JPH10156081A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JPH10156081A
JPH10156081A JP8321328A JP32132896A JPH10156081A JP H10156081 A JPH10156081 A JP H10156081A JP 8321328 A JP8321328 A JP 8321328A JP 32132896 A JP32132896 A JP 32132896A JP H10156081 A JPH10156081 A JP H10156081A
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tub
washing
washing machine
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rotation
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Gichu Ota
義注 太田
Toshifumi Koike
敏文 小池
Yosuke Nagano
洋介 永野
Toshiyasu Kamano
年恭 釜野
Hisamitsu Gomita
寿光 五味田
Isao Hiyama
功 檜山
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯機の組立を容易にして、かつ脱水槽兼洗濯
槽の回転数及び/または振動振幅を検出できる、簡単か
つ安価な構成の検出器を備えた洗濯機を提供する。 【解決手段】複数の吊り棒8により洗濯機本体に吊り下
げ支持された外槽3と、外槽内に回転可能に支持された
脱水兼洗濯槽5と、脱水槽兼洗濯槽を回転駆動するモー
タ7とからなる洗濯機において、1本の吊り棒8aの上
部外枠受け座にリング磁石15を設け、前記リング磁石
上方のトップカバー2内にコイル9を配する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吊り棒により洗濯機
外枠に外槽を吊り下げて支持し、この外槽内に脱水兼洗
濯槽を回転可能に支持する洗濯機において、脱水兼洗濯
槽の回転速度および振動振幅を検出する検出手段を備え
た洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−146579号公報は、フレ
ーム(外枠)に防振的に吊り下げられた外槽と、この外
槽に内設された脱水兼洗濯槽と、この脱水兼洗濯槽の底
部に配置されたパルセータ(回転翼)とを有する洗濯機
を開示している。この洗濯機の外槽の底部にはモータが
配置され、このモータの発生する回転力は、プーリとベ
ルトを介して、クラッチ装置を内蔵した軸受けに伝達さ
れる。軸受けのクラッチ装置は、洗濯時あるいはすすぎ
時に回転翼のみを回転し、脱水時には脱水兼洗濯槽と回
転翼とを一緒に回転するように切り換えられる。
【0003】さらに、この洗濯機には、軸受けの入力軸
に取り付けられたプーリに固定された磁石と、軸受け本
体側に設けられ、磁石が近傍を通過する毎にオンするリ
ードスイッチとで、軸受けの入力軸の回転数を検出する
回転センサが構成されている。この回転センサで検出し
た回転数は、洗濯機の上部に位置する操作部内に配設さ
れた制御回路に伝達され、回転数の制御に利用されてい
る。
【0004】また、特開平8−71290号公報は、外
槽を吊り下げる吊り棒の上部に、脱水兼洗濯槽の揺れの
変位(振動振幅)を検出する揺れ検知部を設けた洗濯機
の構成を開示している。この洗濯機の検知部は、支持棒
(吊り棒)上部に直角に取り付けられた磁性体であるフ
ェライト板と、U字形のフェライトコアにコイルを巻い
たU字形コイルとを備え、吊り棒上部に取り付けられた
フェライト板が、U字形コイルの向かい合った平行面の
間に出入りするときの、U字形コイルのインダクタンス
を検知する。このために、U字形コイルは外枠に固定さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−14657
9号公報に記載された洗濯機のように、回転センサが外
槽の底部、すなわち洗濯機の底部に設けられ、この回転
センサの出力を処理する制御回路が洗濯機の上部に位置
する操作部内に配設されていると、回転センサと制御回
路との間に配線の長い引き回しが必要になる。
【0006】回転センサと制御回路との間の長い配線
は、組立時の作業効率を高めるのに好ましくない。ま
た、水を使う洗濯機であるが故に、配線の防水にも配慮
しなければならない。
【0007】また、洗濯機はモータ等の電磁ノイズの発
生源を有しており、長い配線は電磁ノイズを拾いやす
く、信号処理の観点からは好ましくない。すなわち、制
御回路等にノイズ除去のためのフィルタを構成するな
ど、電磁ノイズの影響の除去に配慮する必要も生じる。
【0008】このような配慮は部品点数の増加やコスト
の上昇を招き、仮にフィルタ等の電磁ノイズの影響を除
去するための手段を付加したとしても、本来必要な信号
成分を劣化させることなく電磁ノイズを除去できるとい
う保証はない。この電磁ノイズの問題は、洗濯機内部で
発生するものばかりでなく、外部からの電磁ノイズの影
響も考えられる。
【0009】また、洗濯機の下方は一般的に開放されて
おり、塵埃が侵入し易いのでセンサが汚れやすい。ま
た、洗濯機が屋外に配置されたときは、下方からの湿気
の侵入が考えられるので、湿気に対する配慮も必要にな
る。さらに、結露等、何らかの原因で洗濯機内部に侵入
した水は、外槽の外周面を伝わって、あるいは空間を落
下して、外槽の下方に配設された回転センサを濡らすこ
とが考えられる。これらの問題は、信頼性向上のために
は好ましいものではない。
【0010】一方、特開平8−71290号公報に記載
された洗濯機では、脱水兼洗濯槽の揺れの変位(振動振
幅)を検出する揺れ検知部全体が外枠側に構成されてい
る。そのため、操作部や制御回路をトップカバー側に構
成して、洗濯機本体、すなわち外枠側に取り付けて組み
立てる構造の洗濯機では、組立時の作業効率向上のため
に好ましくない。また、コネクタの増設が必要になった
り、組立作業のために配線に余裕をもたせる必要が生じ
る。
【0011】また、前記の洗濯機では、脱水兼洗濯槽の
揺れの変位、すなわち振動振幅を検出することを開示す
るのみで、脱水兼洗濯槽の回転数を検出することや、一
つのセンサで脱水兼洗濯槽の振動振幅と回転数を検出す
ることについては、配慮されていなかった。
【0012】そこで本発明の目的は、組立作業効率を高
め得るように、脱水兼洗濯槽の回転に伴う物理量を検出
するセンサを構成した洗濯機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機は、外枠と、この外枠に複数の吊り
棒を介して支持された外槽と、中央底部に回転翼を有
し、外槽内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽とを
備えた洗濯機において、吊り棒の上端部に、脱水槽兼洗
