JPH10218046A - クローラ及びクローラ車 - Google Patents

クローラ及びクローラ車

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Publication number
JPH10218046A
JPH10218046A JP2156397A JP2156397A JPH10218046A JP H10218046 A JPH10218046 A JP H10218046A JP 2156397 A JP2156397 A JP 2156397A JP 2156397 A JP2156397 A JP 2156397A JP H10218046 A JPH10218046 A JP H10218046A
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JP
Japan
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crawler
crawler belt
wheel
wheels
arm
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Application number
JP2156397A
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English (en)
Inventor
Masaaki Kaneko
正明 金子
Shunichi Shibazaki
俊一 柴崎
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Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃が加わっても履帯が外れ難く、しかもコ
ンパクトなオートテンション機構を備えたクローラを提
供する。 【解決手段】 三角クローラ2は、自動車の回転軸に取
付けられる駆動輪3と、その下方に前後方向に4組配列
された転輪4〜7と、各輪3〜7に外接するように略三
角形状に巻き掛けられた履帯8とを備える。前後の転輪
4,5は、メインフレーム14に対して相対変位可能に
連結されたサブフレーム18の前後端部に回動可能に支
持されたロアアーム33の先端部に支持されており、そ
の回転中心と直交する面内を揺動可能となっている。ロ
アアーム33は履帯8を押し広げる方向に転輪4,5を
付勢するためのリーフスプリング40とリンクを形成
し、転輪4,5が履帯8に余裕が生まれる方向に変位し
たときに、両者間でリンク干渉が起こるようにそれぞれ
の基端側の回動中心をずらして設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不整地での走破性
の向上を図るため車両に装着されるクローラに係り、詳
しくは駆動輪とその下方に配置される複数の転輪に履帯
が巻き掛けられた構造を有するクローラ及びクローラ車
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両の駆動軸にタイヤの替
わりにクローラを装着し、雪道やオフロードでの走破性
の向上を図る技術が従来より知られている。特に、自動
車用のクローラとして、履帯に駆動力を伝達する駆動輪
(スプロケット)と、主に荷重を受ける複数の転輪とに
略三角形状に履帯が巻き掛けられた構造が知られている
(例えば特開昭49−19535号公報、特開平4−8
682号公報、特開平6−305456号公報等)。
【0003】通常、クローラにおいては、履帯の張力を
調整するために転輪のうち少なくとも1個が位置変更可
能に設けられ、この転輪の位置調整により履帯の張力が
調整される。しかし、履帯の長期使用による伸びや、転
輪と履帯との接触部での摩耗があると、履帯が緩み気味
となる。履帯の緩みは外れの原因となるうえ、履帯の早
期損傷の原因ともなる。
【0004】例えば特開平4−8682号公報には図1
1に示すクローラ71が開示されている。クローラ71
は、車両の回転軸(ハブ)に連結される駆動輪72と、
その下方前後に配置された転輪73,74と、両転輪7
3,74間に配置された中間転輪75とを備え、各輪7
2〜75に外接するように略三角形状に履帯76が巻き
掛けられている。履帯76の内周面に周方向に沿って複
数形成された突起(図示せず)を、左右(幅方向)一対
ずつ設けられた各転輪73〜75で挟み込むことで、履
帯76は外れないように案内される。前方の転輪73は
バネ77の付勢力に抗して前後方向に変位可能に設けら
れており、障害物を乗り越える際などに加わる前後方向
の衝撃は、この前方転輪73の変位により吸収される。
【0005】また、特開昭48−76229号公報や実
開昭57−114777号公報にも、一部の転輪をゴム
やコイルバネにより履帯を押し広げる方向に付勢する同
種の機能を備えたクローラが開示されている。これらの
クローラは、いずれも衝撃緩和を目的とするものであっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前後方向にか
かる衝撃を緩和する目的のためにはバネ定数を大きめ
(硬めのバネ)に設定する方が好ましい。これは、大き
な衝撃が加わったときに転輪がバネの弾性圧縮により履
