JPH10149501A - テープ記録媒体走行装置およびその方法 - Google Patents

テープ記録媒体走行装置およびその方法

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JPH10149501A
JPH10149501A JP8306767A JP30676796A JPH10149501A JP H10149501 A JPH10149501 A JP H10149501A JP 8306767 A JP8306767 A JP 8306767A JP 30676796 A JP30676796 A JP 30676796A JP H10149501 A JPH10149501 A JP H10149501A
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JP8306767A
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Yasuo Sugizaki
靖夫 杉崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面の凹凸により記録・再生用ヘッドの研磨を
行う蒸着型磁気記録テープ(MEテープ)等の寿命を大
幅に延ばす。 【解決手段】スイッチ22は、記録時には記録テンショ
ン設定回路200に保持された記録用テープテンション
(1/2インチ幅の場合73grf)を、再生時には再
生テンション設定回路202に保持された再生用テープ
テンション(同じく70grf)を選択する。角度検出
部24はテンションレギュレータ14の角度に応じて、
MEテープ10に与えられたテープテンションを検出す
る。比較回路26は、テープテンションの設定値と走行
時の実際の値とを検出する。モーター駆動回路28は、
MEテープ10を記録時には73grf、再生時には7
0grfのテープテンションで走行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VTR装置等の走
行系において、テープ記録媒体に所定のテンションを与
えて走行させるテープ記録媒体走行装置およびその方法
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ハイ
ビジョン用VTR装置あるいは高速転送記録装置に用い
られる高密度記録が可能な記録媒体として、蒸着型磁気
記録テープ〔ME(metal evaporated)テープ〕が実用化
され、製品化されている。このMEテープは、従来の塗
付型磁気記録テープとは異なり、磁性体内に研磨剤を含
まず、記録面の表面に設けられた凹凸でヘッドを研磨
し、ヘッドの目詰まりを防止する。
【0003】しかしながら、非常に多くの回数、MEテ
ープに対して信号(データ)の記録および再生を繰り返
すと、MEテープ表面の凹凸は、回転ヘッドおよび走行
系部品により押しつぶされたり、掻きとられたりして平
滑化し、MEテープがヘッドを研磨する能力が最終的に
は失われてしまう可能性がある。このように、研磨能力
を失ったMEテープを用いつづけると、ヘッドギャップ
が目詰まりし、信号(データ)の記録および再生(記録
・再生)に支障が生じる可能性がある。従って、信号の
記録・再生自体には影響を与えないものの、表面の凹凸
が失われたことをもって、広い意味でそのMEテープの
寿命が尽きたと考えることができる。
【0004】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、テープ記録媒体、特に、表面の
凹凸により記録・再生用ヘッドの研磨を行うMEテープ
等の寿命を大幅に延ばすことができるテープ記録媒体走
行装置およびその方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、MEテープの凹凸の磨耗を防ぎつつ、充
分な記録・再生特性を保証しうるテープ記録媒体走行装
置およびその方法を提供することを目的とする。また、
本発明は、非常に多くの回数の再生を繰り返しても、再
生装置にヘッドクロッグ等の不具合を発生させることが
ないテープ記録媒体走行装置およびその方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかるテープ記録媒体走行装置は、テープ
