JPH0824671A - 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体 - Google Patents

予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体

Info

Publication number
JPH0824671A
JPH0824671A JP6160234A JP16023494A JPH0824671A JP H0824671 A JPH0824671 A JP H0824671A JP 6160234 A JP6160234 A JP 6160234A JP 16023494 A JP16023494 A JP 16023494A JP H0824671 A JPH0824671 A JP H0824671A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
alloy
insulating
metal carrier
corrugated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6160234A
Other languages
English (en)
Inventor
Shogo Konya
省吾 紺谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Nippon Steel Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP6160234A priority Critical patent/JPH0824671A/ja
Publication of JPH0824671A publication Critical patent/JPH0824671A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小消費電力で高昇温速度を有し、かつ構造体
として十分な強度をもつとともに製造方法が一般的に用
いられているメタル担体と同様の通電加熱機能付きの予
加熱型排ガス浄化触媒メタル担体を提供することを目的
とする。 【構成】 耐熱合金からなる平箔と波箔の組合せで構成
された排ガス浄化触媒メタル担体において、波箔や平箔
の所定の箔が絶縁被覆された合金箔と、されていない合
金箔の組合せからなり、波箔と平箔が中心棒にて導電接
合された渦巻き形状を有し、合金箔同士がろう付けさ
れ、かつ合金箔と外筒が導電接合され、外筒と絶縁接合
された外部電極と、絶縁合金箔の外端部が、導電接合さ
れた構造を有する。絶縁合金箔に通電することにより、
短時間で触媒が活性化し、HC浄化性能が向上する。し
かも絶縁合金以外はろう付け等で接合され、構造体とし
て十分な強度を有し、かつ製造プロセスが一般に用いら
れているメタル担体と同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の排ガスを浄
化する触媒タメル担体、詳しくはコールドスタート時の
浄化性能に優れる通電加熱機能を有する予加熱型メタル
担体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス浄化用触媒においては、一
般にPt,Rh,Pd等の三元触媒が用いられている。
該触媒が機能するためには触媒が350〜400℃程度
の温度まで加熱される必要がある。現在広く用いられて
いる触媒コンバータは、セラミックス担体あるいはメタ
ル担体に触媒を担持するものであり、排ガスそれ自体の
もつ熱エネルギーにより触媒を加熱し活性化する方法で
ある。そのためエンジン始動時から触媒が機能する温度
に達するまでの時間が長く、エンジン始動直後の浄化性
能が劣るという欠点を有していた。
【0003】しかるに最近の排ガス規制強化を背景とし
て、エンジン始動直後すなわちコールドスタート時の浄
化性能に優れる触媒コンバータが切望されている。その
対策にメタル担体を構成するハニカム構造それ自体に通
電してジュール熱により触媒を強制的に加熱し、触媒機
能温度に達するまでの時間を短縮する方法がある。
【0004】たとえば特表平3−500911号公報
に、平状の薄板(以下平箔と称する)と波付け加工され
た薄板(以下波箔と称する)からなるハニカム構造内に
絶縁層を設け、電気的加熱に適した抵抗値を有するメタ
ル担体が開示されている。該公報に開示されている構造
の一例を図1に示す。該構造はハニカム構造50の中に
絶縁層12を適宜間隔で配置し、矢印の如き電流路を形
成するものである。該電流路で消費される電力は50な
いし500Wに制御される。これは自動車用のバッテリ
ーから無理なく供給できる電力である。上記構造の電気
的に加熱される部分はハニカム構造全体であり、所望の
温度に達するのに長時間を要する。