帯に余裕が生まれる方向に大きく変位すると、これが原
因で履帯が外れかけたり、駆動力が履帯に伝わらない駆
動力の抜けが発生するという不具合があるからである。
【0007】このような理由から衝撃緩和を目的とした
ものはバネ定数が大きいため、使用による履帯の周方向
の伸びや、履帯と転輪との接触部の摩耗などが原因で、
履帯が相対的に緩んでバネが少し伸びるだけでも、転輪
が履帯を押圧する付勢力が著しく低下する。そのため、
履帯のテンションが使用しているうちに徐々に弱くなる
ため、定期的に履帯のテンションを調整する必要があっ
た。
【0008】これに対し、履帯を自動で適度なテンショ
ンに調整するオートテンション機構を採用する場合に
は、履帯の周方向の伸びや、履帯と転輪との接触部の摩
耗によってバネが少しぐらい伸びても、転輪が履帯を押
す付勢力がさほど変化しないように、バネ定数を比較的
小さめに設定する必要がある。また、衝撃が加わったと
きに、履帯が外れ易くなったり、駆動抜けを起こさない
程度に、転輪が履帯に余裕が生まれる方向に変位する変
位量をある範囲内で規制する必要がある。そのため、履
帯に適度なテンションを付与するために転輪をバネ定数
の小さなバネで付勢する付勢構造と、衝撃が加わったと
きに転輪の変位量が大きくなり過ぎないように規制する
ためにバネ定数の大きなバネを有するストッパ構造とを
併せ持つ必要がある。しかし、このような構成では、オ
ートテンション機構の構造が複雑になるうえ、コンパク
ト化を図り難いという問題があった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、その第1の目的は、履帯の張力をいち
いち調整作業をしなくても自動で適度に調整できるう
え、衝撃が加わっても履帯を外れ難くできるコンパクト
なオートテンション機構を備えたクローラ及びクローラ
車を提供することにある。また、第2の目的は、オート
テンション機構を効果的にコンパクトに構成することに
ある。第3の目的は、前後方向の衝撃を効率良く逃がす
ことにある。さらに第4の目的は、オートテンション機
構を備えたクローラが幅方向に傾いても接地面積を広く
確保することにある。また、第5の目的は、転輪を付勢
するリーフスプリングのずれを防止して衝撃吸収時に確
実に履帯が緩み過ぎないようにすることにある。第6の
目的は、履帯の張力調整を人為的にも行えるようにする
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、車両の回転軸に連結され
る駆動輪と、該駆動輪の下方に前後方向に設けられた複
数の転輪と、該駆動輪及び各転輪に巻き掛けられた履帯
とを備えたクローラにおいて、前記転輪のうち少なくと
も前後の一方をその回転軸と直交する面内を揺動可能に
支持するアームと、前記履帯を押し広げる方向に該アー
ムに支持された前記転輪を付勢するバネ手段とが、該転
輪が前記履帯の緩み方向に所定量変位したときに該転輪
に働く弾性復元力を急に大きくするリンク干渉を起こす
ようなリンクを形成して設けられている。
【0011】第2の目的を達成するため請求項2に記載
の発明では、請求項1に記載のクローラにおいて、前記
バネ手段は、リーフスプリングである。第3の目的を達
成するため請求項3に記載の発明では、請求項1又は請
求項2に記載のクローラにおいて、前記履帯が巻き掛け
られた状態において、前記アームの回動中心が、該アー
ムに揺動可能に支持された前記転輪の回転中心より下方
に配置されている。
【0012】第4の目的を達成するため請求項4に記載
の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載
のクローラにおいて、前記アーム及び前記バネ手段は、
前記駆動輪を回転可能に支持するメインフレームに対し
て弾性部材を介して相対変位可能に設けられたサブフレ
ームに支持されている。
【0013】第5の目的を達成するため請求項5に記載
の発明では、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載
のクローラにおいて、前記アームの揺動時に前記リーフ
スプリングの基部側端面が当接するストッパを備えてい
る。
【0014】請求項6に記載の発明では、請求項4又は
請求項5に記載のクローラにおいて、前記リーフスプリ
ングの基端部は、前記メインフレームと前記サブフレー
ムとの間で車重がかかる状態に挟持されている。
【0015】第5の目的を達成するため請求項7に記載
の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載
のクローラにおいて、前記前後の転輪のうち少なくとも
一方を位置変更可能とする位置調整機構が備えられてい
る。
【0016】請求項8に記載の発明では、クローラ車に
は、前記回転軸に請求項1〜請求項7のいずれか一項に
記載のクローラが装着されている。 (作用)従って、請求項1に記載の発明によれば、車両
の回転軸が回転し、これに連結される駆動輪が回転する
ことにより、駆動輪とその下方に前後方向に設けられた
複数の転輪とに巻き掛けられた履帯が回転し、クローラ
が走行回転する。前後の転輪のうち少なくとも一方がア
ームを介してその回転軸と直交する面内を揺動可能に設
けられるとともに、転輪がバネ手段により履帯を押し広
