JPH081800A - 繊維強化樹脂製の長尺体及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂製の長尺体及びその製造方法

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JPH081800A
JPH081800A JP6159596A JP15959694A JPH081800A JP H081800 A JPH081800 A JP H081800A JP 6159596 A JP6159596 A JP 6159596A JP 15959694 A JP15959694 A JP 15959694A JP H081800 A JPH081800 A JP H081800A
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稔 ▲吉▼光
Minoru Yoshimitsu
Rikio Yonaiyama
力 男 米内山
Nobukazu Atsumi
美 信 和 渥
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    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来品と略同量の強化用繊維を含有しながら
も従来品よりも格段に引張強度に優れたコンクリートパ
ネル用のスペーサーを開発する。 【構成】 実施例7において、改質結晶性PP(A)と非
改質結晶性PP[MFR(230℃;2.16kgf)30g/10min;結晶
融点(Tm)163℃]とからなるPP配合物(前者/後
者=80/20)の樹脂マトリックス60重量%に、ガ
ラスロービング[平均繊維径17μm、フィラメント
(集束)数4000本]40重量%を供給してガラス長
繊維強化樹脂ペレット(平均長40mm)を得た。該各ペ
レットを射出成形機で成形して横断面形状「X(縦15
mm×横15mm×厚3mm);外郭線全長/実断面積=0.7
4mm-1」の繊維強化長尺体を作成した。 【効果】 破断点引張強度178MPa;引張破断点伸度
9.2%、繊維の整列状態:優秀。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維状物強化材で強化さ
れた熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から形成される長尺
体、その製造方法及びその用途に関する。詳しくは、本
発明は熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系の結晶性樹
脂、ポリアミド樹脂(ナイロン)及びポリオレフィン系
の結晶性樹脂とポリアミド樹脂との特定組成物の何れか
を基材として形成される樹脂マトリックスと繊維強化
材、中でもガラス繊維からなる強化材を特定量含有する
強化樹脂組成物から形成された繊維強化長尺体、その製
造方法及びその用途としてコンクリート型枠支持に好適
な細長スペーサーに関する。
【0002】更に具体的には、本発明は打設前にコンク
リート型枠の内側に装着されて所定間隔を保持すると共
に、打設されたコンクリートが固化するまでの期間中に
印加される大きな引張応力に耐えて所定間隔を実現し得
る細長スペーサーに関する。
【0003】
【従来の技術】漆喰、セメント又はコンクリート等(以
下、「コンクリート等」と略称することがある)から所
定形状の構築物を築造するには、所期の空間を取り囲む
様に型枠を組立ててその空間にコンクリート等を打設す
る工法が一般に採用されている。この工法においては、
型枠として鋼鉄製、軽金属製、木製又はプラスチック
(樹脂)製等の板状体(パネル)が用いられている(こ
の型枠を「コンクリートパネル」とも称する)。
【0004】この型枠を組上げて対向する両型枠の相互
間隔を所定の間隔に保持するには、その四隅及び稜を固
定すると共に対向する両型枠の面状部の間の数ヶ所をも
スペーサーで固定して両者の間隔を所定値に保持する必
要がある。この場合に、打設されたコンクリート等が型
枠を外方へ押し拡げる作用は型枠を四隅及び稜で固定す
るだけでは到底支え切れない。即ち、コンクリート等は
固化以前には重量に富む流動性物であることに加えて、
固化によって膨張することから、それが型枠へ及ぼす拡
大作用は甚大である。この強大な外方向の引張応力を支
えるには高抗張力を備えたスペーサーであることを要す
るが、その自重は少ないことが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は繊維状
物で強化されたことによって高抗張力を発揮し得る長尺
体を提供することにあり、特にコンクリート型枠用に有
用なスペーサーとして、型枠に及ぼされる強大な外向け
の引張応力に十分に耐えながらも、その材料使用量は可
能な限り少ないことという2つの要求を共に充足し得る
スペーサーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決する手段として、下記の「長尺体の基本的構成」及
び「長尺体の改良構成1」〜「長尺体の改良構成」、
「製造方法の基本的構成」及び「用途の基本的構成」及
び「用途の改良構成1」〜「用途の改良構成11」に規
定された構成を選択することによって本発明を完成し
た。
【0007】[長尺体の基本的構成]繊維強化樹脂で形
成された長尺体であって、その形状比率[横断面の外郭
線全長(Lmm)/横断面の実面積(Smm2)]が0.5〜
2.5/mmの範囲に属すると共に、その肉厚が1〜4mm
である長尺体。
【0008】[長尺体の改良構成1]形状比率[横断面
の外郭線全長(Lmm)/横断面の実面積(Smm2)]が
0.55〜2.2/mmの範囲に属する「長尺体の基本的構
成」に記載の長尺体。
【0009】[長尺体の改良構成2]横断面形状がX型
(+型)、H型、Ж型、*型、円環型及び多角環型から
選ばれる形状である「長尺体の基本的構成」及び「長尺
体の改良構成1」に記載の長尺体。
【0010】[長尺体の改良構成3]繊維強化材が少な
くともその表層部において長軸と実質的に平行に整列し
た状態で樹脂マトリックス中に分散及び含有された「長
尺体の基本的構成」、「長尺体の改良構成1」及び「長
尺体の改良構成2」に記載の長尺体。
【0011】[長尺体の改良構成4]平均長0.3〜3
0mmの繊維強化材を含有する繊維強化複合体から作成さ
れる平均肉厚1.5〜3.5mmの「長尺体の基本的構成」
及び「長尺体の改良構成1」〜「長尺体の改良構成3」
に記載の長尺体。
【0012】[長尺体の改良構成5]平均長3〜30mm
の繊維強化材を含有する繊維強化複合体から作成される
平均肉厚1.5〜3.5mmの「長尺体の基本的構成」及び
「長尺体の改良構成1」〜「長尺体の改良構成4」に記
載の長尺体。
【0013】[長尺体の改良構成6]繊維強化材が長尺
体中にその重量に対して15〜50%含有されている
「基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜「長尺体
の改良構成5」に記載の長尺体。
【0014】[長尺体の改良構成7]繊維強化材が長尺
体中にその重量に対して20〜40%含有されている
