JPH10138244A - 長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物及びそれからなる成形体 - Google Patents

長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物及びそれからなる成形体

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JPH10138244A
JPH10138244A JP8311311A JP31131196A JPH10138244A JP H10138244 A JPH10138244 A JP H10138244A JP 8311311 A JP8311311 A JP 8311311A JP 31131196 A JP31131196 A JP 31131196A JP H10138244 A JPH10138244 A JP H10138244A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形体の薄肉部の強度、引張強度及び締め付け
破断トルク強度等に優れる繊維強化ポリオレフィン複合
構造物を提供する。 【解決手段】長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物で
あって、長繊維強化ポリオレフィン構造部と短繊維強化
ポリオレフィン構造部とで構成され、それらの1以上を
形成するポリオレフィンが少なくとも部分的には1種以
上の改質剤による改質樹脂であり、前者が長繊維強化材
を引抜き成形によって基材樹脂の溶融流れ方向に略平行
な整列状態で含有し、その後者が短繊維強化材を樹脂中
にランダムに分散した状態で含有すると共に、両者が特
定の比率で含有されている複合構造物。それから作製さ
れた各種ボルト。 【効果】ボルトのネジ山の様な細密部分へも強化材入り
樹脂が良好に進入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長繊維強化材、短繊
維強化材及び少なくとも部分的に改質されたポリオレフ
ィンとを主体とする長短繊維強化ポリオレフィン複合構
造物(通常はペレットの混合物)に関する。
【0002】また、本発明はこの長短繊維強化ポリオレ
フィン複合構造物を用いて所定の形状に賦形された長短
繊維強化ポリオレフィン複合物からなる成形体に関す
る。詳しくは、本発明は上記の長短繊維強化ポリオレフ
ィン複合構造物を主材として用いた成形体であって、そ
の表面にネジ突条、バイヨネット突条、円弧突条、直線
突条、柱状突起、点状突起等の少なくとも何れかが突設
又は刻設された部材等に賦形された長短繊維強化ポリオ
レフィン複合物からなる成形体に関する。
【0003】
【従来の技術】機械装置、パイプラック及びケーブルラ
ック等の架台並びに建築及び橋梁等の構築物欠陥は人命
に関わるものであることから、優れた機械的強度及び高
い信頼性を備えていることが要求される。従って、これ
ら機械装置及び建築等を形成する部材にも、当然のこと
ながら優れた機械的強度及び高い信頼性が要求され、万
一にも破損するようなことが生じないように構成され
る。
【0004】これらの機械装置、架台、建築及び構築物
等を形成する部材としては例えば、機械ネジ(ビスネ
ジ)、雄ネジ付きボルト又は雌ネジ付きナット(略称
「ボルトナット」)等が挙げられるが、この機械ネジ又
はボルトはネジ山の薄肉部(端縁)の強度、ボルトの頭
等に印加される外力に耐える為に引張強度及び締付け破
断トルクに対する強度等に優れることが要求される。そ
の要求に応える為には従来から、機械ネジ及びボルトナ
ット等の部材の材質としては、ネジ山等の薄肉部(細密
部)の強度、ビスネジ又はボルトの引張強度及び締付け
破断トルク強度等においても優れた機械的強度を発揮す
る鋼等の金属が使用されてきた。
【0005】処が、近年になって材料の軽量化及び/又
は耐薬品性等の要請から、ビスネジ、ボルト等の部材が
金属製から樹脂製に変更され始めている。このような部
材の材質としては、塩化ビニル樹脂(PVC)又はノンフ
ィラー(充填剤不含)系のポリカーボネート樹脂(PC)等
が使用されている。
【0006】しかしながら、塩化ビニル樹脂及びノンフ
ィラー系のポリカーボネート樹脂等は樹脂単味での機械
的強度に劣る。それに起因して、これらの樹脂製部材に
過大な外力が印加されると、例えば破断、裂断、折損等
の事態が生じ得る外に、ボルト等にあっては締め付けト
ルクによる破壊(破断)、ネジ山の薄肉部(端縁部)破損
及びボルトの頭等が破損する所謂「頭飛び」の少なくと
も何れかが起こるという問題点を残している。
【0007】そこで、このような問題点を残す樹脂製品
の機械的強度を向上させる目的で樹脂とガラス繊維等の
繊維強化材とを混合した繊維強化樹脂構造物(強化組成
物)が既に提案されている。
【0008】これらの繊維強化樹脂構造物は短繊維強化
樹脂構造物と長繊維強化樹脂構造物とに大別できる。こ
のような繊維強化樹脂構造物の機械的強度等は樹脂と繊
維強化材とを混合して繊維強化樹脂構造物を調製する際
の樹脂と繊維強化材との親和性によって大きく影響され
る。すなわち、樹脂と繊維強化材とが親和性に富む組合
せにおいては、繊維強化材が樹脂中に均一に分散すると
共に樹脂との界面全域で強力に接着する寄与で、繊維強
化樹脂構造物の機械的強度向上等が実現される。
【0009】中でも、長繊維強化樹脂構造物の場合に
は、繊維強化樹脂構造物の機械的強度は構造物から得ら
れた成形体中の長繊維の配向状態によっても影響され、
成形体の機械的強度は配合された長繊維の配向方向に沿
って高くなると共に、配合された多数の長繊維の配向方
向を揃える(整列させる)ことによって格段に向上す
る。
【0010】また、短繊維強化樹脂構造物は配合された
繊維が短いことの寄与で繊維強化材が樹脂に馴染み易い
ことから、樹脂中に分散し易い。従って、成形体の薄肉
部(細密部)にまで短繊維が入り込む(行き渡る)ことの
寄与によって、次記の好ましい性質が発現されるように
なる。即ち、得られる部材の局部的な機械的強度向上が
実現される。他方、繊維が短いことに起因して、成形体
全体に厳しい荷重が印加される用途には多くの場合に充
分ではない。即ち、その機械的強度が短繊維強化樹脂構
造物から成形された上記部材においては、用途の中でも
特に引張強度、締付け破断トルク強度等が要求される用
途においては、ビスネジ、ボルト等に成形されても、得
られる成形体全体の機械的強度が要求水準に対して多く
の場合に充分でない。
【0011】一方、長繊維強化樹脂構造物は配合された
繊維強化材が長いことの寄与によって、この構造物から
得られる成形体全体の機械的強度を充分に向上させるこ
とができる筈である。ところが、繊維強化材が長い場合
には繊維強化材が集束体(ロービング等)に近い状態に
留まり易いことから、往々にして樹脂に馴染みにくい。
その結果として長繊維強化樹脂構造物の局部的な(薄肉
部等における)機械的強度が往々にして充分でないとい
う問題が残されている。
【0012】このような長繊維と樹脂との物理的な馴染
みにくさの問題を改善するべく、熱可塑性樹脂と長繊維
とからなる繊維強化樹脂構造物が特公平3−25340
号公報に開示されている。
【0013】この繊維強化樹脂構造物は低分子量の熱可
塑性樹脂に強化用フィラメント(繊維)を平行に配列し
た繊維強化ペレットと、この熱可塑性樹脂よりも高分子
の熱可塑性樹脂とをブレンドして、繊維強化材に対する
熱可塑性樹脂の物理的ぬれ性(親和性)を改善するもの
である。その結果、この長繊維強化樹脂構造物によって
得られる成形体はその薄肉部以外では充分な機械的強度
を有している。しかしながら、この長繊維強化樹脂構造
