JPH10159388A - 津波シェルタ - Google Patents

津波シェルタ

Info

Publication number
JPH10159388A
JPH10159388A JP8322772A JP32277296A JPH10159388A JP H10159388 A JPH10159388 A JP H10159388A JP 8322772 A JP8322772 A JP 8322772A JP 32277296 A JP32277296 A JP 32277296A JP H10159388 A JPH10159388 A JP H10159388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tsunami
shelter
airtight
airtight wall
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8322772A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Kanazawa
幸男 金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8322772A priority Critical patent/JPH10159388A/ja
Publication of JPH10159388A publication Critical patent/JPH10159388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 迅速かつ容易に避難することができると共
に,津波が引くまでの時間の呼吸に必要な空気を確実に
確保することが可能で,且つ簡易,安価な津波シェルタ
を提供する。 【解決手段】 地上に固定され一定の空間を取り囲む気
密壁1によって構成され,気密壁上に,人が気密壁によ
り囲まれた空間内に出入り可能な開口部2が設けられて
なる津波シェルタであって,空間内に,津波によって内
部に浸水しても空気が保たれる空気室が設けられる。空
気室は,津波によって内部に浸水しても,内部に避難し
た所定の定員の人が数分間呼吸できるだけの空気が確実
に保たれるように形成される。従って,津波が引くまで
の間に必要な空気をシェルタ内に確実に確保することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,地震等によって津
波が発生した際に,その津波が引くまでの間,人が一時
的に避難するための津波シェルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】突然の災害等から身を守るための一時避
難所であるシェルタは,対象とする災害の種類に応じて
様々なものが考えられる。また,それらシェルタは,当
然ながらその対象とする災害の特性に応じてその構造や
特徴を異にする。例えば,活火山の噴火口付近に設けら
れるシェルタは,突然の火山活動の活発化に伴って火口
から噴き出される岩石から身を守るため,人が逃げ込み
やすい出入口と分厚い壁を特徴とする。また,放射能か
ら身を守るための核シェルタは,完全な遮蔽性が要求さ
れ,また比較的長期間となるであろう避難生活に耐えう
るだけの十分な装備が必要となる。一方,近年の度重な
る大地震では,津波による犠牲者が数多く報告されてい
る。これは,地震後予想以上に早く襲ってきた津波に対
して,安全な高台などへの避難が間に合わなかったため
と考えられる。この様な場合,安全な場所へ避難する前
に一時的に避難するための津波シェルタを自宅近くに設
けておき,とりあえずその中に避難して,ラジオなどの
情報を得てから行動することが望ましい。上記津波シェ
ルタに要求される条件としては,大波に呑まれても流さ
れないこと,人間が呼吸するための空気が確保されるこ
と等があげられる。従って,地面にしっかりと固定さ
れ,出入口が密閉可能な気密性の構造とすることが考え
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,津波シェル
タに避難する必要がある状況というのは緊急事態である
ため,上記津波シェルタは内部に逃げ込みやすい構造で
ある必要があり,また,逃げ込んだ後,扉を閉める作業
さえも間に合わない状況も想定される。これは,上記気
密性の構造と相反する状況であり,上記気密性の確保と
避難の迅速性とを両立させることが安全な津波シェルタ
を実現するための条件となる。一方,津波は他の災害に
比べて持続時間が短く,通常は数分程度で引いてしまう
ため,避難時間は比較的短くてよいという特徴もある。
従って,その構造は可能な限り簡易で,安価であること