記録媒体を用いる記録・再生装置のテープ走行系におい
て、前記テープ記録媒体に所定のテンション(テープテ
ンション)を与えて走行させるテープ記録媒体走行装置
であって、走行中の前記テープ記録媒体のテープテンシ
ョンを検出するテープテンション検出手段と、検出した
走行中の前記テープ記録媒体のテープテンションと、記
録用および再生用のテープテンションの設定値とに基づ
いて、記録時と再生時とで異なるテープテンションで前
記テープ記録媒体を走行させるテープ走行手段とを有す
る。
【0006】好適には、前記テープ記録媒体は、蒸着型
磁気記録テープであることを特徴とする。
【0007】好適には、前記テープ走行手段は、記録時
に前記記録用テープテンションの設定値を選択し、再生
時に前記再生用テープテンションの設定値を選択するテ
ープテンション設定値選択手段と、検出した走行中の前
記テープ記録媒体のテープテンションと、選択した前記
テープテンションの設定値とを比較するテープテンショ
ン比較手段と、検出した走行中の前記テープ記録媒体の
テープテンションと選択した前記テープテンションの設
定値との比較結果に基づいて、走行中の前記テープ記録
媒体のテープテンションが設定値となるように駆動する
テープ駆動手段とを有する。
【0008】好適には、記録時のテープテンションは、
再生時のテープテンションよりも大きいことを特徴とす
る。
【0009】好適には、前記再生時のテープテンション
は、前記テープ記録媒体から再生に必要な振幅の信号が
得られ、かつ、前記テープ記録媒体の記録面に与える損
傷が少ない値であることを特徴とする。
【0010】本発明にかかるテープ記録媒体走行装置
は、MEテープ等といった表面の凹凸により記録・再生
用のヘッドの研磨を行うテープ記録媒体を用いる記録・
再生装置において、比較的回数が少ない記録時には、充
分な記録特性が得られる強さのテープテンションをテー
プ記録媒体に与え、記録に比べて非常に回数が多い再生
時には、記録時よりも弱く、テープ記録媒体の表面に凹
凸が押しつぶされにくい程度のエアフィルムを生じさせ
ながら、充分な再生信号(RF信号)の波形(当たり波
形)の振幅を得られるテープテンションを与えてテープ
記録媒体を走行させる。
【0011】テープテンション検出手段は、例えば、テ
ープ記録媒体のテンションを調節するテープテンション
レギュレータ(略してテンレギとも記す)の角度を測定
することにより、走行中のテープ記録媒体のテープテン
ションを検出する。
【0012】テープ走行手段において、テープテンショ
ン比較手段は、記録時にはテープテンション設定手段に
設定された記録用テープテンションと走行中の実際のテ
ープテンションとを比較し、再生時にはテープテンショ
ン設定手段に設定された再生用テープテンションと走行
中の実際のテープテンションとを比較して、テープテン
ションの設定値と検出値との差を検出する。
【0013】テープ走行手段において、テープ駆動手段
は、例えば、テープを供給する側のリールを駆動するモ
ーターのトルクを、検出されたテープテンションの設定
値と測定値との差がなくなるように制御することによ
り、記録時には充分な記録特性を得ることができる強さ
のテープテンションでテープ記録媒体を走行させ、再生
時には充分な再生特性を得ることができ、しかも、テー
プ表面の凹凸の磨耗を防ぎうるテープテンションでテー
プ記録媒体を走行させる。
【0014】また、本発明にかかるテープ記録媒体走行
方法は、テープ記録媒体に所定のテンション(テープテ
ンション)を与えて走行させるテープ記録媒体走行方法
であって、記録時と再生時とで異なるテープテンション
で前記テープ記録媒体を走行させることを特徴とする。
【0015】好適には、前記テープ記録媒体は、蒸着型
磁気記録テープであることを特徴とする。
【0016】好適には、記録時のテープテンションの値
は再生時のテープテンションの値よりも大きいことを特
徴とする。
【0017】好適には、前記再生時のテープテンション
は、前記テープ記録媒体から再生に必要な振幅の信号が
得られ、かつ、前記テープ記録媒体の記録面に与える損
傷が少ない値であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。図1(A)〜(D)は、蒸着型記録テープ(MEテ
ープ)10の構成を示す図であって、(A)はMEテー
