JPH10152795A - リードフレームのめっき方法およびめっき装置 - Google Patents

リードフレームのめっき方法およびめっき装置

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JPH10152795A
JPH10152795A JP8325912A JP32591296A JPH10152795A JP H10152795 A JPH10152795 A JP H10152795A JP 8325912 A JP8325912 A JP 8325912A JP 32591296 A JP32591296 A JP 32591296A JP H10152795 A JPH10152795 A JP H10152795A
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lead frame
plating
resist film
frame product
exposure
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Teruhisa Momose
輝寿 百瀬
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • H01L2924/181Encapsulation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のリードフレームを帯状の金属板素材の
長手方向に配列させて設けているリードフレーム製品に
対し、帯状の状態のまま、めっき処理用マスク作成の為
の電着レジスト皮膜の製版およびめっき処理を一貫して
連続して行え、且つ、品質的にも対応できる方法および
装置を提供する 【解決手段】 帯状の金属板素材に保持されたリードフ
レーム製品の搬送方向に沿い、順に、(A)外形加工さ
れたリードフレーム製品に脱脂、洗浄等の処理を施す前
処理工程と、(B)感光性の電着レジスト皮膜を電着に
よりリードフレーム製品の表面に形成する皮膜形成工程
と、(C)電着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光
工程と、(D)現像処理を行い、電着レジスト皮膜の所
定領域を除去し、該所定領域のリードフレーム製品の表
面を露出させる現像処理工程と、(E)リードフレーム
製品の露出された表面にめっきを施すめっき処理工程
と、(F)電着レジスト皮膜を剥離除去するレジスト剥
離処理工程と、(G)電着レジスト皮膜の残りを除去
し、洗浄を行う後処理工程とを施すものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,帯状の金属板素材
に連結部を介して保持されたリードフレーム製品を連続
してめっき処理するための方法およびめっき装置に関す
る。特に、めっき治具を用いずに電着レジスト皮膜をめ
っきマスクとして、リードフレームの少なくともインナ
ーリード部に貴金属めっきを施す方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂封止型の半導体装置の組
立部材として用いられる(単層)リードフレームは、プ
レス法もしくはエッチング法により形成され、一般には
図12(a)に示すように、半導体素子を搭載するため
のダイパッド1211と、ダイパッド1211の周囲に
設けられた半導体素子と結線するためのインナーリード
1212と、該インナーリード1212に連続して外部
回路との結線を行うためのアウターリード1213、樹
脂封止する際のダムとなるダムバー1214、リードフ
レーム1210全体を支持するフレーム(枠)部121
5等を備えている。そして、リードフレーム(単層リー
ドフレーム)1210は、通常、コバール、42合金
(42%ニッケル−鉄合金)、銅系合金のような導電性
に優れた金属から成り、図12(b)に示すように、ダ
イパッド1211に半導体素子1220を搭載し、半導
体素子1220の端子(パッド)1221とインナーリ
ード1212の先端部とを金などのワイヤ1230で結
線を行った後に、樹脂1240にて封止して、半導体装
置1200を作製していた。このように、半導体素子1
220の端子(パッド)1221とインナーリード12
12の先端部とを金などのワイヤ1230で結線を行う
ために、導電性に優れ、ワイヤとの強い結合力をもつ銀
めっきをインナーリードの半導体素子搭載側先端部に施
す、部分銀めっき処理が一般には採られていた。
【0003】この部分銀めっき処理は、従来は、図11
に示すようなめっき装置1100を用い、リードフレー
ムを数個1組みとした連状のリードフレーム1110の
被めっき領域以外をマスキング治具1120で覆いなが
ら押さえ、被めっき領域へノズル1140から噴出され
ためっき液1180をあてながらめっきを行うスパージ
ャー式の治具めっき方法が主に行われていた。この治具
めっき方法では、リードフレームの品種毎に治具を必要
とし、且つ、治具の製作には長期間を要し、使用するに
つれ摩耗や疲労を生じるため交換が必要であり、生産性
の面やコスト面でも問題となっていた。また、めっきの
品質を考慮した場合、位置決めピンによって位置合わせ
を行い上下の治具により1連リードフレームを挾み押さ
えた後めっきを行うため、めっき位置精度、めっき厚均
一性などのめっき品質が作製された治具の精度や取り付
けの精度に影響を受け易い。そして、本来めっきが不要
であるリードフレームの側面や裏面にめっきが析出し易
く、調整には高度な経験的技術を要する等問題があっ
た。更に、半導体プロセスの進歩による半導体素子の入
出力端子数の増大化、パッケージサイズの小型化による
インナーリード部の狭小化により、めっき部の寸法精度
が一層厳しくなってきており、寸法精度的にも対応が難
しくなってきた。
【0004】この為、治具を必要とせず、半導体素子の
多端子化やインナーリード部の狭小化にも対応できるも
のとして、近年、上記治具によるマスキングによる部分
銀めっきに換え、図9に示すような、めっき液への耐性
を備えた感光性の電着レジストを用い、リードフレーム
を数個1組みとした連状のリードフレームの所定の領域
のみをめっき液に露出した状態にマスキングしてめっき
を施すリードフレームの銀めっき方法も採られるように
なってきた。この電着レジストを用いた部分銀めっき方
法を、図9を用いて簡単に説明する。尚、図9は上記の
電着レジストを用いた部分銀めっき方法を説明するため
に、リードフレームの一部(特徴部)の断面を示したも
のである。先ず、リードフレーム910全体を電解脱脂
