JP3464557B2 - 電気加熱式触媒装置用メタル担体およびその製造方法 - Google Patents

電気加熱式触媒装置用メタル担体およびその製造方法

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JP3464557B2 JP07154695A JP7154695A JP3464557B2 JP 3464557 B2 JP3464557 B2 JP 3464557B2 JP 07154695 A JP07154695 A JP 07154695A JP 7154695 A JP7154695 A JP 7154695A JP 3464557 B2 JP3464557 B2 JP 3464557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気ガス浄化
装置に用いられるハニカム体をなす触媒装置用メタル担
体に関し、特に電気加熱式触媒装置用メタル担体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の排気ガス浄化装置に用いられる触
媒装置用メタル担体は、薄い金属の平板と波板の間にろ
う材を介在させて、平板と波板を重ねて中心からロール
状に巻き込んでハニカム体を形成し、高真空炉を使用し
てろう材を溶融させ、板材の接触部分において接合を行
っていた。ろう材にはNi基ろう材を用い、かつ平板と
波板にはフェライト系ステンレス材料が使用されてい
た。そのようにして形成されたハニカム体を金属製外筒
内に収納したものが触媒装置用メタル担体として知られ
ている(例えば特開昭56−4373号公報)。
【0003】ハニカム体のハニカム通路表面には触媒担
持層が形成され、その触媒担持層に貴金属触媒が担持さ
れて排気ガス浄化触媒の役目をなす。そして内燃機関の
排気通路に配設されて排気ガス中のHC,CO,NOx
などを浄化する。なお限られた容積中にできるだけ多く
のハニカム通路面積を確保する必要から、平板および波
板の厚さは強度を維持できる範囲内でできるだけ薄くな
っている。
【0004】上述した触媒担持層に担持された貴金属触
媒は、ある程度の高温環境下で触媒反応が促進されるの
で、触媒装置はできるだけ、高温の排気ガスに曝される
ように内燃機関の排気弁の近くに設けられている。
【0005】また、ハニカム体を通過する排気ガスの流
速がハニカム体の外層部より内層部に至るほど大きく、
したがってハニカム体では高温の排気ガスとの接触、触
媒反応による発熱および外筒からの熱放散により、内層
部ほど高温で外層部ほど低温となる温度分布を生じる。
この温度分布により、温度の高いハニカム体の内層部の
膨張・収縮量が、温度の低い外層部の膨張・収縮量より
大となるため、内層部と外層部との間に熱応力が発生す
る。この熱応力は、ハニカム体の膨張・収縮の度に繰り
返されるが、従来の触媒装置用メタル担体においては、
全ての平板材と波板材とがろう材を介して一体にろう付
けされているため熱応力を逃がすことができず、長期間
の使用により平板材と波板材との接合箇所が破断すると
いう欠点がある。
【0006】この欠点を除くために、ハニカム体の外側
から2層以上の範囲において平板材を2枚重ねとし、そ
の2枚の間は接合せず単に重ねられて、その2枚の平板
材同志が互いに自由に滑って熱応力を緩和するようにな
っている所謂平板二重構造のハニカム体をなすメタル担
体が開示されているが、実際には2枚の平板材の間は密
着しているので、ハニカム体をろう付けする際の加熱に
よって、2枚の平板材の間は固相拡散によるメタルタッ
チが生じてある程度固定されるほか、2枚の平板材の間
は接触面積が大きいため相互移動に対する抵抗が大であ
って、自由な動きが制約されるという欠点がある。
【0007】この欠点を除くため、帯状をなす薄い金属
板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した第2の波板
材が、2枚重ねられた平板材の間において、接合される
ことなく配設されて、熱応力の緩和が行われるメタル担
体が開示されている。
【0008】しかしながら、このような触媒装置用メタ
ル担体においては、内燃機関の始動時には排気ガスの温
度が低いため触媒反応が充分に行われず、そのため排気
ガス中のHC,CO,NOxなどを浄化する能力が不充
分となる。この欠点を除くため種々の電気加熱式触媒装
置用メタル担体が開示されている。上述の平板二重構造
の電気加熱式メタル担体においては、前述の第2の波板
材の表面に酸化アルミニウムなどの被膜層を施して、ハ
ニカム体のロール状に巻き回された層の間を電気的に絶
