JPH10131743A - 電気加熱式触媒装置のハニカム体及びその製造方法 - Google Patents

電気加熱式触媒装置のハニカム体及びその製造方法

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JPH10131743A
JPH10131743A JP8284954A JP28495496A JPH10131743A JP H10131743 A JPH10131743 A JP H10131743A JP 8284954 A JP8284954 A JP 8284954A JP 28495496 A JP28495496 A JP 28495496A JP H10131743 A JPH10131743 A JP H10131743A
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corrugated
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conductive metal
flat
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JP8284954A
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Kazuhiro Sakurai
計宏 桜井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハニカム体が波箔と平箔の重ね合わせで作ら
れる電気加熱式触媒装置において、ハニカム体の通電時
の温度上昇が全体的に均一になるようにする。 【解決手段】 細長い平板状の複数枚の導電性金属箔10
に、隣接する部分にそれぞれ同じ長さの波板部24と平板
部25が位置するように、波板部24と平板部25とを交互に
形成して複合導電性金属箔20を作り、この複合導電性金
属箔20の同じ長さの波板部24と平板部25とが重なるよう
に重ね合わせて積層箔30を形成し、この積層箔30を更に
所定形状に重ね合わせてハニカム体7を構成する。この
ハニカム体7は、積層箔30を構成する各複合導電性金属
箔20の始端から終端までの抵抗値が等しく、発熱温度、
昇温特性が同じであるので、通電状態のハニカム体7に
局部的に高温となる部位がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気加熱式触媒装置
のハニカム体及びその製造方法に関し、特に、通電時に
ハニカム体の全体を均一に温度上昇させることができ、
かつ製造が容易な電気加熱式触媒装置のハニカム体及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載された内燃機関から排出され
る排気ガス中にはHC(炭化水素)、CO(一酸化炭
素)やNOx(窒素酸化物) 等の有害物質が含まれている
ので、内燃機関の排気通路には一般に排気ガスを浄化す
る排気ガス浄化装置としての触媒コンバータが設けられ
ている。ところが、この触媒コンバータに使用される三
元触媒は、触媒の温度が低い時 (不活性状態) には排気
ガス中の有害物質の浄化率が低いことが知られている。
したがって、内燃機関の冷間始動後の触媒が不活性の状
態では排気ガスの浄化が十分に行なえなかった。
【0003】そこで、触媒担体に金属を使用し、内燃機
関の始動時等の触媒が不活性状態の時にこの金属担体に
通電することにより、金属触媒担体自体を発熱させて短
時間に触媒活性化温度(300〜400℃)まで上昇さ
せるようにした電気加熱式触媒装置が提案されている。
電気加熱式触媒装置は一般に、図7に示すように、内燃
機関の排気ガス通路に接続された筒状のケーシング1内
に、ハニカム体7に構成されて通電により発熱する電気
加熱式触媒担体2と主触媒担体3を所定間隔を隔てて直
列に配設して構成される。電気加熱式触媒担体2には中
心電極6があり、中心電極6は電極部8Aを介してケー
シング1の外部に引き出されている。そして、電極部8
Aとケーシング1の一部に設けられた外部電極8Bとの
間にはバッテリ9とスイッチSWが接続されており、ス
イッチSWがオンされた時に電気加熱式触媒担体2に通
電が行われて発熱する。
【0004】電気加熱式触媒担体2は、図8(a) に示す