げる方向に付勢される。そのため、長期に使用する間に
履帯の伸びや、履帯と転輪の接触部の摩耗などが生じて
も、履帯が常に適度な張力に保持される。
【0017】障害物を乗り越える際などに衝撃が加わる
と、アームに支持された転輪が履帯の張力を緩和する方
向に変位してその衝撃が吸収される。このとき、転輪の
変位が所定量に達したところで、アームとバネ手段とが
リンク干渉を起こす。つまり、バネ手段が無理な変形を
強いられ、転輪を元の位置に復元させようとする弾性力
が急に大きくなり、転輪の変位が所定のところで抑えら
れる。従って、オートテンション対応のためにバネ手段
のバネ定数を比較的小さく設定しておいても、衝撃が加
わった際の履帯の外れが起こり難くなる。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、バネ手段
がリーフスプリングであるので、オートテンション機構
の構成が簡単となる。請求項3に記載の発明によれば、
アームに揺動可能に支持された転輪の回転中心よりも、
アームの回動中心の方が下方に位置するため、障害物を
乗り越える際などに前後方向の衝撃力が加わると、自然
にアームが上方に回動し、転輪が履帯の緩み方向に逃げ
る。そのため、前後方向の衝撃を効果的に緩和すること
が可能になる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、アーム及
びバネ手段を介してサブフレームに支持された転輪が、
クローラが幅方向に傾いたときに駆動輪に対して相対変
位しする。そのため、履帯の底部が路面に追従すること
になり、クローラが幅方向に傾いてもその接地面積を広
く稼ぐことが可能となる。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、リーフス
プリングの基部側端面がストッパに当接してそれ以上の
スライドが規制されることにより、転輪の変位が所定量
に達したところで確実にリンク干渉が起こり、転輪の過
度な変位による履帯の外れなどの不具合が防止される。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、リーフス
プリングの基端部が、メインフレームとサブフレームと
の間で車重がかかる状態に挟持されているので、リーフ
スプリングの基端部がずれないようにしっかり固定され
る。従って、転輪の変位が所定量に達したところで確実
にリンク干渉が起こり、転輪の過度な変位による履帯の
外れなどの不具合が防止される。履帯の過度の緩みが防
止される。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、前後の転
輪のうち少なくとも一方を位置調整機構により位置調整
することで、履帯の張力を人為的にも調整することが可
能になる。
【0023】請求項8に記載の発明によれば、クローラ
車の回転軸には、請求項1〜請求項7のいずれか一項に
記載のクローラが装着されているので、請求項1〜請求
項7のいずれか一項に記載の発明と同様の作用が得られ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図8に基づいて説明する。図8に示すよう
に、クローラ車としての4輪駆動の自動車1には、4本
のタイヤの替わりにクローラとしての三角クローラ2が
装着されている。4つの三角クローラ2は、車両の左右
両側で対称をなしているが、それを除けば同じ構造を有
している。
【0025】図1に示すように、三角クローラ2は、駆
動輪(スプロケット)3と、転輪としての第1転輪(前
方転輪)4と、転輪としての第2転輪(後方転輪)5
と、前後の転輪4,5間に配置された転輪としての2つ
の中間転輪6,7と、駆動輪3及び各転輪4〜7に外接
して略三角形状をなすように巻き掛けられたゴム製の履
帯8とを備える。各転輪4〜7は幅方向に左右一対ずつ
設けられている。前後の転輪4,5は同径であり、2つ
の中間転輪6,7はそれより少し小径の同径である。
【0026】履帯8の内周面には突部8aが全周に亘っ
て所定ピッチで形成されている。駆動輪3の外周部には
多数の歯部3aが突部8aと噛合可能な一定ピッチで形
成されている。駆動輪3の駆動力は歯部3aと突部8a
との噛合を介して履帯8に伝達されるようになってい
る。
【0027】駆動輪3には、図2に示すように自動車1
に設けられた回転軸としてのハブ9に一体回転可能に固
定されるアダプタ10が、複数個(この実施形態では6
個)のボルト11及びナット12を介して固定可能とな
っている。駆動輪3にはタイヤとの互換性確保のため、
アダプタ10側のボルト穴と同じピッチでボルト穴(図
示せず)が形成されている。
【0028】図1,図2に示すように、駆動輪3の中心
部には円筒状の支持部13が外方(図2では右方)に延
出するように突出形成されている。駆動輪3はメインフ
レーム14に対して支持部13の外周面上に嵌合された
軸受15を介して相対回転可能に支持されている。メイ
ンフレーム14は駆動輪3の下部側面を覆うように延出
形成され、駆動輪3の前後に延びる一対の腕部14a,
14bと、支持部13と対応する位置から下方に真っ直
ぐ延びる延出部14cとを有する所定形状をなしてい
る。
【0029】図1,図2に示すように腕部14a,14
