JPH10143257A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JPH10143257A
JPH10143257A JP8313063A JP31306396A JPH10143257A JP H10143257 A JPH10143257 A JP H10143257A JP 8313063 A JP8313063 A JP 8313063A JP 31306396 A JP31306396 A JP 31306396A JP H10143257 A JPH10143257 A JP H10143257A
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秀雄 石井
Haruo Moriguchi
晴雄 森口
S Hansen Nathaniel
エス ハンセン ナサニエル
R Dumont Michael
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K7/00Constructional details common to different types of electric apparatus
    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating
    • H05K7/20009Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating using a gaseous coolant in electronic enclosures
    • H05K7/20209Thermal management, e.g. fan control
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/22Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac
    • H02M3/24Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/28Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac

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  • Control Of Temperature (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置内の温度に応じてファンを回転させる。 【解決手段】 電源装置において、この装置内の温度を
検出する温度検出器20を設ける。そして、この温度検
出基準20が出力する温度検出信号の信号レベルVS
基準電圧VTHとを比較器31で比較する。ここで、温度
検出信号の信号レベルVS が基準電圧VTHよりも低い場
合には、最低回転数設定用電源34の直流電圧V0 がパ
ルス生成回路36に供給され、これによってパルス生成
回路36は、ファン8を最低回転数で回転させるよう駆
動部10を制御する。一方、温度検出信号の信号レベル
S が基準電圧VTH以上の場合には、回転数可変用電源
35の直流電圧VF (VF ≧V0 )がパルス生成回路3
6に供給される。パルス生成回路36は、供給された上
記直流電圧VF の電圧レベルに応じてファン8の回転数
を変化させるよう、駆動部10を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構成要素に例えば
電力用半導体素子等の発熱部品を有し、これを強制冷却
するための冷却ファンを備えた電源装置に関し、特に上
記冷却ファンの駆動制御部分に特徴のある電源装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような強制冷却を必要とする電源
装置は、例えばアーク溶接機や溶断機、蓄電池用充電
器、通信機器、或いはめっき装置等の比較的に負荷容量
の大きい装置に用いられる。このような電源装置とし
て、従来、例えば図6に示すようなものがある。
【0003】同図に示す電源装置は、単相交流電源を入
力電源とするもので、入力端子1、1から入力された上
記単相交流電源を、例えばダイオードブリッジ構成の入
力側整流器2で全波整流し、更に平滑コンデンサ3によ
って平滑して直流化した直流電源が供給されるインバー
タ4を有している。このインバータ4は、例えばサイリ
スタやトランジスタ、IGBT等の半導体スイッチング
素子のブリッジ回路から成り、各半導体スイッチング素
子が、例えば図示しないインバータ制御回路によるPW
M方式のスイッチング制御に基づいてON/OFF動作
することによって、上記直流化された入力電源を高周波
交流に変換する。
【0004】上記インバータ4から出力される高周波交
流は、比較的に小型の高周波変圧器から成る変圧器5に
よって所定の電圧値に絶縁変圧された後、例えばダイオ
ードブリッジ構成の出力側整流器7によって再度全波整
流され、即ち再度直流化される。そして、この直流化さ
れた直流電源が、出力端子7、7から出力され、ひいて
はこの出力端子7、7に接続された図示しない負荷へと
供給される。なお、負荷が、例えば直流で動作する所謂
直流負荷である場合には、上記出力端子7、7から出力
される直流電源は、そのまま負荷に供給される。一方、
交流負荷の場合には、上記出力端子7、7から出力され
る直流電源を、例えばインバータ等によって再度交流に
変換してから負荷に供給する。
【0005】このようなインバータ4を採用した電源装
置は、インバータ4を用いないものに比べて、装置(筺
体)を小型化できるという利点がある。しかし、装置を
小型にすることによって、装置を構成している各部品か
ら発せられるジュール熱が装置内に籠もり易くなり、こ
のため各構成部品に掛かる熱的ストレスが大きくなる。
中でも、入力側整流器2やインバータ4から発せられる
ジュール熱は大きく、これによって各構成部品に掛かる
熱的ストレスはかなりのものになる。従って、これらの
熱的ストレスから各構成部品を保護する必要があり、そ
のためには上述した強制冷却によって装置の放熱効率を
向上させる必要がある。
【0006】上記強制冷却としては、例えば空冷式や水
冷式、更には電子冷却式等があるが、中でも、冷却ファ
ンを用いた空冷式の強制冷却が、最も一般的で簡単かつ
低コストで実現できる冷却方式である。そこで、この図
6に示す装置においては、入力端子1、1から入力され
る交流電源を駆動電源とするインダクションモータ構成
のファン8を設け、このファン8の風力(風圧)を利用
して装置内を強制冷却している。
【0007】即ち、ファン8は、例えば装置(筺体)の
外部に送風する向きで、装置の壁面に設けられた図示し
ない排気孔を覆うように上記壁面の内側に取り付けられ
ている。また、このファン11を駆動させることによっ
て、装置内に外部から空気が吸入されるように、装置の
壁面には、上記排気孔とは別に図示しない吸気孔が設け
られている。そして、これら吸気孔及び排気孔は、吸気
孔から装置内に吸入された空気が、装置内の強制冷却を
必要とする部分を通過(冷却)して排気孔から排出され
るような位置に、それぞれ設けられている。なお、ファ
