JPH10143879A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH10143879A
JPH10143879A JP29550196A JP29550196A JPH10143879A JP H10143879 A JPH10143879 A JP H10143879A JP 29550196 A JP29550196 A JP 29550196A JP 29550196 A JP29550196 A JP 29550196A JP H10143879 A JPH10143879 A JP H10143879A
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JP
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sin
value
cos
sine
gain
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JP29550196A
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English (en)
Inventor
Shingo Hamaguchi
慎吾 濱口
Eiji Yabuki
英司 矢吹
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーボループのゲイン調整用の多点での正弦
値または余弦値を計算にて求めることができ、それらの
すべての値を予め格納しておくテーブルが不要となり、
メモリを大幅に節約できる光ディスク装置を提供する。 【解決手段】 光ディスク媒体1に対する対物レンズ3
を有する光学ヘッド4のトラッキングサーボループ,ト
ラッキングサーボループに正弦波または余弦波を入力し
てそのゲインを調整する光ディスク装置のDSP15に
おいて、サーボループのゲイン調整に必要な多点でのす
べての正弦値または余弦値を予めメモリ内に格納してお
くのではなく、初期値として予め格納しておいた少数の
三角値に基づいてこれらの必要なすべての正弦値または
余弦値を計算にて求め、計算で求めた値を用いてサーボ
ループのゲイン調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置に
関し、特に、正弦波または余弦波を利用してサーボルー
プのゲイン調整を行う光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いて光ディスク,光磁気デ
ィスク等の記録媒体に対して情報の記録/再生を行う光
ディスク装置においては、光ビームの照射点を記録媒体
の所定位置に保持するために、フォーカスサーボループ
とトラッキングサーボループとを備えている。フォーカ
スサーボループは、光ビームを記録媒体に収束合焦させ
るフォーカスサーボを行う制御系であり、トラッキング
サーボループは、光ビームを記録媒体の記録トラックに
追従させるトラッキングサーボを行う制御系である。ま
た、光ディスク装置は、これらのフォーカスサーボルー
プ及びトラッキングサーボループに加えて、光ビームを
記録媒体に集光させる対物レンズの位置を最適に保つた
めのVCMサーボループも備えている。
【0003】以上のような各サーボループはそれぞれ最
適になるように周波数特性が調整されている。周波数特
性はゲイン特性と位相特性とに分かれる。ゲイン特性
は、アクチュエータのコイル抵抗、アクチュエータの質
量等の外部要因の影響を受けるが、全体が上下するだけ
であって、全体の特性はほとんど変化しない。また、位
相特性はサーボ回路の抵抗,コンデンサの定数(ディジ
タルサーボならば計算式の係数)でほぼ決定してしま
い、設計値通りとなる。よって、周波数特性の調整を行
う場合には、ゲインを調整し、特定周波数でのゲインを
特定の値にすることが一般的である。
【0004】ところで、これらのサーボループのゲイン
は経年変化の影響を受けるので、一度適正なゲインに設
定しても、常に最良のサーボ性能を維持できるとは限ら
ない。従って、ゲイン調整を行うためのプログラムを予
め装置内に格納しておき、装置の電源投入時等にサーボ
ループのゲインを自動調整して、経時変化によるゲイン
の変動を補正するようにした光ディスク装置も開発され