ように、細長い波板状の金属箔4(以後波箔4と言う)
と、細長い平板状の金属箔5(以後平箔5と言う)とが
重ね合わされて積層箔15が形成され、この積層箔15
の長手方向の端部が中心電極6に接合された後、この積
層箔15が中心電極6の周りに巻回され、巻き締めた構
造の渦巻状のハニカム体7として構成される。このよう
な波箔4と平箔5には一般に、アルミニウムを含有する
鉄系合金(例えば、20%Cr−5%Al−75%F
e)等の、厚さ50μm程度の箔材が使用され、波箔4
と平箔5の少なくとも一方に絶縁層が被覆されている。
【0005】図8(b) は、中心電極6の周りに波箔4と
平箔5とからなる積層箔15が重ねられて巻回されたハ
ニカム体7の一方の端面を示すものである。ハニカム体
7には波箔4と平箔5とで囲まれた軸線方向の通路Pが
中心電極6の周りに渦巻き状に並んでいる。また、波箔
4と平箔5の表面には排気浄化触媒が担持されている。
従って、図7のスイッチSWがオンされてハニカム体7
に通電が行われ、ハニカム体7が触媒活性化温度まで昇
温された状態で通路Pを排気ガスが流れることにより、
排気中の有害成分が触媒と接触して排気ガスが浄化され
る。
【0006】このように、ハニカム体7の波箔4と平箔
5の少なくとも一方に絶縁層が被覆され、積層箔15の
波箔4、平箔5に沿って並列に電流が流れる形態の電気
加熱式触媒装置は、特開昭48−54312号公報に開
示がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8
(a) ,(b) 及び特開昭48−54312号公報に開示が
あるような電気加熱式触媒装置のハニカム体7では、波
箔4と平箔5の電流通過方向の断面積が同じであるため
に、ハニカム体7に通電が行われた時の波箔4側の温度
上昇が、平箔5側の温度上昇に比べて遅くなるという問
題がある。
【0008】この波箔4側の温度上昇が平箔5側に比べ
て遅い第1の理由は、平箔5に比べて波箔4の方が展開
長(波箔4を平に延ばした時の長さ)が大きいため、波
箔4の始端から終端までの抵抗値が平箔5の始端から終
端までの抵抗値に比べて大きくなり、発熱量が小さいか
らである。また、波箔4側の温度上昇が平箔5側に比べ
て遅い第2の理由は、波箔4の方が平箔5に比べて排気
ガスと接触する面積が大きいため、放熱量が大きいから
である。
【0009】そこで、本発明は、ハニカム体が波箔と平
箔との重ね合わせによって形成される電気加熱式触媒装
置において、ハニカム体の通電時の温度上昇が全体的に
均一に行われると共に、製造が容易な電気加熱式触媒装
置のハニカム体及びその製造方法を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の特徴は、以下に第1から第3の発明として示され
る。第1の発明の構成上の特徴は、細長い平板状の導電
性金属箔とこれを波板状に形成したものとを、少なくと
も1種類ずつ、波板と平板とが重なるように重ね合わせ
て積層箔を形成し、この積層箔を更に所定形状に重ね合
わせてハニカム体を構成し、このハニカム体を金属筒の
中に収容すると共に、積層箔の始端と終端とを電源に接
続することによりこの積層箔に通電して触媒を加熱する
ようにした電気加熱式触媒装置のハニカム体において、
積層箔を構成する少なくとも2枚の導電性金属箔の各個
を、波板状の部分と平板状の部分とが交互に連続するよ
うに形成し、各導電性金属箔の波板状の部分と平板状の
部分とが重なるように重ね合わせて形成した積層箔を用
いてハニカム体を構成したことにある。
【0011】第2の発明の構成上の特徴は、第1の発明
において、波板状の金属箔の電流通過方向の箔断面積
を、平板状の金属箔の電流通過方向の箔断面積よりも小
さくしたことにある。第3の発明はハニカム体の製造方
法であってその特徴は、細長い平板状の導電性金属箔と
これを波板状に形成したものとを、少なくとも1種類ず
つ、波板と平板とが重なるように重ね合わせて積層箔を
形成し、この積層箔を更に所定形状に重ね合わせてハニ
カム体を構成し、このハニカム体を金属筒の中に収容す
ると共に、積層箔の始端と終端とを電源に接続すること
によりこの積層箔に通電して触媒を加熱するようにした
電気加熱式触媒装置のハニカム体の製造方法であって、
積層箔を構成する少なくとも2枚の導電性金属箔の各個
を、予め細長い平板状、或いは細長い波板状の何れか1