物は配合された繊維強化材が長いことに起因して、例え
ばネジ山のような薄肉部(端縁部)には長繊維が充分に
充填されず、薄肉部の機械的強度に劣るとの問題点を残
している。
【0014】また、長繊維強化樹脂構造物は繊維強化材
長が長いことに起因して、成形体を形成する目的で長繊
維強化樹脂構造物ペレットを溶融混練する際に長繊維が
折損され易く、その結果として形成された成形体の機械
的強度が期待よりも低くなり易い。
【0015】このような問題点を解決するべく、長繊維
強化熱可塑性樹脂構造物と、長繊維を含まない熱可塑性
樹脂とをドライブレンドして、ブレンドの際に長繊維が
折損されないようにした長繊維強化熱可塑性樹脂成形体
を製造する方法が提案されている(特公平1−2414
06号公報)。この方法によれば、成形体中の長繊維強
化材が過度に折損されにくいことの寄与で、得られる成
形体として高い機械的強度を備えたものを得られるよう
になるとされている。
【0016】しかしながら、この方法による成形体でも
配合される繊維強化材が長繊維であることに起因して、
例えばネジ山のような薄肉部分には繊維強化材が長さに
妨げられて充分には充填されないので、機械的強度が充
分には発現しないという問題点が依然として残されてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】一方、短繊維ガラスと
長繊維ガラスとを組合わせて樹脂に混合した繊維強化樹
脂構造物は既に開示されている(特公平4−65854
号公報)。この繊維強化樹脂構造物は熱可塑性樹脂とし
てポリプロピレンを使用すると共に、短繊維ガラスと長
繊維ガラスとを特定比率で樹脂中に配合することによっ
て得られたもので、この公報の開示によれば、ガラス長
繊維強化材による機械的強度を保有しつつ、成形体の細
部にまでガラス短繊維強化材が進入することによって、
細部まで強度に優れたシート状のスタンピング成形体
(圧縮成形体)を得ているとされている。
【0018】しかしながら、この構造物はガラス長繊維
強化材マットに、ガラス短繊維強化材と樹脂との混練物
を含浸させたガラス繊維強化樹脂シートである。従っ
て、得られる成形体の形状はスタンピング成形可能な例
えば、シート状のような扁平なものに限られている。そ
の制約によって、この方法によってはビスネジ、ボルト
等のような立体的な形状のものを形成することは殆どで
きない。また、ガラス長繊維強化材をビスネジ、ボルト
等の長手方向に配列することは至難である。
【0019】その結果として、この公報に開示されてい
る発明は上記部材のうちでも苛酷な状況下で使用され
て、引張強度及び締め付け破断トルク強度並びにその薄
肉部の強度等に対する要求を充分に満たすことを要する
ビスネジ又はボルト等の開発には殆ど適用され得ない。
【0020】本発明の第1の目的は上記のような種々の
問題点を一括して解決しようとするものであって、成形
体の引張強度及び締め付け破断トルク強度並びにその薄
肉部の強度等の何れにも優れる長短繊維強化ポリオレフ
ィン複合構造物を提供することにある。
【0021】本発明の第2の目的は上記長短繊維強化ポ
リオレフィン複合構造物から形成された棒状成形体特
に、各種のボルトを提供することにある。この本発明の
ボルトにはその一端にネジが刻設された「片ネジボル
ト」、その両端域にネジが刻設されている「両ネジボル
ト」及びその全長に亘ってネジが刻設されている「長ネ
ジボルト」の何れも包含される。
【0022】
【課題を解決するための手段】
[第1の目的に対して]本発明の長短繊維強化ポリオレ
フィン複合構造物は下記の各要件で構成されるものであ
る: 1.1.長繊維強化材、短繊維強化材及び改質ポリオレフィ
ンを主体とする長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物
であって、 1.2.該複合構造物中の長繊維強化材及び短繊維強化材を
その中に分散状態で含有するポリオレフィン基材が有機
シラン化合物、不飽和カルボン酸及び該不飽和ポリカル
ボン酸無水物から選ばれる少なくとも1種の改質剤で改
質された改質ポリオレフィンであり、 1.3.該長繊維強化材が引抜き成形によって該改質ポリオ
レフィンの該溶融流れ方向に略平行に整列すると共に、
その細断によって得られるペレット長が3〜30mm及び
平均繊維径が3〜21μmの構造域を形成し、 1.4.該短繊維強化材が該改質ポリオレフィン中に少なく
ともその一部分が改質ポリオレフィン中にランダムに分
散していると共に、その平均繊維長0.1〜2mm及び平
均直径3〜21μmの範囲内にある構造域を形成し、 1.5.上記長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物は改質
ポリオレフィン20〜90重量%、長繊維強化材5〜7
6重量%、短繊維強化材0.5〜40重量%を含むと共
に、 1.6.それが含有する上記長繊維強化材と短繊維強化材と
の配合重量比が前者/後者=1/1〜19/1の範囲内
にあり、 1.7.長繊維強化材の重量と短繊維強化材の重量との合計
量に対する改質ポリオレフィンの配合重量比が前者/後
者=1/0.25〜1/9の範囲内にあることを特徴と
する長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物。 [第5の目的に対して]本発明の長短繊維強化ポリオレ
フィン複合物からなる成形体は下記の各要件で構成され
るものである: 5.1.長繊維強化材、短繊維強化材及び改質ポリオレフィ
ンを主体とする長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物
で形成される長短繊維強化ポリオレフィン成形体であっ
て、 5.2.該複合構造物中の長繊維強化材及び短繊維強化材を
その中に分散状態で含有するポリオレフィン基材が有機
シラン化合物、不飽和カルボン酸及び該不飽和ポリカル
ボン酸無水物から選ばれる少なくとも1種の改質剤で改
質された改質ポリオレフィンであり、 5.3.該長繊維強化材が引抜き成形によって該改質ポリオ
レフィンの該溶融流れ方向に略平行に整列すると共に、
その細断によって得られるペレット長が3〜30mm及び
平均繊維径が3〜21μmの構造域を形成し、 5.4.該短繊維強化材が該改質ポリオレフィン中に少なく
ともその一部分が改質ポリオレフィン中にランダムに分
散していると共に、その平均繊維長0.1〜2mm及び平
均直径3〜21μmの範囲内にある構造域を形成し、 5.5.上記長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物は改質
ポリオレフィン20〜90重量%、長繊維強化材5〜7
6重量%、短繊維強化材0.5〜40重量%を含むと共
に、 5.6.それが含有する上記長繊維強化材と短繊維強化材と
の配合重量比が前者/後者=1/1〜19/1の範囲内
にあり、長繊維強化材の重量と短繊維強化材の重量との
合計量に対する改質ポリオレフィンの重量比が前者/後
者=1/0.25〜1/9の範囲内に形成されているこ
とを特徴とする長短繊維強化ポリオレフィン複合物から
なる成形体。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の長短繊維強化ポリオレフ
ィン複合構造物(「本発明の複合構造物」と略称するこ
とがある)においては、改質剤としては前記の不飽和カ
ルボン酸又はその無水物が多用され、好ましくはマレイ
ン酸又は無水マレイン酸であり、特に好ましくは無水マ
レイン酸であり、また、前記短繊維強化材及び前記長繊
維強化材が通常用途においてはガラス繊維であることが
好ましい。
【0024】次に、本発明の複合構造物及びそれからな
