JP3964216B2 - 農用車輪 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農用車輪に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクター等の農業機械で使用される農用車輪として、車軸へ取り付けるための軸孔が設けられたボス部と、このボス部まわりでタイヤ支持部材を介して支持された弾性タイヤ部とを有したものがあり、これらは今や周知である(特開2000−238504号公報、特開平8−2203号公報等参照)。
なお、タイヤ支持部材には、スポークタイプやディスクタイプ、及びこれらの混成(折衷構造)タイプがある。
【0003】
また、弾性タイヤ部には、中空であって空気圧で膨らませる空気入りタイプと、中実のタイプとがあって、このうち中実のタイプでは、その輪形に沿った全周にわたりリム部が埋設され、このリム部がタイヤ支持部材と連結されたものとなっている。
そしてまた、このリム部には、中空パイプを用いたものと、板素材をタイヤ幅方向へ折り曲げて形成したものとがある。
このような農用車輪では、図14に示すように、そのボス部100に設けられた軸孔101を農業機械(図示略)の車軸102へ差し込んで装着するようになっているが、軸孔101と車軸102との嵌合関係を、例えばこの図14に示すような正六角形同士による回り止め状態にし、且つボス部100に対して径方向へ螺合された軸止めボルト103を増し締めして固定するといったことが一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の農用車輪では、走行振動が発生して乗り心地が悪く、甚だしい場合には操縦安定性にも悪影響が出るということがあった。そこで、このような走行振動の原因を調べたところ、次の二点が大きく関与していることが判った。
すなわち、その第一は、ボス部100に設けられた軸孔101の内周面や農業機械の車軸102の外周面に生じた摩耗によるガタであり、その第二は、リム部105(図16及び図17参照)に生じた変形である。
【0005】
軸孔101の内周面や車軸102の外周面に摩耗が生じるのは、図15に示すように、これら両者の嵌合間にもともと微少な隙間Xが発生しており、この隙間Xが走行を重ねることにより徐々に拡大されるためである。
またリム部105に変形が生じるのは、この農用車輪の製造時にあって、リム部105のまわりに弾性タイヤ部106を形成させる際に、形成素材(ゴム等)の射出圧に伴ってリム部105が局部的に凹むこと(図16中の矢符Y参照)や、加硫時の素材流動圧に伴ってリム部105の所定範囲が倒れ込むこと(図16中の矢符Z参照)による。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ボス部を原因として起こる走行振動を抑制乃至解消することのできる農用車輪を提供することを第一の目的とする。
また本発明は、リム部を原因として起こる走行振動を抑制乃至解消することのできる農用車輪を提供することを第二の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る農用車輪は、車軸の断面正五角形の部分へ外嵌される正五角形の軸孔又は車軸の断面正三角形の部分へ外嵌される正三角形の軸孔が設けられたボス部と、このボス部まわりでタイヤ支持部材を介して支持された弾性タイヤ部とを有することを前提として、次の構成を付加したものである。
すなわち、軸孔内へ差し込まれた車軸の周方向で隣り合う平坦部でつくられる一つの外角部を、該外角部に対応する軸孔の周方向で隣り合う平坦面でつくられる内角部に押し付けて該内角部に面対偶で接触させるように、車軸の前記外角部に相対する平坦部を軸孔の前記内角部に向けて車軸の直径方向に押圧可能とする軸止めボルトが、軸孔内とボス部の外周面との間を貫通するように設けられている。
【0008】
このような構成であると、軸孔内の回り止め用内角部に車軸側に設けられた回り止め用の外角部を当接させたうえで、軸止めボルトにより、この車軸を上記の回り止め用内角部へ向けて押圧することになる。
従って、軸孔内において、車軸は隙間を殆ど生じさせないまま、回り止め用内角部へ押し付けられることになり、この部分にガタツキは生じないものである。また、ガタツキが生じないため、軸孔の内周面や車軸の外周面で摩耗が拡大されるということも殆どない。
【0009】
このようなことから、ボス部を原因としての走行振動は抑制乃至解消されることになり、本発明の第一の目的は達成される。
