JPH10139943A - ポリオレフィン及びエチレン−酢酸ビニルコポリマーを基剤とする組成物 - Google Patents
ポリオレフィン及びエチレン−酢酸ビニルコポリマーを基剤とする組成物Info
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- JPH10139943A JPH10139943A JP9177041A JP17704197A JPH10139943A JP H10139943 A JPH10139943 A JP H10139943A JP 9177041 A JP9177041 A JP 9177041A JP 17704197 A JP17704197 A JP 17704197A JP H10139943 A JPH10139943 A JP H10139943A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 可塑化されたＰＶＣの良好な固有特性（高温
及び低温挙動、熱成形性、高周波数溶接適性、可撓性
等）と、容易にリサイクルされる可能性とを併せ持つ自
動車の内部装飾品に適する新規材料を提供する。 【解決手段】 ｉ）４０乃至８０重量％の、１種以上の
ポリオレフィン（ＰＡ）を含む１種以上の未架橋組成物
（Ａ）、及び ｉｉ）６０乃至２０重量％の、１種以上のプロピレンポ
リマー（ＰＢ）と１種以上のエチレン−酢酸ビニル（Ｅ
ＶＡ）コポリマーを含む１種以上の架橋組成物（Ｂ）を
含む組成物。
及び低温挙動、熱成形性、高周波数溶接適性、可撓性
等）と、容易にリサイクルされる可能性とを併せ持つ自
動車の内部装飾品に適する新規材料を提供する。 【解決手段】 ｉ）４０乃至８０重量％の、１種以上の
ポリオレフィン（ＰＡ）を含む１種以上の未架橋組成物
（Ａ）、及び ｉｉ）６０乃至２０重量％の、１種以上のプロピレンポ
リマー（ＰＢ）と１種以上のエチレン−酢酸ビニル（Ｅ
ＶＡ）コポリマーを含む１種以上の架橋組成物（Ｂ）を
含む組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車業界におい
て使用されうるシート、特にフォームシートの製造に特
に有利であることが見いだされている、ポリオレフィン
及びエチレン−酢酸ビニルコポリマーを基剤とする組成
物に関する。本発明は又その組成物から製造された製品
及びそれを製造する方法にも関する。
て使用されうるシート、特にフォームシートの製造に特
に有利であることが見いだされている、ポリオレフィン
及びエチレン−酢酸ビニルコポリマーを基剤とする組成
物に関する。本発明は又その組成物から製造された製品
及びそれを製造する方法にも関する。
【０００２】
【従来の技術】長年自動車の内部装飾品の市場は、ダッ
シュボードの場合にはＡＢＳと組み合わせた、ドアの装
備品及びサンバイザーの製造には高度に可塑化されたＰ
ＶＣシートの使用により支配されてきた。これらの物質
の性質は有利であるけれども、この用途にＰＶＣを使用
することに欠点もある。“曇り”（揮発性成分、特に可
塑剤の蒸発、及びそれらの窓への付着）又は時間経過に
伴う脆化のような、可塑剤の使用に関連することとは別
に、ＰＶＣは自動車業界で使用される大部分のその他の
ポリマーと相溶性ではなく、そのためリサイクルする前
にその他の自動車の成分と分離する必要がある。したが
って、可塑化されたＰＶＣの良好な固有特性（高温及び
低温挙動、熱成形性、高周波数溶接適性、可撓性等）
と、特に直接熱的リサイクルにより、又は自動車に使用
されるその他のポリマーとともに再使用することにより
容易にリサイクルされる可能性とを併せ持つ新規材料が
必要である。
シュボードの場合にはＡＢＳと組み合わせた、ドアの装
備品及びサンバイザーの製造には高度に可塑化されたＰ
ＶＣシートの使用により支配されてきた。これらの物質
の性質は有利であるけれども、この用途にＰＶＣを使用
することに欠点もある。“曇り”（揮発性成分、特に可
塑剤の蒸発、及びそれらの窓への付着）又は時間経過に
伴う脆化のような、可塑剤の使用に関連することとは別
に、ＰＶＣは自動車業界で使用される大部分のその他の
ポリマーと相溶性ではなく、そのためリサイクルする前
にその他の自動車の成分と分離する必要がある。したが
って、可塑化されたＰＶＣの良好な固有特性（高温及び
低温挙動、熱成形性、高周波数溶接適性、可撓性等）
と、特に直接熱的リサイクルにより、又は自動車に使用
されるその他のポリマーとともに再使用することにより
容易にリサイクルされる可能性とを併せ持つ新規材料が
必要である。
【０００３】提案される組成物は、それから得られる製
品における優れた機械的性質及び安定性を確保するばか
りでなく、その用途に有用であるという見地から高周波
数溶接適性であるべきである。更に、これらの組成物の
レオロジーは高品質熱成形、特にしぼ付けを許容するよ
うなそれであるのが適する。ポリオレフィン、特にプロ
ピレンホモポリマー又はコポリマー、エチレン−酢酸ビ
ニルコポリマー及び任意に加工中に架橋剤として使用す
るペルオキシドを基剤とする種々の組成物がすでに提案
されている。文献第WO-93/24568 号には、特に押出によ
り、パウチ、バッグ、管及びクロージャーのような医学
分野における種々の用途の高周波数溶接適性製品が得ら
れる組成物が記載されている。使用したポリマー組成物
は、１種以上のエチレン−酢酸ビニルコポリマー、１種
以上のプロピレンポリマー、約０．０１乃至５重量％の
架橋剤及び約０．１乃至３５重量％の１種以上のその他
のポリマーを含む。しかしながら、これらの組成物から
最初に得られるシートは熱成形が困難である。
品における優れた機械的性質及び安定性を確保するばか
りでなく、その用途に有用であるという見地から高周波
数溶接適性であるべきである。更に、これらの組成物の
レオロジーは高品質熱成形、特にしぼ付けを許容するよ
うなそれであるのが適する。ポリオレフィン、特にプロ
ピレンホモポリマー又はコポリマー、エチレン−酢酸ビ
ニルコポリマー及び任意に加工中に架橋剤として使用す
るペルオキシドを基剤とする種々の組成物がすでに提案
されている。文献第WO-93/24568 号には、特に押出によ
り、パウチ、バッグ、管及びクロージャーのような医学
分野における種々の用途の高周波数溶接適性製品が得ら
れる組成物が記載されている。使用したポリマー組成物
は、１種以上のエチレン−酢酸ビニルコポリマー、１種
以上のプロピレンポリマー、約０．０１乃至５重量％の
架橋剤及び約０．１乃至３５重量％の１種以上のその他
のポリマーを含む。しかしながら、これらの組成物から
最初に得られるシートは熱成形が困難である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、法外な費用
を必要とすることなく、自動車の内部装飾品の用途にお
いて特に有利にＰＶＣに代わりうる高周波数溶接適性組
成物を提供することを目的とする。これらの組成物は、