プ10の全体を示し、(B)は(A)に示したMEテー
プ10の部分aの拡大図であり、(C)は(B)に示し
たMEテープ10の部分bの凹凸が押しつぶされたり磨
耗されたりしていない場合の拡大図であり、(D)は
(B)に示したMEテープ10の部分bの凹凸が押しつ
ぶされたり磨耗されたりしたした場合の拡大図である。
【0019】図1(A)〜(D)に示したMEテープ1
0は、例えば、従来のMEテープ(6mm,8mm幅)
よりも広い1/2インチ幅(3/4インチ幅)であっ
て、従来のMEテープに与えられるテンションが6mm
テープで9grf(1grf=0.0098N)、8m
mテープで10grfであるのに対し、例えば、70g
rf以上のテープテンションを与えられて回転ドラム1
2(図3を参照して後述する)上を走行する。以下、M
Eテープ10が1/2インチ幅である場合を例に説明を
行う。
【0020】図1(A),(B)に示すように、MEテ
ープ10は、回転ドラム12(図3を参照して後述す
る)に接触する側から、保護膜/滑剤層100、0.2
μm程度の薄い蒸着層102、下塗層104、ベース1
06およびバックコート108から構成される。また、
図1(C),(D)に示すように、下塗層106には微
小な凹凸が設けられており、下塗層106に重ねられた
保護膜/滑剤層100および蒸着層102の表面にも2
0nm(蒸着層102の厚さの10%)程度の凹凸が生
じる。MEテープ10の表面の凹凸は、MEテープ10
が回転ドラム12上を走行する際に回転ヘッドを研磨
し、回転ヘッドの目詰まり(ヘッドクロッグ)を防止す
るために役立つ。
【0021】MEテープ10に対する記録および再生
(記録・再生)の回数が少ない間は、図1(C)に示す
ように、表面の凹凸が磨耗しておらず、回転ヘッドを研
磨する能力が高い。しかしながら、MEテープ10に対
して記録・再生が多くの回数、繰り返されると、表面の
凹凸が磨耗して回転ヘッドを研磨する能力が低下し、さ
らには、信号(データ)を保持する能力自体は減少しな
いものの、回転ドラム12を研磨する能力がなくなると
いう間接的な意味でMEテープ10の寿命が尽きる。従
って、MEテープ10に対して信号(データ)を記録・
再生する記録・再生装置の走行系は、MEテープ10の
表面の凹凸の磨耗を最小限にすることが要求される。な
お、塗付型の磁気記録テープには、磁性体層に研磨剤が
入れられており、MEテープ10における表面の凹凸が
失われることによる研磨能力の低下は問題にならない。
【0022】図2は、記録・再生装置のテープ走行系1
の構成を示す図である。図2に示すように、テープ走行
系1は、従来のVTR装置等と同様に、MEテープ10
と面接触する上ドラム形式または中ドラム形式の回転ド
ラム12、テンションレギュレータ14およびその他の
構成要素から構成される。
【0023】図3は、図2に示したテープ走行系1に付
加されるテープテンション調節装置2の構成を示す図で
ある。なお、テープ走行系1には、図3に示す本発明に
かかるテープテンション調節装置2が付加され、テープ
テンション調節装置2は、テープテンション設定部20
(記録テンション設定回路200および再生テンション
設定回路202)、スイッチ(SW)22、角度検出部
24、比較回路(COMP)26、モーター駆動回路2
8およびモータ(M)30から構成され、テンションレ
ギュレータ14には、MEテープ10にテープテンショ
ンを与えるバネ140が配設される。
【0024】図4(A),(B)は、図2に示したME
テープ10および回転ドラム12の間に生じるエアフィ
ルムの厚さを示す図であって、(A)は再生時のテープ
テンションでMEテープ10を走行させた場合のエアフ
ィルムの厚さを示し、(B)は記録時のテープテンショ
ンでMEテープ10を走行させた場合のエアフィルムの
厚さを示す。また、図4(A),(B)に示すように、
回転ドラム12には、例えば4個の回転ヘッド120a
〜120dが配設される。
【0025】テープ走行系1は、これらの構成部分によ
り、MEテープ10を収容するカセットハーフ18のテ
ープ供給リール16を回転駆動し、記録時には充分な記
録特性を得ることができる強さの100%に、再生時に
は、例えば記録時の95%程度の強さで、充分な再生信
号(RF信号)の波形(当たり波形)の振幅を保証し、
しかも、MEテープ10の凹凸〔図1(C)〕の平滑化
