JP3699263B2 - トラッキング制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の記録トラックを有するディスク媒体に対して記録再生を行うディスク装置のトラック追従制御を行うトラッキング制御装置に関する。
光ディスク装置や磁気ディスク装置などのトラッキング制御を行うトラッキング制御装置においては、
(1)目標トラックとピックアップとの位置誤差を検出してそれをフィードバックする。
さらに追従性を高めるために、
(2)フィードバックで得られた制御信号から周期成分を抽出する。
(3)抽出した値を「一定」サンプリングでメモリに記憶する。
(4)メモリに記憶された値を、「一定」サンプリングで制御信号に加算する。
【0002】
(2)(3)(4)の一連の手順(フィードフォワード手順)は、回転するディスクのトラッキングのように周期的な外乱(ディスクの偏心や軸摩擦など)に対して有効である。
このフィードフォワード手順によれば、回転に同期した周期成分はフィードフォワード信号として一定のパターンが常に出力される。したがって、フィードバックには比較的振幅の小さな非周期成分だけが流れ、フィードバック系への負担が少なくなり、大きな安定余裕が得られることが知られている。
【0003】
一方、装置の大容量化、高密度化により高い精度のトラッキングが必要となっており、また、装置の高性能化、高速化により高い回転数のディスクに対するトラッキングが必要であるといった理由で、フィードフォワード手順で使用しているサンプリングの周波数を高めることが必要となっている。
【0004】
【従来の技術】
従来の光ディスク装置のトラッキング制御装置としては、例えば図15に示すようなものがある。
図15において、101は光ディスク装置の光ディスクであり、光ディスク101には一定間隔でトラックが設けられており、トラックに沿ってデータの読み書きが行われる。102はピックアップであり、ピックアップ102は光ディスク101上に光ディスク101上からデータを読み出し、また、光ディスク101上にデータを書き込む。103は誤差信号生成回路であり、誤差信号生成回路103は、光ディスク101上の回転トラックとピックアップ102との位置誤差を検出し、それに比例した誤差信号を生成して、出力する。104は位相補賞回路であり、位相補償回路104は誤差信号生成回路103からの誤差信号を位相補償して、フィードバックループを安定化させ、フィードバック信号を低域通過回路105と加算器107にそれぞれ出力する。
【0005】
低域通過回路105は、位相補償回路104からのフィードバック信号から低域の周期成分を抽出し、フィイードフォワード信号を出力する。106はフィードフォワードメモリであり、フィードフォワードメモリ106には低域通過回路105からのフィードフォワード信号が記憶される。すなわち、フィードフォワードメモリ106には、フィードバック信号から低域の周期成分が抽出されたフィードフォワード信号が一定サンプリングで記憶される。107は加算器であり、加算器107は、位相補償回路104からのフィードバック信号とフィイードフォワードメモリ106からのフィードフォワード信号を加算して、トラッキング制御信号を出力する。108はトラッキング駆動回路であり、トラッキング駆動回路108は、加算器107からのトラッキング制御信号を増幅して、トラッキング機構109を駆動する。トラッキング機構109は、トラッキング駆動回路108からのトラッキング制御信号によって光ディスク101の径方向にピックアップ102を移動させる。
【0006】
図16(A)は低域通過回路105から出力されるフィードフォワード信号を示し、図16(B)はフィードフォワードメモリ106内に格納されたフィードフォワード信号を示す。
図16(A)において、f(t) は低域通過回路によりフィードバック信号から低域の周期成分を抽出して出力されるフィードフォワード信号であり、Tdは光ディスク101が一回路に要する時間を示す。図16(B)はフィードフォワードメモリ106内に格納されたフィードフォワード信号f(t) のサンプリング値を示し、サンプリング値は一定のサンプリング時間Tでそれぞれ記憶される。サンプリング数はこの例では20個であり、20×T=Tdとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のトラッキング制御装置にあっては、フィードバック信号から周期成分を抽出し、抽出したフィードフォワード信号を一定サンプリングでフィードフォワードメモリに記憶するようになっていたため、フィードフォワードメモリに記憶するサンプリング周波数を高めると、それだけ記憶するデータ量が多くなり、メモリを逼迫させるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、記憶するメモリの量を増加させることなく、必要な精度に応じたサンプリングでフィードフォワード手順を実行し、精度の高いトラッキング制御を行うことができるトラッキング制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、図1のように構成する。