リサイクルが可能でありつつ、特にしぼ付け適性、熱及
びＵＶに対する挙動、mattness及び難燃性の範囲ではこ
の用途において通常の基準に合わなければならない。特
に、熱成形性でなければならないし、このために適する
レオロジーを示さなければならない。それらは更に、フ
ォームの形、特にシートの形の製品の製造に相応しくな
ければならなず、このことが非常に特定の、特にレオロ
ジー上の性質を必要とする。架橋剤を含む組成物からフ
ォームを製造することはすでに提案されている。しかし
ながら、そのような場合には満足なレオロジー性を得る
のに高い架橋度が一般的に必要であり、そのことがリサ
イクルの見地から非常に不便である。事実上、高い架橋
度ではゲルが形成され、このことがかなりリサイクルを
混乱させる。更に、架橋したフォームの製造中には、押
出後に架橋が一般的におこり、この製造を更に複雑にす
る。一般的に自動車の内装品に使用されるような、シー
ト／フォーム型の多層シートの製造に使用しうる組成物
を開発することが更に望ましい。そのような多層シート
の一般的なモデルには、熱可塑性ポリオレフィンを基剤
とする表面シート及び可塑化されたＰＶＣを基剤とする
フォームが含まれる。そのようなシートのリサイクルは
重要な問題を提供し、多くの場合には物質の分離に複雑
な系を必要とする。
を必要とすることなく、自動車の内部装飾品の用途にお
いて特に有利にＰＶＣに代わりうる高周波数溶接適性組
成物を提供することを目的とする。これらの組成物は、
リサイクルが可能でありつつ、特にしぼ付け適性、熱及
びＵＶに対する挙動、mattness及び難燃性の範囲ではこ
の用途において通常の基準に合わなければならない。特
に、熱成形性でなければならないし、このために適する
レオロジーを示さなければならない。それらは更に、フ
ォームの形、特にシートの形の製品の製造に相応しくな
ければならなず、このことが非常に特定の、特にレオロ
ジー上の性質を必要とする。架橋剤を含む組成物からフ
ォームを製造することはすでに提案されている。しかし
ながら、そのような場合には満足なレオロジー性を得る
のに高い架橋度が一般的に必要であり、そのことがリサ
イクルの見地から非常に不便である。事実上、高い架橋
度ではゲルが形成され、このことがかなりリサイクルを
混乱させる。更に、架橋したフォームの製造中には、押
出後に架橋が一般的におこり、この製造を更に複雑にす
る。一般的に自動車の内装品に使用されるような、シー
ト／フォーム型の多層シートの製造に使用しうる組成物
を開発することが更に望ましい。そのような多層シート
の一般的なモデルには、熱可塑性ポリオレフィンを基剤
とする表面シート及び可塑化されたＰＶＣを基剤とする
フォームが含まれる。そのようなシートのリサイクルは
重要な問題を提供し、多くの場合には物質の分離に複雑
な系を必要とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、 ｉ）４０乃至８０重量％の、１種以上のポリオレフィン
（ＰＡ）を含む１種以上の未架橋組成物（Ａ）、及び ｉｉ）６０乃至２０重量％の、１種以上のプロピレンポ
リマー（ＰＢ）と１種以上のエチレン−酢酸ビニル（Ｅ
ＶＡ）コポリマーを含む１種以上の架橋組成物（Ｂ）を
含む組成物に関する。特に、１０重量％以上、好ましく
は２０重量％以上で、４９重量％以下、好ましくは４０
重量％以下の１種以上のプロピレンポリマー（ＰＢ）を
含む架橋組成物（Ｂ）を用いることにより良好な結果が
得られた。プロピレンの他に、プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）は任意に、好ましくはα−オレフィンから選択され
た１種以上のその他のモノマーを含みうる。それは、ホ
モポリマーでもランダム又はブロックコポリマー、ター
ポリマー等でも同様によい。プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）は、５０重量％以上のプロピレンを含むのが有利で
ある。好ましくは７５重量％以上のプロピレンを含む。
プロピレンホモポリマーが特に好ましい。そのメルトイ
ンデックス（ＭＦＩ）(230℃、2.16kgにおいてISO 標準
1133-1991 バージョンに従って測定。) は、１０g/10分
未満、好ましくは４g/10分未満であるのが有利である。
０．１g/10分以上、好ましくは０．４g/10分以上である
のが更に有利である。
（ＰＡ）を含む１種以上の未架橋組成物（Ａ）、及び ｉｉ）６０乃至２０重量％の、１種以上のプロピレンポ
リマー（ＰＢ）と１種以上のエチレン−酢酸ビニル（Ｅ
ＶＡ）コポリマーを含む１種以上の架橋組成物（Ｂ）を
含む組成物に関する。特に、１０重量％以上、好ましく
は２０重量％以上で、４９重量％以下、好ましくは４０
重量％以下の１種以上のプロピレンポリマー（ＰＢ）を
含む架橋組成物（Ｂ）を用いることにより良好な結果が
得られた。プロピレンの他に、プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）は任意に、好ましくはα−オレフィンから選択され
た１種以上のその他のモノマーを含みうる。それは、ホ
モポリマーでもランダム又はブロックコポリマー、ター
ポリマー等でも同様によい。プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）は、５０重量％以上のプロピレンを含むのが有利で
ある。好ましくは７５重量％以上のプロピレンを含む。
プロピレンホモポリマーが特に好ましい。そのメルトイ
ンデックス（ＭＦＩ）(230℃、2.16kgにおいてISO 標準
1133-1991 バージョンに従って測定。) は、１０g/10分
未満、好ましくは４g/10分未満であるのが有利である。
０．１g/10分以上、好ましくは０．４g/10分以上である
のが更に有利である。
【０００６】架橋組成物（Ｂ）は、１種以上のプロピレ
ンポリマー（ＰＢ）、１種以上のＥＶＡコポリマー、１
００乃至１５００重量ppm の１種以上の架橋剤を加工す
ることにより予め調製するのが好ましい。架橋組成物
（Ｂ）は更に、５１重量％以上、好ましくは６０重量％
以上で、９０重量％以下、好ましくは８０重量％以下の
１種以上のエチレン−酢酸ビニル（ＥＶＡ）コポリマー
を含むのが有利である。この酢酸ビニルコポリマーの含
量は一般的には１２重量％以上、好ましくは１８重量％
以上で、４０重量％以下、好ましくは３２重量％以下で
ある。組成物（Ｂ）の総酢酸ビニル含量は、プロピレン
ポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリマーの総量に対し
て、１２重量％以上、好ましくは１５重量％以上で、２
５重量％以下、好ましくは２２重量％以下であるのが更
に有利である。ＥＶＡコポリマーの場合には、０．５g/
10分以上、特に１．５g/10分以上のＭＦＩ値(190℃、2.
