JPH11255158A - 車輪装置及びその車輪装置を用いたクローラ - Google Patents

車輪装置及びその車輪装置を用いたクローラ

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JPH11255158A
JPH11255158A JP6366498A JP6366498A JPH11255158A JP H11255158 A JPH11255158 A JP H11255158A JP 6366498 A JP6366498 A JP 6366498A JP 6366498 A JP6366498 A JP 6366498A JP H11255158 A JPH11255158 A JP H11255158A
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JP
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rim
wheel
tire
fastening
tires
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JP6366498A
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Yoshimasa Kimura
嘉昌 木村
Shigeo Awazu
重男 粟津
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に並設した
リム構成部材が締結された車輪装置において、締結箇所
を極力少なくすることにより分解・組付性を向上させ
る。 【構成】複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に並設した
リム構成部材が締結された車輪装置において、一方の最
外リム構成部材から他方の最外リム構成部材までを貫通
する締結部材により前記複数のリム構成部材を締結した
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のタイヤを有
し、かつ車軸方向に並設したリム構成部材が締結された
車輪装置、および駆動輪を回転させることによって、こ
の駆動輪及び転輪に巻き掛けられた無端ベルトを循環さ
せて自動車を走行させるクローラに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には、エンジン等の駆動手段の駆
動力を受けて駆動輪を回転させ、この駆動輪及び転輪に
巻き掛けられた無端ベルトを移動させる、いわゆるクロ
ーラによって走行するものがある。
【0003】図7及び図8には、このようなクローラ3
00が示されている(実開平4−8682号公報参
照)。無端ベルト302は、車体に搭載されたエンジン
(図示省略)の駆動力を受けて回転するスプロケット状
の駆動輪304及び、駆動輪304の下方に軸支された
転輪306に巻き掛けられて、駆動輪304を頂点とし
た略二等辺三角形を構成している。駆動輪304の回転
により無端ベルト302が循環して、車両が路面上を走
行する。
【0004】ところで、転輪306として用いる車輪は
通常小径である。また路面からの入力が大きい転輪のタ
イヤとしては、路面からの突き上げ荷重を転輪の弾性変
形によって吸収することができるように、ゴム製でか
つ、内部には空気が封入された空気入りタイヤを用いる
ことが望ましい。これらのことより転輪として、空気入
りタイヤを用いた小径の車輪を採用する場合、車輪の分
解・組付時にリムへのタイヤの嵌合を容易にするため、
通常、図4に示すようなリムを二分割した二分割型リム
を用いている。このような二分割型リムを用いることに
より、一方のリム構成部材にタイヤを嵌合した後、その
リム構成部材に他方のリム構成部材を締結手段720及
び730により、締結するだけでよく、単一のリムにタ
イヤを嵌合する場合に比べて、タイヤとリムの間の分解
・組付性が向上する。
【0005】一方、このようなクローラ300を有する
車両において、車両重量が重い場合や、軟弱な路面で使
用する時には、無端ベルト302の幅を広くして、接地
面圧を低下させることが考えられる。ただし、無端ベル
ト302の幅を広げた場合、転輪306を例えばダブル