縁し、またハニカム体の巻き始めと巻き終りの板材の端
部にそれぞれ電源と接続するための電極を設けている。
【0009】しかしながら、上述したようなハニカム体
全体を電気加熱する電気加熱式メタル担体においても、
同じ外径の場合に軸方向寸法が短い方が、同じ消費電力
を使用しても所要温度までの加熱時間は短くなる。した
がって、容量の大きいメタル担体や容量は小さいがより
少ない消費電力で有効な電気加熱を行わんとする電気加
熱式メタル担体では、図7に示すように、メタル担体6
0の中のハニカム体を2分割して、電気加熱するのに適
当な容量の第1のメタル担体61と、加熱部分を含まな
い主要なメタル担体を形成する第2のメタル担体62と
を直列に配設したものでが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した図7に示すメ
タル担体において、電気加熱式の第1のメタル担体に熱
応力緩和のための平板二重構造を採用し、さらに消費電
力を少なくするために軸方向の長さを小にした場合に
は、第1のメタル担体のハニカム構造が軸方向に不安定
となってテレスコーピングを起こし易くなるという欠点
がある。
【0011】本発明の目的は、軸方向に分割されて直列
に配設されたメタル担体において、電気加熱式の第1の
メタル担体に平板二重構造を採用し、かつ軸方向長さを
5〜20mm程度に極めて短くした場合でもテレスコー
ピングを生ぜず、したがって耐久性があり、かつ消費電
力の少ない電気加熱式触媒装置用メタル担体を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電気加熱式触媒
装置用メタル担体は、ハニカム体全体が第1のハニカム
体と第2のハニカム体とからなり、帯状をなす薄い金属
板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した1枚の波板
材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなる複数枚の平
板材とが相互に当接して重なり合いロール状に巻かれて
形成されて多数の網目状通気路を備えたハニカム体をな
し、また複数枚の平板材の中の隣り合う2枚の間に、電
気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板が接合されることな
く配設されて、ハニカム体のロール状に巻き回された層
間を電気的に絶縁し、さらに前記ハニカム体の中心部に
固設された棒状の中心電極を有し、ハニカム体の外周部
に中心電極と逆性の外周電極を有する、ロール状に巻か
れたハニカム体の軸方向の長さである巾が第2のハニカ
ム体の軸方向の長さである巾よりも狭い第1のハニカム
体と、帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の
凹凸を形成した波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板
からなる平板材とが相互に当接して重なり合いロール状
に巻かれて形成されて多数の網目状通気路を備えたハニ
カム体をなし、第1のハニカム体の下流に直列に間隔を
置いて配設された第2のハニカム体とを含む、電気加熱
式触媒装置用メタル担体において、第1のハニカム体の
中心電極の一方の端部が、第2のハニカム体の中心部に
延びて第2のハニカム体に固定されている。
【0013】第1のハニカム体および第2のハニカム体
が、ぞれぞれ外周部を覆う外筒を有し、さらに二つのハ
ニカム体の間を電気的に絶縁するための、少なくとも一
方の外筒を覆う電気絶縁体を有することが好ましい。
【0014】本発明の電気加熱式触媒装置用メタル担体
の製造方法は、帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的
な波形の凹凸を形成した1枚の波板材と、平坦な帯状を
なす薄い金属板からなる複数枚の平板材と、複数枚の平
板材の隣り合う2枚の間に、ろう材を介在させずに挿入
した電気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板とを重ね合わ
せ、さらに、中心部に棒状の中心電極を挿入するための
孔部を備えるように、重ね合わせた板材をロール状に巻
き回して第1のハニカム体を形成し、また、帯状をなす
薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した波
板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなる平板材と
を重ね合わせ、さらに、中心部に中心電極を挿入するた
