品供給装置16から回路部品842を取り出
す。それぞれ同じ側に設けられた回路部品供給装置から
回路部品842を取り出すのであり、2個の回路部品装
着装置18,20の各Y軸スライド658,660が装
着ヘッド650,652による回路部品842の取出し
時および装着時に干渉することはない。
【0126】回路部品842の装着開始に先立ってプリ
ント基板408の基準マークが、基準マーク撮像装置8
54により撮像される。基準マークの撮像は、前述のよ
うにプリント基板408がメインコンベヤに搬入される
とともに位置決め支持され、装着に備えて待機している
間に行われる。撮像は、待機中のプリント基板408を
支持しているメインコンベヤとY軸方向において同じ側
に設けられた回路部品装着装置の基準マーク撮像装置8
54により行われる。一方のメインコンベヤにより位置
決め支持されたプリント基板408への回路部品842
の装着が行われている間に、他方のメインコンベヤにプ
リント基板408が搬入され、位置決め支持されれば、
そのメインコンベヤと同じ側に設けられた回路部品装着
装置は、自身が保持する全部の回路部品842のプリン
ト基板408への装着終了後、回路部品供給装置へ回路
部品842を受け取りに行く途中で基準マークを撮像す
る。1枚のプリント基板408について、予定された全
部の回路部品842の装着が終了する前であっても、次
に回路部品842が装着されるプリント基板408が搬
入されれば、基準マークの撮像が行われるのである。プ
リント基板408には対角線上に2個の基準マークが設
けられており、コンピュータ1052は、回路部品84
2の吸着,装着等の制御の間に、撮像データに基づいて
プリント基板408上の複数の部品装着箇所の各々につ
いてX軸,Y軸方向の位置誤差を演算してメモリに格納
する。
【0127】2個の装着ヘッド650,652のうち、
装着ヘッド650による回路部品842の装着を代表的
に説明する。まず、装着ヘッド650は回路部品供給装
置14へ移動させられ、予め設定された数の回路部品8
42を回路部品供給装置14から取り出す。ここでは装
着ヘッド650の1回の回路部品842の装着数が20
個であり、20個の部品吸着軸766の全部が回路部品
842を吸着するものとする。また、説明を容易にする
ために、複数のフィーダ54はプリント基板408への
回路部品842の装着順に並べられており、間欠回転体
762の1ピッチずつの間欠回転により、20個の部品
吸着ノズル784が間欠的に旋回させられるとともに、
間欠回転体762の最短距離の移動により、順次回路部
品842を吸着し、装着するものとする。
【0128】そのため、回路部品842の取出し時に
は、間欠回転体762の間欠回転により、20個の部品
吸着軸766が順次部品吸着装着位置に位置決めされる
とともに、XYロボット662により、回路部品842
を供給するフィーダ54の部品取出位置上へ移動させら
れる。なお、間欠回転体762が間欠回転させられると
き、駆動歯車716が同方向に同角速度で回転させら
れ、部品吸着軸766が回転させられないようにされ
る。
【0129】部品吸着軸766が部品吸着装着位置へ到
達する前であって、カムフォロワ804が昇降駆動部材
892の昇降駆動部896の下面に係合する状態になれ
ば、リニアモータ886が起動され、移動部材890が
下降させられるとともに昇降駆動部材892が下降させ
られ、部品吸着軸766が下降させられる。部品吸着軸
766の旋回と下降とが並行して行われるのである。部
品吸着軸766は、部品吸着ノズル784が回路部品8
42に接触する前に部品吸着装着位置に到達し、停止し
ており、部品吸着ノズル784は正確に回路部品842
に接触することができる。なお、部品吸着軸766が部
品吸着装着位置において昇降駆動部材892により下降
させられる場合にも、被駆動歯車800は駆動歯車71
6に噛み合った状態に保たれる。
【0130】前記フィーダ54により保持された部品収
容テープ156は、エンボスタイプの部品収容テープで
あり、部品収容テープ156に収容された回路部品84
2の上面(被吸着面)の上下方向(部品吸着軸766の
移動方向に平行な方向)の位置は、回路部品842の高
さに関係なく一定である。また、12個の部品吸着ノズ
ル784は種類が同じであり、部品吸着装着位置に位置
決めされた部品吸着ノズル784の吸着管788の下面
(吸着面)の高さは一定である。そのため、部品吸着装
着位置に位置決めされた部品吸着ノズル784の吸着管
788の下面と、フィーダ54により供給され、部品取
出位置に位置する回路部品842の上面との距離は、回
路部品842の種類に関係なく一定であり、昇降駆動部
材892の昇降距離は一定であって、吸着管788の下
面と回路部品842の上面との距離より僅かに大きくさ
れている。昇降駆動部材892は、吸着管788が回路
部品842に接触した後、更に小距離下降させられ、回
路部品842が確実に吸着されるようにされているので
あり、余分な下降距離は部品吸着ノズル784の圧縮コ
イルスプリング790の圧縮により吸収される。また、
リニアモータ886が速度制御されることにより、部品
吸着軸766は、下降開始時に滑らかに加速して下降さ
せられた後、滑らかに減速させられて回路部品842に
衝撃少なく当接させられる。昇降駆動部材892は、吸
着管788が回路部品842に接触した後、小距離下降
させられるときも減速され続けながら下降する。リニア
モータ886を駆動源として部品吸着軸766を昇降さ
せれば、下降速度および昇降距離を自由に設定すること
ができ、回路部品842をより短い時間で吸着し、ま
た、装着することができる。
【0131】図25のタイムチャートに、XYロボット
662の作動時期(すなわち装着ヘッド650の移動時
期)と、間欠回転体762の間欠回転時期と、部品吸着
軸766の昇降時期との関係を示す。これら時期はそれ
ぞれ、装着ヘッド650の移動速度,間欠回転体762
の回転速度および部品吸着軸766の昇降速度で表され
ている。同図において山形を成す線のうち、時間の経過
に従って頂点に向かう斜めの線は速度の増大を表し、頂
点から離れる斜めの線は速度の減少を表す。保持方位補
正変更とは、後述するように、部品吸着軸766により
吸着された回路部品842の保持方位誤差の補正あるい
は方位の予め設定された方位への変更であり、駆動歯車
716が回転させられ、部品吸着軸766が回転させら
れることにより行われる。また、部品保持テープ送り
は、フィーダ54における部品収容テープ156の送り
であり、撮像は回路部品撮像装置820による回路部品
842の撮像である。撮像時期は、速度ではなく、有無
で表されている。
【0132】移動部材890の下降と共に主エアシリン
ダ930が下降させられ、作用部材952が下降させら
れるとともに、リンク1030の回動により移動部材1
034が上昇させられて作用部材1002が上昇させら
れる。部品吸着時および装着時には、図26に示すよう
に、主エアシリンダ930,974および補助エアシリ
ンダ984の駆動指令が出力され、主エアシリンダ制御
用電磁弁1064,1066,補助エアシリンダ制御用
電磁弁1068が切り換えられる。作用部材952,1
002を作用位置側へ移動させるように作動するエアシ
リンダについてはON指令が出力され、作用部材95
2,1002を非作用位置側へ移動させるように作動す
るエアシリンダについてはOFF指令が出力される。そ
れにより、回路部品842の吸着時には、図19に示す
ように、主エアシリンダ930のピストンロッド946
がシリンダチューブ934から突出させられ、作用部材
952がシリンダチューブ934から突出した作用位置
に位置させられる。また、主エアシリンダ974のピス
トンロッド982はシリンダチューブ976から突出さ
せられ、補助エアシリンダ984のピストンロッド99
4はシリンダチューブ988内へ引っ込まされ、作用部
材1002が非作用位置に位置させられる。なお、以
下、主エアシリンダ930,974および補助エアシリ
ンダ984の各ピストンロッド946,982,994
が突出状態あるいは引込状態にあることを、主エアシリ
ンダ930,974および補助エアシリンダ984が突
出状態あるいは引込状態にあると称する。
【0133】移動部材890の下降に伴って、図27に
示すように、作用部材952が圧力切換弁860の切換
部材874に係合し、下方へ移動させる。この際、作用
部材1002は上昇するが切換部材874に係合せず、
切換部材874が負圧供給位置へ移動させられて圧力切
換弁860が負圧供給状態に切り換えられ、部品吸着ノ
ズル784に負圧が供給される。このとき切換部材87
4は、ストッパ部876がハウジング872に当接して
停止している。移動部材890および1034は、昇降
駆動部材892の下降に伴って互いに逆向きに移動させ
られ、切換部材874に互いに反対側から作用するが、
機械的に同期して移動させられるため、誤作動,作動遅
れ等によって2つの作用部材952,1002が同時に
切換部材874に作用したり、作用時期が不適正になっ
たりすることがない。回路部品874のプリント基板4
08への装着時も同じである。
【0134】圧力切換弁860は、吸着管788が回路
部品842に当接する直前に吸着管788の先端開口部
に負圧が供給されるタイミングで切り換えられ、吸着管
788が回路部品842に接触した後、極く短時間で回
路部品842を吸着するのに十分な高さの負圧が得ら
れ、迅速に回路部品842を吸着することができる。圧
力切換弁860の切換タイミングは、下降開始時におけ
る主エアシリンダ930の移動部材890に対する上下
方向の位置を調節することにより調節し得る。このよう
に部品吸着ノズル784の下降と圧力切換弁860の切
換えとは機械的に同期して行われるため、負圧の供給タ
イミングがずれることがなく、吸着ミスの発生が良好に
回避される。回路部品874のプリント基板408への
装着時も同じであり、負圧の解除タイミングがずれるこ
とがなく、装着ミスの発生が良好に回避される。
【0135】移動部材890(昇降駆動部材892)
は、前述のように、吸着管788が回路部品842に接
触した後、更に小距離下降させられるが、このときに
は、切換部材874が負圧供給位置まで移動し、ストッ
パ部876がハウジング872に当接して停止してお
り、余分な下降距離は作用部材952が圧縮コイルスプ
リング962を圧縮して移動部材890に対して相対移
動することにより許容される。
【0136】回路部品842の吸着後、移動部材890
が上昇させられ、昇降駆動部材892が上昇させられ
る。この際、部品吸着軸766は圧縮コイルスプリング
806の付勢力により昇降駆動部材892に追従して上
昇させられ、テープ状収容容器152から回路部品84
