JPH10147267A - クローラ車両 - Google Patents

クローラ車両

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JPH10147267A
JPH10147267A JP20194697A JP20194697A JPH10147267A JP H10147267 A JPH10147267 A JP H10147267A JP 20194697 A JP20194697 A JP 20194697A JP 20194697 A JP20194697 A JP 20194697A JP H10147267 A JPH10147267 A JP H10147267A
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wheel
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嘉昌 木村
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俊一 柴崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クローラユニットの設置スペースを車両前後
方向に大きくしたり、車体との干渉防止用のストッパを
設けたりする必要をなくす。 【解決手段】 駆動輪18を軸支する固定フレーム28
は駆動軸32回りに回転不可の状態で支持されており、
この固定フレーム28の下端部に前側転動輪20及び後
側転動輪22を各々軸支しかつ連結する揺動フレーム3
0が揺動可能に連結されている。従って、路面の凹凸を
乗り越える際には、揺動フレーム30が揺動してクロー
ラ26の形状を変更させることで乗り越えることができ
る。よって、前側転動輪20の前方への張り出し量及び
後側転動輪22の後方への張り出し量が減少するので、
クローラユニット16の設置スペースであるタイヤ設置
スペース14を拡大する必要もなく、又ストッパも廃止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動輪を駆動回転
させることによって、駆動輪、前側転動輪、及び後側転
動輪に巻き掛けられたクローラを巻掛方向へ移動させて
走行するクローラ車両に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤが装着された通常の車両をクロー
ラ車両に変更する方法として、側面視で二等辺三角形状
を成すクローラユニットをタイヤに代えて装着する方法
がある。この種のクローラユニットとして適用し得る構
成が実開昭62−25286号公報に開示されており、
以下に説明する。
【0003】図18に示されるように、クローラユニッ
ト100は、車両の駆動軸102に離脱可能に装着され
たスプロケット状の駆動輪104と、この駆動輪104
の下方前後に配置された一対の転動輪106と、これら
の駆動輪104及び一対の転動輪106をそれぞれ軸支
すると共に相互に連結する略逆T字形のフレーム108
と、このフレーム108の下縁側に所定の間隔を開けて
配置された一対の中間転動輪110と、を主要構成要素
として構成されている。
【0004】より具体的には、クローラ112の中央部
には、駆動輪104の歯部114が係合される複数の係
合孔116が所定の間隔で形成されている。また、クロ
ーラ112における係合孔116の両側には突起118
が所定の間隔でそれぞれ形成されており、これらの突起
118間(即ち、係合孔116上)に前後一対の転動輪
106及び中間転動輪110が転接されるようになって
いる(図19参照)。さらに、各中間転動輪110の転
動中心軸120同士はリーフスプリング122によって
連結されており、このリーフスプリング122の付勢力
によって一対の中間転動輪110は常時下方へ押圧付勢
されている。
【0005】上記構成によれば、駆動輪104の歯部1
14がクローラ112の係合孔116に係合されている
ため、駆動輪104が駆動回転するとクローラ112が
前後に配置された転動輪106及び中間転動輪110に
案内されて移動する。このとき、リーフスプリング12
2の付勢力を受けている中間転動輪110を介して、ク
ローラ112はその底部中央のみが下方へ膨出されてい
るため、車両重量が加わったとしてもクローラ112の
接地面積は減少する。このため、車両の旋回が容易にな
る。加えて、仮に中間転動輪110を上述したフレーム
108の下縁側に直接軸支させた場合には、中間転動輪
110がクローラ112の係合孔116を乗り越える際
にフレーム108が上下に振動するという不利がある
が、上記構成によれば中間転動輪110の上下動をリー
フスプリング122の弾性変形によって吸収することが
できるため、中間転動輪110の振動がフレーム108
に伝達されるのを抑制することができる。以上が上記公
報に開示された構成の主な内容である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された構成による場合、駆動輪104及び前後
に配置された転動輪106を各々軸支して相互に連結す
るフレーム108が剛体的に一体化された部品として構
成されているため、路面の凹凸を転動輪106が乗り越
える際には、フレーム108の揺動中心軸となる駆動軸
102回りにフレーム108が振り子運動的に揺動しな
ければならない。換言すれば、上記構成による場合、路
面の凹凸を乗り越えるためには、駆動輪104及び一対
の転動輪106によって構成される側面視でのクローラ
形状(二等辺三角形状)を変形させることなく乗り越え
る必要がある。このため、フレーム108が駆動軸10
2回りに揺動した際に、前側の転動輪106又は後側の
転動輪106が前方側又は後方側へ大きく張り出し、張
り出した方の転動輪106(正確にはクローラ112に
おける当該転動輪106への巻掛部分)が車体に干渉し
やすくなる。
【0007】従って、上記構成を採る場合には、予め
(設計段階で)クローラユニット100の設置スペース
(タイヤとの互換性を考慮すると、タイヤ設置スペー
ス)をフレーム108の揺動方向(車両前後方向)に大
きく確保しておく、車体とクローラ112とが干渉する
のを防止するためのストッパを設けておく、等の対策を
講じる必要がある。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、クローラユニ
ットの設置スペースを車両前後方向に大きくしたり、車
体との干渉防止用のストッパを設けたりする必要がない
クローラ車両を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るクローラ車両は、駆動力を受けて駆動回転する駆動
軸に固定され、駆動軸と共に回転する駆動輪と、この駆
動輪の下方前後に配置された前側転動輪及び後側転動輪
と、駆動輪、前側転動輪、及び後側転動輪に巻き掛けら
れると共に駆動輪が回転することによって巻掛方向へ移
動するクローラと、駆動軸を軸支すると共に駆動軸回り
に回転不可の状態で車体側に支持された固定フレーム
と、前側転動輪と後側転動輪とを連結すると共に前側転
動輪及び後側転動輪をそれぞれ軸支し、揺動中心軸が駆
動軸よりも下方に位置されるように固定フレームに揺動
可能に連結された揺動フレームと、を有することを特徴
としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1に記載の発明において、側面視で前側転動
輪の転動中心軸と後側転動輪の転動中心軸とを結ぶ線分
より下方の領域内に、揺動中心軸を配置した、ことを特
徴としている。
【0011】請求項3記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前側
転動輪と後側転動輪との間に中間転動輪を配置し、さら
に、中間転動輪の転動中心位置と揺動フレームの揺動中
心位置とを一致させた、ことを特徴としている。
【0012】請求項4記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明にお
いて、駆動輪を挟む両側にて、固定フレームを駆動軸に
対して支持させた、ことを特徴としている。
【0013】請求項5記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明にお
いて、前側転動輪及び後側転動輪の少なくとも一方が、
半径方向に弾性変形可能な環状とされていることを特徴
としている。
【0014】請求項6記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項5に記載の発明において、前側転動輪又は後
側転動輪に接触して揺動フレームの揺動角を一定の範囲
に制限する制限部材を有することを特徴としている。
