JP2586605B2 - ディスク装置の位置決め装置 - Google Patents

ディスク装置の位置決め装置

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JP2586605B2 JP63260815A JP26081588A JP2586605B2 JP 2586605 B2 JP2586605 B2 JP 2586605B2 JP 63260815 A JP63260815 A JP 63260815A JP 26081588 A JP26081588 A JP 26081588A JP 2586605 B2 JP2586605 B2 JP 2586605B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディスク状の媒体面上に設けられた同心円
状あるいはスパイラル状の情報トラックに沿って磁気
的、光学的あるいは物理的な手段を用いて情報を記録ま
たは再生、あるいはその両方を可能にする磁気ディスク
装置、光ディスク装置などのディスク装置の位置決め装
置に関するものである。更に詳しく述べると、本発明
は、情報の記録、再生に主要な役割を果たすデータトラ
ンスデューサと、ディスク状の媒体上の選択された情報
トラックとの間の相対的な位置を制御する方法及び装置
を中心にしたディスク装置の位置決め装置に関するもの
である。
従来の技術 近年、情報記録再生装置の性能の向上はめざましく、
それに伴い磁気ディスク装置や光ディスクの装置などの
記録または再生データトランスデューサの目標情報トラ
ックへのトラッキングを行なう位置決め駆動装置とし
て、より小型かつ高精度な位置決め装置が要求されてい
る。小型化の要求は同一サイズでより大きな記録容量を
得ようとするところからくるものであり,高精度化の要
求はトラック密度を高めて記録容量を高めようとすると
ころからくるものである。
以下、図面を参照しながら従来のディスク装置の位置
決め装置について説明する。
第6図は従来のディスク装置の位置決め装置の原理的
構成図である。この第6図において、61はステップパル
ス入力、62は移動方向指令入力、63は順序パルス制御回
路、64はブリッジ回路、65はステッピングモータ、66は
データトランスデューサである。このようなディスク装
置の位置決め装置はオープンループ位置決めシステムと
言われ、順序パルス制御回路63へのステップパルス入力
などによってブリッジ回路64を順次動作させステップモ
ータ65の回転子を保進させることにより、データトラン
スデューサ66を移動させトラックアクセスを可能にさせ
ていた。(例えば、USP4,568,988)。
このような従来のディスク装置の位置決め装置は、開
ループサーボ方式を用いているため、電子制御回路部分
が比較的簡素であると言う特徴があった。しかしなが
ら、反面、高精度と言う点では非常に問題を含んでい
る。つまり、ディスクの情報記録容量を高めるため、情
報トラックの幅を細かくしてトラック密度を高めると、
位置決め精度がその分必要になる。つまり、外部からの
振動衝撃力に対する位置決めの維持能力(スティフネ
ス)もその分必要であるし、また相対的にトラックの偏
心や、うねりの影響も無視できなくなる。上記の従来の
位置決め装置では、位置決めを細かにして、その分解能
力をあげるためには、ステッピングモータの回転子の磁
極歯を細かにしてその数を増やして、ステップ角を小さ
くすることがまず考えられる。しかし機能精度上の限界
から、磁極歯の数をそれ程増やすことはできないし、仮
に増やすことによって位置決め分解能を高くすることが
できても、位置決めの絶対精度を確保することは困難で
あり、スティフネスも高くすることは困難であった。さ
らにまたこれに情報トラックの偏心や、うねりが加われ
ば、上述の従来の位置決め装置では十分なトラッキング
性能を得ることは不可能であった。
これに対して、近年、記録容量を増大させるために、
ディスク面にトラッキングに必要なサーボ情報を埋め込
んでおいて、これを基にしてデータトランスデューサの
目標情報トラックに対する相対位置を検出し、これをフ
ィードバックすることによって位置決めする閉ループサ
ーボ方式が現われた(例えば、USP3,593,333)。
第7図は、閉ループサーボ方式に基づいた従来のディ
スク装置の位置決め装置の構成図である。この第7図に
おいて、rはディスクの選択された情報トラックの振れ
量(偏心やうねりによる位置外乱)であり、ysはデータ
トランスデューサ72の絶対位置を示す。75はこれらの差
分であるトラッキング誤差eを検出するトラッキング誤
差検出手段、74はトラッキング誤差eを極小にするため
の補償位置指令を出力する補償器、71はデータトランス
デューサ72をディスク面上で移動させるためのアクチュ
エータ、73は補償器74の出力に基づいて前記のアクチュ
エータ71を駆動するための電力供給回路である。
ここでトラッキングの際に発生する情報トラックの偏
心の大きさについて述べる。光ディスク装置では、ディ
スク媒体を交換した際の回転中心のずれおよびディスク
を回転させるスピンドルモータの回転軸のぶれ等の要因
による情報トラックの偏心の振幅は数十μmから百数十
μmになることがあり、追従すべきトラックの幅(約1.