る本発明の成形体について下記に具体的に説明する。本
発明の長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物(通常は
ペレット)とは、長繊維強化材、短繊維強化材及び少な
くとも部分的に改質されたポリオレフィン基材とで主と
して形成されたものである。その実際の作製法は多くの
場合に、長繊維強化ポリオレフィン構造物(ペレット)
と短繊維強化ポリオレフィン構造物(ペレット)とを所
定比率で固状で混合後に得ることからなるものである。
即ち、本発明におけるこの長短繊維強化ポリオレフィン
複合構造物は多くの場合に、長繊維強化材を含有する樹
脂構造物(ペレット)と短繊維強化材を含有する樹脂構
造物(ペレット)との混合物の形態で提供される。
【0025】これらの長繊維強化ポリオレフィン構造物
及び短繊維強化ポリオレフィン構造物とは、例えば下掲
の各種のものである: (a)改質ポリオレフィンと長繊維強化材との構造物; (b)改質ポリオレフィンと非改質ポリオレフィンとの重
合体組成物と長繊維強化材との構造物; (c)改質ポリオレフィンと短繊維強化材との構造物; (d)改質ポリオレフィンと非改質ポリオレフィンとの重
合体組成物と前記の短繊維強化材との構造物である。
【0026】なお、改質ポリオレフィンと非改質ポリオ
レフィンとの重合体組成物を以下「ポリオレフィン組成
物」と略称することがある。本発明の長短繊維強化ポリ
オレフィン複合構造物を構成する非改質ポリオレフィン
とは、α-オレフィンからなる結晶性単独重合体若しく
は結晶性共重合体(以下、「結晶性ポリオレフィン」と
総称することがある)、又はこれら結晶性単独重合体も
しくは結晶性共重合体からなるポリオレフィン組成物等
を挙げることができる。ここで、上記のα-オレフィン
としては、炭素数2〜10個、好ましくは炭素数2〜6
個のα-オレフィンを使用することが好ましい。
【0027】炭素数2〜10個のα-オレフィンの例と
しては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン及
び1-デセン等を挙げることができる。これらの中で実用
的見地から好ましいものはエチレン、プロピレン、4-メ
チル-1-ペンテンであって、特に好ましくはプロピレン
である。尤も、耐低温性(耐寒性)に優れたものはエチ
エレン主体のポリオレフィンであって、低温用途には上
記とは異なってエチエレン系重合体が他の追随を許さな
い。また、耐熱性に格段に優れたものは4-メチル-1-ペ
ンテン主体のポリオレフィンであって、オーブン中の消
毒(滅菌;121℃×20min)にも耐えることから、
選択されるポリオレフィンの種類はその用途に応じて変
動する。
【0028】本発明において長短繊維強化材と基材樹脂
との間に親和性特に界面接着性を付与する為に有用な改
質ポリオレフィンとしては、ポリオレフィンの分子幹に
改質剤がグラフト結合した形態の改質ポリオレフィンに
加えて、1-オレフィンモノマー特にエチエレンと(メタ)
アクリル酸塩との結合によって得られるイオン性重合体
であるアイオノマーをも挙げることができる。本発明に
用いられるアクリル酸塩を形成する陽イオンは主として
アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンに加えて
アンモニウムイオンが包含される。アルカリ金属イオン
は例えばナトリウム及びカリウムの少なくとも何れかの
イオンであり、アルカリ土類金属イオンは主としてカル
シウム及び亜鉛の少なくとも何れかのイオンである。
【0029】<改質剤>本発明において用いられる改質
ポリオレフィンは上記のポリオレフィンから選ばれた素
材を改質剤として、有機シラン化合物、不飽和カルボン
酸及びこの不飽和カルボン酸無水物から選ばれる少なく
とも1種で改質して得られた改質ポリオレフィンであ
る。上掲の改質剤は基材ポリオレフィンを幹ポリマーと
して、これにグラフとされた形態で一般に用いられる。
【0030】上記の有機シラン化合物の例としては、ア
ミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン及びメタク
リロキシシラン等を挙げることができる。これらの有機
シラン化合物は単独でも、それらの複数の種類の組合わ
せでも用いられ得る。
【0031】上記の不飽和カルボン酸の例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、テ
トラヒドロフタル酸及びノルボルネンジカルボン酸等を
挙げることができる。また、本発明の不飽和カルボン酸
はその誘導体例えば、酸無水物、酸ハライド又は酸アミ
ド等も包含される。
【0032】不飽和カルボン酸無水物の例としては、無
水マレイン酸(マレイン酸無水物)、無水イタコン酸、
無水テトラヒドロフタル酸及び無水ノルボルネンジカル
ボン酸等を挙げることができる。
【0033】これらの不飽和カルボン酸又は不飽和カル
ボン酸無水物は単独でも、それらの複数種類の不飽和カ
ルボン酸の組合せでも、複数種類の不飽和カルボン酸無
水物の組合わせでも、又は不飽和カルボン酸と不飽和カ
ルボン酸無水物との組合せでも用いられ得る。
【0034】本発明において改質剤として用いられるこ
れらの不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物の
中で最も好ましいものは無水マレイン酸(マレイン酸無
水物)である。無水マレイン酸の長所の1はグラフと反
応系においてそれ自身の重合体を形成しにくく、単分子
の形態で幹ポリマーの各所にグラフとする点である。こ
の事実はC13-NMR解析によって確認されている。
【0035】上記の改質剤の使用量(2種以上併用の場
合にはそれらの合計量)が改質されるべき(「改質基
材」と称することがある)ポリオレフィンに対して、配
合後の組成物の重量基準で通常0.01〜5重量%、好
ましくは0.05〜1重量%で用いられる。改質剤の使
用量が改質素材に対して0.01重量%未満であると改
質の効果、すなわち繊維強化材の樹脂中への分散性向上
という効果が殆ど発現しない。また、改質剤の使用量が
改質素材に対して1重量%を越えると、改質剤の効果が
その使用量に比例して増加しなくなることに加えて、改
質ポリオレフィンにタック性が発現する場合も生ずる。
【0036】本発明の長短繊維強化ポリオレフィン構造
物は上記のような改質ポリオレフィン又はそれと非改質
ポリオレフィンとのポリオレフィン組成物と、長繊維強
化材とから主として形成される。
【0037】<長繊維強化材>本発明の長繊維強化材と
して多用されるものはその平均直径3〜21μm、好ま
しくは9〜21μmの単一繊維が500〜4000本程
度集束された集束体(以下、「ロービング」と称するこ
とがある)である。
【0038】長繊維強化材の平均直径が1μm以下であ
る場合には、成形時に繊維強化材が破損し易くなること
に加えて、得られる成形品が衝撃強度不足を来たすに対
して、繊維強化材の平均直径が23μm以上である場合
には、往々にして得られる成形品の外観不良を来たすと
共に成形品の機械的強度不足を引起こす。
【0039】また、成形品中における長繊維強化材の平
均繊維長が1mm以下である場合には、長繊維強化材を配
合したに拘わらず成形体の機械的強度を向上させること
ができない。その原因は繊維長が短過ぎることに帰せら
れ得る。他方、長繊維強化材の平均繊維長が40mmを超
えた場合には、外観の良好な成形体が得られにくくな
る。その原因は成形体中へ長繊維強化材が均一に分散す
ることが困難になることにあると解釈される。
【0040】本発明に用いられる長繊維強化樹脂構造物
を製造する際には、長繊維強化材として上記ロービング