ディスク媒体1上の目標トラックとデータを読み出し又は書き込む手段14との位置誤差を検出して誤差信号を出力する誤差信号生成手段13と、誤差信号を位相補償してフィードバック信号を出力する位相補償手段7と、
フィードバック信号から低域の周期成分を抽出しフィードフォード信号を出力する周期成分抽出手段8と、
フィードフォワード信号を記憶しておき、所定のタイミングでフィードフォワード信号を出力する周期成分記憶再生手段11と、
前記フィードバック信号と該フィードフォワード信号を加算しトラッキング制御信号を出力する制御信号合成手段12とを備えたトラッキング制御装置において、
前記周期成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号に対し、高速で変化する高速位相領域と低速で変化する低速位相領域を設け、高速位相領域では短いサンプリング時間でサンプリングを行い、低速位相領域では前記サンプリング時間より長いサンプリング時間でサンプリングを行い、前記周期性成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号を前記周期成分記憶手段に出力するサンプリング手段を、
前記フィードフォワード信号を微分し、絶対値化した後にしきい値と比較し、前記高速位相領域と低速位相領域を判定する比較判定部と、
前記高速位相領域のサンプル数と前記低速位相領域のサンプル数を算出するサンプル数算出手段と、
T1=Td/{r+(1+a)×s}
T2=Td×(1+a)/{(r+(1+a))×s}
T1:高速位相領域のサンプリング時間
T2:低速位相領域のサンプリング時間
Td:ディスク一回転の時間
r:高速部のサンプル数
s:低速部のサンプル数
a:しきい値Lに対する高速部の平均速度と低速部の平均速度の割合
により高速位相領域のサンプル時間と低速位相領域のサンプル時間を演算するサンプル時間演算部とで構成したことを特徴とする。
【0011】
このような構成を備えた本発明によればフィードフォワード信号のうち、ディスク媒体の一周期分の中で高速に変化する高速位相領域と低速に変化する低速位相領域を設けて、高速位相領域では短いサンプリング時間で、低速位相領域では前記サンプリング時間より長いサンプリング時間で周期成分記憶手段に記録するので、メモリの量を増加することなく、必要な精度に応じたサンプリングでフィードフォワード手順を実行することができ、精度の高いトラッキング制御を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の第1の実施形態を示す図である。
図2において、1はディスク媒体としての光ディスクであり、光ディスク1には一定間隔でトラックが設けられており、トラックに沿ってデータの読み書きが行われる。2は光ディスク1上でデータの読み書きを行う手段の一部である対物レンズであり、対物レンズ2を介して光ディスク1のトラック上に光を集光してデータの読み書きを行う。
【0013】
3は誤差信号生成手段としてのフォトディテクタであり、フォトディテクタ3は、対物レンズ2による集光点と目標トラックとの位置誤差を検出してそれに比例した誤差信号を出力する。
4はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)であり、DSP4は位相補償回路、低域通過回路、微分回路、サンプリング回路、フィードフォワードメモリ、加算器としての機能を包含しており、これらの機能はソフトウェアを用いて実現される。位相補償回路、低域通過回路、微分回路、加算器はアナログ回路としてDSP4の外部に配置しても良い。
【0014】
5は電流アンプであり、電流アンプ5はDSP4から出力されるトラッキング制御信号を駆動電流として増幅、変換する。6はVCM(ボイスコイルモータ)であり、VCM6に、電流アンプ5によって生成された駆動電流が流れると、VCM6は矢印bで示す方向に移動し、駆動電流に比例した加速度で光ディスク1の径方向に対物レンズ2が移動する。
【0015】
図3はDSP4の内部構成例を含む全体構成図である。