「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜
「長尺体の改良構成6」に記載の長尺体。
【0015】[長尺体の改良構成8]繊維強化材が無機
繊維、有機繊維及び炭素繊維から選ばれる1種以上とし
て樹脂マトリックス中に分散及び含有された「長尺体の
基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜「長尺体の
改良構成7」に記載の長尺体。
【0016】[長尺体の改良構成9]繊維強化材が硬質
ガラス製であって、各繊維の平均径3〜21μm、引張
強度20.5MPa以上、引張弾性率725MPa以上の
ものとしてマトリックス用の樹脂中に分散及び含有され
た「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」
〜「長尺体の改良構成8」に記載の長尺体。
【0017】[長尺体の改良構成10]樹脂マトリック
スが熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる1種以
上である「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構
成1」〜「長尺体の改良構成9」に記載の長尺体。
【0018】[長尺体の改良構成11]樹脂マトリック
スが結晶性の熱可塑性樹脂から選ばれる1種以上である
「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜
「長尺体の改良構成10」に記載の長尺体。
【0019】[長尺体の改良構成12]樹脂マトリック
ス用の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系の結晶性樹脂、
ポリアミド樹脂又は両樹脂の組合せ系である「長尺体の
基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜「長尺体の
改良構成11」に記載の長尺体。
【0020】[長尺体の改良構成13]樹脂マトリック
スがポリオレフィン系の結晶性樹脂単味又はそれと他の
熱可塑性樹脂との組合せ系である場合にポリオレフィン
系の結晶性樹脂が少なくとも部分的にはマレイン酸無水
物で改質されたポリオレフィン系樹脂であって、該改質
樹脂の含有量が樹脂マトリックス基準で10〜30重量
%である「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構
成1」〜「長尺体の改良構成12」に記載の長尺体。
【0021】[長尺体の改良構成14]ポリオレフィン
系の結晶性樹脂がプロピレン結晶性単独重合体及びプロ
ピレン−α-オレフィン結晶性共重合体から選ばれる1
種以上であってそのMFR(230℃;2.16kgf)10g/10min
以上及びその結晶融点(Tm)160〜170℃のもの
である「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成
1」〜「長尺体の改良構成13」に記載の長尺体。
【0022】[長尺体の改良構成15]プロピレン−α
-オレフィン結晶性共重合体におけるα-オレフィンがエ
チレンである「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改
良構成1」〜「長尺体の改良構成14」に記載の長尺
体。
【0023】[長尺体の改良構成16]ポリアミド樹脂
が6-ナイロン、7-ナイロン、11-ナイロン及び12-ナイロ
ン等の開環付加重合ナイロン並びに6,6-ナイロン、6,7-
ナイロン、6,10-ナイロン、6,12-ナイロン等の共縮重合
ナイロン及びキシリレンジアミン−低級脂肪族ジカルボ
ン酸共縮重合ナイロンから選ばれた1種以上である「長
尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜「長
尺体の改良構成11」に記載の長尺体。
【0024】[長尺体の改良構成17]樹脂マトリック
ス用の樹脂組合せ系がポリアミド樹脂50〜75重量%
及びポリオレフィン結晶性樹脂50〜25重量%(両者
の量の和が100重量%になる様に選ぶ)で少なくとも
構成され、その結晶化平衡時間300〜550secであ
る「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」
〜「長尺体の改良構成11」に記載の長尺体。
【0025】[長尺体の改良構成17]樹脂マトリック
ス用の樹脂組成物がポリアミド樹脂53〜71重量%及
びポリオレフィン結晶性樹脂47〜29重量%(両者の
量の和が100重量%になる様に選ぶ)で少なくとも構
成され、その結晶化平衡時間350〜420secである
「長尺体の基本的構成」及び「長尺体の改良構成1」〜
「長尺体の改良構成11」に記載の長尺体。
【0026】[製法の基本的構成]マトリックス樹脂8
5〜50重量%及び繊維状強化材15〜50重量%(両
者の量の和が100重量%になる様に組合わせる)から
主として形成されると共に平均長さ0.3〜30mmの繊
維強化材を含有する繊維強化樹脂の溶融物を長尺金型中
にその長軸に略沿わせる様に導入することからなる繊維
強化樹脂製の長尺体の射出成形方法。
【0027】[製法の改良構成1]平均長3〜30mmの
繊維強化材を含有する繊維強化複合体から作成される平
均肉厚1.5〜3.5mmの「製法の基本的構成」に記載の
射出成形方法。
【0028】[用途の基本的構成]細長い基幹部とその
両端面に設けられたネジ孔とから構成されるコンクリー
ト型枠用の細長スペーサーであって、その形状比率[横
断面の外郭線全長(Lmm)/横断面の実面積(Sm
m2)]が0.45〜2.5/mmの範囲に属すると共に、そ
の平均肉厚が1〜4mmであり、繊維強化材が少なくとも
その表層部において長軸と実質的に平行に整列した状態
で樹脂マトリックス中に分散及び含有された樹脂製のス
ペーサー。
【0029】[用途の改良構成1]形状比率[横断面の
外郭線全長(Lmm)/横断面の実面積(Smm2)]が0.
5〜2.2/mmの範囲に属する「用途の基本的構成」に
記載のスペーサー。
【0030】[用途の改良構成2]平均長0.3〜30m
mの繊維強化材を含有する繊維強化複合体から作成され
る平均肉厚1.5〜3.5mmの「用途の基本的構成」及び
「用途の改良構成1」に記載のスペーサー。
【0031】[用途の改良構成3]平均長3〜30mmの
繊維強化材を含有する繊維強化複合体から作成される平
均肉厚1.5〜3.5mmの「用途の基本的構成」並びに
「長尺体の改良構成1」及び「長尺体の改良構成2」に
記載の長尺体。
【0032】[用途の改良構成4]繊維強化材がスペー
サー中にその重量に対して15〜50%含有されている
「用途の基本的構成」並びに「用途の改良構成1」〜
「用途の改良構成3」に記載のスペーサー。
【0033】[用途の改良構成5]繊維強化材がスペー
サー中にその重量に対して20〜40%含有されている
「用途の基本的構成」、「用途の改良構成1」〜「用途
の改良構成4」に記載のスペーサー。
【0034】[用途の改良構成6]繊維強化材が無機繊
維、有機繊維及び炭素繊維から選ばれる1種以上である