2を取り出す。移動部材890が上昇させられれば、主
エアシリンダ930が上昇させられ、作用部材952が
上昇させられて切換部材874から離間させられるが、
切換部材874は負圧供給位置へ移動させられた状態に
保たれ、回路部品842が部品吸着ノズル784により
吸着された状態に保たれる。また、移動部材1034の
下降により作用部材1002が下降させられる。
【0137】移動部材890が上昇端位置へ到達して昇
降駆動部896が固定カム712の切欠898に嵌合す
る前に間欠回転体762が回転を開始させられ、カムフ
ォロワ804が昇降駆動部896の下面に沿って移動さ
せられる。部品吸着軸766の旋回と上昇とが並行して
行われるのである。部品吸着軸766の部品吸着および
装着のための昇降と旋回とが並行して行われることによ
り、部品吸着装着位置に複数の部品吸着軸766が順次
到達する時間ピッチを短くすることができ、回路部品8
42の装着能率を向上させることができる。移動部材8
90が上昇端位置へ到達し、昇降駆動部896が切欠8
98に嵌合した後、カムフォロワ804が固定カム71
2のカム面808に乗り移り、回路部品842を吸着し
た部品吸着軸766が部品吸着装着位置から退避させら
れ、次に回路部品842を吸着する部品吸着軸766が
部品吸着装着位置へ迅速に移動させられる。
【0138】次に回路部品842を吸着する部品吸着軸
766は、装着ヘッド650がXYロボット662によ
ってX軸方向へ移動させられることにより、回路部品8
42を供給するフィーダ54の部品取出位置上へ移動さ
せられる。なお、同じフィーダ54から回路部品842
が取り出されるのであれば、装着ヘッド650はX軸方
向へは移動させられず、間欠回転体762が回転させら
れるのみである。フィーダ54においては、回路部品8
42の取出し後、部品収容テープ156が1ピッチ送ら
れ、次に取り出される回路部品842が部品取出位置に
位置決めされる。
【0139】間欠回転体762が回転させられて部品吸
着軸766が部品吸着装着位置へ移動させられるとき、
リニアモータ886あるいは制御装置1050の誤作動
等により、カムフォロワ804が昇降駆動部896の下
面に係合する前に昇降駆動部材892が既に下降してい
てカムフォロワ804より下方に位置することがあれ
ば、被駆動歯車800や部品吸着軸766の軸部材76
8が昇降駆動部896に当接する。しかし、部品吸着軸
766の旋回に伴って昇降駆動部材892に設定値以上
の力が加えられれば、昇降駆動部材892は図22に二
点鎖線で示す退避位置へ回動させられ、昇降駆動部材8
92や部品吸着軸766等の損傷が回避される。昇降駆
動部材892の退避位置への回動は移動検知装置920
により検知され、その検知信号に基づいて吸着作業が停
止させられる。異常原因の解消後、吸着が開始される。
昇降駆動部材892が作用位置へ戻されるとともに、昇
降駆動部896が切欠898に嵌合され、部品吸着軸7
66のカムフォロワ804が昇降駆動部896の下面に
係合させられて吸着が再開される。回路部品842のプ
リント基板408への装着時も同じである。
【0140】なお、例えば、リニアモータ886や制御
装置1050のリニアモータ886を制御する部分等の
誤作動等と、旋回用サーボモータ742や制御装置10
50の旋回用サーボモータ742を制御する部分等の誤
作動等とが同時に生じ、本来、部品吸着軸766が部品
吸着装着位置において停止すべきであるのに停止せず、
かつ、部品吸着軸766の部品吸着装着位置の通過時に
昇降駆動部材892が下降位置にあることがあっても、
部品吸着軸766は旋回しつつ昇降駆動部材892を退
避位置へ回動させ、また、カムフォロワ804は切欠8
98を乗り越えて損傷が回避される。
【0141】回路部品842は部品吸着軸766により
フィーダ54から取り出された後、プリント基板408
への装着前に回路部品撮像装置820により撮像され
る。部品吸着装着位置と撮像位置とは、図16に示すよ
うに5ピッチ(間欠回転体762における20個の部品
吸着軸766の配設ピッチを1ピッチとする)離れてお
り、回路部品842を吸着した部品吸着軸766は、間
欠回転体762の間欠回転により、他の部品吸着軸76
6が部品吸着装着位置へ移動させられるのと並行して撮
像位置へ移動させられる。そして、回路部品842が回
路部品撮像装置820により撮像され、X軸,Y軸方向
の各保持位置誤差および保持方位誤差が演算される。撮
像位置における回路部品842の撮像は、吸着する回路
部品842の数等によっては、部品吸着装着位置におけ
る回路部品842の吸着と並行して行われ、また、装着
と並行して行われることもあるが、撮像のみが行われる
こともある。それについては後に説明する。20個の部
品吸着軸766は間欠回転体762に搭載されていて、
間欠回転体762の間欠回転により、回路部品842を
吸着していない部品吸着軸766あるいは回路部品84
2を吸着した部品吸着軸766が部品吸着装着位置へ移
動させられるのと並行して、回路部品842を吸着した
部品吸着軸766が撮像位置へ移動させられるため、回
路部品842の吸着と撮像とを並行して行い、装着と撮
像とを並行して行うことが可能であり、撮像結果に基づ
く保持位置誤差および保持方位誤差の算出に必要な時間
を確保しつつ回路部品842の装着能率を向上させるこ
とができる。
【0142】20個の部品吸着軸766の全部が回路部
品842を吸着したならば、装着ヘッド650はXYロ
ボット662によりプリント基板408上へ移動させら
れ、回路部品842を装着する。回路部品842の装着
は、X軸スライド654上においては部品吸着時と同じ
位置で行われる。プリント基板408に回路部品842
を装着する部品吸着軸766は、間欠回転体762の回
転により部品吸着装着位置に位置決めされ、XYロボッ
ト662によって装着ヘッド650が移動させられるこ
とにより、プリント基板408の部品装着箇所上へ移動
させられる。回路部品842の吸着と装着とが同じ位置
で行われるため、吸着,装着時に部品吸着軸766を昇
降させるための駆動源(リニアモータ886)が1つで
済み、装置を安価に構成することができるとともに、X
Yロボット662作動時の慣性負荷が小さくて済み、装
着ヘッド650を高速で移動させ得る。
【0143】部品吸着軸766が間欠回転体762の回
転により部品吸着装着位置に位置決めされるのと並行し
て、回路部品842は保持方位誤差が補正されるととも
に、予めプログラムされた角度により設定される方位へ
回転させられる。駆動歯車716を間欠回転体762に
対して相対回転させ、部品吸着軸766を自身の軸線の
まわりに回転させるのである。
【0144】駆動歯車716は全部の部品吸着軸766
に固定の各被駆動歯車800と噛み合わされており、保
持方位誤差を補正すべき部品吸着軸766以外の部品吸
着軸766も回転させられる。そのため、2番目以降に
回路部品842を装着する部品吸着軸766について
は、自身の保持方位誤差および設定された方位に加え
て、先に回路部品842を装着した部品吸着軸766の
回転角度および方向に基づいて回転角度および方向が設
定される。また、XYロボット662の移動距離は、回
路部品842およびプリント基板408の部品装着箇所
の各X軸,Y軸方向の位置誤差を解消すべく、補正され
る。
【0145】部品装着時にも部品吸着時と同様に、部品
吸着軸766が部品吸着装着位置に到達する前であっ
て、カムフォロワ804が昇降駆動部材892の昇降駆
動部896の下面に係合した状態で移動部材890が下
降させられ、部品吸着軸766が下降させられる。回路
部品842をプリント基板408に載置するときには、
部品吸着軸766は部品吸着装着位置に至って停止して
おり、正確に回路部品842をプリント基板408に装
着することができる。
【0146】移動部材890が下降させられれば、作用
部材952が下降させられるとともに作用部材1002
が上昇させられるが、回路部品842の装着時には、主
エアシリンダ930は引込状態とされ、作用部材952
が非作用位置に位置させられている。それに対し、作用
部材1002は回路部品842の吸着時より高く、切換
部材874に近い作用位置に位置させられていて、当接
部材1014が圧力切換弁860の切換部材874に係
合して上方へ移動させ、負圧解除位置へ移動させて圧力
切換弁860を負圧解除状態に切り換える。このとき、
切換部材874は、ストッパ部878がハウジング87
2に当接して停止する。
【0147】作用部材1002は、後述するように、主
エアシリンダ974が引込状態とされ、補助エアシリン
ダ984が突出状態とされることにより得られる作用位
置と、主,補助エアシリンダ974,984が共に引込
状態とされることにより得られる作用位置であって、主
エアシリンダ974のみが引込状態とされることにより
得られる作用位置より高い作用位置とに選択的に位置さ
せられる。
【0148】圧力切換弁860へのエアの供給,遮断を
制御する電磁開閉弁1024は、当接部材1014が切
換部材874に当接する前に開かれており、圧力切換弁
860が負圧解除状態に切り換えられれば、直ちに圧力
切換弁860から部品吸着ノズル784に向かってエア
の供給が開始され、回路部品842が迅速に解放され
る。当接部材1014が切換部材874に当接すると
き、圧力切換弁860と部品吸着ノズル784とを接続
する通路780,862等内は負圧状態になっており、
圧力切換弁860が負圧解除状態に切り換えられて圧力
切換弁860に供給されるエアが吸着管788の先端開
口部に到達するまでに時間を要するが、回路部品842
を迅速に解放するためには、この時間を短くすることが
必要である。供給されるエアの流量が多ければ到達時間
を短くすることができるが、回路部品842を吸着管7
88から離間させるには多過ぎて、回路部品842をプ
リント基板408上で移動させ、あるいは吹き飛ばして
しまう恐れがある。そのため、当接部材1014に溝1
016が設けられ、エアが漏らされて流量が減少するよ
うにされている。圧力切換弁860が負圧解除状態に切
り換えられた後、エアが吸着管788の先端開口部に到
達するまでの間も溝1016からエアが漏れるが、圧力
切換弁860の切換直後は、圧力切換弁860と部品吸
着ノズル784とを接続する通路780等内が負圧状態
にあるため、溝1016からエアが漏れても、供給され
るエアの多くが部品吸着ノズル784へ流れ、吸着管7
88の先端開口部に迅速にエアが供給される。吸着管7
88の先端開口部にエアが供給され、部品吸着ノズル7
84内の圧力が大気圧に近くなり、あるいは大気圧以上
まで増大すれば、圧力切換弁860と部品吸着ノズル7
84とを接続する通路780等内の圧力が増大するた
め、溝1016からのエアの漏れ量が増える一方、部品