6μm)に対して極めて大きい。磁気ディスク装置のう
ちFDDでは、光ディスク装置と同様の偏心に加えて、熱
の影響でディスク媒体のベースフィルムが膨張または縮
小して歪むことに起因する別種の偏心が発生する。各偏
心の振幅は光ディスク装置の場合と比較すると小さく、
それぞれ高々十数から数十μm程度であるが、これは高
トラック密度化即ちトラック幅を小さくした場合、相対
的に無視できない大きさとなる。
従って、第7図に示した様な閉ループサーボ方式にお
いても、検出した位置誤差をそのままフィードバックし
ただけでは充分なトラッキング性能を得ることは難し
い。
発明が解決しようとする課題 上記のように従来の閉ループサーボ方式を用いたディ
スク装置の位置決め装置は、小型コンパクトと言う利点
を持ちながら、位置決め分解能や精度とスティフネスを
大幅に上げることは困難であり、トラッキング性能を十
分確保することは困難であるという欠点を持っていた。
さらにまた近年、トラックピッチが非常に狭くなってき
ており、相対的にみると情報記録トラックのディスク回
転に伴う偏心が無視し得ない程大きくなってきている。
従って、開ループサーボ方式を用いた場合だけでなく、
閉ループサーボ方式を用いた場合でも充分なトラッキン
グ性能を得ることは難しい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、従来の位
置決め装置では実現できなかった小型化と、高精度化を
同時に満足させ、高密度化が進むディスク装置におい
て、データトランスデューサとディスク状の媒体上の選
択された情報トラックとの間の相対的な位置を制御する
改良された方法及び装置を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明のディスク装置の位
置決め装置は、ディスク状の媒体上にある情報トラック
の情報を少なくとも再生することが可能なデータトラン
スデューサを自在に移動させることのできる駆動手段
と、この駆動手段もしくは前記データトランスデューサ
の動作変位量を検出してその現在位置を示す現在位置信
号を出力する位置検出手段と、前記データトランスデュ
ーサの位置と前記情報トラックとの位置誤差を検出し、
トラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差検出
手段と、このトラッキング誤差信号から補償位置指令信
号を演算するための補償位置演算手段と、前記トラッキ
ング誤差信号と、前記位置検出手段から得られる現在位
置信号とを入力して、情報トラックの偏心やうねりを推
定して、この推定に基づいてフィードフォワード信号を
出力するトラック振れ推定手段と、このフィードフォワ
ード信号を前記補償位置指令信号に加算して前記駆動手
段の目標位置指令信号を出力する手段とを含んで構成さ
れる。
トラック振れ推定手段は、トラッキング誤差信号と位
置検出手段から得られる現在位置信号とを加算して情報
トラックの偏心やうねりを推定するために、第2の加算
手段を含み、さらに、ディスク状の媒体の回転に応じた
この第2の加算手段の出力に基づくトラック振れ推定信
号を予め保持する有限個のメモリ手段と、各メモリ手段
の出力に基づく信号を入力とする有限個の補償手段と、
各補償手段の出力に基づく信号を加算する第3の加算手
段とを含んで構成され、この第3の加算手段の出力に基
づく信号をフィードフォワード信号として出力する。
また駆動手段は、データトランスデューサを自在に移
動させることのできるアクチュエータ手段と、目標位置
指令信号と位置検出手段の出力する現在位置信号との偏
差に応じた偏差量を出力する比較手段と、この比較手段
の出力信号に基づいて前記アクチュエータ手段に電流を
供給する電力供給手段とを含んで構成される。
作用 本発明は上記のような構成をとることにより、下記の
様な作用を持つ。
まず、トラック振れ推定手段によって情報トラックの
偏心やうねりを推定し、推定されたトラック振れの情報
に基づいてフィードフォワード制御を行うことによって
安定で、一層高いトラッキング性能を得ることができ
る。
また位相遅れの改善されたフィードフォワード信号を
駆動手段に付与するためさらに一層高いトラッキング性
能を得ることができる。
さらにまた位置検出手段によって、駆動手段の現在位
置を精度良く、かつ分解能高く認識できるから、微妙な
位置決め調整ができ、同時にスティフネスを高くでき振
動衝撃力を抑制できるから、情報トラックを高密度化で
きる。
即ちこれらをまとめると、小型かつ高精度なディスク
装置の位置決め装置を得ることができる。
実施例 以下本発明の一実施例のディスク装置の位置決め装置
について図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の一実施例におけるディスク装置の位
置決め装置の構成図である。この第1図において、22は
第2のサーボループで構成される駆動手段で、12のデー
タトランスデューサをディスク面上で自在に移動可能に
させるものである。11は実際にデータトランスデューサ