し、酸洗して、化学研磨した後(図9(a))、リード
フレーム910表面全体に下地めっきとしての銅ストラ
イクめっき930を施し(図9(b))、その後に全面
に電着レジスト920を形成する。(図9(c))次い
で、所定のパターン版950を用いて所定の部分(ダイ
パッド911とインナーリード912の先端部)を紫外
線(露光光)960で露光して、露光部のみを硬化させ
(図9(d))、次いで、現像処理を行い、未露光部の
電着レジスト920を除去し、銀めっき部940Aを露
出させる(図9(e))。次に、露出されためっき部9
40Aへ洗浄を行った後、銀めっき液中にリードフレー
ム全体を漬して、攪拌しながら所定の電流密度と時間で
めっきを行い、めっき部940Aへ所望の膜厚の銀めっ
き(皮膜)940を得る。(図9(f))この後、電着
レジスト920を剥離液で剥離し、所定の領域のみに銀
めっき(皮膜)940を有するリードフレーム910A
を得る。(図9(g))
【0005】しかし、図9に示す電着レジストを用いた
リードフレームを数個1組みとした連状のリードフレー
ムの銀めっき方法においては、生産性の面では量産に対
応できず問題があった。また、 図9に示す電着レジス
トを用いたリードフレームを数個1組みとした連状のリ
ードフレームの銀めっき方法においては、めっきマスク
として用いられる、めっき液への耐性を備えた感光性の
電着レジスト皮膜920の形成は、図10(a)に示す
ように、電着によりレジストの粒子1021が粗く析出
するため、これに熱をかけて癒合させ、図10(c)に
示すような、ピンホールの無い、より緻密なレジスト皮
膜(絶縁膜)1020とする必要があるが、過剰な熱処
理を行うと図10(d)に示すように、リードフレーム
の辺部(エッジ部)1015で膜の収縮により膜厚が薄
くなり、リードフレーム素材が露出しまう現象が起こる
という品質的な問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、リード
フレームへの貴金属めっきを行う場合に、治具を用いず
にめっき液への耐性を備えた感光性の電着レジストをめ
っきマスクとしためっき方法が採られるようになってき
たが、生産性良い、量産性のある方法で、且つ品質的に
も対応できる方法が求められていた。本発明は、このよ
うな状況のもと、帯状の金属板素材を孔開け外形加工し
て得られた、帯状の金属板素材に連結部を介してリード
フレームが保持されているリードフレーム製品で、複数
のリードフレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列
させて設けているリードフレーム製品に対し、帯状の状
態のまま、めっき処理用マスク作成の為の電着レジスト
皮膜の製版およびめっき処理を一貫して連続して行え、
且つ、品質的にも対応できる方法および装置を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のリードフレーム
のめっき方法は、帯状の金属板素材を孔開け外形加工し
て得られた、帯状の金属板素材に連結部を介してリード
フレームが保持されているリードフレーム製品で、複数
のリードフレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列
させて設けているリードフレーム製品に対し、該リード
フレーム製品を連続的にないし間欠的に搬送させなが
ら、帯状の状態のままで各リードフレームのインナーリ
ード先端等所定の領域のめっきを行うリードフレームの
めっき方法であって、リードフレーム製品に対し、帯状
の金属板素材に保持されたリードフレーム製品の搬送方
向に沿い、少なくとも順に、(A)外形加工されたリー
ドフレーム製品に脱脂、洗浄等の処理を施す前処理工程
と、(B)感光性の電着レジスト皮膜を電着によりリー
ドフレーム製品の表面に形成する皮膜形成工程と、
(C)電着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程
と、(D)現像処理を行い、電着レジスト皮膜の所定領
域を除去し、該所定領域のリードフレーム製品の表面を
露出させる現像処理工程と、(E)リードフレーム製品
の露出された表面にめっきを施すめっき処理工程と、
(F)電着レジスト皮膜を剥離除去するレジスト剥離処
理工程と、(G)電着レジスト皮膜の残りを除去し、洗
浄を行う後処理工程とを施すものであることを特徴とす
るものである。そして、上記において、電着レジスト皮
膜を電着によりリードフレーム製品の表面に形成する皮
膜形成工程の後に、(H)所定の温度の空気をふきかけ
てレジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形状をコ
ントロールする形状調整工程を行った後、(C)電着レ
ジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程を行なうもの
であることを特徴とするものである。そしてまた、上記
において、感光性の電着レジスト皮膜がネガ型であり、
露光工程が、リードフレーム製品のめっき面側である第
一の面側において、パターン版をリードフレーム製品面
に密着させながらパターン版に垂直な方向の、平行光ま
たは拡散光をパターン版を介して当てて露光する第一の
露光と、第一の面側と対向した第二の面側において、パ
ターン版を用いず、拡散角を所定角度範囲内に抑えた拡
散光にて、リードフレーム製品の表面部および側面部を
露光する第二の露光とから成り、且つ、第一の露光と第
二の露光を互いに独立に行うものであることを特徴とす
るものであり、更に、感光性の電着レジスト皮膜がネガ
型であり、露光工程の後に、露光された領域部の重合を
促進するためのベーキングを行った後、現像処理を行う
ことを特徴とするものである。また、上記において、リ
ードフレーム製品は、リードフレーム複数個を1単位と
し、該1単位の長手方向を、フープ状のシートの長手方
向に1列ないし複数列に配列させて設けているものであ
ることを特徴とするものである。そして、上記における
めっき処理が、銀めっき処理、パラジウムめっき処理、
パラジウム系合金めっき処理の少なくとも1つの処理を
含むことを特徴とするものである。
【0008】本発明のリードフレームのめっき装置は、
帯状の金属板素材を孔開け外形加工して得られた、帯状
の金属板素材に連結部を介してリードフレームが保持さ
れているリードフレーム製品で、複数のリードフレーム
を帯状の金属板素材の長手方向に配列させて設けている
リードフレーム製品に対し、該リードフレーム製品を連
