JPH10153039A - 折りたたみ戸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折りたたみ操作性の向上およびデッドスペー
スの削減を図る。 【解決手段】 間口方向に配設した上レール３の端部に
形成したアーム受け３Ｂおよび吊元側扉体２５の吊元側
端部寄りの部分に、扉体支持アーム８の両端部を鉛直軸
回りに回動自在にそれぞれ連結し、吊元側扉体５の幅方
向略中央部を上レール３に摺動自在でかつ回動自在に係
合すると共に、戸先側扉体７の戸先側端部に回動自在に
設けた引手框７Ａを上レール３に摺動自在に係合した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、門や車庫に設置さ
れる折りたたみ戸に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記した折りたたみ戸としては、
例えば、図６に示すように、ヒンジ１０５を介して端部
同士を互いに連結した４枚の扉体１０１と、間口方向に
配設したレール１０２と、レール１０２の端部に位置す
る固定支柱１０３を備え、固定支柱１０３および吊元側
扉体１０１Ａの間に設けた支持体１０４の両端部を固定
支柱１０３および吊元側扉体１０１Ａの支柱側端部寄り
の部分にそれぞれ鉛直軸回りに回動自在に連結すると共
に、扉体１０１の各中間部をレール１０２に摺動自在で
かつ回動自在に連結することにより、４枚の扉体１０１
を折りたたむ際の扉体１０１の敷地内側突出量（図示下
側突出量）が少なくなるようにした折りたたみ戸１００
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の折り
たたみ戸１００では、４枚の扉体１０１を折りたたむに
際して、４枚の扉体１０１のうちの中間に位置する扉体
１０１の連結部分および戸先側扉体１０１の戸先部分が
少なからず敷地内側に突出することから、扉体１０１の
連結部分および戸先側扉体１０１の戸先部分を避けつつ
折りたたみ操作を行わなくてはならないうえ、この折り
たたみ戸１００を車庫に設置した場合には、扉体１０１
の折りたたみ時に車庫内側に突出する扉体１０１の連結
部分および戸先側扉体１０１の戸先部分との干渉を避け
て、自動車を折りたたみ戸１００に対して距離をおいて
駐車させる必要がある、すなわち、広範囲のデッドスペ
ースが生じてしまうという問題があり、この問題を解決
することが従来の課題となっていた。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、折りたたみ時における操作性の向上
を図ると共に、例えば、車庫に設置した場合には、自動
車との間に折りたたみ用の空間を設ける必要がほとんど
ない、すなわち、デッドスペースを大幅に減らすことが
可能である折りたたみ戸を提供することを目的としてい
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係わ
る折りたたみ戸は、吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法
よりも狭い幅寸法を有しかつ吊元側扉体の戸先側端部に
回動自在に連結した戸先側扉体と、間口方向に配設した
レールと、間口の端部に位置する吊元部材を備え、戸先
側扉体の戸先側端部には引手体を鉛直軸回りに回動自在
に設け、吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体の幅寸
法と略等しい距離をおいた部位をレールに摺動自在でか
つ回動自在に係合すると共に、戸先側扉体の戸先側端部
に設けた引手体をレールに摺動自在に係合し、吊元部材
および吊元側扉体の間には扉体支持アームを設け、扉体
支持アームの一端部を吊元部材に鉛直軸回りに回動自在
に連結すると共に扉体支持アームの他端部を吊元側扉体
のレールに係合する部位と吊元側端部との間に鉛直軸回
りに回動自在に連結した構成としており、この構成の折
りたたみ戸を前述した従来の課題を解決するための手段
としている。