ている。周波数特性を測定する際には、周波数を変えた
正弦波(sin波)を入力しその応答を求めることが一
般的であるが、上述のゲイン自動調整の場合には、プロ
グラムの容量を少なくするために、周波数を変えないで
特定周波数でのゲインのみを調整するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特定周波数の正弦波を
発生させるプログラムは、可変周波数の正弦波を発生さ
せるプログラムに比べれば小さいが、ディジタルサーボ
を行うディジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPと
略称する)の限られたメモリ容量と比較するとかなり大
きい。例えば、サンプリング周波数を100kHz、フ
ォーカスサーボ,トラッキングサーボの帯域を何れも5
kHz、VCMサーボの帯域を200Hzとすると、フ
ォーカスサーボ,トラックサーボは20点、VCMサー
ボは500点での正弦値(sinの値)が必要である。
500点での正弦値をテーブルとしてDSP内に格納す
る場合には、DSPのメモリ容量のかなりの部分を使用
してしまう。また、この限られた容量内に、ディジタル
サーボを行うプログラム及びゲイン調整用のプログラム
も格納しなければならない。しかも、ディジタルサーボ
のプログラムは、偏心を測定しそれをキャンセルするよ
うに制御する機構等の付加機能を搭載して、サーボ性能
を上げる等の工夫がなされつつあり、そのプログラム量
は増加する傾向がある。従って、サーボループのゲイン
制御に必要なすべての正弦値(sinの値)を予めメモ
リに格納しておくためには、DSP内に大容量のメモリ
を必要とするという問題がある。
【0006】sinを多項式に展開して多点での正弦値
(sinの値)を計算する方法も知られているが、この
方法は通常浮動小数点演算を前提にしているので、固定
小数点演算ではオーバーフローを起こす。例えば、第3
項(5次項)まで用いて計算したとすると、VCMサー
ボの調整では最低でも0〜499の500点の入力に対
して正弦値を計算しなければならないが、499の5乗
は32ビットを大きく超える。5乗して32ビットに収
まる最大の数は84であり、必要点数がこれを超える
と、オーバーフローを起こす。また、84以下であって
も、通常のDSPでは乗数,被乗数が16ビットである
ので、5乗した時点ですでにかなりの誤差を含んでい
る。よって、この方法も有効であるとは言い難い。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、サーボループのゲイン調整用の多点での正弦値
または余弦値を簡単な計算で求めることができ、それら
のすべてを予め格納しておいたテーブルが不要となり、
メモリを大幅に節約できる光ディスク装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る光
ディスク装置は、正弦波を入力してその応答を求めてゲ
イン調整を行うサーボループを有する光ディスク装置に
おいて、sin x, sin(x−θ),cos θ(x:任意の
値,θ:正弦値が必要な最小単位)の値を初期値として
格納する格納手段と、該格納手段に格納された初期値に
基づいて sin(x+nθ)(n:整数)の値を求める手
段とを備えることを特徴とする。
【0009】本願の請求項2に係る光ディスク装置は、
余弦波を入力してその応答を求めてゲイン調整を行うサ
ーボループを有する光ディスク装置において、cos x,
cos(x−θ),cos θ(x:任意の値,θ:余弦値が
必要な最小単位)の値を初期値として格納する格納手段
と、該格納手段に格納された初期値に基づいて cos(x
+nθ)(n:整数)の値を求める手段とを備えること
を特徴とする。
【0010】本願の請求項3に係る光ディスク装置は、
正弦波または余弦波を入力してその応答を求めてゲイン
調整を行うサーボループを有する光ディスク装置におい
て、sin x,cos x,sin θ,cos θ(x:任意の値,
θ:正弦値または余弦値が必要な最小単位)の値を初期
値として格納する格納手段と、該格納手段に格納された
初期値に基づいて sin(x+nθ)または cos(x+n
θ)(n:整数)の値を求める手段とを備えることを特
徴とする。
【0011】サーボループのゲイン調整に用いるのは一