【0005】またメタル担体は、高温、高速の排ガス流
に曝され、しかもエンジンの運転・停止に伴う熱サイク
ルが負荷される厳しい環境下で使用される。従って構造
体としての強度も有していなければならない。しかしな
がら前記公報のメタル担体は絶縁層をハニカム構造内に
配置する構成であり、前記環境下に曝されると絶縁層の
部分が破壊する欠点を有していた。
【0006】また、特開平5−59939号公報にはハ
ニカム構造内にヒーターを埋め込む構成のメタル担体が
開示されている。該構造では電気的に加熱されるのは埋
め込まれたヒーターのみである。しかしながら、実際に
は触媒反応が開始すると、例えば2CO+O2 =2CO
2 で表されるような燃焼反応を生じる。該反応は発熱反
応であり大きな熱量を発生する。すなわちハニカム構造
の一部分のみを、担持されている触媒の機能する温度ま
で加熱すれば、該加熱部分において反応が開始した後
は、反応熱で自ずと他の部分も迅速に加熱される。この
場合、電気的に加熱される容積は前記公報のメタル担体
と比較すると小さく、従って同じ電力を印加した場合、
該加熱部分の触媒は短時間で機能温度に達する。
【0007】しかし特開平5−59939号公報記載の
方法でも、機能面では優れているものの、加熱用ヒータ
ーを埋め込むための穴あるいは溝を形成したハニカムを
製造し、しかる後に該穴あるいは溝に合う形状に加工し
たヒーターを埋め込む製造方法をとらざるを得ず、製造
工程が煩雑であるという欠点を有していた。
【0008】メタル担体の製造は、例えば特開昭56−
4373号公報等に開示されるように、平箔と波箔を交
互に積層しながら巻き込み、平箔と波箔間をろう付けし
てハニカム構造を生成する方法が一般的である。すなわ
ち同様の製造方法を以て、一部分のみの電気的加熱が可
能なハニカム構造の製造方法が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、予加
熱型触媒メタル担体における課題は、消費電力を少な
くして昇温速度を向上させること、構造体として十分
な強度、耐熱サイクル性をもつこと、製造プロセスが
一般的メタル担体の製造法と同様であることである。
【0010】本発明は前記3つの課題を同時に解決でき
る通電加熱型排ガス浄化触媒担体を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、耐熱合金からなる平箔と波箔の組合せの単一また
は複数層で構成されたハニカム形状で通電加熱機能を有
する排ガス浄化触媒メタル担体において、下記構造を有
することを特徴とする。 波箔あるいは/および平箔の所定の箔が箔幅方向に合
金箔と絶縁合金箔の2枚以上の箔の組合せからなり、そ
れ以外が合金箔のみからなり、 波箔と平箔が中心棒にて導電接合された渦巻き形状を
有し、 合金箔同士がろう付けされ、かつ合金箔と外筒が導電
接合され、 外筒と絶縁接合された外部電極と、絶縁合金箔の外端
部が、導電接合された構造を有する。
【0012】また、絶縁合金箔が所定発熱部位において
選択的に発熱することを他の特徴とし、さらにまた外部
電極と外筒間の抵抗値が50mΩ以上500mΩ以下で
あることを他の特徴とする。
【0013】
【作用】本発明は、耐熱合金(単に合金と称する)の平
箔と波箔からなるハニカム構造を有するメタル担体に通
電ヒーターとしての表面が絶縁被覆された耐熱合金箔
(単に絶縁合金箔と称する)をハニカム構造内の一部に
配置する通電加熱機能付のメタル担体である。
【0014】一般的に利用されているメタル担体(主触
媒担体と称する)10は図2に示すように1対の同一幅
をもつ合金の平箔21と波箔31からなるハニカム構造
と、外筒8により構成され、該主触媒担体10に触媒が
担持されて触媒コンバータとなる。通常平箔21と波箔
31はろう付けにより接合されており、高温高速排ガス
流あるいは熱サイクルが負荷される環境下でも十分に耐
え得る構造強度を有する。
【0015】それに対し本発明のメタル担体は、例えば
図3に示すように絶縁合金箔の平箔20と合金箔の平箔
21の組み合わせからなる平箔部2と、単一の合金の波
箔31、および金属製の中心棒4から構成され、該平箔
部2と波箔31を中心棒4に巻き付け、図4に示すハニ
カム構造5を製造する。平箔部2と波箔31の幅は同一
であることが望ましい。この巻き込み方法は一般的な主
触媒担体製造法と同様のものである。また合金平箔21
と波箔31の間は、一般的な主触媒担体と同様にろう付
けにより接合されている。
【0016】絶縁合金平箔20、あるいは合金箔21,
31は中心棒4に導電接合されている。また絶縁合金平
箔20の外周部側の端部は、後述する通電のためハニカ
ム構造5の外周部から突き出た形にしておく(以下これ
を外端部6と称する)。そしてハニカム構造5の外側に
外筒8を図5に示すように配置する。外端部6は、外筒
8と電気的に絶縁されつつ、外筒の外側に引き出され、