種類に形成する第1の段階と、導電性金属箔の種類が平
板状の場合は、外周形状が波型で、互いに噛み合って回
転したり離れたりする2個の波型ギヤの間に各導電性金
属箔を通して平板状の金属箔を部分的に成形することに
より、また、導電性金属箔の種類が波板状の場合は、圧
着分離可能な圧延ロールの間に各導電性金属箔を通し
て、波板状の金属箔を部分的に成形することにより、波
板状の部分と平板状の部分とが交互に連続する複合導電
性金属箔を形成する第2の段階と、複合導電性金属箔を
少なくとも2枚、波板状の部分に平板状の部分が重なる
ように積層して積層箔を形成する第3の段階と、積層箔
をその始端と終端とに電極を接続させた状態で、所定形
状に重ね合わせてハニカム体を構成する第4の段階とを
備えることにある。
【0012】第1の発明では、波箔と平箔の箔断面積が
略同じになり、電流密度が同じになるので、通電時にハ
ニカム体の全体が均一に温度上昇する。第2の発明で
は、波箔側の断面積が平箔側よりも小さくなっており、
電流密度も上がるので、発熱量が上昇して波箔の大きな
表面積による放熱が抑えられる。第3の発明では、波箔
と平箔側とを別々に容易してこれらを溶接等によって繋
ぎ合わせる製造方法に比べて、製造工程が少なく生産性
が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1(a) 〜(e) は本発明の一実施例の電気加熱式触媒装置
のハニカム体の構成を示すものである。
【0014】この実施例ではまず、図1(a) に示すよう
に、1枚の細長い導電性金属箔10に、所定距離Pだけ
加工して波板部24を形成し、続く同じ所定距離Pは加
工せずに平板部25として残すようにして、同じ長さの
波板部24と平板部25が交互に形成された図1(b) に
示すような複合導電性金属箔20を形成する。続いて、
この複合導電性金属箔20を2枚用意し、一方の複合導
電性金属箔20の波板部24には、他方の複合導電性金
属箔20の平板部25を重ね、同様に、一方の平板部2
5には他方の波板部24を重ねて、図1(c) に示すよう
な積層箔30を形成する。
【0015】なお、導電性金属箔10に形成する波板部
24と平板部25の長さは全て同じ長さにする必要はな
く、少なくとも隣接する一組の波板部24と平板部25
の長さが等しければ良い。例えば、図1(c) の実施例に
おいて、長さL1=L2、L3=L4とする必要はある
が、L2はL3に等しく無くても良い。これは、積層箔
30における一方の複合導電性金属箔20の始端から終
端までの全体の抵抗値が、他方の複合導電性金属箔20
の始端から終端までの全体の抵抗値に等しければ良いた
めである。
【0016】図1(c) に示した実施例では、複合導電性
金属箔20は2枚しか重ねていないが、複合導電性金属
箔20は3枚以上重ねて積層箔30を形成しても良い。
但し、必ず、一方の波板部24には他方の平板部25を
重ね、同様に、一方の平板部25には他方の波板部24
を重ねるようにする。ところで、図1(c) に示した実施
例の積層箔30においては、波板部24が交互に両側に
突出した状態となっている。従って、この実施例の積層
箔30を巻き締める、あるいは折り畳む場合には、波板
部24が既に重ねられている積層箔30の平板部25に
重なるようにしなければならない。
【0017】そこで、図1(d) に示すように、波板部2
4を平板部25の一方の側面のみに突出するように複合
導電性金属箔20を形成し、突出する波板部24同士を
内側にして2枚の複合導電性金属箔20を前述の重ね合
わせ方と同様に重ね合わせて積層箔30を形成しても良
い。図1(d) では構成をわかりやすくするために、一方
の複合導電性金属箔20を破線で示し、他方の複合導電
性金属箔20を実線で示してある。この実施例の積層箔
30の厚さTは均一である。従って、この実施例の積層
箔30を巻き締める場合には、波板部24の位置と平板
部25の位置を気にする必要はない。
【0018】図1(e) は図1(d) に示した積層箔30を
使用して、中心電極6の回りに本発明の一実施例のハニ
カム体7を形成する工程を説明するものである。この図
においても、一方の複合導電性金属箔20を破線で示
し、他方の複合導電性金属箔20を実線で示して本発明
のハニカム体7の構成を明らかにしてある。そして、こ
