JP3923668B2 - 電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置 - Google Patents

電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状および帯状の被電着材を搬送させながら、その面に電着レジストを電着形成させるための電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、樹脂封止型の半導体装置の組立部材として用いられる(単層)リードフレームは、プレス法もしくはエッチング法により形成される。
リードフレームは一般的には図10(a)に示すように、半導体素子を搭載するためのダイパット711と、ダイパット711の周囲に設けられた半導体素子と結線するためのインナーリード712と、該インナーリード712に連続して外部回路との結線を行うためのアウターリード713、樹脂封止する際のダムとなるダムバー714、リードフレーム710全体を支持するフレーム(枠)部716等を備えている。
そして、リードフレーム(単層リードフレーム)710は、通常、コバール、42合金(42%ニッケル−鉄合金)、銅系合金のような導電性に優れた金属からなり、図10(b)に示すように、ダイパット711に半導体素子720を搭載し、半導体素子720の端子(パッド)721とインナーリード712の先端部とを金などのワイヤ730で結線を行った後に、樹脂740にて封止して、半導体装置700を作成している。
このように、半導体素子720の端子(パッド)721とインナーリード712の先端部とを金などのワイヤ730で結線を行うために、導電性に優れ、ワイヤとの強い結合力を持つ銀めっきをインナーリードの半導体素子搭載側先端部に施す、部分銀めっき処理が一般には採られている。
【0003】
この部分銀めっき処理は、従来は、図8に示すようなめっき装置500を用い、リードフレームを数個1組みとした連状のリードフレーム510の被めっき領域以外をマスキング治具520で覆いながら押さえ、被めっき領域へ、ノズル540から噴出されためっき液580をあてながらめっきを行うスパージャー式の治具めっき法が主に行われている。
この治具めっき方法では、リードフレームの品種毎に治具が必要であり、且つ、治具の製作には長期間を要し、使用回数が増えるにつれ摩耗や疲労が生じるため交換が必要になり、生産性およびコストの面でも問題となっている。
また、めっきの品質の面では、位置決めピンにより位置合わせを行い上下の治具により1連リードフレームを挟み押さえた後めっきを行うため、めっき位置精度、めっき厚の均一性など、作製された治具の精度や取り付けの精度に影響を受け易い。そして、本来めっきが不要であるリードフレームの側面や裏面にめっきが析出し易く、調整には高度な経験的技術を要する等の問題がある。更に、近年の半導体プロセスの急速な進歩による半導体素子の入出力端子数の増大化、パッケージサイズの小型化によるインナーリードの狭小化により、めっき部の寸法精度が一段と厳しくなってきており、寸法精度対応の面で難しくなってきている。
【0004】
このため、治具を必要とせず、半導体素子の多端子化やインナーリード部の狭小化にも対応できるものとして、近年、上記治具のマスキングによる部分めっきに換え、図7に示すような、めっき液への耐性を持つ感光性の電着レジストを用い、リードフレームを数個1組みとした1フレーム(1連とも言われる)のリードフレームの所定の領域のみをめっき液に露出した状態にマスキングして、めっきを施すリードフレームの銀めっき方法も採られている。
この電着レジストを用いた部分銀めっき方法を、図7を用いて簡単に説明する。なお、図7は上記の電着レジストを用いた部分銀めっき方法を説明するために、リードフレームの一部(特徴部分)の断面を示したものである。
先ず、リードフレーム410全体を電解脱脂して、酸洗し、化学研磨した後(図7(a))、リードフレーム410表面全体に下地めっきとしての銅ストライクめっき430を施し(図7(b))、その後に全面に電着レジスト皮膜420を形成する。(図7(c))
次いで、所定のパターン版450を用いて所定の部分(ダイパット411とインナーリード412の先端部)を紫外線(露光光)460で露光して、露光部のみを硬化させ(図7(d))、次いで、現像処理を行い、未露光部の電着レジスト420を除去し、銀めっき部440Aを露出させる(図7(e))。
次に、露出しためっき部440Aの洗浄を行った後、銀めっき液中にリードフレーム全体を浸して、攪拌しながら所定の電流密度と時間でめっきを行い、めっき部440Aへ必要な膜厚の銀めっき(皮膜)440を得る(図7(f))。
この後、電着レジスト420を剥離液で剥離し、所定の領域のみに銀めっき(皮膜)440を有するリードフレーム410Aを得る(図7(g))。
【0005】
図7に示す電着レジストを用いたリードフレームの銀めっき方法における電着レジストの形成には、帯状の金属薄板素材を孔開け外形加工し、連結部にて製品部(リードフレーム部)を保持した状態で電着を行う方法が、処理の容易性や作業性の面から、最近では採られるようになってきている。
この方法は、図6に示すように、被電着材料310を帯状にしたまま、その面を略水平状態で搬送させながら、電着槽内320内で電着を行うものである。
また、被電着材料310を電着槽320に進入、排出する際に液の漏れが発生するため、漏れた電着液313を電着液貯め325へ一旦集め、これをポンプ340により、フィルター345を介して吐出配管349から再度電着槽320に循環させて戻す電着液循環方式を採っている。
尚、図6に示す従来装置の場合においては、被電着材料を進入させる際に発生する気泡が被電着材の面に直接付着してしまうという問題もあるが、帯状(フープ状)の金属薄板素材に保持された状態で、更に、銀めっき等の貴金属めっきを連続的に行うことも試みられている。
【0006】