16kgにおいてこの場合もISO 標準1133に従って測定。)
が好ましい。この値は、２５g/10分未満、好ましくは９
g/10分未満であるのが有利である。
ンポリマー（ＰＢ）、１種以上のＥＶＡコポリマー、１
００乃至１５００重量ppm の１種以上の架橋剤を加工す
ることにより予め調製するのが好ましい。架橋組成物
（Ｂ）は更に、５１重量％以上、好ましくは６０重量％
以上で、９０重量％以下、好ましくは８０重量％以下の
１種以上のエチレン−酢酸ビニル（ＥＶＡ）コポリマー
を含むのが有利である。この酢酸ビニルコポリマーの含
量は一般的には１２重量％以上、好ましくは１８重量％
以上で、４０重量％以下、好ましくは３２重量％以下で
ある。組成物（Ｂ）の総酢酸ビニル含量は、プロピレン
ポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリマーの総量に対し
て、１２重量％以上、好ましくは１５重量％以上で、２
５重量％以下、好ましくは２２重量％以下であるのが更
に有利である。ＥＶＡコポリマーの場合には、０．５g/
10分以上、特に１．５g/10分以上のＭＦＩ値(190℃、2.
16kgにおいてこの場合もISO 標準1133に従って測定。)
が好ましい。この値は、２５g/10分未満、好ましくは９
g/10分未満であるのが有利である。
【０００７】本発明の別の有利な態様によれば、プロピ
レンポリマー及びＥＶＡコポリマーのメルトインデック
ス（ＭＦＩPB及びＭＦＩEVA )(前述のそれぞれの条件下
で測定し、g/10分で表す。）は以下の関係式に適合すべ
きである。 ＭＦＩPB・ＰPB／ＭＦＩEVA ・ＰEVA ＜１ 好ましくは、 ＭＦＩPB・ＰPB／ＭＦＩEVA ・ＰEVA ＜０．７ 式中、ＰPB及びＰEVA は成分ＰＢ及びＥＶＡのそれぞれ
の重量分率を示す（ＰPB＋ＰEVA ＝１）。調製中に組成
物（Ｂ）の架橋を生じさせるために架橋剤を使用する。
その量は一般的には１５００重量ppm 未満、好ましくは
９００重量ppm 未満、特に７００重量ppm 未満である。
その量は更に一般的には１００重量ppm 以上、好ましく
は２００重量ppm 以上である。これらの極少量の架橋剤
で、組成物（Ｂ）の、本発明において有利な一定の架橋
を生じさせることができる。プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）、ＥＶＡコポリマー及び架橋剤の含量は、プロピレ
ンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリマーの重量を１０
０％として重量で表される。
レンポリマー及びＥＶＡコポリマーのメルトインデック
ス（ＭＦＩPB及びＭＦＩEVA )(前述のそれぞれの条件下
で測定し、g/10分で表す。）は以下の関係式に適合すべ
きである。 ＭＦＩPB・ＰPB／ＭＦＩEVA ・ＰEVA ＜１ 好ましくは、 ＭＦＩPB・ＰPB／ＭＦＩEVA ・ＰEVA ＜０．７ 式中、ＰPB及びＰEVA は成分ＰＢ及びＥＶＡのそれぞれ
の重量分率を示す（ＰPB＋ＰEVA ＝１）。調製中に組成
物（Ｂ）の架橋を生じさせるために架橋剤を使用する。
その量は一般的には１５００重量ppm 未満、好ましくは
９００重量ppm 未満、特に７００重量ppm 未満である。
その量は更に一般的には１００重量ppm 以上、好ましく
は２００重量ppm 以上である。これらの極少量の架橋剤
で、組成物（Ｂ）の、本発明において有利な一定の架橋
を生じさせることができる。プロピレンポリマー（Ｐ
Ｂ）、ＥＶＡコポリマー及び架橋剤の含量は、プロピレ
ンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリマーの重量を１０
０％として重量で表される。
【０００８】本発明の別の有利な態様によれば、組成物
（Ｂ）は、１０乃至４９重量％の１種以上のプロピレン
ポリマー及び９０乃至５１重量％の１種以上のＥＶＡコ
ポリマー（その酢酸ビニル含量は１２乃至４０重量％で
ある。）を含み、比μ0.25／μ100 （これらのパラメー
タは、レオゴニオメータを用い１７０℃においてそれぞ
れ０．２５ｓ-1及び１００ｓ-1で測定した剪断粘度を表
す。）が２５より大きく、比μmaxF／μ0.2s（これらの
パラメータは、それぞれ、試料に加えられた張力が最大
のときの伸びの粘度、及び０．２ｓの牽引後に測定され
たそれを表す。いずれの場合も１７０℃において測定し
た。）が５より大きいことを特徴とする。架橋剤の分解
温度（スコーチ温度）は、好ましくはＥＶＡコポリマー
の融解温度より高い。架橋剤の濃度は、活性酸素の百分
率に基づき１０重量％である。異なる濃度の場合には３
つの規則が適用されよう。架橋剤は、実質的には、好ま
しくは2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert-ブチルペルオキシ)
ヘキサン(DHBP)、ジクミルペルオキシド(DCUP)、tert-
ブチルクミルペルオキシド(BCUP)、ジ-tert-ブチルペル
オキシド(DTBP)、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert-ブチルペ
ルオキシ)-3-ヘキシン(DYBP)又は1,3-ジ(2-tert-ブチル
ペルオキシイソプロピル) ベンゼン(DIPP)から選択され
た１種以上の有機ペルオキシドから成るのが有利であ
る。示されている架橋剤の量は、架橋組成物（Ｂ）の調
製中に完全に使用されるとという仮定と符号する。多く
の場合、架橋剤はこの調製中に完全に反応し、その結
果、調製の終了時には組成物（Ｂ）には含まれない。
（Ｂ）は、１０乃至４９重量％の１種以上のプロピレン
ポリマー及び９０乃至５１重量％の１種以上のＥＶＡコ