濯槽の回転速度を検出する回転速度検出手段を備え、回
転速度検出手段の出力に基づいて、脱水槽兼洗濯槽の回
転を制御するようにしたものである。
【0014】上記の洗濯機において、回転速度検出手段
を、吊り棒の上端部で、吊り棒側に固定された磁界発生
手段と、この磁界発生手段の近傍で、トップカバー側に
配設された磁束検出手段とを備えて構成するとよい。
【0015】また、上記目的を達成するために、本発明
の洗濯機は、外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、外槽内で
回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、外槽の上部に
取り付けられ、脱水槽兼洗濯槽の回転制御を行う制御回
路を有するトップカバーとを備えた洗濯機において、吊
り棒の上端部に、脱水槽兼洗濯槽の振動振幅を検出する
振動検出手段を備え、この振動検出手段は、吊り棒の上
端部で、吊り棒側に固定された磁界発生手段と、この磁
界発生手段の近傍で、トップカバー側に配設された磁束
検出手段とを有し、振動検出手段の出力に基づいて、脱
水槽兼洗濯槽の回転を制御するようにしたものである。
【0016】上述した磁界発生手段は、中心を吊り棒の
軸線上に略一致させたリング磁石にするとよい。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
の洗濯機は、外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、外槽内で
回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽とを備えた洗濯機
において、脱水槽兼洗濯槽の回転速度及び振動振幅を、
一つの手段で検出する回転振動検出手段を備え、回転振
動検出手段の出力に基づいて、脱水槽兼洗濯槽の回転を
制御するようにしたものである。
【0018】上述の洗濯機において、振動振幅を検出す
るものにおいては、脱水槽兼洗濯槽の振動振幅の変化率
が所定の値を超過したとき、脱水槽兼洗濯槽の回転を停
止するように制御するとよい。
【0019】上述の洗濯機において、振動振幅を検出す
るものにおいては、脱水時の定常回転時の振動振幅が所
定の値よりも大きくなると、脱水槽兼洗濯槽の回転数を
低下させるように制御するとよい。
【0020】上述の所定の値とは、例えば、洗濯機の構
成部品の強度や、洗濯機本体内側と外槽との間あるいは
外槽と脱水槽兼洗濯槽との間の隙間との関係によって許
容される振動振幅に基づいて決めればよい。
【0021】また、上記目的を達成するために、本発明
の洗濯機は、外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、外槽内で
回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、外槽の上部に
取り付けられ、脱水槽兼洗濯槽の回転制御を行う制御回
路を有するトップカバーとを備えた洗濯機において、少
なくとも脱水槽兼洗濯槽の振動振幅を検出するセンサの
配線を、トップカバー側のみに設けたものである。
【0022】上述の記載において、吊り棒の上端部と
は、外枠に支持された点から上方であり、吊り棒部分の
他、この吊り棒を上方に延長した近傍で洗濯機の上部カ
バー(トップカバー)内を含むものとする。このとき、
外枠及び吊り棒に、それぞれ受け部及び受け座を有する
構造のものでは、外枠に支持される点は、外枠の受け部
に支持された吊り棒の外枠受け座である。
【0023】以下、上記の脱水兼洗濯槽を、単に脱水槽
と呼んで説明する。
【0024】脱水槽の回転速度(回転数)を検出する手
段及び/または振動振幅を検出する手段を吊り棒の上端
部に備えたことにより、この検出手段と制御回路との間
の配線を短くすることができるので、電磁ノイズを拾い
にくくなる。また、洗濯機の内部を下方に向けて配線を
延ばす必要がなくなるので、防水についての対処が容易
になる。さらに、洗濯機下方を開放した構造であって
も、洗濯機内部の上方まで舞い上がってくる塵埃等は少
なく、特に大きなまたは重いごみは舞い上がって来ない
ので、塵埃やごみが付着しにくくなる。
【0025】脱水槽の振動振幅及び/または回転速度を
検出する手段のうち、特に電圧が印加される回路や電流
が流れる配線等をトップカバー内に集めれば、電磁ノイ
ズからのシールドや防水処理を施しやすくなる。組立に
際しては、本体にトップカバーを取り付けるだけで、配
線等を必要としない。また、分解時にはトップカバーを
外すだけで、センサを制御回路とともに本体から分離で
きる。
【0026】また、上述した洗濯機においてモータを制
御する場合、例えば、検出した回転数をフィードバック
してモータを位相制御し、商用電源周波数によらず脱水
回転数を同一に保つ、または、検出した振動振幅が所定
の値を越えた場合には外槽と外枠が衝突する恐れがある
と判断し、脱水回転を停止させるように制御するとよ
い。あるいは、脱水定常回転時の振動が大なるときは、
モータを位相制御して脱水回転数を低下させて騒音を低
減するようにしてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照し説明する。
【0028】図1は本発明による全自動洗濯機の実施例
を示す縦断側面図である。洗濯機本体は外枠1と、外枠
1上部に設置されるトップカバー2と、外槽3と、この
外槽3にクラッチ4に保持され垂直軸4aを中心に回転
可能に支持された脱水兼洗濯槽(以下脱水槽と呼ぶ)5
と、この脱水槽5に対して回転可能に支持された回転翼
6と、ベルト等を介して動力をクラッチ4の垂直軸4a
に伝達する駆動モータ7と、外槽3の下端部を外枠1の
上端部の4隅に吊り下げ支持する4本の吊り棒8a、8
b、8c、8dとを備える。
【0029】トップカバー2の内部には、本発明の回転
振動検出手段を構成するフェライトコアに巻かれたコイ
ル9と、制御基板10と、操作基板11が設置される。
コイル9は制御基板10内に設けられた電圧処理回路9
aに接続される。また制御基板10にはブザー12が、
操作基板11には表示器13と操作ボタン14が設けら
れ、トップカバー2の上面から使用者が操作ボタン14
で洗濯機を操作し、またその動作状態を表示器13、ブ
ザー12で確認できるようになっている。4本の吊り棒
8の一つ8aの上部には本発明の回転振動検出手段を構
成するリング磁石15が固定され、この上方に位置する
トップカバー2内にはコイル9が相対して配置されてい
る。
【0030】図2は図1洗濯機本体からトップカバー2
を取り外し、上面から見た平面図であり、図3は本発明
の回転振動検出手段が設置される吊り棒8aの詳細を示
したものである。
【0031】吊り棒8aは上端および下端がL字に折り
曲げられ下端部に防振機構部としての外槽受け座16a
が設けられるとともに、上端部にはリング磁石15を設
けた外枠受け座17aが設けられている。外槽受け座1
6aは、吊り棒8aの折り曲げ下端部により保持される
