JP3068309B2 - 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版用アルミニ
ウム支持体の製造方法に関し、さらに詳しくは保水性に
優れた表面を有し、しかも該支持体上に設けられる感光
層との密着性が良好で、耐刷性に優れた平版印刷版用ア
ルミニウム支持体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平版印刷版用支持体としてはアル
ミニウム板が広く使用されており、このアルミニウム板
においては、感光層との密着性を良好にし、非画線部に
保水性を与えるために、その表面を研磨(エッチング、
砂目立て、あるいは粗面化ともいう。)するのが一般的
である。
【0003】アルミニウム板を研磨する方法としては、
ボール研磨やブラシ研磨などの機械的研磨方法、塩酸や
硝酸あるいはこれらを主体として含む電解液を用いる電
解研磨方法、化学薬品による化学エッチング、乾式ある
いは湿式ホーニング加工方法などがあり、さらに、これ
らを組み合わせた方法などが知られている。これらのな
かで、電解研磨方法が近年注目されており、その多くは
塩酸または硝酸を主体とする電解液中において交流で電
解処理を行なうものである。
【0004】電解研磨方法においては、電解により作ら
れる砂目の形状および表面粗さは、電解液組成や電気量
などの電解条件を変えることによって、調整することが
できる。また、電解研磨の場合には、機械的研磨と違っ
てアルミニウム表面にピット(孔)を作ることが可能で
あり、このピットの大きさや深さをいろいろな形に作る
ことができる。このピットの大きさ、深さ、さらにはピ
ットの分布状態は、平版印刷版用支持体としての特性
(保水性、耐刷性など)に大いに影響を及ぼすことはよ
く知られている。
【0005】電解液として塩酸を用いた場合には、電解
によるピットが、アルミニウム表面上に不均一に散らば
り、電解が進むにつれて、始めに電解された部分だけが
深く、大きく、虫くい状にエッチングされ、その他の部
分はエッチングされない。このため印刷版としては、保
水性や感光層の密着性(耐刷性)の点から見て、あまり
良いとは言えなかった。また、硝酸を主体とした電解液
を用いた場合には、比較的細かなピットができるが、深
くエッチングすることができず、保水性や密着性に関し
て劣っていた。
【0006】これらの欠点を解消すべく、塩酸を含む電
解液中に酒石酸を含有させる方法(特開昭53−700
53号)、アルカリ金属ハロゲン化物を含有させる方法
(特開昭55−17580号)、クエン酸またはリンゴ
酸を含有させる方法(特開昭56−135095号)、
β−ジカルボニル化合物を含有させる方法(特開昭57
−24294号)、フェノール類を含有させる方法(特
開昭57−24295号)、イオン性ハロゲン化合物を
含有させる方法(特開昭60−159093号)、有機
カルボン酸を含有させる方法(特開昭60−23489
5号)、縮合リン酸、アミドスルホン酸および水溶性ア
ルカリ金属塩またはアンモニウム塩からなる群から選択
される化合物を含有させる方法(特開昭60−2348
96号)、ジホスホン酸、ポリホスホン酸および没食子
酸からなる群から選択される化合物を含有させる方法
(特開昭60−234897号)、アンモニウムイオン
を含有する少なくとも1種の化合物を含有させる方法
(特開昭61−182949号)などが提案されている
が、必ずしも保水性や耐刷性において十分満足できるも
のではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
課題に鑑みて、先に、塩酸、ホウ酸およびアルミニウム
イオンからなる電解液を用いて、機械的に研磨されたア
ルミニウム板を電解研磨する方法(特開平3−1203
99号)を提案した。しかし本発明者らは、これに満足
することなく、さらに鋭意検討を重ね、保水性や耐刷性
においてさらに優れた砂目を得ることを目的として本発
明を完成するに到ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
板を、機械的に研磨したのち、塩酸30〜100g/
l、ホウ酸2.0〜30g/l、アルミニウムイオン1
5〜50g/lおよび二酸化珪素0.1〜20g/lを
含む電解液中で交流により電解研磨を行なうことを特徴
とする平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法、並