【0015】請求項7記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項6に記載の発明において、制限部材が前側転
動輪又は後側転動輪の回転中心と平行な回転軸回りに回
転可能とされた回転体であることを特徴としている。
【0016】請求項8記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の発明にお
いて、固定フレームに、揺動フレームに接触して揺動フ
レームの揺動角を一定の範囲に制限する接触部材を設け
た、ことを特徴としている。
【0017】請求項1記載の本発明によれば、駆動力を
受けて駆動軸が駆動回転すると、これに伴って駆動輪が
回転する。このため、駆動輪及びその下方前後に配置さ
れた前側転動輪及び後側転動輪に巻き掛けられたクロー
ラがその巻掛方向へ移動する。これにより、クローラ車
両が走行する。
【0018】ここで、本発明では、一体的かつ剛体的な
単一のフレームによって駆動輪、前側転動輪、及び後側
転動輪を軸支するのではなく、駆動輪を軸支する固定フ
レームと前側転動輪及び後側転動輪をそれぞれ軸支しか
つ両者を連結する揺動フレームとにフレームを分割し、
更に固定フレームを駆動軸回りに回転不可の状態で車体
側に支持させると共に、揺動中心軸が駆動軸よりも下方
に位置されるように揺動フレームを固定フレームに揺動
可能に連結させたので、走行中の路面の凹凸に応じて揺
動フレームが揺動中心軸回りに揺動することにより、側
面視で駆動輪、前側転動輪、後側転動輪の三者によって
構成されるクローラ形状(三角形状)を変形させること
ができる。このため、この変形を利用することで、前側
転動輪又は後側転動輪の前方又は後方への張り出し量を
減少させることができる。
【0019】請求項2記載の本発明によれば、側面視で
前側転動輪の転動中心軸と後側転動輪の転動中心軸とを
結ぶ線分より下方の領域内に、揺動中心軸を配置したの
で、前側転動輪の転動中心軸と揺動中心軸とを結ぶ線分
並びに後側転動輪の転動中心軸と揺動中心軸とを結ぶ線
分は必ず上方傾斜となる。このため、路面の凸部を乗り
越える際に前側転動輪の転動中心軸に荷重が入力された
場合を例にとれば、揺動フレームの荷重入力側の端部に
これを上方かつ後方へ変位させる分力が発生する。逆
に、路面の凸部を乗り越える際に後側転動輪の転動中心
軸に荷重が入力された場合を例にとれば、揺動フレーム
の荷重入力側の端部にこれを上方かつ前方へ変位させる
分力が発生する。従って、本発明によれば、揺動フレー
ムが揺動した際の前側転動輪又は後側転動輪の前方又は
後方への張り出し量を最小、即ち張り出し量を無くすこ
とができる。
【0020】請求項3記載の本発明によれば、前側転動
輪と後側転動輪との間に配置される中間転動輪の転動中
心位置と揺動フレームの揺動中心位置とを一致させたの
で、両者の中心位置が同軸上に位置される分(即ち、両
者の中心位置を偏心して配置させない分)、駆動輪、前
側転動輪、後側転動輪、クローラ、固定フレーム、揺動
フレーム、中間転動輪といった要素で構成される一つの
系(ユニット)が小型化される。
【0021】請求項4記載の本発明の作用は、以下の通
りである。車両走行時の路面荷重はクローラの底部から
前側転動輪乃至後側転動輪を介して揺動フレームに入力
された後、固定フレームに伝達される。そして、最終的
には、固定フレームの車体側への支持点に当該荷重が伝
達される。
【0022】ここで、本発明では、駆動輪を挟む両側に
て、固定フレームを車体側の要素である駆動軸に対して
支持させたので、固定フレームは駆動輪を挟んで車体側
に両持ち支持されることになる。
【0023】請求項5記載の本発明によれば、揺動アー
ムの揺動によって、側面視で駆動輪、前側転動輪、及び
後側転動輪の三者によって構成されるクローラ形状(三
角形状)が変形し、クローラの巻掛長が変化しても、前
側転動輪及び後側転動輪の少なくとも一方が、半径方向
に弾性変形することにより、クローラ自体の長さと、ク
ローラ巻掛長との差を吸収する。これにより、クローラ
の駆動輪、前側転動輪、及び後側転動輪からの外れを防
止できる。
【0024】請求項6記載の本発明によれば、揺動フレ
ームの揺動角が一定の範囲に制限され、過度に揺動しな
いので、クローラの駆動輪、前側転動輪、及び後側転動
輪からの外れを防止できる。また、制限部材は、半径方
向に弾性変形可能な環状とされた前側転動輪又は後側転
動輪に接触して、揺動フレームの揺動角を一定の範囲に
制限するので、接触の際の衝撃が緩和される。これによ
り、制限部材の耐久性が向上すると共に、接触時の異音
の発生を防止できる。
【0025】請求項7記載の本発明によれば、制限部材
は、前側転動輪又は後側転動輪に接触すると、前側転動
輪又は後側転動輪と共に回転する。これにより、回転体
(制限部材)と前側転動輪又は後側転動輪との擦れがな
くなるので、前側転動輪又は後側転動輪の回転抵抗が増
大しない。さらに、制限部材や前側転動輪、後側転動輪
の損傷や、擦れ音の発生を防止できる。
【0026】請求項8記載の本発明によれば、揺動フレ
ームの揺動角が一定の範囲に制限され、過度に揺動しな
いので、クローラの駆動輪、前側転動輪、及び後側転動
輪からの外れを防止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕以下、図1〜図6を用いて、第1実施
形態について説明する。なお、この第1実施形態が、請
求項1、請求項2、請求項4及び請求項8に記載の本発
明の一実施形態に相当する。
【0028】図3には、本実施形態に係るクローラ車両
10の概略構成図が示されている。この図に示されるよ
うに、クローラ車両10は、RV車等における通常の車
両本体12と、この車両本体12におけるタイヤ設置ス
ペース14内に前輪及び後輪のタイヤに代えてそれぞれ
取り付けられたクローラユニット16と、によって構成
されている。
【0029】図1には上述したクローラユニット16の
要部拡大構成図が概略的に示されており、又図2にはそ
の中央縦断面図が示されている。以下、これらの図を用
いて、クローラユニット16の構成について説明する。
【0030】クローラユニット16は、駆動輪18、前
側転動輪20、後側転動輪22、中間転動輪24、クロ
ーラ26、固定フレーム28、揺動フレーム30といっ
た部品を主要構成要素として構成されている。以下、こ
の順に各構成要素を説明する。
【0031】駆動力を受けて駆動回転する駆動軸32
は、車体側に配設されたハブベアリングケース34に軸
支されている。この駆動軸32の先端部32A側には、
スプロケット状の駆動輪18が同軸上に固定されてい
る。従って、駆動軸32が駆動回転すると、駆動輪18
も駆動回転する。なお、駆動軸32の先端部32Aは、
駆動輪18を貫通している。また、駆動輪18の内側に
隣接して配置されているのは、駆動輪制動用のドラムブ
レーキ36である。
【0032】駆動輪18の下方前側には、駆動輪18よ
りも小径とされかつ車両幅方向に並設された一対の前側
転動輪20が配置されている。また、駆動輪18の下方
後側には、前側転動輪20と同径とされかつ車両幅方向
に並設された一対の後側転動輪22が配置されている。
さらに、前側転動輪20と後側転動輪22との間には、
前側転動輪20及び後側転動輪22よりも小径とされか
つ車両幅方向に並設された前後各一対の中間転動輪24
が配置されている。なお、駆動輪18、前側転動輪2
0、後側転動輪22、及び中間転動輪24の大小関係
は、減速比即ちギヤ比(駆動輪18に対する要素)、段
差乗り越し性能(前側転動輪20、後側転動輪22に対
する要素)、接地面に対する安定性(中間転動輪24に
対する要素)、他部材との干渉即ち搭載性等の観点から
適宜変更される。また、上記前側転動輪20、後側転動
輪22、及び中間転動輪24が車両幅方向に並設されて
いるのは、後述する固定フレーム28に対する揺動フレ
ーム30の揺動時に、前側転動輪20、後側転動輪2
2、及び中間転動輪24が駆動輪18と干渉するのを避
けるため、及びクローラ26に対する押圧点(押圧面
積)を車両前後方向及び車両幅方向に均等に配分させて
接地面を安定させるためである。
【0033】上述した駆動輪18、前側転動輪20、後
側転動輪22、及び中間転動輪24の外周部には、無端
ベルト状のクローラ26が所定のテンションが付与され
た状態で巻き掛けられている。従って、側面視では、ク
ローラ26は二等辺三角形状の閉ルーフを形成してい
る。
【0034】クローラ26の内周面の幅方向中間部に
は、クローラ幅よりも短い所定の幅方向寸法に設定され
た凸部38が一体に形成されている。各々並設される前
側転動輪20、後側転動輪22、及び中間転動輪24
は、この凸部38を挟む両側に位置されている。従っ
て、この凸部38は、前側転動輪20、後側転動輪2
2、及び中間転動輪24の幅方向に対する位置決め手段
として機能すると共に幅方向移動を規制する規制手段と