を抑えることができるようにテープテンションを調節
し、MEテープ10を回転ドラム12(回転ヘッド12
0a〜120d)に面接触させて走行させる。
【0026】テープテンション調節装置2の各構成部分 以下、テープテンション調節装置2(図3)の各構成部
分を説明する。
【0027】角度検出部24 角度検出部24は、テンションレギュレータ14の角度
を検出し、検出したテンションレギュレータ14の角度
に応じたMEテープ10のテープテンションを検出し、
比較回路26に対して出力する。
【0028】テープテンション設定部20 テープテンション設定部20において、記録テンション
設定回路200は、記録時にMEテープ10に与えられ
るテープテンションの値を保持し、スイッチ22の入力
端子aに対して出力する。再生テンション設定回路20
2は、再生時にMEテープ10に与えられるテープテン
ションの値を保持し、スイッチ22の入力端子bに対し
て出力する。
【0029】記録時および再生時のテープテンションの
設定値 以下、記録テンション設定回路200および再生テンシ
ョン設定回路202に設定されるテープテンションの設
定値を説明する。MEテープ10と回転ドラム12(回
転ヘッド120a〜120d)との間には、図4
(A),(B)に示すようにエアフィルムが生じる。回
転ドラム12がVTR装置のヘリカルスキャン用の上ド
ラム形式である場合、固定の下ドラムの部分に生じるエ
アフィルムの厚さは薄くなり、回転する回転ドラム12
の部分に生じるエアフィルムの厚さは厚くなり、MEテ
ープ10の幅方向でエアフィルムの厚さに法則的な差が
生じる。
【0030】エアフィルムには、回転ドラム12とME
テープ10との摩擦を軽減する効果があり、エアフィル
ムの厚さが厚くなればなるほどこの効果は大きくなる。
一方、エアフィルムの厚さが厚くすればするほど、回転
ドラム12とMEテープ10との接触(当たり)が充分
にとれなくなり、記録・再生特性が劣化する。MEテー
プ10の幅方向のムラを軽減し、厚さを制御するための
パラメータとしては、テープテンションが最も重要であ
る。
【0031】記録テンション設定回路200に保持さ
れ、記録時にMEテープ10に与えられるテープテンシ
ョンは73grf程度であり、再生テンション設定回路
202に保持され、再生時にMEテープ10に与えられ
るテープテンションは記録時の約95%の70grf程
度である。なお、現在、テープテンションの制御は1g
rf単位で可能であり、記録時と再生時とでテープテン
ションを3grf変更することは容易である。
【0032】記録時にMEテープ10に73grfのテ
ープテンションを与えると、図4(B)に示すように、
回転ドラム12の位置aにおけるエアフィルムの厚さは
10μm程度となり、MEテープ10の走行方向に向か
って徐々に厚さが減少し、位置bでは殆どエアフィルム
が失われる。この場合、回転ドラム12の接触面(位置
a〜c)の全ての部分において、回転ヘッド120a〜
120dは必要な記録特性を得るために充分なMEテー
プ10との接触(当たり)を確保することができる。
【0033】図5は、MEテープ10(図2)に対して
73grfのテープテンションで記録し、70grfの
テープテンションで再生している場合の回転ドラム12
の位置a,b,cにおける再生信号の波形(当たり波
形)の振幅を示す図である。図5に示すMEテープ10
の再生信号の振幅は、MEテープ10と回転ドラム12
(回転ヘッド120a〜120d)との接触(当たり)
の強さと相関を有する。
【0034】図5に示すように、回転ドラム12の位置
aにおける良好な再生特性を得るためにMEテープ10
に73grfのテープテンションを与え、再生時に70
gのテープテンションを与えた場合、位置cにおける再
生信号(当たり波形)の振幅は100%となり、位置a
における当たり波形の振幅は95%となり、位置bにお
ける再生信号の振幅がこれらの中間値となる。なお、再
生時のテープテンションを記録時の98%〜95%程度
とすると、MEテープ10の凹凸の保護と当たりの強さ
との両立が可能であることが実験等により確かめられて
いる。
【0035】70grfのテープテンションを用いる
と、図4(A)に示すように、図4(B)に示した記録
時と異なって、再生時の回転ドラム12の位置aにおけ