めの第1のハニカム体の孔部と同径の孔部を備えるよう
に、重ね合わせた板材をロール状に巻き回して第2のハ
ニカム体を形成し、第1と第2のハニカム体をそれぞれ
の外筒に装入し、中心電極を第1のハニカム体の孔部に
挿入し、さらに、中心電極の端部を第2のハニカム体の
孔部に少なくとも5mm挿入して、第1のハニカム体と
第2のハニカム体とを所定の間隔に保持し、次に中心電
極と第1、第2のハニカム体とのろう付けおよび第1、
第2のハニカム体の所定のろう付けを行い、さらに、第
1のハニカム体に外周電極を設ける工程を含んでいる。
【0015】本発明の第2の電気加熱式触媒装置用メタ
ル担体の製造方法は、帯状をなす薄い金属板を折曲げて
連続的な波形の凹凸を形成した1枚の波板材と、平坦な
帯状をなす薄い金属板からなる複数枚の平板材と、複数
枚の平板材の隣り合う2枚の間に、ろう材を介在させず
に挿入した電気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板とを重
ね合わせて第1のハニカム体の板材とし、帯状をなす薄
い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した波板
材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からなる平板材とを
重ね合わせて第2のハニカム体の板材とし、二つの板材
を所定の間隔に保って、板材の一端を棒状の中心電極に
巻付けて第1のハニカム体と第2のハニカム体を形成
し、第1と第2のハニカム体をそれぞれの外筒に装入
し、中心電極と第1、第2のハニカム体とのろう付けお
よび第1、第2のハニカム体の所定のろう付けを行い、
さらに第1のハニカム体に外周電極を設ける工程を含ん
でいる。
【0016】上述の第2の電気加熱式触媒装置用メタル
担体の製造方法の変形として、第1のハニカム体または
第2のハニカム体のいずれか一方を、中心電極に巻付け
て形成し、他方のハニカム体は、中心電極を挿入するた
めの孔部を備えるように巻き回して形成した後、中心電
極の一方の端部に挿入して形成することもできる。
【0017】上述の中心電極が中心軸を含む面で2分割
され、該分割面の間に板材の一端を挟んで巻芯を形成す
ることが好ましい。
【0018】第1のハニカム体および第2のハニカム体
の、少なくとも一方の外筒を電気絶縁体で覆って、両ハ
ニカム体の間を絶縁することが好適である。
【0019】
【作用】平板二重構造の2枚の平板材の間に、絶縁性被
膜層を有する波板を介在させて形成したロール状の第1
のハニカム体の中心電極が、第1のハニカム体の下流に
直列に配設された第2のハニカム体の中心部に固定され
るので、第1のハニカム体がテレスコーピングを起こす
ことはない。したがって、軸方向長さが5〜20mm程
度の短い電気加熱式メタル担体を含む触媒装置用メタル
担体が得られる。
【0020】また、第1のハニカム体および第2のハニ
カム体の外筒の、少なくとも一方を電気絶縁体で覆うこ
とにより、二つのハニカム体の間が電気的に絶縁され
る。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1(A)は本発明の電気加熱式触媒装置用
メタル担体の軸を含む断面略図、図1(B)は電気加熱
式の第1のハニカム体の軸に直角な板材の構成を示す模
式的断面略図である。
【0022】図1(A)において、電気加熱式触媒装置
用メタル担体10は、電気加熱式の第1のハニカム体1
1と、第1のハニカム体11の下流に同軸に所定の間隔
を置いて配設された第2のハニカム体12とで構成され
ている。第1のハニカム体11の中心部には、円形断面
をなす棒状の中心電極13が固設されて、その一方の端
部が第2のハニカム体12の中心部に向かって延びてい
る。ガス流に関して第1のハニカム体11の下流には、
主要なメタル担体をなす第2のハニカム体12が、第1
のハニカム体11と同軸に、所定の間隔を隔てて配設さ
れている。
【0023】第1のハニカム体11は、図1(B)し示
すように、帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波
形の凹凸を形成した1枚の波板材1と、平坦な帯状をな
す薄い金属板からなる2枚の平板材21 ,22 と、2枚
の平板材21 ,22 の間に挟まれ、帯状をなす薄い金属
板を折曲げて連続的な波形の凹凸を形成した電気絶縁性
被膜層を有する絶縁用波板3とが重ねられ、平板材2
1 ,22 と絶縁用波板3との間は接合されることなく、
ロール状に巻かれて形成されている。第1のハニカム体
11の中心部には、断面が円形で細長い棒状の中心電極