12を移動させるアクチュエータ、13はこのアクチュエー
タの位置yを常時検出しして現在位置信号yaを出力する
位置検出器であり、アクチュエータ11の可動部と機械的
に結合されている。14は補償器15の出力に基づいて前記
のアクチュエータ11を駆動するための電力供給回路、16
は目標位置指令入力端子20の出力rsと上記yaとの偏差e2
を求める比較手段である。前記の補償器15はこの偏差e2
に基づいてアクチュエータに対する補償量を求める。以
上の部材を含んで第2のサーボループ22が構成される。
次にディスクの選択された情報トラックのデータトラ
ンスデューサ12の直下での偏心やうねりの大きさ即ちト
ラック振れ量をr、データトランスデューサ12の絶対位
置をysで表わす。17は情報トラックとデータトランスデ
ューサ12との相対的な位置誤差e1を検出するトラッキン
グ誤差検出手段、18はトラッキング誤差e1に基づいて所
定の制御演算を施して、補償位置指令信号rdを出力する
補償位置演算手段である。また、19はトラッキング誤差
信号e1と現在位置信号yaを入力として上記トラック振れ
量の大きさを推定し、フィードフォワード信号rcを出力
するトラック振れ推定手段である。フィードフォワード
信号rcは前記目標位置指令入力端子20に加えられ、補償
位置指令信号rdに加算される。以上の部材を含んで第1
のサーボループ21が構成される。
以上のように構成された本発明のディスク装置の位置
決め装置について、その動作原理を説明する。
第1図の実施例はサンプリングサーボ方式、あるいは
セクタサーボ方式などと呼ばれるトラッキングサーボ方
式に基づくものであるが、ここでは第2のサーボループ
22と、トラッキング誤差信号e1を極小にするための第1
のサーボループの2つから構成されるトラッキングサー
ボ方式に基づいている。第1のサーボループは第2のサ
ーボループ22の拡張系であり、これに加えて、データト
ランスデューサ12、トラッキング誤差検出手段17、補償
位置演算手段18を拡張部として含んだサーボ系である。
この拡張部はサンプリングデータを取り扱うための離散
系であり、しかもそのサンプリング周期は必ずしも全サ
ーボ系の必要とされるサーボ性能を満たすために充分な
程、短いものではない。従ってアクチュエータの可動子
を含む全可動部の位置決めは第2のサーボループが主に
担っている。位置検出器13は常時可動部の動きを検出で
きるものであり、また補償器15は、目標位置指令信号rs
にできるだけ誤差少なく迅速に追従できるよう構成され
る。この第2のサーボループは基本的に絶対位置決め系
であるから、これだけではディスク回転に伴って振れる
情報トラックに対して追従することはできない。第1の
サーボループは間欠(離散)的ではあるがデータトラン
スデューサと、選択された情報トラックとのトラッキン
グ誤差e1をトラッキング誤差検出手段17によって取り出
し、補償位置演算手段18により所定の制御演算を施して
補償位置指令信号rdを生成するループを含んで構成され
る。この補償位置演算手段は、偏差補償要素や場合によ
っては安定化補償要素などを含んだ離散時間処理系から
なり、その主な役割はオフセット量の抑制である。
次に第1図に示した本発明の一実施例におけるトラッ
ク振れ推定手段19の動作について説明する。トラッキン
グ誤差検出手段17は、情報トラックとデータトランスデ
ューサ12との相対的なトラッキング誤差信号e1を検出す
ることができ、データトランスデューサ12の絶対位置を
ysとし、情報トラックの位置(トラック振れ)をrとす
れば式(1)が成り立つ。
e1=r−ys …(1) さらに詳しく説明すると、データトランスデューサ12
は、アクチュエータ11によってディスク上の情報トラッ
クrに対して追従動作が行われる。ここでトラッキング
誤差信号e1は、ディスク上の情報トラックの位置rに対
するデータトランスデューサ12の相対的な位置を意味す
る。一方の絶対位置ysは、アクチュエータ11の動きに対
応して、アクチュエータ11のある基準位置に対するデー
タトランスデューサ12の位置を表す。この絶対位置ys
は、アクチェータの動きにつれて連続的に変化する。
次に位置検出器13はアクチュエータ11の位置を検出し
て現在位置信号yaを出力するが、現在位置信号yaは、基
準位置を絶対位置ysと同一にすれば、伝達機構を介して
データトランスデューサ12の絶対位置ysを間接的に表わ
すことになる。この位置信号yaは、位置検出器の検出分
解能や検出遅れ時間、アクチュエータとの接合部分の機
械的剛性によって検出誤差は含むが、アクチュエータ11
の任意の動作位置において概略絶対位置ysに等しくな
る。即ち式(2)が成立する。
ysya …(2) 一方、式(1)の関係は、データトランスデューサ12
とディスク上の情報トラックrとの相対関係を示してい
るので、恒等的に成り立つ関係であり式(1a)の様に変
形することができる。
r=e1+ys …(1a) 式(1a)は、トラッキング誤差信号e1とデータトラン