「用途の基本的構成」及び「用途の改良構成1」〜「用
途の改良構成5」に記載のスペーサー。
【0035】[用途の改良構成7]繊維強化材が硬質ガ
ラス製であって、各繊維の平均長0.3〜30mm、平均
径3〜21μm、引張強度20.5MPa以上、引張弾性
率725MPa以上のものとしてマトリックス用の樹脂
中に分散及び含有された「用途の基本的構成」及び「用
途の改良構成1」〜「用途の改良構成6」に記載のスペ
ーサー。
【0036】[用途の改良構成8]マトリックス用の樹
脂組成物がポリアミド樹脂50〜75重量%及びポリオ
レフィン結晶性樹脂50〜25重量%(両者の量の和が
100重量%になる様に選ぶ)で少なくとも構成され、
その結晶化平衡時間300〜550secである「用途の
基本的構成」及び「用途の改良構成1」〜「用途の改良
構成7」に記載のスペーサー。
【0037】[用途の改良構成9]マトリックス用の樹
脂組成物がポリアミド樹脂53〜71重量%及びポリオ
レフィン結晶性樹脂47〜29重量%(両者の量の和が
100重量%になる様に選ぶ)で少なくとも構成され、
その結晶化平衡時間350〜420secである「用途の
基本的構成」及び「用途の改良構成1」〜「用途の改良
構成8」に記載のスペーサー。
【0038】[用途の改良構成10]ポリアミド樹脂が
6-ナイロン、7-ナイロン、11-ナイロン及び12-ナイロン
等の開環付加重合ナイロン並びに6,6-ナイロン、6,7-ナ
イロン、6,10-ナイロン、6,12-ナイロン等の共縮重合ナ
イロン及びキシリレンジアミン−低級脂肪族ジカルボン
酸共縮重合ナイロンから選ばれた1種以上である「用途
の基本的構成」及び「用途の改良構成1」〜「用途の改
良構成9」に記載のスペーサー。
【0039】[用途の改良構成11]ポリオレフィン結
晶性樹脂がプロピレン結晶性単独重合体、プロピレン−
α-オレフィン結晶性共重合体であってそのMFR(230
℃;2.16kgf)10g/10min以上及びその結晶融点(Tm)
160〜170℃のものである「用途の基本的構成」及
び「用途の改良構成1」〜「用途の改良構成10」に記
載のスペーサー。
【0040】[用途の改良構成12]プロピレン−α-
オレフィン結晶性共重合体におけるα-オレフィンがエ
チレンである「用途の基本的構成」及び「用途の改良構
成1」〜「用途の改良構成11」に記載のスペーサー。
【0041】<発明の好適態様>本発明の繊維強化樹脂
製の長尺体(以下、「本発明の長尺体」と略称すること
がある)は樹脂、通常は熱可塑性樹脂からなるマトリッ
クス中に繊維強化材が開繊されて各繊維(ファイバー)
の間に樹脂が含浸された状態で含有されている一種の複
合体である。この複合体から実際に用いられる長尺体製
品を成形(賦型)する方式としては幾つか例示され得る
が、製品の少なくとも表層部には繊維強化材が所定の方
向、一般には製品の長軸方向と略同一方向へ整列した状
態で含有されている。
【0042】<<長尺体の横断面形状>>この状態に加
えて、本発明の長尺体はその長軸に垂直な断面(横断
面)形状において薄肉部分の結合からなることが重要で
ある。この薄肉であることの重要性は表1のデータから
も明瞭に看取できる。薄肉形状とはいえ、単なる偏平板
の長尺体では多種多様な使用形態における要求には対応
し難い。本発明者等は本発明の長尺体が如何なる横断面
形状を備えるべきかを包括する概念を模索した結果、下
記の概念に到達した。
【0043】即ち、下記の条件が充足される横断面形状
であれば、得られた長尺体が所期の引張特性を発揮す
る:◆長尺体の横断面形状における外郭線の全長(Lm
m)を横断面の実面積(Smm2)で除した値(L/S 単
位:mm-1)が0.5〜2.5mm-1、好ましくは0.55〜
2.2mm-1である。なお、この条件(「本発明の形状条
件」と略称することがある)に加えて、実用上の見地か
ら来る薄さの上下限が付加される。薄さの下限は通常1
mm、好ましくは1.5mm、上限は4mm、好ましくは3.5
mmである。この下限値は繊維強化材含有樹脂を成形する
場合の実用限界とも言えるものであって、更に薄い製品
を意図しても良好な成形品を現状では作成し難くなるこ
とに根拠を置いている。成形技術、成形素材又は成形装
置等の改良によって後日この下限が下方修正される余地
は残されている。
【0044】上記の条件を充足する横断面形状として好
適なものは例えば、X型(+型)、H型、Ж型、*型、
円環型(◎型)及び多角環(中空多角柱)型(△型、□
型、◇型等)を挙げることができる。勿論、これらに限
らず、上記の本発明の形状条件に適合する形状を横断面
形状をする長尺体は存在し得る。
【0045】<<好適な成形法>>本発明の長尺体を成
形(賦型)する為に特に好適な方法(手段)は射出成形
法である。繊維強化材が配合された樹脂組成物又はその
組成物から作成された一次成形品であるペレット等を用
いて最終成形品(製品)である長尺体を作成する手段と
して射出成形法が好適である理由は得られる長尺体の少
なくとも表層部には繊維強化材が所定方向、一般には製
品の長軸と略同一方向へ実質的に整列した状態で含有さ
れている点に求められる。他の長尺体成形手段例えば、
Tダイ成形法によってはこの様な表層部整列状態が殆ど
実現されないことに加えて、複雑な横断面形状特に、環
状体を成形することは困難である。
【0046】<<好適な用途>>本発明の長尺体の好適
な用途としては、コンクリート型枠用のスペーサー(以
下、「本発明のスペーサー」と略称することがある)を
挙げることができる。本発明のスペーサーは通常は細長
い基幹部とその両端域に位置する外細の錘状部とから構
成される全体として略棒状であって、繊維強化材が主と
してスペーサー表層部においてその長軸方向に略平行に
整列して強化された薄肉で抗張力に富む繊維強化樹脂製
のスペーサーである。
【0047】<<コンクリートの範囲>>本発明の長尺
体の好適な用途である「コンクリート型枠(パネル)用
のスペーサー」における「コンクリート」はポルトラン
ドセメント(通称「セメント」)、通称「コンクリー
ト」(セメント、砂利及び砂を主体とする混合物)に限
らず、単味のセメント、更にプラスチックコンクリート
(強度向上剤として特殊プラスチックが添加されたも
の)、セメントモルタル(略称「モルタル」;セメント
及び砂の混合物)並びに漆喰等の様に型枠で囲まれた空
間に打設されて固化及び賦型される構築用材料を包含す
る。
【0048】<図面に基づく説明>本発明の長尺体の用
途の例としてコンクリート型枠用のスペーサーを挙げ
て、以下で図面に基づいて具体的に説明する。◆図1は
本発明のスペーサー1の模式図であって、図において1
は本発明のスペーサー1全体、11はその基幹部で通常
は断面略十字(X)型の長尺体であり、11の少なくと
も両端域12は円柱部12rであってその円周から放射
方向で円柱の母線に平行に鰭(フィン)12a(鉛直方
向)及び鰭12b(水平方向)が伸びている。円柱部1
2rの通常中心付近にはパネル外側から挿通される固定
ボルト支承用の凹窩12cが設けられている結果とし
て、スペーサー1の両端は円環状に見える場合がある。
しかし、本来的には円柱部12rの両端12eは板状であ
る。 基幹部11が十字型断面の場合に十字形状を形成
