JPH101432A - 貼付剤 - Google Patents
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- JPH101432A JPH101432A JP15246896A JP15246896A JPH101432A JP H101432 A JPH101432 A JP H101432A JP 15246896 A JP15246896 A JP 15246896A JP 15246896 A JP15246896 A JP 15246896A JP H101432 A JPH101432 A JP H101432A
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Abstract
な粘着性を有すると共に、皮膚刺激性が低く、かつ剥離
時の痛みが少ない貼付剤を提供する。 【解決手段】 支持体の片面に薬物を含有する粘着剤層
が設けられた貼付剤であって、該粘着剤層が、炭素数1
0〜20の高級脂肪酸を該粘着剤層の飽和溶解度以上の
濃度で含有し、該高級脂肪酸の結晶粒子が粘着剤層中に
分散して存在する。
Description
れ、従来の経口剤、注射剤等の欠点を補ってきた。例え
ば、特開昭57−185217号公報には、向精神薬で
あるロラゼパム又はフルニトラゼパムの経皮吸収製剤が
開示されている。特に近年では、単に経皮吸収製剤化す
るだけでなく、より小面積で取扱い易い製剤とするため
の吸収促進剤の研究が盛んに行われている。しかし、経
皮吸収製剤に吸収促進剤を添加すると、薬物吸収量が増
大する反面、皮膚刺激も増大することが知られている。
過剰添加することによって貼付中に生じる化学的刺激以
外に、粘着剤層の粘着力が大きいために貼付後剥離時に
不快な痛みを伴う物理的刺激の例が挙げられる。このよ
うな物理的刺激は、特に吸収促進剤の過剰添加により、
粘着剤層が必要以上に可塑化されることに起因すること
も多い。
軽減するための手段としては、次の方法が挙げられる。 (イ)粘着剤の分子量を大きくする。 (ロ)粘着剤の電子線、光などの照射により架橋させ
る。 (ハ)多官能イソシアネート等を含有させた粘着剤をシ
ート状にした後、活性水素を含有する剥離剤で処理する
(特開昭53−74539号公報参照)。
粘度が上昇し、医療用粘着剤として用いるためにフィル
ター等で濾過することが困難となり、製造コストも高く
なるという問題点があった。また、上記方法(ロ)、
(ハ)では、粘着力を低下させることは可能であるが、
製造時に架橋処理を行うため、薬物等の安定性に注意を
払う必要があり、さらに、架橋という工程が増えると共
にそのための設備投資を必要とするため、製造コストの
上昇を招くという問題点があった。以上のように、上記
従来の方法では、簡便な方法により、低コストで粘着力
を低減させることが困難であった。
解決するために、高い薬物放出性を維持し、皮膚に対す
る適度な粘着性を有すると共に、皮膚刺激性が低く、か
つ剥離時の痛みが少ない貼付剤を提供することを目的と
する。
含有する粘着剤層が設けられた貼付剤であって、該粘着
剤層が、炭素数10〜20の高級脂肪酸を該粘着剤層の
飽和溶解度以上の濃度で含有し、該高級脂肪酸の結晶粒
子が粘着剤層中に分散して存在することを特徴とするも
のである。
を溶解することができ、かつ常温で皮膚に対して長時間
貼付し得る感圧接着性を有する(共)重合体であれば、
特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘
着剤、シリコーン系粘着剤等が好適に使用される。
(メタ)アクリル酸アルキエステルを主体とする(共)
重合体が好適に使用されるが、(メタ)アクリル酸アル
キエステル及び該(メタ)アクリル酸アルキエステルと
共重合可能な官能性モノマーの共重合体であってもよ
い。
としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デ
シル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリ
ル酸デシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸ステアリル等が挙げられ、これら
は単独で使用されても、二種以上が併用されてもよい。
上を目的として、必要に応じて、主成分である(メタ)
アクリル酸アルキエステル(共)重合体と、上記以外の
モノマーとの共重合や他の重合体とのブレンドを行って
もよく、溶解助剤を添加してもよい。特に、共重合を行
う場合は上記以外のモノマーとして、N−ビニル−2−
