JPH101568A - ポリオレフィン系組成物及び食品包装容器 - Google Patents

ポリオレフィン系組成物及び食品包装容器

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JPH101568A
JPH101568A JP17409496A JP17409496A JPH101568A JP H101568 A JPH101568 A JP H101568A JP 17409496 A JP17409496 A JP 17409496A JP 17409496 A JP17409496 A JP 17409496A JP H101568 A JPH101568 A JP H101568A
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weight
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polyolefin
pts
composition
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JP17409496A
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Masahiro Nakamura
雅弘 中村
Kanji Yuyama
完二 湯山
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Zeon Kasei Co Ltd
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Zeon Kasei Co Ltd
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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱下での不快臭の発生が少なく、かつ耐熱
変色性に優れた、食品包装容器に適した成形品を与える
ポリオレフィン系組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ポリオレフィン100重量部、
(B)無機充填剤10〜150重量部及び(C)ゼオラ
イト、フライポンタイト−シリカ複合体及びハイドロタ
ルサイトからなる群から選ばれる1種以上の吸着性無機
物質を配合することを特徴とするポリオレフィン系組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等ポリオレフィンに多量の無機充填剤等を
配合したポリオレフィン系組成物に関し、詳しくは加熱
されても不快臭の発生のほとんどない、食品包装容器に
適したポリオレフィン系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンやポリプロピレン等のポリ
オレフィンは一般生活用資材、産業用資材として広く使
用されている。ポリオレフィン系組成物には、その成形
品が廃棄されて焼却される時に高熱を発生して焼却炉を
損傷するのを防ぐために、多量の無機充填剤が混合され
ることが多い。また、加熱成形時の加工性向上や劣化防
止のため、滑剤、酸化防止剤等種々の配合剤が混合され
て実用に供されている。しかしながら多量の無機充填剤
を配合したポリオレフィン成形品は、フェノール系酸化
防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の添加
で熱劣化が著しく防止されるようになったものの、加熱
に際し、無機物の触媒作用と酸化防止剤の分解反応生成
物に起因すると思われる強い不快臭及び無機充填剤自体
の臭いを発生し、ポリオレフィン系組成物の成形加工の
作業環境を悪化させる問題を惹起した。また、ポリオレ
フィンは、トレー、箱等が安価に量産できてしかも清潔
なので、特に食品包装用に多量に用いられている。しか
し、電子レンジの普及に伴い、食品容器は食事に先だっ
て加熱されることが多いので、成形品の利用の面からも
不快臭の発生は極力阻止されることが望まれるようにな
った。不快臭発生抑止の方法は、これ迄種々検討されて
きた。無機充填剤を塩基で中和して固体酸強度値を上げ
る処理をして用いる方法(特開昭51−145554
号)が提案されたが、無機充填剤の前処理工程が大がか
りとなり工業的に有効とは言えない。また、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイトを添加する方法
(特開昭50−139836号)、脂肪酸金属塩又は脂
肪酸アミドを添加する方法(特開昭53−142455
号)、桂皮酸アルキルエステル誘導体とジアルキルチオ
ジアセテート等を添加する方法(特開昭52−1464
6号)、炭素数12〜20のアルカンスルホネートとメ
ラミン等窒素化合物を添加する方法(特開昭55−45
733号)等が提案されているが、いずれも十分な防臭
ができていないのが実状である。また、ポリオレフィン
系組成物では、その色調を損なうことを防止する点で、