外部電極60と導電接合(62)される。また外部電極
60と外筒8は絶縁接合(61)される。以上の手段に
より本発明のメタル担体1が完成する。
【0017】高浄化性能を得るために、エンジン始動と
同時に外部電極60と外筒8の間に通電しメタル担体1
を電気的に加熱する。その際電流は外部電極60から順
に絶縁合金平箔20、中心棒4、合金平箔21あるいは
波箔31を経由して外筒8に達する。この電流路におい
ては絶縁合金平箔20の抵抗値が最も高く、投入した電
力の殆どは該箔20で消費される。従って絶縁合金平箔
20のみを効率よく発熱させることができる。そのた
め、図1に示したハニカム構造全体を発熱させる型と比
較して昇温速度が速く、通電開始後迅速に触媒反応が開
始する。該反応はCOやハイドロカーボン(HC)の酸
化(発熱反応)であり、反応開始後は反応熱によって発
熱部位以外も加熱されるため、速やかに触媒反応がハニ
カム構造5全体に広がり浄化性能が向上するのである。
【0018】また構造強度に関して、例えば図1のよう
な絶縁層12を配置する構造では排ガス流による圧力に
より、絶縁層部分を起点としてハニカム構造50にずれ
が生じやすい。その理由は、一般的に絶縁層の強度、あ
るいは絶縁層と耐熱合金の接合強度が、耐熱合金それ自
体あるいは耐熱合金間の接合強度と比較して低く、熱サ
イクルによるハニカム構造の膨張収縮の際、強度の低い
部分が破壊するためである。絶縁層の部分が破壊した後
は、排ガス流による剪断力を支持できず、ハニカム構造
がその軸方向にずれ始めるのである。
【0019】しかし本発明では合金平箔21と合金波箔
31の間をろう付けにより接合するため、一般的に用い
られている主触媒担体と同様に十分な構造強度を有す
る。また絶縁合金平箔20は、合金波箔31によりに挟
まれて固定されており、接合処理を行わなくても構造強
度を損なうことはない。
【0020】また本発明の他の利点は、メタル担体の長
所である小さな排ガス通気抵抗を損なうことがないこと
である。例えば平板状の面状ヒーターをヒーター面が排
ガス流に垂直になるように配置すると該ヒーターが通気
抵抗を増大する原因となるが、本発明品では、ヒーター
である絶縁合金箔をガス流に対して平行に配置する構成
であるため、通気抵抗の低さを損なわない。
【0021】
【実施例】
実施例1 前述した図3〜図5のメタル担体についてさらに詳しく
説明する。合金21や31あるいは絶縁合金平箔20は
例えばFe−Cr系やFe−Cr−Al系のもので、厚
さ50〜100μm程度のものが用いられる。絶縁合金
平箔20は、合金に対しアルミナ等の絶縁材をPVD,
CVD、溶射等の手段で被覆することにより得られる。
特にFe−Cr−Al系のようにAlを含有する耐熱合
金は、酸化性雰囲気で高温酸化処理するだけで緻密なア
ルミナ皮膜を表面に形成できるため、低コストで絶縁被
覆処理できる利点がある。
【0022】次に図3〜図7に基づいて具体的な製造法
を述べる。図3において平箔部2と合金波箔31は中心
棒4に溶接等の手段により固定される。その後平箔部2
と合金波箔31を巻き込んで図4のハニカム構造5を製
造する。しかる後に例えば図6に示すように、半円筒状
の外筒80と81を配置する。外筒80には外端部6を
外に引き出すための孔82が開いている。外筒80と8
1をハニカム構造5に装着する際に外端部6を孔82よ
り外側へ引き出す。そして外筒80と81の両端を溶接
等の手段により接合し外筒8を形成する。
【0023】その後、合金平箔21と波箔31の間、あ
るいは外筒8とハニカム構造5の間を接合する。高い構
造強度を得るにはろう付けにより接合することが好まし
い。例えば合金平箔21に箔状ろう材を予め貼り付けて
おくか、またはハニカム構造5を形成した後に粉末ろう
材を散布し、しかる後に非酸化雰囲気でろう材溶融温度
以上で加熱処理する。
【0024】ついで、図7に示すように孔82の周囲の
絶縁接合部61において、外部電極60をガラス封着あ
るいは無機接着剤塗布等の手段を用いて絶縁接合し、ま
た外部電極60と外端部6を導電接合部62において溶
接等の手段で導電接合する。絶縁接合および導電接合
は、前述のろう付け処理の前に行ってもよい。
【0025】前記処理により図5に示すメタル担体1が
完成する。その後メタル担体1には触媒が担持される。
ハニカム構造5の容量は後述する触媒コンバータを形成
する上で直径90mm程度、容量100cc程度であること
が好ましい。
【0026】さて該メタル担体1の外筒8と外端部6の
間に通電して絶縁合金平箔20を発熱させるのである
が、前記サイズのハニカム構造5に組み込まれる絶縁合
金の長さは4m程度必要である。5mm幅程度のものを用
いた場合、1kWの電力を印加すると3秒程度で400℃
に到達する。図1に示すような、軸方向全体を加熱する
型のものは10秒以上を必要とし、昇温速度は著しく向
上する。