ピロリドンが好適に用いられる。
合を行う場合は、アクリル系粘着剤の構成成分中、N−
ビニル−2−ピロリドンの含有比率は、1〜60重量%
が好ましく、より好ましくは5〜30重量%である。1
重量%未満では薬物の飽和溶解度が十分でなく、60重
量%を超えると粘着性が低下する。
主体とする(共)重合体は、通常、重合開始剤の存在下
で上述のモノマーを配合して溶液重合を行うことにより
調製される。溶液重合を行う場合は、所定量の各種モノ
マーに酢酸エチル又はその他の重合溶媒を加え、攪拌装
置及び冷却還流装置を備えた反応器中で、アゾビス系、
過酸化物系等の重合開始剤の存在下、窒素雰囲気中で7
0〜90℃、8〜40時間反応させればよい。また、モ
ノマーは一括投入又は分割投入のいずれの方法であって
もよい。
2−アゾビス−イソ−ブチロニトリル、1,1'-アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'-
アゾビス(2,4−ジメチルバレリニトリル)等が挙げ
られ、上記過酸化物系重合開始剤としては、過酸化ラウ
ロイル、過酸化ベンゾイル、ジ(tert−ブチル)パ
ーオキサイド等が挙げられる。
応じて、粘着性を調整するために粘着性付与剤が配合さ
れてもよい。上記粘着性付与剤としては、ロジン系樹
脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系
樹脂、テルペン−フェノール樹脂等が挙げられ、好まし
くは水添ロジンエステル等のロジン系樹脂である。
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリ
イソプレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等のゴム弾性体をベースポリマー
とし、ベースポリマー100重量部に対して、上記粘着
性付与剤20〜200重量部が配合されたものが挙げら
れる。
状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレン、
液状ポリアクリレート等の軟化剤;酸化チタン等の充填
剤;ブチルヒドロキシトルエン等の老化防止剤などが配
合されてもよい。
メチルシロキサン等を主成分とするものが挙げられる。
シリコーン系粘着剤には、さらに、可塑剤、無水珪酸等
の充填剤、老化防止剤等が配合されてもよい。
に生体膜を透過しうるものであれば特に限定されず、例
えば、次のものが挙げられる。薬物の例としては、全身
麻酔剤、睡眠・鎮痛剤、解熱消炎鎮痛剤、ステロイド系
抗炎症剤、興奮・覚醒剤、鎮暈剤、精神神経用剤、局所
麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、鎮痙剤、抗パー
キンソン剤、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利
尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、動脈硬化
用剤、呼吸促進剤、鎮咳去痰剤、消化性潰瘍治療剤、利
胆剤、ホルモン剤、泌尿生殖器及び肛門用剤、寄生性皮
膚疾患用剤、皮膚軟化剤、ビタミン剤、無機質製剤、止
血剤、血液凝固阻止剤、肝臓疾患用剤、習慣性中毒用
剤、痛風治療剤、糖尿病用剤、抗悪性腫瘍剤、放射線医
薬品、漢方製剤、抗生物質、化学療法剤、駆虫剤・抗原
虫剤、麻薬などが挙げられる。
ェノン、フェナセチン、メフェナム酸、ジクロフェナッ
クナトリウム、フルフェナム酸、アスピリン、サリチル
酸ナトリウム、アミノピリン、アルクロフェナック、イ
ブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケ
トプロフェン、アンフェナックナトリウム、メピリゾー
ル、インドメタシン、ペンタゾシン、ピロキシカム等;
ステロイド系抗炎症剤としては、ヒドロコルチゾン、ト
リアムシノロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレ
ドニゾロン等が、それぞれ挙げられる。
四硝酸ペンタエリスリトール、硝酸イソソルビド、トラ
ピジル、ニコランジル、ニトログリセリン、乳酸プレニ
ラミン、モルシドミン、亜硝酸アミド、塩酸トラゾリン
等;不整脈用剤としては、塩酸プロカインアミド、塩酸
リドカイン、塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレノロ
ール、アテノロール、ナドロール、酒石酸メトプロロー
ル、アジマリン、ジソピラミド、塩酸メキシチレン等;