吸着ノズル784へ流れるエアの流量が減少し、回路部
品842を吸着管788から離間させるのに適当な量の
エアが得られる。
【0149】可変絞り弁1026の絞り量は、このよう
に部品吸着ノズル784に迅速にエアが供給され、部品
吸着ノズル784内の圧力が上昇した後は、溝1016
からのエアの漏れにより回路部品842が適切な量のエ
アによって吸着管788から離間させられる量に設定さ
れる。可変絞り弁1026のエアの絞り量の調節によっ
て部品吸着ノズル784内へ供給されるエアと大気中に
漏れるエアとの総流量を調節することができ、結果的
に、圧力切換弁860の負圧解除状態への切換直後と、
圧力増大後とにおける部品吸着ノズル784へのエアの
流量の比を調節することができる。なお、部品吸着ノズ
ル784が複数種類搭載されている場合には、中間の大
きさの部品吸着ノズル784に合わせて絞り量が設定さ
れる。
【0150】また、当接部材1014が切換部材874
に当接した当初は、圧力切換弁860が負圧解除位置に
切り換えられておらず、通路1022は切換部材874
により塞がれ、部品吸着ノズル784から遮断されてい
るため、通常であればエアの流れが一旦停止してしま
う。しかし、溝1016が設けられているため、溝10
16を通ってエアが流出してエアの流れができるため、
切換部材874が負圧解除位置へ切り換えられ、負圧の
供給が遮断されると同時に遅滞なく、また脈動少なく部
品吸着ノズル784に向かってエアが供給される。
【0151】このように回路部品842は、エアの供給
によって迅速に解放されるため、圧力切換弁860の負
圧解除状態への切換えは、回路部品842がプリント基
板408に接触した後に吸着管788の先端開口部にエ
アが供給されるタイミングで行われる。回路部品842
がプリント基板408に載置される前に吸着管788の
先端開口部にエアが供給されれば、回路部品842の位
置がずれる恐れがあるからである。
【0152】回路部品842の高さが高いほど、短い下
降距離でプリント基板408に接触し、圧力切換弁86
0の負圧解除状態への切換時期(エアの供給による回路
部品842の解放時期)を早くすることができる。圧力
切換弁860の切換時期は、回路部品842の高さに応
じて設定することが望ましいが、作用部材1002の作
用位置が2種類に変更され、圧力切換弁860の切換時
期が2種類に変更されるようになっている。そのため、
回路部品842を高さに応じて大小2種類に分類し、大
きい回路部品842については、移動部材890の下降
距離が短くされるとともに、作用部材1002の作用位
置が高い側に選択されて圧力切換弁860の切換時期が
早くされ、小さい回路部品842については、移動部材
890の下降距離が長くされるとともに、作用部材10
02の作用位置が低い側に選択されて圧力切換弁860
の切換時期が遅くされる。
【0153】具体的には、高さが0より大きく3mm以下
の回路部品842が小さい回路部品842とされ、3mm
より大きく、6mm以下の回路部品842が大きい回路部
品842とされている。大小いずれの分類においても、
移動部材890の下降距離は、各分類に属する複数種類
の回路部品842のうち、高さが最も小さい回路部品8
42に合わせて設定される。図28および図29に示す
ように、部品吸着装着位置に位置決めされた部品吸着軸
766の吸着管788の下面とプリント基板408との
間の距離を14mmとすれば、小さい回路部品842の場
合、下降距離は(14+α)mmとされ、大きい回路部品
842の場合は(11+α)mmとされる。高さが最も小
さい回路部品842が確実にプリント基板408に接触
するようにされているのである。なお、作用部材100
2の2つの作用位置の上下方向の距離の差は3mmとされ
ている。
【0154】圧力切換弁860の切換タイミングは、作
用部材1002の移動部材1034に対する上下方向の
位置を調節することにより、すなわち、補助エアシリン
ダ984の主エアシリンダ974に対する上下方向の位
置および支持部材998の補助エアシリンダ984に対
する上下方向の位置をそれぞれ調節することにより調節
可能である。圧力切換弁860の切換タイミングは、大
きい回路部品842の装着時および小さい回路部品84
2の装着時のいずれにおいても、各分類に含まれる回路
部品842のうち、高さが最も小さい回路部品842が
プリント基板408上に載置された後に、吸着管788
の先端開口部にエアが供給されるタイミングで圧力切換
弁860の切換えが行われるように調節されている。大
小の各分類にそれぞれ属する回路部品842のうち、高
さが大きい回路部品842についてはエアの供給時期が
遅れるが、いずれの回路部品842についても、プリン
ト基板408への載置後にエアの供給により解放される
ことが保証されているのである。移動部材890の下降
距離は、回路部品842が確実にプリント基板408に
載置されるとともに、上記のように設定されたタイミン
グで圧力切換弁860が切り換えられ、切換部材874
のストッパ部878がハウジング872に当接して負圧
解除位置へ移動した状態となることが保証される大きさ
に設定されている。
【0155】高さが0より大きく、3mm以下の回路部品
842のプリント基板408への装着時には、図26に
示す駆動指令に従って主エアシリンダ930,974お
よび補助シリンダ984が駆動され、図28(a)に示
すように、主エアシリンダ974が引込状態とされると
ともに補助エアシリンダ984が突出状態とされ、作用
部材1002が下側の作用位置にあって、圧力切換弁8
60の切換時期が遅くなるようにされる。また、主エア
シリンダ930は引込状態とされ、作用部材952は非
作用位置に位置させられて切換部材874に接触しない
ようにされる。なお、図28(a),(b)および後述
する図29(a),(b)には、図示の都合上、切換弁
制御装置882を構成する部材の一部が図示されてい
る。
【0156】移動部材890の下降により、図28
(b)に示すように、回路部品842がプリント基板4
08に接触し、その後、更に移動部材890が小距離下
降させられる。この下降は、部品吸着ノズル784の圧
縮コイルスプリング790の圧縮により許容される。
【0157】また、当接部材1014が切換部材874
を上方へ移動させ、圧力切換弁860が負圧解除状態に
切り換えられる。この切換え後の移動部材890の下降
(移動部材1034の上昇)は、支持部材998が引張
コイルスプリング1006を延ばしつつ作用部材100
2に対して上方へ移動することにより許容され、当接部
材1014および圧力切換弁860の損傷が回避され
る。吸着管788の先端開口部へのエア供給から設定時
間、すなわち回路部品842を解放するのに十分な時
間、エアが供給された後、電磁開閉弁1024が閉じら
れ、エアの供給が遮断される。
【0158】回路部品842の装着時にも、リニアモー
タ886は移動部材890の下降速度が加速,減速する
ように制御され、回路部品842が衝撃少なくプリント
基板408に接触させられる。下降距離は、大小同じ分
類に属する複数種類の回路部品842について共通であ
るが、回路部品842のプリント基板408への接触時
期は回路部品842の高さが大きいほど早いため、大小
同じ分類に属する回路部品842であっても、減速開始
時期は回路部品842の高さが大きいほど早くされる。
【0159】高さが大きい回路部品842のプリント基
板408への装着時には、図29(a)に示すように、
主エアシリンダ974および補助エアシリンダ984が
共に引込状態とされ、圧力切換弁860の切換時期が早
くなるようにされる。そして、移動部材890の下降に
より、図29(b)に示すように作用部材1002が上
昇し、当接部材1014が切換部材874に接触して負
圧解除位置へ移動させる。回路部品842のプリント基
板38への載置後、吸着管788の先端開口部にエアが
供給されて回路部品842が解放される。
【0160】回路部品842の装着後、移動部材890
が上昇させられるとともに、間欠回転体762が回転さ
せられ、次に回路部品842をプリント基板408に装
着する部品吸着軸766が部品吸着装着位置に位置決め
される。また、XYロボット662により装着ヘッド6
50が移動させられ、部品吸着装着位置が別の部品装着
箇所上へ移動させられる。回路部品842の装着時に
も、部品吸着軸766の上昇と間欠回転体762の間欠
回転とが並行して行われ、次に回路部品842を装着す
る部品吸着軸766が迅速に部品吸着装着位置に位置決
めされる。
【0161】このように、回路部品842の吸着時に
は、吸着管788が回路部品842に接触する前に吸着
管788の先端開口部に負圧が供給されて迅速に回路部
品842を吸着することができ、回路部品842の装着
時には、移動部材890の下降距離および圧力切換弁8
60の負圧解除状態への切換時期が回路部品842の高
さに応じて2種類に変更され、移動部材890の無駄な
下降が少なくされるとともに、回路部品842がプリン
ト基板408への載置後にエアの供給によって迅速に解
放されることにより、部品吸着に要する時間および部品
装着に要する時間が短くなり、装着能率の高い回路部品
装着装置18,20が得られる。
【0162】図25のタイムチャートに示すように、X
Yロボット662の作動による装着ヘッド650の水平
移動,間欠回転体762の間欠回転,回路部品842の
保持方位誤差の補正および変更,部品吸着軸766の部
品装着のための昇降が繰り返し行われて、装着ヘッド6
50において保持された全部の回路部品842がプリン
ト基板408に装着されたならば、装着ヘッド650は
次に装着する回路部品842の取出しのために回路部品
供給装置14へ移動する。回路部品装着装置18による
回路部品842の装着中に、回路部品装着装置20は回
路部品供給装置16から回路部品842の取出しを行っ
ており、回路部品装着装置18による回路部品842の
装着終了後、直ちに交替してプリント基板408への回
路部品842の装着を開始する。プリント基板408へ
は殆ど休みなく回路部品842が装着され、能率良く装
着が行われるのである。
【0163】なお、吸着エラーが発生した場合、例えば
吸着された回路部品842が予定された種類とは異なる
場合、あるいは回路部品842の保持方位誤差が過大で
ある場合等には、回路部品842はプリント基板408
に装着されない。部品吸着軸766が部品吸着装着位置
に位置決めされてもリニアモータ886が起動されず、
部品吸着軸766が下降させられないのである。そし
て、装着ヘッドが保持する全部の回路部品842(吸着
エラーのあった回路部品842は除く)の装着終了後、
回路部品供給装置へ移動する間に装着ヘッドは図示しな
