JP3340865B2 - 電気加熱式触媒装置用メタル担体 - Google Patents

電気加熱式触媒装置用メタル担体

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JP3340865B2 JP28161294A JP28161294A JP3340865B2 JP 3340865 B2 JP3340865 B2 JP 3340865B2 JP 28161294 A JP28161294 A JP 28161294A JP 28161294 A JP28161294 A JP 28161294A JP 3340865 B2 JP3340865 B2 JP 3340865B2
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    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2330/00Structure of catalyst support or particle filter
    • F01N2330/30Honeycomb supports characterised by their structural details
    • F01N2330/42Honeycomb supports characterised by their structural details made of three or more different sheets, foils or plates stacked one on the other

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気ガス浄
化装置に用いられるハニカム体をなす触媒装置用メタル
担体に関し、特に電気加熱式触媒装置用メタル担体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の排気ガス浄化装置に用いられる触
媒装置用メタル担体は、薄い金属の平板と波板の間にろ
う材を介在させて、平板と波板を重ねて中心からロール
状に巻き込んでハニカム体を形成し、高真空炉を使用し
てろう材を溶融させ、板材の接触部分において接合を行
っていた。ろう材にはNi基ろう材を用い、かつ平板と
波板にはフェライト系ステンレス材料が使用されてい
た。そのようにして形成されたハニカム体を金属製外筒
内に収容したものが触媒装置用メタル担体として知られ
ている。(例えば特開昭56−4373号公報)。
【0003】ハニカム体のハニカム通路表面には触媒担
持層が形成され、その触媒担持層に貴金属触媒が担持さ
れて排気ガス浄化触媒の役目をなす。そして内燃機関の
排気通路に配設されて排気ガス中のHC,CO,NOX
などを浄化する。なお限られた容積中にできるだけ多く
のハニカム通路面積を確保する必要から、平板および波
板の厚さは強度を維持できる範囲内でできるだけ薄くな
っている。
【0004】上述した触媒担持層に担持された貴金属触
媒は、或る程度の高温環境下で触媒反応が促進されるの
で、触媒装置はできるだけ、高温の排気ガスに曝される
ように内燃機関の排気弁の近くに設けられている。
【0005】しかしながら、内燃機関の始動時には排気
ガスの温度が低いため、このような触媒装置でも触媒反
応が充分に行われず、そのため排気ガス中のHC,C
O,NOX などを浄化する能力が不充分となる。この欠
点を除くため図4に示すような電気加熱式触媒装置用メ
タル担体50が開示されている。
【0006】図4において、平板材51と波板材52と
が重なり合った層がさらに3層重ねられて、中央部分よ
り巻回されて断面が巴状のハニカム体53を形成し、外
側を電気絶縁層54で覆い、さらに外筒55の中に収容
し、外筒55及び絶縁層54を貫通して板材の両端部と
電気的に接続する導体接続部A,Bが設けられ、さらに
3層の板材が互いに重畳する部分に絶縁のための空隙5
6が設けられている。この空隙56を保持するために、
ハニカム体を形成する各層には棒状の支持体57が配設
されている。このように形成されたハニカム体53は、
導体接続部A,Bを不図示の電源と接続したとき、板材
の全長を電気抵抗体とする発熱体を形成するので、ジュ
ール熱によって加熱される。したがって機関始動時に排
出される低温の排気ガスは、ハニカム体53を通過する
とき、加熱された触媒担持層によって容易に触媒反応が
促進される。
【0007】ハニカム体53の電気抵抗値は、平板材5
1と波板材52とが1枚づつ重なり合って形成する層の
数によって調整することができる。すなわちハニカム体
53の外径が小さい場合には層の数を少なくし、外径が
大きい場合には層の数を多くすることによって全体の抵
抗値を調節することができる。
【0008】また別の例として、図5に示すように、湾
曲した多数の湾曲材61が中心部から放射状に延び、隣
り合う2枚の湾曲材61の間には、中心部より漸次波高