血圧降下剤としては、塩酸エカラジン、インダパミド、
塩酸クロニジン、塩酸ブニトロロール、塩酸ラベタロー
ル、カプトプリル、酢酸グアナベンズ、メブタメート、
硫酸ベタニジン等が、それぞれ挙げられる。
ンタン、クロペラスチン、タンニン酸オキセラジン、塩
酸クロブチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸ノスカ
ピン、塩酸エフェドリン、塩酸イソプロテレノール、塩
酸クロルプレナリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸プ
ロカテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸クレンブテロ
ール、フマル酸ケトチフェン等;抗悪性腫瘍剤として
は、シクロフォスファミド、フルオロウラシル、デガフ
ール、マイトマイシンC、塩酸プロカルバジン、ドキシ
フルリジン、ラニムスチン等;局所麻酔剤としては、ア
ミノ安息香酸エチル、塩酸テトラカイン、塩酸プロカイ
ン、塩酸ジブカイン、塩酸オキシブプロカイン、塩酸プ
ロピトカイン等が、それぞれ挙げられる。
ル、チアマゾール、酢酸メテノロン、エストラジオー
ル、エストリオール、プロゲステロン等;抗ヒスタミン
としては、塩酸ジフェノンヒドラミン、マレイン酸クロ
ルフェニラミン、プロメタジン、塩酸シプロヘプタジ
ン、塩酸ジフェニルピラリン等;血液凝固促進剤として
は、ワルファリンカリウム、塩酸チクロピジン等;鎮痙
剤としては、臭化メチルアトロピン、スコポラミン等;
全身麻酔剤としては、チオペンタールナトリウム、ペン
トバルビタールナトリウム等;催眠・鎮痛剤としては、
ブロムワレリル尿素、アモバルビタール、フェノバルビ
タール等;抗癲癇剤としてはフェニトインナトリウム
等;興奮剤・覚醒剤としては塩酸メタンフェタミン等
が、それぞれ挙げられる。
シル酸ベタヒスチン等;精神神経用剤としては、塩酸ク
ロルプロマジン、チオリダジン、メプロバメート、塩酸
イミプラミン、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム等;
骨格筋弛緩剤としては、塩酸スキサメトニウム、塩酸エ
ペリゾン等;自律神経用剤としては、臭化ネオスチグミ
ン、塩化ベタネコール等;抗パーキンソン剤としては塩
酸アマンタジン等;利尿剤としては、ヒドロフルメチア
ジド、イソソルビド、フロセミド等;血管収縮剤として
は塩酸フェニレフリン等;呼吸促進剤としては、塩酸ロ
ベリン、ジモルホラミン、塩酸ナロキソン等;消化性潰
瘍治療剤としては、臭化グリコピロニウム、プログルミ
ド、塩酸セトラキサート、シメチジン、スピゾフロン等
が、それぞれ挙げられる。
酸、オサルミド等;泌尿生殖器及び肛門用剤としては、
ヘキサミン、スパルティン、ジノプロスト、塩酸リトド
リン等;寄生性皮膚疾患用剤としては、サリチル酸、シ
クロピロクスオラミン、塩酸クロコナゾール等;皮膚軟
化剤としては尿素等;ビタミン剤としては、カルシトリ
オール、塩酸チアミン、リン酸リボフラビンナトリウ
ム、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、パンテノー
ル、アスコルビン酸等;無機質製剤としては、塩化カル
シウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等;止血剤
としてはエタンシラート等が、それぞれ挙げられる。
慣性中毒用剤としてはシアナミド等;痛風治療剤として
は、コルヒチン、プロベネシド、スルフィンピラゾン
等;糖尿病用剤としては、トルブタミド、クロルプロパ
ミド、グリミジンナトリウム、グリブゾール、塩酸ブホ
ルミン、インスリン等;抗生物質としては、ベンジルペ
ニシリンカリウム、プロピシリンカリウム、クロキサシ
リンナトリウム、アンピシリンナトリウム、塩酸バカン
ピシリン、カルベニシリンナトリウム、セファロリジ
ン、セフォキシチンナトリウム、エリスロマイシン、ク
ロラムフェニコール、テトラサイクリン、硫酸カナマイ
シン、サイクロセリン等;化学療法剤としては、イソニ
アシド、ピラジナミド、エチオナミド等;麻薬として
は、塩酸モルヒネ、リン酸コデイン、塩酸コカイン、塩
酸ペチジン等が、それぞれ挙げられる。
の使用目的等により異なるが、少なくなると薬物の高い
放出性が得られず、多くなると粘着剤層の凝集力や粘着
力が低下するので、通常、粘着剤層中0.01〜50重
量%が好ましい。但し、薬物が硝酸イソソルビドの場合
は、粘着剤層中5〜30重量%が好ましい。
の組成により異なるが、薬物を飽和溶解度に可能な限り