びにアルミニウム板を、機械的に研磨したのち、アルカ
リエッチングし、次いで塩酸30〜100g/l、ホウ
酸2.0〜30g/l、アルミニウムイオン15〜50
g/lおよび二酸化珪素0.1〜20g/lを含む電解
液中で交流により電解研磨を行ない、さらにアルカリエ
ッチングすることを特徴とする平版印刷版用アルミニウ
ム支持体の製造方法を提供するものである。
【0009】上記アルミニウム板には、純アルミニウム
で作製されたものと、アルミニウム合金で作製されたも
のの双方が含まれる。本発明方法においては、まず始め
にアルミニウム板表面の圧延油を除去し、清浄なアルミ
ニウム面を表出させるために、好ましくはアルミニウム
板の表面を前処理する。前処理の方法としては、例えば
溶剤や界面活性剤による洗浄あるいはアルカリ剤による
エッチング洗浄などの方法がある。
【0010】本発明方法においては、上記前処理に引き
続いて機械的研磨を行なう。この機械的な研磨方法は特
に限定されないが、コイル状アルミニウム板を連続研磨
するような場合を考慮すると、ブラシ研磨法が好まし
い。機械的研磨は、中心線平均粗さ(Ra)が、0.3
〜0.6μmとなるように実施することが好ましい。
【0011】このような機械的研磨を行なったのちに、
研磨剤の除去や、アルミの研磨カスの除去を目的とし
て、好ましくはアルミニウム板の表面を化学的にアルカ
リエッチングする。このとき用いるアルカリ剤として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三燐酸ナト
リウム、第三燐酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、炭
酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸ナ
トリウムなどが挙げられ、これらの単独液あるいは2種
以上の混合液を用いることができる。
【0012】上記アルカリ液のアルカリ濃度は、1〜6
0重量%が好ましく、アルミニウム板を30〜100℃
の液温において2〜60秒間処理し、0.5〜10g/
2エッチングする。エッチングを行なう方法として
は、アルミニウム板をエッチング浴に浸漬する方法、ス
プレーやノズルでアルカリ液をかける方法、スリット状
口から液をかけ流してエッチングするなどの方法があ
る。
【0013】上記アルカリエッチングを施こしたのち、
好ましくは硝酸、燐酸、硫酸もしくは、クロム酸または
これらの2種以上の酸を含む混酸でデスマットするか、
あるいは単なる水洗、場合によっては高圧力水洗(3k
g/cm2 以上)を行なって、スマット除去を行なう。
【0014】これらの処理に引き続いて電解研磨処理を
行なう。本発明において用いる電解液は、塩酸(塩化水
素35重量%を含むものを用いる。)30〜100g/
l、好ましくは35〜80g/l、ホウ酸2.0〜30
g/l、好ましくは4.0〜25g/l、アルミニウム
イオン15〜50g/l、好ましくは20〜40g/
l、および二酸化珪素0.1〜20g/l、好ましくは
0.5〜15g/lを含むものである。
【0015】上記電解液における塩酸の濃度が100g
/l以上であると、深く大きなピットがより不均一に生
成しやすくなり、30g/l以下であると、電気が通り
ずらくなり、電解電圧を高く設定せねばならず、消費電
力が多くかかることになりコストアップになる。ホウ酸
の濃度が30g/l以上であると、研磨能力を阻害して
浅いピットになり、2.0g/l以下の場合には細かな
ピットができなくなり、添加効果が発揮されず、無添加
の場合と同じようになる。
【0016】なお、本発明において用いるホウ酸には、
ホウ酸塩も含まれる。ホウ酸塩としては、例えばホウ酸
アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホ
ウ酸リチウム、ホウ酸バリウム、ホウ酸鉛、ホウ酸アル
ミ、ホウ酸メチルなどが挙げられる。
【0017】上記アルミニウムイオンの濃度が50g/
l以上であると、深く大きな虫くい状ピットが不均一に
生成しやすくなる。このようなアルミニウム板を印刷版
用支持体として用いると、その深く大きな虫くい状ピッ
トのなかにインキや感光膜の残渣が残りやすくなり、汚
れの原因になる。また、15g/l以下にするために
は、溶出してくるアルミニウムイオンをたえず除去せね
ばならず、廃液として捨てた場合には、環境的な問題に
なるし、さらに、廃液に含まれる塩酸分を補給せねばな
