JPH10148903A - 耐圧性の改良されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

耐圧性の改良されたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH10148903A
JPH10148903A JP30905596A JP30905596A JPH10148903A JP H10148903 A JPH10148903 A JP H10148903A JP 30905596 A JP30905596 A JP 30905596A JP 30905596 A JP30905596 A JP 30905596A JP H10148903 A JPH10148903 A JP H10148903A
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silver halide
silver
mol
halide photographic
emulsion
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JP30905596A
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Takeshi Haniyu
武 羽生
Toshiharu Nagashima
利晴 永島
Yasushi Usagawa
泰 宇佐川
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐圧性に優れ、高感度、低カブリで保存性の
よい性能のハロゲン化銀写真感光材料の提供。 【解決手段】 支持体上に下記一般式(1)で示される
化合物で処理されたハロゲン化銀乳剤を含む親水性コロ
イド層を少なくとも1層有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、L1及びL2は2価の連結基を表し、>C=0に
それぞれ、酸素原子又は窒素原子を介して接続する。m
及びnは0又は1を表す。Aは窒素原子を少なくとも2
つ有するヘテロ環を有する基であり、Bは窒素原子を少
なくとも1つ有するヘテロ環基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料の分野において、耐圧性を向上させた高感度ハ
ロゲン化銀写真感光材料に関し、特に高速に搬送され処
理されても圧力カブリの発生しないハロゲン化銀写真感
光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、高感度か
つ高鮮鋭性の画像を得ることができるため広く利用され
ている。その利用分野としてXレイ用分野がある。患者
の組織及び骨構造の画像はXレイを患者に照射し、その
透過光をブルーに着色した透明のフィルム支持体上に少
なくとも1層の感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を塗布し
た写真要素に露光することによって得ることができる。
【0003】ハロゲン化銀写真感光剤材料は、厚さ20
μから500μの間のポリエチレンテレフタレートやポ
リエチレンテレナフタレートのようなポリエステル支持
体、三酢酸セルロース支持体、石英硝子支持体等にハロ
ゲン化銀粒子を含む乳剤を塗設して裁断、包装されて工
場から出荷、ユーザーで露光、現像、定着、安定化又は
水洗、乾燥処理されて画像形成される。この間、機械的
搬送や手での取扱い等で感光乳剤面に圧力のかかる多く
の工程を経る。高感度ハロゲン化銀写真感光材料は、画
像の鮮鋭性や解像性を向上させるが一方では、このよう
な圧力を受ける場では、ハロゲン化銀粒子中の圧力電子
の発生によりカブリが発生し易いという問題を内包して
いる。
【0004】この対策は、ハロゲン化銀粒子を含む乳剤
中のバインダーの中に軟らかいポリマー粒子を存在させ
たり乳剤層の上に保護層を設けたり、乳剤下層にクッシ
ョン層としての中間層を設けたりする。しかし、これだ
けでは不十分であるので、ハロゲン化銀粒子の調製にお
いて圧力電子を捕獲する内部高ヨード核を形成する方法
等も提案されている。内部に高いヨードを含ませること
は、粒子の現像性を遅くするためハロゲン化銀写真感光
材料の迅速処理には向かないという欠点を有する。
【0005】圧力カブリに対して抑制剤を使用する方法
があるが、通常の抑制剤では、感度を低下させたり、コ
ントラストを変化させて写真特性を損なうものが多く実
用が難しかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、処理廃液物の極めて少ない新規な銀塩写真感光材料
の画像形成方法を提供することにある。本発明の第2の
目的は、処理廃液が排出されない、耐圧性に優れたハロ
ゲン化銀写真感光材料をXレイ用に適用し、高感度、低
カブリで高い鮮鋭性と感材の保存性の向上を図ることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0008】(1) 支持体上に下記一般式(1)で示
される化合物で処理されたハロゲン化銀乳剤を含む親水
性コロイド層を少なくとも1層有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、L1及びL2は2価の連結基を表