ポリマー（その酢酸ビニル含量は１２乃至４０重量％で
ある。）を含み、比μ0.25／μ100 （これらのパラメー
タは、レオゴニオメータを用い１７０℃においてそれぞ
れ０．２５ｓ-1及び１００ｓ-1で測定した剪断粘度を表
す。）が２５より大きく、比μmaxF／μ0.2s（これらの
パラメータは、それぞれ、試料に加えられた張力が最大
のときの伸びの粘度、及び０．２ｓの牽引後に測定され
たそれを表す。いずれの場合も１７０℃において測定し
た。）が５より大きいことを特徴とする。架橋剤の分解
温度（スコーチ温度）は、好ましくはＥＶＡコポリマー
の融解温度より高い。架橋剤の濃度は、活性酸素の百分
率に基づき１０重量％である。異なる濃度の場合には３
つの規則が適用されよう。架橋剤は、実質的には、好ま
しくは2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert-ブチルペルオキシ)
ヘキサン(DHBP)、ジクミルペルオキシド(DCUP)、tert-
ブチルクミルペルオキシド(BCUP)、ジ-tert-ブチルペル
オキシド(DTBP)、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert-ブチルペ
ルオキシ)-3-ヘキシン(DYBP)又は1,3-ジ(2-tert-ブチル
ペルオキシイソプロピル) ベンゼン(DIPP)から選択され
た１種以上の有機ペルオキシドから成るのが有利であ
る。示されている架橋剤の量は、架橋組成物（Ｂ）の調
製中に完全に使用されるとという仮定と符号する。多く
の場合、架橋剤はこの調製中に完全に反応し、その結
果、調製の終了時には組成物（Ｂ）には含まれない。
【０００９】ある種の組成物（Ｂ）の高分子成分が、酸
化防止剤のような架橋剤の効果を減少させる添加剤を含
む場合には、あるいは作業条件が、架橋剤が完全には反
応できないような場合、特に架橋組成物（Ｂ）の調製時
間（例えば、押出機を用いる場合には押出機の滞留時
間）が完全な反応に必要な時間より短い場合には、前記
の架橋剤の量は架橋剤の有効な含量が十分であるように
適合させる必要があろう。使用する成分への酸化防止剤
の添加は好ましくは回避されるべきである。架橋剤はそ
れだけでプロピレンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリ
マーへ添加してもよいし、架橋剤と相溶性のキャリヤー
のマスター配合物の形でそれらと混合してもよい。特
に、架橋剤は実質的にポリエチレンからなるキャリヤー
上で使用しうる。架橋剤のための任意のキャリヤーは、
好ましくはプロピレンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポ
リマーの総重量の５％以下である。架橋組成物（Ｂ）
は、その成分の反応押出法により調製するのが有利であ
る。溶融状態の本発明の組成物の成分のプレミックスの
製造（配合）を回避することにより、換言すれば、単一
工程で処理を実施することにより良好な結果が得られ
た。この種の組成物の場合には、反応押出の作業条件に
おいては、いかなる制限も伴わずに２種類のポリマー
（ＥＶＡ−ＰＢ）のマクロラジカルが一緒に反応しうる
と思われる。次いで長い分枝鎖状のＥＶＡ−ＰＢコポリ
マーが形成される。２種類の相溶性のポリマーを相溶化
するにはこの種のコポリマーが理想的である。更に、他
のＥＶＡ上にＥＶＡ分岐が形成され、プロピレンポリマ
ー（ＰＢ）の部分的解重合がおこるであろう。
化防止剤のような架橋剤の効果を減少させる添加剤を含
む場合には、あるいは作業条件が、架橋剤が完全には反
応できないような場合、特に架橋組成物（Ｂ）の調製時
間（例えば、押出機を用いる場合には押出機の滞留時
間）が完全な反応に必要な時間より短い場合には、前記
の架橋剤の量は架橋剤の有効な含量が十分であるように
適合させる必要があろう。使用する成分への酸化防止剤
の添加は好ましくは回避されるべきである。架橋剤はそ
れだけでプロピレンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポリ
マーへ添加してもよいし、架橋剤と相溶性のキャリヤー
のマスター配合物の形でそれらと混合してもよい。特
に、架橋剤は実質的にポリエチレンからなるキャリヤー
上で使用しうる。架橋剤のための任意のキャリヤーは、
好ましくはプロピレンポリマー（ＰＢ）及びＥＶＡコポ
リマーの総重量の５％以下である。架橋組成物（Ｂ）
は、その成分の反応押出法により調製するのが有利であ
る。溶融状態の本発明の組成物の成分のプレミックスの
製造（配合）を回避することにより、換言すれば、単一
工程で処理を実施することにより良好な結果が得られ
た。この種の組成物の場合には、反応押出の作業条件に
おいては、いかなる制限も伴わずに２種類のポリマー
（ＥＶＡ−ＰＢ）のマクロラジカルが一緒に反応しうる
と思われる。次いで長い分枝鎖状のＥＶＡ−ＰＢコポリ
マーが形成される。２種類の相溶性のポリマーを相溶化
するにはこの種のコポリマーが理想的である。更に、他
のＥＶＡ上にＥＶＡ分岐が形成され、プロピレンポリマ
ー（ＰＢ）の部分的解重合がおこるであろう。
【００１０】本発明の組成物を使用することにより得ら
れる製品が熱成形される用途においては、長い分岐の形
成は非常に有利である。この分岐は、線状構造及び高分
子量のポリマー又はその混合物の場合のように高剪断速
度で粘度が増大することなく、低剪断速度における粘弾
性（溶融強度及び熱成形性）を改良させる。したがって
押出適性が確保される。溶融強度が高いという性質の他
に、これらの分岐は高分子間に形成されるからみあいに
よる歪みの硬化に寄与する。この性質は、シートが熱成
形されるときに厚さを一様に保持しうる。したがって、
