JP3337591B2 - 電気加熱式触媒装置 - Google Patents

電気加熱式触媒装置

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JP3337591B2
JP3337591B2 JP13208895A JP13208895A JP3337591B2 JP 3337591 B2 JP3337591 B2 JP 3337591B2 JP 13208895 A JP13208895 A JP 13208895A JP 13208895 A JP13208895 A JP 13208895A JP 3337591 B2 JP3337591 B2 JP 3337591B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属箔を積層して構成
した触媒担体を有する電気加熱式触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に排気浄化触媒を設
け、排気中のHC、CO、NOX 等の有害成分を浄化す
る技術が知られている。しかし、排気浄化触媒は活性化
温度より低い温度では排気浄化能力が著しく低下するた
め、機関始動時等、触媒温度が低い間は機関から排出さ
れた上記有害成分、特にHC、CO成分が触媒により浄
化されずそのまま大気に放出される問題が生じる。
【0003】この問題を解決するために、触媒担体に金
属を使用し、機関始動時にこの金属担体に電流を流すこ
とにより金属担体自体を発熱させて、短時間で触媒温度
を活性化温度まで上昇させるようにした電気加熱式触媒
装置が考案されている。この種の電気加熱式触媒装置の
例としては、例えば特開平5−179939号公報に記
載されたものがある。
【0004】同公報の電気加熱式触媒装置では、触媒担
体は、表面にそれぞれ絶縁層を形成した金属製の波箔2
0と平箔10とを図12に示すように重ねて中心電極3
回りに巻回して構成した円筒状の金属箔積層体の形状と
され、この円筒状の金属箔積層体2の外周部を電極5に
接続することにより、金属箔に通電を行う。また、上記
積層体の中心電極近傍部分2aと外周部近傍2bの金属
箔各層では金属箔は全面的にロウ付等により相互に通電
可能に接合されており、中間部分2cの各層では波箔と
平箔は接合されておらず前記金属箔絶縁層により相互に
電気的に絶縁された状態になっている。すなわち上記触
媒装置では、中心電極近傍2aと外周近傍2bとにはそ
れぞれ金属箔相互が通電可能に接合された部分(導通接
合部分)が形成され、これらの中間には相互に絶縁され
た波箔と平箔とが渦巻き円筒状に積層された部分(非接
合部分)2cが形成された構造となっている。
【0005】上記中心電極3と外周電極5との間に電圧
を印加すると、中心電極近傍と外周近傍の接合部分2
a、2bでは金属箔の各層は通電可能に接続されている
ため、この部分では半径方向に電流が流れ電流路の断面
積が大きくなることから、抵抗が極めて小さくなり通電
しても発熱は生じない。一方、これらの導通接合部分の
中間の非接合部分2cでは金属箔は相互に絶縁されてい
るため、電流はそれぞれ波箔と平箔とに沿って流れ、図
12に矢印で示した渦巻き状の電流路が形成される。こ
のため、この非接合部分では電流路断面積が小さく、か
つ電流路長さが長くなることから、電気抵抗が大きくな
り通電により発熱を生じて金属箔全体の温度が上昇す
る。
【0006】すなわち上記装置では電極間に電圧が印加
されると、渦巻き円筒状に形成された上記金属箔非接合
部分全体が発熱し、この部分に担持された触媒が活性化
温度(例えば300から400度C)に到達する。ま
た、活性化温度に到達した部分の触媒により一旦排気中
のHC、CO等の成分の酸化反応が開始されると、酸化
反応による発熱で金属箔積層体全体が加熱されるため触
媒全体が速やかに活性化温度に到達することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、上記特
開平5−179939号公報の触媒装置においては、通
電時には電流は非接合部分の金属箔に沿って渦巻状に流
れ、渦巻き円筒状に形成された金属箔非接合部分全体が
加熱、昇温される。このため、触媒の温度上昇に比較的
長い時間を要し、触媒の活性化の遅れや電力消費量の増
加などの問題が生じる。
【0008】すなわち、上記のように金属箔全体に通電
するようにした結果、電流は金属箔の断面全体に均一に
分散して流れ、非接合部分の渦巻き円筒状金属箔全体が
均一に加熱されることになる。従って、上記装置では非
接合部分の渦巻き円筒状金属箔の全体の温度が均一に上
昇し、この部分全体の温度が触媒の活性化温度に到達し
たときに始めて触媒による酸化反応が開始されることに
なる。
【0009】しかし、この非接合部分全体の金属箔の体
積は比較的大きく、熱容量もそれに応じて大きくなって
いるため、この部分の金属箔全体を通電によって触媒活
性化温度まで昇温させるには比較的長時間を要する。こ
のため、上記装置では通電開始から触媒活性化までの時
間が比較的長くなり、機関始動時の排気浄化が不十分に
なるのみならず、通電時間の増加により電力消費量が増
大する問題が生じてしまう。
【0010】また、上記装置においても通電する電流値
を大きくすれば急速に昇温を行うことは可能であるが、
上記非接合部分全体を急速に昇温するためには極めて大
きな電流を流す必要がありバッテリの負担が増大し、機
関始動不良やバッテリの寿命低下等が生じてしまう問題
が生じる。一方、上記特開平5−179939号公報の
ように金属箔に沿って渦巻状に電流路を形成するのでは
なく、金属箔の各層間を局所的に通電可能に接合し、こ
の局所的接合部を中心電極から外周電極に向けて所定の
パターンで配列することにより、中心電極から外周電極
に向かう電流路を形成して、この局所的接合部に集中し
て電流を流して発熱させることが可能である。すなわ
ち、各層間に局所的接合部を設けることにより、電流は
金属箔に沿って渦巻状に流れる代わりに抵抗の低い局所
的接合部を通って金属箔の積層方向に向かって隣接する
金属箔層に流れる。また接合部の面積は比較的小さいた
め、接合部を通る電流密度は金属箔に沿って電流を流し
た場合に較べて大きくなる。従って、この接合部近傍で
は単位面積当たりの発熱量が大きくなり接合部近傍では
局所的に金属箔が高温になる、いわゆるヒートスポット
(局所的発熱部)が形成される。このため、この接合部
では通電後直ちに触媒反応が開始され、触媒反応により
発生した熱が他の部分に伝播して他の部分でも短時間で
触媒反応が開始されるようになる。つまり、上記のよう
に局所的に金属箔接合部を形成することにより、この接
合部(局所的発熱部)を火種として金属箔積層体全体の
触媒反応を短時間で開始させることが可能となるのであ
る。
【0011】上記ヒートスポットの数、即ち局所的接合
部の数を多く設ければ、それに応じて触媒反応の火種の