ン8は、上記交流電源に適応した規格のもの(即ち上記
交流電源を定格入力とするもの)で、上記交流電源の供
給によって定格回転数で回転する。
【0008】ところで、このような電源装置において
は、使用される地域によって入力電源が例えば200V
系であったり、或いは400V系であったりする。この
ように入力電源電圧が異なる場合には、インバータ4を
制御するPWM制御パルスのパルス幅を変える等によっ
て、入力電源が200V系及び400V系のいずれであ
っても、出力端子7、7から同一電圧の直流を出力させ
ることができ、即ち上記両方の入力電源系に対応するこ
とができる。
【0009】一方、ファン8についても、容量の大きい
400V系用のものを使用すれば、200V系及び40
0V系の両方に対応させることができる。しかし、40
0V系用のファン8は、200V系用のものに比べて大
型であるため、入力電源が200V系に限られる場合に
は、装置自体が必要以上に大きくなってしまう。また、
入力電源が200V系であるときに、この電源電圧で4
00V系のファン8を駆動しても十分な駆動力を得るこ
とができずに、十分な冷却を行うことができないという
不都合を生じる。
【0010】更に、入力電源は、その周波数が地域によ
って50Hz又は60Hzと異なるため、これを駆動電
源とするファン8の冷却能力は、50Hzの地域におい
て60Hzの地域よりも低くなる。従って、50Hzの
地域においても十分な冷却能力が得られるように、ファ
ン8として風量(容量)の大きいものを選定する必要が
ある。しかし、この場合、60Hzの地域については、
過剰仕様のファン8が設けられることになり、これによ
っても装置自体が不必要に大きくなってしまう。
【0011】そこで、上記不都合を解消するために、従
来、例えば特開平6−7938号公報に開示された技術
がある。これについて、図7を参照して簡単に説明す
る。同図に示すように、この技術は、入力端子1、1か
ら入力された交流電源を直接冷却ファン8に供給すると
いう上記図6の装置とは異なり、インバータ4とは別の
冷却用インバータ109を設け、この冷却用インバータ
109の出力によってファン8を駆動するものである。
【0012】即ち、冷却用インバータ109は、インバ
ータ4と同様に、例えばサイリスタやトランジスタ、I
GBT等の半導体スイッチング素子のブリッジ回路で構
成されており、この冷却用インバータ109には、入力
端子1、1から入力された交流電源を入力側整流器2及
び平滑コンデンサ3によって直流化した後の直流電源が
供給される。そして、例えば図示しない冷却用インバー
タ制御回路により上記各半導体スイッチング素子をPW
M制御することによって、上記直流電源を例えば60H
z乃至66Hz程度の交流に変換し、これをファン8に
供給している。また、上記直流電源が、例えば200V
系及び400V系のいずれの入力電源を直流化したもの
であっても、冷却用インバータ109を制御するPWM
制御パルスのパルス幅を変える等によって、ファン8に
対して同一電圧の交流電源、例えば200V系の交流電
源を供給することができる。
【0013】上記のように、図7に示す装置によれば、
冷却用インバータ109を介してファン8に電源を供給
しているので、入力電源の電圧及び周波数に係わらず、
ファン8に対して一定電圧及び一定周波数の電源を供給
することができる。従って、ファン8は、入力電源系に
関係なく、常に定格回転数で回転する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な電源装置においては、装置を立ち上げて(即ち電源を
投入して)間もないときや、負荷が動作していないとき
(例えばアーク溶接機や溶断機においてはアークが発生
していないとき、或いは蓄電池用充電器においては蓄電
池が満充電状態にあるとき等)等は、装置内の温度はそ
れほど高くない。従って、この状態においては、装置内
をそれほど強力に(ハイパワーで)冷却する必要はな
く、極端に言えば強制冷却する必要の無い場合がある。
また、装置内の温度が上昇したとしても、常に最大の冷
却能力で冷却する必要はなく、温度に見合う程度の冷却
を行えばよい。即ち、上記のような強制冷却は、必要な
ときに、例えば電源装置内の温度が各構成部品に対して
大きな熱的ストレスを掛ける程度にまで上昇したとき
に、必要な分だけ、例えば電源装置内の温度が各構成部
品に対してそれほど大きな熱的ストレスを掛けない程度
の温度になるだけ冷却するのが効率的である。
【0015】ところが、上記図6及び図7に示す各電源
装置においては、いずれも、装置内の温度状況に係わら
ず、常にファン8を定格回転数(最大パワー)で一定回
転させている。従って、強制冷却を必要としない場合で
も、最大能力で強制冷却を行うことになるため、非常に
不経済であるという問題がある。
【0016】また、この電源装置を、例えば屋外で使用
することの多い装置、例えばアーク溶接機や溶断機等に
用いた場合、外部のチリやホコリ等が装置内に多量に吸
い込まれ、これらチリやホコリが装置内の各構成部品に
付着し、これによってファン8による冷却能力が低下す
るという問題がある。それだけでなく、上記チリやホコ
リが長期に渡って装置内に蓄積されると、各構成部品の
絶縁性が劣化して装置の故障を引き起こし、ひいては装
置の寿命が短くなってしまうという問題がある。
【0017】一方、電源装置を、例えば事務所等の屋内
に設置される装置、例えば蓄電池用充電器や通信機器に
使用した場合は、常に最大パワーで回転しているファン
8の回転音が騒音になり、室内環境に悪影響を与えてし
まうという問題がある。
【0018】そこで、本発明は、電源装置内の温度に応
じてファンの回転数を変化させることによって、装置内
に吸い込まれるチリやホコリ等を少なくすると共に、フ
ァンの回転音による騒音を極力抑えることのできる電源
装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、構成
要素に発熱部品を有しており、これを冷却するための冷
却ファンを備えた電源装置において、制御信号に応じて
上記ファンを駆動する駆動部と、上記電源装置内の温度
を検出してこの温度に応じた温度検出信号を出力する温
度検出手段と、上記温度検出信号に応じて上記ファンの
回転数を変化させる状態に上記制御信号を出力する制御
部と、を具備するものである。
【0020】即ち、ファンは、電源装置内の温度に応じ
た回転数で回転し、例えば装置内の温度がそれほど高く
ないときには、低回転で回転するか若しくは停止状態に
あり、装置内の温度が高くなるほど高回転で回転する。
【0021】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の電源装置において、上記制御部が、上記温度検
出信号の信号レベルと予め定めた基準レベルとを比較し
て両者の差を求める比較部と、上記差が、上記温度検出
信号の信号レベルが上記基準レベルよりも低いことを示
すものであるとき、上記ファンの回転数を零以上の予め
定めた略一定の回転数とし、上記差が、上記温度検出信
号の信号レベルが上記基準レベル以上であることを示す
とき、上記ファンの回転数を上記予め定めた回転数以上
の上記差に応じた回転数とする状態に、上記制御信号を
生成する制御信号生成部と、を備えたことを特徴とする
ものである。
【0022】なお、ここで言う予め定めた基準レベルと