続的にないし間欠的に搬送させながら、帯状の状態のま
まで各リードフレームのインナーリード先端等所定の領
域のめっきを行うリードフレームのめっき装置であっ
て、帯状の金属板素材に保持されたリードフレーム製品
の搬送方向に沿い、少なくとも順に、外形加工されたリ
ードフレーム製品に脱脂、洗浄等の処理を施す前処理工
程部と、感光性の電着レジスト皮膜を電着によりリード
フレーム製品の表面に形成する皮膜形成工程部と、電着
レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程部、現像処
理を行い、電着レジスト皮膜の所定領域を除去し、該所
定領域のリードフレーム製品の表面を露出させる現像処
理工程部と、リードフレーム製品の露出された表面にめ
っきを施すめっき工程部と、電着レジスト皮膜を剥離除
去するレジスト剥離工程部と、電着レジスト皮膜の残り
を除去し、洗浄を行う後処理工程部とを設けていること
を特徴とするものである。そして、上記において、電着
レジスト皮膜を電着によりリードフレーム製品の表面に
形成する皮膜形成工程部の後に、所定の温度の空気をふ
きかけてレジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形
状をコントロールする形状調整工程部を設け、次いで、
電着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程部を設
けたものであることを特徴とするものである。そしてま
た、上記において、露光工程部が、リードフレーム製品
のめっき面側である第一の面側において、パターン版を
リードフレーム製品面に密着させながらパターン版に垂
直な方向の、平行光または拡散光をパターン版を介して
当てて露光する第一の露光部と、第一の面側と対向した
第二の面側において、パターン版を用いず、拡散角を所
定角度範囲内に抑えた拡散光にて、リードフレーム製品
の表面部および側面部を露光する第二の露光部とから成
り、且つ、第一の露光部と第二の露光部を互いに独立に
設けていることを特徴とするものであり、更に、感光性
の電着レジスト皮膜がネガ型である場合には、露光工程
部の後に、露光された領域部の重合を促進するためのベ
ーキングを行なうベーキング部を設け、この後に現像処
理部を設けたことを特徴とするものである。また、上記
において、リードフレーム製品は、リードフレーム複数
個を1単位とし、該1単位の長手方向を、フープ状のシ
ートの長手方向に1列ないし複数列に配列させて設けて
いるものであることを特徴とするものである。そしてま
た、上記におけるめっき処理が、銀めっき処理、パラジ
ウムめっき処理、パラジウム系合金めっき処理の少なく
とも1つの処理を含むことを特徴とするものである。そ
して、上記において、帯状の金属板素材に連結部を介し
て保持されたリードフレーム製品の搬送は、各工程部に
おいては、帯状のまま水平方向もしくは垂直方向になさ
れることを特徴とするものである。
【0009】尚、上記における、所定の温度の空気をふ
きかけてレジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形
状をコントロールする形状調整は、癒合の進行度合を、
温度と温度をかける時間、または風量により制御するこ
とができるが、より確実には、レーザ顕微鏡等によっ
て、その進行度合いを直接確認してもできる。
【0010】電着レジスト皮膜としては、アニオン析出
型、カチオン析出型のどちらでも良い。また、本発明の
においては、リードフレームのインナーリード先端部等
へ貴金属めっきを施す場合、リドフレーム材としては、
42合金(42%ニッケル−鉄合金)、コバール、各種
銅合金が使用可能である。
【0011】
【作用】本発明のリードフレームのめっき方法は、この
ような構成にすることにより、帯状の金属板素材を孔開
け外形加工して得られた、帯状の金属板素材に連結部を
介してリードフレーム製品を保持させ、且つ、リードフ
レームを帯状の金属板素材の長手方向に配列させたリー
ドフレーム製品に対し、帯状の状態のまま、めっき処理
用マスク作成の為の電着レジスト皮膜の製版およびめっ
き処理を一貫して連続して行える、生産性良い、量産性
のある方法の提供を可能としている。具体的には、リー
ドフレーム製品に対し、帯状の金属板素材に保持された
リードフレーム製品の搬送方向に沿い、少なくとも順
に、(A)外形加工されたリードフレーム製品に脱脂、
洗浄等の処理を施す前処理工程と、(B)感光性の電着
レジスト皮膜を電着によりリードフレーム製品の表面に
形成する皮膜形成工程と、(C)電着レジスト皮膜の所
定領域を露光する露光工程と、(D)現像処理を行い、
電着レジスト皮膜の所定領域を除去し、該所定領域のリ
ードフレーム製品の表面を露出させる現像処理工程と、
(E)リードフレーム製品の露出された表面にめっきを
施すめっき処理工程と、(F)電着レジスト皮膜を剥離
除去するレジスト剥離処理工程と、(G)電着レジスト
皮膜の残りを除去し、洗浄を行う後処理工程とをすべて
帯状の状態のままで施すことにより、これを達成してい
る。即ち、帯状の金属板素材を孔開け外形加工して得ら
れた、帯状の金属板素材に連結部を介してリードフレー
ム製品を保持させ、且つ、リードフレームを帯状の金属
板素材の長手方向に配列させたリードフレーム製品に対
し、処理を施すことにより、孔開け外形加工されたリー
ドフレーム製品を個々または、数個単位(連単位と言
う)で処理せず、連続して帯状の状態のままで、各処理
を行うことを可能としており、処理を生産性良い、量産
性のあるものとしている。具体的には、上記において、
電着レジスト皮膜を電着によりリードフレーム製品の表
面に形成する皮膜形成工程の後に、(H)所定の温度の
風をふきかけてレジストの癒合を行い、電着レジスト皮
膜の形状をコントロールする形状調整工程を行った後、
(C)電着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程
を行なうもので、この形状調整工程により、リードフレ
ームの辺部(エッジ部)においても、他の部分と同じよ
うに、ピンホールのない均一厚さの絶縁膜を得ることを
可能しとている。また、感光性の電着レジスト皮膜がネ
ガ型であり、露光工程が、リードフレーム製品のめっき
面側である第一の面側において、パターン版をリードフ
レーム製品面に密着させながらパターン版に垂直な方向
の、平行光または拡散光をパターン版を介して当てて露
光する第一の露光と、第一の面側と対向した第二の面側
において、パターン版を用いず、拡散角を所定角度範囲
内に抑えた拡散光にて、リードフレーム製品の表面部お