数が多くなるため、金属箔積層体全体の触媒反応開始ま
での時間を短縮することが可能である。しかし、上記局
所的接合部は極めて抵抗が低いため、接合部を多数形成
すると電極間の抵抗値が過度に低下してしまい、通電時
に電極間に大電流が流れ、電力消費量の増大によりバッ
テリの寿命低下や機関始動不良等の問題が生じるおそれ
がある。
【0012】一方、金属箔積層体の層間は上記接合部に
より局所的に接合されるのみとなるため、逆に局所的接
合部の数が少ないと、電流値は許容範囲内になったにし
ても、金属箔積層体の構造的強度が低下してしまい触媒
担体の耐久性が悪化する問題が生じてしまう。このた
め、従来、許容可能な電流値で短時間で触媒反応を開始
させ、しかも触媒担体の構造的強度を維持できるように
接合部の数や面積を設定することは困難な問題があっ
た。
【0013】本発明は上記問題に鑑み、大電流を流すこ
となく短時間で触媒を昇温することができ、しかも構造
的に強度の高い電気加熱式触媒装置用の触媒担体を提供
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、金属製平箔と波箔との少なくとも一方の金属箔
表面に形成した第1の金属酸化物からなる絶縁層を介し
て前記金属製平箔と波箔とを交互に積層した金属箔積層
体の、金属箔積層方向両端に電極を接続して形成した触
媒担体を有する電気加熱式触媒装置において、前記第1
の金属より還元作用の大きい第2の金属を含むロウ材箔
を各平箔層と波箔層との間に局所的に配置し、該ロウ材
箔により前記絶縁層の絶縁を破壊して各平箔と波箔とを
導通可能にロウ付接合するとともに 前記各ロウ材箔を、
各ロウ材箔と平箔または波箔を挟んで隣接する両側のロ
ウ材箔のうち、少なくとも波箔を挟んで配置された側の
ロウ材箔と金属箔積層方向から見て互いにロウ材箔の一
部のみが重なるように配置したことを特徴とする電気加
熱式触媒装置が提供される。
【0015】また、請求項2に記載の発明によれば、
記各ロウ材箔と、前記隣接するロウ材箔とは、金属箔積
層方向から見て各ロウ材箔の端部近傍領域のみで重なっ
ており、前記各ロウ材箔に隣接する両側のロウ材箔相互
、金属箔積層方向からみて互いに重なる部分を有さな
いことを特徴とする請求項1に記載の電気加熱式触媒装
置が提供される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、前記各ロ
ウ材箔の、前記隣接するロウ材箔と重なる部分の幅は、
ロウ材箔の他の部分の幅より狭いことを特徴とする請求
項1または2に記載の電気加熱式触媒装置が提供され
る。更に、請求項4に記載の発明によれば、金属製平箔
と波箔との少なくとも一方の金属箔表面に形成した第1
の金属酸化物からなる絶縁層を介して前記金属製平箔と
波箔とを交互に積層した金属箔積層体の、金属箔積層方
向両端に電極を接続して形成した触媒担体を有する電気
加熱式触媒装置において、前記金属箔積層体の排気入口
側部分の前記金属箔層間を局所的に相互に通電可能に接
合して局所的発熱部を形成するとともに、前記金属箔積
層体の排気出口側部分の金属箔層間を局所的に接合する
接合部を設け、該出口側の接合部の金属箔積層方向の
距離を前記局所的発熱部の金属箔積層方向の距離より
大きくしたことを特徴とする電気加熱式触媒装置が提供
される。
【0017】また、請求項5に記載の発明によれば、表
面に電気的絶縁層を形成した金属箔から成る絶縁箔と、
表面に絶縁層を有さない金属箔から成る生箔とを交互に
積層し、該金属箔積層体の積層方向両端に電極を接続し
て形成した触媒担体を有する電気加熱式触媒装置におい
て、前記絶縁箔を局所的に切除し、該切除部に生箔を嵌
装して、絶縁箔上に生箔露出部分を形成し、絶縁箔の前
記生箔露出部分と隣接する層の生箔とをロウ付け接合す
ることにより、金属箔層間を通電可能に接合した局所的
発熱部を設けたことを特徴とする電気加熱式触媒装置が
提供される。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明によれば、金属箔層間の絶
縁層を第1の金属の酸化物で形成し、第1の金属の酸化
物より還元作用の大きい第2の金属を含むロウ材箔で上
記絶縁層を介して金属箔層間を局所的に接合したことに
より、接合部の絶縁層(第1の金属酸化物)はロウ材箔
中の第2の金属により還元され、接合部の絶縁性が破壊
される。このため、金属箔層間は局所的に通電可能に接
合される。また、上記各ロウ材箔は金属箔積層方向から
みて隣接する層のロウ材箔と一部のみが重なるように配
置されている。このため、金属箔層間を流れる電流は上
記重なり部分に集中し、この部分が短時間で局所的に発
熱する。また、隣接する層のロウ材箔が互いに一部のみ
重なっているため、ロウ材箔の面積(層間の接合面積)
に比較して金属箔積層方向の電流路面積(ロウ材箔相互
の重なり部分の面積)が小さくなる。すなわち、層間の
接合面積と、電極間の抵抗との両方が比較的大きく維持
される。
【0019】また、請求項2に記載の発明では、前記各
ロウ材箔はそれぞれ隣接する層のロウ材箔とロウ材箔の
端部のみで金属箔積層方向に重なっており、各層に隣接
する両側の層のロウ材箔が相互に直接重なることがない
ように配列されている。すなわち、3つの層のロウ材箔
が金属箔積層方向に同時に重なることがない。このた
め、請求項1の作用に加え、層間を積層方向に接続する
電流路は積層方向に一直線に並ぶことがなく、金属箔積
層体上に分散して配列される。このため、層間の接合面
積(ロウ材箔面積)が同一であっても電極間の電流路長
さが長くなり、電気抵抗が大きくなる。
【0020】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項1または2において前記各ロウ材箔の隣接するの層の
ロウ材箔と重なる部分の幅が、各ロウ材箔の他の部分の
幅より小さく設定されているため、請求項1、2の作用
に加え、ロウ材箔相互の重なり部分の面積に較べてロウ
材箔の面積がさらに大きくなり、電極間の抵抗を大きく
維持したままさらに層間の接合面積が大きくなる。
【0021】請求項4に記載の発明では、金属箔積層体
の排気入口側部分に局所的発熱部を形成するとともに、
この局所的発熱部とは別個に、排気出口側部分に金属箔
積層体の層間を接合する接合部を設けたため、金属箔相
互の接合面積が増大する。また、出口側の金属箔接合部
は、入口側の局所的発熱部に比較して金属箔積層方向に
大きな間隔をあけて配置されているため、この出口側の
接合部により形成される電流路の抵抗は入口側の局所的
発熱部により形成される電流路の抵抗より大きくなる。
このため、通電時には電流が入口側の局所的発熱部に集
中して流れ、局所的発熱部での発熱量が確保される。
【0022】更に、請求項5に記載の発明では、絶縁箔
と生箔とを交互に積層し、絶縁箔に設けた局所的な生箔