【０００６】本発明の請求項２に係わる折りたたみ戸で
は、間口の一方の端部側および他方の端部側にそれぞれ
位置する吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法よりも狭い
幅寸法を有しかつ両吊元側扉体の各戸先側端部に回動自
在にそれぞれ連結した戸先側扉体と、間口方向に配設し
たレールと、間口の端部に位置する吊元部材を備え、両
戸先側扉体の各戸先側端部には引手体を鉛直軸回りに回
動自在にそれぞれ設け、両吊元側扉体の各戸先側端部か
ら戸先側扉体の幅寸法と略等しい距離をおいた部位をレ
ールに摺動自在でかつ回動自在にそれぞれ係合すると共
に、両戸先側扉体の各戸先側端部に設けた引手体をレー
ルに摺動自在にそれぞれ係合し、吊元部材および吊元側
扉体の間には扉体支持アームをそれぞれ設け、扉体支持
アームの一端部を吊元部材に鉛直軸回りに回動自在に連
結すると共に扉体支持アームの他端部を吊元側扉体のレ
ールに係合する部位と吊元側端部との間に鉛直軸回りに
回動自在に連結した構成としており、この構成の折りた
たみ戸を前述した従来の課題を解決するための手段とし
ている。

【０００７】本発明の請求項３に係わる折りたたみ戸で
は、吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体の幅寸法と
略等しい距離をおいた部位に鉛直軸回りに回動自在な水
平軸に支持させた戸車を設けると共に、戸先側扉体の戸
先側端部に設けた引手体に水平軸に支持させた戸車を設
け、吊元側扉体および戸先側扉体を各々の戸車により吊
元側扉体および戸先側扉体の上側に配設したレールに懸
垂させてある構成とし、本発明の請求項４に係わる折り
たたみ戸では、吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体
の幅寸法と略等しい距離をおいた部位および戸先側扉体
の戸先側端部に設けた引手体に摺動子をそれぞれ設け、
吊元側扉体および戸先側扉体の各摺動子を吊元側扉体お
よび戸先側扉体の下側に間口方向に配設したガイド溝に
それぞれ挿入してある構成としている。

【０００８】本発明の請求項５に係わる折りたたみ戸
は、吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法よりも狭い幅寸
法を有しかつ吊元側扉体の戸先側端部に回動自在に連結
した戸先側扉体と、間口方向に配設したレールと、間口
の端部に位置する吊元部材を備え、吊元側扉体の戸先側
端部から戸先側扉体の幅寸法と略等しい距離をおいた部
位をレールに摺動自在でかつ回動自在に係合すると共
に、戸先側扉体の戸先側端部をレールに摺動自在でかつ
回動自在に係合し、吊元部材および吊元側扉体の間には
扉体支持アームを設け、扉体支持アームの一端部を吊元
部材に鉛直軸回りに回動自在に連結すると共に扉体支持
アームの他端部を吊元側扉体のレールに係合する部位と
吊元側端部との間に鉛直軸回りに回動自在に連結した構
成としており、この構成の折りたたみ戸を前述した従来
の課題を解決するための手段としている。

【０００９】本発明の請求項６に係わる折りたたみ戸で
は、間口の一方の端部側および他方の端部側にそれぞれ
位置する吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法よりも狭い
幅寸法を有しかつ両吊元側扉体の各戸先側端部に回動自
在にそれぞれ連結した戸先側扉体と、間口方向に配設し
たレールと、間口の端部に位置する吊元部材を備え、両
吊元側扉体の各戸先側端部から戸先側扉体の幅寸法と略
等しい距離をおいた部位をレールに摺動自在でかつ回動
自在にそれぞれ係合すると共に、両戸先側扉体の各戸先
側端部をレールに摺動自在でかつ回動自在にそれぞれ係
合し、吊元部材および吊元側扉体の間には扉体支持アー
ムをそれぞれ設け、扉体支持アームの一端部を吊元部材
に鉛直軸回りに回動自在に連結すると共に扉体支持アー
ムの他端部を吊元側扉体のレールに係合する部位と吊元
側端部との間に鉛直軸回りに回動自在に連結した構成と
しており、この構成の折りたたみ戸を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。

【００１０】本発明の請求項７に係わる折りたたみ戸で
は、吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体の幅寸法と
略等しい距離をおいた部位および戸先側扉体の戸先側端
部に、鉛直軸回りに回動自在な水平軸に支持させた戸車
を設け、吊元側扉体および戸先側扉体の各戸車を吊元側
扉体および戸先側扉体の下側に配設したレールに係合さ
せてある構成としている。