が要求される。本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり,その目的とするところは,迅速かつ容易に避難
することができると共に,津波が引くまでの時間の呼吸
に必要な空気を確実に確保することが可能で,且つ簡
易,安価な津波シェルタを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,地上に固定され一定の空間を取り囲む気密
壁によって構成され,上記気密壁上に,人が上記気密壁
により囲まれた空間内に出入り可能な開口部が設けられ
てなる津波シェルタにおいて,上記空間内に,津波によ
って内部に浸水しても空気が保たれる空気室が設けられ
てなることを特徴とする津波シェルタとして構成されて
いる。上記空気室は,上記気密壁により囲まれた空間内
の,上記開口部の上端より上方の部分によって形成され
る。上記開口部が上記気密壁天井部に形成される場合に
は,上記天井部より下方へ垂下する垂下壁が設けられ,
該垂下壁と上記気密壁の上記開口部のない部分とによっ
てその上部が囲まれた空間によって上記空気室が構成さ
れる。また,上記開口部からの異物の流れ込みを防ぎ,
安全性を高めるため,上記開口部に開閉可能な気密扉を
取り付けることもできる。また換気等のため,上記気密
壁上に,外部の水位が該開口窓の高さに達したときに該
開口窓を遮断する遮断手段が取り付けられた開口窓を設
けることもできる。また,上記気密壁の強度を高めるた
め,該気密壁をドーム上に形成することもできる。ま
た,シェルタが津波によって流される可能性を小さくす
るため,上記気密壁の一部を地下に埋設することもでき
る。上記気密壁は,気密性があり,且つ高い強度を確保
できる,例えば金属板,鉄筋コンクリート等によって形
成することができる。また,出入口を完全に塞がれ,シ
ェルタから脱出不能になったときに気密壁を破壊して脱
出するため,該気密壁上に,他の部分と比較して強度の
低い低強度部を設けることが望ましい。
【0005】
【作用】本発明に係る津波シェルタは,気密性があり,
且つ津波によって潰れたり流されたりしないように高い
強度を確保できる,金属板,鉄筋コンクリート等の気密
壁によって構成される。該気密壁をドーム状に形成すれ
ば,更に強度を高めることができる。また,上記気密壁
の一部を地下に埋設すれば,シェルタが津波によって流
される可能性がより小さくなる。更に,上記気密壁上に
他の部分と比較して強度の低い低強度部を設けることに
よって,出入口を完全に塞がれ,シェルタから脱出不能
になったときに上記気密壁を破壊して脱出することがで
きる。また,上記気密壁には扉のない出入口が設けら
れ,ここから迅速にシェルタ内に逃げ込むことができ
る。上述のように,上記出入口には扉がないため,シェ
ルタ内には,津波によって内部に浸水しても空気が保た
れる空気室が設けられる。上記空気室は,例えば気密壁
の側面に出入口が設けられる場合には,上記シェルタ内
の上記開口部の上端より上方の部分となる。また,上記
開口部が上記気密壁の天井部に設けられる場合には,上
記天井部より下方へ垂下するように設けられた垂下壁と
上記気密壁の上記開口部のない部分とによってその上部
が囲まれた空間となる。津波は,通常数分間で引いてし
まうため,この数分間の間,呼吸できるだけの空気が確
保できればよいため,上記空気室は,津波によって内部
に浸水しても,内部に避難した所定の定員の人が数分間
呼吸できるだけの空気が確実に保たれるように形成され
る。従って,津波が引くまでの間に必要な空気をシェル
タ内に確実に確保することができる。なお,上記開口部
に開閉可能な気密扉を取り付けることによって,シェル
タ内への異物の流れ込みを防ぎ,より多くの空気を確保
できるため,安全性を高めることができる。但し,この
場合には通常上記気密扉は開放したままにしておくべき
である。また,上記気密壁上に,外部の水位が該開口窓
の高さに達したときに該開口窓を遮断する遮断手段が取
り付けられた開口窓が設けられており,通常は開放して
換気を行う。上記開口窓は,津波が来たときには自動的
に遮断されるため,該開口窓からシェルタ内へは殆ど浸
水することはない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は本発明を具
体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する
性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の形
態に係る津波シェルタA1の平面図,図2は上記津波シ
ェルタA1の正面部分断面図,図3は上記津波シェルタ