の実施例のハニカム体7では、中心電極6に近い側の波
板部24と平板部25の長さは短く、次第に外周に近づ
くにつれて波板部24と平板部25の長さが長くなるよ
うになっている。これは、1つのハニカム体7の中に、
波板部24と平板部25の重ね合わせ部分を均等に分布
させるためである。
【0019】図2は、図1(d) の工程によって作られた
本発明の一実施例のハニカム体7を収納した電気加熱式
触媒装置の部分拡大断面図である。従って、図におい
て、1はケーシング、6は中心電極、24は波板部、2
5は平板部を示している。この図においても、本発明の
ハニカム体7の構成を明らかにするために、一方の複合
導電性金属箔20を破線で示し、他方の複合導電性金属
箔20を実線で示してある。
【0020】このように、隣接する一組の波板部24と
平板部25が同じ長さに形成された複合導電性金属箔2
0を複数枚使用して形成した積層箔30を用いて作られ
たハニカム体7では、積層箔30を構成する各複合導電
性金属箔20の始端から終端までの抵抗値が等しいの
で、複合導電性金属箔20各個の発熱量が等しく、ま
た、箔面積も同一であるので、積層箔30の発熱温度、
及び昇温特性がどこでもほぼ同じになる。よって、この
積層箔30を重ねて作ったハニカム体7には局部的に高
温な部位がなく、高い排気浄化性能と高信頼性の両立が
図れる。
【0021】図3(a) は本発明の波板部24と平板部2
5とが交互に形成された複合導電性金属箔20の別の実
施例を示すものである。この実施例の複合導電性金属箔
20では、波板部24の電流通過方向Qにおける箔の断
面積Rを、平板部25の電流通過方向Qにおける箔の断
面積Sよりも小さくしてある。この実施例では、波板部
24と平板部25の板厚は同じであるので、電流通過方
向Qにおける波板部24の断面積Rを平板部25の断面
積Sよりも小さくするために、波板部24の下部を切り
欠き、波板部24の幅hを平板部25の幅よりも小さく
してある。
【0022】この結果、断面積が小さくなったことによ
り波板部24の電流密度が高くなり、発熱温度、昇温性
能が向上する。また、排気ガスとの接触面積が大きい波
板部24側の温度が高いので、高い排気浄化性能と高信
頼性の両立が図れる。更に、波板部24の幅hを平板部
25の幅Hよりも小さくしたことにより、波板部24の
排気ガスと接触する表面積が少なくなり、波板部24か
らの放熱量が減るので、波板部の昇温時間が短縮され
る。
【0023】図3(b) は図3(a) の複合導電性金属箔2
0の変形実施例を示すものである。図3(a) の実施例で
は、波板部24と平板部25との境界部では、その幅が
急に変化するようにしたが、図3(b) の実施例では波板
部24と平板部25との境界部にテーパ部Uを設け、平
板部25の幅Hが次第に小さくなって波板部24の幅h
になるようにしている。このテーパ部Uは、平板部25
のみに設けても良いが、平板部25から波板部24に跨
がるように設けても良い。
【0024】この結果、図3(b) に示す実施例では、図
3(a) の実施例の効果に加えて、波板部24と平板部2
5との境界部に温度緩衝部Wが形成されるので、平板部
25と波板部24の発熱温度が急激に変化しなくなり、
この部位での熱応力を緩和でき、信頼性が更に高まる。
図4(a) は本発明の別の形態の電気加熱式触媒装置を搭
載した車両のフロアトンネル部分を示すものである。
【0025】車体の一部を構成するフロアパネル11の
中央部に形成されたフロアトンネル12内に収納する電
気加熱式触媒13には、そのケーシング14の中に絶縁
保持層(サポータ)18を設け、このサポータ18の内
部に車体の幅方向に一定間隔で配列させた多数の触媒ユ
ニット17からなるハニカム体7を内装してある。サポ
ータ18は周囲等との絶縁及び触媒ユニット17の強度
を確保するために使用するものである。そして、各触媒
ユニット17は折り返し部23で折り返し、隣接する触
媒ユニット17の間にはシート状のスペーサ19を設け
てある。このシート状のスペーサ19はなくても良いも
のである。図中、27はこのハニカム体7に通電を行な
う電極である。
【0026】この実施例では、各触媒ユニット17は図
4(a) のX部の部分拡大断面図である図4(b) に示すよ
うに、板厚が40〜50μmの鉄−クロム−アルミニウ
ム系の耐熱合金製の複合導電性金属箔20を4枚重ね合