が大きく形成された波板材62が配設されて、円筒状の
ハニカム体63が形成される。ハニカム体の外周面上に
は、波板材62と同数で等間隔に配設された外周電極6
4が直列に設けられ、ハニカム体の中心部には逆性の1
個の中心電極65が設けられている。外周電極64の外
周は電気絶縁層66で覆われ、その外側をとり巻く外筒
67との間を絶縁している。このように形成されたハニ
カム体63の中心電極65と外周電極64との間に、不
図示の電源からの電圧を印加することにより、ハニカム
体63の中に電流が流れてジュール熱を発生し、ハニカ
ム体全体が加熱されるようなメタル担体60が開示され
ている。
【0009】さらに新しい技術として、ロール状のハニ
カム体をなす電気加熱式触媒装置用メタル担体として、
次に示すようなメタル担体が開発されている。すなわ
ち、ロール状のハニカム体を形成する板材の構成は、図
6に示すように、1枚の波板材71と、複数枚の平板材
(ここでは3枚の平板材72,73,74とする)とを
重ね合わせ、そのうちの少なくとも1枚の板材(ここで
は平板材73)に電気絶縁性被膜層73aを施し、平板
材72,74の波板材71と当接する側にろう材75を
介装し、それらをロール状に巻回してハニカム体を形成
する。ハニカム体は、ロールの巻始めと巻終りすなわち
板材の両端部を電源(不図示)に接続することによっ
て、板材の全長を電気抵抗体とする発熱体を形成する。
ハニカム体の外径や長さに適合した所要の電気抵抗値を
得るためには、平板材の枚数を増減するか、板材の厚さ
を変更することによって容易に達成できる。
【0010】図6に示す複数枚の平板材のなかの1枚の
平板材73に電気絶縁性被膜層73aを施す方法には、
次の三つの方法がある。すなわち、 (1)板材にアルミニウムを含むフェライト系ステンレ
スを使用し、酸化雰囲気中で加熱して板材の表裏両面に
酸化アルミニウム被膜を生成する。 (2)PVD等の方法により、板材の表面(片面又は両
面)に酸化アルミニウム被膜を形成する。 (3)板材を溶融アルミニウム中に浸漬して両表面にア
ルミニウムを被覆した後、酸化雰囲気中で加熱して板材
の両表面に酸化アルミニウム被膜を形成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の図4に
示す電気加熱式触媒装置用メタル担体は、平板材と波板
材とが重なり合った層をさらに3層重ね、中央部分より
巴状に巻回してハニカム体を形成し、その外側を電気絶
縁層で覆い、さらに外筒の中に収容し、外筒と絶縁層と
を貫通して板材の両端部と電気的に接続する導体接続部
を設け、さらに3層の板材同志が接触せぬための絶縁用
の空隙を設け、空隙を保持するために複数の棒状の支持
体によってハニカム体を支持して形成されている。した
がって外筒と導体接続部、外筒とハニカム体、及びハニ
カム体自身の三つの絶縁が必要となって構造が大変複雑
となり、従って製作コストが高く、また耐久性が劣ると
いう欠点がある。
【0012】また図5に示すメタル担体は、湾曲材とそ
の間に配設される波板材の数が多数となり、さらにハニ
カム体の外側に配設される外周電極も多数となって構造
が複雑となり、またハニカム体の中心部の電極と外周電
極との間の電気抵抗値を変更するためには、板材の板厚
を変更するか又はハニカム体のセル数を変更することに
よって可能であるが、それらについての設計の自由度が
小さく、客先の細かい要求仕様を満足させることができ
ないという欠点があり、さらに外周電極と外筒との間に
絶縁層を設けねばならぬので、製造コストが高く、また
耐久性が劣るという欠点がある。
【0013】さらに図6に示す板材をロール状に巻回し
て形成したハニカム体においては、ハニカム体を形成す
るロールの各層の間を電気絶縁性被膜層が施された少な
くとも1枚の板材によって絶縁する必要があり、その板
材に電気絶縁性被膜層を形成する方法として前述のよう
な3方法があるが、それらの方法によって形成された電
気絶縁層を有する板材を用いてロール状のハニカム体を
形成した場合には、次に述べるような欠点がある。
【0014】すなわち、仮に波板材71又は平板材72
若しくは平板材74に前述の方法によって酸化アルミニ
ウム被膜の電気絶縁性被膜層を施すとすれば、被膜は大
変安定性に富むために、電気絶縁性被膜層が施された板
材を別の板材にろう付出来ない。その結果ハニカム体の
形状をロール状に保持することが出来ないことになるの
で、上述の板材71,72,74には被膜を施すことが
出来ない。したがって唯一の方法として平板材73に被
膜を施して電気絶縁層とし、ロール状のハニカム体を形
成することが可能となる。この形式が1枚の波板材と3
枚の平板材とを用いてロール状のハニカム体を形成する
場合の基本となっている。
【0015】しかしながら図6に示す板材をロール状に
巻回して形成したハニカム体を、電気加熱式触媒装置用
メタル担体として使用して加熱冷却を繰り返した場合に
は、電気絶縁性被膜層73aが施された平板材73とそ