する水平腕11aと鉛直腕11bとの交角が90度である
必要は一般には無い。使用の態様から要求される交角が
例えば60度であれば、それでも差支え無い。多くの場
合に独立の2方向からの外力に耐えられる様に直交関係
に形成されるに過ぎない。また、十字に限らず、*型の
様に更に多数腕からなる断面形状であってもよい。更
に、基幹部1の断面は管型(環型)であってもよく、勿
論円環型、三角環型、四角環型又は六角環型等であって
もよい。
【0049】図1の(a)は本発明のスペーサーの模式的
側面図であって、同図において線A−Aによる断面図は
図1の(b)に、線B−Bによる断面図は図1の(c)に示さ
れている。図1の(a)において鉛直鰭12bは基幹部11
を形成する11bの一部分であり、水平鰭12aは基幹部
11を形成する11aの一部分である。凹窩12cの直径
がは円柱部12rの直径に対して比較的に大きな割合を
占める場合には両端12eが環型の印象を与える。図1
の(a)に示されたスペーサーが中央部で二重縦曲線によ
って切断されている意義は切断位置を挟む両部分におけ
る端部域の形状が相互に異なっている態様をも併せ含ま
せることにある。
【0050】<<スペーサーの変形態様>>図2は第1
変形態様として、スペーサー2の基幹部21の断面形状
が略I型又は横倒しH型で、両端域22が末端22eへ
向けて円柱部22rを上側から天板22aと下側から底板
22bとで挟んだ形状となるものを示す。図2の(a)はス
ペーサー2の模式的側面図であって、基幹部21の断面
形状が上述の様にI型又は横倒しH型である。スペーサ
ー2を線A−Aで切断した断面は図2の(b)に示されて
いる。また、スペーサー2を線B−Bで切断した断面は
図2の(c)に示されている。図2の(a)に示されたスペー
サーが中央部で二重縦曲線によって切断されている意義
は切断位置を挟む両部分における端部域の形状が相互に
異なっている態様をも併せ含ませることにある。
【0051】図2の(b)において天板22aと円柱部22
rとが合流する区域及び底板22bと円柱部22rとが合
流する区域とはV字型である必要は全く無く、却ってU
字型の滑らかな曲線で接続されることが好ましい。同図
における中央の凹窩22cは図1における12cと同じく
パネル外側から挿通される固定ボルト支承用の凹窩であ
る。両末端22eが円環型に見える理由は上述の通りに
凹窩の直径が22rの直径に対して相当に大きな割合を
占めることに在る。
【0052】図2の(c)においては基幹部21のI字型
又は横倒しH字型断面形状の奥に円柱部22rの背面が
見える。天板22aと円柱部22rとが合流する区域及び
底板22bと円柱部22rとが合流する区域とがU字型の
滑らかな曲線で接続されることが好ましいという点では
上記図2の(b)におけると同様である。
【0053】本発明のスペーサー1及びその変形態様で
あるスペーサー2(両者を一括して「本発明のスペーサ
ー1及び2」と称することがある)の全長はそれが装着
される対向コンクリート型枠(パネル)間の間隔と略等
しく設定すれば十分である。従って、その絶対値は他動
的に決定されるが、一般には旧来の尺貫法で確立された
寸法体系である150mm(5寸)、300mm(1尺)、
450mm(尺5寸)の様な150mmの倍数で表される数
値に略等しい。
【0054】また、「本発明のスペーサー1及び2」の
断面寸法例えば丸棒の場合には直径(内径及び外径を含
む)、角型又は板型等の場合には縦及び横、場合によっ
ては対角線長等の数値も尺貫法で確立された寸法体系で
ある15mm(5分)、18mm(6分)、21mm(7
分)、24mm(8分)、27mm(9分)及び30mm(1
寸)程度である。
【0055】上記のスペーサー1又は2の両端域12又
は22は通常は円柱状であって、その両端面12e又は
22eの中心付近に穿設された凹窩12c又は22cには
雌ネジが刻設されている。この凹窩12c又は22cは型
枠の透孔を貫通して外側から挿通される締め付けボルト
の雄ネジを支承固定する為のものである。また、円柱部
12r又は22rの両端面12eは型枠の内壁面に当接し
て型枠外側からのネジ締め圧力をその当接面で受け止め
る為に十分な面積を備えている様に設計される。
【0056】図3は本発明の長尺体を構成するマトリッ
クス樹脂がポリマーアロイである場合のその結晶化平衡
時間の傾向(縦軸)とマトリックスの組成(横軸)との
関係を示す状態図である。この例ではポリアミド/改質
ポリオレフィン=70/30〜80/20の間の組成に
おいて結晶化平衡時間の急変が観測されることから、ポ
リマーアロイが形成されていると解釈できる。
【0057】<本発明の長尺体の肉厚>本発明の長尺体
は前掲の形状要件を充足する形状に賦型されると共に、
平均肉厚1〜4mm、好ましくは1.5〜3.5mmに成形さ
れる。その理由は本発明者等の検討によって初めて見出
された意外な事実に端を発するものである。即ち、本発
明の長尺体が特にコンクリート型枠用のスペーサーとし
て用いられた場合に出会う大きな引張に耐える為の抗張
力(引張強度)を如何なる要件に基づいて実現し得るか
を模索した。
【0058】模索の一環として、試験片の引張強度とそ
の肉厚との関係を詳細に検討した結果、スペーサーの肉
厚には上限が存在することが「表1」に示されたデータ
から突き止められた。常識的には、引張強度といえども
肉厚の増加に伴って増大する筈である。処が、表1のデ
ータから看取できることは肉厚1mm付近に最大の抗張力
が発現され、肉厚の増加に伴って次第に抗張力が低下す
るという意外な結果である。
【0059】とはいえ、肉厚を薄くするれば際限無く抗
張力が増大する訳ではない。ここで重視すべきは本発明
のスペーサーにおいては主としてその表層部において繊
維強化材が長尺体の長軸方向と平行に実質的に整列され
ていることである。従って、表層部を可能な限り広く備
えた形状、特に横断面形状に長尺体を賦型することが最
も効果的にその抗張力を高め得る筈である。
【0060】本発明者等は比較的に細長い形状という制
約の下でしかも平均的に広い表面を創り出す形状、特に
横断面形状を探索した結果、「H型」、「X型(+
型)」、「円環型」、「多角環型例えば、△型、□型、
◇型等」、「*型」及び「Ж型」等の横断面形状が本発
明の要求に適合し得ることを見出した。しかも、これら
の肉厚を上記の範囲に収めることが重要である。なお、
上記の横断面形状には多少の変形が許されるのであっ
て、例えば「Ж型」は「I-I-I」の様な形状(横線と縦
線とは相互に緊密に結合している)であっても何等差し
支えない。また、「X型」又は「*型」においてそれぞ
れの中心軸が大径化して所謂「角(つの)付き車型」又
は「平歯車型」になった形状は本発明のスペーサー1の
断面形状である。
【0061】<本発明の長尺体の賦型>本発明の長尺体
では、上述の様に少なくともその表層部においては繊維
強化材が実質的に長尺体の長軸方向と平行(同一方向)
に整列されることが重要である。その整列状態を付与す
る為に最も効果的な賦型法は「射出成形法」である。従
って、本発明の長尺体を作成する際には、「射出成形
法」を採用することが極めて重要である。これに加え
て、成形材料を金型内へ導入する為のゲートを長軸の末
端又はその付近で延長線上に設けることが重要である。