は、温度検出信号の信号レベルによって、電源装置内の
温度が各構成部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける
程度の温度であるか否かを判断するための判断基準とな
るもので、例えば、温度検出信号の信号レベルが、上記
基準レベルよりも低いときは、電源装置内の温度が各構
成部品に対してそれほど大きな熱的ストレスを掛けない
程度の温度範囲内にあると見なされる。一方、温度検出
信号の信号レベルが、上記基準レベル以上のときには、
電源装置内の温度が各構成部品に対して大きな熱的スト
レスを掛ける程度にまで上昇したと見なされる。
【0023】即ち、電源装置内の温度が、電源装置内の
各構成部品に対してそれほど大きな熱的ストレスを掛け
ない程度の温度範囲内にあるときは、ファンは、予め定
めた比較的に低い回転数で回転するか、または停止状態
にある。そして、電源装置内の温度が、上記各構成部品
に対して大きな熱的ストレスを掛ける程度にまで上昇す
ると、ファンは、温度検出信号の信号レベルと基準レベ
ルとの差に応じた回転数で回転し、即ち電源装置内の温
度に応じた回転数で回転する。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明の電源装置において、上記制御信号生成部が、上
記差が、上記温度検出信号の信号レベルが上記基準レベ
ルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファンの
回転数を零とし、上記差が、上記温度検出信号の信号レ
ベルが上記基準レベル以上であることを示すとき、上記
温度検出信号の信号レベルが上記基準レベル以上になっ
た直後から最初の所定時間だけ上記ファンをその最大回
転数又はこれに近い回転数で回転させるのに必要な駆動
電源を上記ファンに供給し、その後、上記ファンの回転
数を上記差に応じた回転数とする状態に上記制御信号を
生成するよう構成されたことを特徴とするものである。
【0025】即ち、電源装置内の温度が、電源装置内の
各構成部品に対してそれほど大きな熱的ストレスを掛け
ない程度の温度範囲内にあるときは、ファンは停止して
おり、つまり電源装置内は強制冷却されていない状態に
ある。そして、電源装置内の温度が、上記各構成部品に
対して大きな熱的ストレスを掛ける程度にまで上昇する
と、ファンが回転し始める。なお、このようにファンが
停止している状態からこのファンを徐々に回転させる
際、ファンモータに最大摩擦力が掛かるので、この摩擦
力の影響等によりファンがスムーズに回転しない(立ち
上がらない)ことがある。そこで、本請求項3に記載の
発明によれば、ファンを立ち上げる際に、最初の所定時
間、例えば数秒程度の短い時間だけ、ファンに対してそ
の回転数を最大回転数又はこれに近い回転数とするのに
必要な駆動電源、つまりは比較的に大きい電力を供給
し、これによってファンの立ち上げを付勢している。
【0026】請求項4に記載の発明は、構成要素に発熱
部品を有しており、これを冷却するための冷却ファンを
備えた電源装置において、制御信号に応じて上記ファン
を駆動する駆動部と、上記電源装置の出力電力を検出し
てこの電力に応じた電力検出信号を出力する電力検出手
段と、上記電力検出信号に応じて上記ファンの回転数を
変化させる状態に上記制御信号を出力する制御部と、を
具備するものである。
【0027】即ち、ファンは、この電源装置の出力電力
の大きさ、即ち負荷の消費電力の大きさに応じた回転数
で回転する。ところで、負荷の消費電力の大きさは、電
源装置内の各構成部品の消費電力の大きさと相関関係が
あり、つまりは各構成部品の電力消費に伴うジュール発
熱量と相関関係がある。従って、負荷の消費電力を検出
するということは、電源装置内の温度を間接的に検出す
ることになる。よって、ファンは、上記請求項1に記載
の発明と同様に装置内の温度に応じた回転数で回転する
ことになり、例えば装置内の温度がそれほど高くないと
きには、低回転で回転するか若しくは停止状態にあり、
装置内の温度が高くなるほど高回転で回転する。但し、
上記負荷の消費電力の変化は、装置内の実際の温度変化
よりも速いので、負荷の消費電力を検出することによっ
て、装置内の温度を実際の温度変化よりも早めに検出す
ることができる。
【0028】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明の電源装置において、上記電力検出手段が、上記
電源装置の出力電圧を検出してこの電圧に応じた電圧検
出信号を出力する電圧検出手段と、上記電源装置の出力
電流を検出してこの電流に応じた電流検出信号を出力す
る電流検出手段と、これら電圧検出信号及び電流検出信
号に所定の演算を施して、例えば両者を乗算して得た信
号を上記電力検出信号として出力する演算手段と、から
成るものである。
【0029】即ち、この電源装置の出力電圧を検出する
電圧検出手段と、出力電流を検出する電流検出手段とを
設け、これら出力電圧と出力電流とを乗ずることによっ
て、電源装置の出力電力、つまりは負荷の消費電力を求
め、ひいては装置内の温度を間接的に検出する。
【0030】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の発明の電源装置において、上記電力検出手段が、上記
電源装置の出力電流を検出してこの電流に応じた電流検
出信号を出力する電流検出手段を備え、上記電力検出信
号を上記電力検出信号として出力する状態に構成された
ものである。
【0031】即ち、本請求項6に記載の発明によれば、
電源装置の出力電流、即ち負荷電流を検出し、この検出
によって得た電流検出信号を、電力検出信号としてい
る。ここで、負荷として例えばアーク溶接機や溶断機等
のように低電圧・大電流の負荷を使用した場合、電源装
置内の温度上昇は、主に負荷電流(電源装置の出力電
流)の大きさに依存する。従って、このような場合に
は、負荷電流のみを捉えることによって、装置内の温度
を検出することができ、つまりは、本請求項6に記載の
発明を適用できる。
【0032】請求項7に記載の発明は、請求項4、5又
は6に記載の発明の電源装置において、上記制御部が、
上記電力検出信号の信号レベルと予め定めた基準レベル
とを比較して両者の差を求める比較部と、上記差が、上
記電力検出信号の信号レベルが上記基準レベルよりも低
いことを示すものであるとき、上記ファンの回転数を零
以上の予め定めた略一定の回転数とし、上記差が、上記
電力検出信号の信号レベルが上記基準レベル以上である
ことを示すとき、上記ファンの回転数を上記予め定めた
回転数以上の上記差に応じた回転数とする状態に、上記
制御信号を生成する制御信号生成部と、を備えたことを
特徴とするものである。
【0033】なお、ここで言う予め定めた基準レベルと
は、電源装置内の温度と相関のある電力検出信号の信号
レベルによって、電源装置内の温度が各構成部品に対し
て大きな熱的ストレスを掛ける程度の温度であるか否か
を判断するための判断基準となるもので、例えば、電力
検出信号の信号レベルが、上記基準レベルよりも低いと
きは、電源装置内の温度が各構成部品に対してそれほど
大きな熱的ストレスを掛けない程度の温度範囲内にある
と見なされる。一方、電力検出信号の信号レベルが、上
記基準レベル以上のときには、電源装置内の温度が各構