よび側面部を露光する第二の露光とから成り、且つ、第
一の露光と第二の露光を互いに独立に行うものであるこ
とにより、めっきを施さない表面部の露光を確実なもの
とし、所望のめっきを施す領域のみ現像後露出させるこ
とを可能としている。更に、感光性の電着レジスト皮膜
がネガ型である場合、露光工程の後に、露光された領域
部の重合を促進するためのベーキングを行った後、現像
処理を行うことにより、めっきマスクとしての電着レジ
スト皮膜の製版を確実に行えるものとしており、品質的
にも対応できるものとしている。また、上記において、
リードフレーム製品は、リードフレーム複数個を1単位
とし、該1単位の長手方向を、フープ状のシートの長手
方向に1列ないし複数列に配列させて設けているもので
あることにより、処理性の良いものとしている。
【0012】尚、電着レジスト皮膜がネガ型の場合、癒
合により形成された電着レジスト皮膜の形状を、露光硬
化により維持できるようにしており、更に、露光工程の
後に、露光された領域部の重合を促進するためのベーキ
ングを行った後、現像処理を行うことにより、露光され
た領域の重合を促進することにより、癒合により形成さ
れた電着レジスト皮膜の形状を確実に維持した状態で現
像処理が行われ、電着レジスト皮膜の形状の良いパター
ンニングを可能としている。
【0013】そして、めっき処理が、銀めっき処理、パ
ラジウムめっき処理、パラジウム系合金めっき処理の少
なくとも1つの処理を含む場合には、高価な貴金属めっ
きを無駄なく所望の部分にのみ付けることができ、特に
有効である。
【0014】本発明のリードフレームのめっき装置は、
このような構成にすることにより、本発明のリードフレ
ームのめっき方法を行うことを可能とするものである。
この結果、マスキング治具による部分貴金属めっきに換
え、めっき液への耐性を備えた感光性の電着レジストを
製版してマスクとする部分貴金属めっきにおいて、処理
を生産性良い、量産性のあるものとしている。同時に、
品質的にも対応できるものとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明のリードフレー
ムのめっき方法を図1を用いて説明する。図1は、本発
明のリードフレームのめっき方法の実施の形態を示した
フロー図である。図1中、太線矢印は工程順を示し、点
線矢印は、更にこれを細かく分けて示したものである。
本発明においては、帯状の金属板素材を孔開け外形加工
して得た、帯状の金属板素材に連結部を介してリードフ
レームが保持されているリードフレーム製品で、複数の
リードフレームが帯状の金属板素材の長手方向に配列さ
れているリードフレーム製品は、帯状の状態(フープ状
とも言う)で各処理部へと搬送供給されて各処理工程が
行われ、各リードフレームのインナーリード先端等の所
定の領域にめっきが施される。各処理は必要に応じ、停
止した状態で、ないし搬送された状態で行われる。尚、
通常、処理前のリードフレーム製品は、コイル状にて保
管されなおり、処理後のリードフレーム製品もコイル状
にて一時保管される。また、帯状の金属板素材に連結部
を介してリードフレーム製品を保持させ、且つ、リード
フレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列させて設
けているリードフレーム製品の孔開け外形加工は、帯状
の金属板素材をエッチング加工ないしプレス加工にて行
う。そして、リードフレーム素材としては、銅合金、4
2合金等が用いられる。
【0016】まず、リードフレーム製品に対し、電着レ
ジスト皮膜を形成するための前処理、めっきを施す際の
前処理を行う。(図1(a)) 前処理工程では、脱脂、酸洗、化学研磨、銅ストライク
めっき処理等を行う。脱脂としては、浸漬脱脂と電解脱
脂との併用、またはスプレー脱脂が用いられるが、金属
表面の汚れによっては複数の脱脂工程を併用する。銅ス
トライクメッキ処理は、リードフレーム素材が銅系合金
である場合には、Sn、Ni等の不純物が含まれるた
め、銀めっきの下地金属として薄く銅めつきするもので
あり、必ずしも必要とはしない為、化学研磨処理部、銅
ストライクめっき処理は必ずしも必要としない。酸洗は
使用する薬液により浸漬処理、スプレー処理の適した方
法を用いる。化学研磨、銅ストライクめっき処理は浸漬
処理にて行う。そして、各薬液処理の後は、十分に水洗
いする。次に、浸漬処理にて、通電しながら、リードフ
レーム製品の表面に電着レジストの成膜を行う。(図1
(b)) 電着レジストは、ポジ型、ネガ型に特に限定されず、カ
チオンタイプ、アニオンタイプにも限定はされない。
尚、電着レジストは、カチオンタイプの場合には陰極に
析出し、アニオンタイプの場合には陽極に析出するた
め、タイプに応じてリードフレーム製品側の極性を決め
る。
【0017】電着により、電着レジスト皮膜120を析
出させた状態では、レジストの粒子が粗く、ピンホール
がある為、次いで、水切りをし、所定の温度をかけてレ
ジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形状をコント
ロールする形状調整工程を行う。(図1(b2) レジストの癒合を行うと、図10(a)から図10
(b)のようにレジストの粒子は次第に大きくなり、更
にの癒合を進めると図10(c)のようになるのでこの
状態で癒合を止める。尚、過剰な癒合を行うと、図10
(d)に示すように、試料の辺部(エッジ部)1015
が極端に他の部分よりもレジスト膜厚が薄くなる。癒合
の進行度合は温度(乾燥温度)と温度をかける時間また
は風量により制御することができる。また、レーザ顕微
鏡等によってもその進行度合いを確認することができ
る。癒合の温度としてはレジストの種類により適した温
度を用いる。尚、電着レジスト皮膜の電着形成後の水切
り処理、乾燥処理、乾燥後の冷却処理は、図5に示すよ
うに、それぞれ、スリット状のノズルから高圧エアー、
熱風、冷風を吹きつけることにより行う。
【0018】次に、図10(c)に示す状態にて、電着
レジスト皮膜の所定領域のみを、電着レジスト皮膜が感
光する電離放射線にて露光する。(図1(c)) 露光は、例えば、図6(a)に示すように、リードフレ
ーム製品610のめっき面側はパターン版650を電着
レジスト皮膜620を設けたリードフレーム製品610
に密着させ、他方の面側は、図6(b)に示すようなチ
ャンバー670に支持されたバックアッププレート68
0により支持しながら製品面に垂直な方向の平行光また
は拡散光にて照射する第一の露光を行う。(図1(c
1)) ポジ型のレジストの場合は、平行光を用いたこの露光だ