るエアフィルムの厚さを15μm程度とし、回転ドラム
12の位置b周辺までもエアフィルムを存在させること
ができる。このように、記録時に73grfのテープテ
ンションを与え、再生時に70grfのテープテンショ
ンを与えた場合、MEテープ10の表面の凹凸と回転ド
ラム12との摩擦を少なくすることができ、MEテープ
10の表面の凹凸が押しつぶされたり磨耗したりする不
具合を軽減することができる。
【0036】記録が行われる頻度は一般的に、再生が行
われる頻度よりも非常に低いと考えられ、また、95%
程度の再生信号の振幅が得られれば実用上、信号(デー
タ)の再生に全く問題は生じないことが知られているの
で、上述のように、記録時の73grfよりも少ない7
0grfのテープテンションで再生を行うことは、確実
に信号(データ)を記録し、しかも、良好な再生特性を
保ちつつMEテープ10の長寿命化を図るために非常に
有効である。
【0037】スイッチ22 再び図3を参照する。スイッチ22は、外部(記録・再
生装置の制御回路等;図示せず)からの設定に応じて、
記録時には記録テンション設定回路200から入力端子
aに入力される記録時のテープテンションの設定値を選
択して比較回路26に対して出力し、再生時には再生テ
ンション設定回路202から入力端子bに入力される記
録時のテープテンションの設定値を選択して比較回路2
6に対して出力する。
【0038】比較回路26 比較回路26は、角度検出部24から入力されるMEテ
ープ10の走行時の実際のテープテンションの値と、ス
イッチ22から入力されるテープテンションの設定値と
を比較し、これらの値の差を検出してモーター駆動回路
28に対して出力する。モーター駆動回路28 モーター駆動回路28は、比較回路26から入力される
テープテンションの設定値と実際値との差がなくなるよ
うにモータ30のトルクを制御し、MEテープ10に設
定値通りのテープテンションを与えて走行させる。
【0039】テープ走行系1の記録時の動作 記録時に、テープ走行系1(図2)に装荷されたMEテ
ープ10は、各ローラーを介して回転ドラム12に巻き
付けられる。テープテンション調節装置2(図3)にお
いて、スイッチ22は、テープテンション設定部20の
記録テンション設定回路200から入力端子aに入力さ
れる記録用テープテンション(73grf)を選択して
比較回路26に対して出力する。
【0040】モータ30が、テープ供給リール16を回
転駆動してMEテープ10を走行させると、角度検出部
24はテンションレギュレータ14の角度に応じて、M
Eテープ10に与えられたテープテンションを検出し、
比較回路26に対して出力する。
【0041】比較回路26は、スイッチ22から入力さ
れる記録用テープテンションと、テンションレギュレー
タ14が検出した走行中のMEテープ10の実際のテー
プテンションとを比較し、これらの差をモーター駆動回
路28に対して出力する。モーター駆動回路28は、テ
ープテンションの設定値と実際の検出値とが同じになる
ようにモータ30を駆動し、MEテープ10を73gr
fのテープテンションで走行させる。
【0042】テープ走行系1の再生時の動作 再生時に、テープ走行系1(図2)に装荷されたMEテ
ープ10は、各ローラーを介して回転ドラム12に巻き
付けられる。テープテンション調節装置2(図3)にお
いて、スイッチ22は、テープテンション設定部20の
再生テンション設定回路202から入力端子bに入力さ
れる再生用テープテンション(70grf)を選択して
比較回路26に対して出力する。
【0043】モータ30が、テープ供給リール16を回
転駆動してMEテープ10を走行させると、角度検出部
24はテンションレギュレータ14の角度に応じて、M
Eテープ10に与えられたテープテンションを検出し、
比較回路26に対して出力する。
【0044】比較回路26は、スイッチ22から入力さ
れる再生用テープテンションと、テンションレギュレー
タ14が検出した走行中のMEテープ10の実際のテー
プテンションとを比較し、これらの差をモーター駆動回
路28に対して出力する。モーター駆動回路28は、テ
ープテンションの設定値と実際の検出値とが同じになる
ようにモータ30を駆動し、MEテープ10を70gr
fのテープテンションで走行させる。
【0045】効果 図6は、MEテープ10(図2)に記録と再生とを、図
