JPH10130393A - 全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよびその製造方法 - Google Patents

全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよびその製造方法

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JPH10130393A
JPH10130393A JP23816297A JP23816297A JPH10130393A JP H10130393 A JPH10130393 A JP H10130393A JP 23816297 A JP23816297 A JP 23816297A JP 23816297 A JP23816297 A JP 23816297A JP H10130393 A JPH10130393 A JP H10130393A
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Masatoshi Murakami
正敏 村上
Noritoshi Kamoi
徳俊 鴨居
Yoichi Nanba
洋一 南波
Masami Matsuoka
正己 松岡
Yuji Ito
祐司 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い反応性を有し、保存安定性に優れる全側
鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンお
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 主鎖末端が75%以上エンドキャップ基
により置換され、全側鎖がメルカプト基を含有する有機
基であり、数平均分子量が500〜10,000である
全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサ
ン。メルカプト基含有トリアルコキシオキシランを1〜
8倍モルの水と0.005〜0.05倍モルの酸触媒の
存在下で、加水分解、縮重合し、1官能性シリル化剤と
反応させることによって、主鎖末端基をシリル化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全側鎖メルカプト基
含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般式〔−R(R′)SiO3/2−〕で示
される梯子状ポリオルガノシロキサンは通称ラダーシリ
コーンと呼ばれ、その特異な構造と性能が古くから着目
され研究されてきた。中浜らは該ラダーシリコーンの側
鎖(RまたはR′)としてそれまでのメチル基等のアル
キル基やフェニル基等のアリール基以外の側鎖を有する
ラダーシリコーンの合成を試み、側鎖にビニル基やメタ
クリロキシプロピル基をフェニル基と併せ持つラダーシ
リコーンの合成に成功した事を報告している(Polymer
Preprints Japan, 29,73(1980))。
【0003】また、側鎖として先のアルキル基、アリー
ル基、アルケニル基の他にアラルキル基、これらのハロ
ゲン置換誘導体基を有するラダーシリコーンが提案され
ている(例えば特開昭50−111198号、特開平3
−20331号)。さらに、側鎖にメチル基またはフェ
ニル基を含有するラダーシリコーンの主鎖末端にγ−メ
タクリロキシアルキルトリアルコキシシラン(特開昭5
7−12057号)やγ−メタクリロキシアルキルジメ
チルクロルシラン(特開昭59−213728号)を反
応させてレジスト等に使用する光重合性を有するシリコ
ーン化合物、側鎖がメチル基とγ−メタクリロキシ基が
5/1の割合のラダーシリコーン(数平均分子量4,5
00)にω−ジメルカプト変性ジメチルポリシロキサン
を反応させたメルカプト基含有ラダーシリコーン(特開
平5−125192号)、側鎖に不飽和基またはメルカ
プト基を1分子当たり少なくとも1個含有する直鎖状ポ
リシロキサンをグラフトしてなるグラフト変性ラダーシ
リコーン(特開平6−41307号)が提案され、不飽
和基やメルカプト基を12.5〜20mol%含むラダー
シリコーンの合成が報告されている。
【0004】この側鎖としては、不飽和基やメルカプト
基の他に炭素原子数1〜3のアルキル基、置換または非
置換フェニル基から選ばれたものが好ましいとしてお
り、実施例にはメチル基が70mol%以上のラダーシリ
コーンが例示されている。しかしながら、この製造方法
でも実際には側鎖にメルカプト基が導入されないラダー
シリコーンが統計学上数%〜10数%の確率で生成され
ることになり、従来技術では高い反応性を有するラダー
シリコーンを得ることが困難である。
【0005】一方、中浜らの前記の報告の中では、末端
に水酸基、アルコキシル基等を有するポリオルガノシル
セスキオキサンは、末端の水酸基、アルコキシル基など
の官能基の反応性が高く、ゲル化を起こし、合成不可能
であったことが述べられている。
【0006】また高い反応性を付与しようとして、水酸
基を側鎖に有するラダーシリコーンを合成するため、原
料として水酸基含有トリアルコキシシラン、水酸基含有
トリクロルシラン等を用いると、この原料が非常に不安
定であることや、縮重合反応時にアルコール交換反応が
進行しゲル化が起こりやすいことが容易に推察され、安
定性に優れ、かつ、ゲル分のない目的物を合成すること
は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高い
反応性を有し、保存安定性に優れ、水酸基含有不飽和化
合物と反応して容易に側鎖に水酸基を有するポリオルガ
ノシルセスキオキサンを製造できる全側鎖メルカプト基
含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよびその製造方
法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の全側鎖メ
ルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよび
その製造方法である。 (1)主鎖末端基が75%以上エンドキャップ基により
置換され、全側鎖がメルカプト基を含有する有機基であ
り、数平均分子量が500〜10,000であることを
特徴とする全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセ
スキオキサン。 (2)メルカプト基含有トリアルコキシシランを、1〜
8倍モルの水と0.005〜0.05倍モルの酸触媒の
存在下で、加水分解、縮重合し、1官能性シリル化剤と
反応させることによって、主鎖末端基をシリル化するこ
とを特徴とする全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシ
ルセスキオキサンの製造方法。 (3)メルカプト基含有トリアルコキシシランが、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシランからなる群から選ばれる
少なくとも1種である上記(2)記載の全側鎖メルカプ
ト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンの製造方法。
【0009】本発明における全側鎖メルカプト基含有ポ
リオルガノシルセスキオキサンは、下記式〔1〕で示さ
れるシルセスキオキサン単位のm個の繰返し構造を有す
るラダーシリコーンである。
【0010】
【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれメルカプト基を含有す
る有機基、OR3、OR4、OR5、OR6の75%以上は
エンドキャップ基、残りは水酸基またはアルコキシ基を
示す。)
【0011】前記式〔1〕で示されるシルセスキオキサ
ン単位における側鎖R1、R2としては、HSR7−(式
中、R7は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を示
す。)で示されるメルカプト基を含有する有機基があげ
られる。R7で示される2価の炭化水素基としては、好
ましくはエチレン基、トリメチレン基などがあげられ
る。
【0012】式〔1〕で示される全側鎖メルカプト基含
有ポリオルガノシルセスキオキサンは、主鎖末端基OR
3〜OR6が平均75%以上エンドキャップ基により置換
され,残部は水酸基および/またはアルコキシ基となっ
ている。エンドキャップ基としてはシリルオキシ基など
があげられる。アルコキシ基は−OR8(式中、R8は炭
素数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基を示
す。)で示される基があげられる。
【0013】シリル基は下記式〔2〕で示される基があ
げられる。
【化2】 (式中R9、R10、R11は炭素数1〜5の置換または非
置換の炭化水素基を示し、互いに同一でも異なっていて
もよい。)
【0014】主鎖末端基の置換される%は、たとえば1
H、13Cおよび29Si−NMRの各ピークから求めた主
鎖末端基の残存する水酸基およびアルコキシ基の総数を
求めることにより明らかとなる。この置換を平均75%
以上とすることにより、不飽和化合物との反応の際のゲ
ル発生が防止され、保存安定性も有することになる。
【0015】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンの数平均分子量は500〜1
0,000であり、式〔1〕におけるmはこの値に相当
する数である。数平均分子量が500未満のラダー構造
を形成することは困難であり、10,000を越えると
汎用溶剤との相溶性が不足する。数平均分子量の測定
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)
法によりスチレンを標準物質として行われる。
【0016】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンは、原料としてメルカプト基含
有トリアルコキシシランを加水分解し、縮重合して製造
できる。
【0017】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンを製造するのに用いられるメル
カプト基含有トリアルコキシシランとしては、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リクロルシランなどが挙げられる。
【0018】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンは対応する原料のメルカプト基
含有トリアルコキシシランの総モル数に対して1〜8倍
モルの水と、メルカプト基含有トリアルコキシシラン1
モルに対して0.005〜0.05倍モルの酸触媒の存
在下に加水分解して縮重合し、水と塩を除去することに
よって製造することができる。加水分解、縮重合に際し
て水の使用量が1倍モル未満では加水分解が十分に進行
せず、保存安定性が不十分であり、また水の使用量が8
倍モルを越えると、縮重合反応が急速に起こり、ゲル化
が生じやすくなる。
【0019】加水分解、縮重合に際して使用する酸触媒
の量は、原料メルカプト基含有トリアルコキシシランの
総モルに対して0.005〜0.05倍モルである。酸
触媒の使用量が0.005倍モル未満では、加水分解、
縮重合が極めて遅くなり効率的でなく、保存安定性も不
十分である。また酸触媒の使用量が0.05モルを越え
ると、不規則な三次元的縮重合反応が起こって、本発明
の目的とするような規則性の高いラダー構造が得られな
いばかりでなく、ゲル化を生じる。本発明において使用
される酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、酢酸、蟻酸な
どがあげられる。
【0020】反応条件については特に限定しないが、一
般的に反応温度は、通常0〜100℃であり、反応時間
は1〜24時間程度である。反応を効率よく行い、ま
た、ラダー構造の規則性を高めるために、最初の加水分
解反応を0〜20℃のような比較的低温で0.5〜1.