タイヤのような、複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に
並設したリム構成部材が締結された車輪装置にて構成す
る場合が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転輪と
してこのような、複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に
並設したリム構成部材が締結されたダブルタイヤを構成
する場合、図5に示すようにタイヤとタイヤの向かい合
うリム構成部材の間に、スペーサ800等のような連結
部材を介して締結手段810、820、830、840
を用いて連結しなければならず、組付性が悪化してしま
うといった問題が生ずる。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、本発明が解決しようとする課題は、リム
構成部材どうしの締結作用を複数のタイヤを有する車輪
装置を構成するための複数のタイヤの連結作用と兼ねさ
せることにより、複数のタイヤを有する車輪装置を構成
する際に、締結箇所を増加させないことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、請求項1の発明は、複数のタイヤを有し、か
つ車軸方向に並設したリム構成部材が締結された車輪装
置において、一方の最外リム構成部材から他方の最外リ
ム構成部材までを貫通する締結部材により前記複数のリ
ム構成部材を締結したことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記二つの最外リム構成部材間にタイヤの位置調整
手段を有することを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記締結手段による締結を解除した時に、前記複数
のタイヤが車軸方向の両側に前記リム構成部材を有する
ように構成されたことを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記締結手段による締結を解除した時に、前記複数
のタイヤの少なくとも一つが車軸方向の片側にのみ、前
記リム構成部材を有するように構成されたことを特徴と
する。
【0012】請求項5の発明は、駆動力を受けて回転す
る駆動輪と、前記駆動輪の軸心と平行な回転軸を中心と
して回転可能な転輪と、前記駆動輪と前記転輪に巻き掛
けられ外面の一部が接地面とされた無端ベルトとを有す
るクローラにおいて、前記転輪のうち少なくとも一つ
は、複数のタイヤと、車軸方向に並設したリム構成部材
とを有し、一方の最外リム構成部材から他方の最外リム
構成部材までを貫通する締結部材により前記複数のリム
構成部材を締結したことを特徴とする。
【0013】
【発明の作用と効果】(1)請求項1記載の発明におい
ては、複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に並設したリ
ム構成部材が締結された車輪装置において、一方の最外
リム構成部材から他方の最外リム構成部材までを貫通す
る締結部材により前記複数のリム構成部材を締結したこ
とにより、リム構成部材どうしの締結作用が車輪装置を
構成するための複数のタイヤの連結作用を兼ねるため、
複数のタイヤを有する車輪装置を構成するにあたって
も、締結箇所及び部品点数を増加させること無く、結
果、組み付け・分解が複雑になることはない。
【0014】(2)請求項2記載の発明においては、請
求項1の発明において、前記二つの最外リム構成部材間
にタイヤの位置調整手段を有することにより、締結箇所
を増加させることなく、前記複数のタイヤ間の距離を任
意に調整することができ、車両の車種や使用状況に応じ
た車輪装置を提供することができる。
【0015】(3)請求項3記載の発明においては、請
求項1の発明において、前記締結手段による締結を解除
した時に、前記複数のタイヤが車軸方向の両側に前記リ
ム構成部材を有するように構成されたことにより、前記
車輪装置の締結解除時、それ自体で車輪として機能する
部品どうしに分割でき、複数のタイヤを有する車輪装置
以外の車輪装置にも適用することができ、汎用性が高
い。
【0016】(4)請求項4記載の発明においては、請
求項1の発明において、前記締結手段による締結を解除
した時に、前記複数のタイヤの少なくとも一つが車軸方
向の片側にのみ、前記リム構成部材を有するように構成