い回路部品収容器上へ移動させられ、エラーのあった回
路部品842が捨てられる。このとき、捨てられる回路
部品842を吸着した部品吸着軸766は部品吸着装着
位置に位置決めされており、その部品吸着軸766が回
路部品収容器上に至った後、あるいは回路部品収容器上
に至る直前にリニアモータ886が起動される。作用部
材952が非作用位置に、作用部材1002が作用位置
に位置させられており、移動部材890の下降により作
用部材1002が切換部材874に係合して負圧解除位
置へ移動させ、圧力切換弁860が負圧解除状態に切り
換えられて回路部品842が捨てられる。作用部材10
02が上側の作用位置に位置させられていれば、下側の
作用位置に位置させられた場合よりも、リニアモータ8
86の起動後、短い時間で回路部品842が解放され
る。装着ヘッドは、回路部品収容器上において停止させ
られた状態で回路部品842を捨てるが、回路部品収容
器が長手形状の収容器であれば、装着ヘッドを停止させ
ることなく、移動しつつ回路部品842を捨てることも
可能である。
【0164】前述のように、回路部品842を吸着した
部品吸着軸766は、吸着後、次の部品吸着軸766が
間欠回転体762の回転により部品吸着装着位置へ移動
させられるのと並行して撮像位置に向かって移動させら
れ、撮像位置に至ったとき、回路部品842が回路部品
撮像装置820により撮像される。しかし、部品吸着装
着位置と撮像位置とは5ピッチ離れており、装着する回
路部品842の数が5個以下の場合は勿論、20個であ
っても、予定数の回路部品842の吸着が終了したと
き、撮像の済んでいない回路部品842が生ずる。
【0165】そのため、回路部品装着装置18,20
の1回の部品吸着数が20個であり、20個の部品吸着
軸766の全部が回路部品842の吸着に使用される場
合であって、1番目ないし5番目に吸着される回路部品
842の方位変更角度が0±15度(−15度以上+1
5度以下、他も同じ),90±15度,180±15度
および270±15度の範囲内の場合、回路部品装着
装置18,20の1回の部品吸着数が20個であり、2
0個の部品吸着軸766の全部が回路部品842の吸着
に使用される場合であって、1番目ないし5番目に吸着
される回路部品842の方位変更角度が0±15度,9
0±15度,180±15度および270±15度の範
囲外の角度の場合、部品吸着数が20個より少ない場
合の3つの場合についてそれぞれ、予定された全部の回
路部品842の吸着後における回路部品842の撮像が
異なる態様で行われる。
【0166】回路部品842は、部品吸着軸766によ
り回路部品供給装置14,16により供給された際の方
位とは異なる方位でプリント基板408に装着されるこ
とがある。方位変更角度とは、回路部品842を供給時
(部品吸着軸766の部品受取り時)の方位(誤差を含
まない方位)から装着時の方位へ回転させるための角度
であり、回路部品842の種類,装着箇所等に応じて装
着プログラムにおいて予め設定されている。なお、方位
変更角度は、部品吸着軸766を一方向へ回転させる角
度で設定されているが、実際の回転角度および方向は、
回路部品842を最小の回転角度で方位変更角度により
設定された方位へ回転させる角度および方向に設定され
る。
【0167】まず、についてを説明する。回路部品8
42の吸着数が20個の場合、図30に示すように、1
番目から15番目の回路部品842は、6番目から20
番目の回路部品842の吸着と並行して撮像され、方位
誤差角度θ1a〜θ15aが画像認識角度として取得さ
れる。そして、20番目の部品吸着軸766が回路部品
842を吸着した状態から間欠回転体762が1ピッチ
回転させられれば、1番目に回路部品842を吸着した
部品吸着軸766が部品吸着装着位置に戻り、回路部品
842をプリント基板408に装着することができる。
【0168】しかし、吸着終了時には16番目ないし2
0番目に吸着された回路部品842(以下、16番目な
いし20番目の回路部品842と称する。1番目ないし
15番目に吸着された回路部品842についても同
じ。)については撮像が行われていないため、1番目な
いし5番目の回路部品842の方位変更角度が0±15
度,90±15度,180±15度および270±15
度の範囲内である場合は、1番目ないし5番目の回路部
品842のプリント基板408への装着と並行して、1
6番目ないし20番目の回路部品842の撮像が行われ
る。
【0169】このことは、本回路部品装着システム8に
おいて、撮像の結果、回路部品842が0度,90度,
180度,270度に対して±30度の範囲を超えて傾
斜している場合、吸着エラーが発生したと判断され、装
着されないようにされていることと関連がある。本回路
部品装着システム8においては、20個の部品吸着軸7
66にそれぞれ固定された被駆動歯車800は共通の駆
動歯車716に噛み合わされており、プリント基板40
8に装着される回路部品842を回転させるとき、他の
部品吸着軸766も同角度、同方向へ回転させられる。
そのため、装着と撮像とが並行して行われる場合、撮像
される回路部品842の方位には、その回路部品842
自身の方位誤差角度のみならず、並行して装着される回
路部品842の方位変更角度および方位誤差補正角度も
含まれている。したがって、並行して装着される回路部
品842の方位変更角度および方位誤差補正角度の方向
および大きさを考慮に入れない単純な規則で、撮像され
た回路部品842に過大な保持方位誤差が発生している
か否かを判定するためには、回路部品842が0度,9
0度,180度,270度を中心として±αの範囲を外
れた場合には過大な保持方位誤差が発生したとすること
が必要であり、±αの大きさは、撮像される回路部品の
方位誤差角度と、並行して装着される回路部品842の
方位変更角度および方位誤差補正角度とを考慮して決定
されるべきである。方位誤差角度と方位誤差補正角度と
が0である極限の状態を考えれば、αは45度自体を除
外する大きさとすればよいのであるが、実際には方位誤
差角度と方位誤差補正角度とは0ではないため、45±
βの範囲を除外する大きさに設定することが必要であ
る。
【0170】本回路部品装着システム8においては、方
位誤差角度が殆どの場合±5度以内であり、何らかの異
常が発生した場合でなければ±10度を超えることはな
いという事実を考慮して、±αが次のようにして±30
度と決められている。1番目ないし5番目の回路部品8
42の方位変更角度が0±15度,90±15度,18
0±15度および270±15度の範囲内である場合
は、1番目ないし5番目の回路部品842がプリント基
板408に装着される際に回転させられるとしても殆ど
の場合20度以内である。例えば、保持方位誤差が+5
度生じていて、方位変更角度が−15度であれば、回転
角度は20度になるからである。そのため、撮像される
回路部品842に保持方位誤差が+5度生じており、そ
れに加えて20度回転させられても撮像される回路部品
842の回転角度は25度であって、±30度の範囲外
となることはない。なお、1番目ないし5番の回路部品
842の保持方位誤差が+10度、撮像される回路部品
842の保持方位誤差が+10度である場合には、撮像
される回路部品842の回転角度は最大35度になる
が、そのようなことは実際上、殆ど生ぜず、吸着エラー
が生じていないのに生じているとして回路部品842が
廃棄される確率は極めて小さく、実用上問題はない。装
着と撮像とを並行して行うようにしても支障は殆どない
のである。
【0171】このように1番目ないし5番目の回路部品
842の装着と、16番目ないし20番目の回路部品8
42の撮像とが並行して行われる場合、20個の回路部
品842の吸着終了後、間欠回転体762は、XYロボ
ットにより水平移動させられ、部品吸着装着位置がプリ
ント基板408の部品装着箇所上へ移動させられる間
に、1ピッチ間欠回転させられるとともに部品吸着軸7
66が自身の軸線のまわりに回転させられる。それによ
り1番目の回路部品842を吸着した部品吸着軸766
が部品吸着装着位置へ移動させられるとともに、回路部
品842は保持方位誤差を補正され、かつ、方位変更角
度により設定された方位へ回転させられ、移動後、直ち
にプリント基板408に装着される。
【0172】図30に示すように、1番目の回路部品8
42を保持する部品吸着軸766のトータルの回転角度
は(−θ1a+θ1b)であり、16番目の回路部品8
42の画像認識角度は、1番目の回路部品842の回転
角度(−θ1a+θ1b)を含み、(θ16a−θ1a
+θ1b)となる。そのため、16番目の回路部品84
2の装着時吸着軸トータル回転角度は、方位誤差角度
(θ16a−θ1a+θ1b)を解消するための角度に
自身の方位変更角度θ16bを加えた角度(−θ16a
+θ1a−θ1b)+θ16bとなる。17番目ないし
20番目の回路部品842についても同じである。ま
た、2番目以降の部品吸着軸766は、先に回路部品8
42を装着した部品吸着軸766の回転時に同時に回転
させられているため、自身が保持する回路部品842の
方位誤差角度および方位変更角度に加えて、先に回路部
品842を装着した部品吸着軸766の回転角度および
方向に基づいて部品吸着軸766の回転角度および方向
が設定される。この回転角度および方向は、回路部品8
42を最小の角度で方位変更角度により設定された方位
へ回転させる角度および方向に設定される。
【0173】を説明する。1番目ないし5番目の回路
部品842の方位変更角度が0±15度,90±15
度,180±15度および270±15度の範囲外の角
度の場合、回路部品842のプリント基板408への装
着開始に先立って、それら5個の回路部品842の撮像
が行われる。1番目ないし5番目の回路部品842の方
位変更角度が0±15度,90±15度,180±15
度および270±15度の範囲外の角度の場合は、回路
部品842が±30度以上傾いていて吸着エラーと判断
されることがあり得るため、装着と撮像とが並行しては
行われないのである。
【0174】そのため、16番目ないし20番目の回路
部品842の撮像は、図25のタイムチャートに示すよ
うに、装着ヘッドがXYロボットによって水平移動させ
られ、部品吸着装着位置がプリント基板408の部品装
着箇所上へ移動させられる間に行われる。この撮像のた
めに間欠回転体762が5ピッチ分、90度回転させら
れることにより、1番目に回路部品842を吸着した部
品吸着軸766が部品吸着装着位置から撮像位置側へ4
ピッチ離れた位置へ移動させられる。そのため、20番
目の回路部品842の撮像後、間欠回転体762が逆方
向へ4ピッチ分、回転させられ、1番目に回路部品84
2を吸着した部品吸着軸766が部品吸着装着位置へ移