0時間行ってから、引き続き昇温し、50〜100℃好
ましくは60〜75℃で1〜10時間反応させることが
望ましい。
【0021】縮重合反応の停止は、反応溶液をアルカリ
を用いて中和することにより行い、その際に生じる塩
は、濾過あるいは水洗等により除去する。場合によって
は脱塩に先立ち、完全に水分を除去することが必要であ
り、その際には水と共沸性を有する溶媒、例えば酢酸ブ
チル、アルコールやトルエン等を添加して、蒸留操作を
行ってもよい。本発明において使用されるアルカリの例
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、n−ブ
チルアミン、トリエチルアミンなどがあげられる。
【0022】上記のようにして得られた原料全側鎖メル
カプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサン中の主鎖
末端の水酸基および/またはアルコキシ基を1官能性シ
リル化剤によってシリル化反応を行うことにより、主鎖
末端基の平均75%以上をエンドキャップ基に置換す
る。
【0023】主鎖末端のエンドキャップ基への置換が平
均75%未満では、全側鎖メルカプト基含有ポリオルガ
ノシルセスキオキサンの貯蔵時に保存安定性に乏しく、
ゲル化を生じやすい。またこの全側鎖メルカプト基含有
ポリオルガノシルセスキオキサンと水酸基含有不飽和化
合物と反応させて水酸基含有ポリオルガノシルセスキオ
キサンを製造する際、ゲル化しやすく、得られた水酸基
含有ポリオルガノシルセスキオキサンの保存安定性にも
欠けるようになり、実用上不都合が生じる。
【0024】原料の全側鎖メルカプト基含有ポリオルガ
ノシルセスキオキサンの末端シリル化は、原料の全側鎖
メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンの溶
液にシリル化剤を添加することによって行うことができ
る。シリル化剤としては、ハロシランを含まずかつ加水
分解に要した過剰の水の影響を受けにくいもの、あるい
はそれ自身が酸性雰囲気下で加水分解されてシリル化剤
になるものでもよい。
【0025】シリル化剤としては次のような化合物を例
示することができる。トリメチルシラノール、ヘキサメ
チルジシロキサン、クロルメチルジメチルエトキシシラ
ン、アセチルトリフェニルシラン、エトキシトリフェニ
ルシラン、トリフェニルシラノール、トリエチルシラノ
ール、トリプロピルシラノール、トリブチルシラノー
ル、ヘキサエチルジシクロヘキサン、トリメチルメトキ
シシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメト
キシシラン、トリエチルエトキシシランなど。
【0026】本発明の好ましい態様において、トリメチ
ルシリル化は、原料の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンにトリメチルシラノールを反応
させることによって行なうことができる。原料の全側鎖
メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンにヘ
キサメチルジシロキサンをシリル化剤として、酸性下で
反応させることも効果的である。この場合の反応条件
は、ヘキサメチルジシロキサンは計算量より少し過剰量
使用し、溶媒としてはエタノールなどを少量使用し、反
応温度は50〜100℃、反応時間は1〜8時間である
が、これらの反応条件はトリメチルシリル化度や溶媒の
種類などによって変わりうる。
【0027】本発明の好ましい態様としては、メルカプ
ト基含有トリアルコキシシランを加水分解、縮重合原料
の全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキ
サンを製造する際に副生するアルコール(好ましくはメ
タノール、エタノールまたはこれらの混合物)を主鎖末
端の水酸基及び/またはアルコキシ基をエンドキャップ
基に置換する工程の溶媒として使用する。
【0028】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオル
ガノシルセスキオキサンは、水酸基含有不飽和化合物と
反応させることにより、被覆剤として有用な水酸基含有
ポリオルガノシルセスキオキサンの原料として利用する
ことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の全側鎖メルカプト基含有ポリオ
ルガノシルセスキオキサンは、全側鎖のメルカプト基に
より水酸基含有不飽和化合物等に対する高い反応性を有
し、しかも主鎖末端基の75%以上のエンドキャップ基
により保存安定性に優れた全側鎖メルカプト基含有ポリ
オルガノシルセスキオキサンが得られる。また本発明の
製造方法によれば、上記全側鎖メルカプト基含有ポリオ
ルガノシルセスキオキサンをゲルを発生することなく、
保存安定性を付与して、効率よく製造することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例、比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。なお、例中の各物性値は下記の方法に
従って測定した。 数平分子量;GPC法 密着性;JIS K5400に準じた碁盤目法(枡目数
100)
【0031】実施例1 全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサ
ンを次のように製造した。温度計、攪拌装置、還流冷却
器及び窒素導入管を取付けた500ミリリットルのフラ
スコに窒素気流下でγ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン196.34g(1,000mmol)、水54.