を2本以上合糸した形態で用いてもよい。本発明に用い
られる長繊維強化ポリオレフィン構造物は押出機内で溶
融状態にある改質ポリオレフィン又はそれと非改質ポリ
オレフィンとの組成物をロービングに含浸させて形成す
る。その結果得られる長繊維強化ポリオレフィン構造物
は例えば、柱状体のように一定の方向(樹脂の溶融流れ
方向)に沿って伸長した形状を呈する。すなわち、本発
明の長繊維強化材はこの樹脂の溶融流れ方向に優れた圧
縮強度及び引張強度を示すと共に、それに対して略垂直
な方向の外力に起因する曲げに対しても優れた強度を示
す。
【0041】本発明に用いられる短繊維強化ポリオレフ
ィン構造物は上記の改質ポリオレフィン又はそれと非改
質ポリオレフィンとの組成物と、短繊維強化材とから主
として形成される。
【0042】本発明に用いられる短繊維強化材はガラス
繊維を例に採れば、その平均直径3〜21μm、好まし
くは9〜21μmであって、チョップドストランドの形
態で提供されている。短繊維強化材の平均直径が1μm
以下である場合には成形時に短繊維が破損し易くなるこ
とに加えて、得られる成形品の衝撃強度不足を来たし易
い。逆に、短繊維強化材の平均直径が23μm以上の場
合には多くの場合に成形品の外観低下が生ずると共に成
形品の機械的強度不足を来たす。
【0043】また、短繊維強化材の平均繊維長が0.0
5mm以下である場合には得られる成形体の機械的強度が
所期の水準に及ばず、逆に平均繊維長が4mmを超えると
成形体の薄肉部に短繊維強化材が充填されにくくなる結
果として短繊維が配合されたに拘わらずその効果が発現
しにくくなる。
【0044】上記の長繊維強化材又は短繊維強化材は無
機繊維又は有機繊維の少なくとも何れかであって良く、
その種類は用途から来る使用条件に応じて適宜選択され
れば十分である。
【0045】無機繊維としては、例えばガラス繊維、炭
素繊維、溶融石英(クォーツ)繊維岩綿繊維(ロックウ
ール)及び金属繊維のような人工繊維を挙げることがで
きる。これらの中でも多用されるものはガラス繊維であ
って、その物性及び経済性均衡に優れている点がその理
由とされている。ここで「ガラス」とは、ケイ酸含有金
属塩の総称であって、主としてアルカリ金属ケイ酸塩
(シリケート)及び金属硼珪酸塩(ボロシリケート)で
ある。ガラス繊維として好ましいものはカリガラス等の
硬質ガラスであるが、更に強力なものとして好ましいも
のは無アルカリガラスであるEガラス、耐熱ガラスとし
て定評有るボロシリケートガラスは比較的高温の使用条
件においても物性低下幅が極めて小さい点で優れてい
る。炭素繊維は比強度に優れている点で、軽量性と強度
とが重視される用途例えば航空機用には断然優位にあ
る。
【0046】また、無機繊維はその表面を表面処理剤例
えばシラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤、ボロン系カップリング剤、アルミネート系カップ
リング剤及びジルコアルミネート系カップリング剤のよ
うなもので処理して使用してもよい。無機繊維にポリオ
レフィンに対する親和性を高める表面処理を施すことに
よって、繊維強化材の間隙等にポリオレフィンが含浸し
易くなる。
【0047】有機繊維としては、下記のものを挙げるこ
とができる: ◆ポリアミド繊維:開環重合型ポリアミド繊維例えば、
6-ナイロン、7-ナイロン、11-ナイロン及び12-ナイロン
等、共縮合ポリアミド繊維例えば、6,6-ナイロン、6,7-
ナイロン、6,10-ナイロン、6,12-ナイロン、6-/6,6-共
縮合ナイロン、半芳香族ポリアミド繊維例えば、ナイロ
ンMXD6(m-キシリレンジアミンとアジピン酸との共
縮合体)及び全芳香族ポリアミド繊維(別名:アラミ
ド、商品名:ケブラー等)。これらは機械的強度に優れ
る点で好ましく、更に半芳香族ポリアミド繊維、全芳香
族ポリアミド繊維は機械的強度に加えて耐熱性にも優れ
る点で双方の耐性を要求する用途には一層好ましい。 ◆半芳香族ポリエステル繊維例えば、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)繊維及びポリ-1,4-ブチレンテレフ
タレート(PBT)繊維並びに全芳香族ポリエステル繊維
等。これらは機械的強度に優れている点で好ましく、半
芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルは耐熱性等
にも優れている点で、双方の耐性を兼備していることが
要求される用途には一層好ましい。
【0048】このような無機繊維及び有機繊維は単独で
用いてもよく、それぞれの中で2種以上を組み合わせて
用いても良く、更に、無機繊維と有機繊維とを1種以上
ずつ組み合わせて用いても良い。
【0049】本発明の長短繊維強化ポリオレフィン複合
構造物は長繊維強化ポリオレフィン構造物と短繊維強化
ポリオレフィン構造物とが有機的に協働作用(相乗作用)
を果たすように構成された複合構造物である。ここで、
協働作用とは、長繊維強化材が主として構造材として機
能すると共に短繊維強化材は細部(細密部)強化材として
機能するという意味である。
【0050】<引抜き成形(法)>本発明の長短繊維強化
ポリオレフィン複合構造物は好適には「引抜き成形法」
によって得られる。ここで引抜き成形法とは、開繊含浸
装置へ溶融熱可塑性樹脂を装入する他方では、この開繊
含浸装置の上流側から長繊維強化材を集束体例えばロー
ビング等の形態で導入しながら、長繊維強化材をこの開
繊含浸装置内で開繊及び含浸して本発明の複合構造物を
得る成形方法である。
【0051】この引抜き成形法は詳しくは、開繊含浸装
置中に設けられた開繊手段例えば開繊ピン又は開繊ロー
ル等の様な部材に接触転向又はそれらの対の間であって
それらに接近した位置を通過させることによって長繊維
強化材の開繊物を生じさせると共に、開繊物の間に溶融
樹脂を含浸させた後に、この含浸物を開繊含浸装置の下
流端に設けられた賦形ノズル(賦形オリフィス)から強化
ストランドの形態で下流側へ引抜く成形方法である。こ
の「引抜き成形」は単なる引出し成形法ではなく、所期
の径又は更に所期の形状を付与する為に適切な賦形ノズ
ルから所定の条件で引抜くことからなる成形法である。
【0052】<複合構造物の応用(利用)>本発明の長短
繊維強化ポリオレフィン複合構造物を用いて成形体を成
形する場合には、押出成形、圧縮成型又は射出成形等の
適切な方法を採用することができる。本発明の複合構造
物からシート状物等の比較的扁平の成形品を得るには例
えば、押出成形することによって得ることができる。
【0053】成形に用いられる上記の改質ポリオレフィ
ン、長繊維強化材及び短繊維強化材、場合によって配合
される非改質ポリオレフィンのそれぞれ配合割合は長短
繊維強化ポリオレフィン複合構造物を用いて如何なる成
形体を成形するかに応じて定めれば十分である。
【0054】本発明の複合構造物を構成するポリオレフ
ィンが改質ポリオレフィンのみからなる場合には、長短
繊維強化ポリオレフィン複合構造物は改質ポリオレフィ
ンを最終成形体の重量基準で20〜90重量%含む。
【0055】また、上記ポリオレフィンが改質ポリオレ
フィンと非改質ポリオレフィンとからなるポリオレフィ
ン組成物である場合には、本発明の長短繊維強化ポリオ
レフィン複合構造物は改質ポリオレフィンを通常0.1
〜90重量%、好ましくは1〜70重量%、非改質ポリ
オレフィンを0〜89.55重量%、好ましくは4〜8
5重量%(両者の量の和が100重量%となるように組
合せる)含む。
【0056】この場合に、上記複合構造物中の改質ポリ
オレフィンと非改質ポリオレフィンとの組合せ割合は重
量比で前者/後者=0.5/99.5〜100/0、好ま
しくは5/95〜80/20である。改質ポリオレフィ