b及び延出部14cの各先端には円筒状の筒部16,1
7がそれぞれ形成されている。前後一対の筒部16はそ
の軸心が前後方向となる向きに形成され、筒部17はそ
の軸心が幅方向(図2における左右方向)となる向きに
形成されている。
【0030】左右一対ずつ幅方向に所定間隔を隔して設
けられた4つの転輪4〜7は、所定長さを有する1本の
略四角筒状のサブフレーム18に支持された状態で、前
後方向に一列に配列されている。サブフレーム18は後
端部が開口する四角筒状の箱体19と、該箱体19の後
端部開口にスライド可能に挿通された支持部20とを備
える。箱体19の後部には履帯8のテンションを調整す
るため支持部20を所定の突出量に位置決めするための
位置調整機構としての張力調節機構21(図1に示す)
が設けられている。この張力調節機構21は、支持部2
0の突出量を調整するためのカムボルト21aを備え
る。カムボルト21aを回動することで支持部20が箱
体19に対してスライドするようになっている。カムボ
ルト21aにナットが締結されて支持部20が位置決め
された状態では、支持部20が履帯8のテンションによ
る押圧力を受けて箱体19内に縮もうとすると、カムボ
ルト21aがナットの締付け方向に回転するようになっ
ている。
【0031】サブフレーム18には、箱体19の上面に
固定された前後一対のコ字状のブラケット22と、箱体
19の中央から側方に延出する1本の四角筒状の支持部
23の上面に固定された1つのコ字状のブラケット24
とがそれぞれ設けられている。そして、各筒部16,1
7と各ブラケット22,24とは、筒部16,17に圧
入された弾性部材としてのゴムブシュ25,26に挿通
したボルト27にナット28を締結することで嵌合状態
に連結されている。こうしてサブフレーム18がメイン
フレーム14に対して3個のゴムブシュ25,26を介
して任意な方向に相対変位可能に連結されたフローティ
ング構造に構成されている。3個のゴムブシュ25,2
6は、図3に示すように平面上に三角形を形成するよう
に配置されている。
【0032】ゴムブシュ25,26はその形状が略円筒
状であることから、バネ定数(弾性率)が軸方向よりも
軸直交方向の方が相対的に大きい。本実施形態では、3
個のゴムブシュ25,26を軸方向が異なる2方向に分
けて配置することで、軸直交方向で荷重を受けるよう
に、受け持つ荷重方向をゴムブシュ25,26毎に分担
させている。
【0033】図1,図3に示すように、中間転輪6,7
は、箱体19の上面に固定されたストッパとしての前後
一対の各ブラケット29に嵌挿されたカラー30に挿通
される支軸31の両端部に軸受32を介して一対ずつ回
転可能に支持されている。一方、前後の転輪4,5は、
箱体19の前端部及び支持部20の後端部に上下方向に
回動可能に取付けられたアームとしてのロアアーム33
に支持され、それぞれその回転軸心に直交する面内を揺
動可能に設けられている。
【0034】すなわち、ロアアーム33は、箱体19の
前端部及び支持部20の後端部にそれぞれ支持されたコ
字状のブラケット34に締結固定されたボルト35を挿
通しているカラー36に固定されている。ロアアーム3
3は断面コ字状を有し、コ字開口側が上方に位置するよ
うに配置されている。前後の各転輪4,5は、ロアアー
ム33の先端に固着されたカラー37に挿通された支軸
38の両端部に軸受39を介して一対ずつ回動可能に支
持されている。
【0035】ロアアーム33は、転輪4,5が履帯8を
押し広げる方向(下方)に、バネ手段としてのリーフス
プリング40により付勢されている。リーフスプリング
40は、その先端がカラー37に固定されるとともに、
その基端部が箱体19の上面と、箱体19に2本のU字
ボルト42の締結により固定された押え板41との間に
挟持された状態にある。この押え板41には前記ブラケ
ット22が固着されている。また、中間転輪6,7の支
軸31を支持するブラケット29にリーフスプリング4
0の基部側端面を当接させることで、リーフスプリング
40が箱体19の上面をスライドしないように位置規制
している。ロアアーム33の回動中心が転輪4,5の回
転中心よりも下方に位置するように設定され、ロアアー
ム33は先端ほど上方に位置する斜めの姿勢に保持され
ている。
【0036】このようにロアアーム33とリーフスプリ
ング40は、一種のリンク(三節リンク)を形成するよ
うに取付けられており、リーフスプリング40の変形の
基端部と、ロアアーム33の回動中心とがずれている。
そのため、図4に示すように、ロアアーム33の回動中
心から決まる支軸38の移動軌跡が円弧C1を描くのに
対し、リーフスプリング40の変形の基端部から決まる
支軸38の移動軌跡が円弧C1からずれた円弧C2を描
くことになる。つまり、転輪4,5が履帯8に余裕が生
まれる方向(図1,図4における上方)に変位したとき
にロアアーム33とリーフスプリング40との間でリン
ク干渉が起こるように設定してある。ロアアーム33が
剛性体であるのに対し、リーフスプリング40が弾性変
形可能な金属板であるので、ロアアーム33は上方への
回動時にリーフスプリング40に円弧C1に沿う変形を
強いることになる。
【0037】図7は、ロアアーム33が衝撃により受け
る荷重とその変位量(回動量)との関係を示すグラフで
ある。このグラフの弾性特性線Lが示すように、衝撃に