他の領域より有意に延伸される領域の形成が回避され
る。本発明の組成物は、好ましくは２５重量％以上の架
橋組成物（Ｂ）を含む。更に、４０重量％以下の架橋組
成物（Ｂ）を含むのが有利である。未架橋組成物（Ａ）
は好ましくは５０重量％以上の１種以上のポリオレフィ
ン（ＰＡ）を含む。ポリオレフィン（ＰＡ）は、５０重
量％以上の１種以上のオレフィン、好ましくはプロピレ
ンと、任意に１種以上のその他の少量のコモノマーを含
むポリマーであればいずれでもよい。ポリオレフィン
（ＰＡ）は好ましくは低粘度であり、換言すればそのメ
ルトインデックス（ISO 標準1133-1991 バージョンに従
って測定した。) が３g/10分（２３０℃、２．１６kgの
条件）以上である。更に有利なことには低弾性である。
れる製品が熱成形される用途においては、長い分岐の形
成は非常に有利である。この分岐は、線状構造及び高分
子量のポリマー又はその混合物の場合のように高剪断速
度で粘度が増大することなく、低剪断速度における粘弾
性（溶融強度及び熱成形性）を改良させる。したがって
押出適性が確保される。溶融強度が高いという性質の他
に、これらの分岐は高分子間に形成されるからみあいに
よる歪みの硬化に寄与する。この性質は、シートが熱成
形されるときに厚さを一様に保持しうる。したがって、
他の領域より有意に延伸される領域の形成が回避され
る。本発明の組成物は、好ましくは２５重量％以上の架
橋組成物（Ｂ）を含む。更に、４０重量％以下の架橋組
成物（Ｂ）を含むのが有利である。未架橋組成物（Ａ）
は好ましくは５０重量％以上の１種以上のポリオレフィ
ン（ＰＡ）を含む。ポリオレフィン（ＰＡ）は、５０重
量％以上の１種以上のオレフィン、好ましくはプロピレ
ンと、任意に１種以上のその他の少量のコモノマーを含
むポリマーであればいずれでもよい。ポリオレフィン
（ＰＡ）は好ましくは低粘度であり、換言すればそのメ
ルトインデックス（ISO 標準1133-1991 バージョンに従
って測定した。) が３g/10分（２３０℃、２．１６kgの
条件）以上である。更に有利なことには低弾性である。
【００１１】前述の組成物から製造される製品の高周波
数（ＨＦ）溶接適性を改良することが望ましい場合に
は、組成物（Ａ）が、例えばエチレンと１種以上の極性
モノマーとのコポリマー又はターポリマーのような極性
ポリマーを１種以上含むのが望ましい。このため、好ま
しい別の態様によれば、未架橋組成物（Ａ）は１種以上
のポリオレフィン（ＰＡ）と１種以上のＥＶＡコポリマ
ーを含む。特に好ましくは、１０乃至４９重量％の１種
以上のポリオレフィン（ＰＡ）と、５１乃至９０重量％
の１種以上のＥＶＡが使用される。組成物（Ａ）におい
て１種以上のＥＶＡが使用される場合には、この組成物
中の酢酸ビニルの含量は、組成物（Ａ）の総重量に対し
て１２乃至４０重量％であるべきである。特に好ましい
別の態様によれば、１種以上の架橋剤以外は、組成物
（Ａ）は組成物（Ｂ）と同一の成分をほぼ同一の割合で
（５％以内）含む。この態様は、本発明の組成物のリサ
イクルの見地から非常に有利である。未架橋組成物
（Ａ）が１種以上のポリオレフィン（ＰＡ）と１種以上
のＥＶＡコポリマーを含む場合には、これらのポリマー
は架橋組成物（Ｂ）について前述したようなメルトイン
デックスを有するべきである。前述した実質的な成分の
他に、前述の組成物（Ａ）及び／又は（Ｂ）は、（関係
する組成物の重量又は容量に対して）２５％以下の重量
又は容量の、１種以上の公知の添加剤及び／又は充填剤
を更に任意に含みうる。添加剤の例は難燃剤、ＵＶ安定
剤、滑剤及び顔料である。充填剤の例は炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、セルロースを基剤とする繊維、ガラ
ス繊維等である。
数（ＨＦ）溶接適性を改良することが望ましい場合に
は、組成物（Ａ）が、例えばエチレンと１種以上の極性
モノマーとのコポリマー又はターポリマーのような極性
ポリマーを１種以上含むのが望ましい。このため、好ま
しい別の態様によれば、未架橋組成物（Ａ）は１種以上
のポリオレフィン（ＰＡ）と１種以上のＥＶＡコポリマ
ーを含む。特に好ましくは、１０乃至４９重量％の１種
以上のポリオレフィン（ＰＡ）と、５１乃至９０重量％
の１種以上のＥＶＡが使用される。組成物（Ａ）におい
て１種以上のＥＶＡが使用される場合には、この組成物
中の酢酸ビニルの含量は、組成物（Ａ）の総重量に対し
て１２乃至４０重量％であるべきである。特に好ましい
別の態様によれば、１種以上の架橋剤以外は、組成物
（Ａ）は組成物（Ｂ）と同一の成分をほぼ同一の割合で
（５％以内）含む。この態様は、本発明の組成物のリサ
イクルの見地から非常に有利である。未架橋組成物
（Ａ）が１種以上のポリオレフィン（ＰＡ）と１種以上
のＥＶＡコポリマーを含む場合には、これらのポリマー
は架橋組成物（Ｂ）について前述したようなメルトイン
デックスを有するべきである。前述した実質的な成分の
他に、前述の組成物（Ａ）及び／又は（Ｂ）は、（関係
する組成物の重量又は容量に対して）２５％以下の重量
又は容量の、１種以上の公知の添加剤及び／又は充填剤
を更に任意に含みうる。添加剤の例は難燃剤、ＵＶ安定
剤、滑剤及び顔料である。充填剤の例は炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、セルロースを基剤とする繊維、ガラ
ス繊維等である。
【００１２】本発明は又、前述した組成物から製造した
製品にも関する。これらの製品は、可撓性、熱成形適
性、高周波数溶接適性、燃焼挙動及び優れた高温及び低
温特性に関して、前述の用途の見地から必要とされる性
質全てを示す。これらの製品は、使用するポリマーが自
動車業界において一般的に使用されるその他のポリマー