図9は、電着レジストを配備した後の外形加工製品を多数連結部にて保持しているフープ状の加工素材の貴金属めっきを連続的に行う装置の概略図である。
この貴金属めっき方法は、該フープ状の加工素材を貴金属めっき槽内で搬送固定用の回転ロールで挟み、進行方向に搬送しながら、貴金属めっきを所定の電流をかけ、且つ、所定のスピードで連続的に所望のめっき厚を得るものである。
図9中、611は電着レジストを配備した後の外形加工製品を多数連結部にて保持しているフープ状の加工素材、620は貴金属めっき槽、613は貴金属めっき液、660は搬送固定用の回転ロール、670は電極である。
また、図9(b)は図9(a)のD1−D2における断面図である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、リードフレームへの貴金属めっきを行う場合に、治具を用いずにめっき液への耐性を持った感光性の電着レジストをめっきマスクとしためっき方法が採られるようになってきたが、この方法は、被電着材を水平面状態で搬送するため、電着時に該被電着材の面に発生する気泡が下側の面に滞留し易く、且つ、電着液を循環させる液量が多いため、循環経路における気泡が完全に除去できない等の原因で、電着形成された電着レジストにピンホール(ピット)の発生があり、銀めっき時に不要な箇所に銀めっきが形成されてしまう不良が発生し、銀めっきされたリードフレームの歩留りが低下し、生産性の低下をきたしている。
また、リードフレームの不要な箇所に銀めっきが形成されていると、半導体装置を組み立てる際に、半導体の電気的信頼性の低下を引き起こす等の問題が発生しており、量産性の面からも品質への対応が求められているものである。
本発明は、このような状況のもと、帯状の金属薄板素材を孔開け外形加工して得られ、且つ、該帯状の金属薄板素材に連結部を介して製品部が1個ないし複数個保持されているリードフレーム外形加工品に対し、その所定領域のみをめっき形成するための電着レジストからなるめっきマスクを作製するために、感光性の電着レジストを電着形成する処理において、電着形成された電着レジストにピンホール(ピット)の発生を抑えることのできる電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような電着形成された電着レジストにピンホール(ピット)の発生を抑えるために、電着レジストを形成する際に、被電着材に付着する気泡が電着レジストにピンホール(ピット)を発生させていることに着目し、種々研究を行った結果、複数の電着槽間に中間処理槽を設けて、被電着材の表面に第1の電着槽で形成された第1の電着レジスト層に付着する気泡を除去し、更に、上記被電着材面に第2の電着槽で、第1の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に第2の電着レジスト層を形成することにより、ピンホール(ピット)のない電着レジスト層を形成できることを見出し本発明に到達した。
【0009】
本発明の電着レジストの形成法は、被電着材を複数の電着槽に通して、該被電着材の面に2層以上の電着レジスト層を形成する方法において、被電着材の表面に第1の電着槽を通して必要膜厚の電着レジスト層を形成し、次いで、該複数の電着槽間に設けた中間処理槽に通して、第1のレジスト層面に純水あるいは電着液を成分に含む薬液を吹き付けて、第1の電着槽に付着している気泡を除去し、上記の第1の電着レジスト層を形成した被電着材を、第2の電着槽に通して、上記レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に、第2の電着レジスト層を形成することを特徴とする電着レジストの形成法にある。
【0010】
本発明の電着レジスト形成装置は、被電着材を電着槽内に搬送させて、その面に電着レジストを電着形成させる電着レジスト形成装置であって、当該電着レジスト形成装置が電気的に独立、可変である複数の電着槽を被電着材の搬送方向に直列かつ水平に間隔をとって配列して設けたことを特徴とするものである。
そして、上記において、被電着材を電着槽内の電着液に完全に浸漬した状態で、その面を水平面状態あるいは鉛直面状態に搬送させながら電着を行うことを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、被電着材に純水あるいは電着液の成分を含む薬液を吹き付ける複数のノズルを設けた中間処理槽が、該電着槽に直列に配列されていることを特徴とするものである。
【0011】
更に、被電着材を電着槽内を通過させるための入口部、出口部であって、該入口部、出口部から電着液の流出を極力少なくするようにスリット状に形成した開口を、電着槽の電着液面より下側に設け、被電着材を電着槽内では支持せず、その進行方向の電着槽の前後において支持ロールで保持し、被電着材を電着槽内で入口部から出口部へ搬送するものであり、且つ、電着槽内において、被電着材に付着している気泡を除去するために、電着液を吹き付ける複数のノズルを設け、中間処理槽内において、電着槽内で除去しきれなかった気泡を除去するために、被電着材に純水あるいは電着液の成分を含む薬液を吹き付ける複数のノズルを設けていることを特徴としている。
【0012】
また、上記において、電着液内の気泡を電着槽内の上部から外に流すために、電着液を溢流させるものであることを特徴とするものである。
また、上記において、電着槽の入口部、出口部から流出する電着液と、電着槽内の上部からの溢流を受けるための電着液貯めと、当該の電着液貯めの電着液を電着槽下部の整流板の下側から供給し、循環使用するための電着液循環部を設けたことを特徴とするものである。
そして、上記において、中間処理槽に電着液の成分を含む薬液を供給するために、限外濾過膜(ウルトラフィルター)にて濾過された薬液を供給する薬液供給部を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