下側ばね受け座18aと上側ばね受け座19aとからな
り、これらのばね受け座18a、19aの間には吊り棒
を挿通させる振動吸収体(スプリングバネ)20aが装
着されている。また下側ばね受け座18aにはゴム板2
1aが外槽受け座16a内壁に接触するように設けられ
ている。
【0032】これに対し外枠受け座17aには、その内
部に円形のリング磁石15が設置されている。リング磁
石15はその中心を吊り棒8aの軸方向に合わせてあ
る。
【0033】吊り棒8(8a、8b、8c、8d)の外
槽受け座16(16a、16b、16c、16d)は、
外槽3下端部から外側に突出する外槽受け部22(22
a、22b、22c、22d)の下面を支持し、外槽受
け部22に設けられた穴を通して斜め上方に向かう4本
の吊り棒8は、外枠1の上端部の四隅に設けられた各コ
ーナ受け部23(23a、23b、23c、23d)の
穴を通して、外枠受け座17(17a、17b、17
c、17d)の下部に形成された逆円錐状の面を、コー
ナ受け部23によって支持されている。この外枠受け座
17とコーナ受け部23の接触面にはグリースが塗布さ
れており、外槽3の位置変動あるいは振動に従い、外枠
受け座17は振動する。
【0034】このため、脱水時の脱水槽5の回転振動
は、外槽3、外槽受け部22a、外槽受け座16a、吊
り棒8aを振動させ、外枠受け座17aをも振動させ
る。
【0035】この結果外枠受け座17aに装着されたリ
ング磁石15も振動する。この振動によりトップカバー
2内に設けられたコイル9近傍の磁界が変化する。従っ
て電磁誘導によりコイル9の両端には磁束変化に比例し
た電圧が誘起される。つまりコイル9に発生する電圧は
外槽3にクラッチ4に保持され垂直軸4aを中心に回転
可能に支持された脱水槽5の回転振動による。そして回
転振動の周波数およびその振幅情報を有している。この
電圧信号を処理すれば脱水槽5の回転速度および回転振
動振幅を検出することができる。
【0036】上記電圧処理回路9aの一例を図4に示
す。コイル9の出力電圧は増幅器30で増幅され、フィ
ルタ31で雑音を除去された後、比較回路32に入力さ
れ所定のしきい値電圧と比較されて矩形波信号に変換さ
れ、回転出力端子33に出力される。一方整流回路34
にも入力され、平滑回路35で包絡信号に変換されて振
幅出力端子36にも出力される。
【0037】図5に増幅器30の出力信号(図中
(a))と振幅出力(図中(b))端子36および回転
出力(図中(c))端子33の信号を示す。
【0038】回転出力信号は脱水槽の回転振動周期を表
す信号であり、これから脱水槽の回転速度(回転数)を
得ることができる。また振幅出力信号は脱水槽の振動振
幅に比例した包絡信号であり、これから脱水槽の振動振
幅を得ることができる。
【0039】これらの信号はマイクロコンピュータに入
力され、洗濯機動作を制御するに利用される。
【0040】以上本発明によれば、リング磁石15とコ
イル9と電圧処理回路9aのみの簡略な構成で脱水槽の
回転振動すなわち回転速度と振動振幅を同時に検出でき
る。またコイル9は振動するリング磁石15とは非接触
状態であり、トップカバー2内に分離して設置できる。
そしてこのトップカバー2内にはマイクロコンピュータ
を含む制御基板10が設置されており、制御基板10内
に処理回路9aを実装すれば、コイル9と制御基板10
を短い線で接続すれば良い。またコイル9とリング磁石
15の距離は、洗濯物の容量による外槽の沈み込みの影
響を受けることはなく、洗濯物の量によって振動振幅お
よび回転数検出が影響を受けることがない。以上は振動
回転検出手段の信頼性を向上させるとともに実装コスト
を下げる効果がある。
【0041】図6に回転振動検出手段の他の実施例を示
す。本実施例ではリング磁石15の磁界をコの字型をし
た鉄芯あるいはフェライトコア40で収束し、これに巻
かれたコイル9で効率的にリング磁石15の振動による
磁束変化を検出するようにしたものである。コの字の一
断面Aはリング磁石15の一部分aの上方に位置し、他
方の断面Bは部分aとはリング中心点に対して対称位置
である部分bの上方に位置する。このため部分aからの
磁束の大部分はフェライトコア内部を通り部分bに至
る。このため図3実施例に比べ、コイル9の誘起電圧は
大きく検出感度を向上させることができる。
【0042】図7に、回転振動検出手段の他の実施例を
示す。外枠受け座17aは脱水槽3の回転振動により吊
り棒8aを中心にコーナ受け部23a平面上で回転す
る。したがって図3実施例では、この回転によりコイル
9近傍の磁界が変化するのを防止するため、吊り棒8a
軸を中心とするようにリング磁石15を設けた。外枠受
け座17aの下面である逆円錐状面の一部に凸部71を
形成し、コーナ受け部23aの一部にスリット72を設
け、先の凸部をこれに嵌合すれば、前述の回転を防止で
きる。本実施例は外枠受け座17aが回転しない場合の
ものであり、先のリング磁石15に替えて安価な棒磁石
41を使用している。
【0043】図8に回転振動検出装手段の他の実施例を
示す。本実施例ではトップカバー2内にコイル9と同じ
もう一つのフェライトコアに巻かれたコイル42を配し
これらのコイルを直列に接続している。リング磁石15
の一部分aの上方にコイル9を配し、部分aとはリング
中心点に対して対称位置である部分bの上方にコイル4
2を配している。外槽3の回転振動により、外枠受け座
17aが摺動し、リング磁石15の部分aがコイル9に
近づくと、部分bがコイル41から遠ざかる。したがっ
てコイル9に誘起される電圧とコイル42に誘起される
電圧の位相は180度異なる。この逆位相誘起電圧を加
算するようにコイル9、42を直列に接続している。本
実施例によれば、図3実施例に比べ検出感度を2倍にす
ることができる。
【0044】図9に回転振動検出手段の他の実施例を示
す。本実施例はリング磁石15上方のトップカバー2内
に、コイル9に替えて一定電流が流されるホール素子4
3あるいは磁気抵抗素子44を設けたものである。これ
らの素子は鉄芯またはフェライトコアブロック45の切
り欠き内に挿入される。鉄芯またはフェライトコア45
はリング磁石15の磁界を効率的に収束して、挿入され
たこれら素子を強い磁界内に置き、その磁束変化で発生
するホール電圧、抵抗変化を引き出す。
【0045】図10(a)、(b)に、ホール素子43
および磁気抵抗素子44から磁束変化による電圧を引き
出すための実施回路例を示す。トランジスタ46による
定電流回路でこれら素子に一定電流を流し、ホール電圧
あるいは抵抗変化よる電圧を得る。この電圧は、コイル
9の場合と同様に電圧処理回路9aで処理され、回転出
力、振幅出力としてマイクロコンピュータに入力され
る。また、図8実施例のように、ホール素子あるいは磁
気抵抗素子を複数配置して異なる位相の出力電圧を加算
することで、検出感度を向上させ得ることも明らかであ
る。
【0046】図11に、回転振動検出手段の他の実施例
を示す。本実施例は外枠受け座17a上面にリング状に
光反射板47例えばアルミ箔を設け、この上方のトップ
カバー2内に、赤外線LED48とフォトトランジスタ