成形加工時に熱変色しにくいことも今なお要請されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、加熱下
での不快臭の発生が少なく、かつ耐熱変色性に優れた成
形品を与えるポリオレフィン系組成物を得るべく鋭意研
究した結果、ゼオライト、フライポンタイト−シリカ複
合体及びハイドロタルサイトからなる群から選ばれる1
種以上の吸着性無機物質と脂肪酸アミド及びフェノール
系酸化防止剤とを各々特定量配合することにより上記の
目的が達成されることを見出し、この知見に基づき本発
明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、 (1)(A)ポリオレフィン100重量部、(B)無機
充填剤10〜150重量部及び(C)ゼオライト、フラ
イポンタイト−シリカ複合体及びハイドロタルサイトか
らなる群から選ばれる1種以上の吸着性無機物質を配合
することを特徴とするポリオレフィン系組成物、 (2)(A)ポリオレフィン100重量部、(B)無機
充填剤10〜150重量部、(C)ゼオライト、フライ
ポンタイト−シリカ複合体及びハイドロタルサイトから
なる群から選ばれる1種以上の吸着性無機物質0.5〜
12重量部、(D)フェノール系酸化防止剤0.05〜
3重量部及び(E)脂肪酸アミド0.05〜3.0重量
部を配合することを特徴とするポリオレフィン系組成
物、及び、 (3)上記(1)又は(2)記載の組成物を成形してな
る食品包装容器、が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明において(A)成分として用いられるポリオ
レフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、4−メチル−ペンテン−1などのα−オレフ
ィンの単独重合体あるいはランダムおよびブロック共重
合体であり、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度
ポリエチレン(LDPE)、ポリブテン−1、ポリイソ
ブテン、ポリ−3−メチル−ブテン−1、ポリ−4−メ
チル−ペンテン−1、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−4−メチ
ル−ペンテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、
デセン−1−4−メチル−ペンテン−1共重合体などが
挙げられ、これらは単独あるいは混合して用いられる。
特に、HDPE及びエチレン−プロピレンブロック共重
合体が好ましい。
【0006】本発明において(B)成分として用いられ
る無機充填剤としては、タルク、マイカ、カオリン、ケ
イ砂、等のケイ酸化合物;アルミナ、酸化チタン、酸化
マグネシウム等の金属酸化物;炭酸カルシウム等の炭酸
塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;水酸化
カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物などが挙
げられる。特に、タルク、マイカまたはシリカが好まし
い。尚、本発明の(B)成分の無機充填剤には、後述の
(D)成分の吸着性無機物質は含まれない。本発明にお
ける無機充填剤の配合量は、(A)成分のポリオレフィ
ン100重量部あたり10〜150重量部であり、好ま
しくは20〜130重量部である。無機充填剤の配合量
が10重量部未満では成形品の燃焼時の燃焼カロリー低
減効果が小さく、また成形品の剛性と耐熱性を悪化させ
る。一方、150重量部を越えて多量に配合されても、
加工性、成形性等が悪くなり、かつ成形品の耐衝撃性等
の機械的強度が悪くなる。
【0007】本発明では、(C)成分としてゼオライ
ト、フライポンタイト−シリカ複合体およびハイドロタ
ルサイトからなる群から選択される1種以上の吸着性無
機物質を使用する。ゼオライトは、Mx/n ・〔(AlO
2x ・(SiO2y 〕・ZH2 Oで表わされる天然
または合成の無機物質である。ここにMは原子価nの金
属イオン、x及びyは単格子あたりの四面体数である。
x/yが1.1以下となる範囲で、xは天然では4〜
8、合成では12〜86の値を、yは天然では8〜4
0、合成では12〜136の値を採ることが多い。Zは
天然では13〜27、合成では4.5〜264の整数で
ある。典型例としては、天然ではモンデンふっ石、Na
2O・Al23・10SiO2 ・6H2 O、合成では水
沢化学(株)製ミズカライザーDS、Na2 O・Al2
3 ・2SiO2 ・4.5H2 O等が挙げられる。ゼオ
ライトは多面体の結晶構造を持つ吸着性能を有する無機
物質である。
【0008】フライポンタイト−シリカ複合体は、(Z
6 −nAln )(Si4 −nAln )O10(OH)8
・nH2 Oの化学式で表記される、亜鉛塩を主とするア
ルミノケイ酸金属塩のフライポンタイトの微細な結晶の
単位層を、シリカ粒子の周囲に担持させたものである。
典型例としては、5ZnO・Al23 ・3〜4SiO
2 を非晶質シリカに担持させた水沢化学(株)製ミズカ
ナイトHPが挙げられる。このフライポンタイトは、単
位層の表裏両面に吸着性能を有する無機物質である。
