JP3113409B2 - 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版用アルミニ
ウム支持体の製造方法に関するものであり、詳しくはア
ルミニウム板(アルミニウム合金板を含む)を電気化学
的に粗面化処理する方法に関するもので、特にオフセッ
ト印刷版用に適する均一に粗面化処理されたアルミニウ
ム板であって、特に製版画像の解像性に優れ、印刷時に
地汚れの発生がなく、高耐刷力を有する平版印刷版用ア
ルミニウム支持体の製造方法に関するものである。
ウム支持体の製造方法に関するものであり、詳しくはア
ルミニウム板(アルミニウム合金板を含む)を電気化学
的に粗面化処理する方法に関するもので、特にオフセッ
ト印刷版用に適する均一に粗面化処理されたアルミニウ
ム板であって、特に製版画像の解像性に優れ、印刷時に
地汚れの発生がなく、高耐刷力を有する平版印刷版用ア
ルミニウム支持体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版を作製するためには、例えば
原稿を通して印刷版原版の表面感光層に露光し、これに
より原稿の画像部及び非画像部に対応する硬化部分及び
未硬化部分を形成させ、しかる後に未硬化部を溶解除去
する製版法があり、このための平版印刷版原版としては
いわゆるPS版が知られている。また、電子写真方式を
利用することにより電子写真光導電層上にトナー画像を
形成させ、トナーをレジストとして非画像部を溶出して
印刷版とする溶出型電子写真平版印刷版や、非画像部を
親水化剤により親水化して印刷版とするいわゆる酸化亜
鉛オフセットマスターも知られている。
原稿を通して印刷版原版の表面感光層に露光し、これに
より原稿の画像部及び非画像部に対応する硬化部分及び
未硬化部分を形成させ、しかる後に未硬化部を溶解除去
する製版法があり、このための平版印刷版原版としては
いわゆるPS版が知られている。また、電子写真方式を
利用することにより電子写真光導電層上にトナー画像を
形成させ、トナーをレジストとして非画像部を溶出して
印刷版とする溶出型電子写真平版印刷版や、非画像部を
親水化剤により親水化して印刷版とするいわゆる酸化亜
鉛オフセットマスターも知られている。
【0003】特にPS版や溶出型電子写真印刷版に於い
ては、印刷画質及び耐刷性等の向上のため、それら印刷
版の支持体としてはアルミニウム板(アルミニウム合金
板を含む)が用いられている。一般にアルミニウム板を
平版印刷版用支持体として使用するためには、感光材と
の強固な接着性と印刷時に使用する湿し水を保持するこ
と(以下、保水性)が必要である。このためには、アル
ミニウム板の表面を均一且つち密な砂目を有するように
粗面化しなければならない。この粗面化処理は製版後実
際にオフセット印刷を行ったときに版材の印刷性能や耐
刷力に著しい影響を及ぼすので、その適否は版材製造上
重要な要素となっている。
ては、印刷画質及び耐刷性等の向上のため、それら印刷
版の支持体としてはアルミニウム板(アルミニウム合金
板を含む)が用いられている。一般にアルミニウム板を
平版印刷版用支持体として使用するためには、感光材と
の強固な接着性と印刷時に使用する湿し水を保持するこ
と(以下、保水性)が必要である。このためには、アル
ミニウム板の表面を均一且つち密な砂目を有するように
粗面化しなければならない。この粗面化処理は製版後実
際にオフセット印刷を行ったときに版材の印刷性能や耐
刷力に著しい影響を及ぼすので、その適否は版材製造上
重要な要素となっている。
【0004】また、特に粗面化アルミニウム板を溶出型
電子写真平版印刷版用支持体として用いる場合、支持体
表面の砂目が均質でなく、表面に深く大きな局部ピット
が存在する場合には、後に設られる光導電層に厚みムラ
を生じ、その結果帯電電位の大きさにムラを生じ、トナ
ー現像時にトナーの付着厚みにムラを生ずる。その結
果、非画像部を溶出する際に画線の周囲がギザギザにな
って画像再現性が低下したり、非画像部に顔料残り等の
製版不良を誘発するため、支持体表面に対する一層の配
慮が要求される。
電子写真平版印刷版用支持体として用いる場合、支持体
表面の砂目が均質でなく、表面に深く大きな局部ピット
が存在する場合には、後に設られる光導電層に厚みムラ
を生じ、その結果帯電電位の大きさにムラを生じ、トナ
ー現像時にトナーの付着厚みにムラを生ずる。その結
果、非画像部を溶出する際に画線の周囲がギザギザにな
って画像再現性が低下したり、非画像部に顔料残り等の
製版不良を誘発するため、支持体表面に対する一層の配
慮が要求される。
【0005】さて、従来アルミニウム板の粗面化処理方
法としては、ボールグレイニング、ブラシグレイニン
グ、液体ホーニング等の機械的粗面化処理方法、塩化ア
ルミ溶液への浸漬等による化学的粗面化処理方法、塩
酸、硝酸等の酸性電解液中で交流電流を流すことにより
アルミニウムの表面を電気化学的にエッチングする電解
粗面化法、またはこれらを組み合わせた処理方法などが
知られている。これらの中で電解粗面化法は、他の方法
に比較して電解液組成及び電解条件によって砂目の形状
及び表面粗さを微妙に調製することが可能であって、近
年では粗面化法の中心となっている。更に例えば、特開
昭53−123204号公報等に記載されているブラシ
グレイニングと電解粗面化、同60−208294号公
報等に記載されている化学エッチングと電解粗面化、同
60−18390号公報等に記載されている液体ホーニ
ングと電解粗面化等の組合せも知られている。
法としては、ボールグレイニング、ブラシグレイニン
グ、液体ホーニング等の機械的粗面化処理方法、塩化ア
ルミ溶液への浸漬等による化学的粗面化処理方法、塩
酸、硝酸等の酸性電解液中で交流電流を流すことにより
アルミニウムの表面を電気化学的にエッチングする電解
粗面化法、またはこれらを組み合わせた処理方法などが
知られている。これらの中で電解粗面化法は、他の方法