けで良いが、ネガ型のレジストの場合は、これの他に、
図7(a)に示すように、非めっき面側から所定の角度
範囲に制御された拡散光765を照射し、非めっき面側
と側面部のレジストを照射硬化させる。(図1(c
2)) ネガ型のレジストの場合は光が照射された部分は硬化が
進行し、これにより、露光された領域のレジスト形状
は、図10(c)の状態に維持されるが、次いで、所定
の温度でベーキングを行い(図1(c3))、更に電着
レジスト皮膜の露光された領域の重合を促進し、この部
分の形状の維持を強固なものとする。ポジ型のレジスト
の場合は、このベーキング処理は行わない。
【0019】次いで、スプレー現像処理を行い、ネガ型
のレジストの場合は、未露光部分を溶解除去し、ポジ型
のレジストの場合は、露光部を溶解除去する。(図1
(d))
【0020】次に、リードフレーム製品の露出した面を
洗浄処理した後、リードフレーム製品側を陰極として貴
金属めっき処理を行う。(図1(e)) 置換防止処理等を行い、次いで貴金属めっき処理を行
う。貴金属めっきは、リードフレーム製品側を陰極とし
て、めっき液中を搬送移動させながら行うもので、図8
(a)に示すように、白金チタンワイヤを陽極としてめ
っき面に対向するように設け、且つ、めっき液を攪拌制
御することにより、めっきの均一性を良いものとでき
る。
【0021】次いで、所定の剥離液でスプレー処理に
て、レジストの剥離を行う。(図1(f))
【0022】次いで、露出した金属表面を洗浄を行い、
有機物残渣を除いてから、酸化防止処理を施し、水洗、
乾燥を行う後処理を行う。(図1(g))このようにし
て、めっき処理を施された後、通常は、帯状のリードフ
レーム製品は、一旦、巻取られ、コイル状にして保管さ
れる。
【0023】上記のように、本発明のリードフレームの
めっき方法は、各処理をすべて帯状の状態のままで行う
もので、各処理に応じて、該リードフレーム製品を連続
的にないし間欠的に搬送させながら行う。
【0024】次いで、本発明のリードフレームのめっき
装置を図2を用いて説明する。図2は、本発明のリード
フレームのめっき装置の概略構成図である。本発明のリ
ードフレームのめっき装置は、本発明のリードフレーム
のめっき方法を実施するための装置で、処理機能面から
大きく分けると、供給部210、前処理部220、電着
レジスト成膜処理部230、露光処理部240、現像処
理部250、めっき処理部260、レジスト剥離部27
0、後処理部280、巻き取り部290とから成り、こ
の順に、各処理部はリードフレーム製品の進行方向に沿
い設けられている。勿論、この他には、リードフレーム
製品を搬送させるための駆動部(図示していない)や、
搬送を円滑に行うための蓄積部(ストレージ部)、帯状
のリードフレーム製品の位置管理を行う位置管理機構
(図示していない)や、種々のセンサーや管理機構(図
示していない)を必要に応じて設けられている。尚、図
2中に示すストレージも1箇所に限定されず必要に応じ
て設ける。また、図2中の、P1、P2、P3は、工程
中の位置を示している。
【0025】以下、各処理部について説明する。供給部
210は、帯状のリードフレーム製品を、フープ状にし
て処理部へ供給するためのもので、コイル状に巻き取っ
たリードフレーム製品を供給する。巻き取り部290は
処理された帯状のリードフレーム製品をコイル状に巻き
とるためのものである。そして、供給部210から供給
されたフープ状のリードフレーム製品は、連続的ないし
間欠的に搬送されながら、各処理部において所定の処理
が行われ、処理後、巻き取り部290へと送られコイル
状に巻き取られる。
【0026】前処理部220は、細かくは、脱脂処理部
221、酸洗部222、化学研磨処理部223、銅スト
ライクめっき処理部224等からなり、電着レジストを
成膜するための前処理やめっき処理のための前処理を行
うものである。尚、銅ストライクメッキ処理は、リード
フレーム素材が銅系合金である場合には、Sn、Ni等
の不純物が含まれるため、銀めっきの下地金属として薄
く銅めつきするものであるが、必ずしも必要とはしない
為、化学研磨処理部、銅ストライクめっき処理部は必ず
しも必要ではない。42合金の場合は、銅ストライクめ
っきを必要とするが、現像後に銅ストライクめっきを施
しても良い。
【0027】電着レジスト成膜処理部230は、浸漬処
理にて、通電しながら、リードフレーム製品の表面に電
着レジストの成膜を行うものであり、電着部231、癒
合処理部232とから成り、更に癒合処理部232は細
かくは、水切り部232A、乾燥部232B、冷却部2
32Cから成り、電着部231にて電着形成されたレジ
スト膜の癒合を行い、電着レジスト皮膜の形状をコント
ロールする。水切り部232A、乾燥部232B、冷却
部232Cは、図5に示すように、それぞれ、スリット
状のノズルから高圧エアー、熱風、冷風を吹きつける。
【0028】露光部処理部240は、図6に示すよう
な、パターン版650をリードフレーム製品610に密
着させ、パターン版650を介して、パターン版650
の面(即ち、製品610の面)に直交する方向の平行光
または拡散光を照射する第一の露光部241と、図7
(a)に示すような、所定の角度範囲の拡散光765を
照射する第二の露光部242から成る。図7(a)に示
すように、第二の露光部242ではリードフレーム製品
710を搬送移動させながら露光を行う。尚、図6
(a)は、光源660からの光をミラー662で平行光
として、そのまま、または拡散板663を介してパター
ン版650に照射する状態を示しており、拡散板663
を設けない場合が、ミラー662からの平行光をそのま
ま露光光665とするものである。ポジレジストの場合
は、めっきを施す所定部分のみ、第一の露光部241に
て平行光で露光を行い、第二の露光部では露光は行わな
い。ネガレジストの場合は、めっきを施す所定部分のみ
パターン版にて遮蔽するようにして第一の露光部で露光
を行い、第二の露光部にて、第一の露光部側とは反対
側、即ちめっきを施さない側の面と側面部のレジストを
照射する。ネガ型のレジストの場合は光が照射された部
分は硬化が進行するが、更に、露光部分の重合硬化を促
進するためのベーキングを行う為のベーキング炉(図示
していない)を設けても良い。尚、図7(b)は図7
(a)を一部簡略化して示した斜視図で、図7(c)は
拡散光(露光光765)の角度範囲をハネカム構造体7
80にて制御する状態を示したものである。
【0029】現像処理部250は、スプレー現像処理を
行い、ネガ型のレジストの場合は、未露光部分を溶解除
去し、ポジ型のレジストの場合は、露光部を溶解除去す