近い濃度で粘着剤層中に相溶させ、結晶析出が起こらな
いようにすることにより、薬物の高い放出性が得られ
る。尚、粘着剤層中に薬物が過飽和量存在したり、薬物
の結晶が析出していても、特に支障はない。また、薬物
又は吸収促進剤をカプセル化したり、薬物又は吸収促進
剤の貯蔵層を設けることも可能である。
カルボキシル基と結合する脂肪族官能基の炭素数合計が
10〜20であれば特に限定されず、直鎖状又は分岐状
のいずれであってもよいが、常温で固体のものが好まし
い。また、カルボキシル基の数は、特に限定されない
が、1〜3が好ましい。このような高級脂肪酸として
は、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、トリデカノイックアシッド、ペンタ
デカノイックアシッド、ヘキサデカノイックアシッド、
ドデセノイックアシッド、オクタデセノイックアシッド
などが挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2
種以上が併用されてもよい。
溶解度以上の濃度で含有させ、結晶粒子を粘着剤層中に
分散させた状態で用いられる。上記高級脂肪酸の配合量
は、粘着剤に対する飽和溶解度によって異なるが、少な
くなると粘着剤の剥離力を緩和する効果が小さくなり、
多くなると皮膚に対する粘着力が低下するので、粘着剤
層の飽和溶解度量の1〜50倍量が好ましく、より好ま
しくは1〜30倍量である。例えば、高級脂肪酸がステ
アリン酸の場合は、粘着剤層中の0.8〜20重量%が
好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
粘着剤層中に含有される薬物の経皮吸収性を高める作用
がある。従って、炭素数10〜20の高級脂肪酸を粘着
剤層に対する飽和溶解度以上の濃度で含有させ、結晶粒
子を粘着剤層中に分散した状態で存在させることによ
り、皮膚に対する粘着力を適度に軽減すると共に薬物の
経皮吸収性を高めることができる。このような効果は、
高級脂肪酸としてラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸を用いたときに、特に顕著に発現す
る。
性を有すると共に貼付剤に自己支持性を付与し、かつ粘
着剤層中の薬物の揮散や移行を防止する役目を果たすも
のが好ましい。このような支持体の素材としては、例え
ば、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレン
テレフタレート(以下、PETという)、可塑化(酢酸
ビニル−塩化ビニル)共重合体、ポリアミド、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAという)、エチレ
ン−メチルアクリレート共重合体(以下、EMAとい
う)、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂フィルム:アルミニ
ウムシート等が挙げられ、これらの素材は単層で用いら
れてもよく、2種以上の積層体として用いられてもよ
い。また、アルミニウムシート以外の素材は、織布や不
織布の形態で用いられてもよい。
して追従性を有する素材から形成されるものが好まし
く、このような性質を有する素材としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)とエチレン−酢酸
ビニル(EVA)共重合体とのラミネートフィルム、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)とエチレン−メチ
ルアクリレート(EMA)共重合体とのラミネートフィ
ルム等が挙げられる。
ましく、より好ましくは5〜150μmである。
表面を保護するために剥離紙が積層される。剥離紙とし
ては、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面をシ
リコン処理されたものが一般に用いられるが、これに限
定されるものではない。上記剥離紙の厚みは、1,00
0μm以下が好ましく、より好ましくは30〜200μ
mである。
を形成するには通常の粘着テープの製造方法が適用で
き、例えば、溶剤塗工法、ホットメルト塗工法、電子線
硬化エマルジョン塗工法等、従来公知の粘着テ−プの製
造方法が使用可能であるが、特に溶剤塗工法が好適に使
用される。
高級脂肪酸、必要に応じて、その他の添加剤を、適当な
溶媒に溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を支
持体表面に塗布し、乾燥させて溶媒を除去することによ
