JPH0734659A - コンクリート用型枠 - Google Patents

コンクリート用型枠

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JPH0734659A
JPH0734659A JP17689993A JP17689993A JPH0734659A JP H0734659 A JPH0734659 A JP H0734659A JP 17689993 A JP17689993 A JP 17689993A JP 17689993 A JP17689993 A JP 17689993A JP H0734659 A JPH0734659 A JP H0734659A
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JP
Japan
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inorganic filler
weight
filler
concrete formwork
concrete
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JP17689993A
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Takeo Yamaoka
武男 山岡
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、木材に匹敵するほどの低比
重と高剛性とを有すると共に、釘打ちや鋸切断性等の現
場施工性に優れ、しかも、繰り返して使用しても型枠か
らのコンクリート剥離性が低下することのない合成樹脂
組成物製のコンクリート用型枠を提供することである。 【構成】 本発明のコンクリート用型枠は、ポリオレフ
ィン樹脂50〜90重量%と、タルクおよび塩基性マグ
ネシウムオキシサルフェートからなり、塩基性マグネシ
ウムオキシサルフェートの混入比率が20〜80重量%
である混合フィラー10〜50重量%とを含有する樹脂
組成物の発泡成形体であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建設現場などで多く使用
されているコンクリート用型枠に関し、さらに詳しく
は、軽量であると共に高剛性であって、たとえばベニヤ
板の代替品として好適に使用することのできるコンクリ
ート用型枠に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】現在、コ
ンクリート用型枠としては、ベニヤ合板が主に使用され
ている。しかしながら、森林を保護するために、コンク
リート用型枠を木製品からプラスチック製品に切り替え
て行くことが検討されている。コンクリート用型枠とい
う用途においてプラスチックが木材の代替品になるため
には、木材と同等以下の比重であると共に一定以上の剛
性を有し、しかも、釘打ちや鋸による切断などの現場施
行性も満足のゆくものでなければならない。
【0003】従来から、プラスチックにガラス繊維やタ
ルクを配合した組成物で形成されたコンクリート用型枠
が検討されている。しかしながら、プラスチックにガラ
ス繊維を配合したものはコストが高いことと、繰り返し
て使用しているうちに型枠からコンクリートが剥離しに
くくなるなどの問題を有している。一方、プラスチック
にタルクを配合したものは、発泡成形を行うと剛性不足
になり、所定の剛性を得ようとすると木材よりも比重が
大きくなるという問題を有している。さらに、プラスチ
ックに繊維状フィラーである塩基性マグネシウムオキシ
サルフェートを単独で配合するという試みもなされてい
るが、このような型枠はコストが高い上に成形品に反り
が生じるという問題を有している。
【0004】本発明は前記課題を解決することを目的と
する。即ち、本発明の目的は、木材に匹敵するほどの低
比重と高剛性とを有すると共に、釘打ちや鋸切断性等の
現場施工性に優れ、しかも、繰り返して使用しても型枠
からのコンクリート剥離性が低下することのない合成樹
脂組成物製のコンクリート用型枠を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、ポリオレフィン樹脂50〜
90重量%と、板状無機フィラーおよび繊維状無機フィ
ラーを有し、繊維状無機フィラーの混入比率が20〜8
0重量%である混合フィラー50〜10重量%とを含有
する樹脂組成物の発泡成形体であることを特徴とするコ
ンクリート用型枠であり、請求項2に記載の発明は、前
記板状無機フィラーがタルクであり、前記繊維状無機フ
ィラーが塩基性マグネシウムオキシサルフェートである
前記請求項1に記載のコンクリート用型枠である。
【0006】以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】(1)ポリオレフィン樹脂 前記ポリオレフィン樹脂としては、射出成形をすること
のできる物性を有するものであれば特に制限がなく、た
とえば、高密度ポリエチレン、中、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、アイ
ソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリ
プロピレン、アタクチックポリプロピレン等のポリプロ
ピレン、ポリブテン、4−メチルペンテン−1樹脂など
を挙げることができる。また、本発明においては、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブ
テン−1三元共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化
ビニル共重合体などのオレフィンと他のビニルモノマー
との共重合体も使用することができる。これらのポリオ
レフィン樹脂は単独で使用してもよいし、二種以上を混
合して用いていもよい。
【0008】これらの中でも、ポリプロピレン樹脂およ
び高密度ポリエチレン特に直鎖状高密度ポリエチレンが
好ましい。
【0009】ポリプロピレン樹脂としては、結晶性プロ
ピレン−エチレン共重合体単独、または、プロピレン単
独共重合体と結晶性プロピレン−エチレン共重合体との
ブレンド物を使用するのが更に好ましい。特に、エチレ
ンを2〜15重量%、好ましくは3〜10重量%含有す
るプロピレン−エチレンブロック共重合体を使用する
と、衝撃強度や剛性などの機械的性質および耐熱性に著
しく優れるコンクリート用型枠を提供することができ
る。好ましいポリプロピレン樹脂は、そのMIは通常2
〜30g/10分であり、特に6〜12g/10分であ
る。ポリプロピレン樹脂のMIが前記範囲内にあると特
に剛性と耐衝撃性とのバランスに優れる。
【0010】一方、高密度ポリエチレン特に直鎖状高密
度ポリエチレンは寒冷地での使用に適しているので、本
発明のコンクリート用型枠を寒冷地で使用する場合に
は、ポリオレフィンとして高密度ポリエチレンを採用す
るのが良い。好ましい高密度ポリエチレンとしては、そ
のMIが2〜20g/10分であるものを使用するのが
良い。
【0011】(2)混合フィラー 本発明における混合フィラーは、板状無機フィラーおよ
び繊維状無機フィラーを有し、混合フィラー全体に対す
る繊維状無機フィラーの混入比率が20〜80重量%で
ある本発明においては、繊維状無機フィラーと組みあわ
せる無機フィラーとしては板状無機フィラーであること
が重要である。繊維状無機フィラーと粒状無機フィラー
あるいは燐片状無機フィラーなどとを組みあわせて混合
フィラーとしても本発明の目的を達成することができな
い。
【0012】本発明における混合フィラーにおいては、
繊維状無機フィラーの混入比率も重要である。繊維状無
機フィラーの混入比率が20重量%未満であると、本発
明における発泡成形体の剛性の向上が少なく、80重量
%を越えると発泡成形体の反りや変形が大きくなり、成
形性も低下する。なお、前記混入比率が30〜70重量
%であると好ましく、40〜60重量%であるとさらに
好ましい。
【0013】−板状無機フィラー 本発明における板状無機フィラーとしては、その比重が
2〜6であるのが好ましい。コンクリート用型枠を軽量
化するときには、板状無機フィラーの比重は2.5〜
2.9であるのがより好ましい。
【0014】本発明における板状無機フィラーとして
は、その粒子の平均粒径が0.1〜1,000μである
のが好ましく、特に0.1〜50μであるのが好まし
い。
【0015】本発明における板状無機フィラーとして
は、たとえばタルク、アルミナ、カオリンクレー、酸化
鉄、水酸化アルミニウム、二硫化モリブデン、バライ
ト、蛭石、ロウ石クレーなどを挙げることができる。軽
量化されたコンクリート用型枠を得るときには前記板状
無機フィラーの中でも、タルク、カオリンクレーなどが
好ましい。特にタルクを使用するときには、その平均粒
径が0.5〜10.0μm、特に0.8〜2.0μmで
あるのが好ましい。平均粒子径が0.5〜10.0μm
であると、タルクの分散性が良好になり、衝撃強度と剛
性とに特に優れる成形品を提供することができる。
【0016】−繊維状無機フィラー− 本発明における繊維状無機フィラーにつき、その平均繊
維径、平均繊維長および吸油量は特に制限がないのであ
るが、その平均繊維径が0.1〜2μmであるのが好ま
しく、特に0.2〜1μmであるのが好ましく、その平
均繊維長が5〜60μmであるのが好ましく、特に10
〜50μmであるのが好ましく、、その吸油量が350
ml/100g以上であるのが好ましく、特に400m
l/100g以上であるのが好ましい。
【0017】平均繊維径が0.1〜2μmであると、繊
維状無機フィラーの分散性が良好で、衝撃強度および剛
性に特に優れると共に耐熱性や外観にも優れたコンクリ
ート用型枠を提供することができる。一方、平均繊維長
が5〜60μmであると、衝撃強度および剛性に特に優
れると共に耐熱性も改良されたコンクリート用型枠を提
供することができる。また、吸油量が350ml/10
0g以上であるとモスの分散性が良好で、衝撃強度と外
観とに特に優れた成形品を提供することができる。
【0018】この発明に使用することのできる繊維状無
機フィラーとしては、たとえば、繊維状塩基性マグネシ
ウムオキシサルフェート(以下、モスと略称することが
ある。)、水酸化マグネシウム、硼酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、チタン酸カルシウムなどを挙げることが
できる。これらの中でも好ましいのはモスである。
【0019】この発明においては、繊維状無機フィラー
はその表面が脂肪酸金属塩、中でもステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸ナトリウムなどで処理されている
のが好ましい。このような脂肪酸金属塩で表面処理され
ていると、繊維状無機フィラーのポリオレフィン樹脂中
での分散性が向上する。
【0020】(3)配合量 本発明においては、前記ポリオレフィン樹脂および前記
混合フィラーをそれぞれ90〜50重量%および10〜
50重量%の割合で配合する。混合フィラーの配合割合