露出部分と隣接する層の生箔とをロウ付け接合すること
により局所的発熱部が形成される。この局所的発熱部で
は、絶縁層を介さずに生箔同士がロウ付け接合されるた
め接合部の接合強度が高く維持される。このため、接合
部の面積を増大することなく金属箔積層体全体の構造的
強度が増大する。
【0023】
【実施例】以下、添付図面を用いて本発明の実施例を説
明する。以下に説明する各実施例は全て、金属製の平箔
と波箔とを重ねて中心電極回りに巻回して円筒状の金属
箔積層体からなる触媒担体を形成し、その外周部にもう
一方の電極を接続した形式の電気加熱式触媒装置に本発
明を適用した場合を例にとって説明している。そこで、
それぞれの実施例の説明に入る前に、図1から図3を用
いて先ず、これら全部の実施例に共通する円筒状積層体
構造の電気加熱式触媒装置について説明する。なお、以
下に説明する全実施例において、共通する構成要素には
同一の参照符号を付して説明する。
【0024】図1は円筒状金属箔積層体構造の電気加熱
式触媒装置の軸線に沿った断面図を示す、図1において
1は電気加熱式触媒装置の全体、2は後述する円筒状金
属箔積層体からなる触媒担体、10、20はそれぞれ円
筒状金属箔積層体2を構成する帯状の平箔と波箔とを示
している。また、3は円筒状金属箔積層体の中心に設け
られ、平箔と波箔とに通電可能に接続された棒状の中心
電極(プラス極)、5は金属箔積層体2を収容する円筒
状のケーシングであり、ケーシング5は積層体2の外周
と通電可能に接続され、外部電極(マイナス極)として
の機能を果たしている。従って、中心電極3とケーシン
グ(外部電極)5との間に電圧を印加することにより円
筒状金属箔積層体の平箔10と波箔20とに通電するこ
とが可能となっている。
【0025】図2、図3は、図1の円筒状金属箔積層体
2の構造を説明する図である。図2に示すように、円筒
状金属箔積層体2は平箔10と波箔20とを重ねてそれ
ぞれの長手方向端部を中心電極3に接合した後、平箔1
0と波箔20とを重ねた状態のまま中心電極3の周りに
巻回した構成とされる。図3は上記により構成された円
筒状金属箔積層体2の、図1のIII-III 線に沿った断面
を示す。上記のように平箔10と波箔20とを重ねて中
心電極周りに巻回した結果、円筒状積層体2は、図3に
示すように平箔10と波箔20との間の空隙により形成
された軸線方向の通路6が中心電極3の周りに渦巻き状
に配列した構成となっている。また、平箔10と波箔2
0との表面には排気浄化触媒が担持されて、触媒装置1
のケーシング5を内燃機関の排気系に接続して排気を上
記軸線方向通路6を通して流すことにより、排気中の有
害成分が触媒によって浄化される。
【0026】平箔10、波箔20は、本実施例ではとも
にアルミニウムを含有する鉄系合金等(例えば、20%
Cr−5%Al−75%Fe)の金属の、厚さ50ミク
ロン程度の箔材から構成される。また、以下に説明する
実施例では、これら平箔10、波箔20のいずれか一
方、又は両方の表面には必要に応じて予め、例えばアル
ミナ(Al2 O3 )等の金属酸化物からなる厚さ1
ミクロン程度の電気的絶縁層が形成されている。このア
ルミナ層は、例えば酸素雰囲気下で上記金属箔を加熱し
て金属箔表面に母材中のアルミニウムの酸化被膜を形成
することにより容易に得ることができる
【0027】本発明の電気加熱式触媒装置は、機関始動
時に中心電極3と外部電極5との間に電圧を印加して触
媒を担持する平箔10と波箔20とに電流を流し、箔1
0、20の発熱により短時間で触媒を活性化温度(例え
ば300度Cから400度C程度)まで昇温することを
目的としている。しかし、前述の従来技術のように金属
箔の巻回方向に沿って金属箔断面全体に均一に電流を流
し、渦巻円筒状に形成された平箔10と波箔20の全体
を均一に加熱するようにしたのでは加熱される部分の熱
容量が大きくなり温度上昇に時間を要したり、急速加熱
のために大電流が必要となる問題がある。
【0028】本発明では上記の問題を解決するために各
層の金属箔を局所的に通電可能に接合して金属箔積層方
向に比較的狭い断面積の電流路を形成し、金属箔の断面
全体に電流を流すのではなく、上記接合部を通して金属
箔積層方向に集中して電流を流すようにしている。この
ように、局所的に狭い断面積の電流路を設けることによ
り、電流路部分(すなわち発熱部分)の体積が低減され
て発熱部の熱容量が低くなるため、通電により発熱部の
急速な温度上昇を得ることができる。また、電流路の断
面積を比較的狭く設定することにより、電極間の抵抗を
を比較的高く維持できるため、通電時の合計電流量を低
く抑えたままで電流路を流れる電流密度を高く設定して
電流路単位体積当たりの発熱量を増加させることが可能
となる。このため、上記の局所的発熱部を形成すること
により、発熱部分の熱容量低減と合わせて極めて短時間
で発熱部の温度を触媒活性化温度まで上昇させることが
可能となる。なお、前述のように局所的な発熱部で触媒
が活性化温度に到達して触媒による酸化反応が開始され
ると、反応熱により発熱部近傍の触媒も活性化温度に上
昇して酸化反応が開始されるため、上記発熱部で触媒に
よる酸化反応が開始されると、発熱部を中心として連鎖
的に触媒の酸化反応が生じるようになり、直ちに金属箔
積層体全体が活性化温度まで昇温される。
【0029】ところが、上記のように金属箔間を局所的
に接合した場合、金属箔各層は上記局所的接合部のみに
より接合されることになるため、金属箔積層体の触媒担
体としての構造的強度を維持するためには接合部の数
(合計面積)をある程度大きくする必要がある。一方、
前述のように上記局所的接合部の数(合計面積)を大き
くするほど電極間の抵抗値は低下することになるので、
金属箔積層体の構造的強度を増大させるために接合部の
数を増加させてしまうと通電時の電流値増大により、前
述のバッテリ寿命の低下等の問題が生じるおそれがあ
る。
【0030】以下に説明する本発明の各実施例は、金属
箔間に局所的な接合部を形成して金属箔積層方向に向か
う電流路を形成する場合に、電極間の抵抗を適宜な範囲
に維持しながら金属箔積層体の構造強度を向上させる方
法を開示するものである。図4から図9は、本発明の請
求項1及び2に対応する実施例を示している。本実施例
では、波箔20に絶縁箔(表面に絶縁層を形成した金属
箔)を、平箔10として生箔(表面に絶縁層を形成して
いない金属箔)をそれぞれ使用して、この平箔10と波
箔20とを中心電極3周りに巻回して図1に示したよう
な円筒状金属箔積層体を形成するとともに、局所的に波
箔20の絶縁層の絶縁性を破壊して平箔10と接合する
ことにより中心電極3と外部電極4とを接続する金属箔
積層方向の電流路を形成している。
【0031】図4は平箔10と波箔20とを通電可能に
接合する接合方法を示す図である。本実施例では、平箔
10と波箔20とを重ねて中心電極3周りに巻回す際
に、通電可能な接合部を形成する部分の平箔10と波箔