【００１１】本発明の請求項８に係わる折りたたみ戸に
おいて、吊元側扉体および戸先側扉体の上側に配設した
レールを吊元部材とし、扉体支持アームの一端部をレー
ルの端部に鉛直軸回りに回動自在に連結した構成とし、
本発明の請求項９に係わる折りたたみ戸において、間口
の端部に竪枠部材を立設してこれを吊元部材とし、扉体
支持アームの一端部を竪枠部材に鉛直軸回りに回動自在
に連結した構成とし、本発明の請求項１０に係わる折り
たたみ戸において、吊元部材を間口の端部に位置する門
柱に装着した構成としている。

【００１２】本発明の請求項１１に係わる折りたたみ戸
では、吊元側扉体のレールに摺動自在でかつ回動自在に
係合する部位を幅方向略中央部とした構成としている。

【００１３】

【発明の作用】本発明の請求項１および２に係わる折り
たたみ戸において、上記した構成としていることから、
吊元側扉体および戸先側扉体の連結部分が敷地外側に突
出するように設置すれば、吊元側扉体および戸先側扉体
を折りたたむに際して、扉体の連結部分および戸先側扉
体の戸先部分を避けながら折りたたみ操作を行う必要が
ないので、操作性が向上することとなり、加えて、吊元
側扉体および戸先側扉体の開閉時には、引手体に手を掛
けてレールに沿って摺動させればよいので、操作がしや
すいものとなる。

【００１４】そして、例えば、この折りたたみ戸を車庫
に設置した場合には、吊元側扉体および戸先側扉体の連
結部分が車庫内側に突出しないので、扉体の連結部分お
よび戸先側扉体の戸先部分との干渉を避けるためのスペ
ースを確保する必要がないこととなる、すなわち、デッ
ドスペースが大幅に減ることとなり、とくに、請求項２
に係わる折りたたみ戸では、すなわち、両開きタイプの
折りたたみ戸では、片開きタイプの折りたたみ戸と比較
して、吊元側扉体および戸先側扉体の各幅寸法がいずれ
も狭くなるので、デッドスペースがより一層減ることと
なる。

【００１５】また、本発明の請求項３に係わる折りたた
み戸では、上記した構成としているので、請求項１に係
わる折りたたみ戸と同じく、折りたたみ操作性の向上お
よびデッドスペースの大幅な削減が図られるうえ、扉体
の開閉操作が軽くなされることとなり、本発明の請求項
４に係わる折りたたみ戸では、扉体の振れが抑えられる
ので、開閉操作がより一層スムーズになされることとな
りる。

【００１６】さらに、本発明の請求項５および６に係わ
る折りたたみ戸では、上記した構成としているので、請
求項１および２に係わる折りたたみ戸と同様に、吊元側
扉体および戸先側扉体を折りたたむ場合、扉体の連結部
分および戸先側扉体の戸先部分を避けながら折りたたみ
操作を行う必要がないので、操作性が向上することとな
り、例えば、この折りたたみ戸を車庫に設置した場合に
は、デッドスペースが大幅に減ることとなり、とくに、
請求項６に係わる折りたたみ戸では、デッドスペースが
より一層減ることとなる。

【００１７】さらにまた、本発明の請求項７に係わる折
りたたみ戸では、上記した構成としているので、折りた
たみ操作性の向上およびデッドスペースの大幅な削減が
図られるのに加えて、構造の簡略化も合わせて図られる
こととなる。

【００１８】さらにまた、本発明の請求項８に係わる折
りたたみ戸では、吊元側扉体および戸先側扉体の上側に
配設したレールを吊元部材として利用できるので、部品
管理が容易なものとなり、本発明の請求項９および１０
に係わる折りたたみ戸では、扉体支持アームの一端部を
連結する上下方向位置の選択の自由度が広がることとな
る。