に比較して電解液組成及び電解条件によって砂目の形状
及び表面粗さを微妙に調製することが可能であって、近
年では粗面化法の中心となっている。更に例えば、特開
昭53−123204号公報等に記載されているブラシ
グレイニングと電解粗面化、同60−208294号公
報等に記載されている化学エッチングと電解粗面化、同
60−18390号公報等に記載されている液体ホーニ
ングと電解粗面化等の組合せも知られている。
【0006】平版印刷版用アルミニウム支持体の電解粗
面化方法としては、交流電解エッチング法が一般的に採
用されており、電流としては通常の正弦波交流電流、或
は矩形波、三角波等の特殊交番波形電流が用いられてい
る。電解粗面化法では、アルミニウム表面に凹凸(いわ
ゆるピット)が形成され、電解時の電流密度、液濃度、
液組成等によってピットの形状及び大きさを変えること
が出来る。このようにして作られた表面の形状がオフセ
ット印刷版用支持体の特性に大きな影響を与えることは
広く知られており、一般には表面粗さ計で測定した値、
中心線平均粗さ;Raの値で0.3〜1.0μに調整され
る。
面化方法としては、交流電解エッチング法が一般的に採
用されており、電流としては通常の正弦波交流電流、或
は矩形波、三角波等の特殊交番波形電流が用いられてい
る。電解粗面化法では、アルミニウム表面に凹凸(いわ
ゆるピット)が形成され、電解時の電流密度、液濃度、
液組成等によってピットの形状及び大きさを変えること
が出来る。このようにして作られた表面の形状がオフセ
ット印刷版用支持体の特性に大きな影響を与えることは
広く知られており、一般には表面粗さ計で測定した値、
中心線平均粗さ;Raの値で0.3〜1.0μに調整され
る。
【0007】従来、電解粗面化法では電源波形、電流密
度、及び液組成等を制御し、液温度は常温若しくはそれ
以上の高温で処理されていた。例えば、特開昭63−3
06094号公報に記載されている様に20〜80℃、
同64−38291号公報に記載されている様に30〜
80℃というように常温以上の高温であった。しかしな
がら、そのような温度条件では、電解液自身の化学的溶
解能も大きく、電流条件によるアルミニウムの溶解量の
コントロールが難しく、更に電解粗面化後の表面に局部
ピットと呼称される欠陥を生じ易くなる欠点がある。こ
のような支持体に感光層を塗布した場合、特に溶出型電
子写真平版印刷版に於いては上記の理由から、印刷時の
細線トビや溶出の際の顔料残りなどの原因となり、好ま
しくない。
度、及び液組成等を制御し、液温度は常温若しくはそれ
以上の高温で処理されていた。例えば、特開昭63−3
06094号公報に記載されている様に20〜80℃、
同64−38291号公報に記載されている様に30〜
80℃というように常温以上の高温であった。しかしな
がら、そのような温度条件では、電解液自身の化学的溶
解能も大きく、電流条件によるアルミニウムの溶解量の
コントロールが難しく、更に電解粗面化後の表面に局部
ピットと呼称される欠陥を生じ易くなる欠点がある。こ
のような支持体に感光層を塗布した場合、特に溶出型電
子写真平版印刷版に於いては上記の理由から、印刷時の
細線トビや溶出の際の顔料残りなどの原因となり、好ま
しくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム又はアルミニウムを主成分とする合金からなる板を、
塩酸を主成分とする電解液により電解粗面化する平版印
刷版用アルミニウム支持体の製造方法に於いて、 1)電解により溶解するアルミニウムのコントロールが
容易で、 2)表面に生成するピットのサイズが均一に揃い、且つ
その深さも適度に保たれた均質な砂目が得られ、 3)更にそのピットの表面に微細な凹凸を形成させた二
重構造の砂目を形成させ、 4)もって、平版印刷版に用いた場合に優れた耐刷性、
保水性、及び画像再現性を有する、 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法を提供する
ことである。
ム又はアルミニウムを主成分とする合金からなる板を、
塩酸を主成分とする電解液により電解粗面化する平版印
刷版用アルミニウム支持体の製造方法に於いて、 1)電解により溶解するアルミニウムのコントロールが
容易で、 2)表面に生成するピットのサイズが均一に揃い、且つ
その深さも適度に保たれた均質な砂目が得られ、 3)更にそのピットの表面に微細な凹凸を形成させた二
重構造の砂目を形成させ、 4)もって、平版印刷版に用いた場合に優れた耐刷性、
保水性、及び画像再現性を有する、 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ア
ルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金からな
る板を、塩酸を主成分とする処理液により電解粗面化す
る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法に於い
て、電解粗面化する際の処理液温度を10℃未満とし、
その温度範囲内で電解する事によって達成される。以下
に本発明の製造方法を詳細に説明する。
ルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金からな
る板を、塩酸を主成分とする処理液により電解粗面化す
る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法に於い
て、電解粗面化する際の処理液温度を10℃未満とし、
その温度範囲内で電解する事によって達成される。以下
に本発明の製造方法を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いられるアルミニウム板として
は、純アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする
合金である。合金元素としては、例えばマンガン、珪
素、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、クロム、チタン等が
適当である。これらのアルミニウムに含まれる微量の不
純物金属或は任意に添加された少量の金属は、電解によ
り得られる砂目のピットの大きさ、形状、分布に大きな
影響を与え、更にはアルミニウム板の強度にも大きな影
響を与える。例えば、特開昭60−63340号公報記
載のようなMn系アルミニウム合金、同62−1811
90号公報記載のようなMg系アルミニウム合金及び純
アルミニウム特にJIS1050、同1080が用いら
れる。
は、純アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする
合金である。合金元素としては、例えばマンガン、珪
素、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、クロム、チタン等が
適当である。これらのアルミニウムに含まれる微量の不
純物金属或は任意に添加された少量の金属は、電解によ
り得られる砂目のピットの大きさ、形状、分布に大きな
影響を与え、更にはアルミニウム板の強度にも大きな影
響を与える。例えば、特開昭60−63340号公報記
載のようなMn系アルミニウム合金、同62−1811
90号公報記載のようなMg系アルミニウム合金及び純
アルミニウム特にJIS1050、同1080が用いら
れる。
【0011】それらの厚みは、0.1〜0.5mmが好
ましい。0.1mmより薄いと、アルミニウム板の強度
が弱く、印刷時に版伸びが生じる。また、きれてしまう
危険性もある。逆に0.5mmより厚いと加工性に乏し
く、版胴に巻きにくい等の欠陥が生じる。更に今日で
は、印刷版の大版化が進んでおり、版材も軽量の方が好
ましい。
ましい。0.1mmより薄いと、アルミニウム板の強度
が弱く、印刷時に版伸びが生じる。また、きれてしまう
危険性もある。逆に0.5mmより厚いと加工性に乏し
く、版胴に巻きにくい等の欠陥が生じる。更に今日で
は、印刷版の大版化が進んでおり、版材も軽量の方が好
ましい。
【0012】本発明に於いては、まず初めにアルミニウ
ム板表面に付着している圧延油等及び表面についている
細かなキズを除去し、清浄なアルミニウム面を露出させ
る為に、通常はアルミニウム板の表面を前処理する。前
処理の方法としては、例えば、トリクロロエチレン、バ
ークロロエチレン等による溶剤脱脂、水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸三ナト
リウム、ピロ燐酸四ナトリウム、石鹸等、或はこれらの
混合物によるアルカリ脱脂、界面活性剤、ケロシン、ト
リエタノールアミン、水酸化ナトリウム等を組み合わせ
たエマルジョン脱脂、更に上記の化学脱脂ではとれない
汚染を除く仕上げ脱脂と呼ばれる電解脱脂等の方法があ
る。また超音波洗浄も有効である。
ム板表面に付着している圧延油等及び表面についている
細かなキズを除去し、清浄なアルミニウム面を露出させ
る為に、通常はアルミニウム板の表面を前処理する。前
処理の方法としては、例えば、トリクロロエチレン、バ
ークロロエチレン等による溶剤脱脂、水酸化ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸三ナト
リウム、ピロ燐酸四ナトリウム、石鹸等、或はこれらの
混合物によるアルカリ脱脂、界面活性剤、ケロシン、ト
リエタノールアミン、水酸化ナトリウム等を組み合わせ
たエマルジョン脱脂、更に上記の化学脱脂ではとれない
汚染を除く仕上げ脱脂と呼ばれる電解脱脂等の方法があ
る。また超音波洗浄も有効である。
【0013】主としてアルカリ脱脂が行われ、アルカリ
剤によるエッチングとしては、主として水酸化ナトリウ
ムが用いられ、そのときの水酸化ナトリウムの濃度は、
1〜30重量%が好ましく、一般的には15〜80℃の
液温に於いて、5〜60秒間処理し、アルミ表面を2〜
20g/m2エッチングする。エッチングを行う方法と
しては、アルミニウム板をエッチング浴に浸漬する方
法、スプレーやノズルでアルカリ液を供給する方法、ス
リット状の供給口からエッチング液をかけ流してエッチ
ングする方法などがある。上記アルカリ剤によるエッチ
ング洗浄を施した後に、好ましくは硝酸、燐酸、硫酸、
クロム酸またはこれらの酸を含む2種以上の混酸で中和
するか、或は単なる水洗、場合によっては高圧力水洗を
行なって、表面のアルカリ除去を行なう。
剤によるエッチングとしては、主として水酸化ナトリウ
ムが用いられ、そのときの水酸化ナトリウムの濃度は、
1〜30重量%が好ましく、一般的には15〜80℃の
液温に於いて、5〜60秒間処理し、アルミ表面を2〜
20g/m2エッチングする。エッチングを行う方法と
しては、アルミニウム板をエッチング浴に浸漬する方
法、スプレーやノズルでアルカリ液を供給する方法、ス
リット状の供給口からエッチング液をかけ流してエッチ
ングする方法などがある。上記アルカリ剤によるエッチ
ング洗浄を施した後に、好ましくは硝酸、燐酸、硫酸、
クロム酸またはこれらの酸を含む2種以上の混酸で中和
するか、或は単なる水洗、場合によっては高圧力水洗を
行なって、表面のアルカリ除去を行なう。
【0014】これらの処理に引続き電解粗面化処理を行
なう。電解粗面化処理では電解液の種類、電解条件等に
より得られる粗面の大きさ、形状が変化するが、特定の
電解液について電流と電圧の関係を示す分極曲線を、例
えばサイクリックボルタンメトリー(CV)法により調
べることにより、基礎的な変化を電気化学的に推定する
事が出来る(W.M.Moore,C.Chen,G.A.Shirn;Corrs.Nace
40 664(1984)参照)。例えば白金を対電極とし、塩酸
中でアルミニウムを電解する場合、参照電極に対して、