し、>C=0にそれぞれ、酸素原子又は窒素原子を介し
て接続する。m及びnは0又は1を表す。Aは窒素原子
を少なくとも2つ有するヘテロ環を有する基であり、B
は窒素原子を少なくとも1つ有するヘテロ環基を表
す。〕 一般式(1)で示される化合物を更に詳しく述べると、
1及びL2は、中央のCOに接続する場合の接続原子は
酸素原子又は窒素原子であり、反対側のA及びBと接続
する場合の接続原子は、酸素原子、炭素原子、窒素原子
又は硫黄原子である。m及びnが零のときにはA及びB
の>C=Oに接続する原子は、酸素原子又は窒素原子で
ある。Aは、窒素原子を少なくとも2つ有するヘテロ環
を有する基であり、例えば、テトラアザインデン、ペン
タアザインデン等のポリアザインデン誘導体、6−アミ
ノプリン、2−メチルプリン、8−アミノプリン等のプ
リン誘導体、5−メチルベンツイミダゾール、4−ヒド
ロキシ−6−メチルベンツイミダゾール、5−ニトロベ
ンツイミダゾール等のベンツイミダゾール誘導体、1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾール、1−(4−ピ
リジル)−5−メルカプトテトラゾール、1−メチル−
5−フェニルテトラゾール等のテトラゾール誘導体、5
−ニトロインダゾール、6−ニトロインダゾール、5−
メチルインダゾール、5−クロロインダゾール等のイン
ダゾール誘導体、5−メチルベンゾトリアゾール、5−
クロロベンゾトリアゾール等のトリアゾール誘導体が挙
げられる。Bは窒素原子を少なくとも1つ有するヘテロ
環基を表し、例えば、ピリジン環、ピロリジン環、サク
シンイミド基、モルホリン等が挙げられる。
【0011】一般式(1)で示される化合物の合成は、
A又はBの一方にカルボキシル基、アミノ基、イミノ基
又はヒドロキシ基等の官能基を、これらの官能基を有す
るL1又はL2を介して付加する。一方残りのヘテロ環基
(A又はB)には、L1又はL2を介して、上記官能基と
結合できる官能基を付加する。例えば、前者の官能基が
カルボキシル基であった場合、後者の官能基はアミノ
基、イミノ基又はヒドロキシ基等が挙げられる。そし
て、例えばカルボキシル基を酸クロライド化し、後者の
官能基と反応させて合成することができる。
【0012】Aの好ましい化合物としてポリアザインデ
ン化合物が挙げられるが、その合成方法は、1959年
発行のジャーナルオブオーガニックケミストリ24巻の
779頁から786頁(J.Org.Chem.24,
779−86,1950)の記載を参考にすることがで
きる。
【0013】一般式(1)で示される好ましい化合物の
具体例を下記に示す。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】本発明の一般式(1)で示される化合物を
ハロゲン化銀や有機銀を使用する写真感光材料に適用す
るには、銀化合物1モル当たり10-8から10-2モル添
加するのが好ましい。添加に際しては、水、アルコール
或いは有機溶媒に溶解して添加してもよいが、有機溶媒
に溶かして添加する以外に微粒子状態にして添加するこ
とができる。微粒子状態のときの粒子径は任意でよい
が、好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以
下0.001μm以上で添加するのがよい。微粒子状態
で使用するには、ボールミルやサンドミル等を使用する
ことができる。一般式(1)で示される本発明の化合物
をハロゲン化銀や有機銀塩化合物を含む写真感光材料に
添加する時期は、粒子の形成時、脱塩時、化学増感時、
色素増感時或いは塗布液調整時など任意に選択すること
ができる。一般的には化学増感終了後に添加するの好ま
しいが、添加位置を特に限定するものではない。粒子形
成時に添加するときは、銀とハライドを同時に添加する
コントロールドダブルジェット法においては、銀塩溶液
又はハライド溶液、或いは混合液にあらかじめ添加して
置くことができる。化学熟成時に添加するときは、化学
増感剤の添加の前後に添加するのがよい。化学増感の温
度は40℃以上100℃以下、好ましくは46℃以上8
8℃以下である。pHは1から12の範囲でよいが、好
ましくは3から9の範囲、より好ましくは4から8の範
囲である。
【0023】また、色素を化学増感剤と添加する方法の
時にあっては、本発明の一般式(1)で示される化合物
と分光増感剤などを一緒に添加することもできる。化学
増感時に本発明の一般式(1)で示される化合物と併用
して酸化性の添加剤の存在下に化学増感することができ
る。酸化性の添加剤としては過酸化水素、クロラミン
類、テトラゾリウム化合物類、過酸化物類、ベンゾキノ
ン類等が挙げられる。クロラミン類は窒素原子にクロル
が共有結合してR−N−Cl-Na+の式で表され、Rと
しては−Q−SO2の式で示されるものが好ましく、Q
は、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル、4−メ
チルフェニル基、ピリジン−2−イル基等の置換されて
もよい芳香族基や複素環基を表す。商品としてクロラミ
ン−T、o−クロラミンT、クロラミンB、クロラミン
赤B等がある。
【0024】上記酸化物は、化学増感剤に対して100
万分の1から100万倍のモル比で使用することができ