らず、結局ランニングコストの増大につながる。したが
って、上記の15〜50g/lが数多くの実験から本発
明の目的に合った範囲である。
【0018】本発明者らが、上記の塩酸、ホウ酸および
アルミニウムイオンを含む電解液を用いて電解研磨処理
したアルミニウム板の砂目上にできるピット径を、電子
顕微鏡によって観察したところ、均一性はあるが、ピッ
ト径が0.5μm以下のものが大部分であった。ところ
が、この電解液に二酸化珪素を0.1〜20g/l、好
ましくは0.5〜15g/l含有させて、電解研磨を行
なうと、ピット径が1〜2μmとなり、この砂目を持つ
感光性平版印刷版の性能評価を行なったところ、非画像
が汚れにくく、優れた耐刷力を有していることを発見し
た。すなわち本発明者らは、電解液に二酸化珪素を特定
量加えることにより、画像部の耐刷力と非画像部の汚れ
にくさの優れた平版印刷版が得られることを見いだした
ものである。二酸化珪素の濃度が0.1g/l以下でる
と、添加効果が発揮されず、20g/l以上では、ピッ
ト径が2μm以上のものが多く生成され、その部分にイ
ンキが詰まりやすくなって、汚れが取れずらくなる。ま
た、電解電圧も約3割以上アップし、使用電力量も多く
かかることになり、コスト的にも芳しくない。
【0019】上記二酸化珪素は、珪石微粉末、微粒子状
無水シリカ、あるいはコロイダルシリカ(無水珪酸の超
微粒子コロイダル溶液)の形で入手でき、電解液中にお
いては、攪拌等を行なうことにより液中に浮遊させて使
用する。前記の機械的研磨の際に、研磨剤としてシリカ
系統の珪石パウダーを使用した場合、アルミニウム表面
に、この研磨剤が付着して電解槽に入り込む場合もある
が、その場合は特に二酸化珪素分が本発明の範囲内
(0.1〜20g/l)に入るように調整する必要があ
る。二酸化珪素が20g/l以上になった場合は、電解
液をろ過して二酸化珪素を取り除くか、あるいは電解液
の一部または全部を新液と交換する。
【0020】電解処理に使用される電気は、単相交流あ
るいは三相交流であり、好ましくは10Hz〜200H
z範囲内の正弦波、サイリスターなどにより交流の一部
をカットした波形、(+)(−)比が30%以内の対
称、非対称などの交番波を用いる。アルミニウム板に印
加される電力等は砂目の形状や経済的な見地から本発明
者等が数多く実験を重ねた結果、電圧は、約1〜50
V、より好ましくは5〜35Vで、電流密度は約5〜5
0A/dm2 、より好ましくは10〜40A/dm2
あり、電気量は約50〜3000クーロン、より好まし
くは100〜2000クーロンである。
【0021】また、電解液の温度は約10〜60℃、よ
り好ましくは20〜50℃であり、電極とアルミニウム
板の距離は1〜10cm、より好ましくは2〜5cmで
ある。上記の如くして機械的研磨と電解研磨により粗面
化されたアルミニウム板は、そのままでは軟らかく、摩
耗し易いので、陽極酸化処理して、酸化皮膜を形成さ
せ、その上に感光層が設けられる。このように処理され
たアルミニウム板の表面は硬く、そして耐摩耗性に優
れ、良好な親水性、保水性および感光層との密着性を示
す。
【0022】しかし、上記粗面化処理された表面は、ス
マットが付着するため、直ちに陽極酸化処理を行なう
と、陽極酸化皮膜が黒くなり、外観的価値を著しく損な
うばかりでなく、その上に被膜された感光層の感度の低
下、または、バラツキを生じ、現像後においても検版性
の悪化をもたらす。また、表面に密着性の悪い層が形成
されるため、耐刷力も低下する。このような欠点を改善
するために、好ましくは電解研磨後に水洗し、アルカリ
エッチングして、スマットの除去と、ピット内部のスマ
ット除去も同時に行ない、アルミニウム表面の色を白く
させる。このとき使用するアルカリ剤としては、機械的
研磨後に使用した前記アルカリエッチング液とほぼ同じ
組成のものを用いることができる。
【0023】陽極酸化処理は、従来から公知の方法に従
って行なうことができる。例えば、硫酸、燐酸、クロム
酸、シュウ酸など、あるいはこれらの2種以上を組み合
わせた水溶液を電解液とし、直流または交流をアルミニ
ウムに流し、アルミニウム板の表面に陽極酸化皮膜を形
成させる方法を用いることができる。
【0024】以上のようにして陽極酸化処理されたアル
ミニウム板には、さらに必要に応じてケイ酸ナトリウ
ム、またはケイ酸カリウムなどによるシリケート処理を
施こしたり、親水性セルロースやポリビニルホスホン酸
などの下塗り層を設けることもできる。
