JPH10130302A - 新規多糖誘導体、その製造方法及びそれを含有する化粧料 - Google Patents

新規多糖誘導体、その製造方法及びそれを含有する化粧料

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JPH10130302A
JPH10130302A JP28375696A JP28375696A JPH10130302A JP H10130302 A JPH10130302 A JP H10130302A JP 28375696 A JP28375696 A JP 28375696A JP 28375696 A JP28375696 A JP 28375696A JP H10130302 A JPH10130302 A JP H10130302A
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Takeshi Ihara
毅 井原
Tomohito Kitsuki
智人 木附
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 多糖類又はその誘導体のOHのHの一部
又は全てが、基(1)及び(2) 【化1】 〔B1は単結合又はOHが置換してもよいC1〜6のア
ルキレン基を、AはO又はCOを、Rfは一部の又は全
てのHがFで置換されたC1〜22のアルキル基を、nは
0又は1を示し、B2はOHが置換してもよいC1〜6
のアルキレン基を、R1、R2及びR3はOHが置換して
もよいC1〜3のアルキル基を、X-はOH -、ハロゲン
イオン又は有機酸イオンを示す〕で置換されている新規
多糖誘導体、その製法及びそれを含有する化粧料。 【効果】 少量で優れた増粘効果を示し、かつ塩類、界
面活性剤等の共存や温度による粘度変化が少なく、しか
も優れた乳化安定性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な多糖誘導
体、更に詳しくは、水溶液としたとき透明性に優れ、し
かも界面活性剤存在下においても低濃度で優れた増粘性
を示し、金属塩の共存や温度の変化による水溶液粘度の
変化が少なく、更に極めて良好な乳化安定性を示す新規
多糖誘導体、その製造方法及び当該多糖誘導体を含有す
る化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧品、トイレタリー製品、外用医薬
品、水溶性塗料等の重要な構成成分の一つとして、種々
のセルロースエーテル類が、増粘剤、ゲル化剤、賦形
剤、エマルジョン安定剤、凝集剤として広く利用されて
いる。このようなセルロースエーテルとしては、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセル
ロース等の水溶性非イオン性セルロースエーテル、カル
ボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース、カチ
オン化ヒドロキシエチルセルロース等のイオン性セルロ
ースエーテルなどが市販され、用いられている。
【0003】これらセルロースエーテル類は、カーボポ
ール等のポリアクリル酸系の増粘剤に比べて無機金属塩
類、有機金属塩類共存系での水溶液の粘度安定性には比
較的優れてはいるものの、同一水溶液濃度での増粘性が
低く、特に化粧品やトイレタリー製品などの増粘剤ある
いはエマルジョン安定剤として利用する場合、セルロー
スエーテル類の特性を十分に発揮させるためには使用量
を多くする必要があった。しかし、セルロースエーテル
類を多量に配合すると、べたつき、皮膜感等の感触面で
の問題が生じ、しかも、温度変化に伴う変化が大きく、
安定な製品形態を維持しづらいという欠点があった。
【0004】これに対し、例えば特開昭55-110103号公
報、特開昭56-801号公報等には、非イオン性水溶性セル
ロースエーテルの一部に炭素数8〜24の長鎖アルキル基
を導入した疎水化非イオン性セルロース誘導体が、少な
い混和量で比較的高い増粘性を示すことが開示されてい
る。また特開平3-12401号公報、特開平3-141210号公
報、特開平3-141214号公報、特開平3-218316号公報等に
見られるように、これらのアルキル置換セルロース誘導
体を外用医薬品、化粧品等に応用しようとする試みがな
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらアルキ
ル置換セルロース誘導体は、上記セルロースエーテル類
に比べて優れた増粘性を示すものの、水溶性に乏しく製
品に配合する際、均一に溶解させるのに長時間を要した
り、あるいは経日的な粘度安定性が悪いなどの問題があ
った。
【0006】従って、これらセルロースエーテル類やア
ルキル置換セルロース誘導体はいずれも、化粧品及びト
イレタリー製品に用いられる理想的な増粘剤として要求
される性能、すなわち容易に溶解し、増粘効果に優れる
こと、金属塩、界面活性剤、油剤その他の添加物の共存
や、温度、pHの変化による粘度への影響が少なく、経日
粘度変化が少ないこと、べたつき等が少なく使用感に優
れること、微生物抵抗性に優れることなどの全てを十分
に満たすものではなかった。
【0007】従って、本発明は、上記各性能を十分に満
たす増粘剤及びその製造方法、並びに当該増粘剤それを
含有する化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、多糖類のヒドロキシ
ル基の水素原子が、特定の疎水性基及び親水性基で置換
された新規多糖誘導体が、水溶性に優れるとともにその
水溶液が極めて低濃度で高い増粘性を示し、しかも無機
金属塩、有機金属塩、界面活性剤、油剤等の添加物、p
H、温度などの影響を受けにくく安定な増粘性を示し、
かつ優れた乳化安定化作用を示し、更に化粧料やトイレ
タリー製品に使用した場合、良好な使用感を有すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、多糖類又はその誘導体
のヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、次の基
(1)及び(2)
【0010】
【化3】
【0011】〔(1)式中、B1は単結合又はヒドロキシル
基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分
岐のアルキレン基を示し、Aは酸素原子又はカルボニル
基を示し、Rfは一部の又は全ての水素原子がフッ素原
子で置換されている炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアル
キル基を示し、nは0又は1を示す。(2)式中、B2はヒ
ドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖
もしくは分岐のアルキレン基を示し、R1、R2及びR3
は同一又は異なってヒドロキシル基が置換していてもよ
い炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X
-はヒドロキシイオン、ハロゲンイオン又は有機酸イオ
ンを示す。〕で置換されていることを特徴とする新規多
糖誘導体、その製造方法及び当該新規多糖誘導体を含有
する化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の新規多糖誘導体は、多糖
類又はその誘導体としてセルロース類を用いた場合を例
に挙げれば、次のような一般式で例示される。
【0013】
【化4】
【0014】〔式中、Rは同一又は異なって、(A):水
素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基等、(B):疎水性置換基(1)、及び
(C):親水性置換基(2)から選ばれる基を示し、Qは同一
又は異なって、炭素数2〜4のアルキレン基を示し、