しても機能している。さらに、凸部38の幅方向中間部
には、スプロケット状の駆動輪18の歯部18Aが係合
可能な直方体形状の複数の係合凹部40が駆動輪18の
ピッチに合わせて所定の間隔で形成されている。従っ
て、駆動輪18の歯部18Aはクローラ26の係合凹部
40に常時係合された状態にあり、駆動輪18が駆動回
転するとクローラ26は駆動回転力を受けてその巻掛方
向へ移動し、更に前側転動輪20及び後側転動輪22に
よって移動方向がそれぞれ変更されるようになってい
る。
【0035】ここで、本実施形態では、上述した駆動輪
18、前側転動輪20、後側転動輪22、中間転動輪2
4、を支持するフレームが固定フレーム28と揺動フレ
ーム30とに二分割されており、以下に詳細に説明す
る。
【0036】固定フレーム28は、略矩形枠状の開断面
として構成されている。具体的には、固定フレーム28
は、駆動輪18の下方に配置され駆動輪18の軸方向を
長手方向とするシャフト状の底部28A(この底部28
Aが請求項1に記載の発明における「揺動中心軸」に相
当)と、この底部28Aの長手方向の両端部から上方へ
屈曲されて駆動輪18を挟んで平行に配置される一対の
側部28B、28Cと、各側部28B、28Cの上端部
から駆動輪18側へ各々屈曲されて底部28Aと平行に
配置される一対の頂部28D、28Eと、によって構成
されている。
【0037】固定フレーム28の内側の頂部28Dは、
前述したハブベアリングケース34の下端部に固定され
ている。また、固定フレーム28の外側の頂部28Eの
内端側には円筒形のベアリング収容部42が一体に形成
されており、このベアリング収容部42には駆動軸32
の先端部32Aが圧入されてこれを軸支するベアリング
44(インナレース、アウタレースは図示省略)が収容
されている。従って、駆動輪18に駆動力を伝達する駆
動軸32は、固定フレーム28の頂部28D、28E
(即ち、固定フレーム28の上端部)にハブベアリング
ケース34及びベアリング44を介して軸支されてい
る。
【0038】さらに、上述した構成から判るように、組
付状態では固定フレーム28が駆動軸32回りに回転す
ることはなく、又固定フレーム28は車体側の一要素で
ある駆動軸32に対して駆動輪18を挟む両側(駆動軸
32におけるハブベアリングケース34の配設部位及び
ベアリング44の配設部位)にて二点支持(即ち、両持
ち支持)されている。
【0039】また、図1に示すように、固定フレーム2
8の上下方向略中央からは、車両前方向及び車両後方向
に突出する板状の支持板29が、固定フレーム28と一
体的に形成されている。支持板29の底面には、車両前
方側及び車両後方側に、接触部材としてのゴム体31が
固着されている。従って、ゴム体31は、支持板29を
介して固定フレーム28に設けられていることになる。
【0040】このゴム体31は、ゴムにより、下端側に
向かって先細り状とされた略逆円錐形に形成されてい
る。
【0041】揺動フレーム30が揺動していない状態で
は、ゴム体31の下端は、揺動フレーム30の上面と所
定の間隔をあけて対向しているが、揺動フレーム30が
揺動すると、揺動フレーム30の上面がゴム体31を押
圧するため、ゴム体31が弾性変形する。この弾性変形
により、揺動フレーム30の揺動による回転運動エネル
ギーが吸収されると共に、揺動角が一定の範囲に制限さ
れる。
【0042】なお、このように、揺動した揺動フレーム
30に接触して、揺動角を一定の範囲に制限できる構成
であれば、ゴム体31の取付構造は上記したものに限ら
れず、例えば、支持板29を介することなく、固定フレ
ーム28に直接取り付けてもよい。また、接触部材とし
ては、上記したゴム製のゴム体31に限られず、弾性変
形可能な材料で形成されていればよい。さらに、接触部
材の形状も上記したものに限られない。
【0043】一方、揺動フレーム30は車両前後方向を
長手方向とした長尺状の部材であり、側面視で固定フレ
ーム28の側部28Cに直交して水平に配置された基部
30Aと、この基部30Aの前端側から屈曲されて前方
斜め上方側へ延出された前側傾斜部30Bと、基部30
Aの後端側から屈曲されて後方斜め上方側へ延出された
後側傾斜部30Cと、によって構成されている。
【0044】前側傾斜部30Bの先端部には、前側転動
輪20の転動中心軸としての前側転動軸46が軸支され
ている。同様に、後側傾斜部30Cの先端部には、後側
転動輪22の転動中心軸としての後側転動軸48が軸支
されている。さらに、基部30Aの前端側及び後端側に
は、中間転動輪24の転動中心軸としての中間転動軸5
0がそれぞれ軸支されている。従って、上記前側転動輪
20、後側転動輪22、及び中間転動輪24は、揺動フ
レーム30によって連結されている。
【0045】さらに、揺動フレーム30は、ベアリング
54を介して固定フレーム28の底部28Aに揺動可能
に軸支されている。従って、固定フレーム28の底部2
8Aは、揺動フレーム30の揺動中心軸として機能す
る。さらに、揺動フレーム30の揺動中心軸(即ち、固
定フレーム28の底部28A)は、接地面を構成するク
ローラ26の底部26Aに近接して配置されている。従
って、揺動フレーム30の揺動中心軸(底部28A)と
前側転動輪20の転動中心となる前側転動軸46及び後
側転動輪22の転動中心となる後側転動軸48とを結ぶ
線分Rは側面視で略水平とされており、より具体的には
揺動フレーム30の揺動中心軸は前側転動軸46と後側
転動軸48とを結ぶ線分Pよりも所定距離だけ下方へオ
フセットされている。
【0046】以下に、本実施形態の作用並びに効果を説
明する。駆動力を受けて駆動軸32が駆動回転すると、
駆動軸32に固定された駆動輪18が回転する。この駆
動輪18の歯部18Aはクローラ26の係合凹部40に
係合されていることから、駆動輪18が回転すると、駆
動輪18、前側転動輪20、後側転動輪、及び中間転動
輪24に巻き掛けられたクローラ26が、その巻掛方向
へと(側面視で二等辺三角形状のクローラ閉ルーフに沿
って)移動して走行状態となる。
【0047】ここで、平坦な路面を走行する場合には、
本実施形態に係るクローラ車両10は、図1に実線で示
される如く通常状態のクローラ形状(二等辺三角形状)
を維持しながら走行することになる。一方、積雪地、耕
作地、浜辺等の砂地、湿地、泥地等のように凹凸の多い
路面を走行する場合には、本実施形態に係るクローラ車
両10は、クローラ形状を二等辺三角形状から不等辺三
角形状に変形させながら走行していく。以下、この点に
重点を置いて説明する。
【0048】例えば、図4に示されるように、駆動輪1
8、前側転動輪20、後側転動輪22、中間転動輪24
を各々軸支して相互に連結するフレーム56が図示の如
く剛体的な一体構成品として構成されているクローラユ
ニット58の場合(従来構造に相当する構成の場合)に
おいて、路面前方にある凸部を乗り越えようとした場
合、このフレーム56の揺動中心軸は駆動軸32となる
ため、フレーム56は駆動軸32回りに振り子運動的に
時計方向へ揺動して前側転動輪20を上昇させることに
なる。しかも、この場合、前側転動輪20の転動中心と
なる前側転動軸46とフレーム56の揺動中心となる駆
動軸32とを結んだ線分Qが比較的勾配が大きい下方傾
斜となる。これらのことから、フレーム56の揺動に伴
う前側転動輪20の移動軌跡は、必ず車両前方(かつ車
両上方)となり、前側転動輪20の前方への張り出し量
が増加してしまう。このため、上記フレーム構造のクロ
ーラユニット58を本実施形態に係るクローラ車両10
における車両本体12のタイヤ設置スペース14内に装
着させると、前側転動輪20(正確にはそれに巻き掛け
られているクローラ26)がホイールハウス等の車体側
構成部材に干渉する。なお、以上の内容は、後側転動輪
22についても同様に当てはまる。従って、上記不具合
を解消するためには、予めタイヤ設置スペース14をフ
レーム56の揺動方向(車両前後方向)に拡張したり、
車体側構成部材と干渉する前にクローラ26の揺動を規
制するストッパを設ける等の対策を講じる必要があり、
その点において不利になる。
【0049】これに対し、本実施形態では、駆動輪18
を軸支する固定フレーム28と、前側転動輪20及び後
側転動輪22をそれぞれ軸支しかつ両者を連結する揺動
フレーム30と、にフレームを分割し、更に固定フレー
ム28を駆動軸32回りに回転不可の状態で車体側に支
持させると共に、揺動中心軸となる固定フレーム28の
底部28Aが駆動軸32よりも下方に位置されるように
揺動フレーム30を固定フレーム28に揺動可能に連結
させたので、路面の凹凸を乗り越えるに際しては、固定
フレーム28は不動のまま、揺動フレーム30のみがク
ローラ26の接地面に近接した位置にある揺動中心軸
(底部28A)回りに揺動して、クローラ形状を二等辺
三角形状から不等辺三角形状に変形させて乗り越えるこ
とができる。従って、このクローラ形状の変形を利用す