る。添加時期は、化学増感剤を添加する前や添加後に1
秒から120分以内で添加するのが好ましい。
【0025】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀としては、14面体、8面体、不定形板
状、立方晶何れでも良いが、高感度平板状粒子が好まし
く用いられる。ハロゲン化銀組成として塩化銀、塩臭化
銀、塩沃臭化銀、沃臭化銀等任意に用いることができる
が、迅速処理に対しては塩化銀が60モル%以上で、沃
度の少ない塩沃臭化銀乳剤又は沃素を含まない塩化銀又
は塩臭化銀が好ましい。粒径としては、通常10nmか
ら1μmが使用される。高い濃度を得るためには0.0
5μmから0.6μmの範囲が好ましく使用される。平
均粒子径は、粒子の体積を形状に関わらず一旦球に換算
してその直径で表現する平均体積粒子径で表すことがで
きる。
【0026】平板状粒子は、米国特許第4,439,5
20号、第4,425,425号、第4,414,30
4号等に記載されており、容易に目的の平板状粒子を得
ることができる。平板状粒子は、特定表面部位に組成の
異なるハロゲン化銀をエピタキシャル成長させたり、シ
ェリングさせたりすることができる。
【0027】本発明に平板状粒子を使用する場合には、
平板状粒子が使用されている乳剤層の全粒子の投影面積
の総和の50%以上がアスペクト比2以上16以下の平
板状粒子であることが好ましく、16以上の高いアスペ
クト比では、粒子の圧力耐性が弱く好ましくない。特に
平板状粒子の割合が60%から70%、更に80%以上
へと増大するほど好ましい結果が得られる。アスペクト
比は平板状粒子の投影面積と同一の面積を有する円の直
径と2つの平行平面間距離の比を表す。塩化銀成分の多
い平板状粒子は米国特許第5,320,938号に記載
されている方法を参考にすることができる。ハロゲン化
銀粒子の内部に0.001モル%以上10%未満の高沃
化銀部位が存在したり、銀核があることは、粒子の耐圧
性を向上させるので好ましい。アスペクト比は大きい程
平板になる。平板状粒子の好ましい厚さは0.001μ
mから0.5μmになるがアスペクト比と平均体積粒子
径の設定により任意に選択することができる。また、平
板状粒子径の分布は、しばしば使用される変動係数(投
影面積を円近似した場合の標準偏差Sを直径Dで割った
値S/Dの100倍)が30%以下、特に20%以下で
ある単分散乳剤であることが好ましい。また平板状粒子
と正常晶粒子を2種以上混合することができる。2種以
上の混合は写真のコントラストを調節せる手段としてし
ばしば使用される技術である。
【0028】平板粒子と本発明の一般式(1)で示され
る化合物の組み合わせで特に高感度を得ることができ
る。平板粒子の感度が高くなるのは、一般的に投影面積
が大きいことにより、光の受光面積を増大させるからと
説明される。しかし、表面積が大きくなることは、一方
ではカブリ核を多くしてしまうため、平板粒子に向いた
化学増感剤や方法も必要である。
【0029】微粒子は、コントラストを上げにくいた
め、色々な技術が検討されている。本発明の化合物を用
い、平均粒子径が0.03μmから0.15μmで、且
つ塩化銀が55モル%以上の立方晶粒子の化学増感をす
ると、足元のコントラストが高く、いわゆるシャープネ
スが高く、且つ、抜き文字品質の高い性能が得られる特
徴がある。塩化銀の含有割合は、高い程一般には、カブ
リ易くなる傾向がある。しかし、本発明の化合物を使用
すると、この問題を克服することができる。
【0030】粒子の調製は、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等適宜選択する事ができる。感度やコントラストを
調節するために金属をドープする際には、特にpH1か
ら5の酸性下で粒子形成をすることが好ましい。
【0031】平板状粒子の形成時に粒子の成長を制御す
るためにハロゲン化銀溶剤として例えばアンモニア、チ
オエーテル、チオ尿素化合物、チオン化合物などを使用
することができる。
【0032】粒子形成時に生成する塩類の除去は、凝集
剤で乳剤を沈殿させ、上澄み液を除去するフロキュレー
ション法以外に限外濾過膜で除去することができる。限
外濾過膜は、市販されている海水を真水にする各種モジ
ュールを使用することができる。
【0033】本発明の化学増感されたハロゲン化銀粒子
は分光増感することができる。好ましい分光増感色素と
しては、シアニン色素、カルボシアニン色素、ジカルボ
シアニン色素、複合シアニン色素、ヘミシアニン色素、
スチリール色素、メロシアニン色素、複合メロシアニン
色素、ホロポーラー色素等を挙げることができ、当業界
で用いられている分光増感色素を単用或いは併用して使
用することができる。
【0034】特に有用な色素は、シアニン色素、メロシ
アニン色素、及び複合メロシアニン色素である。これら
の色素類には、その塩基性異節環核として、シアニン色
素類に通常利用される核の何れをも通用できる。即ち、
ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール
核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、
イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核及びこれ
らの核に脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの
核に芳香族炭化水素環が融合した核、即ち、インドレニ
ン核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオ
キサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾー
ル核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベ
ンズイミダゾール核、キノリン核などである。これらの
核は、炭素原子上で置換されていてもよい。
【0035】メロシアニン色素又は複合メロシアニン色
素には、ケトメチレン構造を有する核として、ピラゾリ
ン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサ
ゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−
ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの
5から6員異節環核を適用することができる。
【0036】これらの増感色素は単独に用いても良い
が、それらの組み合わせを用いても良い。増感色素の組
み合わせは特に、強色増感の目的でしばしば用いられ
る。
【0037】本発明に使用する、一般式(1)の化合物
を含めた各種写真添加剤は、水溶液や有機溶媒に溶かし
て使用してもよいが、水に難溶性の場合、微粒子結晶状
態にして水、ゼラチン、親水性あるは疎水性ポリマー中
に分散させて使用することができる。本発明で染料、色
素、減感色素、ヒドラジン、レドックス化合物、カブリ
抑制剤、紫外線吸収剤等を分散するには、公知の分散機
で分散できる。具体的には、ボールミル、サンドミル、
コロイドミル、超音波分散機、高速インペラー分散機が
挙げられる。本発明において分散されたこれらの写真添
加剤は、100μm以下の平均粒子サイズを有する微粒
子であるが、通常0.02から10μmの平均微粒子径
で使用される。
【0038】分散方法として機械的に高速撹拌する方法
(特開昭58−105141号)、有機溶媒に加熱溶解
し、これを表面活性剤や消泡剤の入ったゼラチン又は親
水性ポリマーに添加しながら分散して有機溶媒を除いて
いく方法(特開昭44−22948号)クエン酸、酢
酸、硫酸、塩酸、リンゴ酸等の酸に溶かしたものをpH
4.5から7.5のポリマー中に結晶析出分散する方法
(特開昭50−80119号)、水酸化ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリに溶か
してpH4.5から7.5のゼラチンなどのポリマーに
結晶析出分散する方法(特開平2−15252号)等を
適用することができる。例えば、水に溶けにくいヒドラ
ジンは特開平2−3033号明細書を参考にして溶かす
ことができ、この方法を他の添加剤に適用することがで
きる。また、カルボキシル基を有する染料や増感色素、
抑制剤などはカルボキシル基のキレート能力を活かして
微粒子結晶の固定化率を上げることができる。即ちカル
シウムイオンやマグネシウムイオンなどを200から4
000ppm親水性コロイド層中に添加することにより
難溶性の塩にすることが好ましい。難溶性の塩を形成す
ることができれば他の塩を使用することを限定するもの
ではない。写真添加剤の微粒子分散方法は、増感剤、染
料、抑制剤、促進剤、硬調化剤、硬調化助剤などに適用
することはその化学的物理的性質に合わせて任意にでき
る。
【0039】本発明の写真感光材料は、化学工学におけ
る乾燥理論を適用して乾燥する事ができる。乾燥すると
きの湿度の与え方は、感光材料の特性により異なるので
適宜選択する必要がある。早い乾燥は、しばしばかぶり
を高くしたり保存性を劣化したりして性能を劣化させる
からである。本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、相
対湿度20%以下で30℃以上90℃以下で10秒から
2分以内に乾燥するが、好ましくは35℃以上50℃以
下で30秒から50秒以内に乾燥する。
【0040】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を包装
する方法として公知の方法を使用する事が出来る。ハロ
ゲン化銀写真感光材料は熱、湿度に弱いので過酷な条件
で保存することは避けるのが好ましい。一般的には、5
℃から30℃に保存するのが良い。湿度は相対湿度で3
5%から60%の間にするのがよい。湿度から守るため
に1から2000μmのポリエチレンに包装することが
一般に行われている。ポリエチレンは、メタロセン触媒
を使用することにより結晶の規則性を向上させ、その結
果、水分の透過を抑制させることができる。また、ポリ
エチレンの表面を0.1から1000μmの厚さでシリ
カを蒸着被覆することにより水分透過を抑制することが
できる。
【0041】本発明の感光材料は、塗布乾燥後、加熱処
理をすることにより、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンテレナフタレート等の支持体の巻き癖を改良