スデューサ11の絶対位置ysとの和によってディスク上の
情報トラックの位置即ち偏心やトラックうねりを含むト
ラック振れを逆算可能なことを示している。式(1a)に
式(2)の関係を代入すると式(3)が得られる。
re1+ya …(3) この式(3)はトラッキング誤差信号e1と現在位置信
号yaから情報記録トラックのトラック振れをおよそ推定
できることを示している。トラック振れ推定手段19は基
本的には、トラッキング誤差信号e1と現在位置信号yaを
加算する加算器を含めて構成されるが、後に述べるよう
にそれぞれの信号のスケールファクタを調整したり、信
号増幅をしたりする機能も含んでいる。このようにして
求められた情報トラックのトラック振れrの推定値が正
確であるならば、これに基づいて、第2のサーボループ
の中に印加する信号rcはいわゆるフィードフォワード信
号と考えられるべきである。フィードフォワード制御と
言うのはサーボループの外からの信号をサーボループの
中に印加する制御方式である。サーボループの外から信
号を印加してもサーボループ自体の安定性を損なわずに
制御性能を向上させことができる方法のひとつである。
本ディスク装置の位置決め装置においてトラック振れr
の推定値はサーボループの外の信号と考えることがでる
から、これに基づいて第2のサーボループの中にフィー
ドフォワード信号rcを印加してもループの安定性は損な
われずに、情報トラックに対するトラッキング性能が改
善される。
トラッキング性能が改善されるのは以下の理由によ
る。以下では、第1図において、第1のサーボループ、
第2のサーボループともに過渡的応答を経て動作が十分
に安定した定常的な時点について述べている。
まず第1のサーボループにおいて、トラック振れ推定
手段はトラック振れrの推定値rcをフィードフォワード
的にループ内に加えることで、周期性の高いトラック振
れに対する追従性を改善する。また、補償位置演算手段
18の出力信号rdは非周期的なトラック振れや、駆動手段
22に非定常的に印加される外乱力等を抑制するように機
能する。目標位置指令信号rsはこれらの信号を加え合わ
せたものであり、駆動手段22に対して周期性・非周期性
トラック振れ並びに外乱力等を抑制するような指令を与
える。
第2のサーボループは目標位置指令信号rsに追従する
閉ループサーボ系であり、補償器15において定常的な偏
差を除去可能に構成されているので定常的には偏差e2は
極めて小さくすることが可能で、近似的に式(4)が成
立する。
rsya …(4) 式(4)は恒等式であるので yars …(4a) としても良い。
一方、式(2)よりデータトランスデューサ12の絶対
位置ysは、アクチュエータ11の位置を位置検出器13で検
出した現在位置信号yaで推定することができる。式(4
a)の関係を式(2)に代入することで、式(5)を得
る。
ysrs …(5) 式(5)はデータトランスデューサ12の位置ysはおよ
そ目標位置指令信号rsに従うことを意味している。従っ
てもし目標位置指令信号rsにトラック振れrに基づく信
号を加えればデータトランスデューサ12はそれにフォロ
ーするはずである。特にこの場合rsrなる関係が成り
立つ場合は、この関係式を式(5)に代入することで式
(6)が成立する。
ysrsr …(6) 式(6)はデータトランスデューサ12が情報トラック
のトラック振れrに殆んど追従することを意味してい
る。前記の式(1)〜式(3)の関係は恒等式であり、
式中の各変数値の値に関わらず成り立つ。特に式(3)
はトラック振れを推定するための関係式を意味する。一
方、式(6)は、第1のサーボループおよび、第2のサ
ーボループが定常的に動作している時点での関係式であ
る。式(6)の関係を式(1)に代入すると、e10と
なり、この時には、トラッキング誤差信号e1は極めて微
小な値になっている。
ところが、目標位置指令信号rsは第2のサーボループ
22を通る過程で位相遅れを生じる。つまり、情報トラッ
クのトラック振れrに主体的に含まれる周波数成分の領
域において、第2のサーボループの伝達特性は、なにが
しかの位相遅れを有している。さらにサーボ系を離散時
間系で構成した場合には、サンプルホルダーによる位相
遅れがこれに加わる。そのためデータトランスデューサ
12の中心位置がある程度以上は情報トラックの中心位置
に追従せず、トラッキング誤差信号e1の振幅がある大き
さ以下にはならないことがある。この様な場合に対処す
るために、トラック振れ推定手段19には以下に示すよう
な位相を進める機能を含んでいる。
第2図は本発明の一実施例におけるトラック振れ推定
手段の構成図である。第2図において、z-1は一定時間
Tの離散時間毎に入ってくるトラック振れの推定信号ra
を時間Tの間逐次保持する単位メモリ手段である。さら
に、ディスク1回転に要する時間がm・T時間(mは正
の整数)であるとして、ディスク1回転に相当するトラ
ック振れ推定信号raを保持するように、m個の単位メモ
リ手段を直列に接続してメモリ手段31を構成している。
トラック振れ推定信号raは後に説明するように、トラ