れば、前側転動輪20又は後側転動輪22の前方又は後
方への張り出し量を減少させることができる。この結
果、本実施形態によれば、通常のタイヤ設置スペース1
4にクローラユニット16を装着させても、前側転動輪
20又は後側転動輪22が車体側構成部材に干渉するこ
とはない。よって、本実施形態によれば、前述した従来
構造を採る場合に比し、タイヤ設置スペース14を削減
することができ、又ストッパを廃止することができる。
【0050】また、ストッパを廃止することができるこ
とから、部品点数及びコストの削減並びにストッパとの
当接による異音、振動の発生防止を図ることができる。
加えて、タイヤ設置スペース14を拡張せずにストッパ
を設ける構成を採った場合には、結果的にはクローラユ
ニット58の乗り越え可能な凹凸の高さが制限される
(即ち、大きな凹凸を乗り越えることはできなくなる)
が、本実施形態によればそのような不利は生じない。
【0051】さらに、本実施形態では、側面視で前側転
動輪20の転動中心軸となる前側転動軸46及び後側転
動輪22の転動中心軸となる後側転動軸48とを結ぶ線
分Pよりも下方の領域内に、揺動中心軸となる固定フレ
ーム28の底部28Aを配置したので、揺動中心軸と前
側転動軸46とを結ぶ線分並びに揺動中心軸と後側転動
軸48とを結ぶ線分はいずれも上方傾斜となる。このた
め、路面の凸部を乗り越える際に前側転動輪20の転動
中心軸46に荷重が入力された場合を例にとれば、揺動
フレーム30の荷重入力側の端部にこれを上方かつ後方
へ変位させる分力が発生する。逆に、路面の凸部を乗り
越える際に後側転動輪22の転動中心軸48に荷重が入
力された場合を例にとれば、揺動フレーム30の荷重入
力側の端部にこれを上方かつ前方へ変位させる分力が発
生する。従って、本実施形態によれば、揺動フレーム3
0が揺動した際の前側転動輪20又は後側転動輪22の
前方又は後方への張り出し量を最小、即ち張り出し量を
無くすことができる。この結果、前述した効果(タイヤ
設置スペース14の削減、ストッパの廃止)の確実化を
図ることができる。
【0052】また、本実施形態によれば、駆動輪18を
軸支しかつ揺動フレーム30を揺動可能に支持する固定
フレーム28を車体側(駆動軸32)に対して駆動輪1
8を挟む両側にて両持ち支持させたので、固定フレーム
28ひいてはクローラユニット16の車両幅方向への揺
動(ぐらつき)に対する剛性を向上させることができ
る。つまり、クローラ車両10の走行時に作用する路面
荷重はクローラ26の底部26Aから前側駆動輪18、
後側駆動輪18、中間駆動輪18を介して揺動フレーム
30に入力された後、揺動フレーム30が連結されてい
る固定フレーム28に伝達され、最終的には固定フレー
ム28の車体側への支持点に伝達される。ここで、仮に
固定フレームが車体側に片持ち支持されていた場合に
は、固定フレームから車体側への荷重の伝達が不安定に
なるが、本実施形態のように固定フレーム28を車体側
の一要素である駆動軸32に対して駆動輪18を挟む両
側にて両持ち支持させておけば、固定フレーム28から
車体側へ伝達される荷重の荷重伝達経路が安定する。従
って、固定フレーム28ひいてはクローラユニット16
の車両幅方向への揺動(ぐらつき)に対する剛性を向上
させることができる。
【0053】さらに、本実施形態によれば、固定フレー
ム28に対して揺動フレーム30が揺動可能に連結され
てクローラ形状を二等辺三角形状から不等辺三角形状に
変形可能に構成されていることから、図5に示されるよ
うに路面の凸部が直角な段差60であった場合にも、確
実に段差60を乗り越えることができる。
【0054】すなわち、図6に示されるように、駆動輪
18並びに前側転動輪20及び後側転動輪22を相互に
連結するフレームが剛体的な一体構成品である場合(前
述した図4に示される構造の場合)、駆動輪18が進行
方向A(同図(A)参照)に沿って移動して前側転動輪
20が直角な段差60に当接すると、前側転動輪20は
この段差60から比較的大きな押込み力Fを進行方向A
と反対方向に受ける。このため、クローラユニット58
には、フレームの揺動中心となる駆動軸32回りに反転
モーメントMを受ける。その結果、同図(B)に示され
る如く、クローラユニット58は反転モーメントMの作
用方向に回転して段差60を乗り越えるのが困難にな
る。
【0055】これに対し、本実施形態では、固定フレー
ム28に対して揺動フレーム30が揺動可能に連結され
てクローラ形状を二等辺三角形状から不等辺三角形状に
変形可能に構成されているため、図5(A)に示される
如く、前側駆動輪20が段差60に当接すると、前側転
動輪20はこの段差60から押込み力Fを受けるが、こ
の押込み力Fが作用することによって揺動フレーム30
がB方向へ揺動する。その結果、本実施形態によれば、
同図(B)に示される如く、クローラユニット16は段
差60を容易に乗り越えることができる。
【0056】さらに、本実施形態では、固定フレーム2
8の底部28Aを揺動フレーム30の揺動中心軸として
兼用させているので、専用の揺動中心軸を設定する場合
に比し、構造の簡素化を図ることができる。
【0057】また、本実施形態では、クローラユニット
16が側面視で全体的に偏平な二等辺三角形状に構成さ
れるので、クローラ26の接地面を構成する底部26A
の前後長を長く確保することができる。このため、クロ
ーラ26の底部26Aの接地面圧を低下させることがで
きる。
【0058】さらに、本実施形態では、揺動フレーム3
0の揺動角が一定量に達すると、揺動フレーム30の上
面がゴム体31に当たって揺動が制限される。このた
め、揺動フレーム30が過度に揺動して、クローラ26
がクローラユニット16から外れてしまう、ということ
がない。 〔第2実施形態〕次に、図7及び図8を用いて、第2実
施形態について説明する。なお、この第2実施形態が、
請求項1乃至請求項4(特には、請求項3)に記載の本
発明の一実施形態に相当する。また、前述した第1実施
形態と同一の構成部分については、同一番号を付してそ
の説明を省略する。
【0059】これらの図に示されるように、本実施形態
に係るクローラユニット70では、駆動輪18に対して
左右非対称の断面形状を持つ固定フレーム72が用いら
れている。より具体的には、固定フレーム72の外側の
側部72Cを駆動輪18側へ近接して配置させることに
より、揺動フレーム76の揺動中心軸として機能する固
定フレーム72の底部72Aが外側の側部72Cよりも
外方へ突出されている(以下、この突出された部分を
「突出部72A’」と称す)。また、固定フレーム72
の外側の側部72Cが駆動輪18側へ近接配置されたこ
とによって、外側の頂部72Eの車両幅方向寸法も短く
なっている。なお、固定フレーム72の他の部分(内側
の側部72B、内側の頂部72D)については、前述し
た固定フレーム28の場合と同様である。
【0060】そして、本実施形態では、上述した固定フ
レーム72における底部72Aの突出部72A’に、前
側転動輪20と後側転動輪22との間に配置される中間
転動輪24がベアリング74を介して軸支されている。
すなわち、本実施形態では、前側転動輪20と後側転動
輪22との間に配置される中間転動輪24を単一とし、
かつ当該中間転動輪24を固定フレーム72の底部72
Aを利用して揺動フレーム76と共に軸支させた点に特
徴がある。
【0061】なお、上記の如く構成した関係で、揺動フ
レーム76の形状も若干変更されているが、機能的には
第1実施形態における揺動フレーム30と同様である。
【0062】上記構成によっても、前述した第1実施形
態で採用した構成はすべて具備しているので、第1実施
形態と同様の作用並びに効果が得られる。すなわち、本
実施形態においても、揺動フレーム76が揺動した際の
前側転動輪20又は後側転動輪22の前方又は後方への
張り出し量を最小にする(即ち、無くす)ことができ
る。
【0063】加えて、本実施形態によれば、前側転動輪
20と後側転動輪22との間に単一の中間転動輪24が
配置される構成としたので、車両前後方向に中間転動輪
24を並設させる場合に比し、クローラユニット70を
車両前後方向に小型化することができる。このため、前
側転動軸46と後側転動軸48とを結んだ線分P’は、
前述した第1実施形態において示した線分Pよりも短く
なる。従って、揺動フレーム76が揺動した際のクロー
ラ形状の変形の仕方も全体的に小さくなり、ホイールハ
ウス等の車体側構成部材に干渉するおそれも一層無くな
る。このため、タイヤ接地スペース14の更なる削減も
可能となり、その意味からすれば、本実施形態に係るク
ローラユニット70は、一般に図3に示されるRVタイ
プのクローラ車両10よりもホイールハウスが小さい乗
用車等に対して好適である。
【0064】さらに、本実施形態によれば、中間転動輪
24の配設個数が減少するのみならず、固定フレーム7