図3において、DSP4は、位相補償手段としての位相補償回路7、周期成分抽出手段としての低域通過回路8、微分回路9、サンプリング手段としてのサンプリング回路10、周期成分記憶手段としてのフィードフォワードメモリ11、制御信号合成手段としての加算器12により構成される。
【0016】
誤差信号生成手段としての誤差信号生成回路13は、前記フォトディテクタ3に相当し、光ディスク1上の目標トラックと、対物レンズ2に相当するピックアップ14の位置誤差を検出し、それに比例した信号として誤差信号を出力する。位相補償回路7は、誤差信号生成回路13からの誤差信号を位相補償して、フィードバックループを安定化させ、フィードバック信号を加算器12および低域通過回路8に出力する。低域通過回路8は、位相補償回路7からのフィードバック信号から低域の周期成分を抽出し、フィードフォワード純信号を微分回路9およびフィードフォワードメモリ11に出力する。微分回路9は、フィードフォワード純信号を微分してサンプリング回路10に出力する。
【0017】
サンプリング回路10は、光ディスク1からの回転トリガに同期してフィードフォワードメモリ11への読み書きタイミングを制御する。すなわち、サンプリング回路10は、フィードフォワード信号のうち光ディスク1の一周期分の中でも高速に変化する高速位相領域ではサンプリング時間T1、低速に変化する低速位相領域ではサンプリング時間T1より長いサンプリング時間T2でフィードフォワードメモリ11にフィードフォワード信号を記録する。これによりn1個の高速位相データとn2個の低速位相データがフィードフォワードメモリ11に記録される。この時、n1×T1+n2×T2=Td(ディスク一回転の時間)という関係がある。
【0018】
従来例においては、図4(B)に示すようにサンプリング時間Tが一定の例えば20個のデータがディスク一回転の時間Td(図4(A)、参照)にフィードフォワードメモリに格納されるが、本実施形態においては、図4(C)に示すように、高速位相領域ではサンプリング時間T1のデータ(例えば、3〜8,14〜19)が、低速位相領域ではサンプリング時間T1より長いサンプリング時間T2のデータ(例えば1,2,9〜13,20)がフィードフォワードメモリ11に格納される。
【0019】
このように、サンプリング回路10は、フィードフォワード信号に対して、高速位相領域と位相領域を設け、高速位相領域ではサンプリング時間T1が短く、低速位相領域ではサンプリング時間T1より長いサンプリング時間T2でサンプリングを行う。
図3に戻って、フィードフォワードメモリ11に記録されたデータは記録されたときと同じタイミングで加算器12に出力される。このときのタイミングは、光ディスク1の回転パルスによりサンプリング回路10で同期がとられる。フィードフォワードメモリ11から出力されるフィードフォワード信号は、位相補償回路7からのフィードバック信号と合成され、トラッキング制御信号として前記電流アンプ5に相当するトラッキング駆動回路15に出力される。トラッキング駆動回路15は、トラッキング制御信号を電流に変換し、前記VCM6に相当するトラッキング機構14Aに出力する。
【0020】
図5はサンプリング回路10の構成例を示す図である。
図5において、サンプリング回路10は、絶対値化部16、比較判定部17、サンプル数算出部18およびサンプル時間演算部19により構成される。
絶対値化部16は、微分回路9で微分された微分値を絶対値化する。比較判定部17は、絶対値化された微分値としきい値と比較し、高速位相領域である高速部と低速位相領域である低速部を判定する。サンプル数算出部18は、判定された高速部のサンプル数と判定された低速部のサンプル数を算出する。
【0021】
サンプリング時間演算部19は、後述する式により高速部のサンプル時間と低速部のサンプル時間を演算する。
図6はフィードフォワード純信号の高速部と低速部の判定処理を説明するフローチャートである。
ディスク一回転の時間をTd、サンプリング時間をTsとすると、フィードフォワード純信号f(t) のサンプリング値fd(n)は、
Figure 0003699263
と表わすことができる。
【0022】
図6において、まず、ステップS1で時刻t=n×Tsにおけるf(t) の微分値g(n) をとる。すなわち、図7(A)に示すフィードフォワード純信号f(t) を微分すると、図7(B)に示すような微分値g(n) が得られる。次に、ステップS2で微分値g(n) を絶対値化して、|g(n) |とする。