ンに対する非改質ポリオレフィンの組合せ割合が重量比
で上記範囲を相当に上回る場合には、長短繊維強化材が
樹脂中に均一に分散できにくい傾向が現われる。
【0057】本発明の複合構造物において、配合されて
いる長繊維強化材と短繊維強化材との重量比は前者/後
者=通常1/1〜19/1、好ましくは2.3/1〜1
0/1であれば殆どの場合に所期の性能が発揮される。
配合された長繊維強化材の量が重量比で短繊維強化材に
対して前者/後者=0.5/1以下の低割合の場合に
は、得られる成形体がその引張強度、曲げ強度、曲げ剛
性及び耐熱性等の諸物性において小幅にしか改良されな
くなる。
【0058】また、配合された長繊維強化材の短繊維強
化材に対する量が重量比で前者/後者=25/1以上に
多量の場合には、薄肉部の機械的強度が所期の水準に及
ばなくなる。その原因は薄肉部に短繊維強化材が十分に
は充填されにくくなることにあると解釈される。
【0059】本発明の複合構造物においては、配合され
ている長繊維強化材と短繊維強化材との合計重量が改質
ポリオレフィンの重量又は改質ポリオレフィンと非改質
ポリオレフィンとの重量に対して重量比で前者/後者=
通常1/0.25〜1/9、好ましくは1/0.7〜1/
4である。配合されている長繊維強化材と短繊維強化材
との合計重量が改質ポリオレフィンと非改質ポリオレフ
ィンとの合計重量に対する重量比で前者/後者=1/
0.20以上の場合には、複合構造物の成形性が実用に
耐えなくなると共に、得られる成形体の外観不良を来た
す。
【0060】また、複合構造物中の長繊維強化材と短繊
維強化材との合計重量が改質ポリオレフィンと非改質ポ
リオレフィンとの合計重量に対して前者/後者=1/1
1以下の場合には、得られる成形品の引張強度、曲げ強
度、剛性、耐熱性等の諸物性の改良効果が小さくなる。
【0061】上記のような範囲の短繊維強化材と長繊維
強化材との相互間の重量比及び長繊維強化材と短繊維強
化材との合計重量(繊維強化材)に対する改質ポリオレ
フィン又はそれと非改質ポリオレフィンとの組成物の重
量比から、本発明の長短繊維強化ポリオレフィン複合構
造物は長繊維強化材を5〜76重量%含むと共に、短繊
維強化材を0.5〜40重量%含むことになる。
【0062】また、本発明の長短繊維強化ポリオレフィ
ン複合構造物はポリオレフィン樹脂に通常添加される各
種の添加剤例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、光安定
剤、有機過酸化物、難燃剤、無機顔料、有機顔料、透明
化剤、造核剤、滑剤、帯電防止剤、防曇材、アンチブロ
ッキング剤、無滴剤、金属石鹸等、無機充填剤(例えば
タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム
若しくは水酸化アルミニウム等)又はカップリング剤
(例えばシラン系カップリング剤、チタネート系カップ
リング剤、ボロン系カップリング剤、アルミネート系カ
ップリング剤若しくはジルコアルミネート系カップリン
グ剤等)で表面処理された前記無機充填剤又は有機充填
剤を本発明の目的を損なわない範囲で併用添加すること
ができる。
【0063】<本発明の複合物の製造方法>本発明の長
短繊維強化ポリオレフィン複合構造物は例えば、次のよ
うにして製造することができる:まず、非改質ポリオレ
フィン、有機シラン化合物及び改質剤として不飽和カル
ボン酸及び該不飽和カルボン酸無水物等から選ばれた1
種以上をヘンシェルミキサー(商品名)等の混合手段中
で混合し、次いでこの混合物を押出機に導入して溶融混
練等によって改質ポリオレフィンを形成させる。この際
に、非改質ポリオレフィンと改質剤との混合物には、得
られる改質ポリオレフィンの分子量調整及び押出機内の
流動性向上等の為に有機過酸化物、更にこの混合物に滑
剤を併用配合してもよい。
【0064】次に、ポリオレフィン素材として、上記の
改質ポリオレフィン又はこの改質ポリオレフィンに必要
に応じて非改質ポリオレフィンを配合したものを押出機
に導入して溶融混練した後に、押出バレルの下流端に装
着された長繊維強化材含浸ダイス内へポリオレフィン基
材として連続的に供給する。
【0065】次に、この含浸ダイス中に連続繊維強化材
(ロービング)を長繊維強化材として導入し、それを開
繊すると共に開繊されて生じた長繊維強化材(単一繊維
及び中程度開繊物等)の間に溶融状態の上記ポリオレフ
ィン素材を充分に含浸させて、ポリオレフィンと連続繊
維強化材とからなる樹脂/長繊維複合体を形成し、繊維
強化材がポリオレフィン基材に対して所定の含有量に達
した段階で、この樹脂/繊維複合体からなるストランド
を賦形ダイスから引き抜き、次いで所定長に切断して長
繊維強化ポリオレフィン構造物を作製する。
【0066】また、短繊維強化ポリオレフィン構造物を
作製する場合には、ポリオレフィン素材として押出機内
に改質ポリオレフィン又はこれに必要に応じて非改質ポ
リオレフィンを配合したポリオレフィンを装入して溶融
混練し、この溶融ポリオレフィン基材に押出機の供給口
から短繊維強化材を供給して溶融混練した後に、樹脂/
短繊維複合体からなるストランドを賦形ダイスから引き
抜き、次いで所定長に切断して短繊維強化ポリオレフィ
ン構造物を作製する。
【0067】上記で得られた長繊維強化ポリオレフィン
構造物と短繊維強化ポリオレフィン構造物とを、構成成
分である改質ポリオレフィン、必要に応じて添加される
非改質ポリオレフィン、長繊維強化材及び短繊維強化材
の量を所定の重量比に混合することは実用的に本発明の
長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物を製造する方法
例である。このようにして得られた本発明の長短繊維強
化ポリオレフィン複合構造物利用の1態様は例えば、長
繊維強化ポリオレフィン構造物(多くはペレット)と短
繊維強化ポリオレフィン構造物(多くはペレット)とを
タンブラー等でブレンドした後に、種々の成形手段例え
ば、射出成形機等を使用してビスネジ、ボルト等の長短
繊維強化ポリオレフィン成形体を形成することができ
る。ここで、「ボルト」はJISに規定されている「片
ネジボルト」、「両ネジボルト」及び「長ネジボルト」
の何れをも包含する概念である。
【0068】
【発明の効果】本発明の長短繊維強化ポリオレフィン複
合構造物を用いれば、下掲の様な諸効果を奏することが
できる: (1)得られる成形体の薄肉部(細密部)の強度、金型形状
の転写性、引張強度及び締め付け破断トルク強度等に優
れた繊維強化ポリオレフィン成形体を作製することがで
きる。 (2)特に、棒状物例えば樹脂製ボルトが上記の特性を兼
備した実例として優れた性状を備えている。
【0069】
【実施例】以下に実施例に基づいて本発明を、場合によ
って有用な比較例を参照してさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
【0070】[ボルトの細部及び物性の測定]射出成形
によって作製された図1のM10ボルトを23℃で48
時間放置した後に、下記の条件で拡大投影画像の目視判
定によるボルトの薄肉部へのガラス短繊維強化材含有樹
脂の充填性に加えて、測定機によるビスネジ締め破断ト
ルク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無の試
験を行なった。その結果を表1に示す。
【0071】[(1)薄肉部へのガラス短繊維強化材の充
填性の評価]得られたM10ボルトのネジ山先端部のレ
ーザー光線照射による投影画像を写真撮影して、得られ
た陰画を拡大焼き付けした拡大投影画像から、ボルトの
ネジ山先端部へのガラス短繊維強化材の充填状態及びネ