2の底部72Aを中間転動輪24の転動中心軸として兼
用させることができるため、転動中心軸を別途設ける必
要がなくなる。このため、部品点数を一層削減すること
ができ、コストダウンに資することができる。
【0065】なお、上述した各実施形態では、前側転動
輪20と後側転動輪22との間に中間転動輪24を配置
したが、請求項1記載の本発明との関係においては、必
ずしも中間転動輪24を配置する必要はない。例えば、
中間転動輪24に代えて、湾曲頂部にボールを転動可能
に収容したリーフスプリング等の付勢手段を揺動フレー
ム30、76に配設してクローラ26の接地面となる底
部26Aの安定性を確保するようにしてもよい。 〔第3実施形態〕次に、図9乃至図17を用いて、第3
実施形態に係るクローラユニット130について説明す
る。なお、この第3実施形態が、請求項1、請求項2及
び請求項5乃至請求項7(特に、請求項5乃至請求項
7)に記載の本発明の一実施形態に相当する。また、上
述した第1実施形態又は第2実施形態と同一の構成部分
については、同一番号を付して説明を省略する。
【0066】図9及び図10に示されるように、駆動軸
32の先端部32Aには、ベアリング44を介して、外
側固定フレーム部材132が、その上端で軸支されてい
る。この外側固定フレーム部材132は、上端に略円筒
状の駆動軸収容部134が形成されており、この駆動軸
収容部134に、駆動軸32の先端部32Aが収容され
ている。外側固定フレーム部材132は、上下方向略中
央部から下端にかけて側面視にて略楔状に形成されると
共に、孔136、138が形成されている。これによっ
て、外側固定フレーム部材132の軽量化が図られてい
る。
【0067】外側固定フレーム部材132の上下方向略
中央で且つ、車両前方側及び車両後方側の位置に形成さ
れた支持孔140、142、及び外側固定フレーム部材
132の下端に形成された支持孔144には、先端近傍
にのみ雄ねじ152が切られた支持ボルト146、14
8、150が車両本体側(図10紙面左側)に向かって
挿通されている。さらに、この支持ボルト146、14
8、150の雄ねじ152に、内側固定フレーム部材1
54が、外側固定フレーム部材132と平行になるよう
にナット156によって固定されている。そして、外側
固定フレーム部材132、支持ボルト146、148、
150及び内側固定フレーム部材154によって、第1
実施形態に係る固定フレーム28と同様の機能を有する
固定フレーム158が構成されている。
【0068】内側固定フレーム部材154の上端には、
係合片160がボルトによって固定されている。係合片
160は、駆動輪制動用のドラムブレーキ36あるい
は、車体に係合されて、固定フレーム158を車体に対
して揺動不能としている。
【0069】支持ボルト150の、外側固定フレーム部
材132と内側固定フレーム部材154との間に位置す
る部分(雄ねじ152が切られていない部分)には、後
述する揺動フレーム168の幅方向両側の位置でこの揺
動フレーム168と一体成形された、一対の捩じりブッ
シュ162が固着されている。捩じりブッシュ162
は、図12にも示すように、略円筒状に形成されたゴム
164と、このゴム164の外周に固着された外筒16
6と、で構成されており、ゴム164の内側に支持ボル
ト150が挿通されて固着されている。支持ボルト15
0と外筒166とが、相対的に径方向に回転する(捩じ
れる)と、ゴム164の内周面と外周面とに、それぞれ
周方向に沿って反対向きのせん断力が作用する。ここ
で、ゴム164の弾性特性は、図13に曲線L1で示す
特性となっている。(図13では、横軸にゴム164の
内周面と外周面との変位角を、縦軸にゴム164の弾性
力を、それぞれ外周面が内周面に対して図10時計周り
方向に回転した場合を「+」、反時計周り方向に回転し
た場合を「−」としてとして示す。)すなわち、ゴム1
64の内周面と外周面との相対的な回転差が大きくなる
程、この回転差を解消する方向に働く弾性力が非線型に
大きくなる。このため、支持ボルト150と外筒166
との相対的な回転に対して、この回転差が大きくなるほ
ど大きな抵抗がはたらき、回転が抑制される。(なお、
図13には、ゴム164に代えて、ベアリングそ使用し
た場合の捩じれ量とこの捩じれに対する摩擦抵抗の関係
を、直線L2によって示している。この直線L2からも
分かるように、ベアリングの場合には、捩じれ量の変化
に関わらず、この捩じれに対するベアリングの摩擦抵抗
が一定となっている。)また、ゴム164の内部抵抗に
より、ゴム164は図13にアミ点部分Dで示す減衰成
分を持っている。この減衰成分により、ゴム164の内
周面と外周面とに速い角速度の相対回転が生じたとき
に、この回転に対して大きな抵抗がはたらき、回転が抑
制される。
【0070】一対の捩じりブッシュ162の間には、捩
じりブッシュ162と一体的に形成された揺動フレーム
168が配置されており、この揺動フレーム168に形
成された挿通孔170に、支持ボルト150が挿通され
ている。従って、揺動フレーム168は、固定フレーム
158に対して支持ボルト150及び捩じりブッシュ1
62を介して揺動可能に軸支されていることになる。そ
して、ゴム164の弾性力によって、支持ボルト150
を中心とする揺動フレーム168の大きな揺動及び角速
度の速い揺動が抑制される。
【0071】揺動フレーム168は、側面視にて略長尺
状に形成され、上面が車両前後方向略中央から前端に向
かって次第に下方に傾斜して先細りとなっている。ま
た、揺動フレーム168は、略中央後方寄りの位置で鈍
角的に上方に屈曲されている。
【0072】図11に示すように、揺動フレーム168
の後端には板厚方向(図11紙面左右方向)に軸孔17
0が形成されており、この軸孔170に、ベアリング1
72を介して、支軸174が挿通されている。支軸17
4の両端には円板状の取付板部176が形成されてお
り、ボルト178によって、金属製のホイール180が
取付板部176に取り付けられている。
【0073】ホイール180は、円板状に形成されたデ
ィスク182と、このディスク182の外周からディス
ク182の板厚方向両側に向かって延出された円筒状の
リム184及び、リム184の揺動フレーム側端部から
径方向外側に向かって延出された環状のガイド盤186
と、で一体成形されている。ディスク182には複数
(本実施形態では4個)の取付孔が形成されており、こ
の取付孔にボルト178が挿通されて、ホイール180
が取付板部176に取り付けられている。
【0074】リム184の外周には、後側転動輪として
のタイヤ188がホイール180と同軸的に取り付けら
れており、タイヤ188とホイール180とが一体で回
転する。タイヤ188はゴムで形成され、内部に空気が
封入されて袋状とされ、且つ、全体として環状に形成さ
れている。タイヤ188の外周はクローラ26の内周に
接触して、クローラ26が巻きかけられる略二等辺三角
形状を構成すると共に、路面からの荷重を支持してい
る。
【0075】ガイド盤186は、タイヤ188よりも小
径に形成されており、ガイド盤186とクローラ26の
内面との間には凸部38の高さより短い所定の隙間があ
いている。また、ガイド盤186とクローラ26の凸部
38との間にも所定の隙間があくように、支軸174及
びリム184の軸方向長さが決められている。従って、
2枚のガイド盤186が、凸部38と所定の間隔をあけ
て対向して配置され、凸部38の両側に位置している。
これにより、通常走行時にはガイド盤186がクローラ
26の内周面及び凸部38に接触することはないが、路
面の状態等によって、クローラ26がタイヤ188に対
して支軸174の軸方向に相対移動すると、凸部38が
ガイド盤186に当たって、この相対移動が一定範囲内
に制限される。
【0076】揺動フレーム168の先端には、板厚方向
外側(図9紙面手前側)に向かって突軸190が突設さ
れており、この突軸190が、支持アーム192の下端
に形成された軸孔194に挿通されて、支持アーム19
2が回転可能となっている。
【0077】支持アーム192は側面視にて略三角形状
に形成されており、その前端部分に、後側転動輪の軸支
構造と同様の軸支構造によって、タイヤ196で構成さ
れた前側転動輪が軸支されている。すなわち、図14に
示すように、支持アーム192の前端に板厚方向に形成
された支持孔170に、ベアリング172を介して支軸
174が回転可能に挿通されており、支軸174の両端
の取付板部176に、ボルト178によって、ホイール
180のディスク182が取り付けられている。さら
に、このホイール180のリム184に、タイヤ188
と同様のタイヤ196が同軸的に取り付けられて、前側
転動輪を構成している。そして、タイヤ196の外周は
クローラ26の内周に接触して、クローラ26が巻きか
けられる略三角形状をタイヤ196と共に構成すると共
に、路面からの荷重を支持している。