された、すなわち一つのリム構成部材に二つのタイヤに
対するリム構成部材としての機能を持たせたことによ
り、リム構成部材自体の点数すなわち部品点数が低減で
きる。
【0017】(5)請求項5記載の発明においては、駆
動力を受けて回転する駆動輪と、前記駆動輪の軸心と平
行な回転軸を中心として回転可能な転輪と、前記駆動輪
と前記転輪に巻き掛けられ外面の一部が接地面とされた
無端ベルトとを有するクローラにおいて、前記転輪のう
ち少なくとも一つは、複数のタイヤと、車軸方向に並設
したリム構成部材とを有し、一方の最外リム構成部材か
ら他方の最外リム構成部材までを貫通する締結部材によ
り前記複数のリム構成部材を締結したことにより、リム
構成部材どうしの締結作用が前記複数のタイヤを有する
転輪を構成するための複数のタイヤの連結作用を兼ねる
ため、複数のタイヤを有する転輪を構成するにあたって
も、締結箇所及び部品点数を増加させること無く、結
果、組み付け・分解が複雑になることはない。また転輪
に車軸方向に並設したリム構成部材を用いたことによ
り、クローラの転輪に用いるような小径のタイヤであっ
ても、一方のリム構成部材にタイヤを嵌合した後、他方
のリム構成部材を締結すれば良いので、この点からも組
み付け・分解性が良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一つの好適な実施
の形態について図面に基づいて説明する。図9には、本
実施形態に係るクローラ車両10の概略構成図が示され
ている。この図に示されるように、クローラ車両10
は、RV車等における通常の車両本体12と、この車両
本体12におけるタイヤ設置スペース14内に前輪及び
後輪のタイヤに代えてそれぞれ取り付けられたクローラ
16と、によって構成されている。
【0019】図2には上述したクローラ16の要部拡大
構成図が概略的に示されており、また図3にはその中央
断面図(10−10線断面図)が、図1には後側転輪2
2断面図(11−11線断面図)示されている。以下、
これらの図を用いて、クローラ16の構成について説明
する。
【0020】クローラ16は、駆動輪18、前側転輪2
0、後側転輪22、無端ベルト26、固定フレーム15
8、揺動フレーム168、支持アーム192といった部
品を主要構成要素として構成されている。以下、この順
に各構成要素を説明する。尚、図1において、車両前方
側を矢印Fで、車両後方側を矢印Rで表す。また、図2
及び図3において、車両幅方向内側を矢印INで、車両
幅方向外側を矢印OUTで表す。
【0021】駆動力を受けて駆動回転する駆動軸32に
は、スプロケット状の駆動輪18が同軸上に固定されて
いる。従って、駆動軸32が駆動回転すると、駆動輪1
8も駆動回転する。また、駆動輪18の内側に隣接して
配置されているのは、駆動輪制動用のドラムブレーキ3
6である。
【0022】駆動輪18の下方前側には、駆動輪18よ
りも小径とされかつ車両幅方向に並設された三つの前側
転輪20が配置されている。また、駆動輪18の下方後
側には前側転輪20と同径とされかつ車両幅方向に並設
された三つの後側転輪22が配置されている。
【0023】上述した駆動輪18、前側転輪20、後側
転輪22の外周部には、無端ベルト26が所定のテンシ
ョンが付与された状態で巻き掛けられている。従って、
側面視では、無端ベルト26は二等辺三角形状の閉ルー
プを形成している。この無端ベルト26のうち、前側転
輪20と後側転輪22との間の部分が接地部26Aとさ
れて路面Gに接している。
【0024】無端ベルト26の内周面の幅方向中間部に
は、無端ベルト幅よりも短い所定の幅方向寸法に設定さ
れた凸部38が一体に形成されている。各々3つの転輪
が並設される前側転輪20、後側転輪22は、この凸部
38を挟んで、1つの転輪を車両内側、残る2つの転輪
を車両外側に配置されている。従って、この凸部38
は、無端ベルト26の前側転輪20、後側転輪22に対
する位置決め手段として機能すると共に、前側転輪2
0、後側転輪22の幅方向移動を規制する規制手段とし
ても機能している。さらに、凸部38の幅方向中間部に
は、スプロケット状の駆動輪18の歯部が係合可能な直
方体形状の複数の係合凹部40が駆動輪18の歯部のピ
ッチに合わせて所定の間隔で形成されている。従って、
駆動輪18が駆動回転すると、駆動輪18の歯部が無端
ベルト26の係合凹部40に噛み合うことにより、無端