次に、ステップS3で微分値g(n) を絶対値|g(n) |としきい値Lとを比較する。|g(n) |≧Lのときは、ステップS4で高速部と判定し、|g(n) |<Lのときは、ステップS5で低速部と判定する。すなわち、図7(C)に示すように、微分値としきい値Lとを比較し、しきい値以上の斜線部を高速部とし、しきい値未満の部分を低速部とする。こうして、図7(D)に示すような、ディスク一回転に要する時間Tdにおいて、フィードフォワード純信号f(t) は、高速部、低速部、高速部、低速部に分けられる。なお、微分値g(n) は、アナログの微分回路を通して得られたf´(t)をサンプリングして得られる。また、サンプリング値fd(n)の差分Δfd(n)=fd(n)−fd(n-1)からg(n) =Δfd(n)/Tsとして求めてもよい。
【0023】
図8は高速部のサンプル数と低速部のサンプル数を求める処理を示すフローチャートである。
このフローチャートにおいては、高速部のサンプル数rと低速部のサンプル数sを求める。すなわち、n=0からmまで繰り返して最後に
r=r1+r2+…+rx
s=s1+s2+…+sx
としてr,sを求める。
【0024】
まず、ステップS10でn=0として初期化を行う。次に、ステップS11でfd(n)は高速部か否かを判別する。fd(n)が高速部のときは、ステップS12でnに1を加算して、ステップS13でn=mになったかを判別し、n≠mのときは、ステップS11に戻ってfd(n)は高速部か否かを判別し、n=mのときは、ステップS14でr1=mとする。例えば、r1=20のときはすべてfd(n)は高速部と判定し、処理は終了する。
【0025】
fd(n)が高速部でないときは、ステップS15でr1=nとして、ステップS16でfd(n)は低速部か否かを判別する。
fd(n)が低速部のときは、ステップS17でnに1を加算して、ステップS18でn=mになったかを判別し、n≠mのときは、ステップS16に戻ってfd(n)は低速部か否かを判別し、n=mのときは、ステップS19でs1=m−r1とする。
【0026】
例えば、ステップS15でr1=3のときは、ステップS19でs1=17となる。ステップS16でfd(n)が低速部でないときは、ステップS20でs1=n−r1とする。
次に、ステップS21でfd(n)は高速部か否かを判別する。fd(n)が高速部のときは、ステップS22でnに1を加算して、ステップS23でn=mになったかを判別し、n≠mのときは、ステップS21に戻ってfd(n)は高速部か否かを判別し、n=mのときは、ステップS24でr2=m−(r1+s1)とする。ステップS21でfd(n)が高速部でないときは、ステップS25でr2=n−(r1+s1)とする。
【0027】
次に、ステップS26でfd(n)は低速部か否かを判別する。fd(n)が低速部のときは、ステップS27でnに1を加算して、ステップS28でn=mになったかを判別し、n≠mのときは、ステップS26に戻ってfd(n)は低速部か否かを判別し、n=mのときは、ステップS29でs2=m−(r1+s1+r2)とする。ステップS26でfd(n)が低速部でないときは、ステップS30でs2=n−(r1+s1+r2)とする。
【0028】
上記のような処理を繰り返して、ステップS31でsx=n−(r1+s1+r2+…+rx)を求める。こうして、高速部のサンプル数rと低速部のサンプル数sが求められる。
しきい値Lには、平均速度という意味があるので、フィードフォワードメモリ11のサンプリング時間Tとの間には、T×L=一定という関係がある。よって、高速部と低速部のフィードフォワードメモリ11のサンプリング時間T1,T2を決定する場合、
T×L=T1×{L×(1+a)}=T2×{L/(1+a)} …(1)
T1×r+T2×s=Td …(2)
の2式を用いる。ここでaはしきい値Lに対する高速部の平均速度と低速部の平均速度の割合を示しており、例えばa=0.2とかに設定する。
【0029】
T1=Td/{r+(1+a)2 ×s} …(3)
T2=Td×(1+a)2 /{(r+(1+a)2 )×s} …(4)
が得られる。
次に、動作を説明する。
図3において、誤差信号生成回路13では、光ディスク1の目標トラックとピックアップ14の位置誤差を検出し、それに比例した信号として誤差信号を位相補償回路7に出力する。誤差信号は、例えば図9に示され、横軸は時間(t)、縦軸は電圧(V)を示す。
【0030】
誤差信号生成回路13から出力された誤差信号は、位相補償回路7で位相補償してフィードバック信号として出力される。フィードバック信号は、図10に示される。このフィードバック信号は、加算器12と低域通過回路8にそれぞれ出力される。
フィードバック信号は、低域通過回路8で低域の周期成分が抽出され、フィードフォワード純信号として微分回路9およびフィードフォワードメモリ11に出力される。このフィードフォワード純信号は、図11に示される。