また、本発明に係る農用車輪として、車軸の断面正五角形の部分へ外嵌される正五角形の軸孔又は車軸の断面正三角形の部分へ外嵌される正三角形の軸孔が設けられたボス部と、このボス部まわりでタイヤ支持部材を介して支持された弾性タイヤ部とを有し、且つ、弾性タイヤ部には、輪形に沿った全周にわたり板素材をタイヤ幅方向へ折り曲げて形成したリム部が埋設されていると共にこのリム部が上記タイヤ支持部材と連結されていることを前提として、以下の構成を付加することもできる。
【0010】
すなわち、リム部には板素材の折り曲げ強度を高めるための補強部材がタイヤ幅方向に沿って設けられている。
また、前記リム部はタイヤ内周側からタイヤ外周側に行くに従ってタイヤ幅方向一方に移行するように延びる基部側部分と、該基部側部分のタイヤ外周側からタイヤ幅方向他方に延びる幅方向部分とを備え、且つ基部側部分が前記タイヤ支持部材と連結されており、
前記補強部材は、リム部の前記幅方向部分と基部側部分との間に配置されていてこれら幅方向部分と基部側部分とを繋ぐように設けられた板片、又はリム部の前記幅方向部分と基部側部分との間に配置されていて幅方向部分及び基部側部分に沿って設けられた板片から構成されていてもよい。
【0011】
このような補強部材は、リム部の周方向複数箇所に等配状に設けるようにすればよい。これにより、この農用車輪の製造時にあって、リム部のまわりに弾性タイヤ部を形成させる際に、加硫時の素材流動圧に伴ってリム部の所定範囲が倒れ込むといったことが防止される。
補強部材は、車輪製造時において、リム部へ向け弾性タイヤ部の成形素材を射出させる箇所に相当させて複数個が重点的に配置されたものとすればよい。このようにすることで、この農用車輪の製造時にあって、形成素材の射出圧に伴ってリム部が局部的に凹むといったことが防止される。
【0012】
このようなことから、リム部を原因としての走行振動は抑制乃至解消されることになり、本発明の第二の目的は達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図3は、本発明に係る農用車輪1の第1実施形態を示している。
この農用車輪1は、車軸2へ取り付けるための軸孔3が設けられたボス部4と、このボス部4まわりでタイヤ支持部材5を介して支持された弾性タイヤ部6とを有している。
本第1実施例において、タイヤ支持部材5はスポークタイプとされたものを示しており、またスポーク7の本数は3本となっている。これら各スポーク7は、例えば中空パイプによって形成されており、その一端部がボス部4と溶接によって連結されていると共に、他端部が弾性タイヤ部6内にその輪形に沿った全周にわたり埋設されたリム部(図示略)と溶接によって連結されている。
【0014】
なお、このような中空パイプ製スポークタイプとされたタイヤ支持部材5に対しては、弾性タイヤ部6内のリム部も中空パイプによって形成されているのが普通であり、またこの弾性タイヤ部6は、このようなリム部を包み込むようにして形成素材(ゴム等)が被着された中実タイプである。
このような基本的構造を具備する本発明に係る農用車輪1にあって、ボス部4に設けられた軸孔3は、その孔形状が正五角形に形成されている。
また、この軸孔3の孔形状に対応して、農業機械(図示略)側に設けられた車軸2も、軸孔3を嵌め付ける部分の断面形状が正五角形となっている。
【0015】
従って、この農用車輪1を農業機械側へ装着するに際して、ボス部4の軸孔3を車軸2へ嵌め付けたとき、ボス部4の内周面にできた計5カ所の平坦面と、車軸2の外周面にできた計5カ所の平坦部とが、互いに面対偶で接触することとなる。しかもこのとき、ボス部4における軸孔3の内周面にできた計5個の内角部は、車軸2の外周面にできた計5個の外角部と個々に当接してそれぞれ車軸2に対する回り止め作用を奏するものとなる。
このようなことから、これらボス部4と車軸2との間で空転は生じず、またガタツキも略生じない状態に保持される。
【0016】
上記したように、ボス部4はその軸孔3が正五角形である。すなわち、奇数個の内角部を有する正多角形である。そのため、この軸孔3の内周面にできた計5個の内角部は、いずれも、軸孔3の孔中心を介してそれぞれ平坦面と対向したものとなっている。
そこで、このうち一つの内角部10に対向する平坦面11へ向けて、この軸孔3内とボス部4の外周面との間を貫通するように軸止めボルト12が設けられている。言うまでもなく、この軸止めボルト12の位置付けは、タイヤ支持部材5(スポーク7)と干渉しないことを条件に決められている。
【0017】