わせた積層箔40から構成してある。各複合導電性金属
箔20の表面には白金やパラジウム等の酸化触媒を担持
させ、排気ガス中の有害なHC等の未燃成分を浄化させ
るようにしている。
【0027】この実施例のように、複合導電性金属箔2
0を蛇行させて折り畳むように重ね合わせて形成される
ハニカム体7では、折り返し部23において波板部24
は潰れてしまうことになる。従って、この実施例では、
折り返し部23に新たに平板部26を形成し、この平板
部26を介して各複合導電性金属箔20の波板部24と
平板部25とを入れ替えるようにしている。この平板部
26は4板の複合導電性金属箔で長さが異なるが、その
幅を変えることによって抵抗値を同じにすることができ
る。各複合導電性金属箔20における波板部24と平板
部25との入れ替えは、この折り返し部23以外で行っ
ても良い。
【0028】ここで、以上のように構成されるハニカム
体7の製造方法について説明する。ハニカム体7は図1
(b) ,(d) で説明した複合導電性金属箔20を、隣接さ
せる少なくとも一方側に絶縁被覆を設けた状態で、複数
枚積層して積層箔30を作り、1つの積層箔30を中心
電極に円筒状に巻き付ける、複数の積層箔30を中心電
極から円筒状に巻き付ける、または、1つの積層箔30
を蛇行させて折り畳むように積層する等の方法で製造す
る。
【0029】次に、このハニカム体7を構成する最小単
位である複合導電性金属箔20の製造方法について説明
する。最も単純な複合導電性金属箔20の製造方法は、
細長い波箔4と平箔5とをそれぞれ別々に作り、これら
を適当な長さで切断して波板部24と平板部25を作っ
て交互に溶接、或いはロー付け等の公知の方法で接合す
る方法である。この方法では、図3(a) ,(b) で説明し
た波板部24と平板部25の幅の異なる複合導電性金属
箔20を簡単に製造することができる。また、波板部2
4と平板部25の長さも自由に調節することができる。
【0030】一方、複合導電性金属箔20はプレスによ
っても製造することができる。この場合は、適当な長さ
の波板状の雄型と雌型のプレス型の間に細長い平箔5を
搬送し、適当な場所で平箔5の移動を止めて波板状の雄
型と雌型を結合させて平箔5をプレスし、プレス部分だ
けに波板部24を形成することができる。この方法では
波板部24の長さを変えるためには、プレス型を変更す
る必要がある。
【0031】最後に、細長い波箔4、或いは細長い平箔
5のみを使用して複合導電性金属箔20を製造する方法
について説明する。最初に細長い波箔4のみを使用して
複合導電性金属箔20およびハニカム体7を同時に製造
する方法について図5を用いて説明する。この場合は予
め細長い波箔4を製造しておき、これを積層する枚数だ
け用意しておく。図5では、説明を分かりやすくするた
めに、積層する複合導電性金属箔20の枚数は2枚と
し、これを製造する一方の波箔4を破線で示し、他方の
波箔4を実線で示してある。
【0032】この実施例では、3本の圧延ロール31,
32,33を用意する。このうち、2本の圧延ロール3
1,33を固定して波箔4を送り出す側に回転させ、残
りの1本の圧延ロール32は2本の圧延ロール31,3
3のどちらかに偏倚させて圧延ロール31,33のどち
らかに圧着させるように構成する。そして、圧延ロール
31,32の間、及び圧延ロール32,33の間に2枚
の波箔4をそれぞれ通し、その先で両者を接合できるよ
うにする。
【0033】まず、圧延ロール32が圧延ロール31に
圧着した図5の状態を考えると、圧延ロール31,32
の間を通る波箔4は圧延ロール31,32に挟まれて押
圧されるので、圧延ロール31,32の間を通り抜ける
と平板状に成形される。一方、圧延ロール32と圧延ロ
ール33とは離れているので、この間を通る波箔4は変
形せずに波板状のままである。従って、平板部25を作
りたい側の圧延ロールに中央の圧延ロール32を押しつ
ければ、圧延ロール32が圧着している側の波箔4が平
板部25に形成される。
【0034】このように、圧延ロール32を交互に左右
に移動させることにより、2枚の波箔4から同じ長さの
波板部24と平板部25が向かい合った状態の2枚の複
合導電性金属箔20を簡単に作ることができる。よっ
て、この2枚の複合導電性金属箔20を接合した後に中
心電極6の回りに巻き付けていけば、ハニカム体7を容
易に製造することができる。