よる荷重が加えられてロアアーム33がある程度回動し
たところ(変位量xo )から、リンク干渉のためにリー
フスプリング40からロアアーム33が受ける弾性反力
(つまり転輪4,5の弾性復元力)が急激に大きくな
る。そのため、ロアアーム33が変位量xo 付近で急に
回動(変位)し難くなるようになっている。ここで、リ
ーフスプリング40のバネ定数は、転輪4,5が履帯8
の取付け後の位置から下方にある範囲で多少変位して
も、履帯8を押し広げる転輪4,5の押圧力がさほど変
化しない(ほぼ一定になる)ように比較的小さめの値に
設定されている。
【0038】さらに、履帯8を組付けるときには、図6
に示す組付具43が使用される。組付具43は、筒体4
4と、筒体44に螺着された軸部45と、筒体44から
延びて先端にフック46を有するワイヤ47とを備えて
いる。フック46はロアアーム33の先端に設けられた
ピン33aを係止可能な形状を有している。軸部45は
中央に有するナット体45aを挟んだ両側でネジが逆向
きに切られており、その先端側(筒部44に対して反対
側端部)がメインフレーム14の取付部14dに螺着可
能になっている。
【0039】また、図1,図2に示すように、この三角
クローラ2では、駆動輪3の下縁部が中間転輪6,7の
幅方向隙間に一部挿入しており、駆動輪3と中間転輪
6,7とが側面視で一部重なり合うラップ構造となって
いる。このラップ構造により、三角クローラ2の偏平化
が実現されている。なお、図1は、転輪4〜7の一対の
うち外側に配置されるものを取り外した状態を示し、図
2は、サブフレーム18については第1転輪4と中間転
輪6との間で切断した断面を示している。
【0040】次に、この三角クローラ2の作用を説明す
る。図8に示すように、三角クローラ2は、4本のタイ
ヤと交換して自動車1に装着される。つまり、タイヤが
装着されていたハブ9に駆動輪3をアダプタ10を介し
てボルト11とナット12の締結により取付けること
で、自動車1の四輪として三角クローラ2は装着され
る。
【0041】履帯8の組付作業は次のように行われる。
まず張力調節機構21を構成するカムボルト21aを回
転させて箱体19に対する支持部20の突出量を調整
し、その位置でカムボルト21aにナットを締結して支
持部20を位置決めする。支持部20が履帯8から受け
る収縮方向の力は、カムボルト21aの締付け方向に働
くため、支持部20の変位による履帯8の緩みはまず起
こらない。
【0042】次に、組付具43を使用してロアアーム3
3を引き上げた状態とし、各輪3〜7の外接長が履帯8
の内周長より短くなるようにする。すなわち、図6に示
すように、まずロアアーム33の先端のピン33aに組
付具43のフック46を引っかけ、組付具43の軸部4
5をメインフレーム14の取付部14dに螺着する。こ
の状態からスパナ等を用いてナット体45aを回転操作
し、転輪4を所定高さまで引き上げる。この操作を前後
の転輪4,5に対して行い、各輪3〜7によって形成さ
れる外接周長が履帯8の内周長よりも余裕をもって小さ
くなるように、両転輪4,5を共に上方に引き上げた状
態を作る。
【0043】そして、この状態で履帯8を嵌める。すな
わち、駆動輪3の歯部3aに突部8aを噛み合わせると
ともに、各転輪4〜7の幅方向間隙に突部8aを係合さ
せるように履帯8を巻き掛ける。そして、履帯8の巻き
掛けを完了すると、両組付具43を取り外す。すると、
転輪4,5が下方に戻って図1の状態となる。この状態
では、転輪4,5がリーフスプリング40の付勢力によ
り履帯8を押し広げ方向に押圧するため、履帯8に適度
なテンションが付与される。
【0044】この三角クローラ2を装着した自動車1
が、エンジン駆動された状態でクラッチが接続される
と、駆動輪3がハブ9と一体回転してその駆動力が歯部
3aと突部8aとの噛み合いを介して履帯8に伝達さ
れ、履帯8が回転する。そして、この履帯8の回転力に
より自動車1は走行する。
【0045】長期間使用するうちに、履帯8が周方向に
伸びたり、履帯8と転輪4〜7との接触部が摩耗し、各
輪3〜7に巻掛けられる履帯8の内周長が僅かずつ長く
なる。しかし、転輪4,5がリーフスプリング40の付
勢力により履帯8を適度に押し広げる方向に押圧してい
るので、履帯8のテンションが自動調整されて、履帯8
は常に適切なテンションに保持される。
【0046】障害物を乗り越える際などに、三角クロー
ラ2に前後方向の衝撃が加えられる。このとき、ロアア
ーム33が先端ほど上方に位置する斜めの姿勢にあるた
めに、その際の前後方向の衝撃力を受けると、ロアアー
ム33が自然に上方に回動して転輪4,5を上方内側に
逃がすことになるので、その衝撃が効果的に吸収され
る。また、異物(砂,小石,雪等)の噛み込みによる過
大テンションが発生した場合には、転輪4,5が上方内
側(履帯8の周長に余裕が生まれる方向)に移動し、そ
の過大テンションが緩和されることになるので、過大テ
ンションによる他部品の損傷が防止される。異物が除去
された後は、元の適切なテンションに復帰する。
【0047】このとき、リーフスプリング40のバネ定
数があくまでも履帯8のオートテンションに合わせた小
さめの値であるため、転輪4,5が大きく変位し過ぎた
ことによる履帯8の外れ等が心配される。しかし、図7
のグラフにおける弾性特性線Lが示すように、前後方向