13が配設されて波板材1および平板材21 に接合され
ている。第1のハニカム体11のロール状の各層は、絶
縁用波板3によって絶縁されているから、波板材1と平
板材21 ,22 のロールの外周部の端末に接合して外周
電極14を設ければ、中心電極13と外周電極14との
間の板材はロール状の電気抵抗体を形成する。したがっ
て、中心電極13と外周電極14とをそれぞれ不図示の
電源に接続すれば、ハニカム体11は電気加熱式メタル
担体となる。
【0024】第2のハニカム体12は、第1のハニカム
体と同様に、波板材と平板材とを重ねてロール状に巻き
回して形成したハニカム体であるが、必ずしも平板二重
構造である必要はない。また、絶縁用波板は配設されな
いが、絶縁性を有しない波板を平板材の間に挟むことは
可能である。第2のハニカム体12は主要な触媒装置用
メタル担体としての役目を果たすものであるから、第1
のハニカム体11に比べ軸方向長さが長い。
【0025】第1のハニカム体11の中心電極13の一
方の端部は、第2のハニカム体12の中心部分に向かっ
て延びており、第2のハニカム体12の中心部の中に少
なくとも5mm挿入されてろう付けによって固定されて
いる。第2のハニカム体12は、板材間がろう材によっ
て接合されているか、または平板二重構造の場合でも主
要メタル担体としてテレスコーピングを起こさない程度
の充分な軸方向長さを有するので、中心部に挿入された
中心電極13の一方の端部を軸方向に保持することがで
きる。
【0026】したがって、第1のハニカム体11の中心
部分は、第2のハニカム体12によって軸方向に保持さ
れた中心電極13によって軸方向に保持されることとな
るので、軸方向に固定されたのと同様の効果があり、テ
レスコーピングの発生を防いでメタル担体の耐久性が向
上する。
【0027】故に、第1のハニカム体11の軸方向寸法
を極端に短く設計することが可能となるので、同じ消費
電力に対して加熱時間を短縮することができ、また同一
加熱時間に対しては消費電力を少なくすることが可能と
なる。一例として、従来の技術においては製造困難であ
った軸方向長さが5mm〜20mm、消費電力が100
ワット〜300ワットの電気加熱式メタル担体が本発明
によって製造可能となった。
【0028】図2は、本発明による電気加熱式触媒装置
用メタル担体の、第1のハニカム体に使用される中心電
極の種々の形式の実施例を示す、軸を含む断面の略図で
ある。図2(A)は、中心電極131 が第2のハニカム
体12の軸方向長さ一杯に延びる図であり、図2(B)
は、中心電極132 が第1のハニカム体1の全巾より短
く、第2のハニカム体12の全巾より長く配設された図
であり、図2(C)は、中心電極133 が両ハニカム体
の全巾より短く配設された図である。いずれの場合にお
いても、中心電極13はハニカム体11,12の中心部
に対し軸方向に少なくとも5mm挿入されて接合される
ことが必要である。
【0029】図3は、図1に示す本発明による電気加熱
式の第1のハニカム体11と、主要担体としての第2の
ハニカム体12との間を電気的に絶縁するための種々の
方法を示す断面の略図である。ハニカム体11,12に
はそれぞれの外周部を覆う外筒5,6が設けられ、両方
の外筒またはいずれか一方の外筒の外側を電気絶縁体で
覆っている。
【0030】図3(A)に示す実施例は、第1のハニカ
ム体11および第2のハニカム体12の外筒5,6が所
定の間隔を隔てて、一体の電気絶縁体15a で覆われて
絶縁され、さらに一体の円筒16の中に装入されてい
る。図3(B)では、第1のハニカム体11のみが電気
絶縁体15b によって覆われている。この場合には外周
電極14を円筒16と絶縁する必要がある。図3(C)
では、第1のハニカム体11が電気絶縁体15b で覆わ
れ、これを覆う円筒16a と第2のハニカム体12の外
筒6とが接続筒16b によって接続されている。この場
合も外周電極14を円筒16a と絶縁する必要がある。
図3(D)は、第2のハニカム体12のみを電気絶縁体
15c で絶縁し、これを覆う円筒16c と第1のハニカ
ム体11の外筒5とが接続筒16d によって接続されて
いる。
【0031】上述したように、第1のハニカム体11と
第2のハニカム体12とは、電気絶縁体15a ,15
b ,15c によってそれぞれ電気的に絶縁され、かつ円
筒16、接続筒16b ,16d によってそれぞれ所定の
間隔を保って保持されている。したがって、中心電極1
3の一方の端部が第2のハニカム体12の中心部に固定
されれば、第1のハニカム体11の中心部分も中心電極
13によって軸方向の動きが固定されるので、第1のハ