a、b及びcは、同一又は異なって0〜10の数を示す。
QO基、R基、a、b及びcは、繰り返し単位内で又は
繰り返し単位間で同一でも異なってもよい。〕
【0015】本発明の新規多糖誘導体においては、上記
一般式で表される構成単糖残基におけるRとして、置換
基(1)及び(2)を含むが、同一の構成単糖残基中に必ず置
換基(1)及び(2)が存在しければならないという意味では
なく、一分子全体として見た場合に、置換基(1)及び(2)
が導入されていればよい。残りのRは上記のとおり、水
素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基等である。
【0016】疎水性置換基(1)におけるB1で示される基
のうち、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1
〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、1-メチル
トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、3-メ
チルテトラメチレン、1,1-ジメチルトリメチレン、ヘキ
サメチレン、2-ヒドロキシトリメチレン、2-ヒドロキシ
テトラメチレン、3-ヒドロキシトリメチレン、1-ヒドロ
キシメチルエチレン等が挙げられる。好ましいB1とし
ては、単結合、エチレン、プロピレン、トリメチレン、
2-ヒドロキシトリメチレン、1-ヒドロキシメチルエチレ
ン等が挙げられる。
【0017】疎水性置換基(1)におけるRfで示される一
部の又は全ての水素原子がフッ素原子で置換されている
炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基としては、そ
のフッ素原子の置換数は1〜全置換のいずれでもよい
が、界面活性剤、油剤等の添加物の共存下での安定な増
粘性や使用時の優れた感触といった本発明多糖誘導体の
長所を明瞭に発現させる観点からは、フッ素原子の置換
度はアルキル基中の置換し得る全ての水素原子の20〜10
0%であることが好ましく、またフッ素原子の置換位置
の分布は、より分子表面に近い鎖の末端に位置している
ことが好ましい。より好ましいRfの例としては、全て
の水素原子もしくは1個を除き全ての水素原子がフッ素
原子で置換されているアルキル基、又はそのような基が
置換したメチル基もしくはエチル基が挙げられる。具体
的には、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル
基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、1,1,2,2-
テトラフルオロエチル基、4H-オクタフルオロブチル
基、6H-ドデカフルオロヘキシル基、8H-ヘキサデカフル
オロオクチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフル
オロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカ
フルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基、
ヘプタデカフルオロオクチル基、ノナデカフルオロノニ
ル基、ヘンエイコサフルオロデシル基、トリコサフルオ
ロウンデシル基、ペンタコサフルオロドデシル基、ウン
デカフルオロ-3-メチルブチル基、ペンタデカフルオロ-
5-メチルヘキシル基、ノナデカフルオロ-7-メチルオク
チル基、トリコサフルオロ-9-メチルデシル基、ヘプタ
コサフルオロトリデシル基、ヘントリアコンタフルオロ
ペンタデシル基、トリトリアコンタフルオロヘキサデシ
ル基、ペンタトリアコンタフルオロヘプタデシル基、ヘ
プタトリアコンタフルオロオクタデシル基等、又はこれ
らの基が置換したメチル基もしくはエチル基が挙げられ
る。これらのうち、トリデカフルオロヘキシル基、ペン
タデカフルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチ
ル基、ノナデカフルオロノニル基、ヘンエイコサフルオ
ロデシル基、トリコサフルオロウンデシル基、ペンタコ
サフルオロドデシル基等の炭素数6〜12のパーフルオロ
アルキル基、又はこれらが置換したメチル基もしくはエ
チル基が特に好ましい。
【0018】疎水性置換基(1)において、Aは酸素原子
又はカルボニル基を示すが酸素原子が好ましく、nは0
又は1を示すが1が好ましい。
【0019】これら疎水性置換基(1)は、多糖分子に直
接結合しているヒドロキシル基の水素原子のみならず、
多糖分子に結合しているヒドロキシエチル基やヒドロキ
シプロピル基のヒドロキシル基の水素原子と置換しても
よい。これら疎水性置換基(1)による置換度は、構成単
糖残基当たり0.001〜1.0、特に0.002〜0.5の範囲が好ま
しい。
【0020】親水性置換基(2)におけるB2で示されるヒ
ドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖
もしくは分岐のアルキレン基としては、メチレン、エチ
レン、プロピレン、トリメチレン、1-メチルトリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン、3-メチルテトラ
メチレン、1,1-ジメチルトリメチレン、ヘキサメチレ
ン、2-ヒドロキシトリメチレン、2-ヒドロキシテトラメ
チレン、3-ヒドロキシトリメチレン、1-ヒドロキシメチ
ルエチレン等が挙げられ、中でも炭素数2又は3のも
の、具体的にはエチレン、プロピレン、トリメチレン、
2-ヒドロキシトリメチレン、1-ヒドロキシメチルエチレ
ン等が好ましい。
【0021】親水性置換基(2)におけるR1、R2及びR3
で表されるヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数
1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、2-ヒドロキシエチル基等が
挙げられ、中でもメチル基及びエチル基が好ましい。
【0022】親水性置換基(2)におけるX-で表されるハ
ロゲンイオンとしては塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素
イオン等が、有機酸イオンとしては、CH3COO-、C
3CH2COO-、CH3(CH2)2COO-等が挙げられ
る。X-としては、ヒドロキシイオン、塩素イオン及び
臭素イオンが好ましい。
【0023】これら親水性置換基(2)は、多糖分子に直
接結合しているヒドロキシル基の水素原子のみならず、
多糖分子に結合しているヒドロキシエチル基やヒドロキ
シプロピル基のヒドロキシル基の水素原子と置換しても
よい。これら親水性置換基(2)による置換度は、構成単
糖残基当たり0.01〜2.0、更に0.02〜1.5、特に0.1〜0.6
の範囲が好ましい。
【0024】本発明の新規多糖誘導体の好適な例として
は、疎水性置換基(1)のB1がヒドロキシル基が置換した
炭素数3のアルキレン基、Aが酸素原子、nが1であ
り、親水性置換基(2)のB2がヒドロキシル基が置換した
炭素数3のアルキレン基であるものが挙げられる。
【0025】本発明の新規多糖誘導体は、例えば多糖類
又はその誘導体を、次の一般式(3)で表される化合物及
び次の一般式(4)で表される化合物と反応させることに
より製造できる。
【0026】
【化5】
【0027】〔(3)式中、A、Rf及びnは前記と同じ意
味を示し、D1はハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素
数3〜6のエポキシ化アルキル基、又はヒドロキシル基
が置換していてもよくかつハロゲン原子が置換した炭素