正叉は負に電圧を走査すると、負側から順に水素発生電
位EH、再不動態化電位Erp、皮膜破壊電位Ebdを評価
することが出来る。塩酸中に於ける電解でもEbdより負
の電位ではアルミの腐食は起こらず、Ebdより正の電位
になって初めて、腐食が起こる。Erpの値は金属と電解
液の種類が同じであればほぼ一定であるが、Ebdの値は
電解液濃度、電解液温度、アルミニウムの不純物濃度に
よって変化し、その濃度或は温度が高い程Erpに近ずい
て腐食され易くなり、さらに電解液への添加剤、例えば
硫酸、有機酸等の不動態膜を形成し易い添加剤の濃度が
高い程、Ebdの値は大きくなり、腐食され難くなる。す
なわち腐食させてピットを形成するにはEbd以上の電圧
を加える必要がある。直流電源ではEbd以上の電位で腐
食は起こるが深い局部ピットのみ成長し、均一な粗面を
得ることは困難であるが、交流電源で粗面化する場合は
この3つの電位を周期的に経過することになり、細かく
浅い均一なピットが形成される。
なう。電解粗面化処理では電解液の種類、電解条件等に
より得られる粗面の大きさ、形状が変化するが、特定の
電解液について電流と電圧の関係を示す分極曲線を、例
えばサイクリックボルタンメトリー(CV)法により調
べることにより、基礎的な変化を電気化学的に推定する
事が出来る(W.M.Moore,C.Chen,G.A.Shirn;Corrs.Nace
40 664(1984)参照)。例えば白金を対電極とし、塩酸
中でアルミニウムを電解する場合、参照電極に対して、
正叉は負に電圧を走査すると、負側から順に水素発生電
位EH、再不動態化電位Erp、皮膜破壊電位Ebdを評価
することが出来る。塩酸中に於ける電解でもEbdより負
の電位ではアルミの腐食は起こらず、Ebdより正の電位
になって初めて、腐食が起こる。Erpの値は金属と電解
液の種類が同じであればほぼ一定であるが、Ebdの値は
電解液濃度、電解液温度、アルミニウムの不純物濃度に
よって変化し、その濃度或は温度が高い程Erpに近ずい
て腐食され易くなり、さらに電解液への添加剤、例えば
硫酸、有機酸等の不動態膜を形成し易い添加剤の濃度が
高い程、Ebdの値は大きくなり、腐食され難くなる。す
なわち腐食させてピットを形成するにはEbd以上の電圧
を加える必要がある。直流電源ではEbd以上の電位で腐
食は起こるが深い局部ピットのみ成長し、均一な粗面を
得ることは困難であるが、交流電源で粗面化する場合は
この3つの電位を周期的に経過することになり、細かく
浅い均一なピットが形成される。
【0015】本発明に於て電解粗面化に用いられる電解
液としては、塩酸を単独で用いるか、少なくとも塩酸を
含む混酸が用いられる。塩酸との混酸の場合には、硝酸
或は硫酸、燐酸もしくは燐酸と硫酸または他の酸との混
合液或は酒石酸等の有機酸を混合して用いられる。叉そ
の濃度にはとくに制限はないが、塩酸の濃度として1.
0〜5.0%が好ましく、アルミニウムイオン含んでい
てもよい。塩酸濃度が高すぎる場合はスマットの発生が
多く、大きなピットが不均一に生成し易くなり、これを
除去して均一に粗面化しようとすると多量の電流を必要
とし、アルミの溶解量も多くなって、不経済である。ま
た、1%以下であると、導電性が低下し、必要電解電圧
を得るために電源電圧を高く設定しなければならず、消
費電力が多くかかることとなりコストアップになるだけ
でなく、粗面は浅い大きな局部ピットが多くなり、好ま
しくない。
液としては、塩酸を単独で用いるか、少なくとも塩酸を
含む混酸が用いられる。塩酸との混酸の場合には、硝酸
或は硫酸、燐酸もしくは燐酸と硫酸または他の酸との混
合液或は酒石酸等の有機酸を混合して用いられる。叉そ
の濃度にはとくに制限はないが、塩酸の濃度として1.
0〜5.0%が好ましく、アルミニウムイオン含んでい
てもよい。塩酸濃度が高すぎる場合はスマットの発生が
多く、大きなピットが不均一に生成し易くなり、これを
除去して均一に粗面化しようとすると多量の電流を必要
とし、アルミの溶解量も多くなって、不経済である。ま
た、1%以下であると、導電性が低下し、必要電解電圧
を得るために電源電圧を高く設定しなければならず、消
費電力が多くかかることとなりコストアップになるだけ
でなく、粗面は浅い大きな局部ピットが多くなり、好ま
しくない。
【0016】電解液中にはのアルミニウムイオンが存在
した方が好ましく、その範囲は塩化アルミの形で0.2
〜5.0%が適当である。電解粗面化処理の進行により
必然的にアルミが溶解しイオン化するが、全く存在しな
い場合には、通常の反応以上のアルミが溶解することと
なり、その為出来上がる粗面は、大きなピットの存在す
る不均一な粗面となる。また、逆に多くなりすぎると、
粗面化を阻害する事になり、大きなピットの存在する不
均一な粗面となって好ましくない。
した方が好ましく、その範囲は塩化アルミの形で0.2
〜5.0%が適当である。電解粗面化処理の進行により
必然的にアルミが溶解しイオン化するが、全く存在しな
い場合には、通常の反応以上のアルミが溶解することと
なり、その為出来上がる粗面は、大きなピットの存在す
る不均一な粗面となる。また、逆に多くなりすぎると、
粗面化を阻害する事になり、大きなピットの存在する不
均一な粗面となって好ましくない。
【0017】本発明では電解処理液の温度は、10℃未
満の範囲がよい。アルミニウムの腐食性に対する電解液
の温度による変化は前記CV法によるEbdの値で評価出
来る。本発明の温度範囲では電解液濃度が高い場合でも
Ebdの値は大きく、塩酸の溶解能が抑制されて、不動態
層の生成が適正となり、細かい均一なピットを形成出来
る。さらに、各ピットの表面に二次的な凹凸が形成され
て、印刷版として好ましい粗面となる。このようなピッ
トの大きさ、深さの均一性は通常は中心線平均粗さRa
の値のみでは評価出来ないが、数値的には最大深さRma
xの値で評価でき、1μのスタイラスで測定したその粗
さ曲線を見ることにより、視覚的に評価できる。本発明