が10重量%未満であると剛性の改良効果が小さく、5
0重量%を越えると成形性が著しく低下し、成形品の外
観が悪化する。混合フィラーの配合割合が20〜40重
量%であると好ましく、25〜35重量%であるとさら
に好ましい。
【0021】本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物
は、前記ポリオレフィン樹脂と前記混合フィラーとをそ
れぞれ特定の割合で含有することが重要なのであるが、
この発明の目的を阻害しない範囲で各種の他の成分を含
有しても良い。そのような他の成分としては、たとえば
滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃
剤、離型剤、着色剤等を挙げることができる。
【0022】ここで、滑剤としては、例えば、流動パラ
フィン、天然パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑
剤;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリス
チン酸、ベヘニン酸などの高級脂肪酸あるいはオキシ脂
肪酸等の脂肪酸系滑剤;ステアリン酸、パルミチン酸、
オレイン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸などの高級脂肪
酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルなどの低級アル
キルエステルである脂肪酸エステル系;脂肪族の高級あ
るいは低級アルコール、ポリグリコール等のアルコール
系滑剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム等の金属石ケン;シリコンオイル、変性シリコン等の
シリコン等を挙げることができる。
【0023】前記酸化防止剤としては、例えば、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキ
シアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフ
ェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビ
ス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テト
ラキス{メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン、1,
1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタンのようなフェノール系化合
物、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N−ジフェニ
ル−p−フェニレンジアミンのようなアミン系化合物、
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニル
フォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、ジ
フェニルイソデシルフォスファイトのようなリン系化合
物、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネー
トのような硫黄化合物等を挙げることができる。
【0024】前記帯電防止剤としては、例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアル
キルアミドのような非イオン系帯電防止剤、アルキルス
ルホネート、アルキルベンゼンスルホネートのようなア
ニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウムクロライド、
第4級アンモニウムサルフェートのようなカチオン系帯
電防止剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン
型のような両性帯電防止剤等を挙げることができる。
【0025】前記紫外線吸収剤としては、例えば、フェ
ニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレー
ト等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−
(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等を挙げること
ができる。
【0026】前記難燃剤としては、例えば、ポリトリブ
ロモスチレン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラ
ブロモビスフェノールAのようなハロゲン系難燃剤、リ
ン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェート、トリエ
チルホスフェート、酸性リン酸エステル等のリン系難燃
剤、酸化スズ、三酸化アンチモン等の無機系難燃剤等を
挙げることができる。
【0027】前記離型剤としては、例えば、カルナバワ
ックス、パラフィンワックス、シリコーン油等を挙げる
ことができる。
【0028】前記着色剤としては、プラスチックの着色
に使用される通常の着色剤を使用することができる。
【0029】各成分の混合には従来から公知の混練機を
使用することができる。混練機としてはバンバリーミキ
サー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、