【0031】
図11からわかる通り、低域の周期成分が抽出されている。フィードフォワード純信号は、微分回路9で微分され、図7(B)に示すような微分値g(n) を得る。微分値g(n) は、絶対値化部16により絶対値|g(n) |にされた際に、比較判定部17によりしきい値Lと比較され、|g(n) |≧Lのとき、高速部と判定され、|g(n) |<Lのとき、低速部と判定される。図7(C)に示すように、しきい値L以上の斜線部が高速部(高速位相領域)であり、しきい値L未満の部分が低速部(低速位相領域)である。
【0032】
こうして、図7(D)に示すように、ディスク一回転の時間Tdにおいて、フィードフォワード信号は、例えば高速部、低速部、高速部、低速部に分けられる。高速部のサンプル数rおよび低速部のサンプル数sは、サンプル数算出部18により算出される。そして、サンプリング時間T1,T2は、サンプリング時間演算部19によって演算される。
【0033】
しきい値Lには、平均速度という意味があるので、フィードフォワードメモリ11のサンプリング時間Tとの間には、T×L=一定という関係がある。よって、高速部と低側部のフィードフォワードメモリ11のサンプリング時間T1,T2を決定する場合、前記(1),(2)式の2式を用いる。ここでaはしきい値Lに対する高速部の平均速度と低速部の平均速度の割合を示しており、例えばa=0.2とかに設定する。(1),(2)式を解くと、前記(3)式で示されるT1、前記(4)式で示されるT2が得られる。
【0034】
図3において、サンプリング回路10で光ディスク1からの回転トリガ信号が検出されると、フィードフォワードメモリ11にフィードフォワード純信号の記録が開始される。
フィードフォワード純信号のうち、光ディスク1の一周期分の中で高速位相領域(高速部)ではサンプリング時間T1、低速位相領域(低速部)ではサンプリング時間T1より長いサンプリング時間T2でフィードフォワードメモリ11に記録する。例えば図4(C)に示すように、サンプリング時間T1の3〜8および14〜19の12個の高速位相データとサンプリング時間T2の1,2,9〜13,20の8個の低速位相データがフィードフォワードメモリ11に格納される。
【0035】
このようにフィードフォワードメモリ11に記録されたデータは、記録されたときと同じタイミングで加算器12に出力される。このときのタイミングは、光ディスク1の回転パルスによりサンプリング回路10で同期がとられる。
フィードフォワードメモリ11から出力されるサンプリング時間の異なるフィードフォワード信号は、加算器12によって位相補償回路7からのフィードバック信号と合成され、トラッキング制御信号としてトラッキング駆動回路14に出力される。このトラッキング制御信号の例を図12に示す。トラッキング制御信号は、トラッキング駆動回路14によって電流に変換され、トラッキング機構15に流れ、トラッキング機構15は、光ディスク1の径方向に目標トラックに向ってピックアップ14を移動させる。
【0036】
このように、本実施形態においては、フィードフォワード信号を記録するサンプリング周波数を一律に高くせずに、必要な位相の部分だけ高くすれば良い。また、ほとんど変動のないような位相ではサンプリング周波数を意図的に低くしてやっても、制御性能に影響を及ぼさずにメモリを節約することができる。すなわち、メモリの量を増やすことなく、必要な精度に応じたサンプリングでフィードフォワード手順を実行することができ、精度の高いトラッキング制御を行うことができる。
【0037】
図13は本発明の第2の実施形態を示す図である。
図13において、21はディスク媒体としての磁気ディスクであり、磁気ディスク21上には一定間隔でトラックが設けられており、トラックに沿ってデータの読み書きが行われる。22は図3のピックアップ14に相当する磁気ヘッドであり、磁気ヘッド22は磁気ディスク21上からデータを読出しデータの書き込みを行う。
【0038】
24はサーボ誤差信号生成回路であり、サーボ誤差信号生成回路24は、図3の誤差信号生成回路13に相当し、磁気ヘッド22が磁気ディスク21からサーボ情報を検出し、それをもとに磁気ヘッド22と磁気ディスク21の目標トラックとの位置誤差に比例した誤差信号を出力する。
23はVCM(ボイスコイルモータ)であり、VCM23は、図3のトラッキング機構15に相当し、電流アンプ5によって変換された駆動電流VCM23に流れると、VCM23は矢印bで示す方向に揺動し、駆動電流に比例して加速度で磁気ディスク21の矢印cで示す径方向に磁気ヘッド21が移動する。