成部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける程度にまで
上昇したと見なされる。
【0034】即ち、電力検出信号の信号レベルによっ
て、電源装置内の温度が、電源装置内の各構成部品に対
してそれほど大きな熱的ストレスを掛けない程度の温度
範囲内にあると見なすことのできるときは、ファンは、
予め定めた比較的に低い回転数で回転するか、または停
止状態にある。そして、電力検出信号の信号レベルによ
って、電源装置内の温度が、上記各構成部品に対して大
きな熱的ストレスを掛ける程度にまで上昇したと見なさ
れると、ファンは、電力検出信号の信号レベルと基準レ
ベルとの差に応じた回転数で回転し、即ち電源装置内の
温度に応じた回転数で回転する。
【0035】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の発明の電源装置において、上記制御信号生成部が、上
記差が、上記電力検出信号の信号レベルが上記基準レベ
ルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファンの
回転数を零とし、上記差が、上記電力検出信号の信号レ
ベルが上記基準レベル以上であることを示すとき、上記
電力検出信号の信号レベルが上記基準レベル以上になっ
た直後から最初の所定時間だけ上記ファンをその最大回
転数又はこれに近い回転数で回転させるのに必要な駆動
電源を上記ファンに供給し、その後、上記ファンの回転
数を上記差に応じた回転数とする状態に上記制御信号を
生成するよう構成されたことを特徴とするものである。
【0036】即ち、本請求項8に記載の発明は、電力検
出信号の信号レベルによって、電源装置内の温度を間接
的に検出するものであり、これ以外については、上述し
た請求項3に記載の発明と同様の作用を奏する。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明に係る電源装置の第1の実
施の形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本第1の実施の形態の概略構成を示す電気回路
図である。同図に示すように、この電源装置は、入力端
子1、1から入力された交流電源を入力側整流器2及び
平滑コンデンサ3によって直流化し、これをインバータ
4によって高周波交流に変換し、更に変圧器5で絶縁変
圧した後、再度出力側整流器6によって直流化して出力
端子7、7から出力させる部分については、上述した図
6及び図7に示す従来技術と同様である。従って、この
部分についての詳細な説明は省略する。
【0038】ところで、本第1の実施の形態の電源装置
も、上記従来技術と同様に、装置内を冷却するためのフ
ァン8を有しているが、本第1の実施の形態が、上記従
来技術と異なるところは、装置内の温度を検出し、その
検出した温度に応じて上記ファン8の回転数を変化させ
るよう構成したところである。そのために、本第1の実
施の形態の電源装置は、後述する制御信号に応じてファ
ン8を駆動する駆動部10と、装置内の温度を検出する
温度検出器20と、この温度検出器20から出力される
温度検出信号に応じてファン8を駆動するようその指令
となる上述の制御信号を出力する制御部30とを備えて
いる。
【0039】即ち、駆動部10には、入力端子1、1か
ら入力された交流電源が供給されており、駆動部10
は、この供給された交流電源を上記制御信号に従って電
圧可変の直流電源VD に変換し、この直流電源VD によ
ってファン8を駆動する。よって、ここでは、ファン8
として、直流の駆動電源で動作する直流モータ構成のフ
ァンを使用している。なお、駆動部10は、上記交流電
源を直流電源VD に変換するために、例えば上記交流電
源を整流するダイオードブリッジ構成の整流回路と、こ
の整流回路の出力に直列に接続されこの整流回路の出力
を上記制御信号に従ってチョッピングする例えばサイリ
スタやトランジスタ或いはIGBT等の半導体スイッチ
ング素子から成るチョッパ回路と、このチョッパ回路の
出力を平滑する例えば平滑リアクトル等から成る平滑回
路と(いずれも図示せず)を有している。そして、上記
チョッパ回路を構成する半導体スイッチング素子が、上
記制御信号、例えばPWM制御パルスに従ってON/O
FF動作することによって、上記電圧可変の直流電源V
D がファン8に供給される。
【0040】一方、温度検出器20は、例えばサーミス
タやポジスタ、熱電対等を有しており、例えば装置内の
温度に応じたレベルVS を有する直流の温度検出信号を
出力して、これを制御部30に供給する。なお、この温
度検出器20は、例えば上記ファン8による風の影響等
を受けず、また各部品の性能や動作に影響を与えず、か
つ装置内で最も高温になる場所、例えば入力側整流器2
を構成するダイオードやインバータ4を構成する半導体
スイッチング素子等の図示しない冷却用フィン等に取り
付けられる。
【0041】上記温度検出器20から温度検出信号が供
給される制御部30は、この供給された温度検出信号の
信号レベルVS と予め定めた直流の基準電圧VTHとを比
較して両者の差を求める比較器31を有している。この
比較器31は、例えば差動増幅器によって構成されてお
り、例えば温度検出信号の信号レベルVS が基準電圧V
THよりも低い場合には、その差に応じた負電圧レベルの
直流信号を出力し、温度検出信号の信号レベルVS が基
準電圧VTH以上の場合には、その差に応じた正電圧レベ
ルの直流信号を出力し、これをパルス生成部33に供給
する。
【0042】なお、上記基準電圧VTHとは、温度検出信
号の信号レベルVS に対応する温度が、電源装置を構成
する各部品に対して熱的ストレスを掛ける程の温度であ
るか否かを判断するための判断基準(しきい値)となる
もので、例えば上述した冷却用フィンの温度が約40℃
のときの温度検出信号の信号レベルVS と略等価な電圧
値とされている。従って、温度検出信号の信号レベルV
S が基準電圧VTHよりも低いとき、即ち上記比較器31
の出力が負電圧レベルのときは、電源装置内の温度が各
部品に対してそれほど大きな熱的ストレスを掛けない程
度の比較的に低温状態にあると見なされる。一方、温度
検出信号の信号レベルVS が基準電圧VTH以上のとき、
即ち上記比較器31の出力が正電圧レベルであるとき
は、電源装置内の温度が各部品に対して大きな熱的スト
レスを掛ける程度にまで上昇したと見なされる。なお、
制御部30は、この基準電圧VTHを出力するための基準
電源32を有している。
【0043】上記比較器31の出力が供給されるパルス
生成部33は、最低回転数設定用電源34、回転数可変
用電源35及びパルス生成回路36から成り、これらの
うち、最低回転数設定用電源34及び回転数可変用電源
35に対して上記比較器31の出力がそれぞれ供給され
る。これら最低回転数設定用電源34及び回転数可変用
電源35は、比較器31の出力に応じて直流電圧を出力
し、これをパルス生成回路36に供給するもので、比較
器31の出力が負電圧レベルのときは最低回転数設定用
電源34からパルス生成回路36に直流電圧が供給さ
れ、比較器31の出力が正電圧レベルのときには回転数
可変用電源35からパルス生成回路36に直流電圧が供
給される。
【0044】即ち、最低回転数設定用電源34について