4(A)に示したエアフィルムを生じさせる70grf
のテープテンションを与えて走行させた場合の回転ドラ
ム12の位置a,b,cにおける当たり波形の振幅を示
す図である。図7は、MEテープ10(図2)に記録と
再生とを、図4(B)に示したエアフィルムを生じさせ
る73grfのテープテンションを与えて走行させた場
合の回転ドラム12の位置a,b,cにおける当たり波
形の振幅を示す図である。
【0046】テープ走行系1がテープテンション調節装
置2(図3)により再生時に70grfのテープテンシ
ョンを与えて走行させると、回転ドラム12(回転ヘッ
ド120a〜120d)とMEテープ10との間のエア
フィルムが15μm程度と厚くなり、再生信号の波形
(当たり波形)の振幅は位置aで90%となり、充分な
再正特性を得ることができない。
【0047】一方、テープ走行系1がテープテンション
調節装置2(図3)により記録時に73grfのテープ
テンションを与え、再生時に70grfのテープテンシ
ョンを与えて走行させると、図5に示したように、位置
aで実用上充分な再正特性を示す95%の当たり波形の
振幅を得ることができ、しかも、MEテープ10の表面
の凹凸〔図1(C)〕を有効に保護することができる。
【0048】また、テープテンション調節装置2(図
3)により再生時に70grfのテープテンションを与
えてテープ走行系1を走行させると、テープ記録媒体の
凹凸が押しつぶされたり磨耗したりする不具合を防ぐこ
とができる。また、MEテープを連続して再生に用いる
再生装置においてテープ走行系1(テープテンション調
節装置2)を用いると、回転ドラム12の回転ヘッド1
20a〜120dのヘッドクロッグを回避することがで
きる。
【0049】変形例 なお、テープテンション調節装置2(図3)により再生
時に記録時の95%〜98%のテープテンションを与え
てテープ走行系1を走行させ方法は、1/2インチ幅の
MEテープに対してのみでなく、幅が異なるMEテー
プ、例えば6mm,8mmの従来型のMEテープ、ある
いは、3/4インチ幅のMEテープに対しても、テープ
テンション設定部20の記録テンション設定回路200
および再生テンション設定回路202に設定するテープ
テンションの値を適切に変更することにより、応用する
ことができる。また、図3に示したテープテンション調
節装置2の構成は例示であって、テープテンション調節
装置2の各構成部分は、同等の機能および性能を得るこ
とができる限りにおいて、ハードウェアによるかソフト
ウェアによるかを問わない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるテ
ープ記録媒体走行装置およびその方法によれば、テープ
記録媒体、特に、表面の凹凸により記録・再生用ヘッド
の研磨を行うMEテープ等の寿命を大幅に延ばすことが
できる。また、本発明にかかるテープ記録媒体走行装置
およびその方法によれば、非常に多くの回数の再生を繰
り返しても、再生装置にヘッドクロッグ等の不具合を発
生させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(D)は、蒸着型記録テープ(M
Eテープ)の構成を示す図であって、(A)はMEテー
プの全体を示し、(B)は(A)に示したMEテープの
部分aの拡大図であり、(C)は(B)に示したMEテ
ープの部分bの凹凸が押しつぶされたり磨耗されたりし
ていない場合の拡大図であり、(D)は(B)に示した
MEテープの部分bの凹凸が押しつぶされたり磨耗され
たりしたした場合の拡大図である。
【図2】記録・再生装置のテープ走行系の構成を示す図
である。
【図3】図2に示したテープ走行系に付加されるテープ
テンション調節装置の構成を示す図である。
【図4】(A),(B)は、図2に示したMEテープお
よび回転ドラムの間に生じるエアフィルムの厚さを示す
図であって、(A)は再生時のテープテンションでME
テープを走行させた場合のエアフィルムの厚さを示し、
(B)は記録時のテープテンションでMEテープを走行
させた場合のエアフィルムの厚さを示す。
【図5】MEテープ(図2)に対して73grfのテー
プテンションで記録し、70grfのテープテンション
で再生している場合の回転ドラムの位置a,b,cにお
ける再生信号の波形(当たり波形)の振幅を示す図であ
る。
【図6】MEテープ(図2)に記録と再生とを、図4