そして、上記において、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズルの薬液を吹き付ける角度が、被電着材となす角度が90゜であることを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズルがフラットノズルあるいはスリットノズルであることを特徴とするものである。
また、上記において、電極と被電着材との間に気泡通過防止用の隔膜を設けたことを特徴とするものである。
また、上記において、被電着材が、帯状の金属板素材を孔開け外形加工して得られ、且つ、該帯状の金属板素材に連結部を介して製品部が1個ないし複数個保持されている外形加工品であることを特徴とするものであり、該被電着材がリードフレームを製品部とすることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置について、発明の実施の形態を、図に基づいて順次説明する。
本発明の電着レジストの形成法を挙げて図に基づいて説明する。
図11は本発明の電着レジストの形成法の工程フローを示す1例である。被電着材供給工程(S1)にて、帯状の被電着材を供給する。次に、電着レジスト層形成工程(S2)で、第1の電着槽内に、一定の速度で搬送された被電着材に所定の電圧を印加して、アニオン型あるいはカチオン型の電着液で電着レジストを被着させる。その際に、該被電着材に電着液を吹き付け、被電着材に発生する気泡を除去しながら第1の電着レジスト層を形成する。
さらに、電極と被電着材の間に、電着時に発生する気泡が被電着材に付着しないように、気泡通過防止用の隔膜を設けて気泡付着防止効果を高めている。次いで、中間処理工程(S3)で、中間処理槽に搬送し、第1の電着レジスト層面に第1の電着槽内では除去しきれずに付着している気泡を、電着液を成分とする薬液を吹き付けて除去する。次いで、電着レジスト層形成工程(S4)では、第2の電着槽に被電着材を搬送し、上記の第1の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に、第2の電着レジスト層を形成する。第2の電着槽の電着液は第1の電着槽と同じ電着液であり、印加する電圧は電着レジストの種類にもよるが、アニオン型では第1の電着槽より高い電圧で、カチオン型では第1の電着槽より低い電圧で行う必要がある。
なお、上記の工程で、第2の電着槽で形成された第2の電着レジスト層にピンホール(ピット)の発生が認められる場合には、中間処理工程(S5)で被電着材を中間処理槽に搬送し、更に、電着液を成分とする薬液を吹き付けて、付着している気泡を除去する。次いで、電着レジスト層形成工程(S6)で第3の電着槽に搬送し、第2の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に、印加電圧を変えて、第3の電着レジスト層を形成し、ピンホール(ピット)の無い電着レジスト層を形成する。
上記のような工程を経て、被電着材に電着レジスト層を形成することを、本発明の電着レジストの形成法としている。
【0015】
本発明の電着レジスト形成装置について、図に基づいて説明する。
図1は本発明の電着レジスト形成装置の一般的な形態を示す1例の概略図である。帯状の被電着材を鉛直面状態に搬送する例を示しているが、水平搬送する場合も含まれる。図中、100は電着レジスト形成装置の全体を示し、101、103、105は電着処理部、102、104は中間処理部、110は電着液、110Aは純水あるいは電着液の成分を含む薬液、120A、120B、120Cは電着槽、130は電着液吹き付けノズル、140A、140Bは中間処理槽、145は純水あるいは電着液の成分を含む薬液吹き付けノズル、160は電極、180は被電着材である。図1のように、本発明の電着レジスト形成装置100は電気的に独立、可変である複数の電着槽120A、120B、120Cを備えており、これらにより順次電着レジストを被着させることにより、電着槽が一槽である場合における、同一箇所でのピンホール(ピット)発生を防止している。
各電着槽間には中間処理槽140A、140Bを設けており、これらは、電着槽で電着レジスト被着面に付着し、除去できなかった気泡を取り除くための働きを持っており、ピンホール(ピット)発生の防止効果を高めている。
尚、電気的に独立、可変であると言うことは、電着レジストを形成させる面の面積および電着レジストの種類に応じて、各電着槽の電圧を個々に変えることができると言う意味である。
また、図1中の矢印は被電着材180の進行方向を示したものである。
【0016】
図2(a)は本発明の実施の形態の第1の例の概略断面図で、帯状の被電着材を鉛直面状態で搬送する例を示している。106は電着レジスト形成装置、110は電着液、110Aは電着液の成分を含む薬液、120は電着槽、121は入口、123は出口、121A、123Aはフロー受け、130は電着液吹き付けノズル、135は支持ローラー、140は中間処理槽、141は入口、143は出口、145は電着液の成分を含む薬液吹き付けノズル、150は電着液循環部、151は電着液貯め、152はポンプ、153はフィルター、154は配管、157は整流板、160は電極、165は隔膜、190は薬液供給部、192はポンプ、193は限外濾過膜(ウルトラフィルター)である。
図2(b)は図2(a)のA1−A2における断面図とノズルを循環する電着液および電着液の成分を含む薬液の経路を分かり易く説明した概略図で、110は電着液、110Aは電着液の成分を含む薬液、120は電着槽、121は入口、123は出口、130は電着吹き付けノズル、135は支持ローラー、140は中間処理槽、141は入口、143は出口、145は電着液の成分を含む薬液吹き付けノズル、160は電極、165は隔膜、180は被電着材、172はポンプ、173はフィルター、175は配管、177は制御バルブ、190は薬液供給部、192はポンプ、193は限外濾過膜(ウルトラフィルター)、195は配管、197は制御バルブである。