は、例えば予め定めた正の直流電圧V0 を出力する直流
電源34aと、この直流電源34aの出力端子に接続さ
れたアナログスイッチ34bとによって構成されてい
る。そして、上記比較器31の出力に応じてアナログス
イッチ34bがON/OFFすることによって、直流電
源34aの出力する上記直流電圧V0 が、パルス生成回
路36に対して供給/非供給状態となる。
【0045】一方、回転数可変用電源35は、上記比較
器31の出力レベルに応じて電圧可変の直流電圧を出力
する所謂電圧制御型の電源装置で、比較器31の出力が
正電圧レベルであるとき、このレベルに応じた電圧で、
かつ上記最低回転数設定用電源34を構成する直流電源
34aの出力電圧V0 以上の電圧を有する直流電圧VF
を、上記パルス生成回路36に供給する。なお、比較器
31の出力が負電圧レベルのときには、この回転数可変
用電源35は非出力状態となることについては、上述し
た通りである。
【0046】パルス生成回路36は、上記最低回転数設
定用電源34又は回転数可変用電源35から供給される
直流電圧V0 又はVF の電圧レベルに応じて駆動部10
に供給するPWM制御パルスを生成するもので、上記直
流電圧V0 又はVF の電圧レベルが高くなるにつれてフ
ァン8を高速で回転させるよう上記PWM制御パルスの
パルス幅を制御する。従って、パルス生成回路36に対
して最低回転数設定用電源34から直流電圧V0 が供給
されているとき、即ち装置内の温度が各部品に対してそ
れほど大きな熱的ストレスを掛けない程度の比較的に低
温状態にあるときに、ファン8の回転数が最低となる。
そして、パルス生成回路36に対して回転数可変用電源
35から直流電圧VF が供給されているとき、即ち装置
内の温度が各部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける
程度にまで上昇したときは、ファン8は、上記直流電圧
F の電圧レベル、即ち装置内の温度に応じた回転数で
回転する。ただし、ファン8の回転数は、このファン8
自体の定格回転数を最高回転数としており、よって、こ
こでは、ファン8の定格回転数に対応する直流電圧VF
の電圧レベルを、予めこの直流電圧VF の上限値と定め
ている。
【0047】なお、この電源装置においても、上述した
図7に示す従来技術と同様に、駆動部10を介してファ
ン8にその駆動電源を供給している。従って、入力端子
1、1から入力される交流電源が上述した200V系及
び400V系のいずれであっても、この交流電源の電圧
値に応じて上記PWM制御パルスのパルス幅を制御する
ことによって、上記両方の入力電源系に対応することが
できる。そして、上記パルス生成部33が、特許請求の
範囲に記載の制御信号生成部に対応する。
【0048】次に、上記のように構成された電源装置を
例えばアーク溶接機に使用した場合の動作について、図
2を参照して説明する。なお、同図(a)は、横軸を時
間t軸とし、縦軸を時間tにおける電源装置内の温度T
軸とするグラフで、同図(b)は、縦軸を時間tにおけ
るファン8の駆動電源電圧VD 軸とするグラフ、同図
(c)は、縦軸を時間tにおけるファン8の回転数N軸
とするグラフである。
【0049】例えば、今、未だ電源装置の入力端子1、
1に交流電源が投入されていないものとする。この状態
においては、装置内の温度Tは、図2(a)における時
刻t0 乃至t1 の範囲に示すように、室温である。
【0050】ここで、時刻t1 において、入力端子1、
1に交流電源を投入したとする。これによって、温度検
出器20が装置内の温度検出を開始する。ただし、負荷
が動作していない場合(即ちアークが未発生の場合)に
は、各部品は殆ど発熱しないので、装置内の温度Tは略
室温のままである。従って、この状態においては、温度
検出器20から出力される温度検出信号の信号レベルV
S は、略室温に対応するレベルであり、基準電圧VTH
りも小さい(VS <VTH)。よって、これらを比較する
比較器31は、負電圧レベルの直流信号を出力し、これ
によって最低回転数設定用電源34の出力する直流電圧
0 がパルス生成回路36に供給される。従って、パル
ス生成回路は、上記直流電圧V0 によって決まる駆動電
圧VD の最小値VDMINに応じてファン8を最低回転数N
MIN で一定回転させるように、駆動部10に供給するP
WM制御パルスのパルス幅を制御する。
【0051】次に、時刻t2 において、負荷を動作させ
た(即ちアークを発生させた)とする。これによって、
各部品が発熱し始め、この発熱が上記最低回転数NMIN
で回転しているファン8によっては抑えきれない程度に
なると、装置内の温度Tが次第に上昇する。ここで、温
度検出信号の信号レベルVS が、基準電圧VTHよりも小
さい場合には、上記のように比較器31からは負電圧レ
ベルの直流信号が出力されるので、ファン8の駆動電圧
D は最小値VDMINのままであり、即ちファン8の回転
数Nは最低回転数NMIN のままである。
【0052】そして、上記温度上昇が続いて、時刻t3
において、装置内の温度Tが、基準電圧VTHに対応する
温度TTH、例えばTTH=40℃に到達すると、比較器3
1は正電圧レベルの直流信号を出力する。これによっ
て、パルス発生回路36には、最低回転数設定用電源3
4からの直流電圧V0 に代えて、回転数可変用電源35
から上記比較器31の出力信号の電圧レベルに応じた直
流電圧VF が供給される。従って、パルス生成回路36
は、上記直流電圧VF の電圧レベルに応じて、即ち電源
装置内の温度Tの上昇に応じてファン8の回転数Nを略
連続的に上げるように、駆動部10に供給するPWM制
御パルスのパルス幅を制御してファン8の駆動電圧VD
を上げていく。
【0053】更に、装置内の温度Tが上昇して、上記直
流電圧VF の電圧レベルが上述した上限値に到達する
と、ファン8の駆動電圧VD も上記上限値に対応する最
大値VDMAXとなる。これによってファン8は、定格回転
数NMAX で回転し、それ以上高速で回転しない。ただ
し、装置内の温度Tについては、暫く上昇し続けた後、
ファン8の定格回転数NMAX による冷却能力に応じた温
度TC に落ち着く(時刻t4 以降)。
【0054】そして、時刻t5 において、負荷の動作を
停止すると、装置内の温度Tが下がり始める。そして、
この温度Tが、上記定格回転数NMAX 以下の回転数でも
十分に冷却し得る温度にまで下がると、この温度Tの変
化に応じてファン8の駆動電圧VD も下がり始め、これ
によってファン8の回転数Nも下がり始める。
【0055】更に、装置内の温度Tが下がり続けて、時
刻t6 において、T=TTH=40℃にまで下がると、比
較器31の出力は再度負電圧レベルとなる。これによっ
て、パルス生成回路36には、再度、最低回転数設定用
電源34から直流電圧V0 が供給される。従って、駆動
部10からファン8に供給される駆動電圧VD は、再
度、最小値VDMINとなり、ファン8は最低回転数NMIN
で回転する。
【0056】そして、時刻t7 において、装置内の温度
Tは、上記最低回転数NMIN によって決まる温度、例え
ば室温になり、上述した時刻t1 乃至t2 における状態
と等価な状態となる。
【0057】上記のように、本第1の実施の形態によれ
ば、装置内の温度Tに応じてファン8の回転数を変化さ