と良好な相溶性を示すため容易にリサイクルできる。本
発明は又、フォームの形、特に相対密度が０．０５乃至
０．５であるフォームの形の前述の製品に関する。又、
好ましくは前述の組成物から製造されたフォームシート
に関する。“シート”という用語は、その他の寸法に関
しては低い、実質的に一様な厚さ（一般的にmmのオーダ
ーの厚さ）の製品を意味する。これらのフォームシート
の製造には、平坦なダイを具備する押出機を用いるのが
便利である。そのようなシートは、押出又はその後の製
造の後インラインでするか否かに関係なく、１種以上の
あらゆる種類のその他のシートと有利に積層しうる。本
発明の組成物からフォームを製造するには、例えば、窒
素、ＣＯ2 、アルカン（プロパン、ブタン、ペンタン
等）又はある種のフッ素化ガス（ＨＣＦＣ、ＨＦＣ等）
のような気体をその加工時に（例えば押出機中）溶融状
態の組成物に注入するか、又はその加工前又は加工中
に、前記組成物が加工されるときに放出しうる１種以上
の添加剤を組成物に均質混合するような、いずれかの公
知の技術を使用しうる。特にその加工前又は加工中に、
アゾジカルボンアミド又はその誘導体の一、ＯＢＳＨ、
ＴＳＳ、重炭酸ナトリウム、くえん酸等のような１種以
上の発泡剤を、好ましくはポリマーの重量に対して１乃
至２０重量％均質混合することが可能である。その加工
前又は加工中に、炭酸カルシウム又はタルクのような１
種以上の核剤を、好ましくはポリマーの重量に対して
０．１乃至１０重量％均質混合することも可能である。
製品にも関する。これらの製品は、可撓性、熱成形適
性、高周波数溶接適性、燃焼挙動及び優れた高温及び低
温特性に関して、前述の用途の見地から必要とされる性
質全てを示す。これらの製品は、使用するポリマーが自
動車業界において一般的に使用されるその他のポリマー
と良好な相溶性を示すため容易にリサイクルできる。本
発明は又、フォームの形、特に相対密度が０．０５乃至
０．５であるフォームの形の前述の製品に関する。又、
好ましくは前述の組成物から製造されたフォームシート
に関する。“シート”という用語は、その他の寸法に関
しては低い、実質的に一様な厚さ（一般的にmmのオーダ
ーの厚さ）の製品を意味する。これらのフォームシート
の製造には、平坦なダイを具備する押出機を用いるのが
便利である。そのようなシートは、押出又はその後の製
造の後インラインでするか否かに関係なく、１種以上の
あらゆる種類のその他のシートと有利に積層しうる。本
発明の組成物からフォームを製造するには、例えば、窒
素、ＣＯ2 、アルカン（プロパン、ブタン、ペンタン
等）又はある種のフッ素化ガス（ＨＣＦＣ、ＨＦＣ等）
のような気体をその加工時に（例えば押出機中）溶融状
態の組成物に注入するか、又はその加工前又は加工中
に、前記組成物が加工されるときに放出しうる１種以上
の添加剤を組成物に均質混合するような、いずれかの公
知の技術を使用しうる。特にその加工前又は加工中に、
アゾジカルボンアミド又はその誘導体の一、ＯＢＳＨ、
ＴＳＳ、重炭酸ナトリウム、くえん酸等のような１種以
上の発泡剤を、好ましくはポリマーの重量に対して１乃
至２０重量％均質混合することが可能である。その加工
前又は加工中に、炭酸カルシウム又はタルクのような１
種以上の核剤を、好ましくはポリマーの重量に対して
０．１乃至１０重量％均質混合することも可能である。
【００１３】本発明の組成物により製造されたフォーム
は、フォーム及び表面シートのような層を含む多層製品
の製造に有利に使用しうる。この表面シートは、好まし
くは架橋組成物（Ｂ）を調製するのと同じようにして製
造する。特に好ましくは、表面シートはフォーム組成物
（Ｂ）と同一の成分を含む。これらの成分は組成物
（Ｂ）とほぼ同一の割合で（５％以内）存在するのが有
利である。この態様は、これらの多層製品のリサイクル
の見地から非常に有利である。本発明の利点の一は、そ
の主題を形成する組成物が同時にフォーム及びシートの
製造に適し、したがってフォーム及びシートを含む多層
製品の製造に適するということである。これらの製品
は、それらの種々の成分（表面シート、フォーム組成物
（Ａ）、フォーム組成物（Ｂ））が大きな化学的親和性
を有し、かつ架橋成分の架橋が一般的に限定された程度
であるために非常に容易にリサイクルしうる。本発明の
組成物は特に、例えば、ダッシュボード、ドア、内壁等
のような、陸上の自動車、海上の船又は航空機の内部装
飾品のためのシートの製造に使用しうる。このため、本
発明の別の主題は、自動車の内部装飾品のための製品、
特にシートの製造における前述の組成物の用途に関す
る。
は、フォーム及び表面シートのような層を含む多層製品
の製造に有利に使用しうる。この表面シートは、好まし
くは架橋組成物（Ｂ）を調製するのと同じようにして製
造する。特に好ましくは、表面シートはフォーム組成物
（Ｂ）と同一の成分を含む。これらの成分は組成物
（Ｂ）とほぼ同一の割合で（５％以内）存在するのが有
利である。この態様は、これらの多層製品のリサイクル
の見地から非常に有利である。本発明の利点の一は、そ
の主題を形成する組成物が同時にフォーム及びシートの
製造に適し、したがってフォーム及びシートを含む多層
製品の製造に適するということである。これらの製品
は、それらの種々の成分（表面シート、フォーム組成物
（Ａ）、フォーム組成物（Ｂ））が大きな化学的親和性
を有し、かつ架橋成分の架橋が一般的に限定された程度
であるために非常に容易にリサイクルしうる。本発明の
組成物は特に、例えば、ダッシュボード、ドア、内壁等
のような、陸上の自動車、海上の船又は航空機の内部装
飾品のためのシートの製造に使用しうる。このため、本
発明の別の主題は、自動車の内部装飾品のための製品、
特にシートの製造における前述の組成物の用途に関す
る。