尚、図2中の電着液循環部、薬液供給部の矢印は、それぞれ、電着液、電着液の成分を含む薬液の流れの方向を示したものである。
【0017】
図3(a)は本発明の実施形態の第2の例の概略断面図で、帯状の被電着材が水平面状態で搬送される例を示しており、図3(a)中の各部の呼称は図2(a)と同様である。 図3(b)は図3(a)のB1−B2における断面とノズルを循環する電着液および電着液の成分を含む薬液の経路を分かり易く示した概略図で、図3(b)中の各部の呼称は図2(b)と同様である。
図4(a)はノズルの電着液および電着液の成分を含む薬液を吹き付ける角度θを説明するための図で、130、145は電着液吹き付けノズル、131は吹き出し部である。
図4(b)はフラットノズルの概略図である。
図4(c)はスリットノズルの概略図である。
図5は製品部をリードフレームとして孔開け外形加工された被電着材の状態を示した図である。図5(a)で、200は被電着材、205は加工素材、210Aはリードフレーム1フレーム(1連)、220は連結部である。図5(b)で210はリードフレーム1個、210Aはリードフレーム(1連)である。
被電着材180は、製品部がリードフレームで、製品部が多数、孔開け外形加工され、且つ、連結部にて帯状の金属薄板からなる加工素材に保持されているものである。
【0018】
ここで、本発明の電着レジスト形成装置の第1の例について、さらに詳述する。
図2に示す第1の例の電着レジスト形成装置106は、被電着材を鉛直面状態で搬送する例であり、被電着材180を電着槽120内を通過させる入口部121、出口部123を、電着槽120の電着液面より下側の位置で、それぞれ、電着槽120の前後に設け、且つ、該入口部121、出口部123から電着液110を流出させるもので、被電着材を電着槽120内では支持せず、その進行方向の電着槽前後において支持ローラー135で支持し、被電着材180を電着槽120内で、入口部121、出口部123への進行方向に搬送するものであり、且つ、被電着材180は中間処理槽140の入口141、出口143および中間処理槽140内では支持せず、入り口141、出口143への一方向に搬送するものである。
そして、第1の例の電着レジスト形成装置106は、電着槽120内において被電着材180に電着液を吹き付ける複数の電着液吹き付けノズル130を設け、且つ、中間処理槽140内において、被電着材180に電着液の成分を含む薬液を吹き付ける複数の電着液を含む薬液吹き付けノズル145を設けている。
また、電着槽120の入口部121、出口部123から流出する電着液110と、電着槽120内の上部からの溢流を受けるための電着液貯め151の電着液と当該電着液貯め電着液を電着槽下部の整流板157の下側から供給して、循環使用するための電着液循環部150を設け、且つ、入口部121、出口部123から流出した電着液110を回収ないし循環使用するためのフロー受け121A、123Bと、電着槽120の電着液上面から溢流した電着液を回収ないし循環使用するためのオーバーフロー受け125を設けている。
更に、中間処理槽140に電着液の成分を含む薬液110Aを供給し、電着処理時に被電着材180に付着、残存している気泡を洗い流すために、限外濾過膜193にて濾過した電着液の成分を含む薬液110Aを供給する薬液供給部190を設けている。
【0019】
図2(a)の点線矢印で示すように、オーバーフロー受け125、フロー受け121A、123Aからの電着液は、配管等の流路(図示していない)を通り、電着貯め151に送られる。
そして、更に、電着液貯め151中の電着液をポンプ152により、フィルター153を介して電着槽120の下側部に送り込み、整流板157を介して鉛直方向、下から上へと電着液を供給するものである。
フィルター153は電着液中の気泡の除去を行う。
整流板157は鉛直方向に開けた孔部に電着液を通すことにより、電着液の流れを電着槽内全体に均一にさせ、電着槽120内の上部からの溢流の流れと併せて、電着液槽内において下から上へと方向付けるものである。
ここでは、上記のように電着槽120内の上部からの溢流や、電着槽120の入口部121、出口部123から流出した電着液を回収して、再度循環して電着槽に送り込む構成全体を電着液循環部という。
また、図2(a)に示すように、電着槽120の下部より電着液をポンプ193により、限外濾過膜193を介して電着液の成分を含む薬液を中間処理槽140に送り込み、且つ、濃縮化された電着液は電着液貯め151に送り込む構成全体を薬液供給部という。
【0020】
オーバーフロー受け125は、電着槽120の液面が所定の高さになると流れ込むようにしてあり、電着槽120の側壁に一定の高さにスリット状の開口を設けて流れ込むようにしても良い。この電着槽内の上部からの溢流は、また、電着液内の気泡をオーバーフロー受けに流し込むもので、最小限度の流れにするのが好ましい。
被電着材180の、電着槽120への入口部121にはフロー受け121A、電着槽120からの出口部にはフロー受け123Aが設けられ、電着液はここから流出するように電着液循環部150は電着液を供給することにより、被電着材180の電着槽120の電着槽への出入りの際に生ずる気泡の電着槽120への流入を防ぐものである。
【0021】
本例では、電着の際に、被電着材180の表面部、電極160の表面部に、気泡が発生するが、電極160に発生した気泡が被電着材180に付着するのを防止するために、電極160の周りを取り囲むように、電極160と被電着材180との間に気泡通過防止用の隔膜165を設けている。
なお、被電着材180と電極160、あるいは被電着材180と隔膜165との間の距離を可変にできる距離調整部(図示していない)を持つことが好ましい。
この構造としては、モータ、ベルト、駆動支持部からなり、電極160、隔膜165の位置を、モータを回転させることにより駆動支持部を駆動させ、それぞれ個別に変えることが出来るもの等が挙げられる。これにより、各種電着条件に対応可能になる。