【0078】また、前側転動輪のホイール180のガイ
ド盤186も、後側転動輪のホイール180と同様、タ
イヤ196より小径で、ガイド盤186とクローラ26
の内面との間には凸部38の高さより短い所定の隙間が
あいている。また、ガイド盤186とクローラ26の凸
部38との間にも所定の隙間があくように、支軸174
及びリム184の軸方向長さが決められている。路面の
状態等によってクローラ26がタイヤ196に対して軸
方向に相対移動すると、凸部38がガイド盤186に当
たって、クローラ26のタイヤ196に対する相対移動
が一定範囲内に制限される。
【0079】揺動フレーム168の上面からは、上方に
向かって支持板198が突設されている。支持板198
には、車両前後方向に沿って雌ねじ200が切られてお
り、この雌ねじ200に、調整ボルト202が車両後方
側から前方側に向かって挿通されている。これにより、
調整ボルト202は車両前後方向に移動可能となる。ま
た、この前方側への移動は、調整ボルト202に螺合さ
れたダブルナットとしてのナット204が支持板198
に当たって制限される。
【0080】調整ボルト202の先端には、径方向外側
に向かって略水平にピン204が突設されており、この
ピン204に、押圧プレート206が軸支されている。
押圧プレート206の前面206Aは支持アーム192
の後面192Aに面接触しており、所定の長さのクロー
ラ26が巻き掛けられて弾性的に凹んだタイヤ196か
ら支持アーム192が受ける図9時計周り方向の回転力
に抗して、支持アーム192を所定の位置に維持してい
る。そして、図9に二点鎖線で示すように、調整ボルト
202を回転させて支持アーム192を車両前後方向に
移動させると、支持アーム192が突軸190を中心と
して回転し、その結果、タイヤ196の位置が変化する
(図9では、支持アーム192を車両後方に移動させ
て、タイヤ196を車両後方側に移動させている。)こ
れにより、クローラ26に合わせた所定の巻掛け長が、
駆動輪18、タイヤ188(後側転動輪)及びタイヤ1
96(前側転動輪)によって構成されることとなり、タ
イヤ196の凹み量を一定にしてクローラ26の張力を
微調整し、所定の張力でクローラ26が巻き掛けられる
ようにすることができる。
【0081】また、揺動フレーム168及び支持アーム
192を上記した構成とすることにより、第1実施形態
と同様、揺動フレーム168の揺動中心軸(支持ボルト
150)が、タイヤ199、196の転動中心軸(車両
前方側及び後方側のシャフト174)を結ぶ線分P”よ
りも下方の領域内に配置されている。さらに、支持ボル
ト150と前後のシャフト174とを結ぶ線分R”は側
面視にて略水平、より具体的には支持ボルト150は前
後のシャフト174を結ぶ線分P”よりも所定距離だけ
下方へオフセットされている。
【0082】車両前方側の支持ボルト146の中央部
(雄ねじ152が切られていない部分)には、樹脂によ
って円筒状に形成された、揺動角制限部材としてのカラ
ー208が支持ボルト146と同軸的に、且つ回転可能
に装着されている。捩じりブッシュ162のゴム164
の弾性力及び、後述するダンパー体212の抵抗力に抗
して揺動フレーム168が支持ボルト150を中心に図
9時計周り方向に揺動すると、一定角度揺動したところ
で、タイヤ196がカラー208に当たって揺動が制限
される。タイヤ196は弾性変形可能なゴム製なので、
タイヤ196が勢いよくカラー208に当たっても、タ
イヤ196が弾性変形し、衝撃力が緩和される。このた
め、カラー208及び支持ボルト146を、この衝撃力
を考慮して強固に成形する必要がなくなると共に、固定
フレーム158への強い衝撃入力が減少し、固定フレー
ム158の耐久性が向上する。また、タイヤ196がカ
ラー208に当たったときの衝撃音も緩和される。
【0083】カラー208は回転可能なので、回転して
いるタイヤ196が当たった場合には、タイヤ196と
の摩擦力でカラー208も回転する。これにより、タイ
ヤ196とカラー208とが擦れあうことがなくなるの
で、タイヤ196の摩耗や損傷が防止される。また、擦
れ音も発生しない。
【0084】車両後方側の支持ボルト148の中央部
(雄ねじ152が切られていない部分)にも、樹脂製で
円筒状のカラー210が同軸的に、且つ回転可能に装着
されている。このカラー210は、軸方向中央で2つに
分割されており、支持ボルト148のうちカラー210
の間の部分に、揺動減衰手段としてのダンパー体212
の筒部214が回転可能に装着されている。
【0085】図15にも示すように、ダンパー体212
は、筒部214から径方向外側に向かって突出されたピ
ストンロッド216と、このピストンロッド216が挿
入されたシリンダ218を、を有している。シリンダ2
18の内部には粘性流体が封入されており、この粘性流
体の粘性抵抗でピストンロッド216の軸方向の動きが
抵抗力を受ける。また、シリンダ218の先端は揺動フ
レーム168の上面に固定されている。従って、ダンパ
ー体212は、固定フレーム158と揺動フレーム16
8との間に掛け渡されていることになる。
【0086】捩じりブッシュ162のゴム164の弾性
力に抗して揺動フレーム168が支持ボルト150を中
心に図9時計周り方向又は反時計周り方向に揺動しよう
とすると、ダンパー体212のシリンダ218内の粘性
流体の粘性抵抗でこの揺動が抑制される。ゴム164の
弾性力及びダンパー体212の粘性流体の抵抗力に抗し
て揺動フレーム168が時計周り方向に一定角度揺動す
ると、タイヤ196がカラー210に当たって揺動が制
限される。タイヤ196が勢いよくカラー210に当た
っても、タイヤ196が弾性変形し、衝撃力が緩和され
るので、カラー208及び支持ボルト148をこの衝撃
力を考慮して強固に形成する必要がなくなると共に、固
定フレーム158への強い衝撃入力が減少し、固定フレ
ーム158の耐久性が向上する。また、タイヤ196が
カラー210に当たったときの衝撃音も緩和される。カ
ラー208に回転しているタイヤ196が当たり、タイ
ヤ196との摩擦力でカラー208も回転するため、タ
イヤ196とカラー208とが擦れあうことがなくな
り、タイヤ196の摩耗や損傷が防止される。また、擦
れ音も発生しない。
【0087】次に、本実施形態の作用を説明する。図9
に示すように、駆動輪18、タイヤ196(前側転動
輪)、及びタイヤ188(前側転動輪)に、側面視にて
略二等辺三角形状にクローラ26が巻き掛けられる。こ
こで、調整ボルト202を回転させてタイヤ196の位
置を変化させることで、クローラ26に合わせた所定の
巻掛け長を駆動輪18、タイヤ196(前側転動輪)及
びタイヤ188(後側転動輪)によって構成し、クロー
ラ26の張力の微調整ができる。すなわち、クローラ2
6の実長(クローラ26の実際の長さ)のバラつき等に
よってゴム製のタイヤ196、188の弾性変形量にも
バラつきが生じ、クローラ26の巻掛け長(駆動輪1
8、タイヤ196及びタイヤ188によって構成され
る、クローラ26が巻掛けられる長さ)が変化しても、
タイヤ196の位置を変化させることで、タイヤ19
6、188の弾性変形量を一定にすると共に、クローラ
26の巻掛け長をクローラ26の実長と一致させ、クロ
ーラ26を適正な張力で巻き掛けることができる。
【0088】駆動輪18の駆動力を受けてクローラ26
が循環すると、クローラ車両(図3参照)が走行する。
凹凸のある路面を走行する場合には、図16又は図17
に示すように、揺動フレーム168が支持ボルト150
を揺動中心軸として揺動するため、クローラ26の路面
との接触面積が多くなり、安定した走行を維持できる。
揺動フレーム168の揺動中心軸である支持ボルト15
0は、駆動軸32よりも下方に位置しているので、通常
のタイヤ設置スペースにクローラユニット130を装着
した場合であっても、クローラ26、タイヤ196、1
88を車体側構成部材に干渉させることなくクローラ2
6の設置面積を多くすることができ、しかも、車体との
干渉防止のためのストッパ等を設ける必要もない。
【0089】さらに、支持ボルト150は、タイヤ19
6、188の転動中心軸(シャフト支軸174)を結ぶ
線分P”よりも下方の領域内に配置されているので、路
面の凸部を乗り越える際に支軸174に前方から後方へ
向かう荷重が入力された場合には、車両前方側の支軸1
74を上方且つ後方へ変位させる分力が発生する。逆
に、車両後方側のシャフト174に、後方から前方へ向
かう荷重が入力された場合には、このシャフト174を
上方且つ前方へ変位させる分力が発生する。これによ
り、揺動フレーム168が揺動した際のタイヤ196、
188及びクローラ26の前方又は後方への張り出し量
を無くすことができる。
【0090】ここで、例えば、前側転動輪及び後側転動
輪が金属等の弾性変形不能な材料で形成されていると、
上述の如く揺動フレーム168が揺動して、クローラ形