【0027】また、浄化性能をより向上させるため、触
媒コンバータ11は例えば図8に示すように、本発明の
メタル担体1と図2に示した主触媒担体10とを直列に
配置し、メタル担体1を排ガス入り側に配置する構成に
するのが効果的である。前段のメタル担体1は、それ自
体が排ガスを浄化する機能を有するほかに、発熱反応に
より高温になった排ガスにより、主触媒担体10の触媒
が活性になるまでの時間をも短縮する効果がある。
【0028】実施例2 実施例1のように絶縁合金をハニカム構造内部に配置す
ると、発生した熱が、ある程度合金平箔や波箔に拡散す
る。そこで、絶縁合金から合金への熱拡散を抑制すれば
昇温速度がさらに大きくなり、触媒反応の反応効率をさ
らに向上させられる。図9(A),(B)に示すメタル
担体1aは、図5に示すメタル担体1の浄化性能をさら
に向上させるためのものであって、絶縁合金平箔20を
排ガス入り側端部に配置する構成である。実施例1のメ
タル担体1では、ハニカム構造内で排ガスの入り側と出
側の両方に熱拡散するのに対し、本実施例では絶縁合金
箔がエンジンからの排ガスと直接接触し、熱拡散は出側
への一方向に抑えられるため昇温速度がさらに向上し、
従って浄化性能も向上する。
【0029】実施例3 昇温速度をさらに向上させる他の手段として、発熱部の
容積をより低下させるのが効果的である。本実施例は、
絶縁合金箔内の一部分を選択的に発熱させる手段を示し
たものである。
【0030】図10(A),(B)は部分的に幅が異な
る絶縁合金平箔20aを用いたメタル担体1bである。
箔の幅が小さい部分が幅広な部分に比較して抵抗値が大
きく、消費電力は(電流値)2 ×(抵抗値)で表される
から、電力消費量が幅広な部分よりも大きくなり、優先
的に速く発熱する。メタル担体1bの発熱部9は図11
に示すように断続的になるが加熱容積が小さくなるた
め、実施例2の場合よりも大幅に昇温速度が大きくな
り、早く触媒活性温度に達し、前述の発熱反応の効果に
よりメタル担体1b全体の浄化性能はさらに向上する。
【0031】またメタル担体1bを構成する合金平箔2
1は図10に示すように、板状の平箔部を構成するべ
く、絶縁合金20aの凹凸形状に併せておけばよい。
【0032】以上述べてきた実施例1〜3に基づく触媒
コンバータにおいて1kWの電力印加の条件下での20秒
間のハイドロカーボン(HC)の浄化性能試験(アイド
リング状態で、排ガスを流し始めると同時に通電開
始)、およびエンジンにおける耐久試験(毎分5000
回転で10分間運転しその後20分間停止するサイクル
を500回連続負荷し構造の破壊が有無を調査)の結果
を表1に示した。比較例として特表平3−500911
号公報に基づき、絶縁層としてシリカ系無機接着剤を用
いた場合の結果も併せて示した。本発明に基づく触媒コ
ンバータではいずれも高い浄化性能と構造耐久性が得ら
れた。
【0033】
【表1】
【0034】実施例4 実施例2において投入電力に対する浄化性能を示したの
が表2である。
【0035】
【表2】
【0036】投入電力が200W以下では浄化性能向上
代が2%程度しかなく、通電加熱によるメリットを十分
に得るにはそれ以上の電力を投入する必要がある。ま
た、実際に自動車に搭載されているバッテリーの能力か
ら、投入電力の上限値は2kW程度に制限することが好ま
しい。
【0037】通常のバッテリー電圧はほぼ10Vであ
る。従って前期範囲の電力を投入するためには、抵抗値
が50mΩ以上500mΩ以下にすればよい。絶縁合金
箔の抵抗値はその合金の組成により異なるが、例えば実
施例1のように厚さ100μmのFe−20Cr−5A
l系合金平箔を用いた場合、幅5mm、長さ4mのサイズ
での実測抵抗値は約8Ωであり、12.5Wしか消費さ
れず、昇温速度が著しく低下する。そこでメタル担体の
抵抗値を調整する手段が必要になる。
【0038】そのためには、前期実施例1〜3の方法に
おいて絶縁合金箔の幅あるいは厚みを増加することによ
り、抵抗値を調整する方法が考えられる。しかし例えば
幅を著しく増加すると絶縁合金箔の加熱容積が大きくな
り、昇温速度が減少してしまう。本実施例は複数の絶縁
合金箔を並列に接続して、加熱容積を少なくして抵抗値
を軽減する方法である。
【0039】構造の一例を図12(A),(B)に基づ
いて説明する。図12(A)は8本の絶縁合金箔を並列
に接続する例を示す。中心棒4に、8対の絶縁合金平箔
20と合金平箔21からなる平箔部2と合金波箔30を
導電接合し、中心棒4の回りに交互に巻き付けることに
より、図12(B)で示すような8本の導電路を有する
メタル担体1cを形成する。このとき、8本の合金平箔
の外端部6は、外筒8の同位置すなわち外部電極60か
ら外筒の外に引き出される。抵抗値は、一本の絶縁合金
平箔の長さがおよそ1/8になりそれが並列に8本接続
されるため1本の導電路の場合の1/64(125m