20との間に、波箔20の絶縁層を形成する金属酸化物
(本実施例ではAl2 3 )より還元性の大きい金属
(例えばジルコニウムZr)を含む所定の幅dのロウ材
箔41を挟んで平箔10と波箔20とを巻回し、円筒状
積層体を形成している。このように積層体を形成した
後、積層体全体を加熱することにより、これらの部分に
絶縁層の絶縁性を破壊した接合部が形成される。すなわ
ち、平箔10と波箔20との間に介挿されるロウ材箔に
は絶縁層を形成する金属(アルミニウム)より還元性が
高い金属(ジルコニウムZr)が含まれるため、加熱に
よりロウ材が溶融すると、ロウ材中のジルコニウムは絶
縁層のアルミナから酸素を奪い酸化ジルコニウムを形成
する。この形成された酸化ジルコニウムは接合部に分散
するため通電可能な接合部が形成される。
【0032】図5は、本実施例の円筒状金属箔積層体2
の排気入口側端面2d上に上記により形成した金属箔層
間の接合部の配置を示している。本実施例では、各金属
箔層間の通電可能な接合部は、金属箔積層体2の排気入
口側端面2d上に図5に示すように二重の渦巻のパター
ン51a、51bを描くように配置されている。また、
上記接合部は、端面2dから積層体軸線方向に所定の深
さにわたって形成されている。この端面からの接合部の
深さは、図4のロウ材箔41の幅(図4にdで示す)に
より決定され、本実施例では、この深さは例えば0.5
mm〜3mm程度の範囲とされる。また、図5におい
て、2a、2bで示した部分は、それぞれ中心電極周り
と外周部とに形成された、図12に示したのと同様な金
属箔層間の接合領域である。接合領域2a、2bでは平
箔10と波箔20とは全面が通電可能に接合されてお
り、この領域では通電時の抵抗は極めて低くなってい
る。
【0033】図6は、図5のVI-VI 線に沿った積層体2
の軸線方向断面図である。図6において、斜線で示す領
域は金属箔相互間が通電可能に接合された部分を示す。
図6から判るように、中心電極3近傍の領域2aと外周
近傍の領域2bでは、波箔と平箔とは数層にわたって全
面的に接合されているが、領域2aと2bとの中間の領
域では、端面2dから所定深さのみ(本実施例では、例
えば0.5mm〜3mm程度)が局所的に接合され、こ
れらの局所的接合部により上記領域2a、2bを接続す
る渦巻状の小さな断面積の電流路51a、51b(図
5)が形成されている。
【0034】なお、中心部及び外周部の接合領域2a、
2bは、電流路51a、51bと同様にジルコニウムZ
rを含むロウ材箔を用いて接合しても良いが、本実施例
では、図7に示す方法で接合領域2a、2bを形成して
いる。すなわち、本実施例では波箔20として、絶縁箔
20aの長手方向両側に生箔20b、20cを接続した
構成の複合箔が使用される。この複合波箔は、図7に示
すように生箔20b側を中心電極3に接合して、平箔1
0(生箔)と重ねた状態で中心電極3周りに巻回され、
金属箔積層体2が形成される。この際、波箔20のうち
生箔20b、20c部分には、ニッケルNiを含むロウ
材を塗布して平箔10と重ねて巻回す。これにより、形
成された金属箔積層体2では領域2a、2c部分はニッ
ケル系のロウ材を介してそれぞれ生箔の状態の平箔と波
箔とが接触することになり、この状態で加熱、ロウ付け
を行うことにより平箔10と波箔20とが絶縁層を介さ
ずに通電可能に接合される。このように、生箔相互を直
接ロウ付け接合することにより、絶縁箔と生箔とを、ジ
ルコニウムロウ材箔を用いて絶縁層を介して接合した場
合に較べて高い接合強度を得ることができる。
【0035】また、本実施例では電流路51a、51b
部分は図4に示したように平箔(生箔)10と波箔(絶
縁箔)20とをジルコニウムロウ材箔(図4、41)の
みを介して接合しているが、ニッケルを含むロウ材箔は
生箔と良好な接合性を示すため、ジルコニウムを含むロ
ウ材箔とニッケルを含むロウ材箔とを重ねた複合箔を用
いて平箔10と波箔20とを接合するようにしてもよ
い。この場合、ニッケルロウ材箔は平箔(生箔)10側
に、ジルコニウムロウ材箔は波箔(絶縁箔)20側に接
するように上記複合箔を配置して接合を行う。これによ
り、ジルコニウムロウ材箔のみを用いて接合を行った場
合に較べて接合強度が向上する利点がある。次に、図8
を用いて、本実施例の電流路51a、51bの形状の詳
細について説明する。図8は、図5の電流路51aのVI
IIで示した部分の拡大図である。
【0036】図8において、810a〜810cは積層
された平箔の一部を、820a、820bは平箔810
a〜810cの間に配置された波箔を示す。また、それ
ぞれの平箔と波箔との間には、ジルコニウムロウ材箔8
41a〜841dが介挿されている。ジルコニウムロウ
材箔841a〜841dは、それぞれ幅(図8の紙面に
直角な方向、すなわち円筒状金属箔積層体の軸線方向寸
法)が0.5mm〜3mm程度、長さLが波箔の山ピッ
チの6〜7倍程度の大きさとされる(図8では、説明の
ため、ロウ材箔841aからdの長さは実際より短く描
いている)。本実施例では、波箔の山ピッチは2〜3m
m程度であるため、実際にはジルコニウムロウ材箔の長
さLは12〜20mm程度となる。
【0037】また、本実施例では、各層のロウ材箔は、
隣接する層のロウ材箔から金属箔の積層方向に対して直
角な方向(本実施例では円筒状金属箔積層体の円周方
向)に少しずつずらして配置されている。すなわち、各
ロウ材箔は金属箔積層方向から見て、長さLの一部(図
8にBで示す長さ部分)のみが隣接する層のロウ材箔と
重なるようになっている。また、本実施例では、このロ
ウ材箔の重複長さBはロウ材箔全長Lの半分以下、すな
わちB<L/2となっている(すなわち、各層のロウ材
箔はL/2<ΔL<Lなるずれ量ΔLだけ隣接する層の
ロウ材箔に対して周方向にずらして配置されている)。
このように重複長さBを設定したため各層のロウ材箔
は、金属箔積層方向から見て隣接する層のロウ材箔とは
重なる部分を有するが、それ以外の層(一つ置いて隣の
層以降)のロウ材箔とは重なる部分を有さないことにな
る。すなわち、図8のロウ材箔841bを例にとると、
ロウ材箔841bは、金属箔積層方向(図8、Y方向)
からみて隣の層のロウ材箔841a、841cとは重な
り部分(B部分)を有しているが、一つ置いた隣の層の
ロウ材箔841dとは重なり部分を有していない。これ
は、他のロウ材箔についても同じである。
【0038】このように各層のロウ材箔を配置した結
果、平箔と波箔の接合部はロウ材箔毎に円周方向にずれ
て行き、図5に示すような渦巻状の電流路51a、51
bが円筒状積層体2の排気入口側端面2d上に形成され
ることになる。次に、このように、各層のロウ材箔を金
属箔積層方向に対して直角な方向に互いにずらして配置
したことによる特有の効果について説明する。
【0039】図8のように各層のロウ材箔を互いにずら
して配置した場合、中心電極から外周電極に向かう電流