数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を示す。(4)
式中、R1、R2、R3及びX-は前記と同じ意味を示し、
2は炭素数3〜6のエポキシ化アルキル基、又はヒド
ロキシル基が置換していてもよくかつハロゲン原子が置
換した炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を
示す。〕
【0028】多糖類又はその誘導体と、化合物(3)との
反応(疎水性置換基(1)の導入)、化合物(4)との反応
(親水性置換基(2)の導入)は、いずれを先に行っても
よく、また精製する必要がない場合には同時に行うこと
もできるが、化合物(3)→化合物(4)の順で反応させるの
が好ましい。
【0029】本発明に用いられる多糖類又はその誘導体
としては、セルロース、グアーガム、スターチ、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシエチルグアーガム、
ヒドロキシエチルスターチ、メチルセルロース、メチル
グアーガム、メチルスターチ、エチルセルロース、エチ
ルグアーガム、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシ
プロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシエ
チルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム、ヒドロキ
シプロピルメチルスターチ、プルラン等が挙げられ、な
かでもセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースが好ましい。また、これらの多糖類のメチル
基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピ
ル基等の置換基は、単一の置換基で置換されたものでも
よいし、複数の置換基で置換されたものでもよく、その
構成単糖残基当たりの置換度は0.1〜10、特に0.5〜5が
好ましい。また、これら多糖類又はその誘導体の重量平
均分子量は、1万〜1000万、特に10万〜500万の範囲の
ものが好ましい。
【0030】以下、疎水化反応(疎水性置換基(1)の導
入)、及び親水化反応(親水性置換基(2)の導入)に分
けて説明する。
【0031】〈疎水性置換基(1)の導入〉多糖類又はそ
の誘導体への疎水性置換基(1)の導入は、例えば、多糖
類又はその誘導体(既に親水性置換基(2)の導入を経た
ものであってもよい。)を必要に応じ適当な溶媒に溶解
又は分散させ、好ましくはアルカリの存在下、疎水化剤
である前記化合物(3)と反応させることにより行われ
る。
【0032】一般式(3)におけるD1で示される基のう
ち、ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子等が挙げられ、炭素数3〜6のエポキシ化アルキル
基としては2,3-エポキシプロピル基、3,4-エポキシブチ
ル基、4,5-エポキシペンチル基、5,6-エポキシヘキシル
基等が挙げられ、ヒドロキシル基が置換していてもよく
かつハロゲン原子が置換した炭素数1〜6の直鎖もしく
は分岐のアルキル基としては2-クロロエチル基、3-クロ
ロプロピル基、4-クロロブチル基、6-クロロヘキシル
基、2-ブロモエチル基、2-ヒドロキシ-3-クロロプロピ
ル基、1-ヒドロキシメチル-2-クロロエチル基等が挙げ
られる。D1のうち好ましいものとしては、塩素原子、
ヨウ素原子、2,3-エポキシプロピル基、2-クロロエチル
基、3-クロロプロピル基、2-ヒドロキシ-3-クロロプロ
ピル基等が挙げられる。これら化合物(3)は、単独で又
は2種以上を組み合わせて使用することができる。化合
物(3)の使用量は、多糖類又はその誘導体に対する疎水
性置換基(1)の所望する導入量によって適宜調整するこ
とができるが、通常、多糖類又はその誘導体の構成単糖
残基当たり、0.01〜10当量、特に0.02〜1当量の範囲が
好ましい。
【0033】本反応は、必要に応じてアルカリ存在下で
行うのが好ましく、かかるアルカリとしては特に限定さ
れないが、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩等、ピリジン、トリエチルアミン
等の三級アミンなどが挙げられ、なかでも水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム等が好ましい。アルカリの使用量は、用いる化
合物(3)に対して0.01〜10モル倍量、特に0.1〜5モル倍
量の範囲が良好な結果を与え、好ましい。
【0034】溶媒としては、極性溶媒、例えばイソプロ
ピルアルコール、tert-ブチルアルコール等の低級アル
コール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。多糖類又
はその誘導体を膨潤させて疎水化剤との反応性を高める
目的で、上記溶媒に対し、1〜50重量%、更に好ましく
は2〜30重量%の水を加えた混合溶媒を用いて反応を行
ってもよい。
【0035】反応温度は0〜200℃、特に30〜100℃の範
囲が好ましく、また反応時間は1〜24時間、特に2〜12
時間が好ましい。反応終了後は、酸を用いてアルカリを
中和する。酸としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機
酸、酢酸等の有機酸を用いることができる。
【0036】このようにして疎水性置換基(1)を導入し
た多糖類を続いて親水性置換基(2)の導入反応に用いる
場合には、ろ過などにより分別して、そのまま使用する
こともできるが、必要に応じて、熱水、含水イソプロピ
ルアルコール、含水アセトン溶媒等で洗浄して未反応の
化合物(3)や中和等により副生した塩類を除去して使用
することもできる。なお、既に本反応の前に親水性置換
基(2)の導入を行っている場合は、ろ過などによる分別
後、必要に応じて洗浄、中和等を行った後、乾燥して本
発明の新規多糖誘導体を得ることができる。
【0037】〈親水性置換基(2)の導入〉多糖類又はそ
の誘導体への親水性置換基(2)の導入は、例えば、多糖
類又はその誘導体(既に疎水性置換基(1)の導入を経た
ものであってもよい。)を必要に応じ適当な溶媒に溶解
又は分散させ、好ましくはアルカリの存在下、親水化剤
である前記化合物(4)と反応させることにより行われ
る。
【0038】一般式(4)におけるD2で示される基のう
ち、炭素数3〜6のエポキシ化アルキル基としては2,3-
エポキシプロピル基、3,4-エポキシブチル基、4,5-エポ
キシペンチル基、5,6-エポキシヘキシル基等が挙げら
れ、ヒドロキシル基が置換していてもよくかつハロゲン
原子が置換した炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアル
キル基としては2-クロロエチル基、3-クロロプロピル
基、4-クロロブチル基、6-クロロヘキシル基、2-ブロモ
エチル基、2-ヒドロキシ-3-クロロプロピル基、1-ヒド
ロキシメチル-2-クロロエチル基等が挙げられる。D2
うち好ましいものとしては、2,3-エポキシプロピル基、
2-クロロエチル基、3-クロロプロピル基、2-ヒドロキシ
-3-クロロプロピル基等が挙げられる。これら化合物(4)
は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することが
できる。化合物(4)の使用量は、多糖類又はその誘導体
に対する親水性置換基(2)の所望する導入量によって適
宜調整することができるが、通常、多糖類又はその誘導
体の構成単糖残基当たり、0.01〜10当量、特に0.05〜5
当量の範囲が好ましい。
【0039】本反応は、必要に応じてアルカリ存在下で
行うのが好ましく、かかるアルカリとしては特に限定さ