【００１９】さらにまた、本発明の請求項１１に係わる
折りたたみ戸では、上記した構成としているので、吊元
側扉体および戸先側扉体の連結部分の敷地外側への突出
量と、吊元側扉体における吊元側端部の敷地内側への突
出量とがほぼ等しくなり、その結果、デッドスペースの
大幅な削減を図りつつ、吊元側扉体および戸先側扉体の
連結部分が敷地外側へ過度に突出することが避けられる
こととなる。

【００２０】

【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。

【００２１】図１〜図４は、本発明に係わる折りたたみ
戸の一実施例を示している。

【００２２】図１および図２に示すように、この折りた
たみ戸１は、車庫Ｇにおける出入り口の両脇に位置する
門柱Ｓ，Ｓに沿って配置した竪枠２，２と、竪枠２，２
の上端間に架設した上レール（吊元部材）３と、竪枠
２，２の下端間において地面Ｅに埋設したガイド溝４
と、竪枠２，２、上レール３およびガイド溝４で囲まれ
る枠内に設けられて門柱Ｓ，Ｓ側に各々位置する２枚の
吊元側扉体５，５と、同じく竪枠２，２、上レール３お
よびガイド溝４で囲まれる枠内に設けられて吊元側扉体
５，５の各戸先側端部にヒンジ６を介してそれぞれ回動
自在に連結した２枚の戸先側扉体７，７を備えている。

【００２３】吊元側扉体５は、図３にも示すように、そ
の上框５ａの幅方向略中央部に、鉛直方向の支軸１２回
りに回動する水平軸１３に支持される戸車１４，１４を
具備しており、これらの戸車１４，１４を上レール３の
走行片３Ａ，３Ａに引っ掛けるようになすことによっ
て、上レール３に摺動自在でかつ回動自在に懸垂するも
のとなっている。

【００２４】この場合、吊元部材を兼ねている上レール
３の両端部をアーム受け３Ｂとして形成しており、上レ
ール３と吊元側扉体５との間に、一端部をアーム受け３
Ｂに鉛直方向のピン９を介して回動自在に連結すると共
に、他端部を吊元側扉体５における吊元側端部寄りの部
分（図１下端部寄りの部分）に鉛直方向のピン１０を介
して回動自在に連結した扉体支持アーム８を設けること
により、上レール３とこの上レール３に懸垂した状態の
吊元側扉体５とを連結するようにしてあり、この際、吊
元側扉体５の折りたたみ時において吊元側扉体５の戸先
側端部が車庫Ｇの外側（図１上側）に突出するように、
扉体支持アーム８の回動範囲を規制してある。

【００２５】戸先側扉体７は、吊元側扉体５の幅寸法の
略半分の幅寸法を有するものであり、その戸先側端部に
はヒンジ１５を介して引手框（引手体）７Ａが回動自在
に設けてある。この引手框７Ａの上端には、吊元側扉体
５の戸車１４と同じ構成の戸車１４が設けてあり、戸先
側扉体７の戸先側端部は、この戸車１４を吊元側扉体５
と同様に上レール３の走行片３Ａ，３Ａに引っ掛けるよ
うになすことによって、上レール３に摺動自在でかつ回
動自在に懸垂するものとなっている。

【００２６】この実施例において、吊元側扉体５におけ
る下框５ｂの幅方向略中央部および戸先側扉体７に設け
た引手框７Ａの下端部には、ローラ（摺動子）１６がそ
れぞれ設けてあり、このローラ１６を竪枠２，２の下端
間において地面Ｅに埋設したガイド溝４にそれぞれ挿入
することにより、上レール３に懸垂した状態の吊元側扉
体５および戸先側扉体７の振れを規制するようにしてあ
る。

【００２７】したがって、この折りたたみ戸１では、車
庫Ｇの内側において吊元側扉体５および戸先側扉体７を
折りたたむ場合、吊元側扉体５および戸先側扉体７の連
結部分は、図４上側に破線で示す軌跡を描きつつ竪枠２
に向けて移動することから、すなわち、吊元側扉体５お
よび戸先側扉体７の連結部分は車庫Ｇの内側に突出しな
いことから、折りたたみ操作が安全かつ簡単になされる
こととなり、加えて、吊元側扉体５および戸先側扉体７
の開閉時には、戸先側扉体７の引手框７Ａに手を掛けて
上レール３に沿ってスライドさせればよいので、操作が
しやすいものとなる。