れを挟む上下の平板材72及び74との間がろう付され
ていないため、相互に自由に膨脹・収縮を行なうので、
両板材の接触箇所において摩耗を生じて電気絶縁性被膜
層73aが損傷を受け易い。そのため平板材72と73
の間又は平板材74と73との間において電気的絶縁が
破れて短絡を生じ、そのため部分的に電気抵抗値が減少
し、ついには短絡部分が溶融するなどの不具合が発生す
るという欠点がある。かかる不具合を防止するには、電
気絶縁性被膜層73aを有する平板材73の板厚を例え
ば0.5mm以上に厚くすることによってかなり防止で
きるが、かかる厚さの平板材73を用いてロール状のハ
ニカム体を形成することは困難である。
【0016】本発明の目的は、電気加熱式触媒装置用メ
タル担体において、絶縁構造が簡単であり、電気抵抗値
に対する設計上の細かい要求仕様にも容易に対応でき、
かつ製作容易でコストが安く、耐久性の高い電気加熱式
触媒装置用メタル担体を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の電気加熱式触媒
装置用メタル担体は、ハニカム体の1層が、帯状をなす
薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した1
枚の波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなり互
いに隣り合った複数枚の平板材とが相互に当接して重な
り合って構成され、そのハニカム体の1層がロール状に
巻かれて形成された多数の網目状通気路を有するハニカ
ム体を備えた触媒装置用メタル担体において、複数枚の
平板材の中の隣りあう2枚の間に、電気絶縁性被膜層を
有する絶縁用波板が介在して、ハニカム体のロール状に
巻回された層の隣り合う2枚の平板材の間を電気的に絶
縁し、またハニカム体の巻始めと巻終りの板材の端部に
電源と接続するための導体接続部を有している。
【0018】本発明の第2の電気加熱式触媒装置用メタ
ル担体は、ハニカム体の1層が、帯状をなす薄い金属板
を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した1枚の波板材
と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなり互いに隣り合
った複数枚の平板材とが相互に当接して重なり合って
成され、そのハニカム体の1層が少なくとも2層積み重
ねられてロール状に巻かれて形成された多数の網目状通
気路を有するハニカム体を備えた触媒装置用メタル担体
において、積み重ねられた層のうちの少なくとも1層
が、複数枚の平板材の中の隣りあう2枚の間に、電気絶
縁性被膜層を有する絶縁用波板を介在させて、ハニカム
体のロール状に巻回された層の隣り合う2枚の平板材の
間を電気的に絶縁し、またハニカム体の巻始めと巻終り
の板材の端部に電源と接続するための導体接続部を有し
ている。
【0019】前記の電気加熱式触媒装置用メタル担体の
絶縁用波板と、その波板と当接する2枚の平板材との間
は、ろう材によって接合されないことが望ましい。
【0020】
【作用】ロール状ハニカム体の層間を絶縁するために絶
縁用波板を使用したため、絶縁を必要とする2枚の平板
材の間の間隔を大きくとれるので、層間の絶縁性能が向
上すると共に、絶縁用波板と2枚の平板材の間がろう材
で接合されないため、加熱冷却による膨脹・収縮時に、
2枚の平板材が絶縁用波板を介して互いに滑ることがで
きる。2枚の平板材が絶縁用波板と接する接触面積は、
2枚の平板材が直接に接する通常の平板2重構造の場合
よりも極めて少ないから、滑り面の抵抗も小さくなって
容易に滑りが発生するため、ハニカム体の熱応力が緩和
されてハニカム体全体の耐久性が向上する。
【0021】ロール状のハニカム体を形成する板材に、
複数枚の平板材を使用するため、その枚数又は厚さを増
減することによってハニカム体の電気抵抗値を容易に変
更できる。さらに絶縁用波板の山高を変更することによ
り、ハニカム体の巻回数を変えられるから、電気抵抗値
の調整が容易である。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の電気加熱式触媒装置用メタル
担体の一実施例の図であって、図1(A)は板材の構成
を示す模式的部分断面略図、図1(B)は、図1(A)
の板材を巻回して形成したロール状のハニカム体の断面
の略図である。
【0023】図1(A)において、波板材1は帯状をな
す薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した
1枚の板材、平板材2は平坦な帯状をなす薄い金属板か
らなる隣り合う2枚の板材である。この2枚の平板材2
の間を電気的に絶縁するために、1枚の絶縁用波板3が
設けられる。波板3には、波板材1とほぼ同様の形状の
金属板で、材質がアルミニウムを含むフェライト系ステ
ンレスのものを使用する。波板3に電気絶縁性被膜層を