れないが、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩等が挙げられ、なかでも水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム等が好ましい。アルカリの使用量は、用い
る化合物(4)に対して1.0〜3.0モル倍量、特に1.05〜1.5
モル倍量の範囲が良好な結果を与え、好ましい。
【0040】溶媒としては、低級アルコール、例えばイ
ソプロピルアルコール、tert-ブチルアルコール等が挙
げられる。また、多糖類又はその誘導体と化合物(4)と
の反応性を高める目的で、低級アルコールに対し、0.1
〜100重量%、更に好ましくは1〜50重量%の水を加え
た混合溶媒を用いて反応を行ってもよい。
【0041】反応温度は0〜150℃、特に30〜100℃の範
囲が好ましい。反応終了後は、酸を用いてアルカリを中
和する。酸としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、
酢酸等の有機酸を用いることができる。
【0042】このようにして親水性置換基(2)を導入し
た多糖類を続いて疎水性置換基(1)の導入反応に用いる
場合には、ろ過などにより分別して、そのまま使用する
こともできるが、必要に応じて、熱水、含水イソプロピ
ルアルコール、含水アセトン溶媒等で洗浄して未反応の
化合物(4)や中和等により副生した塩類を除去して使用
することもできる。なお、既に本反応の前に疎水性置換
基(1)の導入を行っている場合は、ろ過などによる分別
後、必要に応じて洗浄、中和等を行った後、乾燥して本
発明の新規多糖誘導体を得ることができる。
【0043】本発明の新規多糖誘導体を化粧料に使用す
る場合、その配合量は特に限定されないが、0.01〜10重
量%、特に0.05〜3重量%が好ましい。
【0044】本発明の新規多糖誘導体を皮膚化粧料に使
用する場合は、皮膚化粧料成分として一般に使用されて
いる界面活性剤、油分、保湿剤、皮膜形成剤、油ゲル化
剤、金属酸化物、有機紫外線吸収剤、無機金属塩類、有
機金属塩類、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防
腐剤、他の増粘剤、薬効成分、色素、香料等の成分と任
意に組み合わせて配合することにより、種々の形態、例
えば、油/水、水/油型乳化化粧料、クリーム、化粧乳
液、化粧水、油性化粧水、口紅、ファンデーション、皮
膚洗浄剤などとすることができる。
【0045】本発明の新規多糖誘導体を毛髪化粧料に使
用する場合は、毛髪化粧料成分として一般に使用されて
いる界面活性剤、他の増粘剤、油ゲル化剤、金属酸化
物、有機紫外線吸収剤、無機金属塩類、有機金属塩類、
パール化剤、酸化防止剤、防腐剤、薬効成分、色素、香
料等の成分と任意に組み合わせて配合することができ
る。また、毛髪の感触を向上させるために、カチオン化
セルロース等のカチオン性ポリマーや、ジメチルポリシ
ロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シ
リコーン等のシリコーン誘導体を配合することもでき
る。毛髪化粧料の剤型は特に限定されず、用途に応じ
て、エマルジョン、サスペンジョン、ゲル、透明溶液、
エアゾール等の各種剤型の毛髪化粧料一般、すなわちプ
レシャンプー剤、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリー
トメント、ヘアコンディショナー、コンディショニング
ブロー剤等とすることができる。
【0046】本発明の化粧料は、優れた使用感及び粘度
安定性を示すものであるが、金属酸化物、無機金属塩
類、有機金属塩類等と併用した場合、特に良好な使用感
及び粘度安定性を得ることができる。また、有機紫外線
吸収剤を配合することにより、使用感及び粘度安定性に
優れたサンケア化粧品等とすることができる。また、金
属酸化物と有機紫外線吸収剤とを併用することにより、
更に紫外線防止効果を高めることができる。
【0047】金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等が挙げ
られ、シリカ処理、アルミナ処理、シリカ・アルミナ処
理、金属石鹸処理、脂肪酸処理、アミノ酸処理、シリコ
ーン処理、アルキルリン酸処理、フッ素処理等を施した
ものであってもよい。また、これらの2種以上、又はこ
れらと他の有機粉体や無機粉体とを複合化したものでも
よい。これらの金属酸化物の粒径、形状等は特に限定さ
れず、単独で又は2種以上を組み合わせて配合すること
ができる。これらの金属酸化物の配合量は、0.001〜50
重量%、特に0.005〜30重量%が好ましい。
【0048】無機金属塩類、有機金属塩類としては、化
粧料に用いられる全ての1価金属塩、2価金属塩及び3
価金属塩が含まれ、具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化
ナトリウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムカ
リウム、塩化アルミニウム、塩化第2鉄、パラフェノー
ルスルホン酸亜鉛及び乳酸、酒石酸、コハク酸、クエン
酸等の有機酸の1価金属塩、2価金属塩、3価金属塩等
が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わ
せて使用することができ、その配合量は、0.001〜30重
量%、特に0.005〜20重量が好ましい。
【0049】また、その他の増粘剤としては、キサンタ
ンガム、ヒアルロン酸、ポリアンテス属(Polianthes
L.)に属する植物のカルス由来の酸性ヘテロ多糖等の多
糖類及びその誘導体が挙げられ、皮膜形成剤としては、
ポリビニルアルコール、可溶性コラーゲン、分子量2万
〜400万のポリエチレングリコール等が挙げられ、油ゲ
ル化剤としては、デキストリン脂肪酸エステル等が挙げ
られる。
【0050】また、薬効成分としては、ハマメリス、ボ
タン、カミツレ、カモミラ等の植物エキス類;グリシ
ン、セリン等のアミノ酸及びその誘導体;オリゴペプチ
ド;特開平6-223023号公報記載のグアニジン誘導体;グ
リチルリチン及びその塩、グリチルレチン及びその塩、
アラントイン、イプシロンアミノカプロン酸及びその塩
等の抗炎症剤;α-カロチン、β-カロチン、アスコルビ
ン酸、トコフェロール等のビタミン類;タンニン類、フ
ラボノイド類等の抗酸化剤;6-ヒドロキシヘキサン酸、
8-ヒドロキシウンデカン酸、9-ヒドロキシウンデカン
酸、10-ヒドロキシウンデカン酸、11-ヒドロキシウンデ
カン酸エチル等のヒドロキシ酸及びその塩;1-(2-ヒド
ロキシエチルアミノ)-3-イソステアリルオキシ-2-プロ
パノール、1-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-3-(12-ヒド
ロキシステアリルオキシ)-2-プロパノール、1-(2-ヒド
ロキシエチルアミノ)-3-メチルオキシ-2-プロパノール
等のアミン誘導体などが挙げられる。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】以下の実施例において、本発明の新規多糖
誘導体の置換基(1)の置換度はNMRにより求めた。また置
換基(2)の置換度はコロイド滴定法により求めた。すな
わち濃度既知の増粘剤溶液を調製し、これに攪拌下、重
量既知のN/400ポリビニル硫酸カリウム溶液(和光純薬
社製,コロイド滴定用)を加え、更にトルイジンブルー
指示薬溶液(和光純薬社製,コロイド滴定用)を数滴加
えた。これをN/400メチルグリコールキトサン溶液(和
光純薬社製,コロイド滴定用)により逆滴定し、滴定数
から置換度を算出した。なお、以下の実施例において
「置換度」とは、構成単糖残基当たりの置換基の平均数
を示す。