する方法が適している。巻き癖を改良するには、室温よ
り高い温度で一定時間保存されるが、この時写真性能の
劣化がしばしば伴うので問題になる。本発明のハロゲン
化銀写真感光材料は、30℃以上90℃以下の温度で1
時間から10日間加熱処理する。特に好ましくは、35
℃以上50℃以下の温度で60時間から5日間加熱処理
する。
【0042】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像
する処理液は、現像主薬としてハイドロキノン、ハイド
ロキノンスルホン酸ナトリウム、クロルハイドロキノン
などのハイドロキノン類の他に、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキ
シメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチ
ル−3−ピラゾリドンなどのピラゾリドン類及びN−メ
チルパラアミノフェノール硫酸塩などの超加成性現像主
薬と併用することができる。また、ハイドロキノンを使
用しないでアスコルビン酸やイソアスコルビン酸などレ
ダクトン類化合物を上記超加成性現像主薬と併用するこ
ともできる。
【0043】本発明の現像処理は、極めて少量の現像液
及び定着液で行うことができ、ハロゲン化銀写真感光材
料に現像主薬を内蔵させて、水又はアルカリ液で処理す
ることもできる。現像温度は、25±5℃の室温から2
00℃までの範囲をとることができ、好ましい現像時間
は0.1秒から30秒であり、より好ましくは1秒から
20秒の間である。現像液や定着液の供給量は、1平米
当たり0.01から50mlが好ましく、より好ましい
のは1mlから20mlである。少ない現像液や定着液
を供給するには、溜型タンク現像でなく、液滴やカーテ
ン膜、スリット膜で供給するのが好ましい。液滴の供給
は、毛細管から熱や振動を使用して1μmから100μ
mの大きさで噴霧する方法が挙げられる。スリット供給
は、長さは自在に決めた幅が1μmから100μmのス
リットから液を供給する方法である。これらの液の供給
は常圧状態以外に真空ポンプで減圧してもよい。
【0044】本発明の硬膜剤で架橋したバインダーは、
一般のフェニドンやメトールを使用したPQ現像液で使
用することができるが、ハイドロキノンを含まない現像
液であるアスコルビン酸−メトール現像液やアスコルビ
ン酸−フェニドン現像液での現像処理において特に処理
性に優れるのが特徴である。
【0045】保恒剤として亜硫酸ナトリウム塩や亜硫酸
カリウム塩、緩衝剤として炭酸ナトリウム塩や炭酸カリ
ウム塩、キレート剤としてEDTA,EDTA・2N
a、EDTA・4Naなど、カブリ抑制剤或いは銀スラ
ッジ防止剤として5−メチルベンゾトリアゾール、2−
メルカプトベンゾチアゾール、1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、
1−(4−カルボン酸フェニル)−5−メルカプトテト
ラゾール、1−(4−スルホン酸フェニル)−5−メル
カプトテトラゾール、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、2−メルカプト−5−スルホン酸−ベンズイミダゾ
ール、2−メルカプト−4−ヒドロキシピリミジン、2
−メルカプト−4−ヒドロキシ−5,6−ジメチルピリ
ミジン、現像促進剤としてジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、ジエチルアミノプロパンジオール等を
含むことができる。尚、カブリ抑制剤は、乳剤層や乳剤
保護層などのハロゲン化銀写真感光材料層に添加してカ
ブリ抑制ばかりでなく鮮鋭性や明ゴ再現性を向上させる
ことができる。現像液は水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどのアルカリ剤で現像液をpH9から12の範囲
に調節することができる。pHの調整は、一般的には、
保存性が良い10±0.5の範囲で使用されるが、迅速
処理用としてpH11±0.5で使用することもでき
る。
【0046】本発明における好ましい実施態様を下記に
示す。
【0047】a. 一般式(1)で示される化合物の存
在下にハロゲン化銀粒子を形成することを特徴とするハ
ロゲン化銀写真乳剤 b. 一般式(1)で示される化合物の存在下にハロゲ
ン化銀粒子を化学増感することを特徴とするハロゲン化
銀乳剤 c. 一般式(1)で示される化合物及びシアニン分光
増感色素の存在下にハロゲン化銀粒子を20℃から50
℃の間で加温処理することを特徴とするハロゲン化銀乳
剤 d. 一般式(1)で示される化合物の存在下で限外濾
過脱塩を行うことを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤 e. ハロゲン化銀粒子形成により発生した水可溶性塩
を除去する脱塩工程(粒子形成後と化学増感の間)に一
般式(1)の化合物を存在させることを特徴するハロゲ
ン化銀写真乳剤 f. 一般式(1)で示される化合物を平均粒子径1n
mから300nmの微粒子にして上記実施態様のaから
dまでの乳剤に使用することを特徴するハロゲン化銀写
真乳剤への化合物添加方法 g. 上記実施態様のaからfに記載のハロゲン化銀写