A1のA−A断面図,図4は本発明の実施例1に係る津
波シェルタA2の正面部分断面図,図5は上記津波シェ
ルタA2の側面部分断面図,図6は上記津波シェルタA
2の扉11を示す模式図,図7は本発明の実施例4に係
る津波シェルタA3の平面図,図8は上記津波シェルタ
A3の側面部分断面図,図9は上記津波シェルタA3の
換気窓28の縦断面図,図10は上記津波シェルタA3
の換気窓28のB−B断面図である。
【0007】本実施の形態に係る津波シェルタA1は,
図1(平面図),図2(正面図),及び図3(断面図)
に示す如く構成されている。津波シェルタA1は,側
面,及び天井部を,津波に呑まれても潰れたり破損した
りすることのない程度に十分な強度を持たせた鉄製の気
密壁1によって一体的に形成されている。上記気密壁1
の側面1a上には,出入口2(開口部に相当)が設けら
れており,該出入口2には,人が出入りする際の安全性
を考えて断面円形のパイプ状の開口枠3が取り付けられ
ている。また,上記気密壁1の上記出入口2の対面であ
る側面1b上には,換気窓,及び非常用出口としての窓
4が設けられており,窓枠4aに沿って開閉可能となっ
ている。また,上記出入口2の上端高さと上記窓4の上
端高さは同じ高さに揃えられており,またその高さは上
記気密壁1の天井部1cから十分下がった位置に設定さ
れている。上記気密壁1は,その下端部の周囲を,地面
に埋め込まれた基礎コンクリート6上に,津波に呑まれ
ても流されることのないように固定部材5によって確実
に固定されている。上記気密壁1の内部空間の内,上記
出入口2の上端,及び上記窓4の上端よりも上の空間
は,津波によって気密壁1の内部に浸水しても,内部に
避難した所定の定員の人が数分間呼吸できるだけの空気
が確実に保たれる空気室7を形成している。津波は他の
災害に比べて持続時間が短く,通常は数分程度で引いて
しまうため,最低限上記のような空気室7を確保するこ
とによって十分安全に避難時間を過ごすことができる。
また,上記空気室7は,内部に避難した人が該空気室7
内に顔を出して呼吸できる程度の高さに設定される。即
ち,上記出入口3の高さを避難する人の首の高さよりも
十分に低い高さに設定するか,或いは図3に示すように
内部の床8を高くしてもよい。
【0008】以上説明した津波シェルタA1への避難方
法について以下に説明する。地震等が発生して津波が発
生する危険性のある場合には,無理をして高台などに避
難する前に,まず上記津波シェルタA1内に避難する。
上記津波シェルタA1の出入口2には扉がなく,またそ
の周囲は断面円形のパイプ状の開口枠3が取り付けられ
ているため,迅速かつ安全にシェルタA1内に避難する
ことができる。シェルタA1内に避難すると,上記空気
室7内に頭を出した姿勢で津波が来るのを待つ。津波が
やって来ると上記出入口2から水が流れ込んでくるが,
上記空気室7内には定員分が数分間呼吸できる程度の空
気が確実に保たれるため,もしも津波シェルタA1が水
中深く沈んだ状態が続いたとしても,津波が引くまでの
数分間を十分に乗り切ることができる。また,津波が引
いた後で出入口2が何かに塞がれて出られないような場
合には,上記窓4から脱出することができる。なお,本
津波シェルタA1の場合には出入口2が常に開口してお
り,水位が上がればシェルタ内は必ず浸水するため,気
密壁1の基礎コンクリート6への固定部や上記窓4につ
いては気密性は必要なく,気密壁1の上記空気室7を形
成する部分のみが確実に気密性を保っていればよい。以
上説明したように,本実施の形態に係る津波シェルタA
1は,出入口2に扉がなく常に開口しており,更に津波
によって内部に浸水しても確実に空気が保たれる空気室
7が形成されているため,迅速かつ容易に避難すること
ができると共に,津波が引くまでの間に必要な空気を確
実に確保することが可能である。従って,津波が発生す
る危険性がある時,無理をして高台などに避難する前
に,一時津波シェルタA1内に避難することによって,
安全に津波を乗り切ることができる。
【0009】
【実施例】
(実施例1)津波シェルタの形状は,上記実施の形態に
係る津波シェルタA1のようなものに限られるものでは
ない。例えば,図4(正面図),及び図5(側面図)に
示すようなドーム状に構成することによって,津波から
受ける力が全体に分散され,より高い強度を得ることが
できる。図4,図5に示す津波シェルタA2は,気密壁
1′と窓11以外は上記実施の形態に係る津波シェルタ
A1と同様である。気密壁1′は,ドーム状に形成さ
れ,該気密壁1′上には断面円形のパイプ状の開口枠
3′が取り付けられた出入口2′と,換気窓,及び非常
用出口としての扉11が設けられている。扉11は,図
6に示すように,気密壁1′に対してヒンジ部11bに