ジ山の有無を目視判定した。その判定結果を下記の通り
に格付けると共に、それを表1に記載した: ○(良好):ネジ山先端部までガラス短繊維強化材が良
好に充填され、ネジ山の形成が良好である状態を示す; △(稍不良):ネジ山先端部におけるガラス短繊維強化
材の充填が稍不十分で、ネジ山の形成が不十分である状
態を示す; ×(不良):ネジ山先端部のガラス短繊維強化材の充填
が不十分で、しかもネジ山の形成も不十分である状態を
す。
【0072】[(2)M10ボルトのネジ締め破断トルク
強度測定]図2において、アルミブロック(2)に設けら
れたボルト挿入用の孔(21;65mm長)に、上記で成
形されたM10ボルト(1)にワッシャー(31)を噛ませ
て、ネジ切り部分(12)を上記のボルト挿入用の孔(2
1)の一方から挿入してアルミブロック(2)の孔(21)
を貫通させて他側へその先端を突出させた。
【0073】突出したM10ボルト(1)のビスネジ切り
部分(12)にワッシャー(32;座金)を噛ませた上でナ
ット(4)を螺着した。ナット(4)の螺着はトルクレンチ
で行ない、このトルクレンチにはその締付けトルクを測
定する為のロードセル及びその出力信号を増幅する為の
アンプが接続されている。ボルト(1)のネジ山が破損し
た結果、ナット(4)が空転した時点の締付トルクをアン
プの出力値から読取って、その読取り数値をボルト(1)
のネジ締め破壊トルク強度とした。
【0074】[(3)M10ボルトの引張破断強度測定]
図3においては、上記で成形されたM10ボルト(1)を
下記の測定手段に装着してそのUボルト(5)とアイボル
ト(7)とを相互に反対側へ引張速度5mm/secで牽引し
て引張破断強度の測定を行なった。
【0075】この測定手段は先ず鉄板(6)であってその
中央部に試験用ボルト頭部引掛け孔が穿孔されると共
に、その両端域に鉄製のUボルト(5)の両脚端が組付け
られたD字型のものである。試験操作としては、ボルト
(1)を上記のボルト頭部引っ掛け孔に挿入してボルト頭
部(11)を鉄板(6)に引掛け、他方、このボルト(1)の
頭部(11)と反対側のネジ部分(12)に高ナット(8)を
螺着し、この高ナット(8)他端のネジ孔からM10アイ
ボルト(7)を螺入した[高ナット(8)にはボルト(1)の
ネジ部分25mmとアイボルトのネジ部分15mmとを螺着
して両者を接続)。
【0076】[(4)M10ボルト破壊時の頭飛び現象の
有無の評価]M10ボルト(1)に200kgf・cmの過大ト
ルクを加えてそれを無理に破壊した際にボルト(1)の頭
部(11)が飛ぶか否かを観察し、観察結果を「有」又は
「無」の形で表1に示す。
【0077】
【実施例1】 [改質ポリプロピレンの製造]樹脂混合物として、表1
に示されているように非改質ポリプロピレン[プロピレ
ン結晶性単独重合体;MFR(230℃;21.2N)2.0g/10mi
n 、融点160℃]粉体98.9重量%に、改質剤とし
て無水マレイン酸0.5重量%、有機過酸化物として 1,
3-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン
0.1重量%、滑剤としてステアリン酸カルシウム0.5
重量%を、ヘンシェルミキサー(商品名)中で攪拌混合
して混合物(各成分の割合は複合構造物の重量基準)を
調製した。
【0078】この混合物を押出機の供給口に供給して、
溶融混練(温度200℃)後に押出成形して強化ストラン
ドを作製し、それを所定長に切断して改質ポリプロピレ
ンペレット(構造物)を得た。上記の処理で形成された
改質ポリプロピレンはそのMFR(230℃;2.16kgf)13
0g/10min、無水マレイン酸グラフト率0.3%のもの
であった。
【0079】[長繊維強化ポリプロピレン構造物の製
造]上記のようにして得られた改質ポリプロピレンを第
1押出機の供給口から定量供給して押出バレルの下流側
に設けられたベントから吸引しながら溶融混練した後
に、押出バレルの下流端に装着された開繊含浸槽内へ連
続的に供給した。他方、ガラスロービング(平均繊維径
17μm、フィラメント集束本数約4000本、TEX
番手2310のポリプロピレン用)をこの含浸ダイスの
上流側から下流側へ向けてダイス中に導入して開繊する
と共に、上記改質ポリプロピレンを主体とする溶融樹脂
をガラスロービングの開繊物である長繊維強化材の間に
充分に含浸させて改質ポリプロピレンとガラスロービン
グ開繊物とからなる複合体を調製した。
【0080】この複合体中のガラス長繊維強化材の含有
量を上記複合体の重量に基づいて40重量%に設定した
強化ストランドを開繊含浸槽の賦形ダイスから引き抜い
た。この強化ストランドを冷却水槽中で冷却後にストラ
ンド用カッターで平均長約10mmに切断して長繊維強化
ポリプロピレン構造物(ペレット)を製造した。長繊維
強化ポリプロピレン構造物中のガラス長繊維強化材のペ
レット長は長繊維強化ポリプロピレン構造物の平均長と
略同一の約10mmであった。
【0081】[短繊維強化ポリプロピレン構造物の製
造]構造物基準で60重量%の上記改質ポリプロピレン
を第2押出機の第1供給口(上流側供給口)から定量供
給すると共に、第2供給口(下流側供給口)から構造物
基準で40重量%のガラス短繊維強化材(平均繊維径1
3μmのチョップドストランド、ポリプロピレン用)を
定量供給し、押出バレル下流側に設けられたベントから
吸引しながら上記の2成分を溶融混練した後に、改質ポ
リプロピレンとガラス短繊維強化材とからなる強化複合
体をストランド状に押出した。
【0082】この短繊維強化ストランドを冷却水槽中で
冷却した後に、ストランド用カッターで平均長約10mm
に切断して短繊維強化ポリプロピレン構造物(ペレッ
ト)を製造した。この短繊維強化ポリプロピレン構造物
中のガラス短繊維強化材の平均長は約0.5mmであっ
た。
【0083】[長短繊維強化ポリプロピレン複合構造物
の製造]上記の長繊維強化ポリプロピレン構造物95重
量%と短繊維強化ポリプロピレン構造物5重量%とをタ
ンブラーミキサー中でブレンドして長短繊維強化ポリプ
ロピレン複合構造物を得た(長繊維強化ポリプロピレン
構造物と短繊維強化ポリプロピレン構造物との混合
物)。
【0084】この長短繊維強化ポリプロピレン複合構造
物中に含有された各成分の量は複合構造物の重量基準で
表1に示されているように改質ポリプロピレン60重量
%、長繊維ガラス強化材20重量%及び短繊維ガラス強
化材20重量%であった。なお、表1において「*1:
MAH−PP」は無水マレイン酸改質ポリプロピレンを
表わす。
【0085】[繊維強化ポリプロピレン成形体の製造]
長短繊維強化ポリプロピレン複合構造物を射出成形機に
装入して図1に示すボルト(「M10ボルト」外径:
9.855mm、ネジ山高さ:0.949mm、谷径:7.9
75mm、ネジピッチ:1.50mm、山角度:60°)を
製作した。
【0086】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、薄肉部へのガラス繊維の充填性(拡大投影画像の目
視判定による)、ネジ締め破断トルク強度、引張破断強
度及び頭飛びの有無の試験を行った。その結果を表1に
示す。
【0087】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、実施例1におけると同様に薄肉部へのガラス繊維の
充填性(回折X線写真測定による)、ネジ締め破断トル
ク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無の試験
を行なった。その結果は表1に示されている通りに、列
挙順に「○(良好)」、「124kgf・cm」、「650kg
f」及び「無」であった。
【0088】