【0039】
4はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)であり、DSP4は、図14に示すように、位相補償回路7、低域通過回路8、フィードフォワードメモリ11、微分回路9、サンプリング回路10および加算器12としての機能を有し、これらの機能はソフトウェアを用いて実現される、位相補償回路7、低域通過回路8、加算器12、微分回路9は、アナログ回路としてDSP4の外部に配置しても良い。
【0040】
また、サンプリング回路10は、図5に示すように、絶対値化部16、比較判定部17、サンプル数算出部18およびサンプリング時間演算部19により構成される。
サーボ誤差信号生成回路24から得られた誤差信号は位相補償回路7を通りフィードバック信号となる。生成されたフィードバック信号は低域通過回路8を通り、フィードフォワード純信号となる。フィードフォワード純信号は、微分回路9およびフィードボワードメモリ11に出力される。サンプリング回路10で、磁気ディスク21からの回転トリガ信号が検出されると、フィードフォワードメモリ11に記録が開始される。
【0041】
微分されたフィードフォワード信号のうち、磁気ディスク21の一周期分の中でも高速に変化する高速位相領域では、サンプリング時間T1、低速に変化する低速位相領域では、サンプリング時間T1より高いサンプリング時間T2でフィードフォワードメモリ11に記録する。これによってn1個の高速位相データと、n2個の低速位相データがフィードフォワードメモリ11に記録される。このとき、n1×T1+n2×T2=Td(ディスク一回転の時間)という関係がある。
【0042】
フィードフォワードメモリ11に記録されたデータは記録された時と同じタイミングで加算器12に出力される。このときのタイミングは、磁気ディスク21の回転パルスにより、サンプリング回路10で同期がとられる。フィードフォワード信号は加算器12によってフィードバック信号と合成され、トラッキング制御信号となる。生成されたトラッキング制御信号は電流アンプ5によって電流に変換され、VCM23に送られる。駆動電流がVCM23に流れると、それに比例した加速度で磁気ディスク21の矢印bで示す径方向に磁気ヘッド21を移動させる。
【0043】
前記実施形態と同様に本実施形態においても、フィードフォワード信号を記録するサンプリング周波数を一律に高くせずに、必要な位相の部分だけ高くすれば良い。また、ほとんど変動のないような位相ではサンプリング周波数を意図的に低くしてやっても、制御性能に影響を及ぼさずにメモリを節約することができる。その結果、メモリを増加させることなく、精度の高いトラッキング制御を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、フィードフォワード信号のうち、ディスク媒体の一周期分の中で高速に変化する高速位相領域と低速に変化する低速位相領域を設けて、高速位相領域では短いサンプリング時間で、低速位相領域では前記サンプリング時間より長いサンプリング時間で周期成分記憶手段に記録するので、メモリの量を増加することなく、必要な精度に応じたサンプリングでフィードフォワード手順を実行することができ、精度の高いトラッキング制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の第1の実施形態を示す図
【図3】DSPの構成を含む全体構成図
【図4】従来例と対比して示したディスクの一周期のフィードフォワードメモリの内容を示す図
【図5】サンプリング回路の構成例を示す図
【図6】高速部と低速部の判定を説明するフローチャート
【図7】高速部と低速部の設定を説明する説明図
【図8】高速部のサンプル数と低速部のサンプル数を求める処理を説明するフローチャート
【図9】誤差信号の波形図
【図10】フィードバック信号の波形図
【図11】フィードフォワード信号の波形図
【図12】トラッキング制御信号の波形図
【図13】本発明の第2の実施形態を示す図
【図14】DSPの内部構成例を示す図
【図15】従来例を示す図
【図16】従来のフィードフォワードメモリのディスク一周期分の内容を示す図
【符号の説明】
1:光ディスク(ディスク媒体)
2:対物レンズ(読み書き手段)
3:フォトディテクタ
4:DSP
5:電流アンプ
6,23:VCM
7:位相補償回路(位相補償手段)
8:低域通過回路(周期成分抽出手段)
9:微分回路
10:サンプリング回路(サンプリング手段)
11:フィードフォワードメモリ(周期成分記憶手段)
12:加算器(制御信号合成手段)