【００２８】また、車庫Ｇの内側では、扉体５，７の連
結部分や戸先側扉体７の戸先側端部が自動車に干渉する
のを避けるためのスペースを設ける必要がなく、図４下
側に破線で示すように、吊元側扉体５における吊元側端
部の僅かな回動スペースＡを確保するだけでよいことか
ら、デッドスペースが大幅に減ることとなる。

【００２９】さらに、この折りたたみ戸１では、吊元側
扉体５および戸先側扉体７を上レール３に戸車１４を介
して懸垂させているので、扉体５，７の開閉操作が軽く
なされることとなり、加えて、この実施例による折りた
たみ戸１では、吊元側扉体５および戸先側扉体７に設け
たローラ１６を竪枠２，２の下端間において地面Ｅに埋
設したガイド溝４にそれぞれ挿入することで、扉体５，
７の振れを抑制しているので、開閉操作がより一層スム
ーズになされることとなる。

【００３０】さらにまた、この折りたたみ戸１では、い
わゆる両開きタイプの折りたたみ戸としてあるので、片
開きタイプの折りたたみ戸と比較した場合、吊元側扉体
５および戸先側扉体７の各幅寸法がいずれも狭くなり、
デッドスペースがより一層減ることとなり、加えて、こ
の折りたたみ戸１では、上レール３に係合する戸車１４
およびガイド溝４に挿入するローラ１６を吊元側扉体５
の幅方向略中央部に設けていることから、吊元側扉体５
および戸先側扉体７における連結部分の車庫Ｇの外側へ
の突出量と、車庫Ｇの内側への突出量とがほぼ等しくな
り、その結果、デッドスペースの大幅な削減を図ったう
えで、吊元側扉体５および戸先側扉体７の連結部分が車
庫Ｇの外側へ突出し過ぎることが避けられることとな
る。

【００３１】図５は、本発明に係わる折りたたみ戸の他
の実施例を示している。

【００３２】図５に示すように、この折りたたみ戸２１
は、車庫Ｇにおける出入り口の両脇に位置する門柱Ｓ，
Ｓの下端間に埋設したガイドレール２３と、門柱Ｓ，Ｓ
側にそれぞれ位置する２枚の吊元側扉体２５，２５と、
吊元側扉体２５，２５の各戸先側端部にヒンジ２６を介
してそれぞれ回動自在に連結した２枚の戸先側扉体２
７，２７を備えている。

【００３３】吊元側扉体２５は、その幅方向略中央部
に、キャスター（戸車）３４を具備しており、このキャ
スター３４をガイドレール２３に係合させることによっ
て、ガイドレール２３に摺動自在でかつ回動自在に支持
されるものとなっている。

【００３４】この場合、門柱Ｓの上下端には、吊元部材
としてのアームブラケット２２Ａ，２２Ａがそれぞれ装
着してあり、上下のアームブラケット２２Ａ，２２Ａの
間には支持軸２９が回動自在に嵌め込んである。そし
て、この支持軸２９に一端部を固定することによって鉛
直軸回りに回動自在とした扉体支持アーム２８の他端部
を吊元側扉体２５における吊元側端部寄りの部分に鉛直
方向のピン３０を介して回動自在に連結することによ
り、門柱Ｓとガイドレール２３に支持された状態の吊元
側扉体２５とを連結するようにしており、この際、吊元
側扉体２５の折りたたみ時において吊元側扉体２５の戸
先側端部が車庫Ｇの外側（図示上側）に突出するよう
に、扉体支持アーム２８の回動範囲を規制してある。