ベルト26は駆動回転力を受けてその巻掛方向へ移動
し、更に前側転輪20及び後側転輪22によって移動方
向がそれぞれ変更されるようになっている。
【0025】図2及び図3に示されるように、駆動軸3
2の延長上にある駆動輪18に突設された駆動軸部材3
2Aには、ベアリング44を介して、外側固定フレーム
部材132が、その上端で軸支されている。この外側固
定フレーム部材132は、上端に略円筒状の駆動軸部材
収容部134が形成されており、この駆動軸部材収容部
134に、駆動軸部材32Aが収容されている。外側固
定フレーム部材132は、上下方向略中央部から下端に
かけて側面視にて略楔状に形成されると共に、孔13
6、138が形成されている。これによって、外側固定
フレーム材132の軽量化が図られている。
【0026】外側固定フレーム部材132の上下方向略
中央で且つ、車両前方側及び車両後方側の位置に形成さ
れた支持孔140、142、及び外側固定フレーム部材
132の下端に形成された支持孔144には、先端近傍
にのみ雄ねじ152が切られた支持ボルト146、14
8、150が車両内側(図3紙面左側)に向かって挿通
されている。さらに、この支持ボルト146、148、
150に、内側固定フレーム部材154が、外側固定フ
レーム部材132と平行になるようにナット156によ
って固定されている。内側固定フレーム部材154の上
端には、係合片160がボルト161にナット163に
よって固定されている。係合片160は、駆動輪制動用
のドラムブレーキ36あるいは、車体に係合されて、外
側固定フレーム部材132と内側固定フレーム部材15
4からなる固定フレーム158を駆動軸32に対して揺
動不能としている。
【0027】支持ボルト150の、外側固定フレーム部
材132と内側固定フレーム部材154との間に位置す
る部分(雄ねじ152が切られていない部分)には、後
述する車両前後方向に延びる揺動フレーム168の略中
央部、幅方向両側の位置でこの揺動フレーム168と一
体成形された、一対の捩じりブッシュ162が固着され
ている。この揺動フレーム168に形成された挿通孔1
70に、支持ボルト150が挿通されている。従って、
揺動フレーム168は、固定フレーム158に対して支
持ボルト150を軸として、捩じりブッシュ162を介
して揺動可能に軸支されていることになる。そして、ゴ
ム164の弾性力によって、支持ボルト150を中心と
する揺動フレーム168の大きな揺動及び角速度の速い
揺動が抑制される。
【0028】揺動フレーム168は、側面視にて略長尺
状に形成され、上面が車両前後方向略中央から前端に向
かって次第に下方に傾斜している。また、揺動フレーム
168は、略中央後方寄りの位置で鈍角的に上方に屈曲
されている。
【0029】揺動フレーム168の後端には板厚方向
(図1紙面左右方向)に軸孔170が形成されており、
この軸孔170に、ベアリング172を介して、支軸1
74が挿通されている。支軸174の両端には円板状の
取付板部176が形成されている。
【0030】ここで本発明のポイントである車輪装置に
ついて説明するが、前側転輪20、後側転輪22ともに
同様の軸支構造であるので、ここでは後側転輪22につ
いて説明する。
【0031】車両内側の転輪においては、ボルト178
によって、車両内側の転輪におけるリムを構成する2枚
の金属製のリム構成部材180、181が取付板部17
6に取り付けられている。車両外側の転輪においては、
本実施の形態では幅広の無端ベルトを使用していること
から、ダブルタイヤが採用されており、ボルト179に
よって、4枚の金属製のリム構成部材182、183、
184、185、が取付板部176に取り付けられてい
る。
【0032】リム構成部材180、181及び182と
185の外周には、タイヤ188がそれぞれリム構成部
材180、181、182、185と同軸的に取り付け
られており、タイヤ188とリム構成部材180、18
1、182、185とが一体で回転する。タイヤ188
はゴムで形成され、内部に空気が封入されて袋状とさ
れ、且つ、全体として環状に形成されている。タイヤ1
88の外周は無端ベルト26の内周に接触している。す
なわち無端ベルト26はタイヤ188の外周に巻き掛け
られ、略二等辺三角形状を構成すると共に、路面からの
荷重を支持している。
【0033】リム構成部材180、181はタイヤ18