般的に正弦波(sin波)であり、しかも任意の正弦値
(sinの値)が必要なわけではなく、所定周期の正弦
値が求められれば良い。例えば、20点を必要とするフ
ォーカスサーボのゲイン調整の場合、sin 18°の値の次
にsin 36°の値を出力し、その次にsin 54°の値を出力
すれば良い。ここで、sin 54°の値を出力する際に、si
n 18°の値及びsin 36°の値は既知であり、sin 54°=
sin(18°+36°)となるので、三角関数の加法定理を
適用することによってsin 54°の値を計算できる。これ
らのsin 18°,sin 36°の値は求めるべきsin 54°の値
とほぼ同じオーダであるので、固定小数点演算を行って
もオーバーフロー,桁落ち等を起こすことを少なくでき
る。また、計算で値を求めているため、テーブルの領域
は不要である。
【0012】このように、必要最低限の初期値(請求項
1ではsin x, sin(x−θ),cos θの3種、請求項
2ではcos x, cos(x−θ),cos θの3種、請求項
3ではsin x,cos x,sin θ,cos θの4種)を格納
しておくだけで、ゲイン調整に必要な多点でのすべての
三角値(請求項1では sin(x+nθ)の値、請求項2
では cos(x+nθ)の値、請求項3では sin(x+n
θ)または cos(x+nθ)の値)を順番に求めること
ができる。本発明では、テーブルを用いることなく、即
ち、メモリを大量に消費することなく、またオーバーフ
ローを起こすことなく、必要なすべての三角値を計算に
て求め、計算した三角値によりサーボループのゲインを
調整することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の光ディスク装置の構成図
である。図1において、1はスピンドルモータ2に軸支
されて回転する光ディスク媒体である。光ディスク媒体
1の下方には、対物レンズ3を備えた光学ヘッド4が設
けられている。光学ヘッド4は、フォーカス制御用の第
1アクチュエータ5及びトラッキング制御用の第2アク
チュエータ6に接続されている。第1アクチュエータ5
の駆動によって光学ヘッド4が光ディスク媒体1の接離
方向(図1の上下方向)に移動し、対物レンズ3を介し
た光ビームが光ディスク媒体1の記録面に合焦するよう
になっている。また、第2アクチュエータ6の駆動によ
って光学ヘッド4が光ディスク媒体1の径方向(図1の
左右方向)に移動し、対物レンズ3を介した光ビームが
光ディスク媒体1の記録トラックに追従するようになっ
ている。
【0015】また光学ヘッド4は、板ばね7を介してキ
ャリッジ8に連結されている。キャリッジ8内には、光
ディスク媒体1からの反射光を受光する光センサ9が設
けられている。光センサ9は、その受光パターンに基づ
いて、光ディスク媒体1の記録面に対する光ビームの合
焦ずれ(フォーカス誤差)と、光ディスク媒体1の記録
トラックに対する光ビームの追従ずれ(トラッキング誤
差)とを求め、それぞれのずれ量を示すフォーカス誤差
信号,トラッキング誤差信号を、A/D変換器12,A
/D変換器13へそれぞれ出力する。キャリッジ8は粗
動モータ10に接続されており、この粗動モータ10の
駆動によってキャリッジ8が光ディスク媒体1の径方向
(図1の左右方向)に移動されるようになっている。
【0016】また、板ばね7には、キャリッジ8に対す
る光学ヘッド4の変位量を検出する変位センサ11が設
けられており、変位センサ11は検出した変位量を示す
変位信号をA/D変換器14へ出力する。
【0017】各A/D変換器12,13,14は、入力
されたアナログの信号をディジタル化して、ディジタル
サーボ演算を行うDSP15へ出力する。DSP15
は、A/D変換器12からのディジタル化されたフォー
カス誤差信号に基づいて第1アクチュエータ5の駆動量
を演算し、その演算量をD/A変換器16へ出力する。
D/A変換器16は、そのアクチュエータ駆動量をアク
チュエータ駆動電流に変換して第1アクチュエータ5へ
出力する。そして、このアクチュエータ駆動電流にて第
1アクチュエータ5が駆動され、光学ヘッド4が光ディ
スク媒体1への接離方向に移動して、光ビームの合焦制
御が行われる。この第1アクチュエータ5,光センサ
9,A/D変換器12,DSP15及びD/A変換器1
6にてフォーカスサーボループが構成されている。
