JPH10157664A - ゴムクロ−ラ - Google Patents

ゴムクロ−ラ

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JPH10157664A
JPH10157664A JP32113696A JP32113696A JPH10157664A JP H10157664 A JPH10157664 A JP H10157664A JP 32113696 A JP32113696 A JP 32113696A JP 32113696 A JP32113696 A JP 32113696A JP H10157664 A JPH10157664 A JP H10157664A
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JP
Japan
Prior art keywords
rubber
rubber crawler
thickness
steel
crawler
Prior art date
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Pending
Application number
JP32113696A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Seki
亙 関
Yasuaki Fujita
靖章 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Publication of JPH10157664A publication Critical patent/JPH10157664A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はゴムクロ−ラのエンドレス部のオ−バ
−ラップ部を改良することによりゴムクロ−ラの耐久性
を向上させるものである。 【解決手段】長尺有端のゴムクロ−ラ基体と、この長手
方向に向って埋設されたスチ−ルコ−ド列とからなり、
前記ゴムクロ−ラの両端より突出したスチ−ルコ−ド先
端をオ−バ−ラップさせ、当該部位に未加硫ゴムを配
し、これを加硫成形することによってエンドレス構造と
したゴムクロ−ラであって、当該スチ−ルコ−ドのオ−
バ−ラップ部位にはさまれたゴムのゴムクロ−ラ長手方
向中央部分の厚さを両側部の厚さよりも薄くしたゴムク
ロ−ラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴムクロ−ラのエン
ドレス部の改良に関するものであり、有端状のゴムクロ
−ラ基体のエンドレス部のスチ−ルコ−ドのオ−バ−ラ
ップ部においてスチ−ルコ−ドにはさまれるゴム材の構
造を改良することによりゴムクロ−ラの耐久性を向上さ
せるものである。
【0002】
【従来の技術】通常のゴムクロ−ラにあっては、ゴムク
ロ−ラに加わる張力を支持するためスチ−ルコ−ドがそ
の長手方向に埋設されており、長尺有端のゴムクロ−ラ
基体をエンドレスとするために両端のスチ−ルコ−ド先
端をオ−バ−ラップさせ、この部位に配した未加硫ゴム
を加硫成形するものである。しかるに、このエンドレス
部の構造にあっては、従来よりオ−バ−ラップ部のスチ
−ルコ−ド間のゴムはゴムクロ−ラの長手方向に対して
ゴム材料を厚さを均一(約2mm)にして成形してい
た。
【0003】かかるゴムクロ−ラをスプロケットやアイ
ドラ−に巻き掛けされた際には、実験の結果、オ−バ−
ラップ中央付近の位置からオ−バ−ラップされたスチ−
ルコ−ド端の位置へ近づくにつれてスチ−ルコ−ド間の
ゴムの剪断歪が大きくなり、スチ−ルコ−ド端部のゴム
ではかなり大きな歪が集中してかかることが分かってい
る。
【0004】特にオ−バ−ラップ部位の外側に位置する
スチ−ルコ−ドの先端部におけるゴムと内側に位置する
スチ−ルコ−ドの先端部におけるゴムとでは、巻き掛け
時にあっては剪断歪に極めて大きな差が生じ、あるサイ
ズのゴムクロ−ラでこの剪断歪を測定したところ、外側
に位置するスチ−ルコ−ド先端部におけるゴムの方が内
側の先端のそれよりも倍近く剪断歪に差があることが判
明している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常の成形によるゴム
クロ−ラは、エンドレス部位の巻き掛け時に外側に位置
するスチ−ルコ−ドの先端部におけるゴムに集中する剪
断歪がゴムとスチ−ルコ−ド先端の剥離を発生・成長さ
せる原因となり、最終的にはオ−バ−ラップ部全体が欠
落してしまうという大きな問題があった。
【0006】本発明はエンドレス部位でのオ−バ−ラッ