49を設けたものである。赤外線LED48からの赤外
光はトップカバー2底面のプラスチックを透過して光反
射板47で反射し、再びトップカバー2底面のプラスチ
ックを透過してフォトトランジスタ49で受光される。
【0047】外枠受け座17は脱水槽3の回転振動によ
り振動し、上面に設置した光反射板47も振動する。こ
の光反射板47の振動は赤外光軸を振動させてフォトト
ランジスタ49への入射光量を変動させることになる。
そのため、フォトトランジスタ49の出力には前述コイ
ル9を用いた実施例と同様、図5に示すような回転振動
に比例する電圧信号が現れる。
【0048】図12に、赤外線LED48の駆動および
フォトトランジスタ49から電圧信号を得るための実施
回路例を示す。この電圧は、コイル9の場合と同様に電
圧処理回路9aで処理され、回転出力、振幅出力として
マイクロコンピュータに入力される。
【0049】次に本発明の振動回転検出手段を持つ洗濯
機の動作を説明する。
【0050】図13はマイクロコンピュータ50を中心
に構成される洗濯機制御回路のブロック図である。マイ
クロコンピュータ50は前記電圧処理回路9aの二つの
出力の他に、操作ボタン入力回路51や水位センサ52
とも接続されて入力信号を受け、マイクロコンピュータ
50からの出力は駆動回路53を介して、前記駆動モー
タ7や給水弁54、排水弁55の他、ブザー12や表示
器13などの報知手段にも接続される。
【0051】図14は駆動モータ7及び駆動回路53の
詳細を示す。駆動モータ7は単相誘導モータである。7
mはその主コイル、7aは補助コイル、60は進相用コ
ンデンサである。進相用コンデンサ60により、主コイ
ル7mと補助コイル7bに流れる電流は90度の位相差
をもち内部に回転磁界を発生させ回転子を回転させる。
61は商用電源であり、その商用電源61は双方向性3
端子サイリスタF1、F2で通電され、主コイル7m及
び進相用コンデンサ60を介して補助コイル7bに供給
される。そして進相用コンデンサ60により位相差が生
じた電流が補助コイル7aに流れ、その結果補助コイル
7aと主コイル7mとにより回転磁界が生じ回転子が回
転する。
【0052】洗濯工程時には、双方向性3端子サイリス
タF1とF2を交互に導通させることにより、回転翼を
正転および逆転させる。正転時には、双方向性3端子サ
イリスタF1を導通、F2を非導通の状態とする。逆転
時には反対に、双方向性3端子サイリスタF1を非導
通、F2を導通の状態とする。正逆回転で同じトルクを
得るために、主コイルと補助コイルはほば同じ線種で巻
かれている。つまり正転時には7mが主コイルであり、
7aが補助コイルであるが、逆転時には立場を変えて、
7aが主コイル、7mが補助コイルとして動作する様に
巻かれている。
【0053】脱水工程時には、双方向性3端子サイリス
タF1を導通、F2を非導通の状態とする。双方向性3
端子サイリスタF1とF2のゲート端子はマイクロコン
ピュータ50の出力ポートに接続され、導通非導通に制
御される。
【0054】零クロス検出回路62は商用電源61の零
クロス点を検出するもので、双方向性フォトカプラ6
3、抵抗から構成される。零クロス検出回路62出力は
マイクロコンピュータ50の入力端子に接続され、マイ
クロコンピュータは検出された零クロス点(タイミン
グ)に従い、各双方向性3端子サイリスタのゲート端子
を制御して導通非導通を制御する。
【0055】零クロス検出回路62は商用電源給電回路
に接続されて洗濯機が接続せれる商用電源61の電圧波
形周期に同期した矩形パルス電圧を発生する。この矩形
パルス電圧は、商用電源電圧の零クロスタイミングで高
レベルとなる電源電圧零クロス信号となる。図15に示
すように、2つの電源電圧零クロス信号の発生周期が商
用電源電圧の1サイクルに相当し、その発生周期は、5
0Hz商用電源では20msec、60Hz商用電源で
は16.7msecである。同図に双方向性3端子サイ
リスタトリガ信号と駆動モータ7に印加される電圧の関
係も示す。零クロスタイミングでトリガすれば電源電圧
がそのまま印加される。この状態を以後全導通と呼ぶ。
零クロスタイミングから位相角度θ1だけ時間を遅らせ
てトリガすれば図に示すよう電源電圧の一部が印加され
る。この時の印加平均電圧は先の全導通の場合に比べ低
くなる。
【0056】本発明に係る回転振動検出手段と図14の
駆動回路、駆動モータを用い脱水工程時の脱水槽回転数
を電源周波数が50Hzでも60Hzでも同一となさし
める制御(以下ヘルツフリー制御と呼ぶ)動作を説明す
る。
【0057】駆動モータ7である単相誘導モータの回転
速度は、誘導モータであるから、負荷がなければ電源周
波数にほぼ対応する回転速度まで上昇する。しかし脱水
槽自身や伝達機構および洗濯物を負荷として回転させる
場合には、上記回転速度は得られない。図16にはこの
単相誘導モータ7の回転数トルク特性を示す。図中
(a)は周波数50Hzの商用電源を印加した場合であ
り、(b)は周波数60Hzの商用電源を印加した場合
である。
【0058】電源が供給されると、大きな出力トルクで
脱水槽と洗濯物が回転を始める。当初洗濯物は多量の水
を含んでいるため、負荷曲線は立った状態(図中L1で
示す)である。回転数が増加するとともに回転遠心力で
水分が洗濯物から除去され軽くなるため、負荷曲線は徐
々に寝た状態(図中L2で示す)になってくる。それと
同時に、徐々に回転数は増加することになる。水分が多
く除去され、回転遠心力では繊維内の水分が除去し難く
なった状態(図中L3で示す)で、出力トルクと負荷ト
ルク(脱水槽と洗濯物重量)が平衡してほぼ一定の回転
数で脱水槽が回転する。
【0059】電源周波数が50Hzの場合には図中P3
で示す動作点の回転数T、60Hzの場合にはP4で示
す動作点の回転数T1である。このように同じ単相誘導
モータを異なる周波数で用いた場合には最終到達脱水回
転数が異なる。
【0060】図16中(c)に位相制御された周波数6
0Hzの商用電源を印加した場合の回転数トルク特性を
示す。位相制御された商用電源はその基本周波数は変化
しないが、平均的な電圧値は位相角で変化する。位相角
が大きい程電圧値は下がりに静止トルクさらに最大トル
クも図示したように低下する。
【0061】図17にヘルツフリー制御のフローチャー
トを示す。図18は図17のフローチャートにより60
Hzの商用電源で運転する場合の回転数制御特性と双方
向性3端子サイリスタF1の概略制御タイミングを示
す。
【0062】まず脱水回転数制御のために、マイクロコ
ンピュータ50は、脱水開始時に零クロス検出回路62
から得られる電源電圧零クロス信号の周期を測定して洗
濯機が接続された商用電源の周波数を確認する(ステッ
プS1)。周期が10msecであれば50Hzの商用
電源であり、8.3msecであれば60Hzの商用電
源である。そして60Hzの商用電源に接続されている
場合には、60Hzであるフラグ(DFLAG)と目標
回転数Tと起動フラグ(IFLAG)を設定する(ステ
ップS2)。本実施例では目標とする回転数を、50H
zの商用電源で運転する時に制御しないで得られる回転