【0018】また、DSP15は、A/D変換器13か
らのディジタル化されたトラッキング誤差信号に基づい
て第2アクチュエータ6の駆動量を演算し、その演算量
をD/A変換器17へ出力する。D/A変換器17は、
そのアクチュエータ駆動量をアクチュエータ駆動電流に
変換して第2アクチュエータ6へ出力する。そして、こ
のアクチュエータ駆動電流にて第2アクチュエータ6が
駆動され、光学ヘッド4が光ディスク媒体1の径方向に
微小移動して、光ビームの記録トラックへの追従制御が
行われる。この第2アクチュエータ6,光センサ9,A
/D変換器13,DSP15及びD/A変換器17にて
トラッキングサーボループが構成されている。
【0019】更に、DSP15は、A/D変換器14か
らのディジタル化された変位信号に基づいて粗動モータ
10の駆動量を演算し、その演算量をD/A変換器18
へ出力する。D/A変換器18は、そのモータ駆動量を
モータ駆動電流に変換して粗動モータ10へ出力する。
そして、このモータ駆動電流にて粗動モータ10が駆動
され、光学ヘッド4を連結した状態でキャリッジ8がデ
ィスク媒体1の径方向に移動して、目標記録トラックへ
の移動制御が行われる。この粗動モータ10,変位セン
サ11,A/D変換器14,DSP15及びD/A変換
器18にてVCMサーボループが構成されている。
【0020】図2は、DSP15の内部構成図である。
DSP15は、正弦波または余弦波を発生する三角波発
生器21と、入力信号に三角波発生器21からの正弦ま
たは余弦信号を加算する加算器22と、加算器22の前
後の信号を比較して適正なゲインを決める比較器23
と、サーボ演算を行って駆動量を求めるサーボ演算器2
4と、サーボ演算器24からの駆動量を比較器23から
のゲインで補償して出力するゲイン補償器25とを有す
る。また、三角波発生器21は、サーボループのゲイン
調整に必要な多点の正弦値または余弦値を計算するため
の初期値を格納する初期値格納部31と、初期値に基づ
いてこれらの多点の正弦値または余弦値を順次計算する
三角値計算部32とを有する。
【0021】上述した各サーボループにおいて、DSP
15内の三角波発生器21からの特定周波数の正弦波ま
たは余弦波を加算入力してその応答を求めることによ
り、特定周波数でのゲインを調整する。この場合、多点
での正弦値または余弦値が必要であるが、本発明では、
サーボループのゲイン調整に必要なすべての正弦値また
は余弦値を予めテーブルとして保持しておくのではな
く、初期値格納部31に予め少しの初期値を格納してお
き、これらの初期値から必要なすべての正弦値または余
弦値を三角値計算部32にて順次計算し、計算した正弦
値または余弦値を用いてサーボループのゲイン調整を行
う。
【0022】以下、少数の初期値からサーボループのゲ
イン調整に必要な多点での三角値(正弦値または余弦
値)を計算する本発明の実施例について具体的に説明す
る。
【0023】(第1実施例)第1実施例では、初期値と
してsin x, sin(x−θ),cos θのそれぞれの値を
予め初期値格納部31に格納しておき、これらの初期値
に基づいて、三角値計算部32で sin(x+nθ)
(n:整数)の値を求める。ここで、xは任意の値であ
る。また、θは正弦値が必要な最小単位であり、具体的
には、ディジタルサーボのサンプリング周波数f1とゲイ
ン調整を行う特定周波数f2とによりθ= 360°×(f2÷
f1)で与えられる。
【0024】三角関数の加法定理より下記(1),
(2)式を得る。 sin(x+θ)=sin x・cos θ+cos x・sin θ …(1) sin(x−θ)=sin x・cos θ−cos x・sin θ …(2) (1),(2)式においてcos xを消去するように変形
すると、以下の(3)式が得られる。 sin(x+θ)=2cos θ・sin x− sin(x−θ) …(3) この(3)式は、cos θ,sin x及び sin(x−θ)が
既知の初期値として与えられていれば、 sin(x+θ)
が求められることを示している。また、次の sin(x+
2θ)は、下記(3-2)式のようになるので、(3)式に
て求まった sin(x+θ)の値と初期値のcos θ及びsi
n xの値とを用いて、その値を求めることができる。 sin(x+2θ)= sin{(x+θ)+θ} =2cos θ・ sin(x+θ)−sin x …(3-2) 以下、同様にして、順次 sin(x+3θ), sin(x+