は、例えば、平箔810aと波箔820aとで構成され
る層について見ると、平箔810aからロウ材箔841
aを通り、波箔820aを通って金属箔積層方向に流
れ、更にロウ材箔841bを通って隣の層の平箔810
bに流れることになる。ところが、波箔820aを通っ
て金属箔積層方向に流れる場合には、波箔820aと平
箔810a、810bの接合部の金属箔積層方向からみ
て重複する部分、即ちロウ材箔841a、841bの重
なり部分(図8に斜線で示した部分)を結ぶ経路が最も
距離が短く抵抗が少なくなる。このため各層間では電流
はこの重なり部分に集中して流れることになり、この部
分にヒートスポットが形成されることになる。また、こ
のヒートスポットは各層で金属箔積層方向に対して直角
な方向に所定距離ずつ位置がずれて形成されることにな
るため、電流は上記各層のヒートスポットの間ではロウ
材箔841a〜cと平箔810a〜cとを通って金属箔
積層方向に対して直角(円周方向方向)に流れることに
なる。このため、電流路長さは全体として上記円周方向
の電流路長さ分だけ増大することになり、電極間を結ぶ
電流路の全体としての電気抵抗を比較的大きく維持する
ことができる。従って、上記のようにロウ材箔を配置す
ることにより、通電時の電流を比較的小さく抑えながら
発熱部(図8にBで示す重なり部分)に電流を集中させ
て効率的に発熱部温度を上昇させることが可能となる。
【0040】次に、図15を用いて本発明の別の実施例
を説明する。図8の実施例では各層のロウ材箔(例えば
841b)は隣接する両側の層のロウ材箔(841a、
841c)と重なり部分を有している。しかし、図8の
説明から明らかなように波箔を挟んで対向するロウ材箔
(例えば841aと841b、及び841cと841
d)は電流を金属箔積層方向(半径方向)に流してヒー
トスポットを形成するために相互に重なり部分を有する
ことが必要とされるが、波箔を挟んで対向するロウ材箔
(例えば841bと841c)とは必ずしも重なり部分
を有する必要はない。
【0041】このため、本実施例では各層のロウ材箔は
隣接する層のうち一方の側のロウ材箔(波箔を挟んで対
向する側のロウ材箔)とのみ重なり部分を有するように
配置されている。すなわち、図15に示すように各層の
ロウ材箔(1641a〜1641d)は、それぞれ隣接
する2つ層のロウ材箔のうち、波箔(820a、820
b)を挟んで対向する側のロウ材箔とのみ相互に重なり
部分を有しており(例えば1641aと1641b及び
1641cと1641d)、平箔(810a、810
b、810c)を挟んで対向するロウ材箔相互(例えば
1641bと1641c)は重なり部分を有さないよう
に配置されている。この場合も、ヒートスポット間では
電流は平箔(810b)を通って必ず円周方向に流れ
る。このため、図15のようにロウ材箔を配置すること
により、図8のロウ材箔配置の場合と同様に、通電時の
電流を比較的小さく抑えながら発熱部に電流を集中させ
て効率的に発熱部温度を上昇させることが可能となる。
【0042】なお、図8の実施例では、各層の発熱部間
で電流が必ずロウ材箔を通って円周方向に流れるように
するため、ロウ材箔の重なり部分長さBは、ロウ材箔長
さLの半分以下になるようにしている。これにより、隣
接した二つの層のヒートスポット(例えば、図8に斜線
で示す2つの部分)が金属箔積層方向に重なる事が完全
に防止されるため、各ヒートスポット間では必ず電流が
積層方向に対して直角に流れるようになり、電極間の電
気抵抗を確実に大きく維持することが可能となる。
【0043】一方、上記のようにロウ材箔を配置した場
合には、各層の金属箔接合強度はロウ材箔面積(L×
d)により、また層間の電気抵抗はロウ材箔の重なり部
分の面積(B×d)により決まることになる。上述のよ
うに、本実施例ではBはLより小さく設定されるため、
Lを長くとって金属箔相互間の接合強度を高く維持して
も、Bを比較的小さく設定することにより層間の電気抵
抗が低下することを防止することができる。すなわち、
本実施例によれば、上述のように各層のロウ材箔を、金
属箔積層方向から見て、隣接する層のロウ材箔とその一
部のみが重なるように配置したことにより、通電時の電
流値を適切な値に保ちながら金属箔層間の接合強度を増
大させることが可能となっている。なお、平箔を挟んで
対向するロウ材箔(841b、841c)は、図8の実
施例ではその端部のみで互いに重なっており、図15の
実施例では、重なり部分を有していない。しかし、ヒー
トスポット間では平箔を挟んで対向するロウ材箔(84
1b、841c)の重なり部分の有無にかかわらず、電
流は平箔(810b)を通って円周方向に流れるため、
これらのロウ材箔の重なり部分を増加させても層間の電
気抵抗が低下することはない。そこで、例えば図8にお
いてロウ材箔841bと841cの長さを増大して同じ
長さに設定し、平箔を挟んで完全に重なるように配置し
ても良い。この場合、図8において、ロウ材箔841b
の右側端部はロウ材箔841dと重なる部分まで延長さ
れ、ロウ材箔841cの左側端部はロウ材箔841aと
重なる部分まで延長されることになる。平箔を挟んでこ
のようにロウ材箔を配置することにより、層間の電気抵
抗を低下させずに更に接合面積を増大させ、接合強度を
増大させることが可能となる。
【0044】また、上記図8と図15の実施例では図5
に示したように渦巻状の電流路を形成しているが、電流
路の形状は渦巻状とする必要はなく、例えば図9(A) に
示すように千鳥状に接合部を配置して電流路91a、9
1bを形成してもよい。この場合の接合部配置の詳細を
図9(B) に示す。この例では、連続した3つの層のロウ
材を積層方向から見て一部のみが重なるように配置した
接合部を1つの単位として、これらの接合部の単位を中
心から放射状に配置している。このため、図9(B) に示
すように1つの接合部の単位と他の接合部の単位(例え
ば、図9(B) に910と911で示す)の間では電流は
金属箔に沿って流れ、前述の渦巻状に接合部を配置した
場合に較べて電流路の長さを長くすることができる。従
って、前述の渦巻状の配置の場合と抵抗値を同じ程度に
維持したままで、更に接合部の数を増やして金属箔積層
体の強度を向上させることができる。
【0045】次に図13(A) 、13(B) を用いて請求項
3に対応する本発明の実施例について説明する。本実施
例においても、図8の実施例と同様、各層のロウ材箔は
その一部が隣接する層のロウ材箔と積層方向から見て重
なりを生じるように配置される。図13(A) は本実施例
で使用するロウ材箔1541の形状の一例を示してい
る。上記実施例では、ロウ材箔は長方形の形状とされて
おり、その幅d(図4)は長手方向のどの部分も同一と
なっていた。これに対して、本実施例では図13(A) に
示すように、金属箔積層体形成時に隣接した両側の層の
ロウ材箔と積層方向からみて重なる部分(図8及び図1