【0025】このようにして得られた本発明の平版印刷
版用アルミニウム支持体に、従来より知られている感光
層を設けることにより、平版印刷版あるいは感光性平板
印刷版(PS版)を作ることができる。例えばポリビニ
ルアルコールと重クロム酸塩類あるいは水溶性ジアゾ樹
脂からなるアルミ平凹版、あるいはアミル卵白版、さら
には水溶性ジアゾ樹脂とラッカーからなるアルミワイポ
ン版などとして使用することができる。
【0026】感光性平版印刷版(PS版)用感光層とし
ては、例えば、溶剤可溶性ジアゾ樹脂と水酸基を有する
水不溶性かつ親油性高分子化合物を含有する感光層、O
−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルおよびノボ
ラック型フェノールまたはクレゾール樹脂との混合物か
らなる感光層、アルカリ可溶性高分子化合物と付加重合
性不飽和化合物および光重合開始剤を含有する感光層、
アジド感光物とノボラック型フェノール樹脂からなる感
光層などを使用することができる。また、酸化亜鉛系材
料や有機光導電体を感光材料として用いる電子写真方式
用平版印刷版の支持体としても使用できる。
【0027】
【作 用】本発明方法により得られる平版印刷版用アル
ミニウム支持体の表面に上記のような感光層を塗布する
と、保存安定性が優れ、特に高温・多湿下等の過酷な条
件下で安定な性能を有する感光性平版印刷版を得ること
ができる。また、このように形成された印刷版は、画像
検版性に優れ、非画像部のアルミニウム表面は、印刷イ
ンキで汚れ難く、しかも汚れたインキを迅速に除去する
良好な親水性を有しており、感光層との高い密着力を有
するゆえに、優れた耐刷性が得られる。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はその要旨をこえない限り、これ
らの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実
施例において%は特に断わらない限り重量%を示す。
【0029】実施例1、2:比較例1、2 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050)を
5%水酸化ナトリウム水溶液中に、50℃で10秒間浸
漬して、脱脂したのち、珪石パウダーの水懸濁液をかけ
ながらナイロンブラシで表面を研磨し、その後よく水洗
した。次いで70℃、20%の水酸化ナトリウム液を5
秒間かけ流し、表面をエッチングしてから、流水で水洗
し、表1に示す電解液を用いて、3相交流にて、電流密
度30A/dm2 で、電気量が250クーロン/dm2
となるように電解研磨を行なった。次いで水洗したの
ち、70℃、20%のカセイソーダ液をかけ流して表面
をエッチングし、さらに水洗を行ない、次いで30℃の
10%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行なって、2.5
g/m2 の酸化皮膜を形成させた。
【0030】
【表1】
【0031】このようにして得られた支持体上に下記組
成の感光液を塗布し乾燥して感光層を設けた。感光層の
乾燥後の重量は2.0g/m2 であった。 記 ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドと アセトン・ピロガロール樹脂とのエステル化合物 2.6g クレゾールノボラック樹脂 6.0g 2−(4′−メトキシ−1′−ナフチル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−S−トリアジン 0.06g オイルブルー613(オリエント化学工業株式会社製) 0.15g エチレングリコールモノメチルエーテル 50g プロピレングリコールモノメチルエーテル 50g
【0032】このようにして作製した感光性平版印刷版
を、ポジフィルム下で3KWの高圧水銀灯を用いて距離
1mより45秒間露光した。次に、下記組成を有する2
5℃の現像液に20秒間浸漬して画像を形成した。 記 JIS 3号ケイ酸ナトリウム 25g 水酸化カリウム 15g 陰イオン界面活性剤 1g 水 1Kg
【0033】水洗後、アラビアガム液で不感脂化したの
ち、各印刷板をそれぞれ印刷機にかけ、版面に水を与え
ないでインキローラーを落とし、画像部および非画像部
の全面にインキを付着させた。その後水棒を落とし、非
画像部のインキが完全に取れ、汚れのない印刷物が得ら
れるまでの枚数(損紙回数)と、またその逆に正常に印
