JPH10138658A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体の製造方法

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JPH10138658A
JPH10138658A JP29627996A JP29627996A JPH10138658A JP H10138658 A JPH10138658 A JP H10138658A JP 29627996 A JP29627996 A JP 29627996A JP 29627996 A JP29627996 A JP 29627996A JP H10138658 A JPH10138658 A JP H10138658A
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Takahiro Mori
孝博 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたボールペン適性を有し、且つ耐摩耗性
が優れた平版印刷版用支持体の製造方法の提供。 【解決手段】 (a)アルミニウム支持体表面を酸性電
解液中で電解粗面化処理を行い、アルカリで表面を溶解
処理し、酸性水溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化
処理を行う平版印刷版用支持体の製造方法において、水
洗水中に含まれる1価の酸及び/又はナトリウムイオン
の濃度を0〜100ppmの範囲に調整することを特徴
とする平版印刷版用支持体の製造方法。 (b)アルミニウム支持体表面を酸性電解液中で電解粗
面化処理を行い、アルカリで表面を溶解処理し、酸性水
溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化処理を行う平版
印刷版用支持体の製造方法において、水洗時のアルミニ
ウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値が2V以下とな
るよう調整することを特徴とする平版印刷版用支持体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版に関し、
詳しくはボールペン適性及び耐摩耗性に優れた平版印刷
版用支持体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版に用いられているア
ルミニウム支持体は、アルミニウム板に機械的粗面化や
電解粗面化或いは両者を組み合わせた粗面化処理を施し
た後、酸またはアルカリなどの水溶液でエッチング処理
及び中和を行い、さらに陽極酸化処理を施してから所望
により親水化処理を施して製造されている。このように
して得られたアルミニウム支持体上に感光層を設けるこ
とにより感光性平版印刷版が製造されている。
【0003】感光性平版印刷版は、通常、像露光、現
像、修正、ガム引き工程を経て平版印刷版とされ、これ
を印刷機に取り付けて印刷する。
【0004】この像露光において複数の原稿フィルムを
位置を変えて次々と焼き付けする所謂、多面焼き付けを
行う際、原稿フィルム間の位置合わせのため原稿の位置
を感光層上にマークすることがあるが、このマークのた
めの筆記用具として通常用いられるのは油性ボールペン
である。マークした箇所が非画像部である場合、そのま
ま現像すると非画像部の感光層は溶解除去されて油性ボ
ールペンでのマークが砂目上に残り、印刷時にインキが
付着してマーク跡が印刷物に再現してしまうという故障
が生じる。従ってこのようなことが起こらない感光性平
版印刷版、即ち優れたボールペン適性を有する感光性平
版印刷版が強く望まれていた。
【0005】従来より、性能向上のためにアルミニウム
支持体表面に種々の処理を施す技術が数多く提案されて
いる。しかしながら優れたボールペン適性を有し、且
つ、印刷板としての耐摩耗性の両立をなし得る技術の開
示はなく、更なる改良が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、ボールペン適性と耐摩耗性の両立を成し得る感光性
平版印刷版用の支持体の製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は以
下の本発明により解決された。
【0008】(1)アルミニウム支持体表面を酸性電解
液中で電解粗面化処理を行い、アルカリで表面を溶解処
理し、酸性水溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化処
理を行う平版印刷版用支持体の製造方法において、水洗
水中に含まれる1価の酸及び/又はナトリウムイオンの
濃度を0〜100ppmの範囲に調整することを特徴と
する平版印刷版用支持体の製造方法。
【0009】(2)上記の中和後の水洗を複数回に分け
て行い、最終回の水洗水中に含まれる1価の酸及び/又
はナトリウムイオンの濃度を0〜100ppmの範囲に