4θ),…, sin(x+nθ)の値を求めることができ
る。例えば、 sin(x+mθ)は、下記(3-m)式のよう
になるので、前回, 前々回で求めた sin{x+(m-1)
θ}, sin{x+(m-2)θ}の値と初期値のcos θの値
とを用いて、その値を求めることが可能である。 sin(x+mθ)= sin〔{x+(m-1)θ}+θ〕 =2cos θ・ sin{x+(m-1)θ}− sin{x+(m-2)θ} …(3-m)
【0025】この第1実施例における処理手順のフロー
チャートを図3に示す。まず、3種の初期値sin x, s
in(x−θ)及び2cos θを設定する(S1)。本例で
は、x=0°とし、Aにsin 0°、Bに sin(−θ)、
Cに2cos θを設定する。そして、Aに設定された値を
出力する(S2)。次に、C×AをDに、D−BをD
に、AをBに、DをAに、この順序で設定する(S
3)。次いで、終了指令を受けたか否かを判断し(S
4)、受けていない場合にはS2に処理が戻って、S
2,S3を繰り返す。終了指令を受けていれば、全体の
処理を終了する。S2で出力されるAの値がゲイン調整
を行うために必要な正弦値であり、Aの値を出力して、
次のAの値(必要な正弦値)を求めるための計算処理を
行っている間、つまりS2,S3の処理を行っている間
に、その処理と平行してサーボループのゲイン調整処理
を行う。
【0026】例えば、図3のフローチャートにおいて、
S2で sin(x+mθ)を出力する場合の前回のS3に
おけるA,B,C,Dの値はそれぞれ次のようになる。 D←C×AでのC×Aは、2cos θ× sin{x+(m-1)
θ} D←D−BでのD−Bは、 2cos θ・ sin{x+(m-1)θ}− sin{x+(m-2)
θ} B←AでのAは、 sin{x+(m-1)θ} A←DでのDは、2cos θ・ sin{x+(m-1)θ}− s
in{x+(m-2)θ}(= sin(x+mθ))
【0027】(第2実施例)ところで、余弦(cos)
は正弦(sin)の位相が90°ずれたものであるので、
余弦波(cos波)を用いてもゲイン調整は可能であ
る。第2実施例では、初期値としてcos x, cos(x−
θ),cos θのそれぞれの値を予め初期値格納部31に
格納しておき、これらの初期値に基づいて、三角値計算
部32で cos(x+nθ)(n:整数)の値を求める。
ここで、xは任意の値である。また、θは余弦値が必要
な最小単位であり、具体的には、第1実施例と同様にθ
= 360°×(f2÷f1)で与えられる。
【0028】三角関数の加法定理より下記(4),
(5)式を得る。 cos(x+θ)=cos x・cos θ−sin x・sin θ …(4) cos(x−θ)=cos x・cos θ+sin x・sin θ …(5) (4),(5)式においてsin xを消去するように変形
すると、以下の(6)式が得られる。 cos(x+θ)=2cos θ・cos x− cos(x−θ) …(6) この(6)式は、cos θ,cos x及び cos(x−θ)が
既知の初期値として与えられていれば、 cos(x+θ)
が求められることを示している。また、次の cos(x+
2θ)は、下記(6-2)式のようになるので、(6)式に
て求まった cos(x+θ)の値と初期値のcos θ及びco
s xの値とを用いて、その値を求めることができる。 cos(x+2θ)= cos{(x+θ)+θ} =2cos θ・ cos(x+θ)−cos x …(6-2) 以下、同様にして、順次 cos(x+3θ), cos(x+
4θ),…, cos(x+nθ)の値を求めることができ
る。例えば、 cos(x+mθ)は、下記(6-m)式のよう
になるので、前回, 前々回で求めた cos{x+(m-1)
θ}, cos{x+(m-2)θ}の値と初期値のcos θの値
とを用いて、その値を求めることが可能である。 cos(x+mθ)= cos〔{x+(m-1)θ}+θ〕 =2cos θ・ cos{x+(m-1)θ}− cos{x+(m-2)θ} …(6-m)
【0029】(第3実施例)第3実施例では、初期値と
してsin x,cos x,sin θ,cos θのそれぞれの値を
予め初期値格納部31に格納しておき、これらの初期値