【0053】実施例1 重量平均分子量80万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC-QP4400,ユニ
オンカーバイド社製)52.6g、80%イソプロピルアルコ
ール420g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.5gを混合
し、得られたスラリー溶液を窒素雰囲気下室温で30分攪
拌した。この溶液に3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,10-ヘプタデカフルオロデシルグリシジルエーテル21.
8gを加えて80℃で8時間攪拌し、疎水化反応を行っ
た。反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物を
ろ別した。反応生成物を80%イソプロピルアルコール50
0gで2回、次いでイソプロピルアルコール500gで2回
洗浄した後、減圧下70℃で一昼夜乾燥し、疎水化ヒドロ
キシエチルセルロース誘導体57.6gを得た。得られた疎
水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体17g、70%イソ
プロピルアルコール170g及び48%水酸化ナトリウム水
溶液1.0gを混合し、室温で30分攪拌した。この反応溶
液に60%(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチル
アンモニウムクロリド23.4g及び48%水酸化ナトリウム
水溶液7.4gを加えた後、50℃で9時間攪拌し、親水化
反応を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反
応生成物をろ別した。反応生成物を70%イソプロピルア
ルコール400gで3回、次いでイソプロピルアルコール3
00gで2回洗浄した後、減圧下70℃で一昼夜乾燥し、3-
ヘプタデカフルオロデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピ
ル基と2-ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピ
ル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体
(本発明化合物1)14.4gを得た。得られたヒドロキシ
エチルセルロース誘導体の3-ヘプタデカフルオロデシル
オキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.024、2-ヒ
ドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基の置換
度は0.34であった。
【0054】実施例2 実施例1においてヒドロキシエチルセルロースとして重
量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のものを用いる以外は同様の操作及び仕込み量で疎
水化反応及び親水化反応を行い、ヒドロキシエチルセル
ロース誘導体(本発明化合物2)を得た。得られたヒド
ロキシエチルセルロース誘導体の3-ヘプタデカフルオロ
デシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.02
3、2-ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基
の置換度は0.34であった。
【0055】実施例3 実施例1においてヒドロキシエチルセルロースとして重
量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のものを52.6g用い、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10,10-ヘプタデカフルオロデシルグリシジルエー
テルの使用量を10.9gとする以外は同様にして疎水化反
応及び親水化反応を行い、ヒドロキシエチルセルロース
誘導体(本発明化合物3)を得た。得られたヒドロキシ
エチルセルロース誘導体の3-ヘプタデカフルオロデシル
オキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.0123、2-
ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基の置
換度は0.35であった。
【0056】実施例4 実施例1においてヒドロキシエチルセルロースとして重
量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のものを52.6g用い、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10,10-ヘプタデカフルオロデシルグリシジルエー
テルの使用量を3.6gとする以外は同様にして疎水化反
応及び親水化反応を行い、ヒドロキシエチルセルロース
誘導体(本発明化合物4)を得た。得られたヒドロキシ
エチルセルロース誘導体の3-ヘプタデカフルオロデシル
オキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.0041、2-
ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基の置
換度は0.35であった。
【0057】実施例5 実施例1においてヒドロキシエチルセルロースとして重
量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のものを52.6g用い、フルオロアルキルグリシジル
エーテルとして3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフ
ルオロオクチルグリシジルエーテルを8.8g用いる以外
は同様にして疎水化反応及び親水化反応を行い、ヒドロ
キシエチルセルロース誘導体(本発明化合物5)を得
た。得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体の3-ト
リデカフルオロオクチルオキシ-2-ヒドロキシプロピル
基の置換度は0.0125、2-ヒドロキシ-3-トリメチルアン
モニウムプロピル基の置換度は0.37であった。
【0058】実施例6 実施例3で得られた疎水化ヒドロキシエチルセルロース
15g、3-ブロモプロピルトリエチルアンモニウムブロミ
ド20.6g及び48%水酸化ナトリウム水溶液5.7gを用い
て、実施例1と同様にして親水化反応を行いヒドロキシ
エチルセルロース誘導体(本発明化合物6)を得た。得
られたヒドロキシエチルセルロース誘導体の3-ヘプタデ
カフルオロデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置
換度は0.0123、3-トリエチルアンモニウムプロピル基の
置換度は0.25であった。
【0059】実施例7 重量平均分子量80万、ヒドロキシエチル基のモル置換度
1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC-QP4400,ユニ
オンカーバイド社製)50.0g、80%イソプロピルアルコ
ール400g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.4gを混合
し、得られたスラリー溶液を窒素雰囲気下室温で30分攪
拌した。この溶液に3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,10-ヘプタデカフルオロデシルヨージド10.5gを加え
て80℃で8時間攪拌し、疎水化反応を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反
応生成物を80%イソプロピルアルコール500gで2回、