調整することを特徴とする(1)項記載の平版印刷版用
支持体の製造方法。
【0010】(3)アルミニウム支持体表面を酸性電解
液中で電解粗面化処理を行い、アルカリで表面を溶解処
理し、酸性水溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化処
理を行う平版印刷版用支持体の製造方法において、水洗
時のアルミニウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値が
2V以下となるよう調整することを特徴とする平版印刷
版用支持体の製造方法。
【0011】(4)上記の中和後の水洗において、水洗
時のアルミニウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値
が、2V以下となるよう調整することを特徴とする上記
(1)又は(2)項に記載の平版印刷版用支持体の製造
方法。
【0012】以下、本発明を詳述する。
【0013】本発明では、アルミニウム支持体の陽極酸
化処理前に行われる水洗工程(以下、単に水洗ともい
う)に於いて、水洗水中に含まれる1価の酸及び/又は
ナトリウムイオンの濃度を0〜100ppmの範囲に調
整することを特徴とする。
【0014】1価の酸及び/又はナトリウムイオンの濃
度を調整する方法としては、水洗水を更新する頻度や量
を変えたり、アルミニウム支持体の処理量に応じて未使
用の水洗水を一定量補充して調整する方法或いは水洗水
中にこれらのイオンを添加する方法などが挙げられる。
【0015】好ましい方法としては、1価の酸やナトリ
ウムイオンは、水洗以前の工程でアルミニウム板に付着
して水洗水に持ち込まれるため、未使用の脱イオン水を
補給し、補給した量に見合った水洗水を廃出することに
より水洗水中の1価の酸のイオンやナトリウムイオン濃
度を一定に保つことができる。水洗水中にイオンを添加
する場合は、塩化ナトリウムや硝酸ナトリウムなどの塩
の形で添加されるが、特に塩化ナトリウムが適してい
る。
【0016】ここで水洗水中に含まれる1価の酸のイオ
ンとしては例えば塩素イオン、硝酸イオン、フッ素イオ
ン、カルボン酸イオンなどが挙げれられ、具体的には塩
酸、硝酸、フッ酸、酢酸及びこれらの塩などで、より好
ましくは塩素イオン、カルボン酸イオンである。
【0017】ナトリウムイオンとしては具体的には、水
酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、リ
ン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0018】これら化合物の水洗水中に含まれるイオン
濃度を0〜100ppmの範囲に調整することであり、
より好ましくは0〜50ppmの範囲に調整するのが好
ましい。
【0019】本発明に於ける上記の水洗は複数回行って
もよく、好ましくは1〜5回である。
【0020】本発明に用いる水洗水としては、純水、水
道水、本発明以外の水洗工程での使用済み水の他に、ア
ルミニウム支持体の表面処理工程から排出されるアルカ
リ性廃液あるいは酸性廃液から再生された水を使用する
ことができる。
【0021】本発明では、上記の水洗工程に於いて、水
洗時のアルミニウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値
が2V以下となるよう調整される。好ましい電位差の絶
対値としては0〜0.5Vにて本発明の目的を良好に奏
する。
【0022】これより大きい電位差では平版印刷版用支
持体の耐摩耗性が優れないことが判明した。
【0023】電位差の絶対値が2V以下になるように調
整する方法としては、任意でよいが例えば水洗槽に絶縁
板を接続し、アースする方法が挙げられる。
【0024】本発明の支持体の製造方法に使用できるア
ルミニウム支持体としては、純アルミニウム及びアルミ
ニウム合金よりなる支持体が含まれる。アルミニウム合
金としては種々のものが使用でき、例えば珪素、銅、マ
ンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、
ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニ
ウムの合金が用いられる。
【0025】アルミニウム支持体は粗面化に先立ってア
ルミニウム表面の油脂、錆、ごみなどを除去するために
脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、ト
リクレン、シンナー等による溶剤脱脂、ケロシン、トリ
エタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂
処理等が用いられる。また、上記脱脂処理のみでは除去
されない汚れや自然酸化皮膜を除去するために、苛性ソ
ーダ等のアルカリ水溶液を用いることもできる。
【0026】脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液