【0022】
図2(a)に示すように、電着レジスト形成装置106においては、電着液吹き付けノズル130を被電着材180の表裏両面に設けており、電着液吹き付けノズル130から噴射された電着液が直接、あるいは、これにより流れが生じた被電着材180付近の電着液が、被電着材180に付着した気泡を取り除き、電着膜の気泡によるピンホール(ピット)の発生を防止する。
これは、電着槽120内の電着液110の下から上への流れと併せて、被電着材180への気泡の付着を防ぐものである。
また、中間処理槽140においては、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズル145を被電着材180の表裏両面に設けており、電着液を成分を含む薬液吹き付けノズルから噴射された薬液が、被電着材180に付着し、電着槽120内では取り除くことが出来なかった気泡を除去するものである。
【0023】
尚、図4(a)(イ)に示すように、被電着材180の進行方向(点線矢印)と噴射される電着液の方向(実線矢印)となす角度θをここでは、電着液吹き付けノズル130の電着液の吹き付ける角度とし、且つ、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズル145の電着液の成分を含む薬液の吹き付ける角度としている。例えば、図4(a)(ロ)の場合はθは90゜である。
角度θは、電着液吹き付けノズルの場合は、被電着材への気泡の付着防止効果が得られた45°〜90°が望ましく、また、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズルの場合は、被電着材に付着している気泡の除去効果が得られた90゜が望ましい。
【0024】
ノズルの形態としては、図4(b)に示すようなフラットノズル、あるいは図4(c)に示すようなスリットノズルがある。
尚、図4(b)(イ)の電着液吹き出し口側からみた図が図4(b)(ロ)で、図4(c)(イ)の電着液および電着液の成分を含む薬液吹き出し口側からみた図が図4(c)(ロ)である。
図2(a)に示すノズル130は、図2(b)に示すように、電着槽120内の上部からの溢流や、被電着材180の出入の際の流出に対し、これを回収、循環して電着液を再度供給する電着液循環部150(図2(a)に示す)とは別系統で、図2(b)に示すように循環し、ポンプ172等により圧力をかけて開孔より電着液を吹き出すものである。
また、図2(a)に示すように、被電着材180に限外濾過膜(ウルトラフィルター)193にて濾過された電着液の成分を含む薬液を供給する薬液供給部190で、図2(b)に示すように循環し、ポンプ192等により圧力をかけて開孔より電着液の成分を含む薬液を吹き出すものである。
【0025】
ここで、電着レジストの形成に用いられる主要材料、条件等について記述する。
電着液110としては、一例として、カルボキシル基を有するアクリル系不飽和化合物で、それをアクリルモノマーまたはスチレンに溶解させて有機アミンで中和させたものに、光増感剤を少量加えたもの等が挙げられる。
しかし、上記アクリル系に限らず、例えば、ポリオレフィン系や、ポリブタジエン系の電着液であっても良い。
また、光増感剤としては、例えば、ベンゾインエーテルがある。
電着レジスト皮膜としては、アニオン析出型、カチオン析出型のどちらでも良い。
感光性の電着レジストは、ポジ型、ネガ型に特に限定されない。
電着レジストは、カチオンタイプの場合には陰極に析出し、アニオンタイプの場合には陽極に析出するため、タイプに応じて被電着物(リードフレーム外形加工品)側の極性を決める。
電着条件としては、電着液の液温は30°C〜45°Cの範囲で、印加電圧は被電着材あるいは電着槽の大きさでかなり異なるが、通常50 V〜150Vの範囲で使用される。なお、電着液は、必要に応じて、新しい所定の電着液の補充や交換を行う。
電着液の成分を含む薬液の液温は、電着液と同様に、30°C〜45°Cの範囲で管理される。
【0026】
被電着材は、金属ないし樹脂からなり、少なくとも表面が導電性を有しているものであり、具体的には、リードフレーム等の帯状の金属素材を孔開け加工して得られ、且つ、該帯状の連結部を介して製品部が1個ないし複数個保持されている外形加工品、あるいは、プリント配線板用の樹脂と積層シートが挙げられる。
また、リードフレーム材の板厚は0.1〜0.2mmで、42合金(42%ニッケル−鉄合金)、コバール、各種銅合金等が適用でき、銀めっき処理、パラジウムめっき処理、パラジウム系合金めっき処理等の高価な貴金属めっきを無駄なく、所望の部分にのみ付けることができる。
電着レジスト形成装置の電着槽構成材料としては、電着槽本体はポリプロピレン、電極はSUS316、配管は塩化ビニールあるいは耐熱塩化ビニールを用い、また、中間処理槽構成材料としては、中間処理槽本体はポリプロピレン、配管は塩化ビニールを用いている。
【0027】
被電着材180がリードフレームを製品部とした場合、例えば、図5に示すように、孔開け外形加工されている。
図10(a)に示すような、単一のリードフレーム1個210を複数個をフレームや連結部にて保持して連ねた、図5(b)に示すリードフレーム1フレーム(1連とも言う)210Aを、帯状の加工素材205に連結部220にて保持した状態で、複数個孔開け外形加工されている。
【0028】