この点でも、長尺体を射出成形する際の常識に反する。
通常的には、ゲートをその中央付近に設けることが行な
われるが、これは長尺体のゲートから他端へ到る途中で
樹脂が冷却されて流れ難くなることを軽減する為に自然
な方策だからである。
【0062】<本発明の長尺体の材質>本発明のスペー
サー1及び2は樹脂製のマトリックス中に通常は硬質ガ
ラス製の繊維強化材が主としてその表層部において略長
軸方向に実質的に整列されると共に均一に分散された状
態で含有される構成のものである。 (1)マトリックスを構成する樹脂は熱可塑性樹脂及び
熱硬化性樹脂の何れでも用い得る。熱可塑性樹脂として
は下記のものを例示できる:ポリオレフィン結晶性樹脂
及びその改質物例えば無水マレイン酸グラフト物であっ
て該改質剤を基材樹脂の重量に対して通常0.01〜1
重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%含有する改質
樹脂並びにポリアミド樹脂(ナイロン)、アクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
スルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂及
びABS樹脂等。これらの樹脂は単独に限らず、2種以
上を組合せて用いることもできる。中でも好ましい組合
せの1例はポリオレフィン結晶性樹脂の代表であるポリ
プロピレン結晶性樹脂とポリアミド樹脂とのポリマーア
ロイ樹脂組成物である。
【0063】更に、ポリプロピレン樹脂とポリアミド樹
脂との間に欠如していることに加えて、ポリプロピレン
樹脂と繊維強化材との間にも欠如している親和性を補う
為の仲介重合体であると共にポリマーアロイ形成用の重
合体として、無水マレイン酸等でグラフト改質された接
着性ポリプロピレン樹脂又は接着性エチレン−プロピレ
ンエラストマー等を添加することは実用に耐えるマトリ
ックス用の樹脂組成物を得る為には必須である。この重
要性はポリプロピレン樹脂単味の場合にも変わらない。 (1-1)該マトリックス用として単味で又は他種の樹脂と
の組成物の形態で用いられる場合におけるポリプロピレ
ン樹脂しては、MFR(230℃;2.16kgf)10g/10min以
上、好ましくは30〜100g/10minで融点(Tm)16
0〜170℃、好ましくは163〜168℃のプロピレ
ン結晶性単独重合体又はプロピレン−α-オレフィン結
晶性共重合体、特にプロピレン-エチレン結晶性共重合
体、プロピレン−1ーブテン結晶性共重合体又はプロピレ
ン−エチレン−1ーブテン結晶性共重合体等を必要に応じ
て1種又は2種以上の組合せとして用いることができ
る。 (1ー2)ポリアミド樹脂特に、6-ナイロン、7-ナイロン、1
1-ナイロン及び12-ナイロン等の開環付加重合ナイロン
並びに6,6-ナイロン、6,7-ナイロン、6,10-ナイロン及
び6,12-ナイロン等の共縮重合ナイロンに加えてm-キシ
リレンジアミン-アジピン酸共縮重合ナイロン等を挙げ
ることができる。 (1ー3)本発明の長尺体の有用例としてコンクリート(打
設)型枠用のスペーサーを形成する強化組成物中の樹脂
マトリックスがポリマーアロイである場合には、その調
製の為には上記のポリアミド樹脂(ナイロン)と結晶性
ポリオレフィンとを重量比で前者/後者=通常75/2
5〜50/50、好ましくは71/29〜53/47に
配合して通常は加熱混練によって下記の様な結晶化平衡
時間を発現させる。
【0064】図3に示されている様に、この配合によっ
て通常は該樹脂マトリックスとしてその結晶化平衡時間
(結晶化度100%に達するまでの所要時間)300〜
550sec、好ましくは350〜420secを示す樹脂組
成物が得られる。しかし、場合によっては、結晶化平衡
時間を上記範囲に収める条件を前記の樹脂配合比よりも
優先させる必要が生ずる。 (2)繊維強化材は無機繊維、有機繊維及び炭素繊維の
1種以上である。勿論、必要に応じてそれらの2種以上
を組合せて強化用の繊維強化材として用いることもでき
る。炭素繊維は無機繊維及び有機繊維の何れにも分類さ
れ得るが、ここでは何れにも属しない第三の繊維に分類
する。
【0065】強化用の無機繊維としてはガラス繊維(グ
ラスウール)、金属繊維、岩綿繊維(ロックウール)等
を挙げることができる。無機繊維の中で最も実用的に普
及しているものは硬質ガラス(通称「Eガラス」)繊維
であって価格的にも優位にあるが、重量の絶対値として
は大きな点が不利に作用する用途では最も優位にある強
化用繊維とは位置付け難い。即ち比強度において劣勢に
立つ場合がある。
【0066】強化材用の有機繊維としては全芳香族ポリ
エステル樹脂及び全芳香族ポリアミド樹脂が軽量で高強
度である点を利して既に実用に供されている。前者は例
えば商品名「ケブラー」として、後者は例えば商品名
「ケルイミド」として市販されている。
【0067】強化材用の炭素繊維としては各種の方法に
よって製造されたものが上市されており、例えば商品名
「Thorenl-40」(ユニオンカーバイド社製)を例示する
ことができる。その長所は格段に大きな比強度(強度/
比重)90kgf/mm2・gに求められる。炭素繊維は重量の
絶対値としては小さいことから比強度において最高と評
価されるが、それに加えて適度の導電性をも備えた強化
材用繊維は炭素繊維である。それに対して、高度の導電
性を発揮する繊維は金属繊維である。勿論、金属繊維は
導電性に限らず、広い範囲における可撓性(変形回復
性)及び大きな弾性率をも備えている。
【0068】金属(製)繊維を形成する金属としては、
鉄及び鉄合金特に鋼例えば、普通鋼、特殊鋼例えば高抗
張力鋼、耐食鋼(ステンレス)等、銅及び銅合金例えば
亜鉛との合金である真鍮(砲金)、錫との合金である青
銅(ブロンズ)、更にマンガン青銅(マンガンブロン
ズ)、燐青銅等を挙げることができる。
【0069】繊維強化材がガラス(製)繊維である場合
を中心として説明すれば、ガラス繊維強化材は通常、ロ
ービング又はエンド等の集束体として提供される。その
繊維(ファイバー)の集束本数は通常500〜4000
本、単位線条の平均径3〜21μmのものである。ガラ
ス製繊維強化材の表面はマトリックス重合体に対する親
和性を向上させる為の処理例えば、アミノシラン処理、
カルボキシシラン処理又はアミノ基とカルボキシ基とを
併せ含有するシラン化合物による処理等が施されている
ことが好ましい。
【0070】ガラス繊維強化材の平均長さは通常、所謂
短繊維に属する0.3mmに始まり、長繊維である30m
m、好ましくは3〜30mm、更に好ましくは5〜25mm
である。また、その引張強度は20.5MPa以上及びそ
の引張弾性率は725MPa以上であることが好まし
い。
【0071】<強化組成物の配合処方>本発明の長尺体
を形成する強化組成物における配合処方は上記のマトリ
ックス用の樹脂組成物90〜60重量%に対して強化用
のガラス繊維強化材10〜40重量%、好ましくは前者
80〜70重量%に対して後者20〜30重量%(両者
の和が100重量%となる様に組合せる)である。更
に、強化用のガラス繊維強化材がマトリックス中に分散
状態で含有されていると共に相互に実質的に同一方向に