よって取り付けられており,開閉レバー11aのロック
部11cによってロックされている。また,上記開閉レ
バー11aを回して上記ロック部11cのロックを解除
し,外向きに開扉することができる。また,上記出入口
2′の上端高さと上記扉11の上端高さは同じ高さに揃
えられており,またその高さは上記気密壁1′の最高部
から十分下がった位置に設定されている。即ち,上記気
密壁1′の内部空間の内,上記出入口2′の上端よりも
上の空間は,津波によって気密壁1′の内部に浸水して
も,内部に避難した所定の定員の人が数分間呼吸できる
だけの空気が確実に保たれる空気室7′を形成してい
る。津波シェルタA2への避難方法等は,上記津波シェ
ルタA1と全く同様である。また,津波が引いた後で出
入口2′が何かに塞がれて出られないような場合には,
上記扉11から脱出することができる。以上のように,
本実施例1に係る津波シェルタA2は,上記津波シェル
タA1と全く同様の効果を奏する上に,ドーム状の形状
によって津波から受ける力が気密壁1′全体に分散され
るため,より高い強度を得ることができる。
【0010】(実施例2)上記実施の形態,及び実施例
1に係る津波シェルタA1,A2は,気密壁が鉄板によ
って構成されているが,材料はこれに限られるものでは
なく,気密性があり,かつ津波に対する強度が確保でき
るものであればよい。例えば,鉄筋コンクリート等を用
いることもできる。 (実施例3)上記実施の形態,及び各実施例に係る津波
シェルタは,出入口に扉のない構造となっているが,出
入口に開閉可能な気密扉を取り付けることもできる。こ
うすることによって,津波シェルタ内に避難後,余裕が
ある時には上記気密扉を密閉することによってシェルタ
内全体に空気が保たれると共に,津波シェルタ内へ海水
が侵入してくることによる恐怖感を避けることができ,
更に流木等の内部への流れ込みを防止することができ,
安全性を向上させることができる。また,避難時に余裕
がなく上記気密扉を完全に閉じることができなかった場
合でも,上記実施の形態,及び各実施例に係る津波シェ
ルタと同様に空気室が確保されているため,津波が引く
までの間に必要な空気は確実に確保できる。なお,この
場合には,気密壁の基礎コンクリートへの固定部や窓
等,気密壁全体に完全な気密性が必要となる。また,避
難時にシェルタ内部へ迅速に避難するため,上記出入口
の扉は通常開いたままにしておくことが望ましい。
【0011】(実施例4)津波によって津波シェルタが
流される危険性を少しでも小さくするために,津波シェ
ルタの一部を地下に埋設することもできる。図7(平面
図),及び図8(側面図)に示す津波シェルタA3は,
気密壁1″が鉄筋コンクリートで構成され,更にその一
部を地下に埋設している。また,上記気密壁1″の底部
は基礎コンクリート6で固められている。上記気密壁
1″は,2つの連通した部屋21,22を形成してお
り,上記部屋22は部屋21に比べて天井の高さが低
く,ほぼ天井部22aまで地下に埋められている。上記
部屋21,22の天井部21a,22aにはそれぞれ出
入口23,24が設けられ,それぞれ気密蓋25,26
が取り付けられている。また,上記部屋22の内面に
は,縦横に溝を刻んだ低強度部29が形成されている。
更に,上記出入口23の周りには,上記部屋22の天井
部22aの高さまで垂下する垂下壁27が設けられてい
る。更に床面にはシェルタ内に侵入した水を排水するた
めの排水口39が設けられている。上記部屋21内の空
間のうち,上記垂下壁27と上記気密壁1″の上記開口
部23のない部分とによってその上部が囲まれた空間,
即ち図8の網かけ部分の空間が,上記実施の形態と同様
の空気室7′を形成している。また,上記気密壁1″の
側面には,換気窓28が設けられている。以下,該換気
窓28について,図9(縦断面図)及び図10(横断面
図)を用いて説明する。
【0012】上記換気窓28には,円筒状の窓枠28a
内にヒンジピン32によって回転自在に回転蓋31(遮
断手段に相当)が取り付けられている。図10に示すよ
うに,上記ヒンジピン32は上記回転蓋31の中央より
も少し上寄りの位置に設けられ,バネ36によって外方
向に付勢され,その先端部32aを上記窓枠28aに形
成された孔28bに嵌め込まれている。上記バネ36の
付勢力は,上記孔28bとヒンジピン先端部32aとの
摩擦によって上記回転蓋31の位置が軽く保持される程
度に設定されている。また,上記回転蓋28にはシェル
タの外方向に向かって突出する突起部31aが設けられ
ており,更に上記窓枠28aの上下にはビス35によっ
てストッパ33,34が取り付けられているため,上記
回転蓋28は図9の実線位置(閉位置)から破線位置
(開位置)までの間で回転可能である。更に,上記窓枠