次に、本発明の電着レジスト形成装置の第2の例について、さらに詳述する。図3に示す第2の例の電着レジスト形成装置106Aは、図2に示す第1の例とは異なり、被電着材180を、その面をほぼ水平にした状態で搬送させながら、帯状の状態のままで、その面に感光性のレジストを電着形成するものである。電着液の供給や、フローについては、被電着材の搬送装置、入口部、開口部形状等の違いを除いては、基本的には第1の例と同じであるが、被電着材180を、その面をほぼ水平にした状態で搬送させながら電着を行うため、第1の例の被電着材180の両面と比べ、本例の被電着材180の下側の面は気泡が滞留し易く、除去し難い場合がある。その対応としては、電着槽内の電着液吹き付けノズル130の被電着材下側の制御バルブ177の開口度を上げ、電着液110の噴射力を高めることにより、被電着材の下側の気泡除去を容易とし、さらに、除去しきれない気泡については、第1の例と同様に、電着槽および中間処理槽を複数設けることにより気泡の除去を可能とし、ピンホール(ピット)の発生を防止している。
【0029】
【実施例】
次に、本発明における電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置を用いたリードフレームの製造実施例、プリント配線板の製造実施例およびリードフレームのめっき製造実施例ついて、順次説明する。
【0030】
(実施例1)
図12に示した、フローチャートに基づきリードフレームの製造実施例について述べる。
先ず、化学的に前処理を施された、帯状の金属薄板からなる被電着材を連続的に、被電着材供給工程(S11)に供給し、電着レジスト層形成工程(S12)で第1の電着槽内に、一定の速度で、該被電着材を陰極として、ネガ型カチオンタイプの電着液で、所定の電圧を印加して、該被電着材をその進行方向に搬送する。その際、被電着材に電着液を吹き付け、被電着材に発生する気泡を除去しながら、必要膜厚の第1の電着レジスト層を形成する。
また、該電着槽には電極と被電着材の間に、電着時に発生する気泡が付着しないように、気泡通過防止用の隔膜を配備してある。
次いで、中間処理工程(S13)で中間処理槽に搬送され、第1の電着レジスト層面に第1の電着槽では除去されない気泡が残っているため、限外濾過膜で濾過された電着液の成分を含む薬液を吹き付けて除去する。
次いで、電着レジスト層形成工程(S14)で第2の電着槽に搬送し、第1の電着槽より低い電圧で、第1の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に第2の電着レジスト層を形成する。
上記のように、ピンホール(ピット)のない電着レジスト層が帯状の金属薄板上に連続的に形成できる。次いで、乾燥工程(S15)に搬送し、水洗、水切りおよび所定の温度、風量が得られるヒーター、ブロアーを用いて乾燥処理して絶縁性の連続膜にする。次いで、露光工程(S16)で、ストレージ部を前後工程に持つ露光装置に搬送し、エッチングパターンを平行光の露光機により紫外線の露光光により両面同時露光により形成する。次いで、現像工程(S17)に搬送し、現像槽にて未露光の電着レジストに現像液をスプレーして現像・溶解する。
【0031】
次いで、金属面が露出した帯状の金属薄板からなる被電着材を、エッチング工程(S18)に搬送し、腐食機で被電着材の両面にエッチング液をスプレーして、エッチング加工を行いリードフレームの所定の寸法に仕上げる。次いで、電着レジスト剥離工程(S19)に水洗処理後搬送して、剥膜機にて剥膜液を被電着材の両面にスプレーして電着レジストを剥離する。
尚、剥離した電着レジストはフィルターにて濾過する。
次いで、後処理工程(S20)に搬送し、金属面が露出している被電着材の表面に付着している有機物残査を洗浄処理した後、金属表面の酸化防止処理をほどこし、水洗、乾燥を行う。
次いで、収納工程(S21)にリードフレームが形成された被電着材を搬送し、帯状のままでリールに合紙を挟みながら連続して巻き取る。
【0032】
(実施例2)
図12に示した、フローチャートに基づきプリント配線板の製造実施例を述べる。
先ず、被電着材供給工程(S11)で、化学的に前処理されたスルーホール穴明け加工後にパネル銅めっきされたプリント配線板である被電着材を供給し、電着レジスト層形成工程(S12)で、第1の電着槽内に、一定速度で該電着材を陽極として、ポジ型アニオンタイプの電着液で、所定の電圧を印加して、被電着材をその進行方向に搬送し、被電着材に電着液を吹き付け、被電着材に発生する気泡を除去しながら、必要膜厚の80%の第1の電着レジスト層を形成する。
次いで、被電着材を中間処理工程(S13)の中間処理槽に搬送し、第1の電着レジスト層面にある第1の電着槽では除去されない気泡を、電着液の成分を含む薬液を吹き付けて、除去する。
次いで、電着レジスト層形成工程(S14)に搬送し、第1の電着レジスト層のピンホール(ピット)部分および第1の電着レジストの上に必要膜厚の残20%を、所定の電圧を印加して、第2の電着レジスト層を形成する。
上記のように、ピンホールの無い電着レジスト層が被電着材上に形成される。
次いで、被電着材を乾燥工程(S15)に搬送し、水洗、水切りおよび乾燥処理して絶縁性の連続膜にする。次いで、露光工程(S16)の露光装置に搬送し、エッチングパターンを平行光の露光機により、紫外線の露光光にて両面同時露光により形成する。次いで、現像工程(S17)に搬送し、未露光の電着レジストに現像液をスプレーして、現像・溶解させる。
【0033】
次いで、上記の露出した金属面を持つ被電着材を、エッチング工程(S18)に搬送し、腐食機で被電着材の両面にエッチング液をスプレーして、エッチング加工を行いプリント配線板の所定の寸法に仕上げる。次いで、電着レジスト剥離工程(S19)に、水洗処理後搬送して、剥膜機にて、剥膜液を被電着材の両面にスプレーして電着レジストを溶解・剥離する。
尚、電着レジストは溶解・剥離であるために剥膜液は定期的に交換する必要がある。
次いで、後処理工程(S20)に被電着材を搬送し、被電着材表面に付着している有機物残査を洗浄処理したのち、金属表面の酸化防止処理をほどこし、水洗、乾燥を行う。次いで、収納工程(S21)でプリント配線板を搬送用パレットに収納する。
【0034】
(実施例3)
図13に示した、フローチャートに基づきリードフレームのめっき製造実施例を述べる。