整列していることが重要である。
【0072】強化用の繊維強化材が炭素繊維の様に軽量
のものである場合には、そのマトリックスに対する配合
比率が炭素繊維/マトリックス=14/86〜46/5
4(配合物の重量基準)であって、繊維強化材の量が数
値的には小さな側へ寄るが、必要な強度を発現させる為
の配合量という観点では十分な量であるから、寧ろ軽量
である割には高強度(比強度大)と解すべきである。
【0073】本発明のマトリックス樹脂組成物が結晶性
ポリオレフィンを含有する場合には通常、無水マレイン
酸等で改質された結晶性ポリオレフィンを前者の70〜
90重量%、好ましくは75〜85重量%に対して後者
30〜10重量%、好ましくは25〜15重量%配合す
る。これは繊維強化材と該マトリックスの一成分となっ
ている結晶性ポリオレフィンとの接着性を向上させる役
割に加えて該マトリックスの他方の樹脂成分である極性
基含有樹脂と結晶性ポリオレフィンとの接着性を向上さ
せる役割の双方を果たす。
【0074】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。しかし、本発明はこれに限定されない。実施
例及び必要に応じて記載される比較例において用いられ
た測定条件又は規格は下記の通りである。 (1)メルトフローレート(g/10min):JIS K721
0(1976)の試験条件14(230℃;2.16Kgf)に基
いて測定した値。 (2)結晶融点(Tm):走査型差動熱量計(略称:D
SC)を用いて窒素雰囲気下で10mgの試料を室温(2
3℃)から昇温速度20℃/minで測定し、結晶の融解
に伴なう吸熱カーブのピーク温度(単位:℃)とする。
複数個のピークが観測される場合には最大面積のピーク
が位置する温度を結晶融点とする。 (3)引張強度(kgf/mm2):JIS K7113に準拠
した測定値。 (4)引張弾性率(kgf/mm2):JIS K7203に準
拠した測定値。
【0075】
【実施例1〜3及び比較例1】改質ホモポリプロピレン
結晶性樹脂[無水マレイン酸単位含有量0.3重量%;M
FR(230℃;2.16kgf)30g/10min;結晶融点(Tm)16
3℃]と非改質ホモポリプロピレン結晶性樹脂[MFR
(230℃;2.16kgf)30g/10min;結晶融点(Tm)163
℃]とからなる結晶性ポリオレフィンからなるマトリッ
クス樹脂を押出機の樹脂投入口から装入して溶融混練す
ると共に、該押出機のロービング供給口から硬質ガラス
ロービング[平均繊維径17μm、フィラメント(集
束)数4000本(日本電気硝子社製)]をそれぞれ所
定速度で供給して得られた種々のガラス繊維強化ストラ
ンドを所定の長さに切断してマトリックス樹脂を60重
量%及びガラス長繊維強化材40重量%を含有するガラ
ス長繊維強化樹脂ペレットを得た。
【0076】該各ペレットを射出成形機(スクリュー径
40mmφ;スクリュー圧縮比1.7;L/D=16.9)に
装入して、溶融組成物(250℃)を射出成形機の先端
に装着された金型中に装入して表1に示された断面形状
の長尺体試験片を作成した。その物性試験結果を表1に
示す。
【0077】比較例1として、上記実施例におけると同
一のガラス長繊維強化樹脂ペレットを用いて表1に示さ
れた断面形状の長尺体試験片を作成した。但し、試験片
の平均厚さを本発明の範囲外である6mmに設定した。そ
の物性試験結果を表1に示す。
【0078】
【実施例4〜6及び比較例2】2個の投入口を備えた押
出機であってそのバレルの上流端付近に第一投入口が、
それよりも下流側に第二投入口が位置する押出機を用
い、その第一投入口から実施例1〜3におけると同一の
結晶性ポリオレフィンからなるマトリックス樹脂70重
量%(強化組成物基準)を投入しながら、30重量%
(強化組成物基準)の硬質ガラス短繊維強化材(平均繊
維長0.5mm)を投入して溶融混練することにより、ガ
ラス短繊維強化ペレットを作成した。該ペレットを実施
例1〜3におけると同一の射出成形機によって実施例1
〜3におけると同様に操作して表1に示された断面形状
の長尺体試験片を作成した。その物性試験結果を表1に
示す。
【0079】比較例2として、実施例4〜6におけるガ
ラス短繊維強化樹脂ペレットを用いて表1に示された断
面形状の長尺体試験片を作成した。但し、試験片の平均
厚さを本発明の範囲外である6mmに設定した。その物性
試験結果を表1に示す。
【0080】
【実施例7及び8並びに比較例3】実施例1〜3におい
て用いられたと同一の結晶性ポリオレフィンからなるマ
トリックス樹脂を押出機の樹脂投入口から装入して溶融
混練すると共に、該押出機のロービング供給口から実施
例1〜3におけるたと同一のガラスロービングをそれぞ
れ所定速度で供給して得られた種々のガラス繊維強化ス
トランドを所定の長さに切断して結晶性ポリオレフィン
からなるマトリックス樹脂60重量%とガラス長繊維強
化材40重量%とを含有する長繊維強化樹脂ペレットを
得た。
【0081】該ペレットを実施例1〜3におけると同一
の射出成形機によって実施例1〜3におけると同様に操
作して表1に示された断面形状の長尺体試験片を作成し
た。その物性試験結果を表1に示す。
【0082】比較例3として、実施例1〜3におけるガ
ラス長繊維強化樹脂ペレットを用いて表1に示された断
面形状の長尺体試験片を作成した。但し、試験片の平均
厚さを本発明の範囲外である6mmに設定した。その物性
試験結果を表1に示す。
【0083】
【実施例9】実施例1〜3におけると同一の結晶性ポリ
オレフィンからなるマトリックス樹脂及び実施例1〜3
におけるたと同一のガラスロービングを用い、実施例1
〜3において用いられたと同一の押出機を用いて実施例
1〜3におけると同一の条件で操作を行なって、結晶性
ポリオレフィンからなるマトリックス樹脂80重量%と
ガラス長繊維強化材20重量%とを含有する長繊維強化
樹脂ペレットを得、実施例1〜3におけると同一の射出
成形機を実施例1〜3におけると同様に操作して表1に
示された断面形状の長尺体試験片を作成した。その物性
試験結果を表1に示す。
【0084】
【実施例10及び11並びに比較例4及び5】樹脂マト
リックス用のポリアミド樹脂として6,6-ナイロン[商品
名:CM3001N(東レ社製)](実施例10)又はポリアミ
ド−6樹脂[商品名:CM1017(東レ社製)](実施例1
1)及び改質ホモポリプロピレン結晶性樹脂[無水マレ
イン酸単位含有量0.3重量%;MFR(230℃;2.16kgf)3
0g/10min;結晶融点(Tm)163℃]と非改質ホモポ
リプロピレン結晶性樹脂[MFR(230℃;2.16kgf)30g
/10min;結晶融点(Tm)163℃]とを表1に示した各
種割合で配合後に、該配合物を押出機の樹脂投入口から
装入して溶融混練してポリマーアロイを形成させると共
に、実施例4〜6におけると同一の押出機(2個の投入
口を備えた)を用いて同様に操作してポリマーアロイ樹
脂マトリックスと短繊維強化材とを表1に記載の量比で
含有する短繊維強化ポリマーアロイを樹脂マトリックス
とする試験片を(表1の形状)を作成した。該押出機の
ロービング供給口からガラスロービング[平均繊維径1
7μm、フィラメント(集束)数4000本(日本電気