06g(3,000mmol)を仕込み、混合物を5℃まで
冷却した。3.6%の塩酸水溶液10.13g(10mm
ol)を30分かけて混合物に滴下した後、混合物を10
℃に60分間保った。反応容器の温度を水浴で調節し
て、混合物の反応温度を70℃に保った。加水分解、縮
重合反応を窒素気流下に3時間行い、次にヘキサメチル
ジシロキサン65g(400mmol)を添加してシリル化
反応を3時間行った。得られた反応液を40℃まで冷却
した。反応溶液を水酸化カリウム水溶液で中和し、混合
物を室温に一晩保持した。2層に分離した溶液の下層を
採取し、酢酸ブチルを添加して、混合物を200mmHg、
40℃で蒸留し、240gの溶媒を除去した。得られた
溶液に200gの酢酸ブチルを添加した後、1時間攪拌
した。0.8ミクロンのフィルターで濾過し、無色透明
の溶液900gを得た。全側鎖メルカプト基含有ポリオ
ルガノシルセスキオキサンの数平均分子量は1,20
0、1H、13Cおよび29Si−NMRの各ピークから求
めた主鎖末端基の水酸基およびアルコキシ基の総数は、
主鎖末端基の21%であった。また保存安定性に優れ、
濾過してもゲル化しなかった。
【0032】上記により得られた全側鎖メルカプト基含
有ポリオルガノシルセスキオキサンは前記式〔1〕にお
けるR1、R2がγ−メルカプトプロピル基、OR3〜O
6の18%がメトキシ基、82%がトリメチルシリル
オキシ基、mが3.6のラダーシリコーンであることが
確認された。その1H−NMR(CDCl3)のスペクト
ルを図1に示す。
【0033】比較例1 加水分解、縮重合時の水の量を14.42g(800mm
ol)と少なくした他は、実施例1と同様にして全側鎖メ
ルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンを製造
した。全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキ
オキサンの数平均分子量は900であり、1H、13Cお
よび29Si−NMRの各ピークから求めた主鎖末端基の
水酸基およびアルコキシ基の総数は、主鎖末端基の60
モル%であったが、安定性が悪く、3日後にゲル化し
た。
【0034】比較例2 加水分解、縮重合時の塩酸水溶液の量を0.5g(0.
5mmol)と少なくした他は、実施例1と同様にして全側
鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンを
製造した。得られた全側鎖メルカプト基含有ポリオルガ
ノシルセスキオキサンの数平均分子量は700であり、
1H、13Cおよび29Si−NMRの各ピークから求めた
主鎖末端基の水酸基およびアルコキシ基の総数は、主鎖
末端基の52モル%であったが、安定性が悪く、2日後
にゲル化した。
【0035】比較例3 原料に3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランを用
いた他は実施例1と同様にして、全側鎖水酸基含有ポリ
オルガノシルセスキオキサンを製造を試みた。しかしこ
の反応物は加水分解、縮重合反応中にゲル化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における1H−NMRスペクトルであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 正己 千葉県千葉市緑区大町台一丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 伊藤 祐司 千葉県千葉市緑区大町台一丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖末端基が75%以上エンドキャップ
    基により置換され、全側鎖がメルカプト基を含有する有
    機基であり、数平均分子量が500〜10,000であ
    ることを特徴とする全側鎖メルカプト基含有ポリオルガ
    ノシルセスキオキサン。
  2. 【請求項2】 メルカプト基含有トリアルコキシシラン
    を、1〜8倍モルの水と0.005〜0.05倍モルの
    酸触媒の存在下で、加水分解、縮重合し、1官能性シリ
    ル化剤と反応させることによって、主鎖末端基をシリル
    化することを特徴とする全側鎖メルカプト基含有ポリオ
    ルガノシルセスキオキサンの製造方法。
  3. 【請求項3】 メルカプト基含有トリアルコキシシラン
    が、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
    メルカプトプロピルトリエトキシシランからなる群から
    選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の全側鎖メ
    ルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンの製造
    方法。
JP23816297A 1996-09-03 1997-09-03 全側鎖メルカプト基含有ポリオルガノシルセスキオキサンおよびその製造方法 Pending JPH10130393A (ja)

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