動させられる。また、この移動と並行して1番目の部品
吸着軸766が自身の軸線のまわりに回転させられ、回
路部品842の保持方位誤差が補正されるとともに、方
位変更角度により設定された方位へ回転させられる。
【0175】この際、16番目ないし20番目の回路部
品842の撮像に要する時間が装着ヘッドの水平移動に
要する時間より短ければ、図25のタイムチャートに示
すように、装着ヘッドの水平移動中に間欠回転体762
が回転させられるとともに、部品吸着軸766が回転さ
せられることとなる。撮像時間の方が長ければ、装着ヘ
ッドの水平移動終了後にも間欠回転体762が回転させ
られるとともに部品吸着軸766が回転させられる。
【0176】図31に示すように、1番目の回路部品8
42の方位誤差角度はθ1a度であり、誤差を補正する
ためには−θ1a度回転させることが必要である。ま
た、方位変更角度をθ1b度とすれば、回路部品842
はトータル(−θ1a+θ1b)度回転させることとな
る。2番目以降の回路部品842についても同様であ
り、部品吸着軸766は間欠回転体762の1ピッチの
回転によって部品吸着装着位置へ移動させられるのと並
行して回転させられる。2番目以降の部品吸着軸766
については、先に回路部品842を装着した部品吸着軸
766の回転角度および方向に基づいて部品吸着軸76
6の回転角度および方向が設定されることは、の場合
と同じである。
【0177】を説明する。装着する回路部品842の
数が15個ないし19個の場合、吸着する全部の回路部
品842の数をN個とすれば、先頭から数えて(N−1
5)個の回路部品842の方位変更角度が0±15度,
90±15度,180±15度および270±15度の
範囲外の角度であれば、前記の場合と同様に、予定さ
れた全部の数の回路部品842の吸着後、全部の回路部
品842について撮像が行われた後に、1番目に回路部
品842を吸着した部品吸着軸766が部品吸着装着位
置に戻されて回路部品842を装着する。
【0178】なお、吸着する回路部品842の数が15
個の場合、(N−15)は0であり、回路部品842の
撮像位置への到達と部品吸着装着位置への到達とが並行
して起こることはなく、部品吸着終了後、装着を伴わな
い間欠回転が5回行われ、全部の回路部品842が撮像
される。回路部品842の方位変更角度が0±15度,
90±15度,180±15度および270±15度の
範囲内の場合も同じである。
【0179】先頭から数えて(N−15)個の回路部品
842の方位変更角度が0±15度,90±15度,1
80±15度および270±15度の範囲内であれば、
間欠回転体762の間欠回転により、1番目に回路部品
842を吸着した部品吸着軸766が部品吸着装着位置
へ到達するまでの間、撮像位置に至った部品吸着軸76
6が保持する回路部品842の撮像のみが行われ、1番
目の回路部品842が部品吸着装着位置に至った後は、
装着と撮像とが並行して行われる。撮像のみが(20−
N)回行われる。換言すれば、(20−N)回の装着を
伴わない間欠回転が行われるのである。
【0180】例えば、装着される回路部品842の数が
17個の場合、図32に示すように、全部の回路部品8
42の吸着後、回路部品842の装着を伴わない間欠回
転体762の間欠回転が3回行われ、1番目の回路部品
842が部品吸着装着位置に向かって移動させられると
ともに、13番目ないし15番目の回路部品842が撮
像される。4ピッチ目の回転により1番目の回路部品8
42が部品吸着装着位置に到達するため、この間欠回転
の間に部品吸着軸766が自身の軸線のまわりに回転さ
せられ、回路部品842の保持方位誤差が補正されると
ともに、方位変更角度により設定された方位へ回転させ
られる。16番目および17番目の回路部品842の撮
像は1番目および2番目の回路部品842の装着と並行
して行われ、それらの画像認識角度には、1番目および
2番目の回路部品842の回転角度が含まれることとな
る。
【0181】17個の回路部品842の吸着後、装着ヘ
ッドが水平移動させられ、プリント基板408上へ移動
させられる。この間に13番目ないし15番目の回路部
品842の撮像が行われ、撮像が水平移動より先に終了
すれば、水平移動と並行して1番目の部品吸着軸766
の部品吸着装着位置への移動および回転が行われる。撮
像時間の方が長ければ、装着ヘッドの水平移動の終了後
にも撮像が行われるとともに、1番目の部品吸着軸76
6の部品吸着装着位置への旋回および自身の軸線まわり
の回転が行われることとなる。
【0182】装着される回路部品842の数が14個以
下の場合、装着と撮像とが並行して行われることはな
く、6個以上14個以下の場合は、全部の回路部品84
2の吸着後に間欠回転体762が5回間欠回転させられ
て、全部の回路部品842が撮像される。また、装着さ
れる回路部品842の数が5個以下の場合は、回路部品
842の数だけ間欠回転体762が間欠回転させられ
る。ただし、5個以下の場合は、装着される回路部品8
42が全部吸着されても、1番目に回路部品842を吸
着した部品吸着軸766は撮像位置に至らない。そのた
め、全部の回路部品842が吸着された後、1番目に回
路部品842を吸着した部品吸着軸766を撮像位置に
移動させるべく、間欠回転体762が回路部品842が
位置する位置と、撮像位置との間のピッチ分、一度に回
転させられ、その後、間欠回転体762がN回間欠回転
させられて撮像が行われる。
【0183】このように装着される回路部品842の数
が14個以下の場合も、撮像は間欠回転体762の水平
移動と並行して行われ、撮像が水平移動より先に終了す
れば、水平移動と並行して間欠回転体762が回転させ
られ、1番目の部品吸着軸766が部品吸着装着位置へ
移動させられるとともに自身の軸線のまわりに回転させ
られる。撮像が水平移動の後に終了すれば、撮像の終了
後、1番目の部品吸着軸766が部品吸着装着位置へ移
動さらせれるとともに、自身の軸線のまわりに回転させ
られる。また、撮像終了後、1番目に回路部品842を
吸着した部品吸着軸766を部品吸着装着位置へ移動さ
せるとき、間欠回転体762の回転方向は、最も回転角
度が少なくて済む方向に設定される。
【0184】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、部品吸着軸766は部品保持具の一種で
ある部品吸着具であって、部品保持具の一種である部品
保持軸を構成し、部品吸着ノズル784が部品吸着軸7
66の部品保持部たる部品吸着部を構成している。旋回
用サーボモータ742および制御装置1050の旋回用
サーボモータ742を制御して間欠回転体762を間欠
回転させる部分が、20個の部品吸着軸766を部品吸
着装着位置および撮像位置に順次位置決めする保持具位
置決め装置を構成し、搬送用移動部材たるX軸スライド
654,656を有するXYロボット662,664が
搬送用移動装置を構成している。メインコンベヤ40
0,402の昇降台598,昇降台昇降装置600,基
板吸着具602および案内部材566,568の押さえ
部570,572が回路基材保持装置を構成している。
また、間欠回転体762,被駆動プーリ740,駆動プ
ーリ744等が上記保持具位置決め装置と共に保持具旋
回装置の一種である吸着具旋回装置を構成している。前
記搬送用移動装置は保持具旋回装置を保持して移動する
のであり、吸着具旋回装置は、XYロボットと共に吸着
具移動装置を構成している。さらに、リニアモータ88
6は、昇降駆動部材892を昇降させる昇降駆動装置を
構成し、昇降駆動部材892と共に、部品受取装着位置
である部品吸着装着位置近傍に位置する部品吸着軸76
6を昇降させる個別の昇降装置を構成している。カム部
材たる固定カム712,カムフォロワ804,圧縮コイ
ルスプリング806が、部品保持具を移動軌跡に沿って
昇降させる昇降装置を構成している。制御装置1050
の部品吸着装着位置において部品吸着軸766に回路部
品供給装置14,16から供給される回路部品842を
受け取らせ、あるいはプリント基板408に回路部品8
42を装着させる部分が受取装着制御装置を構成してい
る。制御装置1050は、保持具旋回装置,搬送用移動
装置,個別昇降装置および受取装着制御装置を制御する
のである。さらに、複数の部品吸着軸766,保持具旋
回装置,搬送用移動装置,個別昇降装置および受取装着
制御装置が装着ユニットを構成し、本実施形態において
は装着ユニットが2セット設けられており、制御装置1
050のそれら2セットの装着ユニットを制御し、回路
部品842の受取りおよび装着を交互に行わせる部分が
交互装着制御手段を構成している。制御装置1050の
部品吸着軸766による回路部品842の保持位置誤差
に基づいて搬送用移動装置の移動距離を補正し、保持具
旋回装置の回路基材保持装置に対する位置決めを補正す
る部分が位置決め補正手段を構成している。さらに、駆
動歯車716,被駆動歯車800,駆動源たる方位補正
変更用サーボモータ724が保持具回転装置を構成し、
制御装置1050の回路部品842の保持方位誤差に基
づいて保持具回転装置を制御し、保持方位誤差を補正す
る部分が方位補正手段を構成している。また、図30お
よび図32に基づいて説明したように、制御装置105
0の部品吸着軸766による回路部品842の装着と回
路部品撮像装置820による回路部品842の撮像とを
並行して行わせる部分が並行撮像制御手段を構成してい
る。間欠回転体762は、部品保持具の軸部材を軸方向
に移動可能かつ回転可能に保持し、その軸部材の軸線と
交差する方向に移動する移動部材であり、間欠回転によ
り回路部品を搬送する回路部品搬送装置の構成要素でも
ある。さらに、制御装置1050の主エアシリンダ93
0,974,補助エアシリンダ984を制御する部分が
アクチュエータ制御装置を構成し、それら主エアシリン
ダ930,974,補助エアシリンダ984等と共に、
昇降駆動部材892が部品吸着ノズル784を下降させ
るのに伴って切換部材874を圧力切換弁860が部品
吸着ノズル784内の圧力を大気圧以上から負圧に切り
換える負圧供給位置へ移動させる吸着実現状態と、昇降
駆動部材892が部品吸着ノズル784を下降させるの
に伴って切換部材874を圧力切換弁860が部品吸着
ノズル784内の圧力を負圧から大気圧以上の圧力に切
り換える負圧解除位置へ移動させる解放実現状態とに切
換えが可能な切換弁制御装置882を構成している。ま
た、リンク1030,ローラ1036,1042が、昇
降駆動部材892の移動方向を逆にして移動部材103
4に伝達する伝達装置を構成し、作用部材1002を付
勢する引張コイルスプリング1006が、主エアシリン
ダ974および補助エアシリンダ984により作用部材
1002に与えられる作動力が設定値を超えた場合に