硝子社製)]をそれぞれ所定速度で供給して得られた種
々のガラス繊維強化ストランドを所定の長さに切断して
樹脂マトリックスがポリマーアロイであるガラス長繊維
強化樹脂ペレットを得た。
【0085】該各ペレットを射出成形機(スクリュー径
40mmφ;スクリュー圧縮比1.7;L/D=16.9)に
装入して、溶融組成物(250℃)を射出成形機の先端
に装着された金型中に装入して表1に示された断面形状
の長尺体試験片を作成した。その物性試験結果を表1に
示す。同表において「厚」は成形品の「肉厚」であっ
て、それを輪切りにした場合の厚さではない。即ち、中
空体における断面に現れる輪郭の外郭線と内周線との中
間に位置する環状部分の幅である。
【0086】また、比較例5及び6は試験片の肉厚を本
発明の範囲外に設定した例である。導入される強化材と
して通常の短繊維強化材(平均長0.5mm)を実施例に
おけると同量でマトリックス用樹脂中に含有する強化組
成物を用いた。その物性試験結果を表1に併せて示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【発明の効果】本発明の長尺体試験片は実質的に平均長
10mm以上の硬質ガラス製の強化用繊維強化材40重量
%を含有する強化組成物から形成されたものであって、
下記肉厚で横断面形状「■型」及び「X型」の場合にお
いては下記の様に何れも従来品よりも遥かに優れた効果
を収めた: (1)本発明品:横断面形状「■型」;縦10mm×肉厚1mm
(実施例1); 引張強度:177MPa;引張破断伸度:10.2%;繊維の
整列状態:優秀(◎)。 ・従来品(比較例1):相似形断面形状で6倍の肉厚(6m
m): 引張強度:96MPa;引張破断伸度:7.5%;繊維の整列
状態:稍不良(△)。 (2)本発明品(実施例7):横断面形状「X型」;幅15mm
×幅15mm×肉厚3mm; 引張強度:178MPa;引張破断伸度:9.2%;繊維の整
列状態:優(○)。 ・従来品(比較例3):相似形断面形状で2倍の肉厚(6m
m); 引張強度:98MPa;引張破断伸度:7.5%;繊維の整列
状態:稍不良(△)。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のコンクリート型枠(パネル)用
スペーサー1の模式的断面図であり、図1の(a)は本発
明のスペーサー1の模式的縦断面図、図1の(b)はその
線A−Aにおける模式的横断面図及び図1の(c)はその
線B−Bにおける模式的横断面図である。
【図2】図2は本発明のコンクリート型枠用スペーサー
2の模式的断面図であり、図2の(a)は本発明のスペー
サー2の模式的縦断面図、図2の(b)はその線A−Aに
おける模式的横断面図及び図2の(c)はその線B−Bに
おける模式的横断面図である。
【図3】図3は本発明のスペーサーを形成する為に有用
な強化組成物におけるマトリックス用のポリマーアロイ
樹脂組成物の組成とその結晶化平衡時間との関係を示す
相関図である。図3において横軸はポリアミド樹脂と特
定の改質ポリオレフィン結晶性樹脂との配合比率に対応
する。また、縦軸は樹脂組成物の結晶化平衡時間に対応
する。
【符号の説明】
1 本発明のスペーサー1の全体 2 本発明のスペーサー2の全体 11 本発明のスペーサー1の基幹部 12 本発明のスペーサー1における両端域の柱状部 21 本発明のスペーサー2における基幹部 22 本発明のスペーサー2における両端域の柱状部 11a 本発明のスペーサー1における基幹部中央の
水平腕(鰭) 11b 本発明のスペーサー1における基幹部中央の
鉛直腕(鰭) 12a 本発明のスペーサー1における基幹部両端域
の水平腕(鰭) 12b 本発明のスペーサー1における基幹部両端域
の鉛直腕(鰭) 12c 本発明のスペーサー1の両末端に設けられた
凹窩 12e 本発明のスペーサー1の両端面 12r 本発明のスペーサー1の両端域に位置する円
柱部 21a 本発明のスペーサー2における基幹部中央の
天板 21b 本発明のスペーサー2における基幹部中央の
底板 22a 本発明のスペーサー2における基幹部両端域
の天板 22b 本発明のスペーサー2における基幹部両端域
の底板 22c 本発明のスペーサー2の両末端に設けられた
凹窩 22e 本発明のスペーサー2の両端面 22r 本発明のスペーサー2の両端域に位置する円
柱部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/26 LDA 77/00 KLC 101/00 LSY E04G 17/00 17/06 17/065 // B29K 77:00 101:10 101:12 105:12

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂で形成された長尺体であっ
    て、その形状比率[横断面の外郭線全長(Lmm)/横断
    面の実面積(Smm2)]が0.5〜2.5/mmの範囲に属
    すると共に、その肉厚が1〜4mmである長尺体。
  2. 【請求項2】 形状比率[横断面の外郭線全長(Lmm)
    /横断面の実面積(Smm2)]が0.55〜2.2/mmの
    範囲に属する請求項1に記載の長尺体。
  3. 【請求項3】 横断面形状がX型(+型)、H型、Ж
    型、*型、円環型及び多角環型から選ばれる形状である
    請求項1又は2に記載の長尺体。
  4. 【請求項4】 繊維強化材が少なくともその表層部にお
    いて長軸と実質的に平行に整列した状態で樹脂マトリッ
    クス中に分散及び含有された請求項1〜3の何れかに記
    載の長尺体。
  5. 【請求項5】 平均長0.3〜30mmの繊維強化材を含
    有する繊維強化複合体から作成される平均肉厚1.5〜
    3.5mmの請求項1〜4の何れかに記載の長尺体。
  6. 【請求項6】 平均長3〜30mmの繊維強化材を含有す
    る繊維強化複合体から作成される平均肉厚1.5〜3.5
    mmの請求項1〜5の何れかに記載の長尺体。
  7. 【請求項7】 繊維強化材が長尺体中にその重量に対し
    て15〜50%含有されている請求項1〜6の何れかに
    記載の長尺体。
  8. 【請求項8】 繊維強化材が長尺体中にその重量に対し
    て20〜40%含有されている請求項1〜7の何れかに
    記載の長尺体。
  9. 【請求項9】 繊維強化材が無機繊維、有機繊維及び炭
    素繊維から選ばれる1種以上として樹脂マトリックス中
    に分散及び含有された請求項1〜8の何れかに記載の長
    尺体。
  10. 【請求項10】 繊維強化材が硬質ガラス製であって、
    各繊維の平均径3〜21μm、引張強度20.5MPa以
    上、引張弾性率725MPa以上のものとしてマトリッ
    クス用の樹脂中に分散及び含有された請求項1〜9の何
    れかに記載の長尺体。
  11. 【請求項11】 樹脂マトリックスが熱可塑性樹脂及び
    熱硬化性樹脂から選ばれる1種以上である請求項1〜1
    0の何れかに記載の長尺体。
  12. 【請求項12】 樹脂マトリックスが結晶性の熱可塑性
    樹脂から選ばれる1種以上である請求項1〜11の何れ