施すには、酸化雰囲気の中で加熱して表面に酸化アルミ
ニウム被膜を生成させる。波板3の波形の山の高さは、
2枚の平板材2の間の電気絶縁性を確実に保持するため
に0.5mm以上とする。
【0024】このようにして得られた波板材1、2枚の
平板材2及び平板材2の間に挟まれた絶縁用波板3を重
ね合わせ、さらに波板材1を接合するために平板材2と
の間にろう材4を挿入してロール状に巻回し、図1
(B)に示すようなハニカム体5を形成する。従って、
絶縁用波板3と絶縁用波板3を挟む上下の平板材2とは
ろう材によって接合されない。ハニカム体5のロールの
各層の間は、絶縁用波板3によって電気的に絶縁され
る。板材の巻始めと巻終りの端部に設けられた導体接続
部A,Bに電源を接続すれば、板材の全長が電気抵抗体
となっているので、ハニカム体5は加熱されて電気加熱
式触媒装置用メタル担体としての機能を果す。図2は、
図1(B)のハニカム体の絶縁用波板3を挟む2枚の平
板材2が滑る状態を示す模式的部分断面図であって、平
板材2は互いに熱による伸縮に対して自由度を有し、絶
縁用波板3と極めて小さい接触面積で接しているから、
少ない抵抗でお互に滑ることができるので、ハニカム体
5に生じる熱応力が緩和されて耐久性が向上する。
【0025】ハニカム体5の電気抵抗値は、客先の要求
仕様によって種々に設定する必要があるが、本発明によ
るハニカム体においては平板材を複数枚用いるのでその
枚数を増減することによって抵抗値を種々に設定できる
ほか、金属板の板厚を変更することによっても設定でき
る。さらに絶縁用波板3の山高を変更することによっ
て、ハニカム体のロールの巻数すなわち板材の長さを変
えることとなるので、容易に抵抗値の変更要求に対応す
ることができる。
【0026】図3は本発明の第2の電気加熱式触媒装置
用メタル担体に用いられる板材の構成を示す模式的部分
断面の略図である。
【0027】図3において、波板材11、平板材12及
び絶縁用波板13は、それぞれ図1に示した波板材1、
平板材2及び絶縁用波板3に対応するものである。波板
材11、2枚の平板材12及び絶縁用波板13を重ねて
第1の層10を形成し、さらに第2の層20が波板材2
1と2枚の平板材22で形成されて第1の層10に重ね
られ、これら第1の層10と第2の層20の2層が一緒
にロール状に巻かれてハニカム体が形成される。ハニカ
ム体のロールの各層の間は、絶縁用波板13によって電
気的に絶縁される。板材の巻始めと巻終りの端部に設け
られた導体接続部(不図示)に電源を接続すれば、板材
の全長が電気抵抗体となっているので、ハニカム体全体
が加熱されることになり、電気加熱式触媒装置用メタル
担体としての機能を果す。
【0028】このように第1の層と第2の層を重ねてハ
ニカム体を形成することにより、抵抗値の異なるメタル
担体が得られる。さらにこのメタル担体において、図1
に示す場合と同様に、複数枚用いられている平板材1
2,22の枚数の増減や、板材の板厚の変更、さらには
絶縁用波板13の山高の変更によって、メタル担体の抵
抗値が容易に変更できるので客先の抵抗値に対する細か
い要求にも良く対応することができる。
【0029】図1(A)に示す構成の板材を用いて、軸
方向の長さが、例えば5mm未満のような短いロール状
のハニカム体を形成する場合に、波板材1と平板材2と
の間をろう材4によって接合するのみでは、ハニカム体
の形状が不安定となってテレスコーピングを起し易い。
この様な場合には、絶縁用波板3に電気絶縁性被膜層を
施さずに、波板3の片側にもろう材を挿入して平板材2
と接合してテレスコーピングを生じないハニカム体を形
成した後ハニカム体全体を酸化雰囲気中で加熱すること
により、波板3の接合されない面に電気絶縁性被膜層を
形成することができるので、安定した形状の短いハニカ
ム体が得られる。
【0030】上述の絶縁用波板3には、アルミニウムを
含むフェライト系ステンレスを使用したが、アルミニウ
ムを含まない材料を用いた場合には、PVD等の方法に
より板材の表面に酸化アルミニウム被膜を形成するか、
又は板材を溶融アルミニウムの中に浸漬してアルミニウ
ムを被覆した後、酸化雰囲気中で加熱して板材の表面に
酸化アルミニウム被膜を形成することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、1枚の波
板材と複数枚の平板材とを重ね、隣り合う2枚の平板材
の間に絶縁用波板を挿入して、これら板材を一緒にロー
ル状に巻回してハニカム体を形成し、絶縁用波板とそれ
を挟む上下の平板材との間を接合しないため、2枚の平
板材同志が熱による膨脹・収縮に対して自由度を有して
ハニカム体に生じる熱応力を緩和することができるの
で、耐久性のあるメタル担体が得られるという効果があ
り、さらに絶縁のための空隙や絶縁材料を用いずに、絶
縁用波板に強固な酸化アルミニウム被膜の電気絶縁性被
膜層を施したため耐久性があり、かつ構造簡単なるため