8の幅の略二分の一の深さを有する有底円筒形状、18
2、185はリム構成部材180、181よりも深い有
底円筒形状、リム構成部材183、184はリム構成部
材180、181よりも浅い有底円筒形状であり、それ
ぞれリム構成部材からのタイヤの外れを防止するフラン
ジ部Fをそれぞれ有している。
【0034】車両内側の転輪における、リム構成部材へ
のタイヤの組付けの要領としては、リム構成部材180
にタイヤ188を嵌合した後、タイヤ188にリム構成
部材180の反対側からリム構成部材181を嵌合し、
ボルト178によってリム構成部材180、181を取
付板部176とともに締結すれば良い。
【0035】車両外側の転輪における、リム構成部材へ
のタイヤの組付けの要領としては、リム構成部材182
にダブルタイヤを構成する一方のタイヤを嵌合した後、
リム構成部材182の底部にリム構成部材183を嵌合
する。その後、同様にして、リム構成部材185にダブ
ルタイヤを構成する他方のタイヤを嵌合した後、リム構
成部材185の底部にリム構成部材184を嵌合する。
かかる後にリム構成部材183と184の底面を当接さ
せ、ボルト179によって4枚のリム構成部材182、
183、184、185を取付板部176とともに締結
すれば良い。
【0036】以上のように車両外側の転輪を構成する
と、ボルト179の締結を解除した時に、リム構成部材
182とリム構成部材183とタイヤ188という部品
群と、リム構成部材184とリム構成部材185とタイ
ヤ188という部品群に分けることができる。本実施の
形態におけるクローラにおいて、無端ベルト26を幅広
のものから、通常の幅のものに変更しようとする時、ダ
ブルタイヤを車両内側の転輪と同様なシングルタイヤに
変更する必要が生じるが、その際に、前記二つの部品群
の内の一つをそのまま用いてシングルタイヤとすること
ができ、このような構造の車輪装置は汎用性が高い。
【0037】尚、変形例として、リム構成部材183、
184は一体に形成されていても良い。図11にその概
念図を示す。本変形例はリム構成部材の点数を低減でき
るという効果を有する。さらに一体に形成されたリム構
成部材189の車軸方向の板厚を変化させることによ
り、ボルト締結箇所を増加させることなく、車種や使用
状況に応じて、ダブルタイヤを構成する両タイヤ間の距
離を調整できる。
【0038】この場合、リム構成部材へのタイヤの組付
けの要領としては、リム構成部材182にダブルタイヤ
を構成する一方のタイヤを嵌合した後、リム構成部材1
82の底部にリム構成部材183、184が一体に形成
された、二つの円筒の底部を貼り合わせた形状のリム構
成部材189を嵌合する。その後、リム構成部材185
にダブルタイヤを構成する他方のタイヤを嵌合した後、
リム構成部材190のリム構成部材182が嵌合してい
ない方の円筒内にリム構成部材185を嵌合し、ボルト
179によって3枚のリム構成部材182、189、1
85を取付板部176とともに締結すれば良い。
【0039】尚、本実施の形態においてはリム構成部材
182、183の締結部182Aとリム構成部材18
4、185の締結部185Aは二つのタイヤの略中央位
置で当接しているが、他の変形例として以下のようなも
のが考えられる。、図12にその概念図を示す。即ち、
フランジ部Fとは別に円筒の周面に形成された嵌合段部
Dを有し、タイヤ幅の略1,5倍の深さを有する有底円
筒形状のリム構成部材182、タイヤの幅の略二分の一
の深さを有する有底円筒形状のリム構成部材183、リ
ム構成部材183より浅い深さを有するリム構成部材1
84、185を用いることにより、リム構成部材18
2、183の締結部182Aとリム構成部材184、1
85の締結部185Aを二つのタイヤの中央より図1に
おける紙面右側において当接させても良い。逆に、同様
な手段によりリム構成部材182、183の締結部18
2Aとリム構成部材184、185の締結部185Aを
二つのタイヤの中央より図1で紙面左側において当接さ
せても良い。
【0040】二つのタイヤの中央より図1で紙面右側に
おいて、リム構成部材182、183の締結部182A
とリム構成部材184、185の締結部185Aを当接
させる場合における、リム構成部材へのタイヤの組付け
の要領としては、リム構成部材182にダブルタイヤを
構成する一方のタイヤを嵌合した後、リム構成部材18
2の嵌合段部Dにリム構成部材183を嵌合する。その