ニカム体11にテレスコーピングを生じることを防止で
きる。
【0032】次に本発明の電気加熱式触媒装置用メタル
担体の製造方法を述べる。図4(A)は、電気加熱式の
第1のハニカム体11と、主要なメタル担体をなす電気
加熱式でない第2のハニカム体12とが、それぞれ別個
に形成された場合を示す斜視図である。
【0033】第1のハニカム体11は、図1(B)に示
すような1枚の波板材1と、2枚の平板材21 ,22
と、平板材21 ,22 の間に挟まれた電気絶縁性被膜層
を有する絶縁用波板3とを重ね合わせて、ロール状に巻
き回して形成する。この際中心部分には、中心電極13
が挿入される孔部11a を設ける。また平板材21 ,2
2 と絶縁用波板3との間にはろう材を施さない。
【0034】第2のハニカム体12は、波板材と平板材
とを重ね合わせ、その間に所定のろう材を挿入してロー
ル状に巻き回して形成する。その際第1のハニカム体1
1と同様に、中心部分に電極13が挿入される孔部12
a を設ける。
【0035】次に第1と第2のハニカム体をそれぞれ外
筒5,6に装入した後、第1のハニカム体11の孔部1
a の中に中心電極13を挿入し、さらに中心電極13
の一方の端部を第2のハニカム体12の孔部12a の中
に少なくとも5mm挿入して、第1のハニカム体11と
第2のハニカム体12との間隔を所定の間隔に保持す
る。
【0036】次に両ハニカム体を炉内で加熱して、中心
電極13と第1、第2のハニカム体をろう付けするとと
もに、第1、第2のハニカム体11,12の各々のろう
付けを行う。
【0037】次に第1のハニカム体11の外周部の波板
材1と平板材21 ,22 の端末に外周電極14を設けれ
ば、図4(B)に示すような電気加熱式触媒装置用メタ
ル担体10が得られる。
【0038】中心電極13の長さと第1、第2のメタル
担体11,12との関係位置は、図2の断面図に示すよ
うに種々に変更することができる。
【0039】第1のハニカム体11と第2のハニカム体
12の間を電気的に絶縁するために、外筒5または6の
少なくとも一方の外側を電気絶縁体で覆う。図5に示す
実施例では、第1と第2のハニカム体11,12の外筒
5,6の外側を一体の電気絶縁体15a で覆い、さらに
その外側を一体の円筒16で覆っている。
【0040】上述の方法によって、第1のハニカム体と
第2のハニカム体とは互いに電気的に絶縁され、かつ所
定の間隔に保持されるので、中心電極の一方の端部が第
2のハニカム体の中心部に固定されれば、第1のハニカ
ム体の中心部分も中心電極によって軸方向に固定され、
したがって第1のハニカム体にテレスコーピングを生じ
ることを防止することができる。
【0041】図6は、本発明の第2の電気式触媒装置用
メタル担体の製造方法を示す斜視略図である。絶縁用波
板を含む第1のハニカム体用の板材21と、主要メタル
担体を形成する第2のハニカム体用の板材22とを所定
の間隔に隔てて並べ、板材の一方の端部に中心電極13
a を配設して両板材の端部を巻き付け、中心電極13 a
によって板材21,22を同時に巻き取って第1および
第2のハニカム体を形成する。第1、第2のハニカム体
をそれぞれ別の外筒に装入した後所定のろう付けを行
い、外周電極を設ければ電気式触媒装置用メタル担体が
得られる。
【0042】中心電極13a は、電極の中心軸を含む面
で2分割されていると板材21,22の一方の端部を巻
き付けるのに好都合である。
【0043】上述の第2の製造方法においては、第1、
第2のハニカム体をそれぞれ別の外筒に装入したが、共
通の一個の外筒に装入した後その外筒を分割してもよ
い。
【0044】さらに図6の実施例において、中心電極1
a によって第1、第2のハニカム体の板材のいずれか
一方の板材のみを巻き付けて1個のハニカム体を形成
し、別に中心電極13a を用いずに形成した他方の板材
によるハニカム体を、中心電極13a に挿入してメタル
担体を形成することもできる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、平板二重
構造を有するハニカム体の2枚の平板材の間に絶縁用波
板を接合することなく配設して巻き回して第1のハニカ
ム体を形成し、その下流に直列に主要な担体をなす第2
のハニカム体を配設し、両ハニカム体の中心部を棒状の
中心電極で互いに固定したため、第1のハニカム体がテ
レスコーピングを生じることなく軸方向長さを5〜20
mmに短縮することができるため、消費電力が100〜
300ワットと極めて少なくかつ耐久性の向上した電気
加熱式触媒装置用メタル担体が得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気加熱式触媒装置用メタル担体の断