28aのシェルタ外側端部には,押さえ部材38によっ
て網37が取り付けられており,外部からの異物の進入
を防いでいる。上記回転蓋31は,換気等の目的のた
め,通常は図9の破線位置(開位置)の状態で上記バネ
36の付勢力による摩擦によって保持される。津波が来
て水位が上記換気窓28の位置まで到達すると,上記回
転蓋31は水圧によって図9の実線位置(閉位置)まで
回転する。上記回転蓋31の上記ヒンジピン32の上下
における受圧面積の差によって上記回転蓋31は上記実
線位置(閉位置)の状態が保持されるため,上記回転蓋
31が閉じた後,上記換気窓28からシェルタ内に水が
侵入することはない。
【0013】以上説明した津波シェルタA3への避難方
法について以下に説明する。地震等が発生して津波が発
生する危険性のある場合には,無理をして高台などに避
難する前に,まず上記津波シェルタA3内に避難する。
上記津波シェルタA3の出入口23,24の気密蓋2
5,26は,通常は開けられたままの状態になってお
り,上記出入口23或いは24から迅速にシェルタA3
内に避難することができる。シェルタA3内に避難した
後,余裕があれば上記出入口23,24を上記気密蓋2
5,26で密閉して津波が来るのを待つ。もし余裕がな
く上記気密蓋25,26を閉じることができなくても,
上記空気室7′内に頭を出した姿勢をとっておけば,該
空気室7′に保たれた空気によって津波が引くまでの数
分間を十分に乗り切ることができる。津波が引いた後で
出入口23,24のどちらかが何かに塞がれているよう
な場合には,もう一方の出入口から脱出することができ
る。万一,上記出入口23,24の両方が何かに塞がれ
ているような場合には,上記部屋22の内面に形成され
た低強度部29を破壊して外部に脱出できる。なお,以
上の例では種類の異なる出入口が2箇所(出入口23,
25)に設けられているが,どちらか一方でもよく,ま
た一方の種類の出入口を複数設けてもよい。また,上記
部屋22の内面に形成された低強度部29は,気密壁
1″上のどの位置に設けてもよい。以上のように,本実
施例4に係る津波シェルタA3は,上記津波シェルタA
1等と全く同様の効果を奏する上に,一部を地下に埋設
することにより津波によって津波シェルタが流される危
険性が小さい。また,全ての出入口を塞がれた場合で
も,気密壁の一部に形成された低強度部を破壊すること
によって脱出可能である。なお,以上の実施例におい
て,特に気密扉を設けて内部を密閉する場合には,津波
が引いたかどうか外部の様子が確認できるよう,天井部
等に透明窓を設けることが望ましい。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る津波
シェルタは,地上に固定され一定の空間を取り囲む気密
壁によって構成され,上記気密壁上に,人が上記気密壁
により囲まれた空間内に出入り可能な開口部が設けられ
てなる津波シェルタにおいて,上記空間内に,津波によ
って内部に浸水しても空気が保たれる空気室が設けられ
てなることを特徴とする津波シェルタとして構成されて
いるため,迅速かつ容易に避難することができると共
に,津波が引くまでの時間の呼吸に必要な空気を確実に
確保することが可能となる。この津波シェルタは,無駄
な構成を一切含んでおらず,簡素,簡易にして安価に製
作可能である。また,上記開口部に,開閉可能な気密扉
が取り付けられることによって,上記開口部からの異物
の流れ込みを防ぎ,安全性を高めることができる。ま
た,上記気密壁上に開口窓が設けられ,該開口窓に,外
部の水位が該開口窓の高さに達したときに該開口窓を遮
断する遮断手段が取り付けられることによって,通常は
シェルタ内の換気ができ,津波が来ても自動的に遮断さ
れるため,該開口窓からシェルタ内に浸水することはな
い。また,上記気密壁がドーム上に形成されることによ
って,津波から受ける力が全体に分散され,より高い強
度を得ることができる。また,上記気密壁の一部が地下
に埋設されることによって,津波によってシェルタが流
される危険性が小さくなる。また,上記気密壁上に,他
の部分と比較して強度の低い低強度部が設けられること
によって,全ての出入口を塞がれた場合でも,該低強度
部を破壊することによって脱出可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る津波シェルタA1
の平面図。
【図2】 上記津波シェルタA1の正面部分断面図。
【図3】 上記津波シェルタA1のA−A断面図。
【図4】 本発明の実施例1に係る津波シェルタA2の
正面部分断面図。
【図5】 上記津波シェルタA2の側面部分断面図。
【図6】 上記津波シェルタA2の扉11を示す模式
図。