後、リム構成部材183の底部にリム構成部材184を
嵌合する。かかる後に、リム構成部材185若しくはリ
ム構成部材184の底部にダブルタイヤを構成する他方
のタイヤを嵌合し、リム構成部材185の底面とリム構
成部材184の底面を当接させ、ボルト179によって
4枚のリム構成部材を取付板部176とともに締結すれ
ば良い。
【0041】尚、これらの場合においてもリム構成部材
183、184は一体に形成されていても良く、その場
合の組付けの要領としては、前述した変形例において3
枚のリム構成部材182、189、185を締結する場
合と同様である。
【0042】また、上記実施の形態及びリム構成部材1
83、184を一体とするもの以外の変形例において
は、図13に示すように、リム構成部材183、184
の間にタイヤの位置調整手段として、ボルト179の挿
通孔900を有する円板状の位置調整部材910を介在
させ、介在させる位置調整部材900の車軸方向の板厚
を変化させることにより、ボルト締結箇所を増加させる
ことなく、ダブルタイヤを構成する両タイヤ間の距離を
調整できる。また図13において、リム構成部材18
3、184と位置調整部材900は一体に形成されてい
ても良く、これは前述のリム構成部材183、184を
一体形成することにより、リム構成部材189とした変
形例において、リム構成部材189の車軸方向の板厚を
変化させたものに対応する。言い換えれば、図11にお
けるこの場合は、リム構成部材189の車軸方向中央部
189Aが、タイヤの位置調整手段としての位置調整部
ということになる。請求項2に係る発明がこれらの変形
例に対応する。
【0043】本実施の形態において、リム構成部材18
2、183及び184、185に、もしリム構成部材1
80、181を用いた場合、ダブルタイヤとするために
図5に示すスペーサ800のように、ダブルタイヤとす
る前よりボルト締結箇所が増加してしまうような連結部
材が必要となる。本実施の形態においては、一方の最外
リム構成部材182から他方の最外リム構成部材185
までを貫通する締結部材(ボルト)179により、複数
のリム構成部材を締結したので、ダブルタイヤにするこ
とによるボルト締結箇所の増加は回避でき、部品点数の
削減に伴い、ダブルタイヤ転輪の組付・分解が容易にな
る。
【0044】本実施の形態においては、転輪に車軸方向
に並設したリム構成部材を用いたことにより、このよう
な空気入りタイヤであっても一方のリム構成部材にタイ
ヤを嵌合した後、他方のリム構成部材を締結すれば良い
ので、タイヤのリムへの取付が転輪に使われるような小
径のタイヤであっても容易である。また同様に、リム構
成部材からのタイヤの取り外しにおいても、リム構成部
材どうしの締結を解除した後、タイヤを取り外せば良い
ので、小径のタイヤであっても容易である。
【0045】尚、前側転輪及び後側転輪を構成するタイ
ヤ188は、上述した空気入りタイヤである必要はな
く、要するに、弾性変形可能な環状に形成されていれ
ば、材質や構造は特に限定されない。例えば、袋状とさ
れずに内部までゴムで成形された総ゴムタイヤであって
も良い。
【0046】次に図2に戻って、本実施の形態における
他の特徴部分の説明を行う。支持アーム192は揺動フ
レーム168に対して揺動可能となるように、ヒンジ部
400を介して揺動フレーム168に取り付けられてい
る。支持アーム192は側面視にて略三角形状に形成さ
れており、その前端部分に板厚方向に形成された軸孔1
91に、図1に示した後側転輪22の軸支構造と同様の
軸支構造によって、タイヤ188で構成された前側転輪
20が軸支されている。
【0047】図6(A)に揺動フレーム168と支持ア
ーム192の結合のヒンジ部400の上面図を、図6
(B)に側面図を示す。揺動フレーム168の前側先端
には図6に示されるように、揺動フレームの板厚よりも
薄い板厚の雄ヒンジ部500が設けられ、雄ヒンジ部5
00には板厚方向に軸孔510が形成されている。また
支持アーム192の下端には揺動フレーム168の雄ヒ
ンジ部500が嵌合される雌ヒンジ部520が設けら
れ、雄ヒンジ部500と同じように板厚方向に軸孔53
0が形成されている。揺動フレーム雄ヒンジ部500の
軸孔510と支持アーム雌ヒンジ部520の軸孔530
に、上部に雌ネジが切られたシャフト540が共通に嵌
挿される。また、雄ヒンジ部500の上方向に形成され
た軸孔550を通して、シャフト540の上部にシャフ