面略図で、図1(A)は軸を含む縦断面図、図1(B)
は電気加熱式の第1のハニカム体の板材の構成を示す模
式的断面略図である。
【図2】図1のメタル担体の中心電極の種々の形式を示
す断面略図である。
【図3】図1に示す第1と第2のハニカム体の間を電気
的に絶縁する種々の方法および円筒と接続筒の形式を示
す断面略図である。
【図4】本発明による電気加熱式触媒装置用メタル担体
の製造方法を示す説明図であって、図4(A)は斜視
図、図4(B)は軸を含む断面略図である。
【図5】図4のメタル担体を電気絶縁体と円筒で覆った
断面略図である。
【図6】本発明による第2の電気加熱式触媒装置用メタ
ル担体の製造方法を示す斜視図である。
【図7】従来の技術による電気加熱式触媒装置用メタル
担体の軸を含む断面略図である。
【符号の説明】
1 波板材 21 ,22 平板材 3 絶縁用波板 5,6 外筒 10 電気加熱式触媒装置用メタル担体 11 第1のハニカム体 11a ,12a 孔部 12 第2のハニカム体 13,131 ,132 ,133 ,13a 中心電極 14 外周電極 15a ,15b 15c 電気絶縁体 16,16a ,16c 円筒 16b ,16d 接続筒 21 第1のハニカム体の板材 22 第2のハニカム体の板材 60 電気加熱式メタル担体 61 第1のメタル担体 62 第2のメタル担体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 3/12 F01N 3/20 K F01N 3/20 B01D 53/36 C

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカム体全体が第1のハニカム体と第
    2のハニカム体とからなり、 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を
    形成した1枚の波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板
    からなる複数枚の平板材とが相互に当接して重なり合い
    ロール状に巻かれて形成されて多数の網目状通気路を備
    えたハニカム体をなし、また前記複数枚の平板材の中の
    隣り合う2枚の間に、電気絶縁性被膜層を有する絶縁用
    波板が接合されることなく配設されて、前記ハニカム体
    のロール状に巻き回された層間を電気的に絶縁し、さら
    に前記ハニカム体の中心部に固設された棒状の中心電極
    を有し、前記ハニカム体の外周部に前記中心電極と逆性
    の外周電極を有する、ロール状に巻かれたハニカム体の
    軸方向の長さである巾が前記第2のハニカム体の軸方向
    の長さである巾よりも狭い前記第1のハニカム体と、 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を
    形成した波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からな
    る平板材とが相互に当接して重なり合いロール状に巻か
    れて形成されて多数の網目状通気路を備えたハニカム体
    をなし、前記第1のハニカム体の下流に直列に間隔を置
    いて配設された前記第2のハニカム体とを含む、電気加
    熱式触媒装置用メタル担体において、 前記第1のハニカム体の前記中心電極の一方の端部が、
    前記第2のハニカム体の中心部に延びて該第2のハニカ
    ム体に固定されることを特徴とする、電気加熱式触媒装
    置用メタル担体。
  2. 【請求項2】 前記第1のハニカム体および前記第2の
    ハニカム体が、それぞれ外周部を覆う外筒を有し、さら
    に前記二つのハニカム体の間を電気的に絶縁するため
    の、前記外筒の少なくとも一方を覆う電気絶縁体を有す
    る、請求項1に記載の電気加熱式触媒装置用メタル担
    体。
  3. 【請求項3】 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的
    な波形の凹凸を形成した1枚の波板材と、平坦な帯状を
    なす薄い金属板からなる複数枚の平板材と、該複数枚の
    平板材の隣り合う2枚の間に、ろう材を介在させずに挿
    入した電気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板とを重ね合
    わせ、さらに、 中心部に棒状の中心電極を挿入するための孔部を備える