【００３５】戸先側扉体２７は、その戸先側端部の下端
に、吊元側扉体２５と同じくキャスター３４を設けてお
り、このキャスター３４を吊元側扉体２５と同様にガイ
ドレール２３に係合させることによって、ガイドレール
２３に摺動自在でかつ回動自在に支持されるものとなっ
ている。

【００３６】したがって、この実施例における折りたた
み戸２１においても、車庫Ｇの内側において戸先側扉体
２７の戸先側端部に手を掛けて吊元側扉体２５および戸
先側扉体２７を折りたたむ場合、吊元側扉体２５および
戸先側扉体２７の連結部分は、車庫Ｇの内側（図示下
側）に突出しないため、折りたたみ操作が安全かつ簡単
になされることとなり、車庫Ｇの内側では、吊元側扉体
２５における吊元側端部の僅かな回動スペースを確保す
るだけでよいので、デッドスペースが大幅に減ることと
なる。

【００３７】また、この実施例における折りたたみ戸２
１では、アームブラケット２２Ａを介して門柱Ｓに吊元
側扉体２５を連結していると共に、吊元側扉体２５およ
び戸先側扉体２７の各下端にキャスター３４を設けてガ
イドレール２３に摺動自在でかつ回動自在に支持される
ようにしているので、構造の簡略化が合わせて図られる
こととなる。

【００３８】なお、本発明に係わる折りたたみ戸の詳細
な構成は、上記した実施例に限定されるものではない。

【００３９】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の請求
項１および２に係わる折りたたみ戸では、上記した構成
としたため、吊元側扉体および戸先側扉体の連結部分が
敷地外側に突出するように設置すれば、敷地内側におい
て吊元側扉体および戸先側扉体を折りたたむ場合には、
扉体の連結部分および戸先側扉体の戸先部分を避ける動
作を行う必要がないので、扉体の折りたたみ操作性の向
上を実現でき、加えて、吊元側扉体および戸先側扉体の
開閉時には、引手体をレールに沿ってスライドさせれば
よいので、簡単に開閉操作を行うことが可能であり、さ
らに、この折りたたみ戸を車庫に設置した場合には、扉
体の連結部分や戸先側扉体の戸先部分との干渉を回避す
るための空間を設けなくてもよいので、デッドスペース
を大幅に減らすことが可能であり、とくに、請求項２に
係わる折りたたみ戸では、すなわち、両開きタイプの折
りたたみ戸では、片開きタイプの折りたたみ戸と比較し
て、デッドスペースのより一層の削減を実現できるとい
う非常に優れた効果がもたらされる。

【００４０】また、本発明の請求項３に係わる折りたた
み戸では、上記した構成としているので、請求項１に係
わる折りたたみ戸と同じ効果が得られるうえ、扉体の開
閉操作を軽く行うことができ、本発明の請求項４に係わ
る折りたたみ戸では、扉体の振れを抑えることができる
ため、開閉操作をより一層円滑に行うことが可能である
という非常に優れた効果がもたらされる。

【００４１】さらに、本発明の請求項５および６に係わ
る折りたたみ戸では、上記した構成としているので、請
求項１および２に係わる折りたたみ戸と同様に、扉体の
折りたたみ操作性の向上を実現できると共に、車庫に設
置した場合におけるデッドスペースの大幅な削減を実現
可能であり、とくに、請求項６に係わる折りたたみ戸で
は、デッドスペースのより一層の削減を実現できるとい
う非常に優れた効果がもたらされる。

【００４２】さらにまた、本発明の請求項７に係わる折
りたたみ戸では、上記した構成としているので、折りた
たみ操作性の向上およびデッドスペースの大幅な削減を
実現できるのに加えて、構造の簡略化をも合わせて実現
することができるという非常に優れた効果がもたらされ
る。

【００４３】さらにまた、本発明の請求項８に係わる折
りたたみ戸では、吊元側扉体および戸先側扉体の上側に
配設したレールを吊元部材として利用できるので、部品
管理の容易化に寄与することが可能であり、本発明の請
求項９および１０に係わる折りたたみ戸では、扉体支持
アームの一端部を連結する上下方向位置の選択の自由度
を広げることが可能であるという非常に優れた効果がも
たらされる。