るものである。
【0030】めっき処理部260は、細かくは、洗浄部
261、置換防止処理部262、めっき部263からな
り、洗浄処理、置換防止処理等の後に、めっき処理を行
うものである。めっき部263は、図8に示すように、
ワイヤ820を陽極としてめっき面に対向するように設
け、リードフレーム製品を陰極として、めっき液840
中を搬送移動させながら行う。また、めっき液840を
攪拌する攪拌部860を設けている。尚、銀めっきの場
合、ワイヤ電極820としては白金チタンワイヤを使
う。
【0031】レジスト剥離部270は、所定の剥離液で
スプレー処理にて、レジストの剥離行うものである。
【0032】後処理部280は、露出した金属表面を洗
浄を行い、有機物残差渣を除いてから、酸化防止処理等
を施し、水洗、乾燥を行うものであり、細かくは、洗浄
部281、アルカリ洗浄部282、酸化防止処理部28
3等からなる。
【0033】巻取り部290は、後処理を終えた処理済
みのリードフレーム製品を巻き取るもので、リールによ
りコイル状に巻かれ、この状態で、一時保管される。
【0034】
【実施例】本発明のリードフレームのめっき方法を、更
に実施例に挙げて説明する。実施例は、エッチング加工
方法により、作製された0.15mm厚の銅系合金から
なるQFP(Quad Flat Package)タ
イプのリードフレーム310を、2条に配列した状態
で、帯状の金属板素材に連結部にて保持させた状態のリ
ードフレーム製品に対し、図1に示す処理を行ったもの
で、リードフレーム310の一面側の、インナーリード
312の先端部表面とダイパッド311表面に銀めっき
処理を行った。図3は実施例の電着レジスト皮膜の製版
方法の工程図を示した特徴部の断面図であり、図4はめ
っき処理後のリードフレームの状態を示した平面図であ
る。図3、図4中、310はリードフレーム、310A
はめっき後のリードフレーム、311はダイパッド、3
12はインナーリード、313はアウターリード、31
4はダムバー、315はフレーム部(枠部)、317は
タブ吊りバー、320は電着レジスト皮膜、330は銅
ストライクめっき、340は銀めっき、340Aは銀め
っきを施す領域、350はパターン版、360は露光
光、390は乾燥炉(ベーキング炉)である。
【0035】先ず、エッチング加工にて得られたリード
フレーム310を電解脱脂して、酸洗後に化学研磨を行
い(図3(a))、このリードフレーム310の表面全
体に下地めっきとしての銅ストライクめっき330を施
して(図3(b))から、リードフレーム310を電着
レジスト槽に浸漬し通電することによって、レジストを
析出させ、電着レジスト皮膜320を形成した。電着レ
ジスト皮膜320としては、ネガ型の電着レジスト(シ
プレイ社製 品番イーグル2100EDを用いた。次い
で、55°Cの温度で70秒間加熱処理を行い、電着レ
ジスト皮膜320の癒合を進行させ、図10(c)に示
すような、辺部(エッジ部)1015をも他の部分と同
じように覆った、均一でピンホールのない電着レジスト
皮膜320を得た。(図3(c)) 次いで、リードフレーム310の銀めっきを施す側(表
面側と言う)に所定形状のパターン版350を密着さ
せ、めっきを施す部分のみをパターン版350で覆い電
着レジスト皮膜320を、パターン版350の面に直交
する方向の平行光にて露光し(図3(d))、同時に、
リードフレーム310のめっきを施さない側(裏面側と
言う)からも、所定の角度範囲に制御された散乱光(露
光光)365を照射し、裏面側とリードフレームの側面
部を露光した。(図3(e)) 尚、露光光360、365は、使用する電着レジスト皮
膜320の特性に合わせたもので、電着レジスト皮膜3
20膜の露光感度域に発光スペクトルを持つ紫外線ラン
プを用いた。露光により、電着レジスト皮膜320の露
光された部分のみが硬化されるが、露光された部分の硬
化をより促進するために、次いで、ベーキング炉390
内にて100°C、1分間ベーキング処理を行った。
(図3(f)) この後、所定の現像液(シプレイ社製 品番イーグル2
005ディベロッパー)を用い、現像処理を行い銀めっ
きを施す領域340Aのみ電着レジスト皮膜320を除
去した。(図3(g)) このようにして、癒合により得た、辺部(エッジ部)を
も他の部分と同じように覆い、均一でピンホールのない
状態を維持しながら、電着レジスト皮膜の製版を完了し
た。
【0036】この後、銀めっき液中にリードフレーム全
体を漬して、攪拌しながら所定の電流密度と時間でめっ
きを行い、所望の膜厚の銀めっき(皮膜)340を得
た。(図3(h)) 尚、めっき処理の前処理としては、酸洗浄の他には、ア
ルカリ洗浄等が、必要に応じて、電着レジストが損傷さ
れない程度に施される。この後電着レジスト320を剥
離液品番2007(シプレイ社製)で剥離し、所定の領
域のみに銀めっき(皮膜)340を有するリードフレー
ム310Aを得た。(図3(i)) この後、洗浄を行い、有機物残渣を除去してから、酸化
防止処理を施し、水洗、乾燥を行った後、リードフレー
ム製品を合紙を挾みながら巻き取った。
【0037】このようにしてメッキ処理が施されたリー
ドフレーム製品については、治具めっきの場合のような
めっき漏れは見られなかった。また、製品の辺部等のエ
ッジ部にもめっきの析出はみられなかった。
【0038】尚、銀めっき処理を施す工程前に、露出さ
れたリードフレームの銀めっきを施す所定の領域を、酸
素含有空気中で紫外線を照射して洗浄する工程、ない
し、オゾン含有水で洗浄する工程を行うことにより、現
像後、レジスト残渣の有機薄膜が酸化分解され、レジス
ト残渣の除去がうまく行われる。また、銅ストライクメ
ッキは、リードフレーム素材が銅系合金である場合に
は、Sn、Ni等の不純物が含まれるため、銀めっきの
下地金属として薄く銅めっきするものであるが、必ずし
も必要とはしない。リードフレーム素材の上に、直接、
銀めっきを施す場合もある。この場合は銀めっきの下地
金属はリードフレーム素材となる。42合金(42%ニ
ッケル−鉄合金)の場合には銅ストライクめっきを必要
とし、現像後に銅ストライクめっきを施しても良い。
【0039】また、本実施例では銀めっき処理である
が、これに代え、パラジウムめっき処理、パラジウム系
合金めっき処理もできる。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上記のような構成にすること
により、帯状の金属板素材を孔開け外形加工して得られ
た、帯状の金属板素材に連結部を介してリードフレーム
が保持されているリードフレーム製品で、複数のリード
フレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列させて設
けているリードフレーム製品に対し、帯状の状態のま
ま、めっき処理用マスク作成の為の電着レジスト皮膜の
製版およびめっき処理を一貫して連続して行え、且つ、
品質的にも対応できる方法および装置の提供を可能とし
ている。この結果、治具めっき方法のようなめっき漏れ
の心配は無く、必要な領域にだけ、銀、パラジウム、パ
ラジウム系合金等の高価な貴金属をめっきすることを可
能とし、且つ、リードフレームの微細化、即ちインナー
リードの狭いピッチ化にも対応できるものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリードフレームのめっき方法の実施の
形態を示した図
【図2】本発明のリードフレームのめっき装置の実施の
形態を示した図
【図3】本発明のリードフレームのめっき方法の実施例
を示した図
【図4】めっき処理後のリードフレームの平面図
【図5】電着レジスト形成部の癒合処理部(水洗部、乾
燥部、冷却部)を示した図
【図6】第一の露光部を示した図
【図7】第二の露光部を示した図
【図8】めっき部を示した図
【図9】従来の電着レジスト皮膜を用いためっき方法を
説明するための工程図
【図10】癒合を説明するための図
【図11】治具によるマスキング方式の部分めっき装置
の概略図
【図12】リードフレームと半導体装置を説明するため
の図
【符号の説明】
110 リードフレーム製品 110A めっき後のリードフレーム
製品 210 供給部 220 前処理部 221 脱脂部 222 酸洗部 223 化学研磨処理部 224 銅ストライクめっき処理部 230 電着レジスト成膜処理部 231 電着部 232 癒合処理部 232A 水切り部 232B 乾燥部 232C 冷却部 240 露光処理部 241 第一の露光部 242 第二の露光部 250 現像処理部 260 めっき処理部 261 洗浄部 262 置換防止処理部 263 めっき部 270 レジスト剥離部 280 後処理部 281 洗浄部 282 アルカリ洗浄部 283 酸化防止処理部 290 巻き取り部 310 リードフレーム 310A めっき後のリードフレーム 311 ダイパッド 312 インナーリード 313 アウターリード 314 ダムバー 315 フレーム部(枠部) 320 電着レジスト皮膜 330 銅ストライクメッキ 340 銀めっき(皮膜) 340A 銀めっき(皮膜)を施す領
域 350 パターン版 360 露光光 365 散乱光(露光光) 390 ベーキング炉 511、521、531 ノズル 511S、521S、531S スリット部 525 乾燥オーブン 540、541 ロール 610 リードフレーム製品 620 電着レジスト 650 パターン版 660 光源 661、662 ミラー 663 拡散板 665 露光光(平行光) 670 チャンバー 675 圧縮空気入口 680 バックアッププレート 710 リードフレーム製品 760 光源 761 ミラー 765 露光光(散乱光) 780 ハネカム構造体 810 リードフレーム製品 820 ワイヤ電極 830 めっき浴槽 840 めっき液 860 攪拌部 870 ロール 910 リードフレーム 910A 銀めっき済みリードフレー
ム 911 ダイパッド 912 インナーリード 912A 辺部(エッジ部) 920 電着レジスト皮膜 930 銅ストライクメッキ 940 銀めっき(皮膜) 940A めっき部 950 パターン版 960 紫外線(露光光) 1010 リードフレーム 1015 辺部(エッジ部) 1020 電着レジスト皮膜 1021 レジスト粒子 1100 めっき装置 1110 リードフレーム 1120 マスキング治具 1130 プレス用治具 1130A プレス材 1130B 弾性材 1140 ノズル 1150 定電流源 1160 陽極電極 1170 陰極電極 1200 半導体装置 1210 リードフレーム 1211 ダイパッド 1212 インナーリード 1213 アウターリード 1214 ダムバー 1215 フレーム(枠)部 1220 半導体素子 1221 端子(パッド) 1230 ワイヤ 1240 樹脂

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の金属板素材を孔開け外形加工して
    得られた、帯状の金属板素材に連結部を介してリードフ
    レームが保持されているリードフレーム製品で、複数の
    リードフレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列さ
    せて設けているリードフレーム製品に対し、該リードフ
    レーム製品を連続的にないし間欠的に搬送させながら、
    帯状の状態のままで各リードフレームのインナーリード
    先端等所定の領域のめっきを行うリードフレームのめっ
    き方法であって、リードフレーム製品に対し、帯状の金
    属板素材に保持されたリードフレーム製品の搬送方向に
    沿い、少なくとも順に、(A)外形加工されたリードフ
    レーム製品に脱脂、洗浄等の処理を施す前処理工程と、
    (B)感光性の電着レジスト皮膜を電着によりリードフ
    レーム製品の表面に形成する皮膜形成工程と、(C)電
    着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程と、
    (D)現像処理を行い、電着レジスト皮膜の所定領域を
    除去し、該所定領域のリードフレーム製品の表面を露出
    させる現像処理工程と、(E)リードフレーム製品の露
    出された表面にめっきを施すめっき処理工程と、(F)
    電着レジスト皮膜を剥離除去するレジスト剥離処理工程
    と、(G)電着レジスト皮膜の残りを除去し、洗浄を行
    う後処理工程とを施すものであることを特徴とするリー
    ドフレームのめっき方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、電着レジスト皮膜を
    電着によりリードフレーム製品の表面に形成する皮膜形
    成工程の後に、(H)所定の温度の空気をふきつけてレ
    ジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形状をコント
    ロールする形状調整工程を行った後、(C)電着レジス
    ト皮膜の所定領域を露光する露光工程を行なうものであ