の温度範囲で得られた粗さ曲線の一例を図1に示す。図
1を見ると、均一な細かい凹凸の曲線で構成されている
ことがわかる。
満の範囲がよい。アルミニウムの腐食性に対する電解液
の温度による変化は前記CV法によるEbdの値で評価出
来る。本発明の温度範囲では電解液濃度が高い場合でも
Ebdの値は大きく、塩酸の溶解能が抑制されて、不動態
層の生成が適正となり、細かい均一なピットを形成出来
る。さらに、各ピットの表面に二次的な凹凸が形成され
て、印刷版として好ましい粗面となる。このようなピッ
トの大きさ、深さの均一性は通常は中心線平均粗さRa
の値のみでは評価出来ないが、数値的には最大深さRma
xの値で評価でき、1μのスタイラスで測定したその粗
さ曲線を見ることにより、視覚的に評価できる。本発明
の温度範囲で得られた粗さ曲線の一例を図1に示す。図
1を見ると、均一な細かい凹凸の曲線で構成されている
ことがわかる。
【0018】これに対し温度が10℃より高い場合には
Ebdの値が小さくなって不動態膜の生成は不十分となっ
て粗面化され難く、叉、逆にスマットの発生が多くなっ
て、局部的な深いピットが多くなり、均一な細かい粗面
は得られない(図2)。この場合には電流密度を多くす
れば、スマットも剥離し、相対的に粗面化が進んで、均
一にはなるが、局部的な深いピットがつながる形で粗面
化が進行するため、Raを小さくできず、大きく粗い粗
面となり(図3)、細かく、深い局部ピットのない粗面
に調整することができない。その上必要電流容量も大き
くなり、不経済になる。本発明では温度の下限には特に
制限はないが、電解液が凍結しない程度の温度で使用す
ることは当然である。好ましい温度範囲は0℃から8℃
の範囲である。
Ebdの値が小さくなって不動態膜の生成は不十分となっ
て粗面化され難く、叉、逆にスマットの発生が多くなっ
て、局部的な深いピットが多くなり、均一な細かい粗面
は得られない(図2)。この場合には電流密度を多くす
れば、スマットも剥離し、相対的に粗面化が進んで、均
一にはなるが、局部的な深いピットがつながる形で粗面
化が進行するため、Raを小さくできず、大きく粗い粗
面となり(図3)、細かく、深い局部ピットのない粗面
に調整することができない。その上必要電流容量も大き
くなり、不経済になる。本発明では温度の下限には特に
制限はないが、電解液が凍結しない程度の温度で使用す
ることは当然である。好ましい温度範囲は0℃から8℃
の範囲である。
【0019】このようにして得られる支持体の表面粗さ
としてはRaの値で0.3〜1.0μの間に調整され
る。特に感光層がアルカリ溶出型電子写真感光層の場合
には感光層の厚みのムラはそのまま表面電位のムラにな
って現れ、局部的に深いピットがある場合には顔料残り
と称されるスポット的な溶出不良になるばかりでなく、
画線のエッジにギザギザを生じて、線切れ等の画質不良
となる。従って、感光層にアルカリ溶出型電子写真感光
層を使用する場合にはRaの値は0.3〜0.7μでR
maxの値は5.0μ以下にとどめるべきである。
としてはRaの値で0.3〜1.0μの間に調整され
る。特に感光層がアルカリ溶出型電子写真感光層の場合
には感光層の厚みのムラはそのまま表面電位のムラにな
って現れ、局部的に深いピットがある場合には顔料残り
と称されるスポット的な溶出不良になるばかりでなく、
画線のエッジにギザギザを生じて、線切れ等の画質不良
となる。従って、感光層にアルカリ溶出型電子写真感光
層を使用する場合にはRaの値は0.3〜0.7μでR
maxの値は5.0μ以下にとどめるべきである。
【0020】本発明に於て、電解粗面化する際の電源と
しては、単相または三相交流の正弦波、または10Hz
以上の矩形波或は三角波等の非正弦波、或はそれらの非
対称波、或は直流のパルス波等の電流を主として用いる
ことが出来る。
しては、単相または三相交流の正弦波、または10Hz
以上の矩形波或は三角波等の非正弦波、或はそれらの非
対称波、或は直流のパルス波等の電流を主として用いる
ことが出来る。
【0021】アルミニウム板に印加される電力等は、砂
目の形状及び経済的な見地から本発明者等が数多く実験
を重ねたすえ、電圧は1〜50v、好ましくは5〜35
v、電流密度は約5〜50A/dm2、好ましくは10
〜30A/dm2であり、電気量は約50〜4000ク
ーロン、好ましくは100〜1000クーロンである。
また電極とアルミニウム間の距離は、0.5〜15c
m、好ましくは1〜5cmである。本発明においては低
温で電解粗面化するので、電解で発生する熱を効率よく
除去するため、或は外部からの熱の侵入を抑えるため、
電解槽の保温方法、液の供給排出方法、循環量等にも当
然配慮が必要である。
目の形状及び経済的な見地から本発明者等が数多く実験
を重ねたすえ、電圧は1〜50v、好ましくは5〜35
v、電流密度は約5〜50A/dm2、好ましくは10
〜30A/dm2であり、電気量は約50〜4000ク
ーロン、好ましくは100〜1000クーロンである。
また電極とアルミニウム間の距離は、0.5〜15c
m、好ましくは1〜5cmである。本発明においては低
温で電解粗面化するので、電解で発生する熱を効率よく
除去するため、或は外部からの熱の侵入を抑えるため、
電解槽の保温方法、液の供給排出方法、循環量等にも当
然配慮が必要である。
【0022】電解粗面化処理を行なった後には、電解粗
面化により生成する水酸化アルミニウムを主体としたス
マット成分を除去する。スマット除去には、前述したア
ルカリエッチングが好ましい。この様なアルカリエッチ
ングを行なった場合、アルカリエッチングによりさらに
スマットが生成する場合には高圧洗浄水で洗浄するか、
或は、前述した種々の酸でデスマットする事が望まし
い。
面化により生成する水酸化アルミニウムを主体としたス
マット成分を除去する。スマット除去には、前述したア
ルカリエッチングが好ましい。この様なアルカリエッチ
ングを行なった場合、アルカリエッチングによりさらに