り、支持体上に所定の厚みの粘着剤層を形成し貼付剤を
作製する。また、上記溶液又は分散液を剥離紙上に一旦
塗工、乾燥した後、得られた粘着剤層を支持体に密着さ
せてもよい。
なるが、薄くなると貼付剤の単位面積当たりの薬物含有
量が不足すると共に粘着力が不十分となり、厚くなると
支持体付近の粘着剤層に含有される薬物が十分に拡散せ
ず、薬物放出量が低下するので、10〜200μmが好
ましい。
皮的又は経粘膜的に体内循環器系へ投与する目的で、皮
膚ないし粘膜の表面に直接貼付される。さらに、該貼付
剤は薬物を皮膚ないし粘膜の疾患部の治療を目的として
皮膚ないし粘膜に貼付されることもある。本貼付剤の使
用後、痛みを感じることなく皮膚から簡単に剥離するこ
とができる。
促進剤を添加すると、薬物の経皮吸収速度は向上する
が、より大きな効果を得ようとすると添加量を増やさざ
るを得ず、その結果皮膚刺激が増大する、また、吸収促
進剤の添加量が多くなると、粘着剤層が必要以上に可塑
化されて粘着力が高くなり過ぎ、剥離時に不快な痛みが
発生すること、が多く見られた。本発明では、吸収促進
性のある高級脂肪酸の添加量を粘着剤層に対して飽和溶
解度以上に含有させることにより、薬物放出性及び吸収
促進効果を高い水準で維持し、かつ剥離時に痛みの少な
い貼付剤を得ることができる。
は、主として薬物の経皮吸収性を高める吸収促進剤の働
きをする。 (b)粘着剤層に分散している高級脂肪酸の非溶解成分
(結晶)は、主として粘着剤の皮膚に対する接触面積を
減少させ、剥離力を低減化する働きをする。 (c)高級脂肪酸の非溶解成分(結晶)の存在により、
粘着剤層に常時高級脂肪酸が飽和溶解している状態(溶
液平衡)を保つことができる。
る。 (実施例1)アクリル酸2−エチルヘキシル302g及
びN−ビニル−2−ピロリドン98gをセパラブルフラ
スコに仕込み、さらに酢酸エチル400gを加えて、モ
ノマー濃度が50重量%となるように調製した。この溶
液を窒素雰囲気下で80℃に加熱し、重合開始剤として
過酸化ラウロイル2gをシクロヘキサン100gに溶解
した溶液及び酢酸エチル243gを少しずつ添加しなが
ら、12時間重合を行い、アクリル系粘着剤の酢酸エチ
ル溶液を得た。このアクリル系粘着剤溶液は、固形分濃
度35重量%、粘度1.5×104 cpsであった。得
られたアクリル系粘着剤溶液に、薬物として硝酸イソソ
ルビド、高級脂肪酸としてステアリン酸を、固形分中の
濃度がそれぞれ15重量%及び3重量%となるように加
えて、塗工液を調製した。この塗工液をシリコン処理し
た35μm厚のPETフィルム(剥離紙)上に乾燥後の
厚みが80μmとなるように塗布、乾燥させ、次いで、
厚み35μmのPET/EVA積層フィルム(支持体)
に貼り合わせて貼付剤を作製した。
度が5重量%となるように加えて、塗工液を調製したこ
と以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
度が10重量%となるように加えて、塗工液を調製した
こと以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
度が40重量%となるように加えて、塗工液を調製した
こと以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
ン酸を固形分中の濃度が3重量%となるように加えて、
塗工液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして貼
付剤を作製した。
チン酸を固形分中の濃度が3重量%となるように加え
て、塗工液を調製したこと以外は、実施例1と同様にし
て貼付剤を作製した。
チン酸を固形分中の濃度が3重量%となるように加え
て、塗工液を調製したこと以外は、実施例1と同様にし
て貼付剤を作製した。
イソプレン−スチレン・ブロック共重合体100重量
部、粘着付与剤として脂環族水素添加石油樹脂140重
量部及び軟化剤としてポリブテン25重量部をシクロヘ
キサン490重量部に溶解させて、固形分濃度35重量
%のゴム系粘着剤のシクロヘキサン溶液を得た。これ
に、薬物としてインドメタシン、高級脂肪酸としてステ
アリン酸を固形分濃度がそれぞれ10重量%、5重量%
となるように加えて塗工液を調製した。上記塗工液を使
用し、実施例1と同様にして貼付剤を作製した。
酸を、固形分中の濃度がそれぞれ3重量%、2重量%と
なるように加えて、塗工液を調製したこと以外は、実施
例7と同様にして貼付剤を作製した。
塗工液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして貼