この軸止めボルト12は、ボス部4の外周面に溶接等によって固定されたナット部材13に螺合されており、軸孔3の径方向に沿って移動可能になっている。
なお、このようなナット部材13を設けずに、ボス部4自体に雌ねじを設けて、この雌ねじに軸止めボルト12を螺合させるようにしてもよい。
このようにしてボス部4に設けられた軸止めボルト12を締め込んでゆくと、これのボルト端が車軸2をその直径方向に押圧することとなり、上記した軸孔3の内角部10に対してこれに面対偶で対向する車軸2の外角部を摺り合わせ状に押し付ける状態になる。これにより、図2から明らかなように、軸孔3の内角部10の頂点と車軸2の外角部の頂点とが自動的に位置矯正される(両頂点が合致される)状態となり、且つ、この位置矯正された状態はその後のガタツキを誘発させない確実なものとなる。
【0018】
このようなことから、ボス部4を原因としての走行振動は抑制乃至解消されることになる。
図4は、他の農用車輪1について、その主要部(第1実施形態の図1に対応させた図)を示している。
この図4に示す農用車輪1が、上記した第1実施形態と最も異なる点は、ボス部4に設けられた軸孔3の孔形状が六角形状に形成され、また車軸2においても、この軸孔3の孔形状に対応した断面六角形状に形成されている点にある。
【0019】
但し、軸孔3の孔形状は正確な六角形状ではなく、六角形状の一つの内角部に対応する部分が、平坦面11として形成されている。
また車軸2においてもその断面形状は正確な六角形状ではなく、軸孔3に設けられた上記平坦面11に対応するようにして平坦部15が形成されている。
そして、軸孔3の内周面に形成された上記の平坦面11で軸止めボルト12が進退するように設けられており、この軸止めボルト12のボルト端が、車軸2に設けられた平坦部15を対向状に押圧する状態となる。
【0020】
そのため、軸止めボルト12のボルト端による押圧が、車軸2に対してその軸中心から横ズレすることがなく、車軸2を偏心させたり車軸2の断面形状を変形させたりすることもなく、確実な押圧が保障される。
図5は、本発明に係る農用車輪1の第2実施形態について、その主要部(第1実施形態の図1に対応させた図)を示している。
この第2実施形態が、上記した第1実施形態と最も異なる点は、ボス部4がその外形を正六角形に形成されている点にある。ボス部4の外形は円形だけでなく、多角形にも形成することができ、外形平坦面の1つが軸孔3の平坦面11と平行になっていて、軸止めボルト12が貫通されている。
【0021】
このようになっていることで、タイヤ支持部材5としての各スポーク7が、ボス部4の外周面に対して強固に取り付けできるようになっていると共に、取付位置の高精度化、品質安定化などが図られていることになる。
しかも、この第2実施形態のボス部4は、第1実施形態で示したような外形が円形のボス部4に比べて軽量化されている。
これらのことから、この第2実施形態の農用車輪1では、走行振動の発生原因が未然に防止されていることになる。勿論、軽量化に関しては材料コストの低廉化にも繋がり、有益である。
【0022】
図6は、別の農用車輪1について、その主要部(第1実施形態の図1に対応させた図)を示している。
この図6に示す農用車輪1にあっては、ボス部4に設ける軸孔3には、少なくとも1カ所の回り止め用内角部10が設けられ、そしてこの内角部10に対して車軸2を直径方向へ押圧可能とする軸止めボルト12が設けられていればよいものであって、その他の部分がどのような形状でも(この図6に示すような円形孔に近い形状だとしても)よいものである。
【0023】
また車軸2は、この軸孔3の内角部10に対応して係合可能となる外角部が設けられていればよいということになる。
なお、その他、タイヤ支持部材5がディスクタイプであるもの、弾性タイヤ部6内に設けられるリム部(図示略)が中空パイプ以外のものであるもの、この弾性タイヤ部6が空気入りタイプであるものなど、適宜の変更が可能である。
図7乃至図9は、本発明に係る農用車輪1の第3実施形態を示している。
この第3実施形態の農用車輪1は、車軸2へ取り付けるための軸孔3が設けられたボス部4と、このボス部4まわりでタイヤ支持部材5を介して支持された弾性タイヤ部6とを有している。
【0024】
また、弾性タイヤ部6には、輪形に沿った全周にわたり板素材をタイヤ幅方向へ折り曲げて形成したリム部20が埋設されている。このリム部20は、タイヤ支持部材5と連結されている。
本第3実施形態では、リム部20の断面形状が「つ」字状を呈したものとしてある。