    ることを特徴とするリードフレームのめっき方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、感光性の電
    着レジスト皮膜がネガ型であり、露光工程が、リードフ
    レーム製品のめっき面側である第一の面側において、パ
    ターン版をリードフレーム製品面に密着させながらパタ
    ーン版に垂直な方向の、平行光または拡散光をパターン
    版を介して当てて露光する第一の露光と、第一の面側と
    対向した第二の面側において、パターン版を用いず、拡
    散角を所定角度範囲内に抑えた拡散光にて、リードフレ
    ーム製品の表面部および側面部を露光する第二の露光と
    から成り、且つ、第一の露光と第二の露光を互いに独立
    に行うものであることを特徴とするリードフレームのめ
    っき方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、露光工程の後に、露
    光された領域部の重合を促進するためのベーキングを行
    った後、現像処理を行うことを特徴とするリードフレー
    ムのめっき方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、リードフレ
    ーム製品は、リードフレーム複数個を1単位とし、該1
    単位の長手方向を、フープ状のシートの長手方向に1列
    ないし複数列に配列させて設けているものであることを
    特徴とするリードフレームのめっき方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5におけるめっき処理
    が、銀めっき処理、パラジウムめっき処理、パラジウム
    系合金めっき処理の少なくとも1つの処理を含むことを
    特徴とするリードフレームのめっき方法。
  7. 【請求項7】 帯状の金属板素材を孔開け外形加工して
    得られた、帯状の金属板素材に連結部を介してリードフ
    レームが保持されているリードフレーム製品で、複数の
    リードフレームを帯状の金属板素材の長手方向に配列さ
    せて設けているリードフレーム製品に対し、該リードフ
    レーム製品を連続的にないし間欠的に搬送させながら、
    帯状の状態のままで各リードフレームのインナーリード
    先端等所定の領域のめっきを行うリードフレームのめっ
    き装置であって、帯状の金属板素材に保持されたリード
    フレーム製品の搬送方向に沿い、少なくとも順に、外形
    加工されたリードフレーム製品に脱脂、洗浄等の処理を
    施す前処理工程部と、感光性の電着レジスト皮膜を電着
    によりリードフレーム製品の表面に形成する皮膜形成工
    程部と、電着レジスト皮膜の所定領域を露光する露光工
    程部、現像処理を行い、電着レジスト皮膜の所定領域を
    除去し、該所定領域のリードフレーム製品の表面を露出
    させる現像処理工程部と、リードフレーム製品の露出さ
    れた表面にめっきを施すめっき工程部と、電着レジスト
    皮膜を剥離除去するレジスト剥離工程部と、電着レジス
    ト皮膜の残りを除去し、洗浄を行う後処理工程部とを設
    けていることを特徴とするリードフレームのめっき装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、電着レジスト皮膜を
    電着によりリードフレーム製品の表面に形成する皮膜形
    成工程部の後に、所定の温度の空気をふきかけてをかけ
    てレジストの癒合を行い、電着レジスト皮膜の形状をコ
    ントロールする形状調整工程部を設け、次いで、電着レ
    ジスト皮膜の所定領域を露光する露光工程部を設けたも
    のであることを特徴とするリードフレームのめっき装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7ないし8において、露光工程部
    が、リードフレーム製品のめっき面側である第一の面側
    において、パターン版をリードフレーム製品面に密着さ
    せながらパターン版に垂直な方向の、平行光または拡散
    光をパターン版を介して当てて露光する第一の露光部
    と、第一の面側と対向した第二の面側において、パター
    ン版を用いず、拡散角を所定角度範囲内に抑えた拡散光
    にて、リードフレーム製品の表面部および側面部を露光
    する第二の露光部とから成り、且つ、第一の露光部と第
    二の露光部を互いに独立に設けていることを特徴とする
    リードフレームのめっき装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、露光工程部の後
    に、露光された領域部の重合を促進するためのベーキン
    グを行なうベーキング部を設け、この後に現像処理部を
    設けたことを特徴とするリードフレームのめっき装置。
  11. 【請求項11】 請求項7ないし10において、リード
    フレーム製品は、リードフレーム複数個を1単位とし、
    該1単位の長手方向を、フープ状のシートの長手方向に
    1列ないし複数列に配列させて設けてているものである
    ことを特徴とするリードフレームのめっき装置。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし10におけるめっき処
    理が、銀めっき処理、パラジウムめっき処理、パラジウ
    ム系合金めっき処理の少なくとも1つの処理を含むこと
    を特徴とするリードフレームのめっき装置。
  13. 【請求項13】 請求項7ないし12において、帯状の
    金属板素材に連結部を介して保持されたリードフレーム
    製品の搬送は、各工程部においては、帯状のまま水平方
    向もしくは垂直方向になされることを特徴とするリード
    フレームのめっき装置。
JP8325912A 1996-11-22 1996-11-22 リードフレームのめっき方法およびめっき装置 Withdrawn JPH10152795A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019044262A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 Dowaメタルテック株式会社 部分めっき方法

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