の荷重(衝撃)がある程度Po 以上になってロアアーム
33の変位量がxo を越えた付近から、リーフスプリン
グ40が無理な変形を強いられるリンク干渉が著しくな
って、ロアアーム33の単位変位量当たりに必要な荷重
が急激に大きくなる。そのため、転輪4,5の変位があ
る程度までで抑えられ、その過度な変位が回避される。
その結果、前後方向の衝撃を受けて転輪4,5が上方内
側に逃げても、履帯が外れる事態が起きることはない。
なお、障害物を乗り越える際には、前方走行時に、主に
第1転輪4が上方変位し、後方走行時には主に第2転輪
5が上方変位することになる。
【0048】また、走行中に路面から履帯8を介して各
転輪4〜7に入力される外力により、サブフレーム18
が3個のゴムブシュ3の弾性力に抗してメインフレーム
14に対して相対変位する。つまり、サブフレーム18
は、転輪4〜7に入力される外力の向きに応じて、上下
方向、幅方向(左右方向)、前後方向、ヨー方向(水平
面内での回動)、ロール方向(進行方向を軸とした回転
方向)、ピッチ方向(転輪の軸心に直交する鉛直面内で
の回動)の六方向にその姿勢を変更させる。このとき、
全ての転輪4〜7がサブフレーム18の変位に同期して
姿勢を変化させることになるため、各転輪4〜7の幅方
向間隙にて形成される突部8aの案内経路が、常に真っ
直ぐ保持される。そのため、転輪4〜7が突部8aに乗
り上げたり、履帯8が転輪4〜7から外れる事態が起こ
り難くなる。
【0049】ここで、3個のゴムブシュ25,26が、
同一平面(水平面)上に三角形を形成するように配置さ
れているため、サブフレーム18のロール方向の姿勢変
化にも対しても十分強い。また、軸方向が異なる2通り
の向きに分けて配置されたゴムブシュ25,26が荷重
を分担して受け持つ。このとき、ゴムブシュ25,26
はバネ定数の大きな軸直交方向で荷重を受け持つことに
なるため、外力の割にサブフレーム18の変位が小さく
て済む。
【0050】また、三角クローラ2が幅方向に傾いて
も、サブフレーム18がメインフレーム14に対してロ
ールして転輪4〜7が同期して左右に姿勢を傾かせるこ
とで、履帯8の底部が路面に追従し、その接地面積が広
く確保される。そのため、高いグリップ力が得られる。
また、走行中に路面から拾った振動はゴムブシュ25,
26に吸収されるため、自動車1の乗り心地が良くな
る。
【0051】以上詳述したように本実施形態では、以下
に列記する効果が得られる。 (a)前後の転輪4,5を揺動可能に支持するロアアー
ム33を、リーフスプリング40により履帯8のテンシ
ョンを大きくする方向に付勢したので、履帯8のテンシ
ョンを自動で調節できるオートテンション機構を備えた
三角クローラ2を提供できる。そのため、定期的に行う
必要があった履帯のテンション調整作業を不要にでき
る。また、ロアアーム33とリーフスプリング40との
リンク干渉を利用し、衝撃緩和時などの転輪4,5の変
位量を小さく抑えるようにしたので、従来技術で述べた
ストッパ構造を廃止し、オートテンション機構の単純化
とコンパクト化を図ることができる。
【0052】(b)転輪4,5の回転中心より下方にロ
アアーム33の回動中心を設定したので、前後方向の衝
撃が加わったときに転輪4,5を自然と履帯8の周長に
余裕が生まれる方向に逃がすことができる。そのため、
この転輪4,5の逃げにより衝撃力が吸収され、前後の
衝撃に強い三角クローラ2を提供できる。また、障害物
の乗り越え時には障害物に当たったときに受ける前後方
向の衝撃力により転輪4(5)が上方に変位するので、
障害物を乗り越え易くなり、超堤性の向上を図ることが
できる。
【0053】(c)異物の噛み込みによる過大テンショ
ンを転輪4,5の上方変位により確実に逃がすことがで
きるので、過大テンションからその他の部品を損傷させ
ないように守ることができる。
【0054】(d)リーフスプリング40の基部側端面
を中間転輪6,7の支軸31を支持するブラケット29
に当接させることでリーフスプリング40のずれ(スラ
イド)を規制したので、転輪4,5が所定量変位したと
ころでリンク干渉による変位の抑制を確実に引き起こす
ことができる。
【0055】(e)リーフスプリング40の基端部を押
え板41と箱体19との間に挟持して車重で押え付ける
ようにしたので、リーフスプリング40のずれ(スライ
ド)を一層防止することができる。
【0056】(f)組付具43を用いてロアアーム33
を引き上げる構成を採ったので、履帯8を簡単に嵌める
ことができる。 (g)ロアアーム33とリーフスプリング40を共にサ
ブフレーム18に支持したので、サブフレーム18をメ
インフレーム14に対して相対変位可能な構成を採用で
き、三角クローラ2が幅方向に傾いても履帯8と路面と
の接触面積を広く確保できる。
【0057】なお、実施形態は上記に限定されるもので
はなく、次のような形態で実施してもよい。 (1)張力調節機構(位置調整機構)は前記実施形態の
ものに限定されない。例えば図9,図10に示すような
張力調節機構Aを設けてもよい。図9に示すように、サ
ブフレーム18を構成する四角筒状の箱体50の内部に
は支持部51を外方に付勢するコイルスプリング52が
配設されており、コイルスプリング52の反対側には球
体としてのボール53が当接されている。ボール53は
