JPH10128473A - エンドコアを備えたハニカムパネルおよびその製造方法 - Google Patents

エンドコアを備えたハニカムパネルおよびその製造方法

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JPH10128473A
JPH10128473A JP28228596A JP28228596A JPH10128473A JP H10128473 A JPH10128473 A JP H10128473A JP 28228596 A JP28228596 A JP 28228596A JP 28228596 A JP28228596 A JP 28228596A JP H10128473 A JPH10128473 A JP H10128473A
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honeycomb
core structure
edge
honeycomb core
honeycomb panel
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Toshihiko Sasaki
敏彦 佐々木
Hiroyuki Takigawa
裕之 瀧川
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハニカムコア構造体の側端部と縁材とを十分
にろう付け接合し、面板、ハニカムコア構造体および縁
材間に応力伝播の不連続部をなくして、強度にすぐれた
ハニカムパネルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 ハニカムコア構造体と、ハニカムコアの
側端部に配設された縁材と、ハニカムコア構造体および
縁材の上下に配設された面板とをろう付け一体としてな
るハニカムパネルにおいて、縁材とハニカムコア構造体
との間にパイプ状のエンドコア(スペーサ)を上下方向
に積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハニカムコア構造
体を縁材により囲み、ハニカムコア構造体と縁材との上
下に面板をろう付け一体としてなるハニカムパネルおよ
びその製造法に関するもので、特に、ハニカムコア構造
体とハニカムコア構造体の側端部に配設される縁材との
ろう付け接合を改善するハニカムパネルおよびその製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハニカムパネルは、アルミニューム(そ
の合金を含む)、チタン(その合金を含む)、鉄鋼材料
(ステンレス鋼等)等より製造されている。この中で、
アルミニュームを用いたろう付けハニカムパネルが多く
用いられ、車両や船舶等の構造部、さらに建築物等の構
造用部材の一部として使用されている。
【0003】アルミニュームろう付けハニカムパネル
は、図4に示すようにハニカムコア構造体1の側端部に
用途に応じて種々の断面形状のアルミニューム縁材4、
5を配設し、ハニカムコア構造体1、面板2、3ととも
に一体ろう付けたハニカムパネルが実用化されている。
このハニカムパネルの縁材部を溶接することによりパネ
ル同士の溶接が可能であることが大きな特徴である。
【0004】通常、ハニカムパネルの製作において所望
の大きさのハニカムパネルを得るために、アルミニュー
ム縁材4、5から所定寸法の枠を成形し、この枠にハニ
カムコア構造体1を嵌め込むため、枠とハニカムコア構
造体1との隙間の寸法精度が必ずしも良好でないことが
ある。このため、ハニカムコア構造体1の側端部と縁材
4、5との接合が不十分となり、ハニカムコア構造体1
と縁材4、5と接する部分に隙間が生じることが少なく
ない。このため、ハニカムパネルに外力が負荷された場
合、ハニカム構造体と縁材との間で十分な応力伝播がで
きないため、ハニカムパネルが変形したり、面板にクラ
ックが発生することがある。また、ハニカムパネルの疲
労強度の低下が著しい。
【0005】このようなハニカムパネルの変形防止、面
板のクラック発生防止やハニカムパネルの疲労強度の向
上のために、縁材とハニカムコア構造体との隙間にハニ
カムコア構造体と同じ素材を用い、ハニカムコア構造体
より小ピッチで折り曲げたエンドコア(スペーサ)を追
加挿入し一体ろう付けするハニカムパネルやその製造方
法が提案されている。例えば、特開平7−144380
号公報、特開平7−185792号公報、特開平7−1
86313号公報、特開平7−207831号公報等が
ある。次に、代表例を説明する。
【0006】図5に示す特開平7−144380号公報
は、縁材4とハニカムコア構造体1の側端部との間にエ
ンドコアとして波形板材8を介在させ、波形板材8にハ
ニカムコア構造体の側端部、とくにハニカムコア構造体
の長さ方向の側端部Dを嵌合、係合、または係止してろ
う付け接合する。これにより、ハニカムコア構造体と縁
材との間に応力伝播の不連続部をなくし、ろう付けハニ
カムパネルに優れた剛性を付与するものである。また、
図6に示す特開平7−186313号公報は、縁材4と
ハニカムコア構造体1の側端部との間に、同じくエンド
コアとして波形板材8を介在させ、ハニカムコア構造体
1、波形板材8および縁材4をろう付けする。波形板材
8はハニカムコア構造体1の側端部のセル面と縁材4と
の間に設けられ、セル面間と縁材4との間に設けらてい
ない断続的な複数片となっている。波形板材8の弾性力
により、ハニカムコア構造体1と縁材4とは適宜の面圧
で相互に押し合うので、強固にろう付け接合される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】車両や船舶等の構造部
や、建築物等の構造用部材として使用されるハニカムパ
ネルは平板状だけでなく、用途に応じて曲率を持たせた
ハニカムパネルの使用が増加している。しかしながら、
曲率を持ったハニカムパネルの場合、縁材を曲げ加工し
てパネルの厚さ方向に曲率をもたせる。この縁材を曲げ