数Tに設定する。
【0063】つぎに双方向性3端子サイリスタF1を位
相角零で全導通の状態となし、脱水工程を開始する(ス
テップS3)。マイクロコンピュータ50は脱水工程の
経過時間の監視(ステップS4)と、コイル9と電圧処
理回路9aとからなる回転振動検出手段が検出する脱水
槽5の回転数監視(ステップS5)とを、一定時間毎例
えば1秒毎に観測している。電源周波数が50Hzであ
れば、次の一定回転数制御を行わない(ステップS
6)。
【0064】一定回転数制御ルーチンを説明する。脱水
が開始されると脱水槽5の回転が増加してゆく。図16
中のP1、P2、P3と動作点が移行してゆき、目標の
回転数Tに近づく。50Hzの場合には出力トルクと負
荷トルクが平衡する動作点P4に停留し、この時の回転
数がTである。60Hzの場合、制御を行わないと回転
数はTを越え、動作点P5で停留しこの時の回転数はT
1となる。このT1はTのおよそ1.2倍の値である。
【0065】そこで60Hzの場合には、目標の回転数
T、例えば50Hzの電源周波数の時の脱水定常回転数
1000rpmを所定の値Δ、例えば10rpm超過し
て1010rpmになると(ステップS7)、回転数を
下げるためにまず双方向性3端子サイリスタF1を位相
角θ1で位相制御する(ステップS8)。そして起動フ
ラグをリセットする(ステップS9)。
【0066】マイクロコンピュータ50は零クロス検出
回路62から商用電源の零クロスタイミング信号を観察
しており、零クロス信号を検出した時点から位相角θ1
に相当する時点で双方向性3端子サイリスタF1のゲー
ト端子にトリガ信号を送出してこれを導通ならしめる。
この状態では、図16に示すように、駆動モータ7のト
ルク特性は(b)から(c)へと低下する。このために
脱水槽の回転数は慣性力のため即座に低下することはな
いが、徐々に低下してゆく。このままの状態を維持すれ
ば、最後には回転数は図16中P5で示す点に落ち着く
ことになる。
【0067】この間もマイクロコンピュータ50は振動
回転検出回路62から回転数の情報を得ており、回転数
が目標値T=1000rpmからΔ、例えば10rpm
低い990rpmになった時点で(ステップS10)、
起動フラグが立っていなければ(ステップS11)、再
び双方向性3端子サイリスタF1のゲート端子に位相角
零つまり零クロスを検出した時点でトリガ信号を送出し
て、これを全導通ならしめる(ステップS12)。
【0068】こうして位相角が零となると、駆動モータ
は初期の図16中(b)で示すトルク特性を回復して、
回転数は再び徐々に増加してゆく。
【0069】再び目標の回転数を所定だけ超過すれば
(ステップS7)、前述の制御が繰り返される。こうし
て脱水槽5の回転数は、図18に示すように、電源周波
数が60Hzであっても、T±Δの範囲に制御され、平
均的には50Hz時の回転数Tを維持することになる。
【0070】脱水工程が所定時間経過したら(ステップ
S4)、脱水終了処理に入り、双方向性3端子サイリス
タF1を非道通すなわちトリガ信号送出を停止して(ス
テップS13)、ブレーキをかけ(ステップS14)、
ブザーで使用者に脱水の終了を知らせる(ステップS1
5)。
【0071】以上、本実施例によれば、単相誘導モータ
という既存の安価なモータを利用して商用電源の周波数
如何にかかわらず脱水槽の回転速度を所定のものに制御
することができ、周波数変換に伴う部品交換が不要とな
り、地域仕様別の区別も行わなくて済むために、製造コ
ストの低減が可能となる。
【0072】次に、本発明に係る回転振動検出手段と前
述の可変速モータ制御を利用して、脱水工程時に脱水槽
の振動が所定のレベルを超過した時、脱水工程を中止も
しくは脱水回転数を抑制して異常振動防止、騒音低減を
図る制御法の一例を説明する。
【0073】洗濯及びすすぎ工程の後、洗濯水を排水す
る。この結果洗濯槽の底には洗濯物が沈降するが、沈降
した状態が一様でないため脱水槽回転にとってアンバラ
ンスが発生する。これを布片寄りによるアンバランス発
生と呼ぶ。
【0074】この結果、脱水初期あるいは定常時に脱水
槽が異常振動を起こし、この振動振幅が限界を越えると
洗濯兼脱水槽5を内包する外槽3が外枠1に接触して大
きな騒音を発したり、悪くすれば洗濯機が一人歩きを始
め壁等にぶつかり破損するという問題を引き起こす。
【0075】図19に、4本の吊り棒で吊り下げられた
外槽3内の脱水槽5を回転駆動した場合の一般的な外槽
の振動振幅と脱水槽の回転数の関係をそのおおまかな挙
動と共に示す。こうした系は2つの共振点を持つ。低い
方を1次共振、高い方を2次共振と呼ぶ。起動の初期、
つまり回転数が低い状態では、剛体としてゆっくり左右
に揺れるパラレル運動をしながら回転を増加してゆき、
1次共振点で振動振幅は極値に達する。その後回転数の
増加でコニカル運動を起こして上下にも大きく振動し、
2次共振点で振動振幅はピークに達する。この時悪くす
ると外槽が外枠に接触して大きな騒音を発することがあ
る。2次共振点を通過すると振動振幅は一端減少し一定
値に落ち着くが、回転数がさらに増加すると系は剛体運
動からはずれ、系を構成する各部品の曲げモードによる
共振が現れ、振動振幅は増加に転ずる。回転数は最終的
には単相誘導モータの回転駆動トルクと負荷トルクがバ
ランスする所まで上昇してそこに留まる。普通、この定
常回転数は曲げモードによる共振点以下に設定される。
図に示すように当然布片寄りによるアンバランスが存在
すれば振動振幅は全体に増加する。
【0076】まず回転振動検出手段で脱水工程初期の異
常振動振幅を検出して脱水工程を中止する制御を説明す
る。まず実験により脱水槽に種々の等価的な布片寄りア
ンバランスを付加して振動振幅を観測、測定する。その
時同時に回転振動検出手段の振動出力も測定する。外槽
が外枠に接触する状態での振動出力値をVmaxとす
る。図19で説明したように、二次共振振動で外枠に接
触する恐れが最も高い。Vmaxよりも所定値だけ低い
値Vhを設定する。この値は量産時のバラツキを考慮し
て定めるのが望ましい。
【0077】図20に異常振動脱水停止制御のフローチ
ャートを示す。説明を簡単にするため、50Hzでの処
理のみを記したものである。すなわちヘルツフリー制御
処理を省略したものである。まず脱水起動では双方向性
3端子サイリスタF1を位相角零で全導通して(ステッ
プS3)、単相誘導モータ7に商用電源を供給する。脱
水槽が回転を始めると同時にコイル9と電圧処理回路9
aからなる回転振動検出手段の回転出力(回転出力端子
33)および振幅出力(振幅出力端子36)を、マイク
ロコンピュータ50は一定時間毎例えば1秒毎に読み込
み、脱水槽の回転数と外槽の振動振幅を得る(ステップ
S20)。一定時間毎の読み込みは、マイクロコンピュ
ータ50に内蔵されるタイマーによる割り込み処理で行
うのが望ましい。振動振幅が予め定めた振幅値Vhを超
過したか否かを監視して(ステップS21)、超過した
場合には脱水停止処理に移行する。超過しなければ現在
の状態を維持する。つまり双方向性3端子サイリスタF
1を全導通した状態つまり位相角零での制御状態が維持