次いでイソプロピルアルコール500gで2回洗浄した
後、減圧下70℃で一昼夜乾燥し、疎水化ヒドロキシエチ
ルセルロース誘導体50.6gを得た。得られた疎水化ヒド
ロキシエチルセルロース誘導体25.5g、70%イソプロピ
ルアルコール255g及び48%水酸化ナトリウム水溶液1.5
gを混合し、室温で30分攪拌した。この反応溶液に60%
(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニ
ウムクロリド35.1g及び48%水酸化ナトリウム水溶液1
1.1gを加えた後、50℃で9時間攪拌し、四級アンモニ
ウム化反応を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を70%イソプロ
ピルアルコール600gで3回、次いでイソプロピルアル
コール400gで2回洗浄した後、減圧下70℃で一昼夜乾
燥し、ヘプタデカフルオロデシル基と2-ヒドロキシ-3-
トリメチルアンモニウムプロピル基で置換されたヒドロ
キシエチルセルロース誘導体(本発明化合物7)24.8g
を得た。得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体の
ヘプタデカフルオロデシル基の置換度は0.011、2-ヒド
ロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基の置換度
は0.35であった。
【0060】実施例8 重量平均分子量40万、メチル基のモル置換度1.8のメチ
ルセルロース(メトローズSM-800,信越化学工業社製)
50.0g、80%イソプロピルアルコール400g及び48%水
酸化ナトリウム水溶液4.5gを混合し、得られたスラリ
ー溶液を窒素雰囲気下室温で30分攪拌した。この溶液に
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10-ヘプタデカフ
ルオロデシルグリシジルエーテル9.6gを加えて80℃で
8時間攪拌し、疎水化反応を行った。反応終了後、反応
液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物
を80%イソプロピルアルコール500gで2回、イソプロ
ピルアルコール500gで2回洗浄した後、減圧下70℃で
一昼夜乾燥し、疎水化されたメチルセルロース誘導体4
9.6gを得た。得られた疎水化メチルセルロース誘導体1
0g、70%イソプロピルアルコール100g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液0.33gを混合し、室温で30分攪拌し
た。この反応溶液に60%(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピ
ル)トリメチルアンモニウムクロリド11.3g及び48%水
酸化ナトリウム水溶液3.2gを加えた後、50℃で9時間
攪拌し、四級アンモニウム化反応を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反
応生成物を70%イソプロピルアルコール300gで3回、
イソプロピルアルコール200gで2回洗浄した後、減圧
下70℃で一昼夜乾燥し、3-ヘプタデカフルオロデシルオ
キシ-2-ヒドロキシプロピル基と2-ヒドロキシ-3-トリメ
チルアンモニウムプロピル基で置換されたメチルセルロ
ース誘導体(本発明化合物8)9.4gを得た。得られた
メチルセルロース誘導体の3-ヘプタデカフルオロデシル
オキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.009、2-ヒ
ドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピル基の置換
度は0.35であった。
【0061】実施例9 セルロース粉末(メルク社製)16.2g、tert-ブチルア
ルコール250g、イオン交換水30g及び60%(3-クロロ-2
-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド
28.6gを加えてスラリー溶液を調製し、窒素気流下室温
で30分攪拌した。更に粉末水酸化ナトリウム8.0gを加
えて室温で60分攪拌した。80℃まで昇温して更に2時間
攪拌し、親水化反応を行った。60℃まで冷却した後、イ
オン交換水21gを添加し、更に3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,10,10,10-ヘプタデカフルオロデシルグリシジル
エーテル5.1gを加えて80℃まで昇温して8時間攪拌
し、疎水化反応を行った。反応終了後、反応液を60℃ま
で冷却し、酢酸を加えて過剰のアルカリを中和した後、
ろ過によりケークを得た。得られたケークを80%アセト
ン(20%イオン交換水)500gで5回、次いでアセトン5
00gで2回洗浄した後、減圧下70℃で一昼夜乾燥し、3-
ヘプタデカフルオロデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピ
ル基と2-ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピ
ル基で置換されたセルロース誘導体(本発明化合物9)
11.4gを得た。得られたセルロース誘導体の3-ヘプタデ
カフルオロデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル基の置
換度は0.0103、2-ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウ
ムプロピル基の置換度は0.53であった。
【0062】実施例10 重量平均分子量150万、ヒドロキシエチル基のモル置換
度1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC-QP100MH,ユ
ニオンカーバイド社製)20.0g、70%イソプロピルアル
コール200g及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.7gを混
合し、得られたスラリー溶液を窒素雰囲気下室温で30分
攪拌した。この溶液に60%(3-クロロ-2-ヒドロキシプロ
ピル)トリメチルアンモニウムクロリド29.2g及び48%
水酸化ナトリウム水溶液9.2gを添加し、50℃に昇温し
た。50℃で9時間熟成し親水化反応を行った。反応終了
後、反応液をろ過し、70%イソプロピルアルコール300
gで3回、イソプロピルアルコール200gで2回洗浄し
た後、減圧下70℃で一昼夜乾燥し、カチオン化ヒドロキ
シエチルセルロース誘導体22.0gを得た。得られたカチ
オン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体20.0g、ピリ
ジン30g及びイオン交換水5gを混合し、室温で30分攪
拌した。この反応溶液にパーフルオロノナン酸クロライ
ド4.5gを添加し、90℃に昇温した。更に90℃で5時間
熟成し、疎水化反応を行った。反応終了後、反応生成物
をろ別し、80%イソプロピルアルコール400gで3回、
イソプロピルアルコール300gで2回洗浄した後、減圧
下70℃で一昼夜乾燥し、パーフルオロオクチルカルボニ
ル基と2-ヒドロキシ-3-トリメチルアンモニウムプロピ
ル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体
(本発明化合物10)19.4gを得た。得られたヒドロキシ
エチルセルロース誘導体のパーフルオロオクチルカルボ
ニル基の置換度は0.011、2-ヒドロキシ-3-トリメチルア
ンモニウムプロピル基の置換度は0.35であった。
【0063】試験例1 増粘性試験 本発明化合物又は比較化合物の各1.0gを、イオン交換
水、1.0%塩化カルシウム水溶液又は20%ポリオキシエ