【００４４】さらにまた、本発明の請求項１１に係わる
折りたたみ戸では、上記した構成としているので、デッ
ドスペースの大幅な削減を実現したうえで、吊元側扉体
および戸先側扉体の連結部分が敷地外側へ過度に突出す
ることをも防ぐことができるという非常に優れた効果が
もたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる折りたたみ戸の一実施例を示す
全開状態における平面説明図である。

【図２】図１に示した折りたたみ戸の全閉状態における
正面説明図である。

【図３】図２に示した折りたたみ戸の縦断面説明図であ
る。

【図４】図１における折りたたみ戸を全閉状態から全開
状態に移行させる間の吊元側扉体および戸先側扉体の挙
動を示す軌跡説明図である。

【図５】本発明に係わる折りたたみ戸の他の実施例を示
す全体斜視説明図である。

【図６】従来における折りたたみ戸の全閉状態から全開
状態に移行させる間の平面説明図である。

【符号の説明】

１，２１ 折りたたみ戸 ３ 上レール（レール；吊元部材） ４ ガイド溝 ５，２５ 吊元側扉体 ７，２７ 戸先側扉体 ７Ａ 引手框（引手体） ８，２８ 扉体支持アーム ９，１０，３０ ピン（鉛直軸） １２ 支軸（鉛直軸） １３ 水平軸 １４ 戸車 １５ ヒンジ（鉛直軸） １６ ローラ（摺動子） ２２Ａ アームブラケット（吊元部材） ２３ ガイドレール（レール） ２９ 支持軸（鉛直軸） ３４ キャスター（戸車）