は、作用部材1002がエアシリンダ974,984に
対して相対移動することを、弾性的な抵抗を付与しつつ
許容する相対移動許容装置を構成し、作用部材952を
付勢する圧縮コイルスプリング962も同様に相対移動
許容装置を構成している。通路1020,1022が作
用部材1002に形成された正圧供給通路を構成し、圧
力切換弁860内に形成され、通路1020,1022
に連通させられてエアが供給される通路も通路102
0,1022と共に正圧供給通路を構成している。
【0185】なお、先の説明において20個の部品吸着
ノズル784は種類が同じであって、各吸着管788の
径は同じとされ、図16に概略的に示すように等角度間
隔に設けられていたが、図33に概略的に示すように、
吸着管の径が大小2種類に異なる10個ずつの部品吸着
ノズル1330と1332とを等角度間隔にかつ交互に
設けてもよい。なお、図33に図示されているのは、部
品吸着ノズル1330,1332の反射板である。これ
ら部品吸着ノズル1330および1332は、図34に
概略的に示すように、吸着管の径が同じ部品吸着ノズル
同士を寄せて設けてもよい。
【0186】さらに、図35に示すように、吸着管の径
が異なる3種類の部品吸着ノズル1340,1342お
よび1344を設けることも可能である。吸着管の径に
関係なく、部品吸着軸の軸部の直径が同じであり、共通
の保持穴に嵌合可能であれば、吸着管の径が大きい部品
吸着ノズルを有する部品吸着軸については、保持穴に1
個おきにあるいは複数個おきに嵌合すればよい。吸着管
の径に応じて部品吸着軸の軸部の径が異なり、共通の保
持穴を使用できなければ、間欠回転体を部品吸着軸の軸
部の径に応じた複数種類の保持穴を有するものとすれば
よい。さらにまた、間欠回転体に保持させる全部の部品
吸着軸を、吸着管の径が部品吸着ノズル1344のよう
に大きい部品吸着ノズルを有するものとし、部品吸着軸
を10個等角度間隔に設けてもよい。部品吸着ノズル1
344より更に大きい径の吸着管を有する部品吸着ノズ
ルが取り付けられた部品吸着軸を設けてもよい。さらに
部品吸着ノズルを4種類以上設けてもよい。回路部品の
大きさに応じた径の吸着管を有する部品吸着ノズルを設
ければ、大きい回路部品でも確実に保持されるため、間
欠回転体の間欠回転速度を低くしなくても回路部品がず
れることがなく、装着能率の低下を回避することができ
る。
【0187】前記実施形態において装着ヘッドは、一軸
線まわりに回転する間欠回転体に複数の部品吸着軸が搭
載されたものとされていたが、図36および図37に概
略的に示すように、搬送用移動装置たるXYロボット1
360上に、XYロボット1360に対して一方向(例
えばX軸方向)に移動する移動部材1362を設け、そ
の移動部材1362上に複数の部品吸着軸1364を移
動部材1362の移動方向に平行に並べて設けてもよ
い。XYロボット1360には、移動部材1362を移
動させる移動部材移動装置(図示省略)が設けられ、移
動部材1362と共に保持具直線移動装置を構成してお
り、移動部材1362を移動させて複数の部品吸着軸1
364を順次、部品吸着装着位置に位置決めする。搬送
用移動装置が保持具直線移動装置を保持する保持具直線
移動装置保持部材を構成している。
【0188】XYロボット1360は、部品吸着軸の軸
線に平行な方向の位置が変化する部分(搬送平面との距
離が変化する部分)を備えたカム面を有するカム部材を
備え、部品吸着軸1364には球状のカムフォロワが設
けられるとともに、図示しない付勢手段によりカム面に
向かって付勢されており、移動部材1362をXYロボ
ット1360に対してX軸方向に移動させるとき、部品
吸着軸1364は軸線に平行な方向の位置を変えられつ
つ移動する。
【0189】XYロボット1360の移動により部品吸
着装着位置に位置決めされた部品吸着軸1364が順
次、回路部品供給装置の部品取出位置およびプリント基
板の部品装着箇所上へ移動させられる。また、XYロボ
ット1360の部品吸着装着位置近傍に対応する位置に
昇降装置等の軸方向移動装置1366および図示しない
切換弁制御装置が設けられている。カム部材の一部に切
欠が形成されるとともに昇降駆動部材が嵌合され、部品
吸着軸1364に設けられたカムフォロワが昇降駆動部
材に係合した状態で昇降駆動部材が昇降させられること
により、部品吸着軸1364が昇降させられるのであ
る。それにより部品吸着装着位置に位置決めされた部品
吸着軸1364を昇降(軸方向に移動)させるととも
に、複数の部品吸着軸1364の各々について設けられ
た圧力切換弁のうち、部品吸着装着位置へ移動させられ
た部品吸着軸1364について設けられた圧力切換弁を
切り換えて回路部品を吸着,装着させる。
【0190】移動部材1362は一方向に移動する部材
に限らず、図38に示すように、搬送用移動装置たるX
Yロボット1370上に、X軸方向およびY軸方向の両
方向に移動する移動部材1372を設け、図示しない移
動部材移動装置によってX軸,Y軸方向に移動させると
ともに、その移動部材1372上に複数の部品吸着軸1
374をX軸方向およびY軸方向の両方向に並べて設け
てもよい。移動部材1372および移動部材移動装置が
保持具直線移動装置を構成する。この場合にも、XYロ
ボット1370は、部品吸着軸1374の軸線に平行な
方向の位置が変化する部分(搬送平面との距離が変化す
る部分)を備えたカム面を有するカム部材を備え、部品
吸着軸1374には球状のカムフォロワが設けられると
ともに、図示しない付勢手段によりカム面に向かって付
勢されており、移動部材1372をXYロボット13〕
0に対してX軸方向,Y軸方向に移動させるとき、部品
吸着軸1374は軸線に平行な方向の位置を変えられつ
つ移動する。
【0191】また、図36ないし図38に示す各実施形
態において、搬送平面は水平面に限らず、水平面に対し
て傾斜した平面としてもよい。
【0192】さらに、図36ないし図38に示す各実施
形態において、保持具直線移動装置を位置を固定して設
けられた保持具直線移動装置保持部材に保持させ、移動
部材を保持具直線移動部材保持部材に対して移動させ
て、部品吸着軸を順次、直線移動装置保持部材上に設定
された部品吸着装着位置へ移動させるようにしてもよ
い。
【0193】前記実施形態において、部品吸着具内の圧
力増大後における部品吸着具からのエアの噴出流量を調
節する可変絞り弁1026は、圧力切換弁860と直列
に設けられていたが、図39に示すように圧力切換弁1
400と並列に設けてもよい。例えば、圧力切換弁14
00のエアが供給される部分の一部を大気に連通させる
とともに、可変絞り手段としての可変絞り弁1402を
設けるのである。当接部材が切換部材に当接する前に電
磁開閉弁1404が開かれていて、エア供給源1406
から絞り1408を介してエアが供給され(図中、白丸
が当接部材と切換部材との当接を表す)、圧力切換弁1
400が負圧解除状態に切り換えられれば、エアが吸着
管1410に供給される。吸着管1410の圧力が大気
圧近くあるいは大気圧以上になるまでは、エアの多くは
吸着管1410に供給され、圧力増大後は可変絞り弁1
402から大気中に流出するエアの流量が増大して、吸
着管1410には回路部品を離間させるのに適当な量の
エアが供給される。
【0194】可変絞り弁1402の絞り作用を強くすれ
ば(エアの漏れ量を少なくすれば)、吸着管1410の
圧力が大気圧近くあるいは大気圧以上になったときの吸
着管1410からのエアの噴出流量が多くなり、絞りを
弱くすれば、吸着管1410からのエアの噴出流量が少
なくなる。圧力切換弁1400は20個の部品吸着軸の
各々について設けられており、装着する回路部品の種類
が変わり、部品吸着ノズルが交換されれば、その部品吸
着ノズルの吸着管の径に応じて可変絞り弁1402の絞
り量を調節する。それにより吸着管の径に応じた量のエ
アが供給され、回路部品が多量のエアによって吹き飛ば
されることなく、迅速かつ確実に吸着管から離間させら
れる。
【0195】なお、エアの漏れ量を可変絞り弁1402
によって調節するとともに、絞り1408を可変絞りと
し、エア供給源から供給されるエアの流量をも調節する
ようにすれば、圧力切換弁の負圧解除状態への切換直後
と部品吸着ノズル内の圧力増大後とにおける部品吸着ノ
ズルへのエアの流量の比を一層正確に調節できる。
【0196】また、前記実施形態においては、当接部材
1014に溝1016が形成されて、当接部材1014
が切換部材874に接触した状態においても通路102
2等を大気に連通させていたが、溝1016に代えて、
貫通孔を設けてもよい。当接部材1014の上面に開口
する通路1022と交差し、当接部材1014を貫通す
る貫通孔を設けてエアを流出させるのである。
【0197】先の説明においてフィーダ54は、プリン
ト基板408への回路部品842の装着順に並べられ、
20個の部品吸着ノズル784が間欠回転体762に設
けられた順に回路部品842を吸着し、装着するように
されており、吸着時,装着時における間欠回転体762
の移動距離が少なくて済むようにされているものとした
が、例えば、回路部品供給装置14,16が複数種類の
プリント基板408への回路部品842の装着に使用さ
れる場合には、すべての種類のプリント基板408につ
いて、フィーダ54の並び順とプリント基板408の回
路部品の装着順とを同じにすることはできない。この場
合に間欠回転体762を1ピッチずつ間欠回転させて2
0個の部品吸着ノズル784に回路部品842を装着順
に吸着させようとすれば、順不動に並んでいるフィーダ
54のうち次に吸着させるべき回路部品を収容している
ものの位置へ間欠回転体762を順次移動(X軸方向の
移動)させることが必要であり、部品吸着のための間欠
回転体762の移動距離が長くなることを避け得ない。
逆に、間欠回転体762を1ピッチずつ間欠回転させつ
つフィーダ54の並び順に従って回路部品842を吸着
させることにすれば、間欠回転体762の移動距離は最
短となる(不要な回路部品842を収容しているフィー
ダ54をパスするために間欠回転体762の移動距離が
大きくなることはあるが、これは止むを得ない)が、プ
リント基板408への装着順が最適ではなくなって、装
着のための間欠回転体762の移動(X,Y軸方向の移
動)距離が長くなることを避け得ない。これら2つのモ
ードのいずれかを固定的に選択して実施することも可能
であるが、部品装着作業能率向上の観点からは、部品吸
着のための間欠回転体762の移動距離と装着のための
間欠回転体762の移動距離との和が最小になるように
吸着順序と装着順序との両方を適宜変更するモードが好
適である。この移動距離の和が最小となるようにする対
策と共に、あるいはその対策に代えて、間欠回転体76