13:誤差信号生成回路(誤差信号生成手段)
14:ピックアップ(読み書き手段)
14A:トラッキング機構
15:トラッキング駆動回路
16:絶対値化部
17:比較判定部
18:サンプル数算出部
19:サンプリング時間演算部
21:磁気ディスク(ディスク媒体)
22:磁気ヘッド(読み書き手段)
24:サーボ誤差信号生成回路(誤差信号生成手段)

Claims (2)

  1. ディスク媒体上の目標トラックとデータを読み出し又は書き込む手段との位置誤差を検出して誤差信号を出力する誤差信号生成手段と、
    誤差信号を位相補償してフィードバック信号を出力する位相補償手段と、
    フィードバック信号から低域の周期成分を抽出しフィードフォワード信号を出力する周期成分抽出手段と、
    フィードフォワード信号を記憶しておき、所定のタイミングでフィードフォワード信号を出力する周期成分記憶再生手段と、
    前記フィードバック信号と該フィードフォワード信号を加算しトラッキング制御信号を出力する制御信号合成手段とを備えたトラッキング制御装置において、
    前記周期成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号に対し、高速で変化する高速位相領域と低速で変化する低速位相領域を設け、高速位相領域では短いサンプリング時間でサンプリングを行い、低速位相領域では前記サンプリング時間より長いサンプリング時間でサンプリングを行い、前記周期性成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号を前記周期成分記憶手段に出力するサンプリング手段を、
    前記フィードフォワード信号を微分し、絶対値化した後にしきい値と比較し、前記高速位相領域と低速位相領域を判定する比較判定部と、
    前記高速位相領域のサンプル数と前記低速位相領域のサンプル数を算出するサンプル数算出手段と、
    T1=Td/{r+(1+a)×s}
    T2=Td×(1+a)/{(r+(1+a))×s}
    T1:高速位相領域のサンプリング時間
    T2:低速位相領域のサンプリング時間
    Td:ディスク一回転の時間
    r:高速部のサンプル数
    s:低速部のサンプル数
    a:しきい値Lに対する高速部の平均速度と低速部の平均速度の割合
    により高速位相領域のサンプル時間と低速位相領域のサンプル時間を演算するサンプル時間演算部とで構成したことを特徴とするトラッキング制御装置。
  2. ディスク媒体上の目標トラックとデータを読み出し又は書き込む手段との位置誤差を検出して誤差信号を出力する誤差信号生成手段と、
    誤差信号を位相補償してフィードバック信号を出力する位相補償手段と、
    フィードバック信号から低域の周期成分を抽出しフィードフォワード信号を出力する周期成分抽出手段と、
    フィードフォワード信号を記憶しておき、所定のタイミングでフィードフォワード信号を出力する周期成分記憶再生手段と、
    前記フィードバック信号と該フィードフォワード信号を加算しトラッキング制御信号を出力する制御信号合成手段とを備えた記憶装置において、
    前記周期成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号に対し、高速で変化する高速位相領域と低速で変化する低速位相領域を設け、高速位相領域では短いサンプリング時間でサンプリングを行い、低速位相領域では前記サンプリング時間より長いサンプリング時間でサンプリングを行い、前記周期性成分抽出手段の出力するフィードフォワード信号を前記周期成分記憶手段に出力するサンプリング手段を、
    前記フィードフォワード信号を微分し、絶対値化した後にしきい値と比較し、前記高速位相領域と低速位相領域を判定する比較判定部と、
    前記高速位相領域のサンプル数と前記低速位相領域のサンプル数を算出するサンプル数算出手段と、
    T1=Td/{r+(1+a)×s}
    T2=Td×(1+a)/{(r+(1+a))×s}
    T1:高速位相領域のサンプリング時間
    T2:低速位相領域のサンプリング時間
    Td:ディスク一回転の時間
    r:高速部のサンプル数
    s:低速部のサンプル数
    a:しきい値Lに対する高速部の平均速度と低速部の平均速度の割合
    により高速位相領域のサンプル時間と低速位相領域のサンプル時間を演算するサンプル時間演算部とで構成したことを特徴とする記憶装置。
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