状が、図16又は図17に示すように不等辺三角形状と
なった場合、クローラ26の巻掛け長がクローラ26の
実長より短くなる。従って、クローラ26が弛んでクロ
ーラ26の凹部から駆動輪18の歯が外れたり、さらに
は、クローラ26がクローラユニット130から外れた
りするおそれがある。しかし、本実施形態に係るクロー
ラユニットでは、前側転動輪がタイヤ196で、後側転
動輪がタイヤ188で、それぞれ構成されているため、
これらのタイヤ196、188が弾性変形することで
(より具体的には、凹みを回復することで)、クローラ
26の巻掛け長の変化を吸収し、この巻掛け長をクロー
ラ26の実長と一致させることができる。このため、ク
ローラ26は適正な張力で巻き掛けられ、クローラ26
の凹部から駆動輪18の歯が外れたり、クローラ26が
クローラユニット130から外れたりすることがない。
また、前側転動輪をタイヤ196で、後側転動輪をタイ
ヤ188で構成するだけで、上記した作用(揺動フレー
ム168の揺動によるクローラ26巻掛け長の変化の吸
収)を奏するので、部品点数が増加したり、構造が複雑
になったりすることもない。
【0091】揺動フレーム168の揺動は、捩じりブッ
シュ162を構成するゴム164の弾性力及び、ダンパ
ー体212を構成する粘性流体の抵抗力によって抑制さ
れる。特に、ゴム164は図13に曲線L1で示すよう
に、非線形に弾性力が大きくなる弾性特性を有している
ので、揺動フレーム168の大きな揺動が抑制される。
また、ゴム164は図13に示す減衰成分Dを有してい
るので、揺動フレーム168の速い角速度の揺動が抑制
される。
【0092】さらに、本実施形態に係るクローラユニッ
ト130の如く、前側転動輪をタイヤ196で、後側転
動輪をタイヤ188でそれぞれ構成した場合には、タイ
ヤ196、188の弾性定数が低いので、タイヤ19
6、188を揺動フレーム168とで、タイヤ196、
188がバネとして作用するバネ・マス系が構成され
る。このため、クローラユニット130が路面の凹凸を
通過する場合や、車両の加速時、減速時等に、揺動フレ
ーム168が共振点を持った低周波の揺動をしようとす
る。しかし、この場合であっても、ダンパー体212が
この振動を抑制し、振動は短時間で収束する。このた
め、揺動フレーム168の揺動及び、この振動による車
両全体の揺れが阻止される。
【0093】また、捩じりブッシュ162を使用して揺
動フレーム168を固定フレーム158に軸支し、ベア
リングを不要としたので、揺動フレーム168の支持構
造が簡単になる。しかも、ベアリングを使用した場合に
通常行われているシール(密封)を行う必要もなくなる
ため構造がさらに簡単になり、製造コストの低減を図る
ことが可能となる。ベアリングを使用していないのでベ
アリング内に水や砂等の異物が入ることもなく、クロー
ラユニット130の信頼性、耐久性も向上する。
【0094】揺動フレーム168が、時計周り方向に大
きく揺動した場合、図16に示すように、タイヤ196
がカラー210に当たるため、それ以上の揺動が阻止さ
れる。タイヤ188はゴム製なので、タイヤ196が勢
いよくカラー208に当たっても、タイヤ188が弾性
変形して衝撃力が緩和され、固定フレーム158への強
い衝撃入力が減少する。これにより、固定フレーム15
8の耐久性が向上すると共に、衝撃音も緩和される。固
定フレーム158を、この衝撃入力を考慮して強固に形
成する必要もない。
【0095】逆に、揺動フレーム168が、図17に示
す状態からさらに反時計周り方向に大きく揺動した場合
でも、タイヤ188がカラー208に当たって、それ以
上の揺動が阻止される。タイヤ188はゴム製なので衝
撃力が緩和され、固定フレーム158への強い衝撃入力
が減少する。これにより、固定フレーム158の耐久性
が向上し、衝撃音も緩和される。
【0096】路面の凸部に、クローラユニット130が
衝撃的に当たった場合には、タイヤ196が弾性変形し
てこの荷重を吸収するため、車体に作用する荷重は小さ
くなる。このため、大きな荷重を考慮して車体の強度を
高くしておく必要がなくなる。また、乗り心地もよくな
る。
【0097】クローラ26に、その幅方向(駆動軸32
の軸方向)の力が作用して、クローラ26がタイヤ19
6、188に対して相対移動すると、ガイド盤186が
凸部38に当たるので、この移動が制限される。これに
より、タイヤ196、188が凸部38に乗り上げなく
なるので、クローラ26の損傷や横ずれ、外れを防止で
きる。
【0098】なお、第3実施形態に係るクローラユニッ
ト130では、捩じりブッシュ162とダンパー体21
2の双方を有する構成としているが、揺動フレーム16
8の大きな揺動及び速い揺動を抑制することができるの
であれば、いずれか一方のみを設けるようにしてもよ
い。
【0099】また、前側転動輪を構成するタイヤ196
及び、後側転動輪を構成するタイヤ188は、上述した
空気入りタイヤである必要はなく、要するに、弾性変形
可能な環状に形成されていれば、材質や構造は特に限定
されない。例えば、袋状とされずに内部までゴムで成形
された総ゴムタイヤであってもよい。加えて、前側転動
輪又は後側転動輪のいずれか一方のみがゴム等の弾性変
形可能な環状に形成されていても、揺動フレーム168
の揺動時に弾性変形して、クローラ26の巻掛け長をク
ローラ26の実長と一致させることができる。
【0100】さらに、カラー208、210は、支持ボ
ルト146、148に装着されている必要はなく、要す
るに、揺動フレーム168が揺動してもこの揺動フレー
ム168と共に揺動しない位置に取り付けられていれば
よい。例えば、車体から直接、車両幅方向外側に向かっ
て軸体を突設し、この軸体に回転可能にカラー208、
210を装着して、揺動フレーム168の揺動時にタイ
ヤ196、188に当たって揺動を制限するようにして
もよい。加えて、揺動フレーム168の揺動角を一定の
範囲に制限するためであれば、揺動角制限部材として、
回転可能なカラー208、210を設ける必要は必ずし
もなく、回転不能な部材(例えば、棒体やブロック等)
であってもよい。
【0101】また、上記各実施形態においては、側面視
で前側転動輪20の前側転動軸46(第3実施形態では
車両前方側のタイヤ196の支軸174)と後側転動輪
22の後側転動軸48(第3実施形態では車両後方側の
タイヤ188の支軸174)とを結ぶ線分P、P’、
P”よりも下方の領域内に、揺動中心軸となる底部28
A、72A、又は支持ボルト150が配置される構成
(線分P、P’、P”とクローラ26の底部26A、7
2A、又は支持ボルト150との間に前側転動軸46
(又はタイヤ196)、後側転動軸48(又はタイヤ1
88)、及び揺動フレーム30、76、168の揺動中
心軸(底部28A、72A、支持ボルト150)の三軸
を結ぶ線分R、R’、R”が収まる構成)であればすべ
て適用可能である。付言すれば、本来的には各軸の配置
関係は上記の如く採るべきであるが、実際問題としては
揺動中心軸が線分P、P’よりも僅かに上方に位置され
るような構成を採ったとしても、従来構造よりも張り出
し量を減少させる効果は得られると思われ、従ってその
程度までは本発明に包含される構成である。
【0102】加えて、第1実施形態に係るゴム体31
を、第2実施形態に係るクローラユニット70や、第3
実施形態に係るクローラユニット130に設けてもよ
い。特に、第3実施形態に係るクローラユニット130
に設けた場合には、タイヤ196がカラー210に当
り、さらに揺動フレーム168の上面がゴム体31に当
たるので、揺動フレーム168が勢いよく揺動した場合
でも、この揺動角を確実に一定範囲に制限できる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係るクローラ車両は、駆動輪を軸支する固定フレ
ームを駆動軸回りに回転不可の状態で車体側に支持させ
ると共に、前側転動輪及び後側転動輪をそれぞれ軸支し
両者を連結する揺動フレームの揺動中心軸を駆動軸より
も下方に位置させたので、走行中の路面の凹凸に応じて
駆動輪、前側転動輪、後側転動輪の三者によって構成さ
れるクローラ形状(三角形状)を変形させることで前側
転動輪又は後側転動輪の前方又は後方への張り出し量を
減少させることができ、その結果クローラユニットの設
置スペースを車両前後方向に大きくしたり、車体との干
渉防止用のストッパを設けたりする必要がないという優
れた効果を有する。
【0104】請求項2記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1に記載の発明において、側面視で前側転動
輪の転動中心軸と後側転動輪の転動中心軸とを結ぶ線分
より下方の領域内に、揺動中心軸を配置したので、揺動
フレームが揺動しても前側転動輪の前方への張り出し量
又は後側転動輪の後方への張り出し量は無いものとする