3(A) にBで示した部分)の幅d′が、重なりを生じな
い部分(図8及び図13(A) にAで示した部分)の幅d
より小さくなるように形成されている点が相違している
(d>d′)。
【0046】図13(B) は上記ロウ材箔1541の積層
方向の配置を説明する図であり、説明のためロウ材箔間
の平箔と波箔とは図示を省略して示している。図13
(B) に示すように本実施例では、ロウ材箔1541は、
隣接する層のロウ材箔の幅の狭い部分が相互に積層方向
からみて重なるように金属箔間に介装されている。
【0047】次に、このように重なり部分のロウ材箔の
幅d′をロウ材箔の他の部分の幅dより小さくすること
による効果を説明する。前述のように、本実施例では電
流は重なり部分(図13、B)により形成される電流路
を通って積層方向に流れ、ヒートスポットが形成され
る。従って、重なり部分Bのロウ材箔の幅が小さくなれ
ば、それに応じて積層方向の電流路の断面積は小さくな
り抵抗が増大するため、ヒートスポットの発熱量は増大
する。
【0048】一方、ヒートスポット相互間では電流はロ
ウ材箔中を通って金属箔に沿って流れるが、この部分で
の電気抵抗が過大であると電極間の抵抗が適切な値を越
えて増大してしまい、全体の電流値が小さくなりヒート
スポットでの発熱量も低下してしまう。このため、ヒー
トスポット間のロウ材箔の幅をヒートスポット(重なり
部分)でのロウ材箔の幅に合わせて小さくするとヒート
スポット間での抵抗が過大になり、ヒートスポットでの
電流値が確保できなくなる可能性がある。また、金属箔
相互の接合強度を向上させるためにもロウ材箔の幅を大
きく設定することが好ましい。
【0049】つまり、ヒートスポットでの発熱量を増大
するためにはロウ材箔の幅を小さく設定する必要があ
り、全体の抵抗を低減して必要な電流値を確保し、かつ
金属箔間の接合強度を向上させるためには逆にロウ材箔
の幅を大きく設定することが必要となる。ところが、上
記実施例のように一様な幅のロウ材箔を使用している
と、ロウ材箔の幅に対する上述の相反する要求を同時に
満足させることが困難な場合が生じる。
【0050】これに対して、図13に示すように、ロウ
材箔の重なり部分Bの幅d′をロウ材箔の他の部分の幅
dより小さくすることによりヒートスポットの発熱量の
増大と、電流値の確保及び接合強度の向上とを同時に達
成することが可能となる。すなわち、図13に示すよう
に、本実施例ではロウ材箔1541の重なり部分のB幅
d′は小さく設定されるため、積層方向の電流路の断面
積は小さくなり、ヒートスポットの発熱量は、ロウ材箔
の幅を一様にした場合に較べて大きくなる。一方、ロウ
材箔の重なり部分B以外の部分Aではロウ材箔の幅は自
由に大きく設定することができるため、全体の電気抵抗
が過大になることを防止するとともに接合強度の向上を
図ることが可能となるのである。
【0051】なお、図8に示すようにヒートスポット
(図8、Bの部分)では電流は波箔20を通って積層方
向に流れるため、波箔20の厚さを平箔10の厚さより
薄くする(例えば、平箔の厚さ50ミクロンに対して波
箔の厚さを30ミクロン程度に設定する)ことにより、
更にヒートスポット部分の抵抗を増し、発熱量を増大す
るようにしても良い。
【0052】図16(A) 、16(B) は請求項3に対応す
る別の実施例を示す図である。図13(A) 、図13(B)
ではロウ材箔は図8に示したように、隣接する両方の層
のロウ材箔と重なり部分を有するように配置している。
これに対して、図16(A) 、16(B) は、各層のロウ材
箔を、図15で説明したように、隣接する一方の層のロ
ウ材箔とのみ重なるように配置する場合を示している。
この場合、各ロウ材箔1641の形状は、図16(A) に
示すように、ロウ材箔の一方の端部のみに幅の狭い部分
Bを有し、他方の端部の幅はロウ材箔の他の部分と同じ
幅を有している。また、ロウ材箔1641は、図16
(B) に示すように、波箔を挟んで対向するロウ材箔同士
の幅の狭い側の端部Bが相互に重なるように配置され、
幅の広い側の端部は他のロウ材箔と重なりを生じないよ
うに配置される。なお、平箔を挟んで対向するロウ材箔
相互の幅の広い側の端部同士を図8に示すように重なり
を生じるように配置しても良い。
【0053】図16(A) 、16(B) の実施例において
も、図13(A) 、13(B) の実施例と同様に、ロウ材箔
相互の重なり部分Bの幅d′はロウ材箔の他の部分の幅
dより狭くなるため、重なり部分Bにより形成されるヒ
ートスポットの発熱を大きくすることができる。また、
本実施例によってもロウ材箔の重なり部分B以外の部分
Aではロウ材箔の幅は自由に大きく設定することができ
るため、全体の電気抵抗が過大になることを防止すると
ともに接合強度の向上を図ることが可能となるのは図1
3(A) 、13(B) に示した実施例と同様である。
【0054】図14は上記のようにロウ材箔により形成
した電流路と金属箔により形成される渦巻き状の電流路
との抵抗バランスについて説明する図である。図14
(A) は金属箔積層体2を模式的に示しており、小文字の
rは金属箔積層体2の平箔10と波箔20の層により形
成される円周方向(渦巻き状)の電流路の抵抗を、大文
字のRは上記ロウ材箔により形成されるヒートスポット
部分の抵抗を示している。本実施例では図5で説明した
ように、各層の金属箔を半径方向に接続する2つの渦巻
き状の電流路51a、51bがロウ材箔により形成され
ている。
【0055】また、図14(A) に、で示したのは電
流路51aの隣接した層の金属箔上の点を示し、点と
との間は電気抵抗R4 のヒートスポットで半径方向に
接続されている。また、、で示したのは電流路51
bの隣接した層の金属箔上の点を示し、点ととの間
は電気抵抗R3 のヒートッスポットで半径方向に接続さ
れている。
【0056】図14(A) から判るように、実際には点
〜は金属箔を介しても電気的に接続されている。図1
4(A) にr2 で示したのは点ととの間の金属箔の抵
抗を、r3 、r4 はそれぞれ点との間、及び点と
との間の金属箔の抵抗を示している。また、図14
(B) は図14(A) の点〜により形成される電流路の
等価回路を示している。
【0057】図14(B) から判るように、大部分の電流
が電流路51aに沿って点からに流れ、ヒートスポ
ットR4 を通過するためにはヒートスポットの抵抗R4
は点ととの間の金属箔の抵抗r2 より小さくなけれ
ばならず、さらに点から次のヒートスポットR6 (図
14(A) )に流入するためには、ヒートスポットの抵抗
6 は点ととの間の金属箔の抵抗r4 より小さくな
っていなければならない(すなわち、r2 >>R4 、か
つr4 >>R6 )。また、同様に電流が電流路51b上
のヒートスポットR3 を通過して、さらに次のヒートス
ポットR5 に流入するためには、ヒートスポットの抵抗