に基づいて、三角値計算部32で sin(x+nθ)
(n:整数)の値を求める。ここで、xは任意の値であ
る。また、θは正弦値が必要な最小単位であり、具体的
には、第1実施例と同様にθ= 360°×(f2÷f1)で与
えられる。
【0030】前述した加法定理の(1),(4)式を用
いることにより、sin x,cos x,sin θ,cos θが既
知の初期値として与えられていれば、 sin(x+nθ)
を順次求めることができる。まず、最初の sin(x+
θ)は(1)式にてそのまま求められる。また、次の s
in(x+2θ)は、下記(7-2)式のようになるので、前
に求まった sin(x+θ), cos(x+θ)の値と初期
値のcos θ,sin θの値とを用いて、その値を求めるこ
とができる。 sin(x+2θ)= sin{(x+θ)+θ} = sin(x+θ)・cos θ+ cos(x+θ)・sin θ …(7-2) 以下、同様にして、順次 sin(x+3θ), sin(x+
4θ),…, sin(x+nθ)の値を求めることができ
る。例えば、 sin(x+mθ)は、下記(7-m)式のよう
になるので、前回で求めた sin{x+(m-1)θ}, cos
{x+(m-1)θ}の値と初期値のcos θ,sin θの値と
を用いて、その値を求めることが可能である。 sin(x+mθ)= sin〔{x+(m-1)θ}+θ〕 = sin{x+(m-1)θ}・cos θ+ cos{x+(m-1)θ}・sin θ …(7-m)
【0031】この第3実施例における処理手順のフロー
チャートを図4に示す。まず、4種の初期値sin x,co
s x,sin θ,cos θを設定する(S11)。本例で
は、x=0°とし、Aにsin 0°、Bにcos 0°、Cに
sin θ、Dにcos θを設定する。そして、Aに設定され
た値を出力する(S12)。次に、−A×CをEに、A
×DをAに、B×CをFに、B×DをBに、A+FをA
に、B+EをBに、この順序で設定する(S13)。次
いで、終了指令を受けたか否かを判断し(S14)、受
けていない場合にはS12に処理が戻って、S12,S
13を繰り返す。終了指令を受けていれば、全体の処理
を終了する。S12で出力されるAの値がゲイン調整を
行うために必要な正弦値であり、Aの値を出力して、次
のAの値(必要な正弦値)を求めるための計算処理を行
っている間、つまりS12,S13の処理を行っている
間に、その処理と平行してゲインの調整処理を行う。
【0032】例えば、図4のフローチャートにおいて、
S12で sin(x+mθ)を出力する場合の前回のS1
3におけるA,B,C,D,E,Fの値はそれぞれ次の
ようになる。 E←−A×Cでの−A×Cは、− sin{x+(m-1)θ}×sin θ A←A×DでのA×Dは、 sin{x+(m-1)θ}×cos θ F←B×CでのB×Cは、 cos{x+(m-1)θ}×sin θ B←B×DでのB×Dは、 cos{x+(m-1)θ}×cos θ A←A+FでのA+Fは、 sin{x+(m-1)θ}×cos θ+ cos{x+(m-1)θ}×sin θ B←B+EでのB+Eは、 cos{x+(m-1)θ}×cos θ− sin{x+(m-1)θ}×sin θ
【0033】(第4実施例)余弦(cos)は正弦(s
in)の位相が90°ずれたものであるので、余弦波(c
os波)を用いてもゲイン調整は可能である。第4実施
例では、初期値として第3実施例と同様のsin x,cos
x,sin θ,cos θのそれぞれの値を予め初期値格納部
31に格納しておき、これらの初期値に基づいて、三角
値計算部32で cos(x+nθ)(n:整数)の値を順
次求める。ここで、xは任意の値である。また、θは余
弦値が必要な最小単位であり、具体的には、第1実施例
と同様にθ= 360°×(f2÷f1)で与えられる。
【0034】第4実施例における処理手順のフローチャ
ートは、第3実施例でのフローチャートを示す図4にお
いて、S12でBを出力すれば良い。
【0035】(第5実施例)上述した第1〜第4の各実
施例においては、少しの初期値に基づいて、サーボルー
プのゲイン調整に必要な多数の正弦値または余弦値を計
算にて順次求めることができる。しかしながら、各実施
例では、前回の計算結果を用いて次の正弦値または余弦
値を順次計算していくので、その計算誤差が蓄積されて