せている。従って、装置内の温度状況に係わらず常に定
格回転数でファン8を回転させるという上述した従来技
術に比べて、非常に経済的であり、即ち省エネルギ化を
実現できる。
【0058】また、この電源装置を、上記アーク溶接機
等のように屋外で使用することの多い装置に用いた場
合、ファン8によって装置内に吸い込まれるチリやホコ
リ等の量を、上記従来技術よりも少なくすることができ
る。従って、上記チリやホコリ等の付着による各構成部
品の冷却能力の低下や絶縁劣化等を、上記従来技術より
も抑制することができる。
【0059】更に、ファンの回転音についても、上記従
来技術に比べて抑制されるので、本技術は、例えば蓄電
池用充電器や通信機器等のように事務所等の比較的に静
かな室内環境等で使用されるの装置に対しても非常に有
効である。
【0060】なお、本第1の実施の形態においては、装
置内の温度Tに応じてファン8の回転数NをNMIN 乃至
MAX まで略連続的に変化させたが、例えば3段階、4
段階、5段階・・・というように、段階的に変化させて
もよい。
【0061】また、温度検出信号の信号レベルVS と基
準電圧VTHとを比較する比較器31については、その比
較結果(出力信号)を安定させるために、若干のヒステ
リシス特性も持たせてもよい。
【0062】そして、単相交流電源を入力電源とする電
源装置について説明したが、本技術は、3相交流電源を
入力電源とする電源装置についても適用できることは言
うまでもない。
【0063】また、強制冷却手段としてファン8を用い
た場合について説明したが、例えば水冷式における循環
ポンプや、電子冷却式におけるペルチェ素子等の駆動制
御にも、本技術を適用できる。この場合も、装置内の温
度Tに応じた強制冷却を行うことができ、ひいては省エ
ネルギ化を実現できるという効果を奏する。
【0064】そして、温度検出器20の出力に応じてフ
ァン8の回転数を変化させる制御部30の構成について
は、これと同様の作用を奏するのであれば、上述した構
成に限らない。
【0065】また、ファン8を駆動する駆動部10につ
いては、これを、ダイオードブリッジ構成の整流回路
と、その整流出力をチョッピングするチョッパ回路と、
そのチョッパ出力を平滑する平滑回路とを組み合わせる
ことによって構成したが、これに限らない。例えば、入
力端子1、1からの交流電源を入力とし、上述したPW
M制御パルスに従ってON/OFF動作することによっ
て上記交流電源から電圧可変の整流出力を得るサイリス
タ純ブリッジ整流回路等の所謂位相制御整流器と、この
整流器の出力を平滑する例えば平滑リアクトル等から成
る平滑回路と、を組み合わせる等、他の回路構成によっ
て駆動部10を実現してもよい。
【0066】そして、ファン8として、直流電源を駆動
電源とする直流モータ構成のファンを使用したが、交流
電源を駆動電源とするインダクションモータ構成の所謂
交流ファンを使用してもよい。ただし、上述した駆動部
10は、入力端子1、1から入力された交流電源を直流
に変換し、この変換して得た直流電源をファン8に供給
するものなので、ファン8として交流ファンを使用する
場合には、例えば上記駆動部10にインバータを設け、
このインバータによって上記直流電源を再度交流に変換
した電源をファン8に供給するように構成する。
【0067】更に、装置内の温度Tが、それほど高温で
ないとき、即ちT≦TTHのときは、最低回転数設定用電
源34を構成する直流電源34aの直流電圧V0 によっ
て決まる駆動電圧VD の最小値VDMINに応じてファン8
を最小回転数NMIN で回転させるように構成したが、フ
ァン8を停止させるよう構成してもよい。即ち、装置内
の温度TがT≦TTHの状態においては、強制冷却が必要
ないものとし、例えば図3(a)乃至図3(c)に示す
ように、ファン8の駆動電圧VD をVD =0として、フ
ァン8を停止させる。このように、強制冷却を必要とし
ないときにファン8を停止させることによって、上述し
た効果がより顕著となる。
【0068】なお、上記動作を実現するには、比較器3
1の出力が負電圧レベルのとき、即ちパルス生成回路3
6に上記最低回転数設定用電源34から直流電圧V0
供給されたときに、ファン8を停止させるよう上記パル
ス生成回路36を構成すればよい。或いは、上記最低回
転数設定用電源34を設けずに、回転数可変用電源35
のみを設け、比較器31の出力が負電圧レベルのとき、
即ちパルス生成回路36に何ら直流電圧が供給されてい
ないときにはファン8を停止させるように上記パルス生
成回路36を構成すればよい。
【0069】ただし、ファン8が停止状態にあり、この
状態からファン8を徐々に回転させる際、ファンモータ
の最大摩擦力によって、ファン8がスムーズに回転しな
い(立ち上がらない)ことがある。そこで、例えば図3
(d)に示すように、ファン8の立ち上げ時に、最初の
短時間tS 、例えばtS =1乃至10秒程度だけ、ファ
ン8に対して駆動電圧VD の最大値VDMAX又はこれに近
い値の電圧を供給することによって、ファン8の立ち上
げをスムーズにすることができる。なお、これを実現す
るには、例えば、比較部14の出力が負電圧レベルから
正電圧レベルに切り替わる際に、上記時間tS の間だけ
比較部14の出力レベルが最大になるか又はこれに近い
レベルになるように、この比較部14を構成すればよ
い。
【0070】次に、本発明に係る電源装置の第2の実施
の形態について、図4を参照して説明する。なお、この
第2の実施の形態の電源装置は、上述した第1の実施の
形態における駆動部10に代えて、上述した図7の従来
技術における冷却用インバータ109と同様の回路構成
のインバータ9を設け、このインバータ9を制御部30
で制御するよう構成したものである。この構成は、特
に、ファン8として、インダクションモータ構成の交流
ファンを使用する場合に適するもので、ここでは、ファ
ン8として上記交流ファンを用いるものとする。なお、
これ以外の構成については、上述した第1の実施の形態
と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、そ
の詳細な説明を省略する。
【0071】即ち、上記インバータ9は、例えばサイリ
スタやトランジスタ、IGBT等の半導体スイッチング
素子のブリッジ回路で構成されており、このインバータ
9には、入力端子1、1から入力された交流電源を入力
側整流器2及び平滑コンデンサ3によって直流化した直
流電源が供給されている。そして、制御部30(パルス
生成回路36)から出力されるPWM制御パルスに応じ
て、上記各半導体スイッチング素子がON/OFF動作
する。これによって、このインバータ9に供給された上
記直流電源は、装置内の温度Tに応じた電圧レベルで、
かつ周波数が60Hz乃至66Hz程度の交流電源に変
換され、この交流電源がファン8の駆動電源となる。
【0072】従って、上述した図1に示す第1の実施の
形態においてファン8として交流ファンを使用する場合
には、図1における駆動部10に対して更にインバータ
を設ける必要があったが、本第2の実施の形態によれ
ば、上記インバータ9のみでよいので、装置構成が上記
第1の実施の形態よりも簡単である。なお、本第2の実
施の形態においても、この電源装置自体の入力電源が2
00V系及び400V系のいずれであっても、上記イン
バータ9に供給するPWM制御パルスのパルス幅を制御