【0009】ハイドロタルサイトは、一般式〔Mg1-x
Alx (OH)2x+〔(CO3x/2 ・mH2 O〕x-
で表わされるプラスに荷電した基本層とマイナスに荷電
した中間層とからなる層状の結晶構造を持つ、吸着性能
を有する無機物質である。ここでxは0より大で0.3
3以下の数である。天然では、Mg6 Al2 (OH)16
CO3 ・4H2 O(x=0.25、m=4)のものが、
合成ではMg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2
O(x=0.3、m=3.5)のものがそれぞれ市販品
として例示される。
【0010】本願発明において用いられる(C)成分の
ゼオライト、フライポンタイト−シリカ複合体及びハイ
ドロタルサイトからなる群から選ばれる1種以上の吸着
性無機物質の配合量は、(A)成分のポリオレフィン1
00重量部あたり、0.5〜12重量部が好ましく、よ
り好ましくは2〜10重量部、更に好ましくは2.5〜
8重量部である。該吸着性無機物質の配合量が2.0重
量部未満の場合は、不快臭を低減する効果がなく、ま
た、上記吸着性無機物質を10重量部を越える量を配合
すると、組成物は吸湿性を帯び、成形加工時の熱で成形
品に発泡が生ずる傾向がある。本発明において(C)成
分は、臭いを吸着する作用と、加熱下のポリオレフィン
成形品の熱変色を防止する効果を担うものである。
【0011】本発明のポリオレフィン系組成物には、通
常、更にフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、
硫黄系酸化防止剤等の酸化防止剤が配合される。フェノ
ール系酸化防止剤としては、n−オクタデシル−3−
(3´,5´−ジターシャリーブチル−4´−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−
3−(3´,5´−ジターシャリーブチル−4´−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,4,5
−トリヒドロキシブチロフェノン、2,6−ジターシャ
リーブチルフェノール、2,6−ジターシャリーブチル
−p−クレゾール、2,6−ジターシャリーブチル−α
−ジメチルアミノ−p−クレゾール、4,4´−ビス
(2,6−ジターシャリーブチルフェノール)、2,2
´−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブ
チルフェノール)、2,2´−メチレン−ビス(4−エ
チル−6−ターシャリーブチルフェノール)、6−ター
シャリーブチル−3−メチルフェノールの誘導体、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
ターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−ター
シャリーブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルペンジル)スルフ
イド、ジアルキルフェノールスルフイド等が挙げられ
る。
【0012】リン系酸化防止剤としては、ジステアリル
ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−
ジターシャリーブチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、トリス(2,4−ジターシャリーブチ
ルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジタ
ーシャリーブチルフェニル)4,4’−ビフェニルジホ
スファイト、トリノニルフェニルホスファイト等が挙げ
られる。硫黄系酸化防止剤としては、ジステアリルチオ
ジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート等
が使用できる。本発明のポリオレフィン系組成物に配合
される酸化防止剤としては、特に、フェノール系酸化防
止剤が好ましく、中でもn−オクタデシル−3−(3
´,5´−ジターシャリーブチル−4´−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネートが好ましい。本発明のポリオレ
フィン系組成物に配合される酸化防止剤の配合量は、
(A)成分のポリオレフィン100重量部あたり0.0
5〜3重量部が好ましく、0.1〜2.0部がより好ま
しい。酸化防止剤の配合量が0.05重量部未満である
と酸化防止効果が少ない傾向があり、また、3重量部よ
り多く用いられると臭気の点で悪影響が出易い。
【0013】また、本発明のポリオレフィン系組成物に
は、通常、滑剤が添加される。かかる滑剤としては、ラ
ウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミド、ベヘン酸アミド等の飽和およ
び不飽和脂肪酸の第一級アミドやエチレンビスステアリ
ン酸アミドのように一分子中にアミド結合を2個含有す
るビスアミド等の脂肪酸アミド;炭素数8〜22の高級
脂肪酸;同脂肪酸のアルミニウム、カルシウム、マグネ