付剤を作製した。
度が0.5重量%となるように加えて、塗工液を調製し
たこと以外は、実施例1と同様にして貼付剤を作製し
た。
スチン酸を固形分中の濃度が1重量%となるように加え
て、塗工液を調製したこと以外は、実施例1と同様にし
て貼付剤を作製した。
塗工液を調製したこと以外は、実施例7と同様にして貼
付剤を作製した。
つき、下記の性能評価を行い、その結果を表2に示し
た。 (1)薬物の皮膚移行量 貼付剤を直径2cmの円形に切断した試料を、モルモッ
ト(雄性、5週齢)の除毛された腹部に貼付し24時間
経過後に腹部から剥離した。剥離した試料中の薬物をメ
タノールで抽出した後、液体クロマトグラフィーにより
試料中に残存する薬物量を定量し、試料中の薬物の初期
含有量から残存する薬物量を差し引いた値を、皮膚移行
量とした。
ト(雄性、5週齢)の除毛された腹部に貼付した。貼付
24時間後試料を腹部から剥離し、剥離24時間経過後
の腹部における紅斑の強度を目視観察により評価した。
評価の方法は、繰り返し数n=10で、下記の基準に従
って紅斑の強度に対する評価点をつけ、合計評価点を1
0で割った平均値を皮膚刺激性指数とした。 0点:紅斑が全く認められない 1点:かろうじて識別できる程度の軽度の紅斑が認めら
れた 2点:明らかな紅斑が認められた 3点:中程度の紅斑が認められた 4点:深紅色の強い紅斑が認められた
180度引き剥がし試験(SP)法によって、180度
引き剥がし力を測定し、貼付剤剥離時の痛み評価の尺度
とした。
認できたもの(飽和溶解度以上)を○、確認できなかっ
たもの(飽和溶解度以下)を×とした。
あり、炭素数10〜20の高級脂肪酸を粘着剤剤層に飽
和溶解度以上に含有させ、高級脂肪酸の結晶粒子を分散
させた状態で存在させることにより、高級脂肪酸の溶解
成分が主として薬物の経皮吸収性を高めると共に、高級
脂肪酸の非溶解成分が主として皮膚に対する粘着力及び
剥離力を適度に軽減する。その結果、本発明の貼付剤は
薬物放出性を高く維持し、かつ剥離時の痛みを軽減す
る。
Claims (1)
- 【請求項1】支持体の片面に薬物を含有する粘着剤層が
設けられた貼付剤であって、該粘着剤層が、炭素数10
〜20の高級脂肪酸を該粘着剤層の飽和溶解度以上の濃
度で含有し、該高級脂肪酸の結晶粒子が粘着剤層中に分
散して存在することを特徴とする貼付剤。
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---|---|---|---|
JP15246896A JP3615620B2 (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 貼付剤 |
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---|---|---|---|
JP15246896A JP3615620B2 (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 貼付剤 |
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JP (1) | JP3615620B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999053906A1 (fr) * | 1998-04-17 | 1999-10-28 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | Preparations adhesives |
JP2004528359A (ja) * | 2001-05-08 | 2004-09-16 | シュバルツ ファルマ アクチェンゲゼルシャフト | パーキンソン氏病を治療するための改善された経皮吸収治療システム |
JP2009242303A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Sekisui Medical Co Ltd | 貼付剤 |
JP2011074034A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Sekisui Medical Co Ltd | 貼付剤 |
-
1996
- 1996-06-13 JP JP15246896A patent/JP3615620B2/ja not_active Expired - Fee Related
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