Ω)になり、加熱容積を変えずに抵抗値を適切な値に調
整できる。
【0040】実施例5 また、図13(A),(B)に示すように絶縁合金箔2
0と合金平箔21からなる平箔部2と波箔31の対(絶
縁箔対と称する)と、合金平箔21と波箔31のみから
なる対(合金箔対と称する)を、例えば交互に配置して
なるメタル担体1dも考えられる。図13においては、
絶縁合金箔20が4本で、長さが実施例1あるいは2の
1/8になるため、抵抗値は1/32(250mΩ)に
なる。
【0041】実施例4あるいは5におけるメタル担体の
抵抗値と絶縁箔対と合金箔対の数の関係は、実施例1あ
るいは2の抵抗値に対し、絶縁箔対の数を除し、さらに
絶縁箔対と合金箔対の合計数を除した値で表される。
【0042】実施例6 実施例1〜5と同様の考え方で、絶縁合金箔として波箔
を用いる場合、あるいは波箔、平箔双方を用いる場合も
考えられる。例えば波箔を発熱させる場合はこれまで述
べてきた平箔を通電加熱の場合と比較するとガスの入り
側方向から見て加熱面積が広くなり、さらに高い浄化性
能が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、少な
い消費電力で高い昇温速度が得られ、しかも構造体とし
て十分な強度、耐熱サイクル性をもち製造プロセスが一
般的メタル担体の製造法と同様である予加熱型触媒メタ
ル担体の提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による予加熱型メタル担体の平面図で
ある。
【図2】従来技術による主触媒担体を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明における中心棒に平箔部と波箔を巻き付
ける過程を示す展開図である。
【図4】本発明のハニカム構造を示す斜視図である。
【図5】本発明のメタル担体を示す斜視図である。
【図6】本発明のメタル担体を形成する過程を示す斜視
図である。
【図7】図5のA−A線断面図である。
【図8】本発明のメタル担体を使用した触媒コンバータ
を示す概略断面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示し、(A)は中心棒に
平箔部と波箔を巻き付ける過程を示す斜視図、(B)は
メタル担体を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例を示し、(A)は中心棒
に部分的に幅が異なる絶縁合金箔を有する平箔部と波箔
を巻き付ける過程を示す斜視図、(B)はメタル担体を
示す斜視図である。
【図11】本発明のメタル担体の発熱状況を示す平面図
である。
【図12】本発明の他の実施例を示し、(A)は中心棒
に8組の平箔部と波箔を巻き付ける過程を示す斜視図、
(B)はメタル担体を示す斜視図である。
【図13】本発明の他の実施例を示し、(A)は中心棒
に4組の絶縁箔対と4組の合金箔対を巻き付ける過程を
示す斜視図、(B)はメタル担体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d…メタル担体 2…平箔部 20…絶縁合金平箔 20a…部分的に幅が異なる絶縁合金平箔 21…合金平箔 31…合金波箔 4…中心棒 5,50…ハニカム構造 6…絶縁合金箔の外端部 60…外部電極 61…絶縁接合部 62…導電接合部 8…外筒 80,81…半円筒状外筒 82…孔 9…発熱部 10…主触媒担体 11…触媒コンバータ 12…絶縁層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱合金からなる平箔と波箔の組合せの
    単一または複数層で構成されたハニカム形状で通電加熱
    機能を有する排ガス浄化触媒メタル担体において、下記
    構造を有することを特徴とする予加熱型メタル担体。 波箔あるいは平箔の所定の箔が箔幅方向に合金箔と絶
    縁合金箔の2枚以上の箔の組合せからなり、それ以外が
    合金箔のみからなり、 波箔と平箔が中心棒にて導電接合された渦巻き形状を
    有し、 合金箔同士がろう付けされ、かつ合金箔と外筒が導電
    接合され、 外筒と絶縁接合された外部電極と、絶縁合金箔の外端
    部が、導電接合された構造を有する。
  2. 【請求項2】 波箔および平箔の所定の箔が箔幅方向に
    合金箔と絶縁合金箔の2枚以上の組合せからなる請求項
    1記載の予加熱型メタル担体。
  3. 【請求項3】 絶縁合金箔が所定発熱部位において選択
    的に発熱することを特徴とする請求項1または2記載の
    予加熱型メタル担体。
  4. 【請求項4】 外部電極と外筒間の抵抗値が50mΩな
    いし500mΩであることを特徴とする請求項1,2ま
    たは3記載の予加熱型メタル担体。