【００１４】前述の本発明の組成物の調製においては、
組成物（Ａ）の任意の異なる成分は必ずしも、例えば押
出機で予め溶融及び混合し、次いで再び固化する必要は
ない。組成物（Ａ）の種々の成分と予め調製した架橋組
成物（Ｂ）を混合し、次いで全体を溶融して、例えばシ
ートのような最終製品に変換することも全く可能であ
る。更に、本発明は又、 ｉ）組成物（Ａ）及び（Ｂ）の混合物を加圧下で溶融
し、 ｉｉ）１種以上のガスを加圧下でそれに注入し、かつ ｉｉｉ）ガスを含む混合物（Ａ）／（Ｂ）を押し出され
た混合物の膨張を引き起こすような条件下で押し出す、
前述のようなフォームの形の製品を製造する方法にも関
する。部分的に架橋したフォームの製造に関する従来の
方法に対し、本発明においては架橋、特に反応押出工程
が含まれず（架橋は、架橋組成物（Ｂ）の調製中に予め
起こる。）、工業的見地から有利である。押出条件は好
ましくは以下のとおりである。押出機の種々のセクショ
ンの温度は、ほぼガスが注入されるあたりで最高温度と
なるベル型分布にしたがって調整する。平坦なダイを具
備する押出機を特に使用しうる。更に、外部層には発泡
剤がない円形多層ダイを使用することが可能である。次
いで、得られたスリーブをスリットしてシートにすれば
十分である。
組成物（Ａ）の任意の異なる成分は必ずしも、例えば押
出機で予め溶融及び混合し、次いで再び固化する必要は
ない。組成物（Ａ）の種々の成分と予め調製した架橋組
成物（Ｂ）を混合し、次いで全体を溶融して、例えばシ
ートのような最終製品に変換することも全く可能であ
る。更に、本発明は又、 ｉ）組成物（Ａ）及び（Ｂ）の混合物を加圧下で溶融
し、 ｉｉ）１種以上のガスを加圧下でそれに注入し、かつ ｉｉｉ）ガスを含む混合物（Ａ）／（Ｂ）を押し出され
た混合物の膨張を引き起こすような条件下で押し出す、
前述のようなフォームの形の製品を製造する方法にも関
する。部分的に架橋したフォームの製造に関する従来の
方法に対し、本発明においては架橋、特に反応押出工程
が含まれず（架橋は、架橋組成物（Ｂ）の調製中に予め
起こる。）、工業的見地から有利である。押出条件は好
ましくは以下のとおりである。押出機の種々のセクショ
ンの温度は、ほぼガスが注入されるあたりで最高温度と
なるベル型分布にしたがって調整する。平坦なダイを具
備する押出機を特に使用しうる。更に、外部層には発泡
剤がない円形多層ダイを使用することが可能である。次
いで、得られたスリーブをスリットしてシートにすれば
十分である。
【００１５】
【実施例】実施例 以下の実施例は、いかなる制限も伴わずに本発明及びそ
の利点を説明する。実施例１は本発明によるものであ
り、実施例２Ｒは比較のためのものである。全ての割合
は重量である。実施例１ Clextral（登録商標）BC 21 二軸スクリュー押出機によ
り以下の混合物を配合する。７０％の顆粒状のEscorene
（登録商標）UL00328 タイプのＥＶＡ、３０％の綿毛状
のSolvay Eltex（登録商標）P RF 110 PP 、及び架橋剤
として、１phr(すなわち、ＥＶＡ及びＰＰの総重量に対
して１％）の、ポリエチレンの綿毛に５００ppm のＤＨ
ＢＰを吸着させたマスター配合物。押出機の出口に位置
する孔を有するダイ（ダイ温度≒２２０℃）により切断
して顆粒を製造するレースを形成しうる。押出機は３０
０回／分で回転し、総押出量は１０kg/hである。押出機
内における平均滞留時間は２５秒であると推定される。
これらの架橋組成物（Ｂ）の顆粒を以下の成分（組成物
（Ａ）を形成する成分）と混合する。７０％の前述のも
のと同一のＥＶＡ、３０％のHifax （登録商標）CA10A
PP、及び２phr の、９０％のポリプロピレンと１０％の
タルクを含むマスター配合物。混合物（Ａ）：（Ｂ）の
重量比は７０：３０であった。
の利点を説明する。実施例１は本発明によるものであ
り、実施例２Ｒは比較のためのものである。全ての割合
は重量である。実施例１ Clextral（登録商標）BC 21 二軸スクリュー押出機によ
り以下の混合物を配合する。７０％の顆粒状のEscorene
（登録商標）UL00328 タイプのＥＶＡ、３０％の綿毛状
のSolvay Eltex（登録商標）P RF 110 PP 、及び架橋剤
として、１phr(すなわち、ＥＶＡ及びＰＰの総重量に対
して１％）の、ポリエチレンの綿毛に５００ppm のＤＨ
ＢＰを吸着させたマスター配合物。押出機の出口に位置
する孔を有するダイ（ダイ温度≒２２０℃）により切断
して顆粒を製造するレースを形成しうる。押出機は３０
０回／分で回転し、総押出量は１０kg/hである。押出機
内における平均滞留時間は２５秒であると推定される。
これらの架橋組成物（Ｂ）の顆粒を以下の成分（組成物
（Ａ）を形成する成分）と混合する。７０％の前述のも
のと同一のＥＶＡ、３０％のHifax （登録商標）CA10A
PP、及び２phr の、９０％のポリプロピレンと１０％の
タルクを含むマスター配合物。混合物（Ａ）：（Ｂ）の
重量比は７０：３０であった。
【００１６】このようにして得られた混合物を別の押出
機に導入し、ここで溶融及び均質化する。更に、予備加
熱することなく、所望のフォーム密度の関数として調整
された流量で、溶融混合物（Ａ）／（Ｂ）に加圧下で窒
素を注入する。ガスはこの混合物内で溶解し、その温度
は押出機の排出部に向かって一様に低下する（供給ホッ
パーから、押出機の温度分布はまず１７０℃から２２０
℃に上昇し、ダイにおいて１７０℃に戻る。）。次いで
プラスチックを、フォームの所望の性質（特にその表面
の外観）にしたがって形状及び温度の調節を慎重に選択
した（その形状は特にダイの出口付近で圧力降下が最大
となるのに適するようにし、熱の調節は非常に正確かつ
一様にする。）環状ダイでシートの形に押し出す。この