と金属箔の抵抗との間には、r3 >>R 3 、かつr4
>R5 の関係が成立しなければならない。
【0058】一方、前述のようにヒートスポットの抵抗
Rは発熱量を確保するために大きく設定することが好ま
しいが、ヒートスポットの抵抗Rをあまりに大きく設定
すると電流路51aと51bとの間の金属箔を通って流
れる電流が増大し、電流路51a、51bを流れる電流
は減少するためヒートスポットでの発熱量は低下してし
まう。本実施例では、上述のように隣接する層のロウ材
箔の重なり部分の面積によりヒートスポットの抵抗値を
容易に調節することが可能であるため、r>>Rの関係
を維持しつつヒートスポットの抵抗Rを適切な値に設定
し、大部分の電流をヒートスポットに流して大きな発熱
量を得ることが可能となっている。
【0059】なお、上述の実施例ではロウ材箔を用いて
絶縁箔上の絶縁層を破壊して金属箔相互を通電可能に接
合し、この通電可能な接合部(局所的発熱部)のみによ
って金属箔積層体の構造的強度を維持しているが、更に
電気的絶縁性を有する接着剤を用いて金属箔層間を接合
することで、より金属箔積層体の強度向上を図ることも
可能である。また、上記絶縁性接着剤による接合部は金
属箔積層体の排気出口側近傍のみに設け、排気入口側の
局所的加熱部の熱容量の増大を防止するようにしてもよ
い。
【0060】次に、図10を用いて、本発明の請求項4
に対応する実施例を説明する。図10において、金属箔
積層体2の排気入口側端面2dには、図4から図9で説
明したと同様な導通接合部(局所的発熱部)121が形
成されているのは、前述の各実施例と同様である。しか
し、本実施例では、入口側端面2dの局所的発熱部とは
別に、金属箔積層体2の排気出口側端面2e近傍にも、
121と同様にジルコニウムロウ材箔を用いた接合部1
22が形成されている点が相違している。本実施例で
は、排気出口側の上記接合部122は、局所的発熱部形
成を目的としたものではなく、金属箔相互の接合面積を
増加させ金属箔積層体強度を増大させることを目的とし
ている。このため、接合部122は電極間の電気抵抗を
大幅に低下させるものであってはならず、かつ十分な接
合面積を確保できるものとする必要がある。
【0061】本実施例では、排気出口側の接合部122
の間隔を上流側の導通接合部121の間隔より大きくす
ることにより、上記の要求を満たしている。図10(A)
は接合部121と122の半径方向の配置を示す図であ
る。図10(A) に示すように、入口側の導通接合部12
1は、金属箔のそれぞれの層に設けられているのに対し
て、出口側の接合部122は、金属箔数層毎に設けられ
ており出口側の接合部122の積層方向の間隔は入口側
の接合部121の間隔より大きくなっている。このた
め、出口側では、1つの接合部122から次の接合部1
22まで電流は金属箔に沿って渦巻状に流れる事にな
り、上流側の接合部121に較べて電気抵抗が大幅に大
きくなる。
【0062】このため、電流の大部分は、中心電極から
極から抵抗の低い入口側導通接合部121を通って流れ
るようになり出口側の接合部122には殆ど電流が流れ
ない。また、このようにそれぞれ入口側接合部121と
これより抵抗がかなり大きい出口側接合部122とを並
列に接続して回路を構成した場合、2つの接合部の合成
抵抗は、電気抵抗の少ない入口側接合部121の抵抗値
より僅かに低下する程度となり、電極間抵抗は大幅には
低下しない。このため、本実施例のように局所的発熱部
121とは別に、金属箔積層体出口側端面付近に接合部
を間隔をあけて形成したことにより、電極間の抵抗値の
低下を防止しながら金属箔相互の接合面積を増加させ、
金属箔積層体の強度を増大させることが可能となる。ま
た、図10(B) は図10(A) のB−B線に沿った断面を
示す図である。図10(B) に示すように、本実施例で
は、接合面積を増加させるために、出口側の接合部12
2の幅(積層体軸線方向に沿った長さ)は、抵抗値に大
きな影響を与えない範囲で入口側の接合部の幅より大き
く設定されている。これにより、金属箔積層体の強度を
一層増大させることが可能となる。
【0063】次に図11を用いて、請求項5に対応する
本発明の実施例について説明する。前述の各実施例で
は、局所的発熱部はいずれもジルコニウムロウ材箔等を
用いて、金属箔相互を絶縁層を介して通電可能に接合す
ることにより形成している。しかし前述のように、絶縁
層を介してロウ付け接合を行うと、金属箔(生箔)相互
を直接ロウ付け接合した場合に較べて接合部の接合強度
が低くなる問題がある。このため、絶縁層を介して金属
箔を接合する場合には金属箔積層体の強度を維持するた
めに接合部の面積を大きくとる必要がある。
【0064】また、上記のように絶縁層を介して金属箔
を接合する場合には、通常のロウ材(例えばニッケル系
のロウ材)を使用することはできず、ジルコニウムロウ
材などの特殊なロウ材を使用しなければならないため、
金属箔積層体の製作工数やコストの上昇を招く問題があ
る。そこで、本実施例では以下に説明する方法で、絶縁
層を介さずに金属箔を接合して局所的発熱部を形成する
ことにより、上記の問題を解決している。
【0065】図11は本実施例の金属箔接合部の形成方
法を示している。本実施例では、前述の各実施例とは逆
に、平箔10側に絶縁箔を、波箔20側に生箔を使用し
ている。本実施例では、先ず図11(A) に示すように、
平箔10上の局所的発熱部を形成する部分を切り取っ
て、所定の形状の孔131を形成する。次いで、予め用
意した、孔131と相補形状の生箔片132を孔131
に嵌装し、孔131よりやや大きい寸法のニッケルロウ
材箔133を孔131(及び生箔片132)を覆うよう
に平箔10の両面に圧着する。これにより、図11(B)
に示すように、生箔片132はニッケルロウ材箔133
により平箔10の孔131内に保持されることになる。
【0066】次いで、この平箔10を波箔20と重ねて
中心電極周りに巻回して金属箔積層体を形成する。これ
により、上記した局所的発熱部形成部分では、図11
(C) に示すように、生箔片132がニッケルロウ材箔1
33を介して波箔20(本実施例では生箔を使用)と当
接するようになる。この状態で接合部を加熱すると、生
箔片132と平箔10の孔131周縁部、及び生箔片1
32と波箔20とがニッケルロウ材箔133によりロウ
付けされる。
【0067】本実施例では、生箔片132の大きさは、
波箔20と平箔10とを積層したときに生箔片132が
波箔20の2〜3山と2mm程度の幅で接触するように
され、例えば、生箔片132の寸法は幅0.5mm〜3
mm、長さ5〜6mm程度とされている。上記説明から
わかるように、本実施例では局所的発熱部は、平箔10
(絶縁箔)中の孔131に嵌装された生箔132と波箔
20(生箔)とをニッケルロウ材箔133により接合す
ることにより形成される。従って、局所的発熱部では生
箔同士が接合されることになり、前述の各実施例のよう