2の間欠回転角度が複数ピッチや逆回転を含むことを許
容すれば、それによっても部品装着作業能率を向上させ
ることができる。以上、説明の容易化のために間欠回転
体に搭載される部品保持具は一種類としたが、実際には
複数種類とされることもあり、その場合には、さらに部
品保持具の種類や配列をも考慮して、効率良く回路部品
を吸着,装着するように、吸着順序および装着順序を設
定することが望ましい。例えば、間欠回転体に複数種類
の部品保持具が搭載され、あるいは2種類の異なる部品
保持具が交互に設けられる場合等には、間欠回転体を部
品保持具の配設ピッチとは異なる角度で正方向あるいは
逆方向に回転させて、複数の部品保持具に、間欠回転体
に搭載された順序とは異なる順序で回路部品を吸着およ
び装着させて、回路部品の吸着,装着を効率良く行うよ
うにするのである。
【0198】さらに、前記実施形態において、メインコ
ンベヤは2つ設けられていたが、3つ以上設けてもよ
い。その場合、複数個の流体圧シリンダを組み合わせて
搬入コンベヤおよび搬出コンベヤをそれぞれ、メインコ
ンベヤにつらなる3つ以上のシフト位置へシフトさせて
もよく、あるいはサーボモータを駆動源としてシフトさ
せてもよい。例えば、コンベヤ支持台に搬入コンベヤの
移動範囲にわたってねじ軸を設けるとともに搬入コンベ
ヤに固定のナットを螺合し、ねじ軸をサーボモータによ
り回転させて搬入コンベヤを3つ以上のシフト位置へ選
択的に移動させるのである。
【0199】サーボモータを用いて搬入コンベヤおよび
搬出コンベヤを移動させるのであれば、搬入コンベヤお
よび搬出コンベヤを任意の位置に停止させることがで
き、シフト位置以外の任意の位置にも停止させることが
できる。例えば、搬入コンベヤ,搬出コンベヤおよび2
つのメインコンベヤを備えた回路部品装着システムの上
流側の装置がスクリーン印刷機あるいは接着剤塗布装置
等の高粘性流体塗布装置を有する塗布システムであっ
て、回路基材を回路部品装着システムに引き渡すための
コンベヤが2つ並列に設けられているが、それらコンベ
ヤの配設ピッチ(コンベヤが並ぶ方向の距離)が2つの
メインコンベヤの配設ピッチと異なることがあり、搬入
コンベヤは、2つのメインコンベヤとつらなるシフト位
置以外に、上流側装置の2つのコンベヤにつらなって回
路基材を受け取る受取位置へ移動しなければならない。
そのような場合、搬入コンベヤをサーボモータを駆動源
として移動させるのであれば、プログラムの設定によ
り、搬入コンベヤを2つのシフト位置の他に2つの受取
位置においても停止させ、回路基材を受け取らせること
ができる。回路部品装着システムの下流側に設けられた
下流側装置が、例えば、半田を溶融させて回路部品を回
路基材に電気的に接続するリフロー炉を有する半田溶融
システムであったり、あるいはコンデンサ等、1つの回
路基材への装着数が少ない回路部品を装着する装置を有
する回路部品装着システム等であって、回路基材を搬出
コンベヤから受け取って搬送するコンベヤが2つ並列に
設けられており、それらコンベヤの配設ピッチが2つの
メインコンベヤの配設ピッチと異なる場合も、搬出コン
ベヤをサーボモータを駆動源として移動させることによ
り、対応することができる。
【0200】また、先の説明においては、1番目ないし
5番目の回路部品の方位変更角度が0±15度、90±
15度、180±15度、270±15度の範囲外の角
度のとき、装着ヘッドが予定された全部の回路部品を回
路部品供給装置から取り出した後、プリント基板への移
動中に撮像が行われ、移動後、迅速に回路部品のプリン
ト基板への装着を開始することができるようにされてい
るが、取り出した全部の回路部品について撮像を行った
後にプリント基板へ移動させてもよい。装着する回路部
品の数が19個以下であって、全部の回路部品の吸着後
に撮像のみが行われる場合も同様である。
【0201】また、前記実施形態において、部品収容テ
ープはエンボスタイプのテープとされており、回路部品
の種類が異なっても、回路部品の上面の上下方向(部品
保持軸の移動方向に平行な方向)の位置は一定とされて
いたが、例えば、部品保持テープがエンボスタイプでは
なく、テープ状収容容器の回路部品が収容された部分が
下方から支持されて搬送されるタイプのテープである場
合、回路部品の高さによって回路部品の上面の位置が異
なる。この場合、部品吸着軸が回路部品を吸着する際の
負圧の供給タイミングおよび部品吸着軸の昇降距離は回
路部品の高さに応じて調節することが望ましい。例え
ば、装着時に圧力切換弁の負圧解除状態への切換えタイ
ミングを2種類に変更するのと同様に、圧力切換弁の切
換部材を負圧供給位置へ移動させる作用部材について、
主および補助のアクチュエータたる主および補助のエア
シリンダを設け、作用部材の作用位置を2種類に変更す
るようにする。また、昇降駆動部材の昇降距離も2種類
に変更し、高さが大きい回路部品については昇降距離を
短くする。圧力切換弁の切換タイミングは、負圧供給状
態に切り換える場合でも、負圧解除状態に切り換える場
合でも、2種類に限らず、例えば、補助アクチュエータ
を2個以上互いに直列に設けて3種類以上に変更するよ
うにしてもよい。
【0202】さらに、プリント基板の基準マークの撮像
は、プリント基板への回路部品の装着が行われている間
に限らず、装着終了時あるいは装着終了直前に行うよう
にしてもよい。次に回路部品の装着が行われるプリント
基板を支持するメインコンベヤと同じ側に設けられた回
路部品装着装置において、回路部品の装着が、その回路
部品装着装置にとって1枚のプリント基板への最後の装
着であるか否かは装着プログラムからわかり、最後であ
れば、回路部品供給装置へ回路部品を取出しに行く途中
で撮像を行うのである。その回路部品装着装置による装
着でプリント基板への回路部品842の装着が終了する
のであれば、プリント基板の回路部品への装着終了後に
基準マークの撮像が行われることとなり、次に他方の回
路部品装着装置により回路部品の装着が行われてプリン
ト基板への回路部品842の装着が終了するのであれ
ば、装着の終了直前に基準マークの撮像が行われること
となる。コンピュータは、回路部品の装着やプリント基
板の搬入,搬出等の制御の間に撮像データに基づいてプ
リント基板の部品装着箇所の位置誤差を演算し、メモリ
に格納する。プリント基板への回路部品の装着開始前に
全部の部品装着箇所の位置誤差が演算されていることは
不可欠ではなく、回路部品の装着と並行して演算しても
よい。そのようにすれば、保持方位誤差や保持位置誤差
を記憶する記憶手段の記憶容量が少なくて済む。
【0203】また、先の説明において、回路部品に±3
0度を超える保持方位誤差があれば、その回路部品は装
着されないようにされていたが、吸着エラーの判定範囲
を更に広くし、例えば±40度とすれば、回路部品に前
記実施形態より広い範囲、例えば±15度の範囲で保持
方位誤差が生ずることがあっても(保持方位誤差は殆ど
の場合、±10度の範囲内に収まり、何らかの異常が発
生した場合でなければ±15度を超えることはない場
合)、吸着エラーが生じているとされることなく、装着
と撮像とを並行して行うことができる。さらに、回路部
品の装着と撮像とを並行して行う際の方位変更角度は±
15度の範囲内に限らず、他の角度範囲に設定すること
ができる。例えば、回路部品に生ずる保持方位誤差が殆
どの場合、±5度の範囲内に収まるとき、吸着エラーの
判定範囲を±40度にすれば、回路部品の方位変更角度
が±30度の範囲内であっても、装着と撮像とを並行し
て行うことができる。
【0204】さらに、前記実施形態において複数の部品
保持具の保持方位誤差の補正および方位変更は、共通の
駆動歯車および駆動源を用いて行われるようになってい
たが、部品保持具の停止位置の1つ、あるいは移動軌跡
中に保持具回転装置を設けて部品保持具を回転させるよ
うにしてもよい。部品保持具に、保持具回転装置に設け
られた係合部材と係合する係合部を設け、係合部材と係
合可能な位置に至った部品保持具の係合部に係合部材を
係合させ、軸線まわりに回転させて保持方位誤差の補正
および方位の変更を行うのである。
【0205】また、部品保持具の保持方位誤差の補正お
よび方位の変更は、部品保持具の旋回中に限らず、停止
した状態で行ってもよい。
【0206】さらに、部品保持具が移動を止めないで昇
降させられるとき、昇降駆動部材が誤作動等により、部
品保持具の昇降以外のときに下降位置にあれば、部品保
持具の移動に伴って昇降駆動部材が退避位置へ退避させ
られて損傷が回避される。また、切欠は浅いため、カム
フォロワは切欠を通過することができ、カムフォロワが
切欠に嵌入したまま部品保持具が無理に移動させられて
損傷することが回避される。昇降駆動部材が移動検知装
置により検知されるが、この検知に基づいて部品保持具
が停止させられるまでの間、部品保持具は移動してお
り、カムフォロワが切欠を通過することにより損傷が回
避されるのである。また、移動検知装置が設けられてお
らず、部品保持具の移動が止められなくても、部品保持
具等が損傷することがない。なお、部品保持具が停止さ
せられる場合であっても、何らかの事情でカムフォロワ
が切欠に嵌入したままの状態で部品保持具の移動が開始
されることがあっても、カムフォロワが切欠を通過する
ことにより損傷が回避される。
【0207】さらに、前記実施形態において昇降駆動部
材は、部品吸着軸の回路部品を吸着し、装着する際の旋
回時に、リニアモータ等の誤作動等によって下降位置に
あるときに退避位置へ回動させられるようになっていた
が、部品吸着軸が逆方向に旋回させられる場合にも、昇
降駆動部材が誤作動等により下降位置にあるとき、部品
吸着軸により退避位置へ回動させられるようにしてもよ
い。
【0208】また、先の説明において、回路部品の装着
時にリニアモータにより下降させられる移動部材の下降
速度は、加速後、減速させられて、回路部品がプリント
基板に接触させられるときに衝撃少なく接触させられ、
減速を続けて下降端位置まで下降させられるようになっ
ていたが、回路部品がプリント基板に接触した後は、加
速して移動部材が迅速に下降端位置へ到達するようにし
てもよい。
【0209】さらに、図1ないし図32に示す実施形態
において、駆動歯車の幅が被駆動歯車の幅より広くされ
ていたが、逆でもよい。
【0210】また、部品保持具に保持された回路部品を
撮像する撮像装置は、回路部品の正面像を取得するもの
としてもよい。
【0211】さらに、先の説明においては部品保持具が
自身の軸線のまわりに回転させられることにより、回路
部品の保持方位誤差が補正されるとともに、回路部品の
方位が受取り時とは異なる方位に変更されるようになっ
ていたが、回路部品を方位を変更しないで回路基材に装
着し、保持方位誤差の補正のみが行われることもある。