される。この結果最終的には、単相誘導モータの回転駆
動トルクと負荷トルクがバランスする回転数まで上昇し
て、例えば1000rpmの回転速度が維持される。
【0078】振動振幅値がVhを越えた場合、脱水停止
処理では直ちに双方向性3端子サイリスタF1を非導通
にして(ステップS22)、駆動モータ7への電力供給
を停止し、ブレーキソレノイド(図示せず)に給電して
回転に機械的なブレーキをかける(ステップS23)。
そして、ブザーにアラーム信号を送り、使用者に異常を
知らせる(ステップS24)。脱水終了処理は前述した
ので説明を省く。
【0079】従来は、このような脱水槽の異常振動を、
外枠に固定したレバー付きマイクロスイッチで外槽の接
触を検出する形で行い、脱水槽の回転を停止していた。
これは外槽の接触を検出するレバーの設置位置により、
外槽が外枠に接触しても、レバーには接触しないことが
度々起こり問題であった。本実施例では振動回転検出手
段が原理的に全方向の振動振幅を監視するように構成さ
れているため、上記問題は起きない。望ましくは従来の
レバー付きマイクロスイッチと本発明を併用すれば確実
性を増すことができる。また片方が故障した場合の二重
安全として併用が望ましい。
【0080】図21に二次共振での振幅変化率と最大二
次共振値との関係を示す。振幅変化率は二次共振に至る
場合の単位時間当たりの振幅変化であり、二次共振値が
大なる程時間変化率が大きい。つまり、外槽が外枠に接
するような状態になるときは二次共振振幅が急激に立ち
上がり、この立ち上がり変化率つまり振幅変化率から外
槽と外枠の衝突を前もって予測できる。
【0081】前述知見を用いて異常振動を防止する異常
振動脱水停止制御のフローチャートを図22に示す。図
20と同様簡単のために50Hzの処理だけを記す。ま
ず脱水起動では双方向性3端子サイリスタF1を位相角
零で全導通して(ステップS3)、単相誘導モータ7に
商用電源を供給する。脱水槽が回転を始めると同時に、
コイル9と電圧処理回路9aからなる回転振動検出手段
の回転出力および振幅出力を、マイクロコンピュータ5
0は一定時間毎、例えば1秒毎に読み込み(ステップS
20)、脱水槽の回転数と振動振幅を得る。一定時間毎
の読み込みはマイクロコンピュータ50に内蔵されるタ
イマーによる割り込み処理で行うのが望ましい。脱水槽
の回転数が二次共振領域に達したら(ステップS3
0)、振幅変化率を演算して記憶してゆき(ステップS
31)、振幅変化率が所定の値Vdを超過したか否かを
監視して(ステップS32)、超過した場合には脱水停
止処理に移行する。超過しなければ現在の状態を維持す
る。つまり双方向性3端子サイリスタF1を全導通した
状態、つまり位相角零での制御状態が維持される。この
結果最終的には単相誘導モータ7の回転駆動トルクと負
荷トルクがバランスする回転数まで上昇して、例えば1
000rpmの回転速度が維持される。
【0082】二次共振領域への到達判断(ステップS3
0)は、経過時間監視あるいは回転数に基づいて行う。
これは駆動モータ7のトルク特性、洗濯物容量(重
量)、外槽、脱水槽、クラッチ、吊り棒等からなる回転
振動系特性から予め二次共振に至る時間、その時の回転
数を知ることができるからである。脱水終了、脱水停止
処理は前述したので省略する。
【0083】従来は、前述したように外槽(脱水槽)の
異常振動を、外枠に固定したレバー付きマイクロスイッ
チで検出して回転を停止していた。外槽の接触を検出す
るレバーは外槽よりも外枠に近い位置に設置されてお
り、外槽がレバーに接触した時点で駆動モータへの電源
供給を停止しブレーキをかけても、ほとんどの場合外槽
と外枠が衝突することは避けられなかった。本実施例で
は異常振動振幅最大値を予測して事前に脱水停止処理を
行うため、外槽が外枠に衝突するのを防止することがで
き上記問題は起きない。
【0084】次に、定常時の脱水槽振動が所定のレベル
を超過した時、脱水回転数を抑制して騒音低減を図る静
音脱水制御法を説明する。
【0085】図23に、定常回転時における布片寄りに
より発生する上部アンバランス量と外槽上部の振動振幅
及び騒音の関係を示す。アンバランス量の増加とともに
振動振幅も増え、同時に騒音も大きくなる。図24に
は、定常時における脱水槽の脱水回転数と騒音の関係を
示す。アンバランスがあると騒音は大きく、この騒音は
回転数に比例している。回転数が大きくなると加振エネ
ルギーが回転速度の2乗に比例して増加するため、騒音
もこれに比例して増加するためである。そこで、アンバ
ランスが少ない時には脱水時に脱水槽を一定回転数例え
ば1000rpmに維持するが、アンバランスが大きい
時には回転数を落として騒音を低減する。
【0086】図25に、定常回転時における前述した回
転振動検出手段の振幅出力と上部アンバランス量の関係
を示す。回転振動検出手段の振幅出力と上部アンバラン
ス量はほぼ比例関係にある。
【0087】図26に、静音脱水制御のフローチャート
を示す。前述の異常振動による脱水停止が行われず脱水
工程が継続されるときの実施例である。簡単のため50
Hzでの処理を記す。
【0088】まず実験により洗濯槽に種々の等価的な布
片寄りアンバランスを付加し、異常振動による脱水停止
には至らない場合の二次共振以降での振動振幅とその時
の騒音レベルを観測、測定する。その時同時に回転振動
検出手段の振動出力も測定する。これから、許容される
騒音レベルである時の振動出力値をVsを設定してお
く。
【0089】次にフローチャートにしたがい、動作を説
明する。まず脱水起動では振動対応回転数制御フラグ
(CFLAG)をリセットし(ステップS40)、双方
向性3端子サイリスタF1を位相角零で全導通して(ス
テップS3)、単相誘導モータ7に商用電源を供給す
る。脱水槽5が回転を始めるとマイクロコンピュータ5
0は、コイル9と電圧処理回路9aとからなる回転振動
検出装手段からの回転出力で、脱水槽の回転数と振動振
幅を監視しながら(ステップS20)、この回転数が二
次共振領域を異常振動なしに通過(ステップS21)し
てから所定の時間経過したら(ステップS41)、振動
振幅が予め定めた振幅値Vsを超過したか否かを監視す
る(ステップS42)。この所定時間経過(ステップS
41)は前述した(ステップS30)ように、回転数が
所定以上になったことで設定してもよい。振幅値Vsを
超過した場合には振動対応回転数制御に移行する。超過
しなければCFLAGをチェックして(ステップS4
3)、リセット状態であれば現在の状態を維持する。つ
まり双方向性3端子サイリスタF1の全導通状態が維持
される。 この結果最終的には、単相誘導モータの回転
駆動トルクと負荷トルクがバランスする回転数まで上昇
して、例えば1000rpmの回転速度が維持される。
振動対応回転数では脱水槽回転数を下げる制御を行う。
【0090】図27に、振動対応回転数制御の一実施例
フローチャートを示す。これは振動振幅が予め定めた振
幅値Vsを超過した場合に、脱水槽5を予め決めた回転
数T2、例えば760rpmに制御するもので前述の6
0Hz電源で50Hz電源と同一の脱水回転数を得る制
御とほぼ同様なものである。CFLAGがセットされて
いなければ、最初に振動対応回転数制御に入ったものと
判断し(ステップS44)、目標回転数をT2にリセッ
トする(ステップS46)。そして後述の脱水工程時間
もリセットする(ステップS47)。CFLAGがセッ
トされていれば、前述の処理はパスされる。
【0091】回転数が目標回転数T2よりΔだけ、例え
ば20rpm高い値であれば(ステップS48)、双方
向性3端子サイリスタF1を位相角θ1での導通に移行
させる(ステップS49)。この結果出力トルクが低下
して徐々に回転数は低下してゆく。回転数がT2よりΔ
だけ下がった時点(ステップS50)で、再び双方向性
3端子サイリスタF1を位相角零で全導通する(ステッ
プS51)。この結果出力トルクが大きくなり再び脱水
槽5の回転は徐々に高くなってゆく。
【0092】以上の動作を続けることで、一端振動振幅
がVsを越えた場合には、以後回転数はほぼ目標値T2
に維持されることになる。
【0093】脱水回転数と洗濯物の脱水率の関係を図2
8に示す。脱水率は回転数が高い程良く、1000rp
mでは8分で68%になる。ところが760rpmでは
68%に達するには14分かかる。つまり脱水回転数を
下げた場合には、脱水時間を長くとる必要がある。そこ
で振動対応回転数制御を行った時には、脱水終了時間の
延長を行う。これは振動対応回転数制御に入った時点で
脱水所定時間をリセットして設定する(ステップS4
7)。
【0094】図29に振動対応回転数制御ルーチンの他
の一実施例を示す。これは振動振幅が予め定めた振幅値
Vsを超過した場合に、その直前に読み込んだ回転数T
3を振動対応制御での目標脱水回転数にするものであ
る。例えばT3=900rpmで振幅値がVsを越えた
場合、この回転数を目標値と再設定して(ステップS5
2)、前述の振動対応回転数制御を行う。また脱水時間
の再設定は図28に示すように回転数に依存するため、
予め回転数と必要脱水時間の関係をテーブルとして記憶
しておき、設定した回転数に応じてテーブルを引く(ス
テップS53)ことで脱水時間の再設定(ステップS5
4)を行う。他は図27実施例と同様なため説明を省
く。
【0095】以上本実施例によれば、布片寄りにより騒
音が大きくなる場合、脱水回転数を低下させるとともに
脱水時間を延長するため、従来と同じ脱水性能を維持し
かつ静かな脱水工程動作を行う洗濯機を提供できる。
【0096】本発明に係る以上の実施例では、以下のよ
うな効果がある。
【0097】洗濯機において、磁石とコイルと電圧処理
回路のみの簡略な構成で脱水槽の回転振動すなわち回転
速度と振動振幅を同時に検出できる手段を提供できる。
また構成要素のコイルと振動するリング磁石とは非接触
状態であり、コイルをトップカバー内に分離して設置で
きる。そしてこのトップカバー内にはマイクロコンピュ
ータを含む制御基板が設置されており、ここに電圧処理
回路を実装すれば、コイルと制御基板を短い線で接続す
れば良い。以上は振動回転検出手段の信頼性を向上させ
るとともに洗濯機への実装コストを下げる効果がある。
【0098】さらに前述の回転振動検出手段を用いるこ
とにより、洗濯機において、単相誘導モータという既存
の安価なモータを利用して商用電源の周波数如何にかか
わらず脱水槽の回転速度を所定のものに制御することが
でき、周波数変換に伴う部品交換が不要となり、地域仕
様別の区別も行わなくて済むため、製造コストの低減が
可能となる。
【0099】また洗濯機の異常振動による脱水停止にお
いては、振動回転検出手段が原理的に全方向の振動振幅
を監視するように構成されているため、従来の外枠に固
定したレバー付きマイクロスイッチのようにレバーの設
置位置により、外槽が外枠に接触しても、レバーには接
触せず脱水停止ができないという問題はなく、確実な安
全性をもつ洗濯機を提供できる。さらに振動回転検出手
段の振幅変化率から外槽と外枠の衝突を前もって予測で
き、これを用いて異常振動による脱水停止を行えば、外
槽が外枠に衝突するのを防止することができる。
【0100】また布片寄りにより騒音が大きくなる場
合、振動回転検出手段の振動振幅に基づいて駆動モータ
を制御し、脱水回転数を低下させるとともに脱水時間を
延長するため、従来と同じ脱水性能を維持しかつ静かな
脱水工程動作を行う洗濯機を提供できる。
【0101】また、脱水槽の振動振幅及び/または回転
速度を検出する手段のうち、特に電圧が印加される回路
や電流が流れる配線等をトップカバー内に集めれば、電
磁ノイズからのシールドや防水処理を施しやすくなり、
信頼性を高めることができる。また、組立に際しては、
本体にトップカバーを取り付けるだけで、配線等を必要
としない。また、分解時にはトップカバーを外すだけで
センサを制御回路とともに本体から分離できるので、分
解、組立の作業効率を高めることができるほか、分解時
には材料別の分解回収が容易になるという効果が期待で
きる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、脱水槽兼洗濯槽の回転
速度(回転数)を検出する手段及び/または振動振幅を
検出する手段を吊り棒の上端部に備えたことにより、洗
濯機の組立作業効率を高め得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による全自動洗濯機の縦断側面図であ
る。
【図2】本発明による全自動洗濯機の平面図である。
【図3】回転振動検出手段を設置した吊り棒の詳細図で
ある。
【図4】回転振動検出手段の電圧処理回路である。
【図5】回転振動検出手段の出力信号を示す図である。
【図6】回転振動検出手段の他の実施例である。
【図7】回転振動検出手段の他の実施例である。
【図8】回転振動検出手段の他の実施例である。
【図9】回転振動検出手段の他の実施例である。
【図10】ホール素子、磁気抵抗素子回路である。
【図11】回転振動検出手段の他の実施例である。
【図12】赤外線LED、フォトトランジスタ回路であ
る。
【図13】洗濯機制御回路ブロック図である。
【図14】駆動モータ制御回路である。
【図15】電源電圧波形と零クロスによる位相制御であ
る。
【図16】駆動モータのトルク回転数特性である。
【図17】ヘルツフリー制御のフローチャートである。
【図18】回転数制御特性と双方向性3端子サイリスタ
制御タイミングを示す図である。
【図19】外槽の振動振幅と脱水槽の回転数との関係を
示す図である。
【図20】異常振動脱水停止制御フローチャートを示す
図である。
【図21】二次共振での振幅変化率と最大二次共振値と
の関係を示す図である。
【図22】異常振動脱水停止制御のフローチャートを示
す図である。
【図23】上部アンバランス量と振動振幅および騒音と
の関係を示す図である。
【図24】脱水回転数と騒音との関係を示す図である。
【図25】回転振動検出手段振幅出力と上部アンバラン
ス量との関係を示す図である。
【図26】静音脱水制御のフローチャートを示す図であ
る。
【図27】振動対応回転数制御のフローチャートを示す
図である。