スマットが生成する場合には高圧洗浄水で洗浄するか、
或は、前述した種々の酸でデスマットする事が望まし
い。
【0023】以上の様な処理をしたアルミニウム板は、
次いで、アルミ表面の硬度の向上と感光層との接着性を
より強固にする目的、及びアルミニウム表面を親水性に
する目的等の為に、通常、陽極酸化処理が施され、更に
必要に応じて一層の親水性向上を図るため化成処理など
が施される。
次いで、アルミ表面の硬度の向上と感光層との接着性を
より強固にする目的、及びアルミニウム表面を親水性に
する目的等の為に、通常、陽極酸化処理が施され、更に
必要に応じて一層の親水性向上を図るため化成処理など
が施される。
【0024】陽極酸化処理は、従来からの公知の方法を
用いることが出来る。例えば、硫酸、燐酸、クロム酸、
シュウ酸等或はこれらの2種以上を組合せた水溶液を処
理液として、直流または交流をアルミニウムに流し、粗
面化されたアルミニウム表面に多孔性の陽極酸化皮膜を
形成させる。
用いることが出来る。例えば、硫酸、燐酸、クロム酸、
シュウ酸等或はこれらの2種以上を組合せた水溶液を処
理液として、直流または交流をアルミニウムに流し、粗
面化されたアルミニウム表面に多孔性の陽極酸化皮膜を
形成させる。
【0025】これら陽極酸化処理されたアルミニウム板
は、更に必要に応じて珪酸ナトリウム、または珪酸カリ
ウム等によるシリケート処理を行なう場合もあり、又単
に水酸化ナトリウム等によるアルカリ処理、燐酸等によ
る酸処理により陽極酸化層のポアワイドニングを行うこ
ともある。
は、更に必要に応じて珪酸ナトリウム、または珪酸カリ
ウム等によるシリケート処理を行なう場合もあり、又単
に水酸化ナトリウム等によるアルカリ処理、燐酸等によ
る酸処理により陽極酸化層のポアワイドニングを行うこ
ともある。
【0026】更に、特公昭47−5125号公報に記載
の如く、陽極酸化処理後にアルカリ金属珪酸塩水溶 液
で処理したものも好適である。また、米国特許第365
8662号明細書に記載のシリケ−ト電着も有効であ
る。西独公開特許第1621478号公報記載のポリビ
ニルスルホン酸による処理も適当である。
の如く、陽極酸化処理後にアルカリ金属珪酸塩水溶 液
で処理したものも好適である。また、米国特許第365
8662号明細書に記載のシリケ−ト電着も有効であ
る。西独公開特許第1621478号公報記載のポリビ
ニルスルホン酸による処理も適当である。
【0027】感光層接着性及び印刷適性等の向上のた
め、感光層を設ける前に所望により中間層を設けても良
い。
め、感光層を設ける前に所望により中間層を設けても良
い。
【0028】このようにして得られた平版印刷版用アル
ミニウム支持体には、従来より知られている感光層を設
けて感光性平版印刷版として実用に供せられる。PS版
用の感光層組成物としては、(a)ジアゾ樹脂とバイン
ダーからなるもの、(b)o-ナフトキノンジアジド化合
物からなるもの、(c)アジド化合物とバインダーから
なるもの、(d)エチレン性不飽和モノマー、光重合開
始剤及び高分子バインダーからなる光重合性組成物、
(e)重合体の主鎖または側鎖に-CH=CH-CO-基を
有する光架橋性ポリマーからなるものなどが含まれ、こ
れらの詳細は米国特許4,238,560号明細書等に
説明されている。
ミニウム支持体には、従来より知られている感光層を設
けて感光性平版印刷版として実用に供せられる。PS版
用の感光層組成物としては、(a)ジアゾ樹脂とバイン
ダーからなるもの、(b)o-ナフトキノンジアジド化合
物からなるもの、(c)アジド化合物とバインダーから
なるもの、(d)エチレン性不飽和モノマー、光重合開
始剤及び高分子バインダーからなる光重合性組成物、
(e)重合体の主鎖または側鎖に-CH=CH-CO-基を
有する光架橋性ポリマーからなるものなどが含まれ、こ
れらの詳細は米国特許4,238,560号明細書等に
説明されている。
【0029】また、溶出型電子写真用光導電層組成物と
しては、特公昭37−17162号、同38−6961
号、同39−12703号、同41−2425号公報等
に記載の公知の無機及び有機光導電性化合物とアルカリ
可溶性バインダーとからなるものものが挙げられる。
しては、特公昭37−17162号、同38−6961
号、同39−12703号、同41−2425号公報等
に記載の公知の無機及び有機光導電性化合物とアルカリ
可溶性バインダーとからなるものものが挙げられる。
【0030】更に、ハロゲン化銀感光層も設けることが
できる。
できる。
【0031】この様な感光層は本発明により製造された
支持体に0.5〜約8g/m2、より好ましくは1〜6
g/m2の被覆量となるように設ける。特に、溶出型電
子写真光導電層は、初期帯電電位等の電子写真特性から
2〜6g/m2に塗設することが望ましい。
支持体に0.5〜約8g/m2、より好ましくは1〜6
g/m2の被覆量となるように設ける。特に、溶出型電
子写真光導電層は、初期帯電電位等の電子写真特性から
2〜6g/m2に塗設することが望ましい。
【0032】得られた感光層上には製版フィルム密着
性、表面耐傷強度、及び製版処理特性等の向上のため、
更に非画像部除去時に溶解し得る上塗り層を設けても良
い。
性、表面耐傷強度、及び製版処理特性等の向上のため、
更に非画像部除去時に溶解し得る上塗り層を設けても良
い。
【0033】以上の様にして得られた印刷原版は、公知
の操作によって画像を形成させ、非画像部を除去して印
刷版として用いることが出来る。則ち、PS版では活性
線を含む光源による反射画像露光や透明陽画フィルムを
通した密着露光によって感光層に画像を形成させ、アル
カリを主成分とする公知の現像液で非画像部を溶解除去
洗浄した後、ガム引きされて平版印刷版とする。また、
溶出型電子写真印刷版は、暗所に於て光導電層表面を一
様にコロナ帯電させ、続いて反射画像露光及び密着露光
の他にHe-Neレ−ザ−、アルゴンレ−ザ−、或は半