を用いた場合、支持体の表面にはスマットが生成するの
で、この場合には燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、
あるいはそれらの混酸に浸漬してデスマット処理を施す
ことが好ましい。
【0027】このような脱脂処理に先だって、機械的粗
面化が行われてもよい。機械的粗面化法は特に限定され
ないが、ブラシ研磨、ホーニング研磨が好ましい。ブラ
シ研磨では、例えば毛径0.2〜1mmのブラシ毛を植
毛した円筒状ブラシを回転し、接触面に研磨材を水に分
散させたスラリーを供給しながら支持体表面に押しつけ
て粗面化を行う。ホーニング研磨では、研磨材を水に分
散させたスラリーをノズルより圧力をかけ射出し、支持
体表面に斜めから衝突させて粗面化を行う。
【0028】さらに、あらかじめ粗面化されたシートを
支持体表面に張り合わせ、圧力をかけて粗面パターンを
転写することにより機械的粗面化を行うこともできる。
【0029】デスマット処理を行った後、アルミニウム
支持体の表面は酸性電解液中で交流電流を用いて電解粗
面化される。この時の電解液としては塩酸、硝酸等が用
いられるが、塩酸がより好ましい。電解液には必要に応
じて硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、
クロム酸、ホウ酸、酢酸、蓚酸等を加えることができ
る。
【0030】電解粗面化処理に関しては、例えば特公昭
48−28123号、英国特許896563号、特開昭
53−67507号、特願平8−151036号などに
記載されており、本発明においてはこれらの方法を用い
ることができるが、特願平8−151036号の方法が
より好ましい。
【0031】電気化学的粗面化において印加される電圧
は、1〜50Vが好ましく、5〜30Vが更に好まし
い。電流密度は10〜200A/dm2が好ましく、2
0〜150A/dm2が更に好ましい。電気量は100
〜2000C/dm2、好ましくは200〜1500C
/dm2でよく、より好ましくは200〜1000C/
dm2である。温度は10〜50℃が好ましく、15〜
45℃が更に好ましい。
【0032】電解に使用する電流波形は正弦波、矩形
波、台形波、のこぎり波等求める粗面化形状により適宜
選択されるが、特に正弦波が好ましい。
【0033】電解粗面化処理された支持体は、表面のス
マット等を取り除いたり粗面のピット形状をコントロー
ルするなどのためにアルカリの水溶液に浸漬して表面を
エッチングされる。アルカリ剤としては例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等が含まれる。これらアル
カリ水溶液としては0.05〜40%水溶液を用い、2
0〜90℃の液温で5秒〜5分処理する。
【0034】アルカリの水溶液で表面をエッチングした
後に、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれ
らの混酸に浸漬し中和処理を施す。中和処理後に陽極酸
化処理を行う場合は、中和に使用する酸の種類を陽極酸
化処理に使用する酸と同じにすることが特に好ましい。
【0035】本発明では中和処理に引き続いて水洗が行
われ、その後さらに陽極酸化処理が行われる。陽極酸化
処理に用いられる電解液としては多孔質酸化皮膜を形成
するものならばいかなるものでも使用でき、一般には硫
酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、スルファミン酸、ベンゼン
スルホン酸等あるいはこれらの2種類以上を組み合わせ
た混酸が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電
解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一
般的には電解液の濃度が1〜80重量%、温度5〜70
℃、電流密度1〜60A/dm2、電圧1〜100V、
電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましいの
は硫酸法で、通常直流電流で処理が行われるが、交流を
用いることもできる。
【0036】硫酸の濃度は10〜50重量%、温度20
〜50℃、電流密度1〜20A/dm2で10秒〜5分
間電解処理されるのが好ましい。電解液中にはアルミニ
ウムイオンが含まれている方が好ましい。
【0037】陽極酸化処理されたアルミニウム支持体
は、必要に応じ封孔処理を施してもよい。封孔処理は熱
水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重
クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウ
ム塩処理等の公知の方法を用いて行うことができる。封
孔処理されたアルミニウム支持体には、次いで親水性層
を設けてもよい。親水性層の形成には、米国特許3,1
81,461号に記載のアルカリ金属珪酸塩、米国特許