シウム、亜鉛、リチウム等の金属塩;アセチルクエン酸
トリブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、エタ
ンジオールモンタン酸エステルポリ(1,3−ブタンジ
オール−アジピン酸)エステル、アセチルリシノール酸
メチル、ポリ(プロピレングリコール−アジピン酸ラウ
リル酸)エステル等の1価又は多価アルコールの脂肪酸
エステル;トリグリセライド;ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリオキシアルキ
レン−ジメチルポリシロキサン等のシリコーン油;ロジ
ン及びロジン誘導体;流動パラフィン、合成パラフィ
ン、石油系ワックス、モンタンワックス、水素添加ポリ
ブテン等の脂肪属炭化水素等が挙げられる。
【0014】本発明における好ましい滑剤は脂肪酸アミ
ドであり、特に、エチレンビスステアリン酸アミドが好
ましい。前記滑剤の配合量は、(A)成分ポリオレフィ
ン100重量部あたり0.05〜3.0重量部が好まし
く、より好ましくは0.15〜1.5重量部である。滑
剤の配合量が0.05重量部未満であると、成形時に滑
性不足になり易く、成形品の表面が荒れ、加工の安定性
が阻害され易い。また、3.0重量部より多いと成形時
に滑性過多となり易く、(B)成分無機充填剤の分散性
が悪くなり易い。また、加工安定性が悪化し易い。
【0015】本発明の組成物には、上記の各成分の外、
帯電防止剤、発泡剤、顔料等を、本発明の効果を害さな
い範囲で添加することは差支えない。本発明組成物は、
上記各成分が均一に混合された状態であることが好まし
い。通常、上記各成分をヘンシェルミキサー等で攪拌、
混合した後、180〜250℃で押出機またはロール等
によりシート得、これをシートペレタイザーにかけて、
先ず、直径2〜4mm、長さ3〜5mmの大きさのペレ
ットにする。上記ペレットを用いて食品包装容器等の成
形品を得るには、通常、Tダイ押出機またはカレンダー
ロールにて180〜250℃の温度でシートを成形し、
このシートを真空成形機または真空圧空成形機にかけて
包装容器を成形する。また、ペレットをブロー成形機や
射出成形機に用いて包装容器を成形する方法を採ること
もできる。
【0016】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。尚、部数および%は特に記さない限り重量基
準である。また、試験、評価は次によった。 (1)ペレットの作成 配合剤を三井三池化工機(株)製75リットルヘンシェ
ルミキサーにて140℃で混合し、次いで、東芝機械
(株)製2軸押出機TEM35Bにて180〜220℃
の温度で溶融混合して、直径3mmの穴付ダイスにてペ
レットを得る。 (2)シートの作成 上記(1)で得られるペレットを用い、三菱重工業
(株)製単軸ベント式押出機PM−65を使用して巾5
00mmTダイで押出し、厚み0.65mmのシートを
得る。 (3)トレーの作成 上記(2)で得られるシートを用い、(株)浅野研究所
製真空圧空成形機FK−0531−Dにより、長径20
cm、短径15cmの楕円形で深さ3cmのトレーを作
成する。
【0017】(4)臭気判定 上記(3)で得られるトレーに蒸留水50mlを入れ、
その上にもう1つのトレーを伏せて蓋をして、電子レン
ジ(980W)にて3分間加熱して水を沸騰させてか
ら、蓋の臭いを異なる5人が嗅いで、下記の基準による
ランク付けを行い、5人の平均を臭気判定値とする。 0:臭気なし。 1:ごく僅かな臭気はあるが、どのような臭いか判定は
不可。 2:かすかな臭気が感じられ、臭いの種類の判定を試み
ることができる。 3:不快臭をはっきり感ずる。 4:不快臭を強く感ずる。 5:我慢できないほどの不快臭を感ずる。 (5)熱変色試験 上記(2)で得られるシートから20mm×40mmの
複数枚の試験片を切出し、220℃の電気オーブン内の
回転台に置き、80分以後10分間隔で取出して、変色
し始める時間を見る。 (6)耐寒性試験 上記(3)で得られるトレーに180gの水を入れ、上
部をポリエチレンフィルムで覆ってヒートシールして密
封し、次いで、5℃の冷蔵庫に4時間置いてから取出し
て、60cmの高さから落下させ、コンクリートの板面
に衝突させてトレーの破損の状況を観察する。5枚実施
して破損が無ければ○、1〜3枚亀裂があれば△、4〜
5枚亀裂があれば×と評価する。
【0018】実施例1〜9、比較例1〜4 表1及び表2に記す配合剤を用いてペレット、シート次
いでトレーを作成した。得られたトレーにつき、臭気判
定、熱変色試験及び耐寒性試験を行った。結果を表1及
び表2に記す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】表1及び表2の注を下記に記す。 *1 S6008FD、昭和電工(株)製高密度ポリエ
チレン、メルトフローレート0.80g/10分(JI
S K 6760) *2 SK711、昭和電工(株)製エチレン−プロピ
レンブロック共重合体、メルトフローレート0.75g
/10分(JIS K 6758) *3 K7010、チッソ石油化学(株)製エチレン−
プロピレンブロック共重合体、メルトフローレート0.