導体レ−ザ−等を光源とした走査露光によって静電潜像
を形成し、トナ−現像した後、アルカリ性溶出液によっ
てトナ−レジストされていない非画像部の光導電層を溶
出除去し、必要に応じてガム引きされて平版印刷版とす
る。
の操作によって画像を形成させ、非画像部を除去して印
刷版として用いることが出来る。則ち、PS版では活性
線を含む光源による反射画像露光や透明陽画フィルムを
通した密着露光によって感光層に画像を形成させ、アル
カリを主成分とする公知の現像液で非画像部を溶解除去
洗浄した後、ガム引きされて平版印刷版とする。また、
溶出型電子写真印刷版は、暗所に於て光導電層表面を一
様にコロナ帯電させ、続いて反射画像露光及び密着露光
の他にHe-Neレ−ザ−、アルゴンレ−ザ−、或は半
導体レ−ザ−等を光源とした走査露光によって静電潜像
を形成し、トナ−現像した後、アルカリ性溶出液によっ
てトナ−レジストされていない非画像部の光導電層を溶
出除去し、必要に応じてガム引きされて平版印刷版とす
る。
【0034】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に
限定されるものではない。
が、本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に
限定されるものではない。
【0035】実施例1〜3 JIS−A1050、板厚0.3mmのアルミニウム板
を60℃の2%NaOH水溶液に1分間浸漬して脱脂処
理し、水洗後、6%硝酸水溶液に1分間浸漬して中和
し、充分水洗した。次に、1.8%塩酸水溶液をスリッ
トタイプの間接給電方式の電解槽に満たし、循環し、そ
れぞれ設定温度を変え、商業用単相交流にて20A/d
m2の電流密度で、45秒間電解粗面化を行なった。次
に30℃、2%NaOH水溶液中に浸漬してデスマット
した後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸
化処理を施して、表面に陽極酸化皮膜を形成させ、水洗
後乾燥することにより印刷版用支持体を作製した。この
時、支持体表面の粗さをサーフコム2000表面粗さ計
にて1μのスタイラスを使用して測定し、中心線平均粗
さ:Raの値と最大深さ:Rmaxの値を表1に示す。
を60℃の2%NaOH水溶液に1分間浸漬して脱脂処
理し、水洗後、6%硝酸水溶液に1分間浸漬して中和
し、充分水洗した。次に、1.8%塩酸水溶液をスリッ
トタイプの間接給電方式の電解槽に満たし、循環し、そ
れぞれ設定温度を変え、商業用単相交流にて20A/d
m2の電流密度で、45秒間電解粗面化を行なった。次
に30℃、2%NaOH水溶液中に浸漬してデスマット
した後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸
化処理を施して、表面に陽極酸化皮膜を形成させ、水洗
後乾燥することにより印刷版用支持体を作製した。この
時、支持体表面の粗さをサーフコム2000表面粗さ計
にて1μのスタイラスを使用して測定し、中心線平均粗
さ:Raの値と最大深さ:Rmaxの値を表1に示す。
【0036】比較例1 実施例1の電解粗面化処理に於て、温度を20℃に上
げ、実施例1と同様にして粗面化したところ、スマット
の発生が多く、均一に粗面化出来なかった。その後実施
例1と同様に処理して印刷版用支持体を作製し、Raと
Rmaxを測定し、表1に示す。
げ、実施例1と同様にして粗面化したところ、スマット
の発生が多く、均一に粗面化出来なかった。その後実施
例1と同様に処理して印刷版用支持体を作製し、Raと
Rmaxを測定し、表1に示す。
【0037】比較例2及び3 実施例1の電解粗面化処理において、温度を15℃及び
20℃に上げ、更に電流密度を30A/dm2に上げ
て、実施例1に同様にして粗面化し、印刷版用支持体を
作製した。そのRaとRmaxを測定し、表1に示す。
20℃に上げ、更に電流密度を30A/dm2に上げ
て、実施例1に同様にして粗面化し、印刷版用支持体を
作製した。そのRaとRmaxを測定し、表1に示す。
【0038】以上のようにして得られたアルミニウム支
持体の表面に、感光層として下記の感光層組成物1を乾
燥重量で5g/m2になるように塗布し、熱風にて急速
乾燥して電子写真感光板を作製し、電子写真法によりト
ナー画像を形成し、非画像部をアルカリ溶出して平版印
刷版を作製した。
持体の表面に、感光層として下記の感光層組成物1を乾
燥重量で5g/m2になるように塗布し、熱風にて急速
乾燥して電子写真感光板を作製し、電子写真法によりト
ナー画像を形成し、非画像部をアルカリ溶出して平版印
刷版を作製した。
【0039】 感光層組成1 ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (メタクリル酸40モル%) 18g χ型無金属フタロシアニン 4g 1,4-ジオキサン 160g 2-プロパノ−ル 18g
【0040】次にこれらの印刷版を用いてオフセット印
刷機(ハマダスタ− 600 CD)にて印刷を行い、
評価した。その結果を電解条件、表面粗さとともにまと
めて表1に示す。
刷機(ハマダスタ− 600 CD)にて印刷を行い、
評価した。その結果を電解条件、表面粗さとともにまと
めて表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1を見ると、実施例1〜3は比較例1〜
3に比べてRmaxの値が小さく、従って、顔料残りも
なく、画線のエッジのギザギザも少なく、線切れは見ら
ず、優れた画質の平版印刷版であることがわかった。ま
た、印刷の結果を見ると、本実施例は印刷汚れのない、
耐刷性に優れた平版印刷版であることが判る。即ち、本
発明の温度範囲により粗面化することにより、局部的に
深いピットを生成することなく、電子写真平版印刷版に
適した深さの均一なピットを有する平版印刷版用支持体
を得ることができる。