プするスチ−ルコ−ド先端部におけるゴムの剪断歪をオ
−バ−ラップ部全体に分散させることを目的とするもの
であって、特にスチ−ルコ−ド外側先端部のゴムにかか
る剪断歪を低減してゴムクロ−ラの耐久性の向上をもた
らそうとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたものであって、その要旨は、長尺
有端のゴムクロ−ラ基体と、この長手方向に向って埋設
されたスチ−ルコ−ド列とからなり、前記ゴムクロ−ラ
の両端より突出したスチ−ルコ−ド先端をオ−バ−ラッ
プさせ、当該部位に未加硫ゴムを配し、これを加硫成形
することによってエンドレス構造としたゴムクロ−ラで
あって、当該スチ−ルコ−ドのオ−バ−ラップ部位には
さまれたゴムのゴムクロ−ラ長手方向中央部分の厚さを
両側部の厚さよりも薄くしたことを特徴とするゴムクロ
−ラにかかるものである。
【0008】そして、特に言えば、前記中央部分の厚さ
は、オ−バ−ラップ部位のゴム厚さの20〜80%と
し、更にはこの厚さ部位は、オ−バ−ラップ部全体の長
さの20〜80%であるのがよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明はゴムクロ−ラのエンドレ
ス部のスチ−ルコ−ド、オ−バ−ラップ部位にはさまれ
たゴムのゴムクロ−ラ長手方向中央部分の厚さを両側部
の厚さよりも薄くすることによってスチ−ルコ−ド先端
部におけるゴムの剪断歪をオ−バ−ラップ部全体に分散
させてスチ−ルコ−ド先端剥離の発生、成長を遅くら
せ、スチ−ルコ−ドのオ−バ−ラップ部の寿命を延ばす
ことができたものであるが、この発明は以下の知見に基
づいている。
【0010】前記したような成形方法によるゴムクロ−
ラにあって、オ−バ−ラップ部のスチ−ルコ−ド間の剪
断歪について考察するに、(a)スチ−ルコ−ドは曲げ
剛性、軸方向の伸縮及び座屈を無視できること及び、
(b)オ−バ−ラップ部位のスチ−ルコ−ド間のゴムの
変形は剪断成分と曲げ成分とからなる点を仮定した。そ
して、図1のようなスチ−ルコ−ドのオ−バ−ラップ部
のモデルを考え、このゴムクロ−ラが剪断張力Tを受け
ると、その時の剪断歪γ1 は、γ1 =T/GLb(G:
ゴムの剪断弾性率、b:スチ−ルコ−ド列幅)となる。
【0011】そして、かかるモデルに曲率Rの曲げ変形
を受けると図2に示すようにオ−バ−ラップ部の中心か
ら角度θ離れた部位での純曲げによる剪断歪γ2 は、前
記(a)の仮定より純幾何学的にtanθと等しくなる
ので、γ2 =tanθ=tan(L/2−x)/R
(x:スチ−ルコ−ド外側先端S0 からの距離)と表さ
れる。又、前記(b)の仮定より総剪断歪γは、γ=γ
1 +γ2 =T/GLb+tan(L/2−x)/Rとな
る。
【0012】この理論式の妥当性について考察するに、
前記成形方法によるゴムクロ−ラをスプロケット、アイ
ドラ−に巻き掛けしてオ−バ−ラップ部のスチ−ルコ−
ド間の剪断歪を測定したところ、図3に示すように実験
結果と理論式の結果はほぼ一致しており、この理論式と
それを導くために用いた仮定は妥当性があるものと考え
られる。実験条件はL=315mm、t=2mm、T=
1000kg、2R=335であった。
【0013】さて、このスチ−ルコ−ド外側先端S0
剪断歪を緩和するため、理論式からスチ−ルコ−ド外側
先端S0 (即ち、x=0)の歪はγmax=T/GLb
+tan(L/2R)となり、従って、γmaxを小さ
くするためにはG(ゴムの剪断弾性率)が大きくなるよ
うな構造とすればよいことが分る。
【0014】そして、このG(ゴムの剪断弾性率)を大
きくすることを具体化するには、図4に示すようにスチ
−ルコ−ドのオ−バ−ラップする部位(長さL)にはさ
まれたゴムの中央部位(長さL0 )をその両側部よりも
薄くt0 することが考えられ、例えば、オ−バ−ラップ
部のゴムの中央部位の厚さを両側部の厚さtの半分にし
た場合には、オ−バ−ラップ部の見かけの剪断弾性率は
1.5倍となる。
【0015】そこで有限要素解析法にてスチ−ルコ−ド
間のゴムの厚さを薄くする部分の長さ及びスチ−ルコ−
ド間のゴムの厚さを振って解析した結果、スチ−ルコ−
ド間のゴムの厚さを薄くする部分の長さはLの20%以
上とするのが好ましく、その部位の厚さは両端部のゴム
の厚さの20〜80%とするのが好ましいことが分っ
た。勿論、この限定の理由は前記有限要素解析法の結果
によるものである。
【0016】
【実施例】以下、実際のゴムクロ−ラを製造し、これに
ついてエンドレス部の剪断歪(%)を測定した。エンド
レス成形によるゴムクロ−ラにおいて、図4に示すよう
にスチ−ルコ−ドのオ−バ−ラップ部の中央部分、即ち