なお、リム部20とタイヤ支持部材5との連結は、当初より両者が一体的に形成されたことによる「連結」でもよいし、別部材をボルト止めやリベット止め又は溶接等によって「連結」したものでもよい。
【0025】
また、本第3実施形態においてタイヤ支持部材5はディスクタイプとしてあるが、スポークタイプとしてもよい。
このような基本的構造を具備する本発明に係る農用車輪1にあって、上記リム部20には、板素材の折り曲げ強度を高める補強部材21が設けられている。
この補強部材21は、「つ」字状の内側にできた扇形に似た空間を同形状の板片によって上下に繋ぎ、且つタイヤ幅方向に沿って繋ぐようにしたもので、溶接によりリム部20に固着されている。
【0026】
またこの補強部材21は、リム部20の周方向複数箇所(図例では5カ所とした)に等配状に設けられている。
このようなことから、この農用車輪1の製造時にあって、リム部20のまわりに弾性タイヤ部6を形成させる際に、加硫時の素材流動圧に伴ってリム部20の所定範囲が倒れ込むといったこと(図16中の矢符Z参照)が防止される。
なお、補強部材21を設ける数(即ち、周方向のピッチ)は、リム部20自体が有する強度や、弾性タイヤ部6の形成素材に生じる素材流動圧(リム部20の外径にも影響される)等に応じて適宜変更可能である。
【0027】
この場合、補強部材21の肉厚や材質、或いは側面形状などについても同様に、必要に応じて適宜変更可能である。
従って例えば、図10に示す第4実施形態のように、補強部材21は、リム部20の断面形状に沿って「つ」字状に折曲された形状としてもよいし、また図11に示す第5実施形態のように、リム部20が呈する「つ」字状の開口部分を上下に架橋するようなかたちで設けることも可能である。
更に、図12に示す第6実施形態のように、補強部材21は、1カ所あたりに設ける個数を複数化させることも可能である。
【0028】
本第6実施形態では、リム部20をその正面から見た状態として、1カ所あたりの補強部材21の配置をV字状にさせているが、この他、各補強部材21を山形(即ち、図12のV字状を上下逆向きにした形)としたり、各補強部材21を「川」の字状に互いに所定間隔(微少隙間)をあけつつ平行に設けたり、間隔をあけずに重合させて設けたりすることも可能である。
図13は、本発明に係る農用車輪1の第7実施形態について、その主要部(第3実施形態の図7に対応させた図)を示している。
【0029】
この第7実施形態において、補強部材21は、リム部20に対して弾性タイヤ部6の成形素材を射出させる箇所(矢符Pで示す)に相当させて、複数の補強部材21を重点的に設けてある。
本第7実施形態では、各補強部材21を「川」の字状に互いに所定間隔(微少隙間)をあけつつ平行に設けたものとしてある。ただ、これに限らず、図12に示したようなV字状配置等とすることによって重点的な配置を実現させてもよい。
【0030】
このようにすることで、この農用車輪1の製造時にあって、形成素材の射出圧に伴ってリム部20が局部的に凹むといったこと(図16中の矢符Y参照)が防止される。
このようなことから、リム部20を原因としての走行振動は抑制乃至解消されることになる。
なお、リム部20の断面形状として、上記したような「つ」字状を呈したものとすることが限定されるものではなく、T字状やL字状、或いはその他、タイヤ幅方向へ折り曲げた構造を有するものであれば、どのようなものにも適応できる。
【0031】
ところで、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
殊に、弾性タイヤ部6におけるトレッド部の形状、構造、材質、用途などは何ら限定されるものではない。
ボス部4の外形を多角形に形成する場合において、タイヤ支持部材5がスポーク7のときは、スポーク7の本数の倍数に設定することが好ましいが、タイヤ支持部材5がディスクタイプのときは、軸孔3の平坦面11と平行な面を備えていれば、三角形以上の任意の多角形に設定できる。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る農用車輪では、ボス部を原因として起こる走行振動を抑制乃至解消することができた。
また本発明に係る農用車輪では、リム部に対してその断面折り曲げ強度を高めるための補強部材を設けたので、リム部を原因として起こる走行振動を抑制乃至解消することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3中の主要部(ボス部周辺)を拡大して示す図である。