3に比べてRmaxの値が小さく、従って、顔料残りも
なく、画線のエッジのギザギザも少なく、線切れは見ら
ず、優れた画質の平版印刷版であることがわかった。ま
た、印刷の結果を見ると、本実施例は印刷汚れのない、
耐刷性に優れた平版印刷版であることが判る。即ち、本
発明の温度範囲により粗面化することにより、局部的に
深いピットを生成することなく、電子写真平版印刷版に
適した深さの均一なピットを有する平版印刷版用支持体
を得ることができる。
【0043】実施例4〜6 実施例1において電解液を2.0%塩酸に0.2%塩化
アルミを加えた電解液とし、電解粗面化の温度4℃にて
電流密度を下記のように変えて粗面化し、実施例1と同
様にして印刷版用支持体を作製した。以上のようにして
得られたアルミニウム支持体の表面に、感光層として下
記の感光層組成物2を乾燥重量で5g/m2になるよう
に塗布し、実施例1と同様にして製版し、平版印刷版を
作製して、印刷評価した。その結果を電解条件、表面粗
さとともにまとめて表2に示す。粗さ曲線にはいずれも
実施例1に見られるような二重構造が見られ、印刷評価
でも印刷汚れのない、耐刷性に優れた平版印刷版である
ことが判った。
アルミを加えた電解液とし、電解粗面化の温度4℃にて
電流密度を下記のように変えて粗面化し、実施例1と同
様にして印刷版用支持体を作製した。以上のようにして
得られたアルミニウム支持体の表面に、感光層として下
記の感光層組成物2を乾燥重量で5g/m2になるよう
に塗布し、実施例1と同様にして製版し、平版印刷版を
作製して、印刷評価した。その結果を電解条件、表面粗
さとともにまとめて表2に示す。粗さ曲線にはいずれも
実施例1に見られるような二重構造が見られ、印刷評価
でも印刷汚れのない、耐刷性に優れた平版印刷版である
ことが判った。
【0044】 感光層組成2 酢酸ビニル/クロトン酸共重合体 (クロトン酸3モル%) 6g クロルダイアンブルー 2g ジエチルアミノベンズアルデヒドーN,Nージフェニルヒドラゾン 1g 1,4-ジオキサン 84g ジメチルホルムアミド 7g
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の塩酸を主成分とする電解液を使
用し、10℃未満温度により電解粗面化することによ
り、深い局部ピットのない均一な粗面を形成させること
が出来、画像再現性に優れ、耐刷性、保水性に優れた平
版印刷版用アルミニウム支持体を得ることが出来る。
用し、10℃未満温度により電解粗面化することによ
り、深い局部ピットのない均一な粗面を形成させること
が出来、画像再現性に優れ、耐刷性、保水性に優れた平
版印刷版用アルミニウム支持体を得ることが出来る。
【図1】本発明の温度範囲で1.8%塩酸水溶液にて、
20A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の粗さ
曲線の一部を示した図
20A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の粗さ
曲線の一部を示した図
【図2】本発明の温度範囲外で1.8%塩酸水溶液に
て、20A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の
粗さ曲線の一部を示した図
て、20A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の
粗さ曲線の一部を示した図
【図3】本発明の温度範囲外で1.8%塩酸水溶液に
て、30A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の
粗さ曲線の一部を示した図
て、30A/dm2の電流密度で電解粗面化した場合の
粗さ曲線の一部を示した図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 3/03 C23F 1/20 C25F 3/20
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウムを主成分
とする合金からなる板を、塩酸を主成分とする処理液を
用いて電解粗面化処理する平版印刷版用アルミニウム支
持体の製造方法に於て、処理液の温度が10℃未満であ
ることを特徴とする平版印刷版用アルミニウム支持体の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04244941A JP3113409B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04244941A JP3113409B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0692055A JPH0692055A (ja) | 1994-04-05 |
| JP3113409B2 true JP3113409B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=17126244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04244941A Expired - Fee Related JP3113409B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3113409B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP04244941A patent/JP3113409B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0692055A (ja) | 1994-04-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |