JPH10154707A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10154707A
JPH10154707A JP8281101A JP28110196A JPH10154707A JP H10154707 A JPH10154707 A JP H10154707A JP 8281101 A JP8281101 A JP 8281101A JP 28110196 A JP28110196 A JP 28110196A JP H10154707 A JPH10154707 A JP H10154707A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リフトオフ処理時間を大巾に短縮すると共に、
バリの発生を阻止して寸法精度に優れたパターンを形成
できる半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】基板11上或いはその上に形成された被膜
上に、フォトレジスト膜を二層に形成した後、レジスト
パターン10を形成し、その後表面レジスト層15を反
転させて不溶化させ、下層のレジスト層13をそのレジ
スト側壁より溶解させて表面レジスト層15に対してア
ンダーカットされた形状に加工し、その後レジストパタ
ーン10上に導電性膜20を形成し、上記レジストパタ
ーン10を溶解させると共にレジストパターン10上の
導電性膜20oを除去してパターニングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リフトオフ法によ
り電極・配線となる導電性膜のパターニングを行う工程
が含まれる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の電極・配線の加工方法とし
て、例えば図4(a)に示すように、半導体基板41上
に形成されたレジスト膜43で囲まれたパターン領域
に、このレジスト膜43をマスクにして真空蒸着処理に
より金属膜45を形成し、これをアセトン等の有機溶剤
中に浸漬してレジスト膜43及びそのレジスト膜43上
に形成された金属膜45oを除去するリフトオフ法によ
るパターン形成が多く用いられている。
【0003】このリフトオフ法によるパターン形成にあ
っては、金属膜45の真空蒸着処理の際に、蒸着金属粒
子の散乱や拡散に起因して、半導体基板41のレジスト
膜43の側壁部に薄い金属の側壁付着層45sが形成さ
れる。この側壁付着層45sは有機溶剤のレジスト膜へ
の浸透を妨げる。そのため、通常、半導体基板41を有
機溶剤中に浸漬しながら、超音波振動等の機械的力を加
えて側壁付着層45sの破壊を促進する方法が採られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常用
いられるポジ型レジスト膜43の断面形状は、垂直形状
ではなく、やや順テーパ形状となるため、金属膜45が
厚くなると側壁付着層45sも厚くなり、リフトオフ処
理時間が長くなってしまう。
【0005】更に、リフトオフ処理後に形成された所定
のパターンの金属膜45には、図4(b)に示すよう
に、リフトオフで完全に除去されなかった側壁付着層4
5sの一部分がバリ45aとして付着したり、金属膜4
5の近傍の半導体基板41の表面に付着したり(バリ4
5b)、或いは金属膜45から突出した状態で残存した
りする(バリ45c)。その結果、多層配線時に配線が
断線したり、短絡する問題があった。
【0006】そのため従来、レジスト膜43の側壁付着
層45sを薄くするため、レジスト膜43の断面形状に
対し、様々な工夫がされてきた。
【0007】例えば、図5に示すように、ポジ型レジス
ト膜51の露光後、クロロベンゼン処理を行ったり又は
DeepUV光等を照射し、レジスト膜51の表面層を
現像液に対して難溶化処理を行った後、現像を行い、レ
ジスト膜51の断面形状をT字に近い形状にする(表面
層をひさし形状にする)という手段や、また、図6に示
すように、レジスト膜61を一層形成した後、全面露光
を行い、レジストの感度を高めた後、更にその上にレジ
スト膜61を形成し、パターン露光、現像を行い、レジ
スト膜61の断面形状を逆テーパ形状にするといった手
段が採られてきた。
【0008】しかしながら、これらの方法はいずれもレ