【図7】 本発明の実施例4に係る津波シェルタA3の
平面図。
【図8】 上記津波シェルタA3の側面部分断面図。
【図9】 上記津波シェルタA3の換気窓28の縦断面
図。
【図10】 上記津波シェルタA3の換気窓28のB−
B断面図。
【符号の説明】
1,1′,1″…気密壁 2,2′…出入口(開口部に相当) 3,3′…開口枠 4…窓 6…基礎コンクリート 7,7′…空気室 11…扉 23,24…出入口(開口部に相当) 27…垂下壁 28…開口窓 29…低強度部 31…回転蓋(遮断手段に相当)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上に固定され一定の空間を取り囲む気
    密壁によって構成され,上記気密壁上に,人が上記気密
    壁により囲まれた空間内に出入り可能な開口部が設けら
    れてなる津波シェルタにおいて,上記空間内に,津波に
    よって内部に浸水しても空気が保たれる空気室が設けら
    れてなることを特徴とする津波シェルタ。
  2. 【請求項2】 上記空気室が,上記気密壁により囲まれ
    た空間内の,上記開口部の上端より上方の部分である請
    求項1記載の津波シェルタ。
  3. 【請求項3】 上記開口部が,上記気密壁天井部に形成
    され,上記天井部より下方へ垂下する垂下壁と上記気密
    壁の上記開口部のない部分とによってその上部が囲まれ
    た空間が上記空気室を構成してなる請求項1記載の津波
    シェルタ。
  4. 【請求項4】 上記開口部に,開閉可能な気密扉が取り
    付けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の津波シ
    ェルタ。
  5. 【請求項5】 上記気密壁上に開口窓が設けられ,該開
    口窓に,外部の水位が該開口窓の高さに達したときに該
    開口窓を遮断する遮断手段が取り付けられてなる請求項
    1〜4のいずれかに記載の津波シェルタ。
  6. 【請求項6】 上記気密壁がドーム上に形成されてなる
    請求項1〜5のいずれかに記載の津波シェルタ。
  7. 【請求項7】 上記気密壁の一部が地下に埋設されてな
    る請求項1〜6のいずれかに記載の津波シェルタ。
  8. 【請求項8】 上記気密壁が金属板によって形成されて
    なる請求項1〜7のいずれかに記載の津波シェルタ。
  9. 【請求項9】 上記気密壁が鉄筋コンクリートによって
    形成されてなる請求項1〜7のいずれかに記載の津波シ
    ェルタ。
  10. 【請求項10】 上記気密壁上に,他の部分と比較して
    強度の低い低強度部が設けられてなる請求項1〜9のい
    ずれかに記載の津波シェルタ。
JP8322772A 1996-12-03 1996-12-03 津波シェルタ Pending JPH10159388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8322772A JPH10159388A (ja) 1996-12-03 1996-12-03 津波シェルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8322772A JPH10159388A (ja) 1996-12-03 1996-12-03 津波シェルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10159388A true JPH10159388A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18147477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8322772A Pending JPH10159388A (ja) 1996-12-03 1996-12-03 津波シェルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10159388A (ja)

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006074702A1 (en) 2005-01-12 2006-07-20 Lutz Eckebrecht A shelter building
JP2007082978A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Yujiro Totsuka 津波襲来時における安全避難装置ロープ網
JP4822087B1 (ja) * 2011-04-30 2011-11-24 正仁 古郡 津波シェルター