チレン(2.8)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム水溶液の
各200mlにそれぞれ溶解し、室温で一昼夜放置後、各水
溶液の粘度を測定した。なお、粘度はブルックフィール
ド粘度計(12rpm,25℃)を用いて測定した。また、比
較化合物としては、以下の化合物を用いた。結果を表1
に示す。
【0064】比較化合物1:実施例2で用いたヒドロキ
シエチルセルロース(重量平均分子量150万,ヒドロキ
シエチル基のモル置換度1.8) 比較化合物2:カルボキシメチルセルロース(重量平均
分子量100万,カルボキシメチル基のモル置換度0.78) 比較化合物3:ポリアクリル酸ナトリウム(カーボポー
ル941,グッドリッチ社製) 比較化合物4:実施例10前半で合成したカチオン化ヒド
ロキシエチルセルロース
【0065】
【表1】
【0066】本発明の新規多糖誘導体は、透明性の高い
水溶液を与えると共に、表1から明らかなように優れた
増粘性を発揮し、かつ耐塩性、耐界面活性剤性にも優れ
ているものであった。
【0067】試験例2 乳化安定性試験 下記の組成の乳化液を調製し、乳化直後及び50℃で1週
間又は2週間保存した場合の乳化安定性を目視により判
定した。なお、乳化液が均一に乳化している場合を○、
分離している場合を×とした。結果を表2に示す。
【0068】 <乳化液組成> ワセリン 50.0重量% ラノリン 8.0重量% ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル 0.5重量% 本発明化合物又は比較化合物 0.2重量% 水 バランス
【0069】
【表2】
【0070】表2から明らかなように、本発明の新規多
糖誘導体は、優れた乳化安定性を有しているものであっ
た。
【0071】実施例11 乳液 下記の組成の本発明乳液1及び比較乳液1を調製し、そ
の粘度、乳化安定性及び使用感について比較した。な
お、乳化安定性は、50℃で保存した場合の直後、1週間
後及び1ヵ月後における乳液の状態を目視により判定
し、使用感は、専門パネラー10名の官能試験により両者
を比較した結果、より良好と回答した者の人数で示す。
結果を表3に示す。
【0072】<本発明乳液1(比較乳液1)> 本発明化合物1(又は比較化合物4) 0.5重量% スクワラン 3.0重量% メチルシクロポリシロキサン 15.0重量% メチルポリシロキサン 1.0重量% グリセリン 3.0重量% 水 バランス
【0073】
【表3】
【0074】実施例12 乳液 下記の組成の本発明乳液2及び比較乳液2を調製し、そ
の粘度、乳化安定性及び使用感について比較した。な
お、乳化安定性は、50℃で保存した場合の直後、1週間
後及び1ヵ月後における乳液の状態を目視により判定
し、使用感は、専門パネラー10名の官能試験により両者
を比較した結果、より良好と回答した者の人数で示す。
結果を表4に示す。
【0075】<本発明乳液2(比較乳液2)> 本発明化合物5(又は比較化合物4) 0.6重量% スクワラン 3.0重量% メチルシクロポリシロキサン 12.0重量% メチルポリシロキサン 1.0重量% パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 5.0重量% シリコーン被覆処理酸化亜鉛 3.0重量% グリセリン 2.0重量% 水 バランス
【0076】
【表4】
【0077】実施例13 化粧水 下記の組成の本発明乳液3及び比較乳液3を調製し、そ
の粘度、乳化安定性及び使用感について比較した。な
お、乳化安定性は、50℃で保存した場合の直後、1週間
後及び1ヵ月後における乳液の状態を目視により判定
し、使用感は、専門パネラー10名の官能試験により両者
を比較した結果、より良好と回答した者の人数で示す。
結果を表5に示す。
【0078】 <本発明乳液3(比較乳液3)> 本発明化合物4(又は比較化合物4) 0.25重量% 水(又は水53.3重量%+L-アルギン0.25重量%) 53.55重量% エタノール(55v/v%) 10.0 重量% グリセリン 2.0 重量% パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 3.0 重量% メチルポリシロキサン 5.0 重量% メチルシクロポリシロキサン 25.0 重量% スルホ石炭酸亜鉛 0.2 重量% 自己乳化型グリセロールモノステアレート 0.7 重量% ソルビタンモノステアレート 0.3 重量%
【0079】
【表5】
【0080】実施例14 以下の処方で化粧水を調製した。この化粧水は安定性に
優れ、使用感もべたつかず良好なものであった。 エタノール 30.0重量% グリセリン 5.0重量% ポリエチレングリコール1500 4.0重量% ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20EO) 0.5重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(30EO) 0.5重量% 本発明化合物6 0.2重量% 水 バランス
【0081】実施例15 乳液 以下の処方で乳液を調製した。この乳液は安定性に優
れ、使用感もべたつかず良好なものであった。 スクワラン 5.0 重量% オリーブ油 8.0 重量% ホホバ油 1.0 重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10EO) 1.0 重量% モノステアリン酸ソルビタン 1.0 重量% 本発明化合物8 0.5 重量% ブチルパラベン 0.1 重量% メチルパラベン 0.1 重量% エタノール 5.0 重量% グリセリン 3.0 重量% 香料 0.05重量% 水 バランス
【0082】実施例16 化粧水 以下の処方で化粧水を調製した。この化粧水は50℃で1
ヵ月間安定で、使用感も良好なものであった。 エタノール 5.0 重量% グリセリン 3.0 重量% ポリエチレングリコール1500 4.0 重量% ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20EO) 0.3 重量% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(30EO) 0.2 重量% 本発明化合物3 0.15重量% p-フェノールスルホン酸亜鉛 0.2 重量% 水 バランス
【0083】実施例17 サンケアクリーム 以下の処方でサンケアクリームを調製した。このサンケ
アクリームは50℃で1ヵ月以上安定で、使用感も良好な
ものであった。 ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシ エチレン)シロキサン重合体 2.0 重量% ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタン モノオレイン酸エステル 0.5 重量% メチルポリシロキサン(5cs) 7.0 重量% メチルフェニルポリシロキサン 2.0 重量% ホホバ油 2.0 重量% パルミチン酸デキストリン 0.5 重量% オクチルジメチルPABA 4.0 重量% シリコーン被覆処理微粒子酸化チタン 5.0 重量% 酸性ヘテロ多糖類 0.03重量% 硫酸マグネシウム 0.5 重量% グリセリン 5.0 重量% ジブチルヒドロキシトルエン 0.05重量% 本発明化合物4 0.5 重量% 水 バランス
【0084】実施例18 ファンデーション 以下の処方でファンデーションを調製した。このファン
デーションは50℃で1ヵ月以上安定で、使用感も良好な