に絶縁箔と生箔とを接合した場合に較べて接合強度が高
くなる。また、本実施例によれば、生箔相互の接合によ
り局所的発熱部を形成するようにしたことにより、ジル
コニウムロウ材箔等の特殊なロウ材を使用する必要がな
くなり通常のニッケルロウ材箔を使用することが可能と
なる。このため、本実施例では、上記に加え、金属箔積
層体製作工数やコストを低減することが可能となる利点
がある。
【0068】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、電気加
熱式触媒装置の通電電流の増加を防止しつつ短時間で触
媒の昇温が可能となり、しかも触媒担体としての金属箔
積層体の強度を増大させることができるという共通の効
果を奏する。また、請求項5に記載の発明によれば、上
記共通の効果に加えて、通常のロウ材を用いて局所的発
熱部を形成することが可能となるため、金属箔積層体の
製作工数、コストを低減することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気加熱式触媒装置の全体構造を示す図であ
る。
【図2】円筒状金属箔積層体の構造を説明する図であ
る。
【図3】図1のIII-III 線に沿った断面図である。
【図4】絶縁箔と生箔との接合方法を説明する図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の電流路の形状を示す図であ
る。
【図6】図5のVI-VI 線に沿った断面図である。
【図7】図5の中心電極近傍と外周の接合領域の形成方
法を説明する図である。
【図8】図5の電流路の詳細を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の電流路の形状を示す図であ
る。
【図10】本発明の別の実施例を示す図である。
【図11】本発明の更に別の実施例を示す図である。
【図12】従来の電気加熱式触媒装置の形状を示す断面
図である。
【図13】本発明の更に別の実施例を示す図である。
【図14】本発明の電流路の等価回路を説明する図であ
る。
【図15】図5の電流路の別の実施例の詳細を示す図で
ある。
【図16】本発明の更に別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…電気加熱式触媒装置全体 2…円筒状金属箔積層体全体 2d…積層体排気入口側端面 3…中心電極 5…ケーシング(外部電極) 10…平箔 20…波箔 41…ジルコニウムロウ材箔
フロントページの続き (72)発明者 加古 卓三 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵 株式会社 名古屋製鐵所内 (72)発明者 中嶋 郁二 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 藤野 健二 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 伊藤 和則 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 紺谷 省吾 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 佐藤 啓二 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平6−106069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/94 F01N 3/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製平箔と波箔との少なくとも一方の
    金属箔表面に形成した第1の金属酸化物からなる絶縁層
    を介して前記金属製平箔と波箔とを交互に積層した金属
    箔積層体の、金属箔積層方向両端に電極を接続して形成
    した触媒担体を有する電気加熱式触媒装置において、前記第1の金属より還元作用の大きい第2の金属を含む
    ロウ材箔を各平箔層と波箔層との間に局所的に配置し、
    該ロウ材箔により前記絶縁層の絶縁を破壊して各平箔と
    波箔とを導通可能にロウ付接合するとともに 前記各ロウ
    材箔を、各ロウ材箔と平箔または波箔を挟んで隣接する
    両側のロウ材箔のうち、少なくとも波箔を挟んで配置さ
    れた側のロウ材箔と金属箔積層方向から見て互いにロウ
    材箔の一部のみが重なるように配置したことを特徴とす
    る電気加熱式触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記各ロウ材箔と、前記隣接するロウ材
    箔とは、金属箔積層方向から見て各ロウ材箔の端部近傍
    領域のみで重なっており、前記各ロウ材箔に隣接する両
    側のロウ材箔相互は、金属箔積層方向からみて互いに重
    なる部分を有さないことを特徴とする請求項1に記載の
    電気加熱式触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記各ロウ材箔の、前記隣接するロウ材
    箔と重なる部分の幅は、ロウ材箔の他の部分の幅より狭
    いことを特徴とする請求項1または2に記載の電気加熱
    式触媒装置。
  4. 【請求項4】 金属製平箔と波箔との少なくとも一方の
    金属箔表面に形成した第1の金属酸化物からなる絶縁層
    を介して前記金属製平箔と波箔とを交互に積層した金属
    箔積層体の、金属箔積層方向両端に電極を接続して形成
    した触媒担体を有する電気加熱式触媒装置において、 前記金属箔積層体の排気入口側部分の前記金属箔層間を
    局所的に相互に通電可能に接合して局所的発熱部を形成
    するとともに、前記金属箔積層体の排気出口側部分の金
    属箔層間を局所的に接合する接合部を設け、該出口側の
    接合部の金属箔積層方向の距離を前記局所的発熱部
    の金属箔積層方向の距離より大きくしたことを特徴とす
    る電気加熱式触媒装置。
  5. 【請求項5】 表面に電気的絶縁層を形成した金属箔か
    ら成る絶縁箔と、表面に絶縁層を有さない金属箔から成
    る生箔とを交互に積層し、該金属箔積層体の積層方向両
    端に電極を接続して形成した触媒担体を有する電気加熱
    式触媒装置において、前記絶縁箔を局所的に切除し、該
    切除部に生箔を嵌装して、絶縁箔上に生箔露出部分を形
    成し、絶縁箔の前記生箔露出部分と隣接する層の生箔と
    をロウ付け接合することにより、金属箔層間を通電可能
    に接合した局所的発熱部を設けたことを特徴とする電気
    加熱式触媒装置。
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