JP4979040B1 (ja) * 2011-05-30 2012-07-18 盟子 冨田 津波、高潮、洪水対策用退避部屋
JP2012229594A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Motohiro Okada 津波用シェルター。
JP2012246750A (ja) * 2012-04-05 2012-12-13 Meiko Tomita 津波、高潮、洪水対策用退避部屋
JP2012255316A (ja) * 2011-06-10 2012-12-27 Tetsugumi Sensui Kogyosho:Kk 防水型地下避難所
JP2013076257A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Taisei Corp 避難シェルタ
JP5209140B1 (ja) * 2012-05-01 2013-06-12 日本セイリングハーバー株式会社 水害避難室
JP2013142237A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 直徳 ▲高▼松 避難シェルター
JP2013155594A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Fujiwara Sangyo Kk 津波避難装置
JP2013224519A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる空気保持独立体
JP2013241820A (ja) * 2012-05-17 2013-12-05 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる漂流物、火災侵入防止扉
JP2013241822A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる空気放出穴、空気放出調整用バルブ
JP2013256833A (ja) * 2012-06-14 2013-12-26 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いるサイフォン装置
JP5422090B1 (ja) * 2012-12-12 2014-02-19 隆一郎 大貝 緊急避難用シェルター
JP2014043746A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Takashi Kobayashi 津波用シェルター
JP2014066066A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Taisei Corp 格納庫
JP2015110896A (ja) * 2013-10-31 2015-06-18 株式会社大昇 シェルター
CN105019710A (zh) * 2015-05-21 2015-11-04 刘亚江 一种新型逃生房
JP2016053297A (ja) * 2015-10-30 2016-04-14 元浩 岡田 津波シェルター。
CN110374388A (zh) * 2019-07-31 2019-10-25 南京信息职业技术学院 一种海啸逃生防御建筑物
JP2020133341A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 冨田 盟子 津波等の避難シェルター

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006074702A1 (en) 2005-01-12 2006-07-20 Lutz Eckebrecht A shelter building
JP2007082978A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Yujiro Totsuka 津波襲来時における安全避難装置ロープ網
JP2012229594A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Motohiro Okada 津波用シェルター。
JP4822087B1 (ja) * 2011-04-30 2011-11-24 正仁 古郡 津波シェルター
JP4979040B1 (ja) * 2011-05-30 2012-07-18 盟子 冨田 津波、高潮、洪水対策用退避部屋
JP2012255316A (ja) * 2011-06-10 2012-12-27 Tetsugumi Sensui Kogyosho:Kk 防水型地下避難所