先ず、被電着材供給工程(S30)で、エッチングもしくはプレスによって帯状の金属薄板素材に穴開け外形加工して得られ、且つ、該帯状の金属薄板素材に連結部を介して製品部が1個ないし複数個保持されているリードフレーム加工品である被電着材を供給し、電着レジスト層形成工程(S31)で、第1の電着槽内に、一定の速度で該被電着材を陰極として、ネガ型カチオンタイプの電着液で、所定の電圧を印加して、被電着材に付着している気泡を電着液を吹き付け除去しながら、必要膜厚を第1の電着レジスト層を形成する。
次いで、被電着材は中間処理工程(S32)で中間処理槽に搬送し、第1の電着レジスト層面の第1の電着槽では除去されない気泡を、電着液の成分を含む薬液を吹き付けて除去する。
次いで、電着レジスト形成工程(S33)で第2の電着レジスト槽に搬送し、第1の電着槽より低い電圧で、第1の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に第2の電着レジスト層を形成する。
上記のように、ピンホールの無い電着レジスト層が被電着材であるリードフレーム加工品に連続的に形成される。
次いで、乾燥工程(S34)に被電着材を搬送し、水洗、水切り、および乾燥処理し、絶縁性の連続膜を形成する。
次いで、露光工程(S35)で、ストレージを前後工程に持つ、露光装置に搬送し、所定のパターン版を用いて銀めっき部分以外を、散乱光の露光機により、紫外線の露光光で、両面同時露光により形成する。
次いで、現像工程(S36)に搬送し、現像槽にて未露光部分の電着レジストに現像液をスプレーして、現像・溶解する。
【0035】
次いで、上記被電着材をめっき前処理工程(S37)に搬送し、被電着材の露出した金属面の洗浄、置換防止処理を行う。 次いで、被電着材をめっき工程(S38)に搬送し、所定の条件で銀めっきを行う。次いで、電着レジスト剥離工程(S39)に水洗処理後に搬送し、剥膜機にて剥離液をスプレーして、電着レジストを膨潤剥離する。
尚、上記の剥離した電着レジストはフィルターで分離する。
次いで、被電着材は後処理工程(S40)に搬送し、被電着材の露出した金属表面の酸化防止の表面処理をするために、先ず、浸漬電解洗浄で銅表面の有機物残査を除去し、酸化防止処理を行い、水洗、乾燥を行う。
次いで、巻き取り、収納工程(S41)で、銀めっきを施された帯状の被電着材を、リールに合紙を挟みながら巻き取り、収納する。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、シート状および帯状の被電着材を搬送させながら、その面に電着レジストを電着形成させるための電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置であって、電着レジストにピット(ピンホール)の発生が少なく、且つ、作業性が優れた、電着レジストの形成法および電着レジストの形成装置の提供を可能としている。
特に、被電着材が帯状の金属薄板素材を孔開け外形加工して得られ、且つ、その帯状の金属薄板素材に連結部を介して製品部が1個ないし複数個保持されているリードフレーム外形加工品である場合には、本発明の電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置は有効で、この装置により、その所定領域のみをめっき形成するための電着レジストからなるめっきマスクの作製を品質的にも可能としており、作業性の面でも高効率化が可能で量産が期待できる。
【0037】
さらに、電着レジストを用いたリードフレームのめっきにおいては、治具めっき方法のようなめっき漏れの心配は無く、必要な領域にだけ、銀、パラジウム等の高価な貴金属めっきをすることが可能である。
また、リードフレームの微細化、即ちインナーリードの狭ピッチ化にも対応できるため、本発明の電着レジストの形成法および電着レジストの形成装置は、リードフレームの量産化や微細化への対応も可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電着レジスト形成装置の一般的な形態を示す概略図である。
【図2】本発明の電着レジスト形成装置の実施の形態の第1の例を示す概略図である。
【図3】本発明の電着レジスト形成装置の実施の形態の第2の例を示す概略図である。
【図4】電着液吹き付けノズルの電着吹き付け角度θと、電着液吹き付けノズルを説明するための図である。電着液の成分を含む薬液吹き付けノズルの薬液吹き付け角度θと、電着液の成分を含む薬液吹き付けノズルを説明するための図である。
【図5】製品部をリードフレームとして孔開け外形加工された被電着材の状態を示す図である。
【図6】従来の電着レジストを被膜するための電着レジスト形成装置である。
【図7】従来の電着レジスト皮膜を用いためっき処理を説明するための工程図である。
【図8】治具によるマスキング方式の部分めっき装置の概略図である。
【図9】電着レジスト膜をマスクとした、外形加工された帯状の板の貴金属めっき方法を説明するための概略図である。
【図10】リードフレームと半導体装置を説明するための図である。
【図11】電着レジストの形成法を説明するための工程フロー図である。
【図12】電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置を用いた、リードフレームの製造実施例を説明するための工程フロー図である。電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置を用いた、プリント配線板の製造実施例を説明するための工程フロー図である。
【図13】電着レジストの形成法および電着レジスト形成装置を用いた、リードフレームめっき製造実施例を説明するための工程フロー図である。
【符号の説明】
100、106、106A 電着レジスト形成装置
110 電着液
110A 電着液の成分を含む薬液
120、120A、120B、120C 電着槽
121 入口
121A フロー受け
123 出口
123A フロー受け