箱体50の側部に形成されたネジ穴50aに螺着された
調整ネジ54の軸部55に当接することでその位置が規
制されている。軸部55は先端に一定の径で形成された
細軸部55aと、この細軸部55aから基部側ほどテー
パ状に拡径する外周面に形成されたテーパ部55bとを
有している。細軸部55aは箱体50にネジ穴50aと
対向する側部に形成された支持孔50bに差込み支持さ
れるようになっている。転輪5は履帯8を押し広げるよ
うにコイルスプリング42により付勢された状態で支持
部51に対して支持されている。図9に示すように、支
持部51には鍔部51aが形成されており、箱体50の
端面には鍔部51aに当接可能なゴムリング56が固定
されている。
【0058】テンション調整をするときには、調整ネジ
54を締め込み方向に回転させる。調整ネジ54を締め
込むに連れてボール53が細軸部55aからテーパ部5
5bに当たるようになり、ボール53が当たるテーパ部
55bの外周面が少しずつ拡開側に変化することで、ボ
ール53が極く僅かずつ突出方向に押し出されることに
なるので、転輪5の位置の微調整が可能となる。つま
り、履帯8のテンションの微調整をすることができる。
また、前後方向の衝撃が加わって転輪5が変位し、鍔部
51aがゴムリング56に当たることで、転輪5を変位
させるバネ定数が急に大きくなり、転輪5の変位が所定
量にて抑制される。つまり、この張力調節機構Aはオー
トテンション機構としても機能している。
【0059】(2)前後の転輪4,5のうちいずれか一
方のみをロアアームとリーフスプリングとにより揺動可
能に設けた構成としてもよい。前後のうち一方の転輪だ
けを揺動可能としたオートテンション機構であっても、
履帯8を自動でテンション調整することができる。特に
前方の転輪4を揺動可能に設けた構成の方が、通常の前
方走行時において障害物を乗り越える際の衝撃をより効
果的に緩和できる。
【0060】(3)バネ手段はリーフスプリングに限定
されない。アームとリンクを形成することができるバネ
手段であれば足りる。例えば棒バネでもよい。 (4)リーフスプリングは所定位置でスライドが規制さ
れれば、多少スライドを許容する状態に取付けてもよ
い。この構成によっても、転輪4,5が所定量変位した
付近からリンク干渉による変位の抑制を確実に起こせら
れる。
【0061】(5)サブフレームがメインフレームに対
して一体型の構成において、転輪を揺動可能に支持する
ロアアーム及びリーフスプリングをメインフレームに支
持する構成としてもよい。また、ロアアームとリーフス
プリングを、一方をメインフレームに、他方をサブフレ
ームに支持する構成を採ってもよい。
【0062】(6)クローラは三角形状に限定されず、
例えば、第1転輪と第2転輪を中間転輪に対して上方変
位させて略五角形状に変形可能なクローラで実施しても
よい。
【0063】(7)乗用車,バス,トラック等の自動車
に限定されず、フォークリフト等の産業車両や、建機な
どに装着するクローラにおいて実施してもよい。前記実
施の形態から把握され、特許請求の範囲に記載されてい
ない技術的思想(発明)を、その効果とともに以下に記
載する。
【0064】(イ)請求項1〜請求項8のいずれか一項
において、前記アームと前記バネ手段は各回動中心をず
らした三節リンクを形成している。この構成によれば、
アームとバネ手段のリンク干渉を簡単に設定することが
できる。
【0065】(ロ)請求項1〜請求項8のいずれか一項
において、少なくとも進行方向前方側の転輪が、前記ア
ーム及びバネ手段により揺動可能に設けられている。こ
の構成によれば、進行方向前方側の転輪が履帯の周長に
余裕が生まれる方向に移動するので、前方走行時におい
て障害物を乗り越える際の前方からの衝撃を効果的に吸
収できる。
【0066】(ハ)請求項6において、前記ストッパ
は、前記前後の転輪の間に配置された中間転輪を前記サ
ブフレームに支持するための支持部材が兼ねている。こ
の構成によれば、中間転輪を支持する支持部材がストッ
パを兼ねるので、ストッパを別個に設ける必要なく、部
品点数の低減を図ることができる。
【0067】(ニ)請求項7において、前後の少なくと
も一方の転輪を支持し、サブフレームに対してその軸方
向にスライド可能な支持部と、前記転輪が履帯を押し広
げる方向に該支持部を付勢するコイルスプリングと、該
コイルスプリングに前記支持部と反対側で当接する球体
と、該球体に当接する軸部の外周面がテーパ面に形成さ
れるとともに、前記サブフレームに螺着可能な調整ネジ
とを有する。この構成によれば、調整ネジを調整するこ
とで軸部が球体に当接するテーパ面の位置が変化して、
球体の位置が微小ずつ変化して支持部の位置がスライド
方向に微調節される。これによって、転輪を微小に位置
変更でき、履帯8の張力を調整ネジにより微調整するこ
とができる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
8に記載の発明によれば、前後の転輪の少なくとも一方
を揺動可能に支持するアームと、この転輪を履帯に適度
なテンションを付与するために付勢するバネ手段とを、
転輪が履帯の緩み方向に所定量変位したところでリンク
干渉を起こすようなリンクを形成して設けたので、衝撃
が加えられたたきに履帯の外れが起き難いコンパクトな