【図2】 図1中の一部(軸孔の一つの内角部)を更に拡大すると共に断面状態にして示す図である。
【図3】 本発明に係る農用車輪の第1実施形態を示す側面図である。
【図4】 農用車輪のボス部周辺を拡大して示す図である。
【図5】 本発明に係る農用車輪の第2実施形態についてその主要部(ボス部周辺)を拡大して示す図である。
【図6】 農用車輪のボス部周辺を拡大して示す図である
【図7】 第3実施形態で用いるリム部及びタイヤ支持部材を示す側面図である。
【図8】 図9のA−A線拡大断面図である。
【図9】 本発明に係る農用車輪の第3実施形態を示す側面図である
【図10】 本発明に係る農用車輪の第4実施形態についてその主要部(リム部周辺)を破砕して示す断面図である。
【図11】 本発明に係る農用車輪の第5実施形態についてその主要部(リム部周辺)を破砕して示す断面図である。
【図12】 本発明に係る農用車輪の第6実施形態で用いるリム部及びタイヤ支持部材を示す側面図である。
【図13】 本発明に係る農用車輪の第7実施形態で用いるリム部及びタイヤ支持部材を示す側面図である。
【図14】 従来の農用車輪におけるボス部周辺を示す側面図である。
【図15】 図14中の一部(軸孔の内周面近傍)を拡大すると共に断面状態にして示す図である。
【図16】 従来の農用車輪に用いられていたリム部及びタイヤ支持部材においてリム部が変形した状態を示す側面図である。
【図17】 従来の農用車輪におけるリム部周辺を示す断面図である。
【符号の説明】
1 農用車輪
2 車軸
3 軸孔
4 ボス部
5 タイヤ支持部材
6 弾性タイヤ部
10 回り止め用内角部
12 軸止めボルト
15 車軸に設けられた平坦部
20 リム部
21 補強部材
Claims (6)
- 車軸(2)の断面正五角形の部分へ外嵌される正五角形の軸孔(3)又は車軸(2)の断面正三角形の部分へ外嵌される正三角形の軸孔(3)が設けられたボス部(4)と、このボス部(4)まわりでタイヤ支持部材(5)を介して支持された弾性タイヤ部(6)とを有する農用車輪において、
軸孔(3)内へ差し込まれた車軸(2)の周方向で隣り合う平坦部でつくられる一つの外角部を、該外角部に対応する軸孔(3)の周方向で隣り合う平坦面でつくられる内角部(10)に押し付けて該内角部(10)に面対偶で接触させるように、車軸(2)の前記外角部に相対する平坦部を軸孔(3)の前記内角部(10)に向けて車軸(2)の直径方向に押圧可能とする軸止めボルト(12)が、軸孔(3)内とボス部(4)の外周面との間を貫通するように設けられていることを特徴とする農用車輪。 - 前記弾性タイヤ部(6)には、輪形に沿った全周にわたり板素材をタイヤ幅方向へ折り曲げて形成したリム部(20)が埋設されていると共にこのリム部(20)が前記タイヤ支持部材(5)と連結されており、
上記リム部(20)には板素材の折り曲げ強度を高めるための補強部材(21)がタイヤ幅方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載の農用車輪。 - 前記リム部(20)はタイヤ内周側からタイヤ外周側に行くに従ってタイヤ幅方向一方に移行するように延びる基部側部分と、該基部側部分のタイヤ外周側からタイヤ幅方向他方に延びる幅方向部分とを備え、且つ基部側部分が前記タイヤ支持部材(5)と連結されており、
前記補強部材(21)は、リム部(20)の前記幅方向部分と基部側部分との間に配置されていてこれら幅方向部分と基部側部分とを繋ぐように設けられた板片からなることを特徴とする請求項2記載の農用車輪。 - 前記リム部(20)は、タイヤ内周側からタイヤ外周側に行くに従ってタイヤ幅方向一方に移行するように延びる基部側部分と、該基部側部分のタイヤ外周側からタイヤ幅方向他方に延びる幅方向部分とを備え、且つ基部側部分が前記タイヤ支持部材(5)と連結されており、
前記補強部材(21)は、リム部(20)の前記幅方向部分と基部側部分との間に配置されていて幅方向部分及び基部側部分に沿って設けられた板片からなることを特徴とする請求項2記載の農用車輪。 - 前記補強部材(21)はリム部(20)の周方向複数箇所に等配状に設けられていることを特徴とする請求項2,3又は4に記載の農用車輪。
- 前記補強部材(21)は、車輪製造時においてリム部(20)へ向け弾性タイヤ部(6)の成形素材を射出させる箇所に相当させて複数個が重点的に配置されていることを特徴とする請求項2,3又は4に記載の農用車輪。
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