ものであった。 本発明化合物2 0.2重量% α-モノイソステアリルグリセリルエーテル 2.0重量% アルミニウムジイソステアレート 0.2重量% 流動パラフィン 10.0重量% ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 5.0重量% メチルフェニルポリシロキサン(14cs) 5.0重量% p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 3.0重量% 2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン 1.0重量% シリコーン被覆処理微粒子酸化チタン 5.0重量% シリコーン被覆処理微粒子酸化亜鉛 1.0重量% セリサイト 2.0重量% タルク 2.0重量% ベンガラ 0.4重量% 黄酸化鉄 0.7重量% 黒酸化鉄 0.1重量% 硫酸マグネシウム 1.0重量% メチルパラベン 0.2重量% 香料 微量 水 バランス
【0085】実施例19 口紅 以下の処方で口紅を調製した。この口紅は50℃で1ヵ月
以上安定で、使用感も良好なものであった。 ヒマシ油 52.0重量% ラノリン 5.0重量% 液状ラノリン 5.0重量% ミツロウ 4.0重量% オゾケライト 7.0重量% キャンデリラロウ 2.0重量% カルナウバロウ 1.0重量% ドデシル変性シリコーン 10.0重量% 本発明化合物7 0.2重量% ホモメンチルサリチレート 7.8重量% 酸化チタン 1.0重量% 赤色201号 1.0重量% 赤色202号 2.0重量% 黄色4号アルミニウムレーキ 1.0重量% 赤色223号 0.1重量% 香料 微量 ブチル化ヒドロキシトルエン 0.1重量% プロピルパラベン 0.3重量%
【0086】
【発明の効果】本発明の新規多糖誘導体は、透明性の高
い水溶液を与え、少量の添加で優れた増粘効果を示し、
塩類、界面活性剤等の共存や温度による粘度変化が少な
く、しかも極めて安定性に優れたエマルジョンを与え
る。従って、本発明の新規多糖誘導体は、化粧品、トイ
レタリー製品、ヘアケア製品、建材、医薬等の増粘剤、
ゲル化剤、賦形剤、エマルジョン安定剤、凝集剤等とし
て広く利用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基
    の水素原子の一部又は全てが、次の基(1)及び(2) 【化1】 〔(1)式中、B1は単結合又はヒドロキシル基が置換して
    いてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレ
    ン基を示し、Aは酸素原子又はカルボニル基を示し、R
    fは一部の又は全ての水素原子がフッ素原子で置換され
    ている炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基を示
    し、nは0又は1を示す。(2)式中、B2はヒドロキシル
    基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分
    岐のアルキレン基を示し、R1、R2及びR3は同一又は
    異なってヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1
    〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X-はヒドロ
    キシイオン、ハロゲンイオン又は有機酸イオンを示
    す。〕で置換されていることを特徴とする新規多糖誘導
    体。
  2. 【請求項2】 置換基(1)による構成単糖残基当たりの
    平均置換度が0.001〜1.0であり、置換基(2)による構成
    単糖残基当たりの平均置換度が0.01〜2.0である請求項
    1記載の新規多糖誘導体。
  3. 【請求項3】 置換基(1)のRfが、全てのもしくは1個
    を除き全ての水素原子がフッ素原子で置換されているア
    ルキル基、又はそのような基が置換したメチル基もしく
    はエチル基である請求項1又は2記載の新規多糖誘導
    体。
  4. 【請求項4】 置換基(1)のB1がヒドロキシル基が置換
    した炭素数3のアルキレン基、Aが酸素原子、nが1で
    あり、置換基(2)のB2がヒドロキシル基が置換した炭素
    数3のアルキレン基である請求項1〜3のいずれかに記
    載の新規多糖誘導体。
  5. 【請求項5】 多糖類又はその誘導体が、セルロース、
    グアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、
    ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスター
    チ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスタ
    ーチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルス
    ターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
    ロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒド
    ロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチ
    ルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒド
    ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
    メチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルスターチ
    及びプルランからなる群より選ばれるものである請求項
    1〜4のいずれかに記載の新規多糖誘導体。
  6. 【請求項6】 多糖類又はその誘導体を、次の一般式
    (3)で表される化合物及び次の一般式(4)で表される化合
    物と反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の新規多糖誘導体の製造方法。 【化2】 〔(3)式中、D1はハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素
    数3〜6のエポキシ化アルキル基、又はヒドロキシル基
    が置換していてもよくかつハロゲン原子が置換した炭素
    数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を示し、Aは
    酸素原子又はカルボニル基を示し、Rfは一部の又は全
    ての水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜
    22の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは0又は1を
    示す。(4)式中、D2は炭素数3〜6のエポキシ化アルキ
    ル基、又はヒドロキシル基が置換していてもよくかつハ
    ロゲン原子が置換した炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐
    のアルキル基を示し、R1、R2及びR3は同一又は異な
    ってヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜3
    の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X-はヒドロキシ
    イオン、ハロゲンイオン又は有機酸イオンを示す。〕
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の新規多
    糖誘導体を含有する化粧料。
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