【実施例2】実施例1の[繊維強化ポリプロピレン複合
構造物の製造]において、長繊維強化ポリプロピレン構
造物と短繊維強化ポリプロピレン構造物との処方を表1
に示された割合(複合構造物の重量基準)である改質ポ
リプロピレン60重量%、ガラス長繊維強化材30重量
%及びガラス短繊維強化材10重量%に変えた以外には
実施例1と同様にして、長短繊維強化ポリプロピレン複
合構造物を調製した。
【0089】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、実施例1におけると同様に薄肉部へのガラス繊維の
充填性(拡大投影画像の目視判定による)、ネジ締め破
断トルク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無
の試験を行なった。その結果は表1に示されている通り
に、列挙順に「○(良好)」、「130kgf・cm」、「67
0kgf」及び「無」であった。
【0090】
【実施例3】実施例2におけると同様にして、複合構造
物の重量基準で表1に示されているように改質ポリプロ
ピレン60重量%、長繊維ガラス36重量%及び短繊維
ガラス4重量%の処方で長短繊維強化ポリプロピレン複
合構造物を調製した。この複合構造物を用いて本発明の
ボルトを成形した。
【0091】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、実施例1におけると同様に薄肉部へのガラス繊維の
充填性(拡大投影画像の目視判定による)、ネジ締め破
断トルク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無
の試験を行なった。その結果は表1に示されている通り
に、列挙順に「○(良好)」、「115kgf・cm」、「69
0kgf」及び「無」であった。
【0092】
【実施例4】実施例1の欄「繊維強化ポリプロピレン複
合構造物の製造」における改質ポリプロピレンとしてア
イオノマー(樹脂)を用い、長繊維強化ポリプロピレン構
造物に代えてアイオノマー構造物を、同様に短繊維強化
ポリプロピレン構造物に代えて短繊維強化アイオノマー
構造物を得ることに変更して、前者と後者とからなる処
方を表1に示された割合(複合構造物の重量基準)である
アイオノマー60重量%、長繊維ガラス強化材37重量
%及び短繊維ガラス3重量%に変更した以外には実施例
1におけると同様にして、長短繊維強化アイオノマー複
合構造物を調製した。この複合構造物を用いて本発明の
ボルトを成形した。
【0093】この実施例4におけるアイオノマーはエチ
エレン−アクリル酸亜鉛塩共重合体樹脂であって、樹脂
のMI(190℃;21.2N)5.5g/10min、密度0.94g/cc
及びアクリル酸単位含有量7wt%のものであった。
【0094】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、実施例1におけると同様に薄肉部へのガラス繊維の
充填性(拡大投影画像の目視判定による)、ネジ締め破
断トルク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無
の試験を行なった。その結果は表1に示されている通り
に、列挙順に「○(良好)」、「110kgf・cm」、「69
5kgf」及び「無」であった。
【0095】
【実施例5】実施例2におけると同様にして、複合構造
物の重量基準で表1に示されているように改質ポリプロ
ピレン60重量%、長繊維ガラス38重量%及び短繊維
ガラス2重量%の処方で長短繊維強化ポリプロピレン複
合構造物を調製した。この複合構造物を用いて本発明の
ボルトを成形した。
【0096】得られた本発明のボルトそれぞれに対し
て、実施例1におけると同様に薄肉部へのガラス繊維の
充填性(拡大投影画像の目視判定による)、ネジ締め破
断トルク強度、引張破断強度及びボルトの頭飛びの有無
の試験を行なった。その結果は表1に示されている通り
に、列挙順に「△(稍不良)」、「100kgf・cm」、「7
00kgf」及び「無」であった。
【0097】
【比較例1】実施例1の[繊維強化ポリプロピレン複合
構造物の製造]において、長短繊維強化ポリプロピレン
複合構造物に代えて長繊維強化ポリプロピレン構造物の
みからなる以外には実施例1におけると同様にして、こ
の長繊維強化ポリプロピレン構造物からボルトを成形し
た。このボルトを形成する繊維強化ポリプロピレン複合
構造物中の各成分含有量は表1に示されているように、
この複合構造物の重量基準で改質ポリプロピレン60重
量%及びガラス長繊維強化材40重量%であった。
【0098】得られたボルトに対して実施例1と同様
に、薄肉部へのガラス繊維の充填性(拡大投影画像の目
視判定による)、ネジ締め破断トルク強度、引張破断強
度及びボルトの頭飛びの有無の試験を行なった。その結
果は表1に示されている通りに、列挙順に「×(不
良)」、「64kgf・cm」、「680kgf」及び「無」であ
った。
【0099】表1から明らかなように、短繊維ガラスを
含まないボルトはネジ山先端部のガラス繊維の充填性及
びビスネジ締め破断トルク強度に劣っていた。
【0100】
【比較例2】実施例1の[繊維強化ポリプロピレン複合
構造物の製造]において、長繊維強化ポリプロピレン構
造物と短繊維強化ポリプロピレン構造物との配合割合を
表1に示すように変えた以外には実施例1と同様にし
て、長短繊維強化ポリプロピレン複合構造物を調製し
た。このボルトを形成する長短繊維強化ポリプロピレン
複合構造物中の各成分含有量は表1に示されているよう
に、この複合構造物の重量基準で改質ポリプロピレン6
0重量%、長繊維ガラス16重量%及び短繊維ガラス2
4重量%であった。
【0101】このボルトに対して実施例1におけると同
様に、薄肉部へのガラス繊維の充填性(拡大投影画像の
目視判定による)、ネジ締め破断トルク強度、引張破断
強度及びボルトの頭飛びの有無の試験を行なった。その
結果は表1に示されている通りに、列挙順に「○(良
好)」、「66kgf・cm」、「460kgf」及び「有」であ
った。
【0102】表1から明らかなように、このボルトには
ネジ締め破断トルク強度及び引張破断強度に劣り、また
ボルトの頭飛び現象が見られた。
【0103】
【比較例3】実施例1におけると同様にして、表1に示
されているように改質ポリプロピレン60重量%、長繊
維ガラス10重量%及び短繊維ガラス30重量%が含有
される配合で長短繊維強化ポリプロピレン複合構造物を
調製してボルトを成形した。
【0104】このボルトに対して実施例1におけると同
様に、薄肉部へのガラス繊維の充填性(拡大投影画像の
目視判定による)、ネジ締め破断トルク強度、引張破断
強度及びボルトの頭飛びの有無の試験を行なった。その
結果は表1に示されている通りに、列挙順に「○(良
好)」、「72kgf・cm」、「350kgf」及び「有」であ
った。
【0105】表1から明らかなように、このボルトに
は、ネジ締め破断トルク強度及び引張破断強度に劣り、
またボルトの頭飛び現象が見られた。
【0106】
【比較例4】実施例1の[繊維強化ポリプロピレン複合
構造物の製造]において、長短繊維強化ポリプロピレン
複合構造物に代えて短繊維強化ポリプロピレン構造物の
みを用いる以外には同様にして、短繊維強化ボルトを成
形した。このボルトを構成する短繊維強化ポリプロピレ
ン複合構造物中には、表1に示されているように改質ポ
リプロピレン60重量%、短繊維ガラス40重量%が含
有されていた。
【0107】得られたボルトを実施例1におけると同様
に、薄肉部へのガラス繊維の充填性(拡大投影画像の目
視判定による)、ネジ締め破断トルク強度、引張破断強
度及びボルトの頭飛びの有無の試験を行なった。その結