ッキング誤差信号e1と現在位置信号yaをディスク数回転
分について加算して1回転毎に平均化して求め、これを
メモリ手段31に予め保持させておく。
保持されたトラック振れ推定信号raを順次出力するた
めに、メモリ手段31の最終段の出力は入力側へ接続さ
れ、内部に保持されたトラック振れ推定信号raはディス
クの回転に同期して巡回的に各単位メモリ手段の中を移
動する。メモリ手段31はさらに具体的には、シフトレジ
スタ等で構成してもよい。
K1,K2,………,Km-1,Kmはそれぞれ加算器、乗算器など
で構成されるディジタル補償器であり、メモリ手段31の
各タップの出力信号を増幅したり、ディジタルフィルタ
リングしたりする。32は各ディジタル補償器の出力を入
力とし、フィードフォワード信号rcを出力する加算器で
ある。
次に第2図に示したトラック振れ推定手段の動作原理
について説明する。即ち第2図において、トラック振れ
推定信号raをあらかじめディスク1回転に相当する分だ
けm個の単位メモリ手段に保持しておき、トラッキング
動作時に、ディスクの回転に同期して、これらの保持し
た信号を各タップ毎に取り出す。
ここでディジタル補償器Ki(i=1,2,…,m)のうち
で、Kmを最後部のタップの信号に1を乗算する乗算器で
構成し、Km以外のディジタル補償器Kiを無しにすると、
予め保持した推定信号raをそのまま加算器32から取り出
すことができる。一方、K1を最前部から1つ目のタップ
の信号に1を乗算する乗算器で構成して、これ以外のデ
ィジタル補償器を無しとした場合は、予め保持した推定
信号raに対して位相を1周期の1/mだけ進めた信号を取
り出すことができる。同様にKiのどれか1カ所だけ1を
乗算する乗算器として他を無しとすることで、1周期の
1/mおきに位相をずらせた推定信号を取り出すことがで
きる。
しかし、上記の方法では1周期の1/mおきにしか位相
をずらすことができない。そこでより細かい範囲で位相
をずらすために以下のような構成をとることができる。
即ち、Kmを最後部のタップの信号に1を乗算する乗算器
で構成した上で、さらに予め保持した推定信号に対して
例えば約90度位相が進んだ信号を取り出せるタップ(i
=pとする)の信号に、例えば0.1を乗算するようにデ
ィジタル補償器Kpを構成する。そしてディジタル補償器
KmとKpの各出力信号を加算器32で加算する。
このように構成することで位相をより細かく進めるこ
とができる理由について、以下に図面を用いて詳しく説
明する。
第3図は、上記の方法でトラック振れ推定信号raの位
相を進めるためのトラック振れ推定手段の各部の信号波
形図である。図中、aはトラック振れ推定信号ra、bは
メモリ手段31のあるタップ(例えば、m=60の場合、p
=15)から、raよりも約90゜位相が進んだ信号を取り出
して、これにある大きさの係数(例えば、0.1)を掛け
た信号、cはこれらの2つの信号を加算した信号であ
り、それぞれ次のような式で記述することが出来る。
a:A・sin(ωt) b:B・cos(ωt) c:C・sin(ωt+φ) (ただし、ω:ディスクの回転角周波数、φ:加算信号
の位相進み角) これらの式の間には式(7)の様な関係がある。
C・sin(ωt+φ) =A・sin(ωt)+B・cos(ωt) …(7) この式を整理して係数を比較すると式(8),(9)
を得る。
A=C・cos(φ) …(8) B=C・sin(φ) …(9) さらにこれらより式(10)を得る。
tan(φ)=B/A …(10) 今、B=0.1・Aの場合を考えると、式(10)よりφ
=5.7゜、C=1.005・A を得る。即ち、元の信号raよりも位相が5.7゜進み、振
幅がほとんど同じ信号が得られることになる。なお、こ
こで示した条件は、第2図において、例えば補償器Kmは
信号を通過させる構成とし、メモリ手段の前段から数え
て1/4のタップつまりメモリ手段の最終段の信号よりも
位相が90゜進んだ信号を取り出すタップに対応する補償
器Ki(i=m・1/4)は0.1倍を乗ずる乗算器で構成し、
これら以外の補償器は除去した場合に相当する。また第
3図においてbの信号はaの信号に対して90゜位相を進
めた場合を示したが、必ずしもこの限りではない。さら
にまた、第3図において各波形はmの値が非常に大きい
場合を想定してあたかも連続的であるかのように滑らか
に描いたが、実際にはmの値が小さい場合には、階段状
の波形になる。
以上のようにして、本来のトラック振れrと同程度の
位相もしくはそれよりもむしろやや位相を進めたトラッ
ク振れ推定信号rcを得る。これを第1図で示した補償位
置演算手段18の出力信号rdに目標位置指令入力端子20で
加えた後に第2のサーボループ22に入力し、アクチュエ
ータ11を駆動することにより、データトランスデューサ
12の追従遅れを解消することが可能になる。
第4図は本発明の一実施例のトラック振れ推定手段に
おけるトラック振れ推定方式を示す構成図である。第4
図において、加算器41は式(11)に基づいてトラック振