    かに記載の長尺体。
  13. 【請求項13】 樹脂マトリックス用の熱可塑性樹脂が
    ポリオレフィン系の結晶性樹脂、ポリアミド樹脂又は両
    樹脂の組合せ系である請求項1〜12の何れかに記載の
    長尺体。
  14. 【請求項14】 樹脂マトリックスがポリオレフィン系
    の結晶性樹脂単味又はそれと他の熱可塑性樹脂との組合
    せ系である場合にポリオレフィン系の結晶性樹脂が少な
    くとも部分的にはマレイン酸無水物で改質されたポリオ
    レフィン系樹脂であって、該改質樹脂の含有量が樹脂マ
    トリックス基準で10〜30重量%である請求項1〜1
    3の何れかに記載の長尺体。
  15. 【請求項15】 ポリオレフィン系の結晶性樹脂がプロ
    ピレン結晶性単独重合体及びプロピレン−α-オレフィ
    ン結晶性共重合体から選ばれる1種以上であってそのM
    FR(230℃;2.16kgf)が10g/10min以上及びその結晶融
    点(Tm)160〜170℃のものである請求項1〜1
    4の何れかに記載の長尺体。
  16. 【請求項16】 プロピレン−α-オレフィン結晶性共
    重合体におけるα-オレフィンがエチレンである請求項
    1〜15の何れかに記載の長尺体。
  17. 【請求項17】 ポリアミド樹脂が6-ナイロン、7-ナイ
    ロン、11-ナイロン及び12-ナイロン等の開環付加重合ナ
    イロン並びに6,6-ナイロン、6,7-ナイロン、6,10-ナイ
    ロン、6,12-ナイロン等の共縮重合ナイロン及びキシリ
    レンジアミン−低級脂肪族ジカルボン酸共縮重合ナイロ
    ンから選ばれた1種以上である請求項1〜13の何れか
    に記載の長尺体。
  18. 【請求項18】 樹脂マトリックス用の樹脂組合せ系が
    ポリアミド樹脂50〜75重量%及びポリオレフィン結
    晶性樹脂50〜25重量%(両者の量の和が100重量
    %になる様に選ぶ)で少なくとも構成され、その結晶化
    平衡時間300〜550secである請求項1〜13の何
    れかに記載の長尺体。
  19. 【請求項19】 樹脂マトリックス用の樹脂組成物がポ
    リアミド樹脂53〜71重量%及びポリオレフィン結晶
    性樹脂47〜29重量%(両者の量の和が100重量%
    になる様に選ぶ)で少なくとも構成され、その結晶化平
    衡時間350〜420secである請求項1〜13の何れ
    かに記載の長尺体。
  20. 【請求項20】 マトリックス樹脂85〜50重量%及
    び繊維状強化材15〜50重量%(両者の量の和が10
    0重量%になる様に組合わせる)から主として形成され
    ると共に平均長さ0.3〜30mmの繊維強化材を含有す
    る繊維強化樹脂の溶融物を長尺金型中にその長軸に略沿
    わせる様に導入することからなる繊維強化樹脂製の長尺
    体の射出成形方法。
  21. 【請求項21】 平均長3〜30mmの繊維強化材を含有
    する繊維強化複合体から作成される平均肉厚1.5〜3.
    5mmの請求項20に記載の長尺体の射出成形方法。
  22. 【請求項22】 細長い基幹部とその両端面に設けられ
    たネジ孔とから構成されるコンクリート型枠用の細長ス
    ペーサーであって、その形状比率[横断面の外郭線全長
    (Lmm)/横断面の実面積(Smm2)]が0.45〜2.
    5/mmの範囲に属すると共に、その平均肉厚が1〜4mm
    であり、繊維強化材が少なくともその表層部において長
    軸と実質的に平行に整列した状態で樹脂マトリックス中
    に分散及び含有された樹脂製のスペーサー。
  23. 【請求項23】 形状比率[横断面の外郭線全長(Lm
    m)/横断面の実面積(Smm2)]が0.5〜2.2/mmの
    範囲に属する請求項21に記載のスペーサー。
  24. 【請求項24】 平均長0.3〜30mmの繊維強化材を
    含有する繊維強化樹脂複合体から成形される平均肉厚
    1.5〜3.5mmの請求項22又は23に記載のスペーサ
    ー。
  25. 【請求項25】 平均長3〜30mmの繊維強化材を含有
    する繊維強化複合体から作成される平均肉厚1.5〜3.
    5mmの請求項22〜24の何れかに記載の長尺体。
  26. 【請求項26】 繊維強化材がスペーサー中にその重量
    に対して15〜50%含有されている請求項22〜25
    の何れかに記載のスペーサー。
  27. 【請求項27】 繊維強化材がスペーサー中にその重量
    に対して20〜40%含有されている請求項22〜26
    の何れかに記載のスペーサー。
  28. 【請求項28】 繊維強化材が無機繊維、有機繊維及び
    炭素繊維から選ばれる1種以上である請求項22〜27
    の何れかに記載のスペーサー。
  29. 【請求項29】 繊維強化材が硬質ガラス製であって、
    各繊維の平均長0.3〜30mm、平均径3〜21μm、引
    張強度20.5MPa以上、引張弾性率725MPa以上
    のものとしてマトリックス用の樹脂中に分散及び含有さ
    れた請求項22〜28の何れかに記載のスペーサー。
  30. 【請求項30】 マトリックス用の樹脂組成物がポリア
    ミド樹脂50〜75重量%及びポリオレフィン結晶性樹
    脂50〜25重量%(両者の量の和が100重量%にな
    る様に選ぶ)で少なくとも構成され、その結晶化平衡時
    間300〜550secである請求項22〜29の何れか
    に記載のスペーサー。
  31. 【請求項31】 マトリックス用の樹脂組成物がポリア
    ミド樹脂53〜71重量%及びポリオレフィン結晶性樹
    脂47〜29重量%(両者の量の和が100重量%にな
    る様に選ぶ)で少なくとも構成され、その結晶化平衡時
    間350〜420secである請求項22〜30の何れか
    に記載のスペーサー。
  32. 【請求項32】 ポリアミド樹脂が6-ナイロン、7-ナイ
    ロン、11-ナイロン及び12-ナイロン等の開環付加重合ナ
    イロン並びに6,6-ナイロン、6,7-ナイロン、6,10-ナイ
    ロン、6,12-ナイロン等の共縮重合ナイロン及びキシリ
    レンジアミン−低級脂肪族ジカルボン酸共縮重合ナイロ
    ンから選ばれた1種以上である請求項22〜31の何れ
    かに記載のスペーサー。
  33. 【請求項33】 ポリオレフィン結晶性樹脂がプロピレ
    ン結晶性単独重合体、プロピレン−α-オレフィン結晶
    性共重合体であってそのMFR(230℃;2.16kgf)10g/1
    0min以上及びその結晶融点(Tm)160〜170℃の
    ものである請求項22〜32の何れかに記載のスペーサ
    ー。
  34. 【請求項34】 プロピレン−α-オレフィン結晶性共
    重合体におけるα-オレフィンがエチレンである請求項
    22〜33に記載のスペーサー。
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