ジストパターンの精度を低下させたり、また真空蒸着時
に斜めから入射する金属粒子のレジスト膜側壁への回り
込みを十分に防ぐことができないため、バリの発生を完
全に防ぐことができなかった。
【0009】そこで本発明の目的は、前記課題を解決
し、リフトオフ処理時間を大巾に短縮すると共に、バリ
の発生を阻止して寸法精度に優れたパターンを形成でき
る半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、基板上或いはその上に形成された
被膜上に、フォトレジスト膜を二層に形成した後、レジ
ストパターンを形成し、その後表面レジスト層を反転さ
せて不溶化させ、下層のレジスト層をそのレジスト側壁
より溶解させて表面レジスト層に対してアンダーカット
された形状に加工し、その後レジストパターン上に導電
性膜を形成し、上記レジストパターンを溶解させると共
にレジストパターン上の導電性膜を除去してパターニン
グを行う方法である。
【0011】請求項2の発明は、上記下層のレジスト層
は厚さが約1.0〜2.5μmで形成され、表面レジス
ト層は厚さが2.0〜4.0μmで形成される方法であ
る。上記構成によれば、導電性膜の真空蒸着時に、レジ
ストパターンの斜めから入射される金属粒子が順テーパ
形状である表面レジスト層にブロックされるので、アン
ダーカット部である下層のレジスト層に蒸着金属粒子が
付着しない。その結果、電極・配線となる金属パターン
部分と繋がった側壁付着層が形成せず、リフトオフ処理
時間を大巾に短縮できると共に、リフトオフ処理により
形成した金属パターンの外周部にはバリは全く発生しな
い。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適実施の形態を
添付図面を参照しながら詳述する。
【0013】先ず、本発明のレジストパターンの製造方
法を図2と共に説明する。
【0014】図2(a)に示すように、半導体基板11
の表面に、ジアゾ/ノボラック形のポジ型フォトレジス
トを約1.0〜2.0μmの膜厚で形成して、下層のレ
ジスト層13を形成する。
【0015】次に、その下層のレジスト層13上に、図
2(b)に示すように、画像反転技術等によく用いられ
るAZ5200シリーズ(シップレイ社商品名)のポジ
型フォトレジストを2.0〜4.0μmの膜厚で形成し
て、表面レジスト層15を形成する。尚、この表面レジ
スト層15のポジ型フォトレジストは、通常のジアゾ/
ノボラック形のポジ型フォトレジストと比較して、露光
後アミン系触媒の拡散処理を行わずとも熱処理のみによ
りネガ型に反転し、露光されたネガ型レジストがアルカ
リ現像液に対して不溶となる特徴を有する。
【0016】そして、図2(c)に示すように、これら
レジスト層13,15の上からパターン露光、現像を行
い、レジストパターン10を形成する。
【0017】ここまでのプロセスは標準的なプロセスで
あり、レジストの断面形状は、順テーパ形状となる。
【0018】次に、前記レジストパターン10に全面露
光を行った後、温度110〜120℃で60〜300秒
ホットプレート上で熱処理を行い、図2(d)に示すよ
うに、表面レジスト層15をネガ型のレジスト層15n
に反転させ、アルカリ現像液に対して不溶化させる。
【0019】そして最後に、再び現像処理を20〜30
秒行う。これにより、ネガ型に反転した表面レジスト層
15nはアルカリ現像液に不溶のため、下層のレジスト
層13のみがそのレジスト側壁部よりアルカリ現像液に
溶かされ、図2(e)に示すように、下層のレジスト層
13は、順テーパ形状の表面レジスト層15nに対し、
アンダーカットされた形状となり、本発明のレジストパ
ターン10が形成される。
【0020】尚、図2(d)に示した表面レジスト層1
5nをネガ型に反転させた後、図2(e)に示す最終現
像処理前に、下層のレジスト層13のアルカリ現像液に
対する溶解速度を増すために、レジストパターンを再度
全面露光しておくと更に容易に図2(e)に示した本発
明のレジスト断面形状が得られ易くなる。
【0021】次に、電極・配線となる金属パターンを形
成するに際しては、先ず、図2(e)に示したレジスト
パターン10上に金属を真空蒸着させ、膜厚が約1μm
の金属膜を形成する。この状態を図1に示す。
【0022】図1は、本発明により形成したレジストパ
ターン10と、そのレジストパターン10をマスクにし