【0035】次に、細長い平箔5のみを使用して複合導
電性金属箔20を製造する方法について図6を用いて説
明する。この場合は予め細長い平箔5を製造しておき、
これを積層する枚数だけ用意しておく。図6では、説明
を分かりやすくするために、積層する複合導電性金属箔
20の枚数は2枚とし、これを製造する一方の平箔5を
破線で示し、他方の平箔5を実線で示してある。
【0036】この実施例では、3本の波型のギヤ41,
42,43を用意する。このうち、2本の波型のギヤ4
1,43を固定して平箔5を送り出す側に回転させ、残
りの1本の波型のギヤ42は2本の波型のギヤ41,4
3のどちらかに偏倚させて波型のギヤ41,43のどち
らかに噛み合うように構成する。そして、波型のギヤ4
1,42の間、及び波型のギヤ42,43の間に2枚の
平箔5をそれぞれ通し、その先で両者を接合できるよう
にする。
【0037】まず、波型のギヤ42が波型のギヤ43に
噛み合った図6の状態を考えると、波型のギヤ42,4
3の間を通る平箔5は波型のギヤ42,43に挟まれて
成形されるので、波型のギヤ42,43の間を通り抜け
ると波板状に成形される。一方、波型のギヤ42と波型
のギヤ41とは離れているので、この間を通る平箔5は
変形せずに平板状のままである。従って、波板部24を
作りたい側の波型のギヤに中央の波型のギヤ42を押噛
み合わせれば、波型のギヤ42が噛み合っている側の平
箔5が波板部24に形成される。
【0038】このように、波型のギヤ42を交互に左右
に移動させることにより、2枚の平箔5から同じ長さの
波板部24と平板部25が向かい合った状態の2枚の複
合導電性金属箔20を簡単に作ることができる。よっ
て、この2枚の複合導電性金属箔20を接合した後に中
心電極6の回りに巻き付けていけば、ハニカム体7を容
易に製造することができる。
【0039】なお、3本の圧延ロール31,32,3
3、及び3本の波型のギヤ41,42,43は、中央の
ものを固定しておき、左右のものを中央に偏倚させるよ
うに構成しても良い。このように、図5,図6の製造方
法によれば、ハニカム体7を少ない製造工程で、低コス
ト、高信頼性を保って製造することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電気加熱
式触媒装置のハニカム体及びその製造方法によれば、以
下のような効果がある。第1の発明では、波箔と平箔の
箔断面積が略同じになり、電流密度が同じになるので、
通電時にハニカム体の全体が均一に温度上昇する。
【0041】第2の発明では、波箔側の断面積が平箔側
よりも小さくなっており、電流密度も上がるので、発熱
量が上昇して波箔の大きな表面積による放熱が抑えられ
る。第3の発明では、波箔と平箔側とを別々に容易して
これらを溶接等によって繋ぎ合わせる製造方法に比べ
て、製造工程が少なく生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気加熱式触媒装置のハニ
カム体の構成を示すものであり、(a) は加工前の細長い
平板状の導電性金属板の斜視図、(b) は波板状の部分と
平板状の部分が交互に形成された複合導電性金属箔を2
枚重ね合わせる工程を示す説明図、(c) は(b) の2枚の
複合導電性金属箔を2枚重ね合わせて作られた積層箔の
状態を示す側面図、(d) は波板状の部分と平板状の部分
が交互に形成された2枚の複合導電性金属箔を重ね合わ
せて作られる積層箔の別の実施例を示す側面図、(e) は
(d) の積層箔を使用して本発明の一実施例の電気加熱式
触媒装置のハニカム体を形成する工程を説明する説明図
である。
【図2】図1(d) の工程によって作られた本発明の一実
施例のハニカム体を収納した電気加熱式触媒装置の部分
拡大断面図である。
【図3】(a) は本発明の波板部と平板部とが交互に形成
された複合導電性金属箔の他の実施例の部分拡大斜視
図、(b) は(a) の複合導電性金属箔の変形実施例の部分
拡大斜視図である。
【図4】(a) は本発明の他の実施例のハニカム体を使用
した別の形態の電気加熱式触媒装置を搭載した車両のフ
ロアトンネル部分の部分拡大断面図、(b) は(a) のX部
の部分拡大断面図である。
【図5】本発明のハニカム体の製造方法の一実施例を示
す説明図である。
【図6】本発明のハニカム体の製造方法の他の実施例を
示す説明図である。