れ推定信号raを出力する。
ra=e1+ya …(11) 42はこのトラック振れ推定信号raをα倍(α≦1、α
は実数)する乗算器、43はメモリ手段31の最後段の出力
信号rbを(1−α)倍する乗算器、44は乗算器42の出力
と乗算器43の出力とを加算する加算器である。
次に第4図に示したトラック振れ推定方式の動作原理
について説明する。即ち第4図において、まず最初のデ
ィスク1回転目はαの値を1とし、ディスクの回転に同
期してメモリ手段31に加算器41によって得られたディス
ク1回転分のトラック振れ推定信号を初期値として設定
する。次にαの値を例えば0.5とすると、ディスク2回
転目には新しいトラック振れ推定信号raが0.5倍され、
一方で最初にメモリ手段に設定されたトラック振れ推定
信号rbも 1−α=1−0.5=0.5 より、0.5倍される。そしてこれらディスク1回転分の
トラック振れ推定信号α×raおよび(1−α)×rbを加
算器44で加算した後に再度メモリ手段31に保持させる。
以降、ディスクの回転にともなって以上の動作を繰り返
すことによってトラック振れ推定信号を逐次累算するこ
とができる。
この方式の特徴は、例えば最初にメモリ手段31に設定
されたトラック振れ推定信号の初期の信号成分のみに着
目すると、2回転目で0.5倍、3回転目で0.5×0.5=0.2
5というように、ディスクの回転数が増すにしたがって
メモリ手段31に保持された信号振幅に対するこの初期の
信号成分の振幅の占める割合が減少して行き、例えば7
回転目には初期の信号成分の約0.016倍となってほとん
ど残らなくなる。即ち過去にメモリ手段31に入力された
信号成分はディスクの回転にともなって次第にその信号
成分が自動的に減少してより新しい信号成分のみがメモ
リ手段に残るのである。ここで、αの値を1に近くすれ
ば過去の信号成分はより短時間で減少し、より新しい信
号成分のみがメモリ手段に残る。また、αの場合を0に
近くすれば過去の信号成分はなかなか減少せず、新しい
信号成分の割合が小さくなる。このαの値の選び方にも
依存するが、トラック振れの振幅の大きさが温度変動等
によるディスクの伸縮などで変化する期間が、ディスク
を数回転〜数十回転させるに要する時間と比較して長い
場合には、このトラック振れ推定方式は有効に機能す
る。逆に、トラック振れの振幅の大きさがディスク1回
転毎に異なるとか、ディスクの径位置によって異なるな
ど比較的頻繁に変化する場合には適さない。その意味
で、この推定方式は、トラック振れの振幅の大きさが時
間とともにほとんど変化しないか、比較的ゆっくりと変
化するような場合に有効な方式である。
またこの方式は、上記の動作を繰り返すことによっ
て、ディスク1回転毎に入力されるトラック振れ推定信
号をディスク数回転〜数十回転について累積していくの
で、トラック振れ推定信号に含まれるランダムな雑音成
分も、ディスク数回転〜数十回転の期間にわたって累積
され平均化されていく。
次にトラック振れ推定を行なう時期について説明す
る。上記したように、第4図に示したトラック振れ推定
方式は、トラック振れの振幅の大きさが時間とともに比
較的ゆっくりと変化するような場合に効果がある。しか
るにフロッピーディスクなどでディスクシートが温度・
湿度の時間的な変化に起因して楕円偏心する場合には適
さない。なぜならば、フロッピーディスクなどの楕円偏
心はトラック径に応じてその大きさが異なる上に、一般
にディスク装置ではデータの読み書きは頻繁にトラック
間をシーク動作によって移動してあらゆる径のトラック
において行なう。従って、上記の方式のようなトラック
振れ推定は、常時行なうよりも、ある特定の時期にしか
もある限られた情報トラックについて行なうほうがよ
い。上記の方式に代表されるようなトラック振れ推定を
常に行なうという方法は好ましくなく、ある特定の時期
にしかもある限られた情報トラックについてこれを行な
うほうがよい。
例えばフロッピーディスク装置の場合、ディスクへの
アクセスが一定時間なくなると、スピンドルモータを停
止するので、トラック振れ推定はディスクアクセスの合
間をぬって行わなければならない。しかしトラック振れ
推定には、少なくともディスク一回転分の時間を必要と
し、雑音等の影響の少ない良好な推定を行なうために
は、同一のトラックについて更に2〜3回転を要して平
滑化する時間を必要とする。そこでフロッピーディスク
装置にディスクを投入してスピンドルモータの回転が開
始した直後とスピンドルモータの回転を停止する前に、
トラック振れ推定を行なうことが望ましい。またスピン
ドルが長時間停止しその間にトラック振れが変化するよ
うな場合には、スピンドルモータが回転を停止してから
次に回転を開始するまでの時間を計測してこれがある一
定時間を越えたときにトラック振れ推定を行なえばよ
い。
次に本発明の一実施例におけるトラック振れ推定手段
のトラックシーク時の動作について説明する。
第5図は本発明の一実施例におけるディスク装置の位
置決め装置のトラックシーク時の構成である。
第5図において、トラックシーク時には第2のサーボ