JP2013076257A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Taisei Corp 避難シェルタ
JP2013142237A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 直徳 ▲高▼松 避難シェルター
JP2013155594A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Fujiwara Sangyo Kk 津波避難装置
JP2012246750A (ja) * 2012-04-05 2012-12-13 Meiko Tomita 津波、高潮、洪水対策用退避部屋
JP2013224519A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる空気保持独立体
JP5209140B1 (ja) * 2012-05-01 2013-06-12 日本セイリングハーバー株式会社 水害避難室
JP2013241820A (ja) * 2012-05-17 2013-12-05 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる漂流物、火災侵入防止扉
JP2013241822A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いる空気放出穴、空気放出調整用バルブ
JP2013256833A (ja) * 2012-06-14 2013-12-26 Meiko Tomita 津波退避部屋及びそれに用いるサイフォン装置
JP2014043746A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Takashi Kobayashi 津波用シェルター
JP2014066066A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Taisei Corp 格納庫
JP5422090B1 (ja) * 2012-12-12 2014-02-19 隆一郎 大貝 緊急避難用シェルター
JP2015110896A (ja) * 2013-10-31 2015-06-18 株式会社大昇 シェルター
CN105019710A (zh) * 2015-05-21 2015-11-04 刘亚江 一种新型逃生房
JP2016053297A (ja) * 2015-10-30 2016-04-14 元浩 岡田 津波シェルター。
JP2020133341A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 冨田 盟子 津波等の避難シェルター
CN110374388A (zh) * 2019-07-31 2019-10-25 南京信息职业技术学院 一种海啸逃生防御建筑物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10159388A (ja) 津波シェルタ
JP4822087B1 (ja) 津波シェルター
KR100757204B1 (ko) 화재대피실이 구비된 건물의 피난장치
JP2012224160A (ja) 津波シェルタ
JP3178338U (ja) 火災時緊急避難シェルター
KR20100005316A (ko) 세대 경계벽을 이용한 보안강화형 수평탈출구
JP5209140B1 (ja) 水害避難室
CN219219948U (zh) 一种公共建筑的消防避难舱
JP4577569B2 (ja) 引き戸
JP6593818B1 (ja) 防災扉
JP2012233306A (ja) 津波対応シェルター付き建物
JP6985435B2 (ja) 圧力差抑制構造
JP2014201913A (ja) 津波避難施設
JP2017186751A (ja) 建築物
KR200287511Y1 (ko) 고층아파트 어린이 추락사고 예방용 방범 방충망구조
JPS6032316Y2 (ja) 建物の避難兼用扉
JPH0345743Y2 (ja)
KR102361541B1 (ko) 확장형 화재 대피 구조물
JP2006090107A (ja) 地震により玄関扉が開かなくなった時に迅速かつ確実に脱出できる脱出口付玄関扉
JP2004300910A (ja) 建造物
JP6296586B1 (ja) 災害用のシェルタ
JP3177047U (ja) 津波シェルター
JPS6024360Y2 (ja) 避難用ポ−ル
JP2006124919A (ja) 一体型防犯用サッシ枠
KR101830089B1 (ko) 창문틀 모서리 보호 부재