することによって、上記両方の入力電源系に対応できる
ことについては言うまでもない。
【0073】次に、本発明に係る電源装置の第3の実施
の形態について、図5を参照して説明する。本第3の実
施の形態は、装置内の温度が、負荷の消費電力と相関関
係があることに着目したもので、負荷の消費電力の大き
さに応じてファン8の回転数Nを変化させるよう構成し
たものである。そこで、これを実現するために、本第3
の実施の形態は、上述した第1の実施の形態における温
度検出器20に代えて、出力端子7、7間の出力電圧を
検出してその電圧値に応じた電圧検出信号を出力する電
圧検出器51と、出力端子7、7から出力される出力電
流を検出してその電流値に応じた電流検出信号を出力す
る電流検出器52とを設けている。そして、上記電圧検
出信号及び電流検出信号を乗算してその乗算結果、即ち
負荷の消費電力に応じた電力検出信号を出力する乗算器
53を設け、この乗算器53から出力される電力検出信
号の信号レベルVL と、基準電源31の基準電圧VTH
を、比較器32によって比較するよう構成したものであ
る。
【0074】なお、本第3の実施の形態においては、上
記基準電圧VTHは、電源装置内の温度と相関のある上記
電力検出信号の信号レベルVL によって、装置内の温度
が各部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける程度の温
度であるか否かを判断するための判断基準(しきい値)
となる。従って、ここでは、基準電圧VTHとして、例え
ば上述の冷却用フィンの温度が約40℃になったときの
上記電力検出信号の信号レベルVL と略等価な電圧値が
設定されている。これ以外の構成については、図1と同
様であるので、同等部分には同一符号を付して、詳細な
説明を省略する。
【0075】即ち、本第3の実施の形態によれば、装置
内の温度と相関のある負荷の消費電力を捉えることによ
って、装置内の温度を間接的に検出し、これに応じてフ
ァン8の回転数を変化させている。従って、上述した第
1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏する。
【0076】ところで、装置内の温度は、上記負荷の消
費電力が変化することによって変化するので、この負荷
の消費電力の変化、即ち乗算器53が出力する電力検出
信号の信号レベルVL の変化を捉えることによって、装
置内の温度の変化を実際の温度変化よりも早めに検出す
ることができる。従って、上述した第1の実施の形態に
比べて、装置内の温度変化に対して素早い応答(冷却)
を実現できる。
【0077】なお、本第3の実施の形態においては、負
荷の消費電力を捉えることによって装置内の温度を間接
的に検出したが、これに限らない。例えば、負荷がアー
ク溶接機や溶断機等のように低電圧・大電流の負荷であ
る場合には、装置内の温度上昇は、主に負荷電流(電源
装置の出力電流)の大きさに依存する。従って、このよ
うな場合は、電流検出器52が出力する電流検出信号に
よって負荷電流を捉え、この負荷電流のみに応じてファ
ン8の回転数を制御するよう構成してもよい。このよう
に構成することによって、上述した電圧検出器51や乗
算器53を省略することができ、装置構成を簡素化でき
る。
【0078】
【発明の効果】本発明のうち請求項1に記載の発明の電
源装置によれば、強制冷却をあまり必要としないときに
はファンを低回転で回転させるか若しくは停止させ、強
制冷却を必要とするときには装置内の温度に応じた回転
数でファンを回転させている。従って、装置内の温度状
況に係わらず常に最大能力で強制冷却を行うという上述
した従来技術に比べて、非常に経済的であり、即ち省エ
ネルギ化を実現できるという効果がある。
【0079】また、この電源装置を、例えばアーク溶接
機や溶断機等のように屋外で使用することの多い装置に
用いた場合は、ファンによって装置内に吸い込まれるチ
リやホコリ等の量を、上記従来技術よりも少なくするこ
とができる。よって、上記チリやホコリ等の付着による
各構成部品の冷却能力の低下や絶縁劣化等を、上記従来
技術よりも抑制できるという効果がある。
【0080】更に、ファンの回転音についても、上記従
来技術に比べて抑制されるので、本請求項1に記載の発
明は、例えば事務所等の比較的に静かな室内環境等で使
用される蓄電池用充電器や通信機器等の装置にも非常に
有効である。
【0081】請求項2に記載の発明によれば、温度検出
信号と基準レベルとを比較して、電源装置内の温度が各
構成部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける程度の温
度であるか否かを判断し、その判断結果に基づいてファ
ンの回転数を変化させている。従って、上記請求項1に
記載の発明と同様の効果を奏する。
【0082】請求項3に記載の発明によれば、ファンが
停止状態にあり、この状態からファンを徐々に回転させ
るとき、即ちファンに対して最大摩擦力が掛かるとき、
ファンに対して最初の数秒程度の短い時間だけ大電力を
供給して、ファンの立ち上げを付勢している。従って、
ファンの立ち上げをスムーズに行うことができるという
効果がある。
【0083】請求項4に記載の発明によれば、負荷の消
費電力を検出することによって、装置内の温度を間接的
に求め、これに応じてファンの回転数を変化させてい
る。従って、上記請求項1に記載の発明と同様な効果を
奏する。更に、負荷の消費電力の変化は、装置内の実際
の温度変化よりも速いので、上記負荷の消費電力に応じ
て強制冷却を行う本請求項4に記載の発明によれば、装
置内の実際の温度変化に応じて強制冷却を行う請求項1
に記載の発明に比べて、装置内の温度変化に対して素早
い応答を実現できるという効果がある。
【0084】請求項5に記載の発明によれば、電源装置
の出力電圧と出力電流とを検出し、これらを互いに乗ず
ることによって、負荷の消費電力を求め、ひいては装置
内の温度を間接的に検出している。従って、上記請求項
4に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0085】請求項6に記載の発明は、電源装置の出力
電流、即ち負荷電流を検出し、この負荷電流のみから装
置内の温度を求めるもので、例えば負荷としてアーク溶
接機や溶断機等のように低電圧・大電流の負荷を使用し
た場合に、本請求項6に記載の発明を適用できる。即
ち、電源装置の出力電圧と出力電流とを検出しこれらを
互いに乗算することによって負荷電流を求めるという上
記請求項5に記載の発明とは異なり、電源装置の出力電
圧を検出する手段や、この出力電圧と出力電流とを乗算
する手段を省略できるので、装置構成を簡素化できると
いう効果がある。
【0086】請求項7に記載の発明によれば、負荷の消
費電力と基準レベルとを比較して、電源装置内の温度が
各構成部品に対して大きな熱的ストレスを掛ける程度の
温度であるか否かを間接的に求め、その結果に基づいて
ファンの回転数を変化させている。従って、上記請求項
4、5又は6に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0087】請求項8に記載の発明によれば、上述した
ように請求項3に記載の発明と同様の作用を奏するの
で、ファンをスムーズに立ち上げることができるという