1,860,426号記載の親水性セルロース、特公平
6−94234号、同6−2436号などに記載のアミ
ノ酸及びその塩、或いは特公平5−32238号記載の
水酸基を有するアミン類及びその塩、特開昭62−19
494号記載の燐酸塩、同59−101651号記載の
スルホ基を有するモノマー単位を含む高分子化合物等を
用いることができる。
【0038】更に本発明の支持体には、感光性平版印刷
版を重ねたときの感光層への擦り傷を防ぐために、また
は現像時、現像液中へのアルミニウム成分の溶出を防ぐ
ために例えば特開昭50−151136号、同57−6
3293号、同60−73538号、同61−6786
3号、特開平6−35174号、同8−240914号
等に記載されている支持体裏面に保護層を設ける処理を
行うことができる。
【0039】本発明により製造した平版印刷版用支持体
上に、公知の感光性組成物からなる感光層を設けて感光
性平版印刷版材料とすることができる。感光性組成物と
しては、特願平8−151036号、同7−23144
4号に記載のものが好ましい。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明の態様はこれに限定されるものではない。
【0041】実施例1 〈支持体Aの作成〉厚さ0.3mmのアルミニウム板
(材質1050、調質H16)を85℃に保たれた10
%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、10秒間、脱脂
処理を行った後、水洗した。この脱脂したアルミニウム
板を25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に15秒間浸
漬し、中和処理した後、水洗した。
【0042】次いでこのアルミニウム板を1%の塩酸水
溶液中において、温度30℃、電流密度100A/dm
2の条件で交流電流により60秒間電解粗面化した後、
50℃に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液中に15
秒間、浸漬し、さらに水洗した。
【0043】次いで25℃に保たれた10%硫酸水溶液
中に10秒間浸漬し、中和処理した後、水洗した。ここ
で中和処理後の水洗水中に含まれる1価の酸及び/又は
ナトリウムイオンの濃度を下記の表1に記載のように変
化させた。又、このとき水洗槽に必要に応じて絶縁板を
取り付けてアースし、アルミニウム支持体と水洗槽との
電位を測定してその差を算出し、表1に示した。
【0044】その後、20%硫酸水溶液中で温度25
℃、電流密度2A/dm2の条件で1分間陽極酸化処理
を行った後、30℃に保たれた処理液中に10秒間浸漬
し、乾燥して支持体Aを得た。
【0045】〈支持体Bの作成〉1%の塩酸水溶液によ
る電解粗面化を、1%の硝酸水溶液による電解粗面化に
変えた以外は上記支持体Aと同様に処理して支持体Bを
得た。
【0046】〈支持体Cの作成〉厚さ0.3mmのアル
ミニウム板(材質1050、調質H16)をナイロンブ
ラシとアルミナ(#800)−水懸濁液を用いて粗面化
し、(Ra=0.4μm)水洗後、70℃に保たれた1
0%水酸化ナトリウム水溶液中に10秒間、浸漬し、次
いで25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に10秒間浸
漬した後、水洗した。次いで1%の塩酸水溶液中におい
て、温度30℃、電流密度100A/dm2の条件で交
流電流により60秒間電解粗面化した。その後、50℃
に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液中に15秒間、
浸漬した後、水洗した。
【0047】次いで25℃に保たれた10%硫酸水溶液
中に10秒間浸漬し中和処理した後、水洗した。ここで
中和処理後の水洗水中の1価の酸イオン及びナトリウム
イオンの濃度を表1に示すように変化させた。またこの
とき水洗槽に必要に応じて絶縁板を取り付けてアース
し、アルミニウム支持体と水洗槽との電位を測定してそ
の差を算出し表1に示した。
【0048】その後、20%硫酸水溶液中で温度25
℃、電流密度2A/dm2の条件で1分間陽極酸化処理
を行った後、水洗、乾燥して支持体Cを得た。
【0049】〈支持体Dの作成〉1%の塩酸水溶液によ
る電解粗面化を、1%の硝酸水溶液による電解粗面化に
変えた以外は上記支持体Cと同様に処理して支持体Dを
得た。
【0050】〈支持体Eの作成〉支持体Cの作成方法に
おいて、中和処理後の水洗を2回に分けて行い、且つ、
それぞれの水洗水の1価の酸イオン及びナトリウムイオ
ン濃度を表2のように変化させ、また、水洗槽には必要
に応じて絶縁板を取り付けてアースした以外は上記支持
体Cと同様に処理して支持体Eを得た。
【0051】次に、これらの支持体上に下記組成の感光
性組成物塗布液をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃
で乾燥し感光性平版印刷板を得た。このとき感光性組成