ようにして押し出されたシートを、ダイから出るとすぐ
に延伸する。このようにして、相対密度が０．２乃至
０．５で可撓性が３５Ｄより低いフォームが製造され
た。比較例２Ｒ−架橋組成物不在 架橋組成物（Ｂ）の不在下で前述の実施例を繰り返す
と、低密度及び均質な構造（すなわち同様な寸法の気泡
を示す。）のフォームシートは満足には得られない。こ
れらのフォームシートの表面の外観及び性質（特に延伸
性）は特に自動車業界において使用するのに不適当であ
る。
機に導入し、ここで溶融及び均質化する。更に、予備加
熱することなく、所望のフォーム密度の関数として調整
された流量で、溶融混合物（Ａ）／（Ｂ）に加圧下で窒
素を注入する。ガスはこの混合物内で溶解し、その温度
は押出機の排出部に向かって一様に低下する（供給ホッ
パーから、押出機の温度分布はまず１７０℃から２２０
℃に上昇し、ダイにおいて１７０℃に戻る。）。次いで
プラスチックを、フォームの所望の性質（特にその表面
の外観）にしたがって形状及び温度の調節を慎重に選択
した（その形状は特にダイの出口付近で圧力降下が最大
となるのに適するようにし、熱の調節は非常に正確かつ
一様にする。）環状ダイでシートの形に押し出す。この
ようにして押し出されたシートを、ダイから出るとすぐ
に延伸する。このようにして、相対密度が０．２乃至
０．５で可撓性が３５Ｄより低いフォームが製造され
た。比較例２Ｒ−架橋組成物不在 架橋組成物（Ｂ）の不在下で前述の実施例を繰り返す
と、低密度及び均質な構造（すなわち同様な寸法の気泡
を示す。）のフォームシートは満足には得られない。こ
れらのフォームシートの表面の外観及び性質（特に延伸
性）は特に自動車業界において使用するのに不適当であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｌ 31/04 Ｃ０８Ｌ 31/04 Ｓ
Claims (10)
- 【請求項１】 ｉ）４０乃至８０重量％の、１種以上の
ポリオレフィン（ＰＡ）を含む１種以上の未架橋組成物
（Ａ）、及び ｉｉ）６０乃至２０重量％の、１種以上のプロピレンポ
リマー（ＰＢ）と１種以上のエチレン−酢酸ビニル（Ｅ
ＶＡ）コポリマーを含む１種以上の架橋組成物（Ｂ）を
含む組成物。 - 【請求項２】 前記架橋組成物（Ｂ）が、１０乃至４９
重量％の１種以上のプロピレンポリマーと、９０乃至５
１重量％の１種以上のエチレン−酢酸ビニルコポリマー
を含む請求項１記載の組成物。 - 【請求項３】 前記架橋組成物（Ｂ）に使用される前記
プロピレンポリマー（ＰＢ）のメルトインデックス（Ｍ
ＦＩ）が４g/10分未満である請求項１又は２記載の組成
物。 - 【請求項４】 前記架橋組成物（Ｂ）が、１種以上のプ
ロピレンポリマー（ＰＢ）、１種以上のＥＶＡコポリマ
ー、１００乃至１５００重量ppm の１種以上の架橋剤を
加工することにより予め調製される請求項１乃至３のい
ずれかに記載の組成物。 - 【請求項５】 前記架橋組成物（Ｂ）のＥＶＡコポリマ
ーの酢酸ビニル含量が１２乃至４０重量％である請求項
１乃至４のいずれかに記載の組成物。 - 【請求項６】 前記架橋剤が実質的に１種以上の有機ペ
ルオキシドから成る請求項４記載の組成物。 - 【請求項７】 前記未架橋組成物（Ａ）が１種以上のポ
リオレフィン（ＰＡ）と１種以上のＥＶＡコポリマーを
含む請求項１乃至６のいずれかに記載の組成物。 - 【請求項８】 請求項１乃至７のいずれかに記載の組成
物から製造された製品。 - 【請求項９】 請求項１乃至７のいずれかに記載の組成
物から製造されたフォームシート。 - 【請求項１０】 ｉ）組成物（Ａ）及び（Ｂ）の混合物
を加圧下で溶融し、 ｉｉ）１種以上のガスを加圧下でそれに注入し、かつ ｉｉｉ）ガスを含む混合物（Ａ）／（Ｂ）を押し出され
た混合物の膨張を引き起こすような条件下で押し出す、
請求項１乃至７のいずれかに記載の組成物からフォーム
の形の製造を製造する方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| BE9600602A BE1010400A3 (fr) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | Composition a base de polyolefines et de copolymere ethylene-acetate de vinyle. |
| BE09600602 | 1996-07-02 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10139943A true JPH10139943A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=3889855
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9177041A Pending JPH10139943A (ja) | 1996-07-02 | 1997-07-02 | ポリオレフィン及びエチレン−酢酸ビニルコポリマーを基剤とする組成物 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6258862B1 (ja) |
| EP (1) | EP0816427B1 (ja) |
| JP (1) | JPH10139943A (ja) |
| BE (1) | BE1010400A3 (ja) |
| DE (1) | DE69707765D1 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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