低コストで製造できる効果があり、また絶縁用波板の山
高を0.5mm以上とすることによって、電気絶縁性被
膜層が局部的に損傷した場合であっても、2枚の平板材
間の絶縁性が確保され、さらに大気加熱で形成した酸化
アルミニウム被膜には自己修復能力があるので、損傷し
た場合でも常に絶縁性が確保されるという効果がある。
【0032】担体の電気抵抗値に対する種々の要求仕様
に対して、平板材の枚数の変更、板材の厚さの変更又は
絶縁用波板の山高の変更によって設計的に容易に対応で
きるという効果があり、また軸方向長さの極めて短いハ
ニカム体であっても、絶縁用波板の片側の面を平板材に
接合することによって、テレスコーピングを生じないメ
タル担体が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気加熱式触媒装置用メタル担体の図
であって、図1(A)は板材の構成を示す模式的部分断
面の略図、図1(B)は図1(A)の板材によって形成
されたロール状のハニカム体の断面の略図である。
【図2】図1(B)のハニカム体に熱応力が作用する状
態を示す説明図である。
【図3】本発明の第2の電気加熱式触媒装置用メタル担
体の、板材の構成を示す模式的部分断面の略図である。
【図4】従来の技術による電気加熱式触媒装置用メタル
担体の、軸に直角な断面の略図である。
【図5】従来の技術による別の電気加熱式触媒装置用メ
タル担体の、軸に直角な断面の略図である。
【図6】従来の技術による別の電気加熱式触媒装置用メ
タル担体の、板材の構成を示す模式的部分断面の略図で
ある。
【符号の説明】
1,11,21,52,62,71 波板材 2,12,22,51,72,73,74 平板材 3,13 絶縁用波板 54,66 電気絶縁層 73a 電気絶縁性被膜層 4,75 ろう材 10 第1の層 20 第2の層 50,60 メタル担体 5,53,63 ハニカム体 55,67 外筒 56 空隙 57 支持体 61 湾曲材 64 外周電極 65 中心電極 A,B 導体接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/94 F01N 3/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム体の1層が、帯状をなす薄い金
    属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した1枚の波
    板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなり互いに隣
    り合った複数枚の平板材とが相互に当接して重なり合っ
    構成され、該ハニカム体の1層がロール状に巻かれて
    形成された多数の網目状通気路を有するハニカム体を
    えた触媒装置用メタル担体において、 前記複数枚の平板材の中の隣りあう2枚の間に、電気絶
    縁性被膜層を有する絶縁用波板が介在して、前記ハニカ
    ム体のロール状に巻回された層の隣り合う2枚の該平板
    材の間を電気的に絶縁し、また前記ハニカム体の巻始め
    と巻終りの板材の端部に電源と接続するための導体接続
    部を有することを特徴とする、電気加熱式触媒装置用メ
    タル担体。
  2. 【請求項2】 ハニカム体の1層が、帯状をなす薄い金
    属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した1枚の波
    板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなり互いに隣
    り合った複数枚の平板材とが相互に当接して重なり合っ
    構成され、該ハニカム体の1層が少なくとも2層積み
    重ねられてロール状に巻かれて形成された多数の網目状
    通気路を有するハニカム体を備えた触媒装置用メタル担
    体において、 前記積み重ねられた層のうちの少なくとも1層が、前記
    複数枚の平板材の中の隣りあう2枚の間に、電気絶縁性
    被膜層を有する絶縁用波板を介在させて、前記ハニカム
    体のロール状に巻回された層の隣り合う2枚の該平板材
    間を電気的に絶縁し、また前記ハニカム体の巻始めと
    巻終りの板材の端部に電源と接続するための導体接続部
    を有することを特徴とする、電気加熱式触媒装置用メタ
    ル担体。
  3. 【請求項3】 前記絶縁用波板と、該波板と当接する前
    記2枚の平板材との間が、ろう材によって接合されな
    い、請求項1または2に記載の電気加熱式触媒装置用メ
    タル担体。
JP28161294A 1994-11-16 1994-11-16 電気加熱式触媒装置用メタル担体 Expired - Fee Related JP3340865B2 (ja)

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