上記請求項3に記載の発明と同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源装置の第1の実施の形態の概
略構成を示す電気回路図である。
【図2】同実施の形態における種々の状態変化を表すグ
ラフで、(a)は装置内の温度変化、(b)はファンの
駆動電圧、(c)はファン回転数の変化を表すグラフで
ある。
【図3】同実施の形態の別の例における種々の状態変化
を表すグラフで、(a)は装置内の温度変化、(b)は
ファンの駆動電圧、(c)はファン回転数の変化を表す
グラフである。
【図4】本発明に係る電源装置の第2の実施の形態の概
略構成を示す電気回路図である。
【図5】本発明に係る電源装置の第3の実施の形態の概
略構成を示す電気回路図である。
【図6】従来の電源装置の概略構成を示す電気回路図で
ある。
【図7】上記図6とは別の従来の電源装置の概略構成を
示す電気回路図である。
【符号の説明】
2 入力側整流器(発熱部品) 4 インバータ(発熱部品) 8 ファン 10 駆動部 20 温度検出器 30 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 596166829 Industrial Park #2, West Lebanon, New H ampshire 03784, Unite d States of America (72)発明者 石井 秀雄 大阪府大阪市東淀川区淡路2丁目14番3号 株式会社三社電機製作所内 (72)発明者 森口 晴雄 大阪府大阪市東淀川区淡路2丁目14番3号 株式会社三社電機製作所内 (72)発明者 ナサニエル エス ハンセン アメリカ合衆国 ニユーハンプシヤー州 03784 ウエスト・レバノン インダスト リアル・パーク・ナンバー・2 サーマル ダイナミツクス コーポレイシヨン 内 (72)発明者 マイケル アール デユモント アメリカ合衆国 ニユーハンプシヤー州 03784 ウエスト・レバノン インダスト リアル・パーク・ナンバー・2 サーマル ダイナミツクス コーポレイシヨン 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成要素に発熱部品を有しており、これ
    を冷却するための冷却ファンを備えた電源装置におい
    て、 制御信号に応じて上記ファンを駆動する駆動部と、上記
    電源装置内の温度を検出してこの温度に応じた温度検出
    信号を出力する温度検出手段と、上記温度検出信号に応
    じて上記ファンの回転数を変化させる状態に上記制御信
    号を出力する制御部と、を具備する電源装置。
  2. 【請求項2】 上記制御部が、 上記温度検出信号の信号レベルと予め定めた基準レベル
    とを比較して両者の差を求める比較部と、 上記差が、上記温度検出信号の信号レベルが上記基準レ
    ベルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファン
    の回転数を零以上の予め定めた略一定の回転数とし、上
    記差が、上記温度検出信号の信号レベルが上記基準レベ
    ル以上であることを示すとき、上記ファンの回転数を上
    記予め定めた回転数以上の上記差に応じた回転数とする
    状態に、上記制御信号を生成する制御信号生成部と、を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 上記制御信号生成部が、 上記差が、上記温度検出信号の信号レベルが上記基準レ
    ベルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファン
    の回転数を零とし、上記差が、上記温度検出信号の信号
    レベルが上記基準レベル以上であることを示すとき、上
    記温度検出信号の信号レベルが上記基準レベル以上にな
    った直後から最初の所定時間だけ上記ファンをその最大
    回転数又はこれに近い回転数で回転させるのに必要な駆
    動電源を上記ファンに供給し、その後、上記ファンの回
    転数を上記差に応じた回転数とする状態に上記制御信号
    を生成するよう構成されたことを特徴とする請求項2に
    記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 構成要素に発熱部品を有しており、これ
    を冷却するための冷却ファンを備えた電源装置におい
    て、 制御信号に応じて上記ファンを駆動する駆動部と、上記
    電源装置の出力電力を検出してこの電力に応じた電力検
    出信号を出力する電力検出手段と、上記電力検出信号に
    応じて上記ファンの回転数を変化させる状態に上記制御
    信号を出力する制御部と、を具備する電源装置。
  5. 【請求項5】 上記電力検出手段が、上記電源装置の出
    力電圧を検出してこの電圧に応じた電圧検出信号を出力
    する電圧検出手段と、上記電源装置の出力電流を検出し
    てこの電流に応じた電流検出信号を出力する電流検出手
    段と、これら電圧検出信号及び電流検出信号に所定の演
    算を施して得た信号を上記電力検出信号として出力する
    演算手段と、から成る請求項4に記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 上記電力検出手段が、上記電源装置の出
    力電流を検出してこの電流に応じた電流検出信号を出力
    する電流検出手段を備え、上記電力検出信号を上記電力
    検出信号として出力する状態に構成された請求項4に記
    載の電源装置。
  7. 【請求項7】 上記制御部が、 上記電力検出信号の信号レベルと予め定めた基準レベル
    とを比較して両者の差を求める比較部と、 上記差が、上記電力検出信号の信号レベルが上記基準レ
    ベルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファン
    の回転数を零以上の予め定めた略一定の回転数とし、上
    記差が、上記電力検出信号の信号レベルが上記基準レベ
    ル以上であることを示すとき、上記ファンの回転数を上
    記予め定めた回転数以上の上記差に応じた回転数とする
    状態に、上記制御信号を生成する制御信号生成部と、を
    備えたことを特徴とする請求項4、5又は6に記載の電
    源装置。
  8. 【請求項8】 上記制御信号生成部が、 上記差が、上記電力検出信号の信号レベルが上記基準レ
    ベルよりも低いことを示すものであるとき、上記ファン
    の回転数を零とし、上記差が、上記電力検出信号の信号
    レベルが上記基準レベル以上であることを示すとき、上
    記電力検出信号の信号レベルが上記基準レベル以上にな
    った直後から最初の所定時間だけ上記ファンをその最大
    回転数又はこれに近い回転数で回転させるのに必要な駆
    動電源を上記ファンに供給し、その後、上記ファンの回
    転数を上記差に応じた回転数とする状態に上記制御信号
    を生成するよう構成されたことを特徴とする請求項7に
    記載の電源装置。
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