JP6160234A 1994-07-12 1994-07-12 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体 Withdrawn JPH0824671A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6160234A JPH0824671A (ja) 1994-07-12 1994-07-12 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6160234A JPH0824671A (ja) 1994-07-12 1994-07-12 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0824671A true JPH0824671A (ja) 1996-01-30

Family

ID=15710611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6160234A Withdrawn JPH0824671A (ja) 1994-07-12 1994-07-12 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0824671A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010528221A (ja) * 2007-05-31 2010-08-19 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 増加した電気抵抗を持つゾーンを有する、電気的な加熱が可能なハニカム構造体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010528221A (ja) * 2007-05-31 2010-08-19 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 増加した電気抵抗を持つゾーンを有する、電気的な加熱が可能なハニカム構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2654429B2 (ja) 排ガス浄化装置の応答促進装置及びその運転方法
EP0653264B1 (en) Method of soldering heat resisting alloy having insulating oxide film on its surface, and preheated type exhaust gas cleaning metal support and method of manufacturing the same
JPH06501417A (ja) 内燃機関の排気ガス浄化のための加熱可能な触媒装置
JP3334898B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP2997805B2 (ja) ハニカムヒータおよびこれを用いた排気ガス浄化装置
JPH07171405A (ja) 電気加熱式触媒装置
JP3345222B2 (ja) 通電発熱用ハニカム体およびハニカムユニット
JPH0754644A (ja) 電気加熱式触媒装置
JPH0824671A (ja) 予加熱型排ガス浄化触媒メタル担体
EP0604868B1 (en) Electrically heating catalytic apparatus
JP3119280B2 (ja) 加熱式ハニカム構造体
JPH03245851A (ja) 触媒コンバータのメタル担体およびその製造方法
JP2933392B2 (ja) 表面に絶縁酸化皮膜を有する耐熱合金のろう付け方法ならびに予加熱型排ガス浄化用メタル担体およびその製造方法
JP3318470B2 (ja) 金属箔のろう付けおよびハニカム体のろう付け方法
JP3256734B2 (ja) 通電加熱式触媒担体構造
JPH04290554A (ja) 金属製触媒担体
JPH06170243A (ja) 金属触媒担体の製造方法
JP3260898B2 (ja) 通電加熱式触媒コンバータ
JP3269646B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JPH06254404A (ja) 自己発熱型触媒コンバータ
JPH0780321A (ja) 通電発熱式メタルハニカム体
JPH11179157A (ja) 電気加熱触媒装置
JP3337591B2 (ja) 電気加熱式触媒装置
JP3395234B2 (ja) 通電加熱式金属触媒担体構造
JPH06106068A (ja) 電気加熱式ハニカム体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011002