(A)に示したエアフィルムを生じさせる70grfの
テープテンションを与えて走行させた場合の回転ドラム
の位置a,b,cにおける当たり波形の振幅を示す図で
ある。
【図7】MEテープ10(図2)に記録と再生とを、図
4(B)に示したエアフィルムを生じさせる73grf
のテープテンションを与えて走行させた場合の回転ドラ
ムの位置a,b,cにおける当たり波形の振幅を示す図
である。
【符号の説明】
1…テープ走行系、10…MEテープ、12…回転ドラ
ム、120a〜120d…回転ヘッド、14…テンショ
ンレギュレータ、140…バネ、16…テープ供給リー
ル、18…カセットハーフ、2…テープテンション調節
装置、20…テープテンション設定部、200…記録テ
ンション設定回路、202…再生テンション設定回路、
22…スイッチ、24…角度検出部、26…比較回路、
28…モーター駆動回路、30…モータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テープ記録媒体を用いる記録・再生装置の
    テープ走行系において、前記テープ記録媒体に所定のテ
    ンション(テープテンション)を与えて走行させるテー
    プ記録媒体走行装置であって、 走行中の前記テープ記録媒体のテープテンションを検出
    するテープテンション検出手段と、 検出した走行中の前記テープ記録媒体のテープテンショ
    ンと、記録用および再生用のテープテンションの設定値
    とに基づいて、記録時と再生時とで異なるテープテンシ
    ョンで前記テープ記録媒体を走行させるテープ走行手段
    とを有するテープ記録媒体走行装置。
  2. 【請求項2】前記テープ記録媒体は、蒸着型磁気記録テ
    ープであることを特徴とする請求項1に記載のテープ記
    録媒体走行装置。
  3. 【請求項3】前記テープ走行手段は、 記録時に前記記録用テープテンションの設定値を選択
    し、再生時に前記再生用テープテンションの設定値を選
    択するテープテンション設定値選択手段と、 検出した走行中の前記テープ記録媒体のテープテンショ
    ンと、選択した前記テープテンションの設定値とを比較
    するテープテンション比較手段と、 検出した走行中の前記テープ記録媒体のテープテンショ
    ンと選択した前記テープテンションの設定値との比較結
    果に基づいて、走行中の前記テープ記録媒体のテープテ
    ンションが設定値となるように駆動するテープ駆動手段
    とを有する請求項2に記載のテープ記録媒体走行装置。
  4. 【請求項4】記録時のテープテンションは、再生時のテ
    ープテンションよりも大きいことを特徴とする請求項2
    に記載のテープ記録媒体走行装置。
  5. 【請求項5】前記再生時のテープテンションは、前記テ
    ープ記録媒体から再生に必要な振幅の信号が得られ、か
    つ、前記テープ記録媒体の記録面に与える損傷が少ない
    値であることを特徴とする請求項4に記載のテープ記録
    媒体走行装置。
  6. 【請求項6】テープ記録媒体に所定のテンション(テー
    プテンション)を与えて走行させるテープ記録媒体走行
    方法であって、 記録時と再生時とで異なるテープテンションで前記テー
    プ記録媒体を走行させることを特徴とするテープ記録媒
    体走行方法。
  7. 【請求項7】前記テープ記録媒体は、蒸着型磁気記録テ
    ープであることを特徴とする請求項6に記載のテープ記
    録媒体走行方法。
  8. 【請求項8】記録時のテープテンションの値は再生時の
    テープテンションの値よりも大きいことを特徴とする請
    求項7に記載のテープ記録媒体走行方法。
  9. 【請求項9】前記再生時のテープテンションは、前記テ
    ープ記録媒体から再生に必要な振幅の信号が得られ、か
    つ、前記テープ記録媒体の記録面に与える損傷が少ない
    値であることを特徴とする請求項8に記載のテープ記録
    媒体走行方法。
JP8306767A 1996-11-18 1996-11-18 テープ記録媒体走行装置およびその方法 Pending JPH10149501A (ja)

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