真乳剤をポリエチレンテレフタレート支持体又はポリエ
チレンナフタレートに塗布することを特徴するハロゲン
化銀写真感光材料 h. 上記実施態様のaからfに記載の一般式(1)で
示される化合物が分子内に、ポリアザインデン環、プリ
ン環、ベンツイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、
インダゾール環、テトラゾール環から選ばれる環を有す
ることを特徴とする化合物。
【0048】
【実施例】
実施例1 ハロゲン化銀乳剤として表1に示す組成のハロゲン化銀
粒子を調製した。調製方法は1モルの硝酸銀溶液と塩化
ナトリウム及び臭化カリウムの混合液(ハロゲン化銀組
成比に応じたモル比でそれぞれのハライド溶液(全ハラ
イドのモル数の合計は1モル)を含む)ハライド溶液を
本発明の一般式(1)で示される化合物を0.002モ
ル含むゼラチン水溶液中に撹拌しながら38℃で48分
間ダブルジェット法により粒子形成をおこなった。粒子
形成中の電位はpAg8.0、pHは2.0に合わせ
た。これを基本にしてアスペクト比や粒子径の変化はp
Agや硝酸銀及びハライド液の供給量や混合温度を変化
することにより制御した。その後下記構造の化合物(化
合物a)をグラムゼラチン当たり0.5グラム加えて凝
集沈澱させ、上澄み液を排出させ脱塩処理を行い、水3
00ミリリットルとゼラチンを32g加えてpAgを
7.5、pHを5.5に合わせた。この乳剤に銀1モル
当たりそれぞれ塩化金酸3.3×10-6モルとチオ硫酸
ナトリウム4×10-6モルの化学増感剤を加え、65℃
48分間化学増感処理を行い、安定剤として4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイン
デン(1.5×10-3モル/銀1モル)を加えた。その
後温度を40℃にし、オルソシアニン色素として5,
5’−ジクロロ−9−エチル−3,3’−ビス(3−ス
ルホプロピル)−オキサカルボシアニンナトリウム塩
(1.6×10-4モル/銀1モル)及び1,3ジエチル
−6−トリフロロメチル−2−[3−(1,3−ジエチ
ル−6−トリフロロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H
−ベンツイミダゾ−ル−2−イリデン)−1−プロペニ
ル]1H−ベンツイミダゾリウム(3.3×10-5モル
/銀1モル)、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(1.5×
10-3モル/銀1モル)を加えた。
【0049】
【化11】
【0050】上記乳剤を銀量が平米当たり3.0gにな
るように塗布した。更に乳剤層の上に平均粒子径3μm
の酸化珪素のマット剤を含むゼラチンを平米当たり0.
8g付けた保護層を設けた。乳剤層と保護層の間にはゼ
ラチン中間層を付けた。塗布乾燥された試料を48%の
湿度下で8時間放置した後、2つに分けて黒色の20μ
mのポリエチレンシートに包装して一方は、25℃で、
一方は60℃でそれぞれ3日間保存した。この試料をス
テップウエッジで露光して下記組成の現像液及び定着液
で現像処理をした。処理条件は現像を35℃4秒、定着
を30℃3秒、乾燥を60℃4秒に設定した。乾燥促進
のために1.2キロワット遠赤外線ヒーターを採用し
た。
【0051】感度は濃度カブリ+0.1の濃度を与える
露光量の対数で値が大きいほど感度が高くなるようにと
った。保存性の評価は、乳剤を塗布し作製した試料を2
3℃相対湿度60%で24時間調湿したのち、水分及び
空気通過を遮断する厚さ7μmのポリエチレンシートに
密封し、55℃7日間保存して試験した。耐圧試験は、
自動現像機の現像部の10組からなる対向式搬送ローラ
ーの5組の距離を短くして荷重が1cm2当たり10k
gかかるよう調節して幅20cm長さ30cmの未露光
試験試料を処理した。この試験片の黒化度を目視観察で
5段階評価をした。黒化が観察されないレベルを5と
し、黒化が最も大きいレベルを1とし、実用限界レベル
を3とした。
【0052】使用した現像液の組成は、 1−フェニル−3−ピラゾリドン 3g イソアスコルビン酸 130g 5−ニトロインダゾール 0.250g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.06g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.06g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸 0.3g 臭化カリウム 3.0g 亜硫酸ナトリウム 50g 水酸化カリウム 30g 硼酸 10g N−n−ブチルジエタノールアミン 15g エチレンジアミン二琥珀酸二酢酸 1.0g 水を加えて1リットルとし、pHは10.20に調節し
た。
【0053】使用した定着液の組成は チオ硫酸ナトリウム(72.5%W/V) 240ミリリットル 亜流酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6.0g クエン酸ナトリウム・2水塩 2.0g 酢酸(90%W/V水溶液) 13ミリリットル 硫酸(50%W/V水溶液) 6ミリリットル 硫酸アルミニウム (Al23換算含量が8.1%W/Vの水溶液) 26.5ミリリットル 水を加えて1リットルとし、pHを5.0に調節した。
【0054】
【表1】
【0055】本発明の化合物を使用すると、耐圧性に優
れて感度が高くカブリが低い性能が得られることと、高
温高湿の保存性に優れることがわかる。
【0056】実施例2 実施例1と同様に試料を調製し、性能を評価したが、こ
こでは粒子形成中に一般式(1)で示される化合物を添
加する代わりに化学増感時にそれぞれ添加した。現像処
理及び評価方法は実施例1と同様に行い、結果を表2に
示す。
【0057】
【表2】
【0058】本発明の化合物を化学増感時に使用する
と、耐圧性に優れ感度が高くカブリの低い性能が得られ
ることがわかる。
【0059】実施例3 実施例2と同様に試料を作製したが、ここでは粒子形成
後、乳剤に化合物aを添加して凝集沈澱させ上澄みを排
出脱塩処理をするとき、一般式(1)で示される化合物
を同時に添加して実施した。また、乳剤に化合物aを添
加することなく、一般式(1)で示される化合物を添加
したのち、限外濾過膜法でハロゲン化アルカリ塩の濃度
を1000分の1までに脱塩処理をした乳剤を別に試験
した(試料No.25)。結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】本発明の化合部物を凝集脱塩及び限外濾過
脱塩時に使用すると、耐圧性に優れるばかりでなく、高
湿に保存しても、カブリの低い性能がえられた。
【0062】実施例4 Xレイ用オルソ感光材料を作成し写真性能及び物性を評
価した。ブルーに着色した厚さ175μmのポリエチレ
ンテレフタレート支持体の両面にコロナ放電を交流正弦
波形放電周波数30kHz、クリアランス1.5mm、
0.36kV・A・分/m2で処理した後、更にスチレ
ン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体を0.3μ
mの厚さで塗布した。この接着層の上に平均粒子径20
nmの12%のアンチモンを含む酸化錫微粒子帯電防止
層を塗設し、それぞれ下記組成の横断光遮断層、乳剤層
及び保護層を塗布し試料を作成した。尚、横断光遮断層
に使用した染料の微粒子分散物は、高速インペラー分散
機を使用して平均粒子径120nm、粒子径の分散度は
変動係数で5%以内であった。
【0063】第1層(横断光遮断層)下記添加量は平米
当りのミリグラム数を示す。
【0064】 染料の微粒子分散物(下記記載の染料b) 120 シリカ(SiO2)平均粒子径3μm 6 C1225O(CH2CH2O)12H 7 C1225O(CH2CH2O)2SO3Na 4 C1733CON(CH3)CH2CH2SO3Na 3 C91964O[CH2CH(CH2OH)]12OH 3 ポリエチルアクリレートラテックス(数平均分子量44万) 10 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(数平均分子量26万) 20 N−メチルイソチアゾール−3−オン 2 アルカリ処理ゼラチン 120 第2層(低感度乳剤層) ハロゲン化銀乳剤として表4記載の(100)面からな
るハロゲン化銀粒子を作製し、脱塩後に本発明の一般式
(1)で示される化合物を添加して10分後に、銀1モ
ル当たりハイポ2×10-6モル、ロダンカリを3.2×
10-4モル、塩化金酸を2.6×10-6モル、トリフェ
ニルホスホニウムセレナイド1.4×10-6モルで増感
した。
【0065】化学増感後に乳剤には下記の添加剤をミリ
グラム/m2になるように加えた。オルソシアニン色素
として5,5’−ジクロロ−9−エチル−3,3’−ビ
ス(3−スルホプロピル)−オキサカルボシアニンナト
リウム塩(dye−aと省略する)(1.6×10-4
ル/銀1モル)及び1,3−ジエチル−6−トリフロロ
メチル−2−[3−(1,3−ジエチル−6−トリフロ
ロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンツイミダゾ
−ル−2−イリデン)−1−プロペニル]−1H−ベン
ツイミダゾリウム(3.3×10-5モル/銀1モル)、
安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラアザインデン(1.2×10-4モル/銀
1モル)を加えた。
【0066】 C91964(CH2CH2O)12−SO3Na 23 C49OCH2CH(OH)CH2N(COCH32 26 ポリエチルアクリレートラテックス(数平均分子量50万) 300 コロイダルシリカ(平均粒子径60nm) 28 還元処理葡萄糖(数平均分子量880) 26 デキストラン(数平均分子量880) 34 一般式(1)で示される化合物 633 1−(p−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール 5 5−メチルベンゾトリアゾール 6 ポリビニルピロリドン(数平均分子量30万) 240 ゼラチンの付き量が平米当たり1.3g、銀の付き量が
1.4gに乳剤を塗布した。
【0067】第3層(高感度乳剤層) ハロゲン化銀乳剤として表4記載のハロゲン化銀粒子を
作製し、脱塩後によく分散された乳剤に本発明の化合物
を銀1モル当たり3×10-3モル添加し、10分後に銀
1モル当たりハイポ3×10-6モル、ロダンカリを4.
2×10-4モル、塩化金酸を3.6×10-6モル、トリ
フェニルホスホセレナイドを3.4×10-6モルで増感
した。
【0068】化学増感後の乳剤には下記の添加剤をミリ
グラム/m2となるように加えた。オルソシアニン色素
として低感度乳剤層に添加したdye−aを1.6×1
-4モル/銀1モル)及び1,3ジエチル−6−トリフ
ロロメチル−2−[3−(1,3−ジエチル−6−トリ
フロロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンツイミ
ダゾ−ル−2−イリデン)−1−プロペニル]1H−ベ
ンツイミダゾリウム(3.3×10-5モル/銀1モ
ル)、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン(1.2×10-3モル
/銀1モル)を加えた。
【0069】 C91964(CH2CH2O)6−SO3Na 23 C49OCH2CH(OH)CH2N(COCH32 26 ポリエチルアクリレートラテックス(数平均分子量50万) 300 コロイダルシリカ(平均粒子径60nm) 28 還元処理葡萄糖(数平均分子量880) 36 デキストラン(数平均分子量980) 24 一般式(1)で示される化合物 140 1−(p−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール 4 5−メチルベンゾトリアゾール 5 2,5−チアジアゾール 2 ゼラチンの付き量が平米当たり1.1g、銀の付き量が
0.08gに乳剤を塗布した。
【0070】 第4層(保護層下層) ゼラチン 387 ポリビニルピロリドン(数平均分子量26万) 23 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 6 第5層(保護層上層) アルカリ処理ゼラチン 823 PMMA(平均粒子径3.5μm)(マット剤) 22 C91964(CH2CH2O)−SO3Na 22 C817SO3K 21 C817SO2N(C37)−N(CH2CH2O)10 −(CH2CH2CH24H 21 C817SO2N(C37)−N(CH2CH2O)10 −CH2CH2SO3K 22 C1112CONH(CH2CH2O)5H 23 ポリビニルピロリドン(数平均分子量12万) 200 C49CH(C25)CH2OCOCH2CH(SO3Na)COO −CH2CH(C25)C49 22 赤外線センサー検出用染料(下記記載の染料c) 88
【0071】
【化12】
【0072】試料の塗布は、横断光遮断層から保護層ま
での4層を分速356mのカーテン塗布機により同時重
層して塗布した。また、現像シートも同様に3層同時上
層した。各試料の乾燥条件は、減率乾燥部分を60秒以
内に乾球温度46℃、相対湿度2%以下であった。尚、
化学増感時にdye−aを一般式(1)の化合物と同時
に添加した乳剤を調製し、増感色素存在下の化学増感試
料35及び36を作製した。
【0073】センシメトリー感度の算出は緑色光にて
0.1秒露光を与えたのち、実施例1と同様な処理をし
た。感度はカブリ+1.0の濃度を与える露光量の逆数
で表した。鮮鋭性と保存性の評価は、乳剤を塗布し作成
した試料を23℃相対湿度63%で24時間調湿したの
ち、水分及び空気通過を遮断する包装紙に密封し、52
℃2.8日間保存して試験した。圧力耐性評価は実施例
1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0074】
【表4】
【0075】本発明の一般式(1)で示される化合物を
使用すると、耐圧性に優れ高感度、低カブリ、保存性の
良い性能が得られることがわかる。更に、化学増感時に
増感色素と併用すると感度も高く、耐圧性に優れている
ことがわかる。
【0076】実施例5 実施例1と同様に実験にしたが、ここでは乳剤形成時で
はなく、化学増感後の乳剤塗布液に一般式(1)で示さ
れる化合物を微粒子に分散して使用した。微粒子化は、
高速インペラー分散機を使用して、ジイソプロピルナフ
タレンスルホン酸ナトリウムを固形分で0.2%含み、
一般式(1)の化合物を30%含む水溶液で平均粒子径
を88nmまでに分散した。実施例1と同様に評価し、
結果を表5に示す。
【0077】
【表5】
【0078】本発明の一般式(1)で示される化合物を
微粒子水溶液で塗布液に添加して試料を作製した場合、
耐圧性に優れ、高感度、低カブリで保存性のよい性能が
得られることがわかる。
【0079】
【発明の効果】本発明により、耐圧性に優れ、高感度、
低カブリで保存性のよい性能のハロゲン化銀写真感光材
料が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に下記一般式(1)で示される
    化合物で処理されたハロゲン化銀乳剤を含む親水性コロ
    イド層を少なくとも1層有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、L1及びL2は2価の連結基を表し、>C=0に
    それぞれ、酸素原子又は窒素原子を介して接続する。m
    及びnは0又は1を表す。Aは窒素原子を少なくとも2
    つ有するヘテロ環を有する基であり、Bは窒素原子を少
    なくとも1つ有するヘテロ環基を表す。〕
JP30905596A 1996-11-20 1996-11-20 耐圧性の改良されたハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH10148903A (ja)

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