いき、後半になるほど正確な値を求められなくなる虞が
あるという難点が存在する。そこで、このような計算誤
差の蓄積を解消して、より正確な正弦値または余弦値を
計算できるように、第5実施例では、ある程度の角度ま
での正弦値または余弦値を計算した後に、初期値を設定
し直して、計算誤差蓄積の影響をキャンセルする。
【0036】なお、初期値再設定のタイミングは任意に
設定して構わないが、そのときの初期値を後の計算のた
めにデータとして保持しておかなければならないので、
ランダムなタイミングにて初期値の再設定を繰り返す
と、従来のテーブルを参照する方法とメモリ使用量に差
異がなくなる可能性がある。よって、最初の初期値が使
える位置、即ち 360°の位置で初期値を再設定すること
が好ましい。
【0037】この第5実施例における処理手順のフロー
チャートを図5に示す。図5に示す本例では、前述の第
3実施例において、1周期内で20点の正弦値(sin
値)を求める、つまり、θ=18°である場合に 360°で
初期値を再設定する。まず、x=0°、θ=18°として
4種の初期値sin x,cos x,sin θ,cos θをA,
B,C,Dにそれぞれ設定すると共に、カウンタ値Gの
値を0に設定する(S21)。そして、Aに設定された
値を出力する(S22)。次に、カウンタ値Gを1つ加
算する(S23)。加算後のGの値が20に到達したか
否か、即ち、1周期分の 360°回ったか否かを判断する
(S24)。20に到達した場合には、S21に処理が
戻って、sin 0°,cos 0°,sin 18°,cos 18°及び
カウンタ値G(=0)を再設定する。S24でGが20
未満の場合には、−A×CをEに、A×DをAに、B×
CをFに、B×DをBに、A+FをAに、B+EをB
に、この順序で設定する(S25)。次いで、終了指令
を受けたか否かを判断し(S26)、受けていない場合
にはS22に処理が戻って、S22〜S25を繰り返
す。終了指令を受けていれば、全体の処理を終了する。
なお、S22で出力されるAの値がゲイン調整を行うた
めに必要な正弦値であり、S21〜S25の処理に平行
してゲインの調整処理を行う。
【0038】(第6実施例)ゲイン調整を行うのは、通
常、光ディスク媒体挿入時のような光ディスク装置の起
動時である。このとき、光ディスク装置のRAM領域に
はまだ格納データが有効に書き込まれておらず、そのR
AM領域には初期値のままの領域が多数存在する。サー
ボループのゲイン調整に必要な多点の正弦値または余弦
値を保持するテーブルを格納するために必要な領域より
も、この初期値のままの未使用領域が大きければ、この
領域にテーブルを構築し、ゲイン調整を行い、終了後、
テーブルに使用した領域を再度初期化して通常の立ち上
げを行うことが可能である。このようにした例が第6実
施例である。
【0039】この第6実施例における処理手順のフロー
チャートを図6に示す。なお、計算の手法は、前述した
第1〜第4実施例の何れを採用しても良い。まず、初期
値を設定する(S31)。サーボループのゲイン調整に
必要な正弦値または余弦値をテーブルへ書き込む(S3
2)。前の値を参照してサーボループのゲイン調整に必
要な次の正弦値または余弦値を計算する(S33)。1
周期 360°分の正弦値または余弦値の計算を完了したか
否かを判断し(S34)、完了していない場合には、S
32に戻ってS32,S33の処理を繰り返す。 360°
分の計算処理が完了すれば、サーボループのゲイン調整
に必要な正弦値または余弦値のテーブルを構築したこと
になる。そして、構築されたテーブルを参照して、サー
ボループのゲイン調整を行う(S35)。ゲイン調整を
終了した後、テーブルの構築に使用したRAM領域を、
他の情報の格納に使用できるように、初期化する(S3
6)。
【0040】このように、第6実施例では、ゲイン調整
用の正弦値または余弦値がテーブルから参照されるの
で、プログラム領域を圧迫することなく、計算で求める
よりも更に高速にサーボループのゲイン調整を行うこと
ができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明の光ディスク装置で
は、サーボループのゲイン調整用の多点の正弦値または
余弦値を簡単な計算で求めることができるので、ゲイン
調整用のすべての正弦値または余弦値を示すテーブルを
持つことなく、サーボループのゲイン調整を行うことが