刷されている状態で水棒を上げ、水を与えないでインキ
が非画像部に付き始め、印刷物が汚れ始めるまでの枚数
(汚れ出し枚数)を調べた。損紙枚数はその数が少ない
ほど優秀であり、汚れ出し枚数はその逆にその枚数が多
いほど優秀な版と言える。さらに画像部の耐刷力も同時
に調べた。これらの結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示す結果から明らかなように、実施
例1および2で得られた印刷版は、二酸化珪素を含有し
ていない電解液を用いた比較例1および二酸化珪素の含
有量が本発明の範囲よりも多い電解液を用いた比較例2
で得られた印刷判よりも保水性および耐刷性において優
れた版である。
【0036】実施例3、4:比較例3、4 上記実施例1、2および比較例1、2で得られたアルミ
ニウム板を70℃のJIS 3号ケイ酸ソーダ5%液中
で、10秒間処理し、水洗後、下記組成液を塗布するこ
とにより、乾燥重量が1.8g/m2 の感光層を有する
ネガ型感光性平版印刷版を作製した。
【0037】 記 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアルコール/メチルメタクリレ ート/アクリルニトリル/モノ(2−メタクリロキシエチル)ヘキサヒ ドロフタレート=40/30/10/20重量比の共重合体 3.0g 4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の2−メトキ シ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸塩 0.3g ビクトリアピュアーブルーBOH(保土ヶ谷化学工業株式会社製)0.1g リンゴ酸 0.03g エチレングリコールモノメチルエーテル 90g N−N′−ジメチルホルムアミド 10g
【0038】上記ネガ型感光性印刷版をネガフィルム下
で3KW高圧水銀灯を用いて、距離1mより30秒露光
した。次に、下記組成を有する25℃の現像液に20秒
浸漬して画像を形成した。 記 ケイ酸カリウム20%水溶液 50g フェニルグリコールPGH(日本乳化剤株式会社製) 40g イソプロピルナフタレンジスルホン酸カリウム 5g 亜硫酸カリウム 2g 水 903g
【0039】水洗後、アラビアガム液で不感脂化したの
ち、各印刷板をそれぞれ印刷機にかけ、損紙枚数および
汚れ出し枚数を調べた。さらに画像部の耐刷力も同時に
調べた。これらの結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】表3に示す結果から明らかなように、実施
例3および4で得られた印刷版は、比較例3および比較
例4で得られた印刷板よりも保水性および耐刷性に優れ
た版である。
【0042】
【発明の効果】本発明により得られるアルミニウム支持
体を用いた平版印刷版は、保水性、耐刷性および非画像
部の汚れにくさに優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−120399(JP,A) 特開 平1−176594(JP,A) 特開 昭52−30503(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 3/03 C25F 3/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム板を、機械的に研磨したの
    ち、塩酸30〜100g/l、ホウ酸2.0〜30g/
    l、アルミニウムイオン15〜50g/lおよび二酸化
    珪素0.1〜20g/lを含む電解液中で交流により電
    解研磨を行なうことを特徴とする平版印刷版用アルミニ
    ウム支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム板を、機械的に研磨したの
    ち、アルカリエッチングし、次いで塩酸30〜100g
    /l、ホウ酸2.0〜30g/l、アルミニウムイオン
    15〜50g/lおよび二酸化珪素0.1〜20g/l
    を含む電解液中で交流により電解研磨を行ない、さらに
    アルカリエッチングすることを特徴とする請求項1記載
    の平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
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