ループからなる駆動手段22を主体として構成され、目標
位置指令入力端子20にはトラックシーク指令rkとトラッ
ク振れ推定手段19の出力rcとが入力される。
トラック振れ推定手段19の構成要件のうちメモリ手段
31(図示しない)は、第2図と同様に巡回的に構成さ
れ、その最後段の出力を出力する。駆動手段22は目標位
置指令入力端子20の入力信号に応じて駆動される。その
ためトラックシーク指令rkを位置指令として入力する
と、データトランスデューサをその指令に応じてあるト
ラック上から別のトラック上に自在に移動させることが
できる。しかるに、トラックシーク時にもディスクの回
転にともなってトラック振れは生じているから、データ
トランスデューサの移動先のトラックはシーク直後に
は、ややずれた位置に移動している。第5図において、
目標位置指令入力端子20にトラックシーク指令rkととも
にトラック振れ推定手段19の出力rcを入力しているの
は、このシーク直後の目標トラックのずれを補正するた
めである。
メモリ手段31にあらかじめトラック振れ推定量を保持
させる方法について、いくつかの例をあげて、さらに説
明する。
第1の例は、第1図において第1のサーボループ21お
よび第2のサーボループ22を動作させた時のトラック振
れ推定を第4図で示した方法に基づいて行なう場合であ
る。この場合、トラック振れ推定を、フィードフォワー
ド信号rcを目標位置指令入力端子に加えて行う場合と、
加えないで行う場合が考えられる。
第2の例は、第1図において第1のサーボループ21を
動作させず、駆動手段22に一定指令値を与えてデータト
ランスデューサ12の絶対位置を固定した状態で、行なう
場合である。この場合、トラッキング誤差検出手段17は
トラック振れに相当する信号を出力し、位置検出器13の
出力は零である。
第3の零は、図示しない記憶手段にトラック振れの持
つ種々の周波数成分の振幅と位相の情報のみ記憶させる
ものである。この場合、第1のサーボループ21を動作さ
せた時のトラック振れ推定信号、または、第1のサーボ
ループを動作させず、駆動手段22に一定指令値を与えて
データトランスデューサ12の絶対位置を固定した状態で
の第2の加算器41の出力信号raを、図示しない周波数分
析手段に入力し、その結果の振幅と位相を図示しない記
憶手段に記憶し、この記憶手段からトラック振れ推定量
を出力する際は、各周波数成分毎の振幅値、位相値に基
づいて正弦波信号を生成しこれらを合成した後に出力す
るものである。
発明の効果 以上説明してきたように、本発明のディスク装置の位
置決め装置は、ディスク状の媒体上にある情報トラック
の情報を少なくとも再生することが可能なデータトラン
スデューサを自在に移動させることのできる駆動手段
と、この駆動手段もしくは前記データトランスデューサ
の動作変位量を検出してその現在位置を示す現在位置信
号を出力する位置検出手段と、前記データトランスデュ
ーサの位置と前記情報トラックとの位置誤差を検出し、
トラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差検出
手段と、このトラッキング誤差信号から補償位置指令信
号を演算するための補償位置演算手段と、前記トラッキ
ング誤差信号と、前記位置検出手段から得られる現在位
置信号とを入力として、情報トラックの偏心やうねりを
推定して、この推定に基づいてフィードフォワード信号
を出力するトラック振れ推定手段と、このフィードフォ
ワード信号を前記補償位置指令信号に加算して前記駆動
手段の目標位置指令信号を出力する手段とを含んで構成
することによって、トラック振れ推定手段によって推定
されたトラック振れの情報に基づいてフィードフォワー
ド制御を行うことによって安定で、一層高いトラッキン
グ性能を得ることができるというすぐれた効果がある。
トラック振れ推定手段は、トラッキング誤差信号と位
置検出手段から得られる現在位置信号とを加算して情報
トラックの偏心やうねりを推定するために、第2の加算
手段を含み、さらに、ディスク状の媒体の回転に応じた
この第2の加算手段の出力に基づくトラック振れ推定信
号を予め保持する有限個のメモリ手段と、各メモリ手段
の出力に基づく信号を入力とする有限個の補償手段と、
各補償手段の出力に基づく信号を加算する第3の加算手
段とを含んで構成され、この第3の加算手段の出力に基
づく信号をフィードフォワード信号として出力すること
によって、位相遅れの改善されたフィードフォワード信
号を駆動手段に付与するためさらに一層高いトラッキン
グ性能を得ることができるというすぐれた効果がある。
また駆動手段は、データトランスデューサを自在に移
動させることのできるアクチュエータ手段と、目標位置
指令信号と位置検出手段の出力する現在位置信号との偏
差に応じた偏差量を出力する比較手段と、この比較手段
の出力信号に基づいて前記アクチュエータ手段に電流を
供給する電力供給手段とを含んで構成することによっ
て、位置検出手段により、駆動手段の現在位置を精度良