でき、メモリ容量を節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク装置の構成図である。
【図2】本発明の光ディスク装置のDSPの内部構成図
である。
【図3】第1実施例における処理手順のフローチャート
である。
【図4】第3実施例における処理手順のフローチャート
である。
【図5】第5実施例における処理手順のフローチャート
である。
【図6】第6実施例における処理手順のフローチャート
である。
【符号の説明】
1 光ディスク媒体 4 光学ヘッド 5 第1アクチュエータ 6 第2アクチュエータ 8 キャリッジ 9 光センサ 10 粗動モータ 11 変位センサ 12,13,14 A/D変換器 15 DSP(ディジタルシグナルプロセッサ) 16,17,18 D/A変換器 21 三角波発生器 22 加算器 23 比較器 24 サーボ演算器 25 ゲイン補償器 31 初期値格納部 32 三角値計算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正弦波を入力してその応答を求めてゲイ
    ン調整を行うサーボループを有する光ディスク装置にお
    いて、sin x, sin(x−θ),cos θ(x:任意の
    値,θ:正弦値が必要な最小単位)の値を初期値として
    格納する格納手段と、該格納手段に格納された初期値に
    基づいて sin(x+nθ)(n:整数)の値を求める手
    段とを備えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 余弦波を入力してその応答を求めてゲイ
    ン調整を行うサーボループを有する光ディスク装置にお
    いて、cos x, cos(x−θ),cos θ(x:任意の
    値,θ:余弦値が必要な最小単位)の値を初期値として
    格納する格納手段と、該格納手段に格納された初期値に
    基づいて cos(x+nθ)(n:整数)の値を求める手
    段とを備えることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 正弦波または余弦波を入力してその応答
    を求めてゲイン調整を行うサーボループを有する光ディ
    スク装置において、sin x,cos x,sin θ,cos θ
    (x:任意の値,θ:正弦値または余弦値が必要な最小
    単位)の値を初期値として格納する格納手段と、該格納
    手段に格納された初期値に基づいて sin(x+nθ)ま
    たは cos(x+nθ)(n:整数)の値を求める手段と
    を備えることを特徴とする光ディスク装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6690537B2 (en) 1998-10-29 2004-02-10 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method and system for controlling the positioning of a read/write head of a data recording device
US6870342B2 (en) 2002-10-03 2005-03-22 Seagate Technology Llc Cosine bang-bang seek control for a voice coil of a disc drive
KR100498455B1 (ko) * 2002-11-07 2005-07-01 삼성전자주식회사 서보 시스템의 루프이득을 제어하기 위한 장치 및 방법
KR100563681B1 (ko) * 1998-10-07 2006-06-15 엘지전자 주식회사 광디스크 장치의 자동이득 조절방법
US7616537B2 (en) 2002-11-07 2009-11-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Focus search apparatus and method

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Effective date: 20030311