オートテンション機構を備えたクローラを提供できる。
【0069】請求項2及び請求項8に記載の発明によれ
ば、バネ手段がリーフスプリングであるので、一層コン
パクトな構成にできる。請求項3及び請求項8に記載の
発明によれば、アームの回動中心が転輪の回転中心より
も下方に配置したので、前後方向の衝撃が働いたとき
に、アームが自然に履帯の緩み方向に回動して転輪を逃
がすので、衝撃を効率良く緩和できる。
【0070】請求項4及び請求項8に記載の発明によれ
ば、アーム及びバネ手段を共にメインフレームに対して
相対変位可能なサブフレームに支持したので、アームに
支持した転輪もサブフレームと共に姿勢を変化させ、履
帯の接地面積を広く確保できる。
【0071】請求項5及び請求項8に記載の発明によれ
ば、リーフスプリングの基部側端面をスライドしないよ
うにストッパにより位置規制したので、転輪が所定量変
位したところで確実にリンク干渉を起こし、履帯の外れ
をより確実に防止できる。
【0072】請求項6及び請求項8に記載の発明によれ
ば、リーフスプリングの基端部をメインフレームとサブ
フレームとの間に車重がかかる状態に挟持したので、転
輪が転輪が所定量変位したところで確実にリンク干渉を
起こし、履帯の外れをより確実に防止できる。
【0073】請求項7及び請求項8に記載の発明によれ
ば、前後の転輪のうち少なくとも一方を位置変更する位
置調整機構を備えたので、履帯の張力を人為的に調整す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態における三角クローラの側面図。
【図2】図1のII−II線における部分断面図。
【図3】同じく三角クローラの部分平面図。
【図4】同じく部分側面図。
【図5】同じく一部破断部分平面図。
【図6】履帯組付け方法の説明図。
【図7】ロアアームの弾性特性を示すグラフ。
【図8】三角クローラを装着した自動車の模式側面図。
【図9】別例の張力調節機構の側断面図。
【図10】同じく正断面図。
【図11】従来技術におけるクローラの側面図。
【符号の説明】
1…クローラ車としての自動車、2…クローラとしての
三角クローラ、3…駆動輪、4…転輪としての第1転
輪、5…転輪としての第2転輪、6,7…転輪としての
中間転輪、8…履帯、9…回転軸としてのハブ、14…
メインフレーム、18…サブフレーム、21,A…位置
調整機構としての張力調節機構、25,26…弾性部材
としてのゴムブシュ、29…ストッパとしてのブラケッ
ト、33…アームとしてのロアアーム、40…バネ手段
としてのリーフスプリング、50…位置調整機構を構成
する箱体、51…位置調整機構を構成する支持部、52
…位置調整機構を構成するコイルスプリング、53…位
置調整機構を構成する球体としてのボール、54…位置
調整機構を構成する調整ネジ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の回転軸に連結される駆動輪と、該
    駆動輪の下方に前後方向に設けられた複数の転輪と、該
    駆動輪及び各転輪に巻き掛けられた履帯とを備えたクロ
    ーラにおいて、 前記転輪のうち少なくとも前後の一方をその回転軸と直
    交する面内を揺動可能に支持するアームと、前記履帯を
    押し広げる方向に該アームに支持された前記転輪を付勢
    するバネ手段とが、該転輪が前記履帯の緩み方向に所定
    量変位したときに該転輪に働く弾性復元力を急に大きく
    するリンク干渉を起こすようなリンクを形成して設けら
    れているクローラ。
  2. 【請求項2】 前記バネ手段は、リーフスプリングであ
    る請求項1に記載のクローラ。
  3. 【請求項3】 前記履帯が巻き掛けられた状態におい
    て、前記アームの回動中心が、該アームに揺動可能に支
    持された前記転輪の回転中心より下方に配置されている
    請求項1又は請求項2に記載のクローラ。
  4. 【請求項4】 前記アーム及び前記バネ手段は、前記駆
    動輪を回転可能に支持するメインフレームに対して弾性
    部材を介して相対変位可能に設けられたサブフレームに
    支持されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記
    載のクローラ。
  5. 【請求項5】 前記アームの揺動時に前記リーフスプリ
    ングの基部側端面が当接するストッパを備えている請求
    項2〜請求項4のいずれか一項に記載のクローラ。
  6. 【請求項6】 前記リーフスプリングの基端部は、前記
    メインフレームと前記サブフレームとの間で車重がかか
    る状態に挟持されている請求項4又は請求項5に記載の
    クローラ。
  7. 【請求項7】 前記前後の転輪のうち少なくとも一方を
    位置変更可能とする位置調整機構が備えられている請求
    項1〜請求項6のいずれか一項に記載のクローラ。
  8. 【請求項8】 前記回転軸に請求項1〜請求項7のいず
    れか一項に記載のクローラが装着されているクローラ
    車。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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