二軸混練機等を挙げることができる。
【0030】本発明においては、混合して得られた樹脂
組成物を発泡成形する。発泡の方法は物理発泡でも化学
発泡でもよい。
【0031】物理発泡では、蒸発型発泡剤あるいは揮発
性発泡剤と称される物理的発泡剤を使用し、圧縮ガスの
放圧あるいは蒸発性気体の気化などで物理的変化を利用
して発泡させる。この物理的発泡剤としては、脂肪族炭
化水素、塩素化脂肪族炭化水素、弗素化脂肪族炭化水
素、不活性ガスなどを挙げることができる。
【0032】化学発泡では、分解型発泡剤とも称される
発泡剤を使用し化学分解により発生するガスを利用して
発泡を行う。この分解型発泡剤としては、重炭酸ナトリ
ウムなどの無機発泡剤、ならびに、アゾ系発泡剤、ニト
ロソ系発泡剤、ヒドラジド系発泡剤、およびトリアジン
系発泡剤などの有機発泡剤を挙げることができる。
【0033】この発明において、好ましい発泡剤として
有機発泡剤を挙げることができ、特に永和化成工業
(株)製のポリスレンTS−182等を挙げることがで
きる。
【0034】発泡剤の使用量は、発泡剤の種類に応じて
発泡倍率を考慮して適宜に決定される。
【0035】発泡倍率は、成形品の目標とする比重と剛
性とを考慮して任意に調節し得るが、通常は、1.5〜
3.0倍である。発泡倍率がこの範囲に入っていると、
木材とほぼ同じか木材より小さい比重を有すると共に十
分な剛性を有する成形品が得られ、かつ、成形材料の射
出発泡性もよい。前記発泡倍率は1.6〜2.5倍であ
るのが好ましく、1.8〜2.0倍であるのがさらに好
ましい。
【0036】成形方法には特に制限がなく、押出成形、
射出成形、射出圧縮成形およびプレス成形など公知の方
法を採用することができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明を何等限定するものではない。
【0038】(実施例1)ポリプロピレン(MI10g
/10分 、J785H、出光石油化学(株)製)75
kg、タルク(平均粒径0.8μm、比重2.7)15
kgおよびモス(平均繊維径0.3μm、平均繊維長2
0μm、吸油量520ml/100g)10kgを混合
し、押出機で成形用ペレットを製造した。
【0039】発泡剤であるポリスレンT−128を樹脂
に高濃度に練り込んでペレットを製造し、これを発砲剤
のマスタ−バッチとした。
【0040】得られた成形用ペレットに発泡剤のマスタ
ーバッチを5重量%添加混合し、600x1,800x
12mmの試験片を射出成形した。成形品の比重がベニ
ヤ合板より軽くなるように、発泡成形後の比重は0.6
とした。この場合、発泡倍率は1.8であった。
【0041】得られた成形品を以下の項目で評価した。
【0042】<剛性>JIS K−7203に準拠して
評価した。
【0043】<釘打ちおよび鋸切断性>釘打ち性は、試
験片を2枚重ねて1寸釘を金槌で10本打ち込み、試験
片の割れ具合を目視により観察・評価した。大きなひび
割れまたは小片の飛散のないものを合格とした。
【0044】鋸切断性は、試験片を縦方向と横方向とに
それぞれ鋸で切断し、通常の鋸切断作業により試験片が
割れることがないものを合格とした。
【0045】<コンクリート剥離性>上記試験片で構成
される型枠を用いて500x300x100mmのコン
クリートブロックを形成する作業を5回繰り返し、5回
目の形成のときにコンクリートの型枠から界面剥離によ
る剥離状態を目視により観察した。試験片が部分的にも
損壊されることなく剥離されているものを合格とした。
【0046】<型枠曲げテスト>上記試験片のほぼ中央
部における600x130の面積に相当する部分に62
4kgの等分布荷重(8t/m2 )を与え、8時間後の
たわみを測定した。最大たわみが3mm以下を合格とし
た。
【0047】結果を表1に示す。なお、表1には、コン
クリート用型枠として要求される性質を考慮した目標値
も示した。
【0048】(比較例1)実施例1において、モスを用
いずに成形用ペレットを製造した他は、実施例1と同様
に行なった。結果を表1に示す。
【0049】(比較例2)市販のベニヤ板について、実
施例1と同じ項目で評価した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によると、高剛性を有すると共
に、釘打ちや鋸切断性等の現場施工性に優れ、しかも、
繰り返して使用しても型枠からのコンクリート剥離性が
低下することのない合成樹脂組成物製のコンクリート用
型枠を提供することができる。
【0052】特に板状無機フィラーとしてタルクを選択
すると、木材に匹敵するほどの低比重と高剛性とを有す
ると共に、釘打ちや鋸切断性等の現場施工性に優れ、し
かも、繰り返して使用しても型枠からのコンクリート剥
離性が低下することのない合成樹脂組成物製のコンクリ
ート用型枠を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂50〜90重量%
    と、板状無機フィラーおよび繊維状無機フィラーを有
    し、繊維状無機フィラーの混入比率が20〜80重量%
    である混合フィラー50〜10重量%とを含有する樹脂
    組成物の発泡成形体であることを特徴とするコンクリー
    ト用型枠。
  2. 【請求項2】 前記板状無機フィラーがタルクであり、
    前記繊維状無機フィラーが塩基性マグネシウムオキシサ
    ルフェートである前記請求項1に記載のコンクリート用
    型枠。
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