【図7】車両に搭載される電気加熱式触媒装置の一般的
な構成を示す断面図である。
【図8】(a) は従来のハニカム体の構成を説明する斜視
図、(b) は従来のハニカム体の断面図である。
【符号の説明】
4…波板状の金属箔(波箔) 5…平板状の金属箔(平箔) 6…中心電極 7…ハニカム体 10…導電性金属箔 21…複合導電性金属箔 23…折り返し部 24…波板部 25,26…平板部 30,40…積層箔 31〜33…圧延ロール 41〜43…波型のギヤ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 7/18 F01N 7/18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長い平板状の導電性金属箔とこれを波
    板状に形成したものとを、少なくとも1種類ずつ、波板
    と平板とが重なるように重ね合わせて積層箔を形成し、
    この積層箔を更に所定形状に重ね合わせてハニカム体を
    構成し、このハニカム体を金属筒の中に収容すると共
    に、前記積層箔の始端と終端とを電源に接続することに
    よりこの積層箔に通電して触媒を加熱するようにした電
    気加熱式触媒装置のハニカム体において、 前記積層箔を構成する少なくとも2枚の導電性金属箔の
    各個を、波板状の部分と平板状の部分とが交互に連続す
    るように形成し、各導電性金属箔の波板状の部分と平板
    状の部分とが重なるように重ね合わせて形成した積層箔
    を用いてハニカム体を構成したことを特徴とする電気加
    熱式触媒装置のハニカム体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハニカム体であって、 前記波板状の金属箔の電流通過方向の箔断面積を、前記
    平板状の金属箔の電流通過方向の箔断面積よりも小さく
    したことを特徴とする電気加熱式触媒装置のハニカム
    体。
  3. 【請求項3】 細長い平板状の導電性金属箔とこれを波
    板状に形成したものとを、少なくとも1種類ずつ、波板
    と平板とが重なるように重ね合わせて積層箔を形成し、
    この積層箔を更に所定形状に重ね合わせてハニカム体を
    構成し、このハニカム体を金属筒の中に収容すると共
    に、前記積層箔の始端と終端とを電源に接続することに
    よりこの積層箔に通電して触媒を加熱するようにした電
    気加熱式触媒装置のハニカム体の製造方法であって、 前記積層箔を構成する少なくとも2枚の導電性金属箔の
    各個を、予め細長い平板状、或いは細長い波板状の何れ
    か1種類に形成する第1の段階と、 前記導電性金属箔の種類が平板状の場合は、外周形状が
    波型で、互いに噛み合って回転したり離れたりする2個
    の波型ギヤの間に前記各導電性金属箔を通して平板状の
    金属箔を部分的に成形することにより、また、前記導電
    性金属箔の種類が波板状の場合は、圧着分離可能な圧延
    ロールの間に前記各導電性金属箔を通して、波板状の金
    属箔を部分的に成形することにより、波板状の部分と平
    板状の部分とが交互に連続する複合導電性金属箔を形成
    する第2の段階と、 前記複合導電性金属箔を少なくとも2枚、前記波板状の
    部分に前記平板状の部分が重なるように積層して前記積
    層箔を形成する第3の段階と、 前記積層箔をその始端と終端とに電極を接続させた状態
    で、所定形状に重ね合わせてハニカム体を構成する第4
    の段階と、 を備えることを特徴とする電気加熱式触媒装置のハニカ
    ム体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014519577A (ja) * 2011-06-15 2014-08-14 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンステクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電気的に加熱可能なハニカム体を有する装置およびハニカム体を作動する方法

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