物の乾燥後の塗布重量は1.8g/m2であった。
【0052】 感光性組成物 ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が 10/54/36でMwが4000) 6.70g ピロガロールアセトン樹脂(Mw:3000)とo−ナフトキノンジアジド −5−スルホニルクロリドの縮合物(エステル化率30%) 1.50g ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(日本食品加工(株)製) 0.15g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−S− トリアジン 0.15g FC−430(住友3M(株)製) 0.03g cis−1、2シクロヘキサンジカルボン酸 0.02g メチルセロソルブ 100ml 得られたそれぞれの感光性平版印刷版を、光源として4
kWメタルハライドランプを使用し、8mW/cm2
60秒照射した。次いでSiO2/Na2Oの比が1.7
4の珪酸ナトリウムの5.26%水溶液(pH=12.
7)で現像した。次いで充分に水洗し、非画線部のボー
ルペン適性と耐摩耗性の評価を行った。評価方法は下記
の通りである。
【0053】〈非画線部の耐摩耗性〉得られた感光性平
版印刷版をNUS−ISO−1型摩耗試験機(スガ試験
機(株)製)を用いて非画線部をアルミナ研磨紙で40
0回往復した後、表面を目視で観察し下記の4段階に評
価した。
【0054】 ◎:非画線部表面が摩耗していない ○:殆ど摩耗していない △:僅かに摩耗している ×:摩耗している 〈ボールペン適性〉得られた感光性平版印刷版にトンボ
描画機にてトンボを描いた後、印刷版全面を4kWメタ
ルハライドランプを光源として8mW/cm2で60秒
間露光する。
【0055】次いで、その直後に前述の条件で現像し、
パイロットのボールペンのインキの砂目上での残り具合
によりボールペン適性を下記の3段階で評価した。
【0056】 ○:残りなし △:部分的にインキが残る ×:目視で明らかにインキが認められる 得られた結果を下記の表1及び表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】表から明らかなように本発明の試料は、優
れたボールペン適性を有し、且つ非画線部の耐摩耗性が
比較試料に比して極めて優れることが分かる。
【0060】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によれば
ボールペン適性と非画線部の耐摩耗性が優れた平版印刷
板用支持体の製造方法が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25F 3/04 C25F 3/04 A // G03F 7/00 503 G03F 7/00 503 7/09 501 7/09 501

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体表面を酸性電解液中
    で電解粗面化処理を行い、アルカリで表面を溶解処理
    し、酸性水溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化処理
    を行う平版印刷版用支持体の製造方法において、水洗水
    中に含まれる1価の酸及び/又はナトリウムイオンの濃
    度を0〜100ppmの範囲に調整することを特徴とす
    る平版印刷版用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記の中和後の水洗を複数回に分けて行
    い、最終回の水洗水中に含まれる1価の酸及び/又はナ
    トリウムイオンの濃度を0〜100ppmの範囲に調整
    することを特徴とする請求項1記載の平版印刷版用支持
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム支持体表面を酸性電解液中
    で電解粗面化処理を行い、アルカリで表面を溶解処理
    し、酸性水溶液で中和後、水洗し、さらに陽極酸化処理
    を行う平版印刷版用支持体の製造方法において、水洗時
    のアルミニウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値が2
    V以下となるよう調整することを特徴とする平版印刷版
    用支持体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記の中和後の水洗において、水洗時の
    アルミニウム支持体と水洗槽との電位差の絶対値が、2
    V以下となるよう調整することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の平版印刷版用支持体の製造方法。
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