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法より
   も狭い幅寸法を有しかつ吊元側扉体の戸先側端部に回動
   自在に連結した戸先側扉体と、間口方向に配設したレー
   ルと、間口の端部に位置する吊元部材を備え、戸先側扉
   体の戸先側端部には引手体を鉛直軸回りに回動自在に設
   け、吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体の幅寸法と
   略等しい距離をおいた部位をレールに摺動自在でかつ回
   動自在に係合すると共に、戸先側扉体の戸先側端部に設
   けた引手体をレールに摺動自在に係合し、吊元部材およ
   び吊元側扉体の間には扉体支持アームを設け、扉体支持
   アームの一端部を吊元部材に鉛直軸回りに回動自在に連
   結すると共に扉体支持アームの他端部を吊元側扉体のレ
   ールに係合する部位と吊元側端部との間に鉛直軸回りに
   回動自在に連結したことを特徴とする折りたたみ戸。
2. 【請求項２】 間口の一方の端部側および他方の端部側
   にそれぞれ位置する吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法
   よりも狭い幅寸法を有しかつ両吊元側扉体の各戸先側端
   部に回動自在にそれぞれ連結した戸先側扉体と、間口方
   向に配設したレールと、間口の端部に位置する吊元部材
   を備え、両戸先側扉体の各戸先側端部には引手体を鉛直
   軸回りに回動自在にそれぞれ設け、両吊元側扉体の各戸
   先側端部から戸先側扉体の幅寸法と略等しい距離をおい
   た部位をレールに摺動自在でかつ回動自在にそれぞれ係
   合すると共に、両戸先側扉体の各戸先側端部に設けた引
   手体をレールに摺動自在にそれぞれ係合し、吊元部材お
   よび吊元側扉体の間には扉体支持アームをそれぞれ設
   け、扉体支持アームの一端部を吊元部材に鉛直軸回りに
   回動自在に連結すると共に扉体支持アームの他端部を吊
   元側扉体のレールに係合する部位と吊元側端部との間に
   鉛直軸回りに回動自在に連結したことを特徴とする折り
   たたみ戸。
3. 【請求項３】 吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体
   の幅寸法と略等しい距離をおいた部位に鉛直軸回りに回
   動自在な水平軸に支持させた戸車を設けると共に、戸先
   側扉体の戸先側端部に設けた引手体に水平軸に支持させ
   た戸車を設け、吊元側扉体および戸先側扉体を各々の戸
   車により吊元側扉体および戸先側扉体の上側に配設した
   レールに懸垂させてある請求項１または２に記載の折り
   たたみ戸。
4. 【請求項４】 吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体
   の幅寸法と略等しい距離をおいた部位および戸先側扉体
   の戸先側端部に設けた引手体に摺動子をそれぞれ設け、
   吊元側扉体および戸先側扉体の各摺動子を吊元側扉体お
   よび戸先側扉体の下側に間口方向に配設したガイド溝に
   それぞれ挿入してある請求項１〜３のいずれかに記載の
   折りたたみ戸。
5. 【請求項５】 吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法より
   も狭い幅寸法を有しかつ吊元側扉体の戸先側端部に回動
   自在に連結した戸先側扉体と、間口方向に配設したレー
   ルと、間口の端部に位置する吊元部材を備え、吊元側扉
   体の戸先側端部から戸先側扉体の幅寸法と略等しい距離
   をおいた部位をレールに摺動自在でかつ回動自在に係合
   すると共に、戸先側扉体の戸先側端部をレールに摺動自
   在でかつ回動自在に係合し、吊元部材および吊元側扉体
   の間には扉体支持アームを設け、扉体支持アームの一端
   部を吊元部材に鉛直軸回りに回動自在に連結すると共に
   扉体支持アームの他端部を吊元側扉体のレールに係合す
   る部位と吊元側端部との間に鉛直軸回りに回動自在に連
   結したことを特徴とする折りたたみ戸。
6. 【請求項６】 間口の一方の端部側および他方の端部側
   にそれぞれ位置する吊元側扉体と、吊元側扉体の幅寸法
   よりも狭い幅寸法を有しかつ両吊元側扉体の各戸先側端
   部に回動自在にそれぞれ連結した戸先側扉体と、間口方
   向に配設したレールと、間口の端部に位置する吊元部材
   を備え、両吊元側扉体の各戸先側端部から戸先側扉体の
   幅寸法と略等しい距離をおいた部位をレールに摺動自在
   でかつ回動自在にそれぞれ係合すると共に、両戸先側扉
   体の各戸先側端部をレールに摺動自在でかつ回動自在に
   それぞれ係合し、吊元部材および吊元側扉体の間には扉
   体支持アームをそれぞれ設け、扉体支持アームの一端部
   を吊元部材に鉛直軸回りに回動自在に連結すると共に扉
   体支持アームの他端部を吊元側扉体のレールに係合する
   部位と吊元側端部との間に鉛直軸回りに回動自在に連結
   したことを特徴とする折りたたみ戸。
7. 【請求項７】 吊元側扉体の戸先側端部から戸先側扉体
   の幅寸法と略等しい距離をおいた部位および戸先側扉体
   の戸先側端部に、鉛直軸回りに回動自在な水平軸に支持
   させた戸車を設け、吊元側扉体および戸先側扉体の各戸
   車を吊元側扉体および戸先側扉体の下側に配設したレー
   ルに係合させてある請求項５または６に記載の折りたた
   み戸。
8. 【請求項８】 吊元側扉体および戸先側扉体の上側に配
   設したレールを吊元部材とし、扉体支持アームの一端部
   をレールの端部に鉛直軸回りに回動自在に連結した請求
   項１〜６のいずれかに記載の折りたたみ戸。
9. 【請求項９】 間口の端部に竪枠部材を立設してこれを
   吊元部材とし、扉体支持アームの一端部を竪枠部材に鉛
   直軸回りに回動自在に連結した請求項１〜７のいずれか
   に記載の折りたたみ戸。
10. 【請求項１０】 吊元部材を間口の端部に位置する門柱
    に装着した請求項１〜７のいずれかに記載の折りたたみ
    戸。
11. 【請求項１１】 吊元側扉体のレールに摺動自在でかつ
    回動自在に係合する部位を幅方向略中央部とした請求項
    １〜１０のいずれかに記載の折りたたみ戸。