【図28】脱水回転数と脱水率との関係を示す図であ
る。
【図29】振動対応回転数制御のフローチャートを示す
図である。
【符号の説明】
1…外枠、2…トップカバー、3…外槽、5…洗濯兼脱
水槽、7…駆動モータ、8a…吊り棒、9…コイル、9
a…電圧処理回路、10…制御基板、15…リング磁
石、16a…外槽受け座、17a…外枠受け座、18a
…下側ばね受け座、19a…上側ばね受け座、20a…
振動吸収体、21a…ゴム板、22a…外槽受け部、2
3a…コーナ受け部、30…増幅器、31…フィルタ、
32…比較回路、33…回転出力端子、34…整流回
路、35…平滑回路、36…振幅出力端子、40…フェ
ライトコア、41…棒磁石、42…コイル、43…ホー
ル素子、44…磁気抵抗素子、45…フェライトコアブ
ロック、46…トランジスタ、47…光反射板、48…
赤外線LED、49…フォトトランジスタ、50…マイ
クロコンピュータ、60…進相用コンデンサ、61…商
用電源、62…零クロス検出回路、63…双方向性フォ
トカプラ、F1…双方向性3端子サイリスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釜野 年恭 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 五味田 寿光 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 檜山 功 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽とを備えた洗
    濯機において、 前記吊り棒の上端部に、前記脱水槽兼洗濯槽の回転速度
    を検出する回転速度検出手段を備え、前記回転速度検出
    手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼洗濯槽の回転を制
    御することを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、前記外槽
    の上部に取り付けられ、前記脱水槽兼洗濯槽の回転制御
    を行う制御回路を有するトップカバーとを備えた洗濯機
    において、 前記吊り棒の上端部に、前記脱水槽兼洗濯槽の回転速度
    を検出する回転速度検出手段を備え、 この回転速度検出手段は、前記吊り棒の上端部で、前記
    吊り棒側に固定された磁界発生手段と、この磁界発生手
    段の近傍で、前記トップカバー側に配設された磁束検出
    手段とを有し、 前記回転速度検出手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼
    洗濯槽の回転を制御するすることを特徴とする洗濯機。
  3. 【請求項3】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、前記外槽
    の上部に取り付けられ、前記脱水槽兼洗濯槽の回転制御
    を行う制御回路を有するトップカバーとを備えた洗濯機
    において、 前記吊り棒の上端部に、前記脱水槽兼洗濯槽の回転速度
    を検出する回転速度検出手段を備え、 この回転速度検出手段は、前記吊り棒の上端部で、前記
    吊り棒側に固定された磁界発生手段と、この磁界発生手
    段の近傍で、前記トップカバー側に配設された磁束検出
    手段とを有し、 前記磁界発生手段は、中心を前記吊り棒の軸線上に略一
    致させたリング磁石を有し、 前記回転速度検出手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼
    洗濯槽の回転を制御するすることを特徴とする洗濯機。
  4. 【請求項4】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、前記外槽
    の上部に取り付けられ、前記脱水槽兼洗濯槽の回転制御
    を行う制御回路を有するトップカバーとを備えた洗濯機
    において、 前記吊り棒の上端部に、前記脱水槽兼洗濯槽の振動振幅
    を検出する振動検出手段を備え、 この振動検出手段は、前記吊り棒の上端部で、前記吊り
    棒側に固定された磁界発生手段と、この磁界発生手段の
    近傍で、前記トップカバー側に配設された磁束検出手段
    とを有し、 前記振動検出手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼洗濯
    槽の回転を制御することを特徴とする洗濯機。
  5. 【請求項5】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、前記外槽
    の上部に取り付けられ、前記脱水槽兼洗濯槽の回転制御
    を行う制御回路を有するトップカバーとを備えた洗濯機
    において、 前記吊り棒の上端部に、前記脱水槽兼洗濯槽の振動振幅
    を検出する振動検出手段を備え、 この振動検出手段は、前記吊り棒の上端部で、前記吊り
    棒側に固定された磁界発生手段と、この磁界発生手段の
    近傍で、前記トップカバー側に配設された磁束検出手段
    とを有し、 前記磁界発生手段は、中心を前記吊り棒の軸線上に略一
    致させたリング磁石を有し、 前記回転速度検出手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼
    洗濯槽の回転を制御するすることを特徴とする洗濯機。
  6. 【請求項6】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽とを備えた洗
    濯機において、 前記脱水槽兼洗濯槽の回転速度及び振動振幅を、一つの
    手段で検出する回転振動検出手段を備え、前記回転振動
    検出手段の出力に基づいて、前記脱水槽兼洗濯槽の回転
    を制御することを特徴とする洗濯機。
  7. 【請求項7】請求項4、5、6のいずれかに記載の洗濯
    機において、前記脱水槽兼洗濯槽は、振動振幅の変化率
    が所定の値を超過したとき、回転が停止することを特徴
    とする洗濯機。
  8. 【請求項8】請求項4、5、6のいずれかに記載の洗濯
    機において、前記脱水槽兼洗濯槽は、脱水時の定常回転
    時の振動振幅が所定の値よりも大きくなると、回転数を
    低下させることを特徴とする洗濯機。
  9. 【請求項9】外枠と、この外枠に複数の吊り棒を介して
    支持された外槽と、中央底部に回転翼を有し、前記外槽
    内で回転可能に支持された脱水槽兼洗濯槽と、前記外槽
    の上部に取り付けられ、前記脱水槽兼洗濯槽の回転制御
    を行う制御回路を有するトップカバーとを備えた洗濯機
    において、 少なくとも前記脱水槽兼洗濯槽の回転振動を検出するセ
    ンサの配線を、前記トップカバー側のみに設けたことを
    特徴とする洗濯機。
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