オ−バ−ラップ全長Lの半分(L0 =0.5L)だけス
チ−ルコ−ド間のゴムの厚さを両側部分のゴムの厚さ
(約2mm)の約65%とし、このゴムクロ−ラのスチ
−ルコ−ド外側先端S0 におけるゴムの剪断歪測定を行
った。条件はL=315mm、t=2mm、T=100
0kg、2R=335mmである。尚、スプロケットへ
の巻き掛け時のエンドレス部の剪断歪と、非巻き掛け時
の剪断歪を測定した。
【0017】又、スチ−ルコ−ド間のゴムの厚さを一定
(約2mm)とした場合のゴムクロ−ラを対比品(従来
品)として同じく剪断歪を測定した。測定の結果を図
5、図6に示す。図5はゴムクロ−ラの非巻き掛け時の
スチ−ルコ−ド外側先端S0 の剪断歪を示すグラフであ
って、本発明のゴムクロ−ラAは対比品のゴムクロ−ラ
Bと比べオ−バ−ラップ部位の外側のスチ−ルコ−ド先
端S0 けるゴムの剪断歪が著しく低減されたものであ
る。又、図6はゴムクロ−ラのスプロケットへの巻き掛
け時のスチ−ルコ−ド外側先端S0 の剪断歪を示すグラ
フであって、この結果も又本発明のゴムクロ−ラAのス
チ−ルコ−ド外側先端S0 におけるゴムの剪断歪が対比
品Bのそれと比べて著しく低減されていることが分か
る。
【0018】
【発明の効果】以上の結果より、本発明にかかるゴムク
ロ−ラはオ−バ−ラップ部のスチ−ルコ−ド先端にかか
る剪断歪が著しく低減され、全体として剪断歪が均一化
の方向に改良されたものであって、このためゴムクロ−
ラの寿命が著しく延びることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はゴムクロ−ラのエンドレス部の断面を示
すモデルである。
【図2】図2は図1のモデルに曲げ変形を加えた場合の
断面を示すモデルである。
【図3】図3は理論式と実際のゴムクロ−ラでの実験結
果を示すグラフである。
【図4】図4は改良されたゴムクロ−ラのオ−バ−ラッ
プ部の断面図である。
【図5】図5は本発明のゴムクロ−ラと対比品のゴムク
ロ−ラにおける非巻き掛け時のスチ−ルコ−ド外側先端
の剪断歪を示すグラフである。
【図6】図6は本発明のゴムクロ−ラと対比品のゴムク
ロ−ラにおけるスプロケットへの巻き掛け時のスチ−ル
コ−ド外側先端の剪断歪を示すグラフである。
【符号の説明】
0 ‥‥スチ−ルコ−ド外側先端。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺有端のゴムクロ−ラ基体と、この長
    手方向に向って埋設されたスチ−ルコ−ド列とからな
    り、前記ゴムクロ−ラの両端より突出したスチ−ルコ−
    ド先端をオ−バ−ラップさせ、当該部位に未加硫ゴムを
    配し、これを加硫成形することによってエンドレス構造
    としたゴムクロ−ラであって、当該スチ−ルコ−ドのオ
    −バ−ラップ部位にはさまれたゴムのゴムクロ−ラ長手
    方向中央部分の厚さを両側部の厚さよりも薄くしたこと
    を特徴とするゴムクロ−ラ。
  2. 【請求項2】 前記中央部分の厚さは、オ−バ−ラップ
    部位のゴム厚さの20〜80%とした請求項第1項記載
    のゴムクロ−ラ。
  3. 【請求項3】 前記中央部分の厚さ部位は、オ−バ−ラ
    ップ部全体の長さの20〜80%である請求項第1項記
    載のゴムクロ−ラ。
JP32113696A 1996-10-01 1996-11-14 ゴムクロ−ラ Pending JPH10157664A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32113696A JPH10157664A (ja) 1996-10-01 1996-11-14 ゴムクロ−ラ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-281359 1996-10-01
JP28135996 1996-10-01
JP32113696A JPH10157664A (ja) 1996-10-01 1996-11-14 ゴムクロ−ラ

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1116644A1 (en) * 1999-07-14 2001-07-18 Bridgestone Corporation Elastic endless crawler
JP2008273449A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 弾性クローラ及び弾性クローラの製造方法

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