50g/10分(JIS K 6758) *4 タルクMS、日本タルク工業(株)製タルク *5 FR−89、古河金属鉱業(株)製酸化チタン *6 アーモスタット410、ライオン(株)製脂肪ア
ミン、帯電防止剤 *7 スタビネックスNT−Z1、水澤化学(株)製ス
テアリン酸亜鉛 *8 カオーワックスEB、花王(株)製エチレンビス
ステアリン酸アミド*9 アデカスタブAO−50、旭
電化(株)製n−オクタデシル−3−(3´,5´−ジ
ターシャリーブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート *10 アデカスタブPEP−8、旭電化(株)製ジス
テアリルペンタエリスリトールジホスファイト *11 ミズカライザーDS、水澤化学(株)製ゼオラ
イト *12 ミズカナイトHP、水澤化学(株)製フライポ
ンタイト−シリカ複合体 *13 アルカマイザー1、協和化学工業(株)製合成
ハイドロタルサイト、Mg4 Al2 (OH)12CO3
12H2
【0022】本発明の要件を備えた実施例1〜9の配合
の組成物から得られるトレーは、いずれも加熱されても
臭気が少なく、耐熱変色性も十分良好な結果を与えた。
フェノール系酸化防止剤を用いずにリン系酸化防止剤を
使用すると、加熱による臭気は若干多い傾向がある(実
施例8と実施例1の対比)。滑剤としてステアリン酸亜
鉛を用いた配合の組成物は、脂肪酸アミドを用いる場合
に比して若干臭気が多い傾向がある。(実施例9と実施
例4の対比)。吸着性無機物質がない配合の組成物から
得られるトレーは、はっきりと不快臭を発する。また、
熱変色も起こし易い(比較例1〜3)。吸着性無機物質
の使用量が少ないと、不快臭ははっきり感じられる。ま
た、熱変色も早く起きる(比較例4)。耐寒性について
は実験を行った範囲内で全て良好であり、差は認められ
なかった。
【0023】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系組成物を用い
ると、加熱下での不快臭の発生が少なく、かつ耐熱変色
性に優れた、食品包装容器に適した成形品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B65D 85/50 B65D 1/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン100重量部、
    (B)無機充填剤10〜150重量部及び(C)ゼオラ
    イト、フライポンタイト−シリカ複合体及びハイドロタ
    ルサイトからなる群から選ばれる1種以上の吸着性無機
    物質を配合することを特徴とするポリオレフィン系組成
    物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリオレフィン100重量部、
    (B)無機充填剤10〜150重量部、(C)ゼオライ
    ト、フライポンタイト−シリカ複合体及びハイドロタル
    サイトからなる群から選ばれる1種以上の吸着性無機物
    質0.5〜12重量部、(D)フェノール系酸化防止剤
    0.05〜3重量部及び(E)脂肪酸アミド0.05〜
    3.0重量部を配合することを特徴とするポリオレフィ
    ン系組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のポリオレフ
    ィン系組成物を成形してなる食品包装容器。
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