て形成した金属パターンとを有する半導体基板の断面図
を示している。
【0023】図1に示すように、本発明の金属パターン
20pは、レジストパターン10で囲まれ、半導体基板
11上に側壁付着層20sと分離して形成されている。
【0024】そして、この金属膜20が形成された半導
体基板30を、アセトン等の有機溶剤中に浸漬してレジ
スト層13,15及びその表面レジスト層15上に形成
された金属膜20oを除去することにより、半導体素子
の電極・配線となる金属パターン20pのみが残留され
る。このように形成した金属パターン20pを図3に示
す。
【0025】本発明方法により、真空蒸着時にレジスト
パターン10の斜めから入射される金属粒子が順テーパ
形状である表面レジスト層15にブロックされ、表面レ
ジスト層15に対しアンダーカットされている下層のレ
ジスト層13に蒸着金属粒子が付着せず、またアンダー
カット部にも金属膜は形成しない。
【0026】その結果、本発明の金属パターン20pは
側壁付着層20sと一体に形成されないので、リフトオ
フ処理時間を大巾に短縮できると共に、次にリフトオフ
処理を行った場合、金属パターン20pの外周部にはバ
リは全く発生しない。また、アンダーカット部に金属膜
が形成しないことにより、レジスト寸法と仕上り寸法と
の差(寸法変換量)もほとんどなく、寸法精度の高い金
属パターンが得られる。
【0027】尚、本実施の形態においては、半導体基板
11上に導電性膜として金属膜20を形成する例で説明
したが、この導電性膜を形成する基板は絶縁性基板や絶
縁性被膜等でも良いことはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、導電性膜
パターンと側壁付着層とが一体に形成されないので、リ
フトオフ処理時間を大巾に短縮することができる。
【0029】また、仕上がった導電性膜パターンにはバ
リが全く発生しないので、レジスト寸法と仕上り寸法と
の差(寸法変換量)もほとんどなく、寸法精度の高いパ
ターンが得られると共に、多層配線時に配線が断線した
り、短絡する問題が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により半導体基板上に形成されたレジス
トパターンをマスクにして導電性膜パターンを形成した
状態を示す断面図である。
【図2】本発明により半導体基板上に形成されるレジス
トパターンの形成方法を示す図である。
【図3】図1で示した半導体基板にリフトオフ処理を施
した状態を示す断面図である。
【図4】従来方法により形成した金属パターンを示す図
であり、(a)はポジ型フォトレジスト膜をマスクにし
て金属膜を形成した状態を示す断面図であり、(b)は
(a)の半導体基板にリフトオフ処理を施した状態を示
す断面図である。
【図5】従来方法により半導体基板上に形成されたポジ
型フォトレジスト膜をマスクにして金属パターンを形成
した状態を示す断面図である。
【図6】従来方法により半導体基板上に形成されたポジ
型フォトレジスト膜をマスクにして金属パターンを形成
した状態を示す断面図である。
【符号の説明】 10 レジストパターン 11 半導体基板 13 下層のレジスト層 15 表面レジスト層 20 導電性膜(金属膜)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上或いはその上に形成された被膜上
    に、フォトレジスト膜を二層に形成した後、レジストパ
    ターンを形成し、その後表面レジスト層を反転させて不
    溶化させ、下層のレジスト層をそのレジスト側壁より溶
    解させて表面レジスト層に対してアンダーカットされた
    形状に加工し、その後レジストパターン上に導電性膜を
    形成し、上記レジストパターンを溶解させると共にレジ
    ストパターン上の導電性膜を除去してパターニングを行
    うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】下層のレジスト層は厚さが約1.0〜2.
    5μmで形成され、表面レジスト層は厚さが2.0〜
    4.0μmで形成される請求項1記載の半導体装置の製
    造方法。
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