    ように、前記重ね合わせた板材をロール状に巻き回して
    第1のハニカム体を形成し、また、 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を
    形成した波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からな
    る平板材とを重ね合わせ、さらに、中心部に前記中心電
    極を挿入するための第1のハニカム体の前記孔部と同径
    の孔部を備えるように、前記重ね合わせた板材をロール
    状に巻き回して第2のハニカム体を形成し、 前記第1と第2のハニカム体をそれぞれの外筒に装入
    し、 前記中心電極を前記第1のハニカム体の前記孔部に挿入
    し、さらに、 該中心電極の端部を前記第2のハニカム体の前記孔部に
    少なくとも5mm挿入して、前記第1のハニカム体と前
    記第2のハニカム体とを所定の間隔に保持し、 前記中心電極と前記第1、第2のハニカム体とのろう付
    けおよび前記第1、第2のハニカム体の所定のろう付け
    を行い、 前記第1のハニカム体に外周電極を設ける工程を含む、 電気加熱式触媒装置用メタル担体の製造方法。
  4. 【請求項4】 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的
    な波形の凹凸を形成した1枚の波板材と、平坦な帯状を
    なす薄い金属板からなる複数枚の平板材と、該複数枚の
    平板材の隣り合う2枚の間に、ろう材を介在させずに挿
    入した電気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板とを重ね合
    わせて第1のハニカム体の板材とし、 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を
    形成した波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からな
    る平板材とを重ね合わせて第2のハニカム体の板材と
    し、 前記二つの板材を所定の間隔に保って、該板材の一端を
    棒状の中心電極に巻付けて第1のハニカム体と第2のハ
    ニカム体を形成し、 該第1と第2のハニカム体をそれぞれの外筒に装入し、 前記中心電極と前記第1、第2のハニカム体とのろう付
    けおよび前記第1、第2のハニカム体の所定のろう付け
    を行い、 前記第1のハニカム体に外周電極を設ける工程を含む、 電気加熱式触媒装置用メタル担体の製造方法。
  5. 【請求項5】 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的
    な波形の凹凸を形成した1枚の波板材と、平坦な帯状を
    なす薄い金属板からなる複数枚の平板材と、該複数枚の
    平板材の隣り合う2枚の間に、ろう材を介在させずに挿
    入した電気絶縁性被膜層を有する絶縁用波板とを重ね合
    わせて第1のハニカム体の板材とし、 帯状をなす薄い金属板を折曲げて連続的な波形の凹凸を
    形成した波板材と、平坦な帯状をなす薄い金属板からな
    る平板材とを重ね合わせて第2のハニカム体の板材と
    し、 前記第1のハニカム体または前記第2のハニカム体のい
    ずれか一方を、中心電極に巻きつけて形成し、 他方のハニカム体は、前記中心電極を挿入するための孔
    部を備えるように巻き回して形成した後、前記中心電極
    の一方の端部に挿入して形成し、 該第1と第2のハニカム体をそれぞれ外筒に挿入し、 前記中心電極と前記第1、第2のハニカム体とのろう付
    けおよび前記第1、第2のハニカム体の所定のろう付け
    を行い、 前記第1のハニカム体に外周電極を設ける工程を含む、 電気加熱式触媒装置用メタル担体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記中心電極が中心軸を含む面で2分割
    され、該分割面の間に前記板材の一端を挟んで巻芯を形
    成する、請求項4または5に記載の電気加熱式触媒装置
    用メタル担体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1のハニカム体および第2のハニ
    カム体の外筒の、少なくとも一方を電気絶縁体で覆う、
    請求項4または5に記載の電気加熱式触媒装置用メタル
    担体の製造方法。
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