ト軸心の途中まで形成された雌ネジ部540Aに螺合さ
れた抜け止めビス560によりシャフト、揺動フレー
ム、支持アームが固定されている。この抜け止めビス5
60とシャフトの雌ネジとの螺合を解除することによ
り、支持アーム192が揺動フレーム168に対して回
転可能となる。
【0048】図10(A)に従来例における、揺動フレ
ーム168と支持アーム192の結合のヒンジ部400
の上面図を、図10(B)に側面図を示す。これは揺動
フレーム168の雄ヒンジ部500に形成された軸孔5
10と支持アーム192の雌ヒンジ部520に形成され
た軸孔530に共通に嵌挿したボルト600のネジ部6
00Aにナット610を螺合し、揺動フレーム168と
支持アーム192を固定するという方法である。それに
比べて本実施の形態においては、ボルト600の頭60
0Bによる突出部700及びナット610とボルト60
0のネジ部600Aによる突出部710が無くなる分だ
け揺動フレーム、支持アームの板圧を大きくすることが
できる。すなわちヒンジ・フレームの横剛性が大きくな
り、車両の操縦安定性が向上するといった利点がある。
【0049】次に図2に基づいて、無端ベルト26の張
力調整手段について説明する。揺動フレーム168の上
面からは、上方に向かって支持板198が突設されてい
る。支持板198には、車両前後方向に沿って雌ネジ2
00が切られており、この雌ネジ200に、調整ボルト
202が車両後方側から前方側に向かって挿通されてい
る。これにより、調整ボルト202は車両前後方向に移
動可能となる。また、この前方側への移動は、調整ボル
ト202に螺合されたダブルナットとしてのナット20
4が支持板198に当たって制限される。
【0050】調整ボルト202の先端には、径方向外側
に向かって略水平にピン205が突設されており、この
ピン204に、押圧プレート206が軸支されている。
押圧プレート206の前面206Aは支持アーム192
の後面192Aに面接触しており、所定の長さの無端ベ
ルト26が巻き掛けられて弾性的に凹んだ前側転輪20
のタイヤ188から支持アーム192が受ける図9にお
いて時計回り方向の回転力に抗して、支持アーム192
を所定の位置に維持している。そして、調整ボルト20
2を回転させて支持アーム192を車両前後方向に移動
させると、支持アーム192が突軸190を中心として
回転し、その結果、前転輪20の位置が変化する。これ
により、無端ベルト26に合わせた所定の巻き掛け長
が、駆動輪18、タイヤ後側転輪22及び前側転輪20
によって構成されることとなり、タイヤ188の凹み量
を一定にして無端ベルト26の張力を微調整し、所定の
張力で無端ベルト26が巻き掛けられるようにすること
ができる。
【0051】尚、本実施の形態におけるクローラは三角
形状であるが、それに限定されるものではなく、例え
ば、前転輪・後転輪の間に中間転輪を有するもので、前
転輪と後転輪を中間転輪に対して上方変位させて略五角
形状に変形可能なクローラで実施しても良い。
【0052】また、乗用車、バス、トラック等の自動車
に限定されず、フォークリフト等の産業車両や、建機等
に装着するクローラにおいて実施しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示されるクローラの11−11線断面図
である。
【図2】本発明の一つの実施形態に係るクローラを示す
側面図である。
【図3】図2に示されるクローラの10−10線断面図
である。
【図4】空気入り小径タイヤに対して用いる二分割リム
の構造を示す図である。
【図5】従来例に係るダブルタイヤの連結方法を示す図
である。
【図6】本発明の一つの実施の形態に係るヒンジ部20
0の上面図及び側面図である。
【図7】従来例に係るクローラを示す側面図である。
【図8】従来例に係るクローラを示す断面図である。
【図9】図2に示されるクローラを備えたクローラ車両
の概略構成図である。
【図10】従来例に係るヒンジ部を示す上面図及び側面
図である。
【図11】本発明の第1の変形例に係るリム構成部材の
概念図である。
【図12】本発明の第2の変形例に係るリム構成部材の
概念図である。
【図13】本発明においてタイヤの位置調整手段として
の位置調整部材を使用した時の構成を示す図である。
【符号の説明】