く、かつ分解能高く認識できるから、微妙な位置決め調
整ができ、同時にスティフネスを高くでき振動衝撃力を
抑制でき、情報トラックを高密度化できるというすぐれ
た効果を持つ。
即ちこれらをまとめると、小型かつ高精度なディスク
装置の位置決め装置を得ることができるというすぐれた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるディスク装置の位置
決め装置の構成図、第2図は本発明の一実施例における
トラック振れ推定手段の構成図、第3図はトラック振れ
推定信号raの位相の進め方を説明するための信号波形
図、第4図は本発明の一実施例のトラック振れ推定手段
におけるトラック振れ推定方式を示す構成図、第5図は
本発明の一実施例におけるディスク装置の位置決め装置
のトラックシーク時の構成図、第6図は従来のディスク
装置の位置決め装置の原理的構成図、第7図は閉ループ
サーボ方式に基づいた従来のディスク装置の位置決め装
置の構成図である。 11……アクチュエータ、12……データトランスデュー
サ、13……位置検出器、14……電力供給回路、15……補
償器、16……比較手段、17……トラッキング誤差検出手
段、18……補償位置演算手段、19……トラック振れ推定
手段、20……目標位置指令入力端子、21……第1のサー
ボループ、22……第2のサーボループ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク状の媒体上にある情報トラックの
    情報を少なくとも再生することが可能なデータトランス
    デューサを自在に移動させることのできる駆動手段と、
    この駆動手段もしくは前記データトランスデューサの動
    作変位量を検出してその現在位置を示す現在位置信号を
    出力する位置検出手段と、前記データトランスデューサ
    の位置と前記情報トラックとの位置誤差を検出し、トラ
    ッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差検出手段
    と、このトラッキング誤差信号から補償位置指令信号を
    演算するための補償位置演算信号と、前記トラッキング
    誤差信号と、前記位置検出手段から得られる現在位置信
    号とを入力として、情報トラックの偏心やうねりを推定
    して、この推定に基づいてフィードフォワード信号を出
    力するトラック振れ推定手段と、このフィードフォワー
    ド信号を前記補償位置指令信号に加算して前記駆動手段
    の目標位置指令信号を出力する第1の加算手段とを含ん
    で構成され、 トラック振れ推定手段は、前記トラッキング誤差信号と
    前記位置検出手段から得られる現在位置信号とを加算す
    る第2の加算手段を含み、さらに、ディスク状の媒体の
    回転に応じたこの第2の加算手段の出力に基づくトラッ
    ク振れ推定信号を予め保持する有限個のメモリ手段と、
    各メモリ手段の出力に基づく信号を入力とする有限個の
    補償手段と、各補償手段の出力に基づく信号を加算する
    第3の加算手段とを含んで構成され、この第3の加算手
    段の出力に基づく信号をフィードフォワード信号として
    出力することを特徴とするディスク装置の位置決め装
    置。
  2. 【請求項2】トラック振れ推定手段は、第2の加算手段
    の出力に基づく信号と既にメモリ手段に保持された信号
    に基づいて、トラック振れ推定信号をディスク状の媒体
    の過去の複数回転にわたって累積、平均化することを特
    徴とする請求項(1)記載のディスク装置の位置決め装
    置。
  3. 【請求項3】トラック振れ推定手段は、メモリ手段の出
    力に基づく信号を定数倍する乗算手段と、第2の加算手
    段の出力に基づく信号と前記乗算手段の出力に基づく信
    号とを加算する第4の加算手段を含んで構成され、この
    第4の加算手段の出力に基づく信号を前記メモリ手段に
    入力することを特徴とする請求項(2)記載のディスク
    装置の位置決め装置。
  4. 【請求項4】トラック振れ推定手段は、トラックシーク
    時にディスクの回転に応じて有限個のメモリ手段に予め
    保持されたトラック振れ推定信号を巡回的に各メモリ手
    段の間で移動させるとともに、このメモリ手段の出力信
    号を駆動手段に入力することを特徴とする請求項(1)
    記載のディスク装置の位置決め装置。
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JPS5674702A (en) * 1979-11-21 1981-06-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Automatic estimation control system
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