果は表1に示されている通りに、列挙順に「○(良
好)」、「68kgf・cm」、「270kgf」及び「有」であ
った。
【0108】表1から明らかなように、このボルトには
ネジ締め破断トルク強度及び引張破断強度に劣り、また
ボルトの頭飛び現象が見られる。
【0109】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1で包括される態様は本発明のM10ボルト
及び従来のM10ボルト(繊維強化ポリプロピレン成形
体)の側面見取り図である。
【図2】図2の態様は本発明のM10ボルト及び従来の
M10ボルト(繊維強化ポリプロピレン成形体)のビスネ
ジ締め破断トルク強度測定に用いられる試験装置の模式
的部分断面見取り図である。
【図3】図3の態様は本発明のM10ボルト及び従来の
M10ボルト(繊維強化ポリプロピレン成形体)の引張破
断強度測定に用いられる試験装置の模式的部分断面見取
り図である。
【図4】図4の態様は本発明のM10ボルトの部分拡大
投影画像である。
【図5】図5の態様は従来のM10ボルトの部分拡大投
影画像である。
【符号の説明】
1 ボルト(本体) 2 ワッシャー 3 ナット 4 アルミブロック 5 鉄製Uボルト 6 鉄板 7 M10アイボルト 8 高ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 105:08 105:12 309:08 B29L 1:00 31:10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長繊維強化材、短繊維強化材及び改質ポ
    リオレフィンを主体とする長短繊維強化ポリオレフィン
    複合構造物であって、 該複合構造物中の長繊維強化材及び短繊維強化材をその
    中に分散状態で含有するポリオレフィン基材が有機シラ
    ン化合物、不飽和カルボン酸及び該不飽和ポリカルボン
    酸無水物から選ばれる少なくとも1種の改質剤で改質さ
    れた改質ポリオレフィンであり、 該長繊維強化材が引抜き成形により該改質ポリオレフィ
    ンの該溶融流れ方向に略平行に整列すると共に、そのペ
    レット長が3〜30mm及び平均繊維径が3〜21μmの
    構造域を形成し、 該短繊維強化材が該改質ポリオレフィン中に少なくとも
    その一部分が改質ポリオレフィン中にランダムに分散し
    ていると共に、その平均繊維長0.1〜2mm及び平均直
    径3〜21μmの範囲内にある構造域を形成し、 上記長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物が改質ポリ
    オレフィン20〜90重量%、長繊維強化材5〜76重
    量%、短繊維強化材0.5〜40重量%を含むと共に、 それが含有する上記長繊維強化材と短繊維強化材との配
    合重量比が前者/後者=1/1〜19/1の範囲内にあ
    り、長繊維強化材の重量と短繊維強化材の重量との合計
    量に対する改質ポリオレフィンの配合重量比が前者/後
    者=1/0.25〜1/9の範囲内にあることを特徴と
    する長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物。
  2. 【請求項2】 上記長短繊維強化ポリオレフィン複合構
    造物は改質ポリオレフィン0.1〜90重量%及び非改
    質ポリオレフィン0〜89.55重量%を含むと共に、 改質ポリオレフィンと非改質ポリオレフィンとの配合重
    量比が0.5/99.5〜100/0の範囲内にあること
    を特徴とする請求項1に記載の長短繊維強化ポリオレフ
    ィン複合構造物。
  3. 【請求項3】 前記不飽和カルボン酸又はその無水物が
    マレイン酸又は無水マレイン酸であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の長短繊維強化ポリオレフィン複
    合構造物。
  4. 【請求項4】 前記短繊維強化材及び長繊維強化材が共
    にガラス繊維であることを特徴とする請求項1〜3の何
    れかに記載の長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物。
  5. 【請求項5】 長繊維強化材、短繊維強化材及び改質ポ
    リオレフィンを主体とする長短繊維強化ポリオレフィン
    複合構造物で形成される長短繊維強化ポリオレフィン成
    形体であって、 該複合構造物中の長繊維強化材及び短繊維強化材をその
    中に分散状態で含有するポリオレフィン基材が有機シラ
    ン化合物、不飽和カルボン酸及び該不飽和ポリカルボン
    酸無水物から選ばれる少なくとも1種の改質剤で改質さ
    れた改質ポリオレフィンであり、 該長繊維強化材が引抜き成形により該改質ポリオレフィ
    ンの該溶融流れ方向に略平行に整列すると共に、そのペ
    レット長が3〜30mm及び平均繊維径が3〜21μmの
    構造域を形成し、 該短繊維強化材が該改質ポリオレフィン中に少なくとも
    その一部分が改質ポリオレフィン中にランダムに分散し
    ていると共に、その平均繊維長0.1〜2mm及び平均直
    径3〜21μmの範囲内にある構造域を形成し、 上記長短繊維強化ポリオレフィン複合構造物は改質ポリ
    オレフィン20〜90重量%、長繊維強化材5〜76重
    量%、短繊維強化材0.5〜40重量%を含むと共に、 それが含有する上記長繊維強化材と短繊維強化材との配
    合重量比が前者/後者=1/1〜19/1の範囲内にあ
    り、長繊維強化材の重量と短繊維強化材の重量との合計
    量に対する改質ポリオレフィンの配合重量比が前者/後
    者=1/0.25〜1/9の範囲内に形成されているこ
    とを特徴とする長短繊維強化ポリオレフィン複合物から
    なる成形体。
  6. 【請求項6】 長短繊維強化ポリオレフィン成形体であ
    って、該ポリオレフィンが改質ポリオレフィンと非改質
    ポリオレフィンとを含むポリオレフィン組成物であり、 複合体中の該改質ポリオレフィンと該非改質ポリオレフ
    ィンとの重量比が前者/後者=0.5/99.5〜100
    /0の範囲内にあることを特徴とする請求項5に記載の
    長短繊維強化ポリオレフィン複合物からなる成形体。
  7. 【請求項7】 前記不飽和カルボン酸又はその酸無水物
    がマレイン酸及び無水マレイン酸の少なくとも何れかで
    あることを特徴とする請求項5又は6に記載の長短繊維
    強化ポリオレフィン複合物からなる成形体。
  8. 【請求項8】 前記短繊維強化材及び長繊維強化材が共
    にガラス繊維であることを特徴とする請求項5又は6に
    記載の長短繊維強化ポリオレフィン複合物からなる成形
    体。
  9. 【請求項9】 長短繊維強化ポリオレフィン成形体が細
    長い主材の表面にネジ突条、バイヨネット突条、弧状突
    条、直線突条、柱状突起及び点状突起の少なくとも何れ
    かが突設又は刻設されたものである請求項5〜8の何れ
    かに記載の長短繊維強化ポリオレフィン複合物からなる
    成形体。
  10. 【請求項10】 長短繊維強化ポリオレフィン複合物か
    らなる成形体が少なくともその一端に雄ネジが刻設され
    た片ネジボルト、両ネジボルト又は長ネジボルトである
    請求項5〜8の何れかに記載の長短繊維強化ポリオレフ
    ィン複合物からなる成形体。
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