ことができ、その結果請求項1記載の発明の効果(即
ち、クローラユニットの設置スペースを削減及びストッ
パの廃止)が確実に得られるという優れた効果を有す
る。
【0105】請求項3記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前側
転動輪と後側転動輪との間に配置される中間転動輪の転
動中心位置と揺動フレームの揺動中心位置とを一致させ
たので、中間転動輪を追加した場合においても、クロー
ラユニットの設置スペースを削減することができるとい
う優れた効果を有する。
【0106】請求項4記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明にお
いて、駆動輪を挟む両側にて固定フレームを駆動軸に対
して支持させたので、固定フレームを駆動輪を挟んで車
体側に両持ち支持させることができ、その結果固定フレ
ームひいてはクローラユニットの車両幅方向への揺動
(ぐらつき)に対する剛性を向上させることができると
いう優れた効果を有する。
【0107】請求項5記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明にお
いて、前側転動輪及び後側転動輪の少なくとも一方が、
半径方向に弾性変形可能な環状とされているので、揺動
アームの揺動によって、側面視で駆動輪、前側転動輪、
及び後側転動輪の三者によって構成されるクローラ形状
(三角形状)が変形し、クローラの巻掛長が変化して
も、前側転動輪及び後側転動輪の少なくとも一方が、半
径方向に弾性変形することにより、クローラ自体の長さ
と、クローラ巻掛長との差を吸収し、クローラの駆動
輪、前側転動輪、及び後側転動輪からの外れを防止でき
るという優れた効果を有する。
【0108】請求項6記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項5に記載の発明において、前側転動輪又は後
側転動輪に接触して揺動フレームの揺動角を一定の範囲
に制限する制限部材を有するので、揺動フレームの揺動
角が一定の範囲に制限され、クローラの駆動輪、前側転
動輪、及び後側転動輪からの外れを防止でき、さらに、
制限部材は、半径方向に弾性変形可能な環状とされた前
側転動輪又は後側転動輪に接触して、揺動フレームの揺
動角を一定の範囲に制限するので、接触の際の衝撃が緩
和されるという優れた効果を有する。
【0109】請求項7記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項6に記載の発明において、制限部材が前側転
動輪又は後側転動輪の回転中心と平行な回転軸回りに回
転可能とされた回転体であるので、回転体と前側転動輪
又は後側転動輪との擦れがなくなって前側転動輪又は後
側転動輪の回転抵抗が増大せず。制限部材や前側転動
輪、後側転動輪の損傷や、擦れ音の発生を防止できると
いう優れた効果を有する。
【0110】請求項8記載の本発明に係るクローラ車両
は、請求項1乃至請求項7に記載の発明において、固定
フレームに、揺動フレームに接触して揺動フレームの揺
動角を一定の範囲に制限する接触部材を設けたので、揺
動フレームの揺動角が一定の範囲に制限されて過度に揺
動せず、クローラの駆動輪、前側転動輪、及び後側転動
輪からの外れを防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るクローラ車両におけるクロ
ーラユニットの要部拡大構成図である。
【図2】図1に示されるクローラユニットの2−2線断
面図である。
【図3】図1に示されるクローラユニットを備えたクロ
ーラ車両の概略構成図である。
【図4】第1実施形態の効果を従来タイプとの対比にお
いて説明するためのクローラユニットの要部拡大構成図
である。
【図5】第1実施形態の別の効果を説明するための説明
図である。
【図6】第1実施形態の別の効果を従来タイプとの対比
において説明するための図5に対応する説明図である。
【図7】第2実施形態に係るクローラ車両におけるクロ
ーラユニットの要部拡大構成図である。
【図8】図7に示されるクローラユニットの8−8線断
面図である。
【図9】第3実施形態に係るクローラユニットを示す側
面図である。
【図10】図9に示されるクローラユニットの10−1
0線断面図である。
【図11】図9に示されるクローラユニットの11−1
1線断面図である。
【図12】第3実施形態に係るクローラユニットの捩じ
りブッシュを示す拡大斜視図である。
【図13】第3実施形態に係るクローラユニットの捩じ
りブッシュを構成するゴムの弾性特性を示すグラフであ
る。
【図14】図9に示されるクローラユニットの14−1
4線断面図である。
【図15】第3実施形態に係るクローラユニットのダン
パー体を示す拡大斜視図である。
【図16】第3実施形態に係るクローラユニットの揺動
アームが揺動した状態を示す側面図である。
【図17】第3実施形態に係るクローラユニットの揺動
アームが揺動した状態を示す側面図である。
【図18】従来例に係るクローラユニットの側面図であ
る。
【図19】図18に示されるクローラユニットの19−
19線断面図である。
【符号の説明】
10 クローラ車両 16 クローラユニット 18 駆動輪 20 前側転動輪 22 後側転動輪 24 中間転動輪 26 クローラ 28 固定フレーム 28A 底部(揺動中心軸) 30 揺動フレーム 31 ゴム体(接触部材) 32 駆動軸 46 前側転動軸(転動中心軸) 48 後側転動軸(転動中心軸) 70 クローラユニット 72 固定フレーム 72A 底部(揺動中心軸) 76 揺動フレーム 130 クローラユニット 132 外側固定フレーム部材(固定フレーム) 146 支持ボルト(固定フレーム) 148 支持ボルト(固定フレーム) 150 支持ボルト(固定フレーム) 154 内側固定フレーム部材(固定フレーム) 158 固定フレーム 168 揺動フレーム 188 タイヤ(後側転動輪) 196 タイヤ(前側転動輪) 208 カラー(回転体、制限部材) 210 カラー(回転体、制限部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力を受けて駆動回転する駆動軸に固
    定され、駆動軸と共に回転する駆動輪と、 この駆動輪の下方前後に配置された前側転動輪及び後側
    転動輪と、 駆動輪、前側転動輪、及び後側転動輪に巻き掛けられる
    と共に駆動輪が回転することによって巻掛方向へ移動す
    るクローラと、 駆動軸を軸支すると共に駆動軸回りに回転不可の状態で
    車体側に支持された固定フレームと、 前側転動輪と後側転動輪とを連結すると共に前側転動輪
    及び後側転動輪をそれぞれ軸支し、揺動中心軸が駆動軸
    よりも下方に位置されるように固定フレームに揺動可能
    に連結された揺動フレームと、 を有することを特徴とするクローラ車両。
  2. 【請求項2】 側面視で前側転動輪の転動中心軸と後側
    転動輪の転動中心軸とを結ぶ線分より下方の領域内に、
    揺動中心軸を配置した、 ことを特徴とする請求項1に記載のクローラ車両。
  3. 【請求項3】 前側転動輪と後側転動輪との間に中間転
    動輪を配置し、 さらに、中間転動輪の転動中心位置と揺動フレームの揺
    動中心位置とを一致させた、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロー
    ラ車両。
  4. 【請求項4】 駆動輪を挟む両側にて、固定フレームを
    駆動軸に対して支持させた、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載のクローラ車両。
  5. 【請求項5】 前側転動輪及び後側転動輪の少なくとも
    一方が、半径方向に弾性変形可能な環状とされているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のクローラ車両。
  6. 【請求項6】 前側転動輪又は後側転動輪に接触して揺
    動フレームの揺動角を一定の範囲に制限する制限部材を
    有することを特徴とする請求項5に記載のクローラ車
    両。
  7. 【請求項7】 制限部材が前側転動輪又は後側転動輪の
    回転中心と平行な回転軸回りに回転可能とされた回転体
    であることを特徴とする請求項6に記載のクローラ車
    両。
  8. 【請求項8】 固定フレームに、揺動フレームに接触し
    て揺動フレームの揺動角を一定の範囲に制限する接触部
    材を設けた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載のクローラ車両。
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