125 オーバーフロー受け
130 電着液吹き付けノズル、
131 吹き出し部
135 支持ローラー
140、140A、140B 中間処理槽
141 入口
143 出口
145 電着液を含む薬液吹き付けノズル
150 電着液循環部
151 電着液貯め
152 ポンプ
153 フィルター
154 配管
157 整流板
160 電極
165 隔膜
172 ポンプ
173 フィルター
175 配管
177 制御バルブ
180 被電着材
190 薬液供給部
192 ポンプ
193 限外濾過膜(ウルトラフィルター)
195 配管
197 制御バルブ
200 被電着材
205 加工素材
210 リードフレーム1個
210A リードフレーム1フレーム(1連)
220 連結部
310 被電着材料
313 電着液
313A 補充電着液
320 電着槽
323 漏れ受け
325 電着液貯め
340 ポンプ
345 フィルター
347 配管
349 吐出配管
410 リードフレーム
410A 銀めっき済みリードフレーム
411 ダイパット
412 インナーリード
412A 辺部(エッジ部)
420 電着レジスト皮膜
430 銅ストライクめっき
440 銀めっき(皮膜)
450 パターン版
460 紫外線(露光光)
500 めっき装置
510 リードフレーム
520 マスキング治具
530 プレス用治具
530A プレス材
530B 弾性材
540 ノズル
550 定電流源
560 陽極電極
570 陰極電極
580 めっき液
611 被電着材
613 貴金属めっき液
620 貴金属めっき槽
660 搬送固定用ロール
670 電極
700 半導体装置
710 リードフレーム
711 ダイパット
712 インナーリード
713 アウターリード
714 ダムバー
715 吊りリード
716 フレーム(枠)部
720 半導体素子
721 端子(パッド)
730 ワイヤ
740 樹脂

Claims (11)

  1. 被電着材を複数の電着槽に通して、該被電着材の面に2層以上の電着レジスト層を形成する方法において、被電着材の表面に第1の電着槽を通して必要膜厚の電着レジスト層を形成し、次いで、該複数の電着槽間に設けた中間処理槽に通して、第1の電着レジスト層面に純水あるいは電着液の成分を含む薬液を吹き付けて第1の電着レジスト層に付着している気泡を除去し、上記の第1の電着レジスト層を形成した被電着材を、第2の電着槽に通して、上記の第1の電着レジスト層の少なくともピンホール(ピット)部分に第2の電着レジスト層を形成することを特徴とする電着レジストの形成法。
  2. 請求項1記載の電着槽の液中において、被電着材をその進行方向に搬送し、該被電着材に電着液を吹き付け、被電着材面の気泡を除去しながら、一定の搬送速度で、第1の電着レジスト層を形成することを特徴とする電着レジストの形成法。
  3. 請求項1、2記載の電着槽が、電着槽の入口部、出口部から流出する電着液と、電着槽内の上部からの溢流を受けるための電着貯めと、当該電着液貯めの電着液を電着槽下部から供給して、電着液を循環させながら、被電着材に電着槽内で、第1の電着レジスト層を形成することを特徴とする電着レジストの形成法。
  4. 被電着材を電着槽内に搬送させて、その面に電着レジストを電着形成させる電着レジスト形成装置であって、当該電着レジスト形成装置が電気的に独立、可変である複数の電着槽を、被電着材の搬送方向に直列かつ水平に間隔をとって配列して設け、且つ、該電着槽間に被電着材に純水あるいは電着液の成分を含む薬液を吹き付ける複数のノズルを設けた中間処理槽を、該電着槽に直列に配列したことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  5. 請求項4記載の電着レジスト形成装置が、電着槽内液中に電着液を被電着材に吹き付ける電着液吹き付けノズルを電極の前後に設けたことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  6. 請求項4、5記載の電着槽が、電着処理槽内において、被電着材を左右あるいは上下に挟む状態で電極を有し、電極と被電着材との間に、気泡通過防止用の隔膜を設けたことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  7. 請求項4記載の中間処理槽が、純水あるいは電着液の成分を含む薬液を吹き付ける複数のノズルがフラットノズルあるいはスリット状ノズルで、その液を吹き付ける角度が被電着材となす角度θを90゜に配備したことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  8. 請求項4から7記載の電着レジスト形成装置が、被電着材を電着槽内を通過させるための入口部、出口部であって、該入口部、出口部から電着液の流出を極力少なくするようにスリット状に形成した開口を、電着槽の電着液面より下側の位置に設けたことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  9. 請求項4から8記載の電着レジスト形成装置が、被電着材を電着槽内では支持せず、その進行方向の電着槽の前後において支持ロールで保持し、被電着材を電着槽内で入口部から出口部へ搬送することを特徴とする電着レジスト形成装置。
  10. 請求項4から9記載の電着レジスト形成装置が、電着槽の入口部、出口部から流出する電着液と、電着槽内の上部からの溢流を受けるための電着液貯めと、当該電着貯めの電着液を電着槽下部の整流板の下側から電着液を供給して、循環使用するための電着液循環部を設けたことを特徴とする電着レジスト形成装置。
  11. 請求項4、7記載の中間処理槽が、限外濾過膜にて濾過された電着液の成分を含む薬液を供給する薬液供給部を設けたことを特徴とする電着レジスト形成装置。
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