【0212】カム部材の一部に切欠を形成し、その切欠
に昇降駆動部材を昇降可能に嵌合し、昇降駆動部材が下
降位置にある状態で部品保持具の移動方向に設定値以上
の力が加えられたときに退避位置へ退避させる構成は、
カム部材が溝カムとされ、カムフォロワがローラ等の転
動体により構成される場合にも適用し得る。この場合、
昇降駆動部材は、カム部材に形成されたカム溝に連続す
る溝が設けられて常には溝カムの一部を構成するが、下
降位置においては退避位置へ移動可能に設けられ、何ら
かの事情で部品保持具の昇降時以外に下降位置に位置
し、設定値以上の力が加えられたとき、退避位置へ移動
するようにするのである。
【0213】また、移動部材が回転体あるいは回動部材
であるとき、回転体あるいは回動部材の回転軸線を傾斜
させて部品保持具を昇降させる構成は、部品保持具がカ
ム部材およびカムフォロワによって昇降させられること
のない回路部品搬送装置においても実施し得る。
【0214】さらに、本発明は、前記各実施形態の構成
要素の組合わせを変えた態様で実施することができる。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の
知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明
を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1ないし第7発明に共通の一実施形態である
回路部品装着装置を備えた回路部品装着システムを示す
平面図である。
【図2】上記回路部品装着システムを構成する基板コン
ベヤを示す正面図である。
【図3】上記回路部品装着システムを構成する基板コン
ベヤおよび回路部品装着装置を示す側面図である。
【図4】上記基板コンベヤを取り出して示す平面図であ
る。
【図5】上記基板コンベヤを構成するメインコンベヤを
示す側面図である。
【図6】上記基板コンベヤの搬入コンベヤ,メインコン
ベヤおよび搬出コンベヤの各搬送幅を調節するためのチ
ェーンおよびスプロケットの配置を示す図である。
【図7】上記回路部品装着システムを構成する回路部品
供給装置を示す側面図である。
【図8】上記回路部品供給装置と回路部品装着システム
の基台との接続部分を示す側面図(一部断面)である。
【図9】上記回路部品供給装置を構成するフィーダを示
す側面図である。
【図10】上記フィーダの部品保持テープの送りの部分
を拡大して示す側面図である。
【図11】上記回路部品装着装置を構成する装着ヘッド
をX軸スライドと共に示す正面図(一部断面)である。
【図12】上記装着ヘッドに設けられた部品吸着軸を示
す正面断面図である。
【図13】上記装着ヘッドの回路部品撮像装置が設けら
れた部分を示す平面図である。
【図14】上記装着ヘッドを示す平面図である。
【図15】上記装着ヘッドをX軸スライドと共に示す正
面図である。
【図16】上記装着ヘッドに設けられた部品吸着軸の配
置を概略的に示す図である。
【図17】上記装着ヘッドに設けられた切換弁制御装置
の機構部を示す平面図である。
【図18】上記切換弁制御装置の機構部を示す正面図で
ある。
【図19】上記切換弁制御装置の機構部を示す側面図で
ある。
【図20】上記切換弁制御装置の圧力切換弁を負圧供給
状態に切り換える側の部分および個別昇降装置を示す正
面図である。
【図21】上記切換弁制御装置の圧力切換弁を負圧供給
状態に切り換える側の部分および個別昇降装置を示す側
面図である。
【図22】図20におけるXXII-XXII 断面図である。
【図23】上記切換弁制御装置の圧力切換弁を負圧供給
状態に切り換える側の作用部材を主エアシリンダと共に
示す正面断面図である。
【図24】本回路部品装着システムを制御する制御装置
のうち、本発明に関連の深い部分を概略的に示すブロッ
ク図である。
【図25】上記回路部品装着システムの回路部品の吸
着,撮像,搬送および装着の1態様におけるXYロボッ
トの移動,間欠回転体の回転,部品吸着軸の回転および
昇降,フィーダにおける部品保持テープの送りおよび回
路部品撮像装置の作動タイミングを示すタイムチャート
である。
【図26】回路部品の吸着,装着時における切換弁制御
装置の主エアシリンダおよび補助エアシリンダの駆動指
令および作動状態を示す図表である。
【図27】回路部品吸着時における切換弁制御装置の作
動状態を示す側面図である。
【図28】小さい回路部品の装着時における切換弁制御
装置の作動状態を示す側面図である。
【図29】大きい回路部品の装着時における切換弁制御
装置の作動状態を示す側面図である。
【図30】回路部品の吸着数が20個であって、回路部
品の撮像と装着とが並行して行われる態様での方位誤差
角度,画像認識角度,方位誤差補正角度,方位変更角度
および装着時吸着軸トータル回転角度を示す図表であ
る。
【図31】回路部品の吸着数が20個であって、回路部
品の撮像が装着とは別に行われる態様での方位誤差角
度,画像認識角度,方位誤差補正角度,方位変更角度お
よび装着時吸着軸トータル回転角度を示す図表である。
【図32】回路部品の吸着数が17個の場合における方
位誤差角度,画像認識角度,方位誤差補正角度,方位変
更角度および装着時吸着軸トータル回転角度を示す図表
である。
【図33】装着ヘッドに2種類の部品吸着ノズルが搭載
される場合の部品吸着ノズルの配置の一例を概略的に示
す図である。
【図34】装着ヘッドに2種類の部品吸着ノズルが搭載
される場合の部品吸着ノズルの配置の別の態様を概略的
に示す図である。
【図35】装着ヘッドに3種類の部品吸着ノズルが搭載
される場合の部品吸着ノズルの配置を概略的に示す図で
ある。
【図36】第1および第3発明に共通の実施形態である
回路部品装着装置の装着ヘッドを概略的に示す底面図で
ある。
【図37】図36に示す装着ヘッドを示す正面図であ
る。
【図38】第1発明の実施形態である回路部品装着装置
の装着ヘッドを概略的に示す底面図である。
【図39】第1ないし第7発明に共通の別の実施形態で
ある回路部品装着装置の構成要素である切換弁制御装置
において部品吸着ノズルへのエアの供給を制御する部分
の別の態様を示す回路図である。
【符号の説明】
8:回路部品装着システム 12:基板コンベヤ
14,16:回路部品供給装置 18,20:回路部
品装着装置 400,402:メインコンベヤ 404:搬入コンベヤ 406:搬出コンベヤ 4
08:プリント基板 438:搬入コンベヤシフト装置 508:搬出コン
ベヤシフト装置 650,652:装着ヘッド 662,664:XY
ロボット 712:固定カム 716:駆動歯車
724:方位変更用サーボモータ 742:旋回用
サーボモータ 762:間欠回転体 776:部品
吸着軸 784:部品吸着ノズル 800:被駆動
歯車 804:カムフォロワ 808:カム面
820:回路部品撮像装置 842:回路部品 8
60:圧力切換弁 880:個別昇降装置 88
2:切換弁制御装置 890:移動部材 892:
昇降駆動部材 930:主エアシリンダ 952:
作用部材 974:主エアシリンダ 984:補助
エアシリンダ 1002:作用部材 1030:リ
ンク 1050:制御装置 1330,1332,
1340,1342,1344:部品吸着ノズル 1
360:XYロボット 1364:部品吸着軸 1370:XYロボット
1374:部品吸着軸 1400:圧力切換弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部の下端に回路部品を保持する部品保
    持部を備えた部品保持具と、 その部品保持具の軸部を軸方向に移動可能に保持し、そ
    の軸部の軸線と交差する方向に移動する移動部材と、 その移動部材の移動に伴う部品保持具の移動軌跡の上方
    に配設され、下面が高さの変化するカム面とされたカム
    部材と、 前記軸部の上端にあらゆる方向に回転可能に保持され、
    前記カム面上を転動する球状のカムフォロワと、 前記部品保持具をカム部材に向かって付勢する付勢手段
    とを含むことを特徴とする回路部品搬送装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記部品保持具が前記移動部材
    に回転可能に保持されるとともに、部品保持具を前記軸
    部の軸線まわりに回転させる保持具回転装置を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の回路部品搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記カム部材の一部に切欠が形成され、
    その切欠に昇降駆動部材が昇降可能に嵌合され、かつ、
    その昇降駆動部材を、それの下面が前記カム面と連続す
    る上昇位置と、下面がカム面より下方に位置する下降位
    置との間で昇降させる昇降駆動装置が設けられたことを
    特徴とする請求項1または2に記載の回路部品搬送装
    置。
  4. 【請求項4】 前記昇降駆動部材が、前記昇降駆動装置
    に、常には前記切欠に嵌合可能な作用位置にあるが、前
    記下降位置において前記部品保持具の移動方向に設定値
    以上の力が加えられた場合には部品保持具の移動を妨げ
    ない退避位置へ退避可能に保持されていることを特徴と
    する請求項3に記載の回路部品搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記昇降駆動部材が、前記昇降駆動装置
    に、前記部品保持具の移動軌跡から側方へ外れた位置に
    おいて垂直軸線まわりに回動可能に保持されており、そ
    の回動により前記退避位置へ退避することを特徴とする
    請求項4に記載の回路部品搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記移動部材が、回転軸線のまわりに回
    転させられるとともに、回転軸線から等距離の位置に複
    数個設けられた保持部の各々に前記部品保持具の各軸部
    が軸方向に移動可能に保持されており、回転軸線まわり
    の回転により複数の部品保持具を回転軸線のまわりに旋
    回させる回転体を含む請求項1ないし5のいずれか1つ
    に記載の回路部品搬送装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記回転体を保持し、回転体の
    回転軸線と交差する一平面である搬送平面内の任意の位
    置に移動させる搬送用移動装置を含むことを特徴とする
    請求項6に記載の回路部品搬送装置。
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