10・・・クローラ車両 12・・・車両本体 14・・・タイヤ設置スペース 16・・・クローラ 18・・・駆動輪 20・・・前側転輪 22・・・後側転輪 26・・・無端ベルト 32・・・駆動軸 36・・・ドラムブレーキ 38・・・凸部 40・・・係合凹部 44・・・ベアリング 132・・・外側固定フレーム部材 134・・・駆動軸収容部 136、138・・・孔 140、142、144・・・支持孔 146、148、150・・・支持ボルト 152・・・雄ネジ 154・・・内側固定フレーム部材 156、163、204・・・ナット 158・・・固定フレーム 160・・・係合片 161、178、179・・・ボルト 162・・・捩じりブッシュ 168・・・揺動フレーム 170・・・軸孔 172・・・ベアリング 174・・・支軸 176・・・取付板部 180、181、182、183、184、185・・
・リム構成部材 188・・・タイヤ 189・・・リム構成部材 189A・・・位置調整部 190・・・突軸 191・・・軸孔 192・・・支持アーム 198・・・支持板 200・・・雌ネジ 202・・・調整ボルト 205・・・ピン 206・・・押圧プレート 300・・・クローラ車両 302・・・無端ベルト 304・・・駆動輪 306・・・転輪 400・・・ヒンジ部 500・・・雄ヒンジ部 510、530、550・・・軸孔 520・・・雌ヒンジ部 540・・・シャフト 560・・・抜け止めビス 600・・・ボルト 610・・・ナット 700、710・・・突出部 720、730・・・締結手段 800・・・スペーサ 810、820、830、840・・・締結手段 900・・・ボルト挿通孔 910・・・位置調整部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のタイヤを有し、かつ車軸方向に並設
    したリム構成部材が締結された車輪装置において、一方
    の最外リム構成部材から他方の最外リム構成部材までを
    貫通する締結部材により前記複数のリム構成部材を締結
    したことを特徴とする車輪装置。
  2. 【請求項2】前記二つの最外リム構成部材間にタイヤの
    位置調整手段を有することを特徴とする請求項1記載の
    車輪装置。
  3. 【請求項3】前記締結手段による締結を解除した時に、
    前記複数のタイヤが車軸方向の両側に前記リム構成部材
    を有するように構成されたことを特徴とする請求項1記
    載の車輪装置。
  4. 【請求項4】前記締結手段による締結を解除した時に、
    前記複数のタイヤの少なくとも一つが車軸方向の片側に
    のみ、前記リム構成部材を有するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載の車輪装置。
  5. 【請求項5】駆動力を受けて回転する駆動輪と、前記駆
    動輪の軸心と平行な回転軸を中心として回転可能な転輪
    と、前記駆動輪と前記転輪に巻き掛けられ外面の一部が
    接地面とされた無端ベルトとを有し、前記転輪のうち少
    なくとも一つは、複数のタイヤと、車軸方向に並設した
    リム構成部材とを有し、一方の最外リム構成部材から他
    方の最外リム構成部材までを貫通する締結部材により前
    記複数のリム構成部材を締結したことを特徴とする車輪
    装置を用いたクローラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109070631A (zh) * 2016-03-04 2018-12-21 戈尔德霍弗股份公司 商用车、尤其是重型车辆和用于这样的商用车的车轮结构组合件

Cited By (3)

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US11285758B2 (en) 2016-03-04 2022-03-29 Goldhofer Ag Commercial vehicle, in particular heavy-duty vehicle, and wheel assembly for such a commercial vehicle
CN109070631B (zh) * 2016-03-04 2022-05-13 戈尔德霍弗股份公司 商用车和用于商用车的车轮结构组合件

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