加工すると、縁材に断面変形が生じ、エンドコアと縁材
が点接触となる場合やエンドコアは縁材とハニカムコア
構造体との隙間を埋めることができない場合が生じる。
このため、縁材、エンドコア、ハニカムコア構造体との
間でのろう付けが難しくなる。特に、ハニカムパネルの
厚さが厚くなると、さらにろう付けが難しくなる。先に
例示した、特開平7−144380号公報、特開平7−
185792号公報、特開平7−186313号公報、
特開平7−207831号公報等のエンドコアを備えた
ハニカムパネルでも、縁材、エンドコア、ハニカムコア
構造体との間でのろう付けが難しくなる。このため、ハ
ニカムパネルに外力が負荷された場合、ハニカムコア構
造体と縁材との間で十分な応力伝播ができないため、ハ
ニカムパネルが変形したり、面板にクラックが発生する
ことがある。また、ハニカムパネルの疲労強度の低下が
著しいことがある。
【0008】そこで本発明は、ハニカムコア構造体の側
端部と縁材とを十分にろう付け接合し、ハニカムコア構
造体と縁材との間に応力伝播の不連続部をなくして、強
度にすぐれたハニカムパネルおよびその製造方法を提供
することを目的としたものである。特に、曲率を持った
ハニカムパネルのハニカムコア構造体の側端部と縁材と
を十分にろう付け接合させることができるエンドコアを
備えたハニカムパネルおよびその製造方法を提供するこ
とを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは前述した目的
を達成するために、ハニカムコア構造体の側端部と曲げ
加工された縁材とを十分にろう付け接合可能なエンドコ
アの構造について鋭意研究を行い、次のような結果を得
た。本発明のうちで請求項1記載の発明は、ハニカムコ
ア構造体と、ハニカムコアの側端部に配設された縁材
と、ハニカムコア構造体および縁材の上下に配設された
面板とをろう付け一体としてなるハニカムパネルにおい
て、縁材とハニカムコア構造体との間にパイプ状のエン
ドコア(スペーサ)を上下方向に積層することを特徴と
するものである。縁材とハニカムコア構造体との間にパ
イプ状のエンドコア(スペーサ)を上下方向に積層する
ことにより、このエンドコアが曲げ加工された縁材の曲
率に容易に追随し、エンドコアと縁材が線接触となる、
ハニカムコア構造体の側縁部と縁材とを十分にろう付け
接合されたハニカムパネルを得ることができる。これに
より、ハニカムパネルに外力が負荷された場合、ハニカ
ムコア構造体と縁材との間で十分な応力伝播ができ、ハ
ニカムパネルの変形や、面板のクラック発生を防止でき
る。また、ハニカムパネルの疲労強度を向上できる。
【0010】パイプ状のエンドコアの形状は図3に示す
ような、パイプを細く抽伸したものや、薄板を円筒や角
筒に成形したものを用いることができる。また、エンド
コアの表面側にろう材を備えた構造が好ましい。このた
め、片面がろう材のブレージングシートを用いて、表面
部がろう材となるパイプ状のエンドコアに成形してもよ
い。
【0011】エンドコアの厚さは、縁材の曲率に容易に
追随させるために、ハニカムコア構造体を形成するシー
トまたはブレージングシートの厚さと同じにすることが
好ましい。また、エンドコアの外径はハニカムコア構造
体の側端部と縁材に生じる隙間を埋める寸法より大き
く、最大でハニカムコアのセルサイズの1/2以下であ
れば良い。エンドコアの外径は5mmから10mmが好
ましい。ハニカムコア構造体の詰まり方がゆるい場合
も、エンドコアの外径がハニカムコア構造体の側端部と
縁材との隙間より大きいので、挿入したエンドコアが変
形して隙間を埋める。さらに、エンドコアの弾性力によ
り、ハニカムコア構造体と縁材とを押しつけ合うことに
より、エンドコアを介してハニカムコア構造体と縁材は
結合される。
【0012】本発明は、ハニカムパネルの高さが30m
m以上、または縁材の曲率半径が2000mm以下のハ
ニカムパネルに用いることにより効果が大きい。この範
囲では、従来方法により、曲率を持ったハニカムパネル
のハニカムコア構造体の側端部と縁材とを十分にろう付
け接合させることができない。なお、ハニカムパネルの
高さが30mm未満、または縁材の曲率半径が2000
mmを超えても本発明のハニカムパネルの効果は減ずる
ことない。
【0013】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の構成のエンドコアに、ハニカムコア構造体と縁
材との間の通気性を確保する複数個の微小孔又は/およ
びスリットを設けるものである。このエンドコアに、ハ
ニカムコア構造体と縁材との間の通気性を確保する複数
個の微小孔又は/およびスリットを設けることによっ
て、ハニカムコア構造体と外気との通気性を確保でき
る。この結果、ハニカムコア構造体の中央部まで真空に
することができ、均一なろう付け条件でのろう付け処理
を行うことができる。さらに、真空状態でのろう付け処
理での気圧変化による変形を防止することができる。
【0014】また請求項3記載の発明は、ハニカムコア
構造体と、ハニカムコアの側端部に配設された縁材と、
ハニカムコア構造体および縁材の上下に配設された面板
とをろう付け一体としてなるハニカムパネルの製造方法
において、パイプ状のエンドコアを縁材とハニカムコア
構造体との間に上下方向に積層し、ろう付け一体とする
ことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を、図示例ととも
に説明する。図1は、本発明の実施例のハニカムパネル
を示す図であり、図2は、本発明の実施例のハニカムパ
ネルの断面図である。本発明の実施例のハニカムパネル
は、図1に示すように、2対のアルミニューム押出材の
縁材4、5が4辺に配置された型枠の構成になってい
る。さらに、補助形材6a、6bがハニカムパネルの長
さ方向の位置に、縁材5と平行に配設されている。そし
て、この縁材4、5と補助形材6a、6bに囲まれた領
域にアルミニュームブレージングシートから形成された
ハニカムコア構造体1がそれぞれ配置されている。図1
では、ハニカムコア構造体1がA、B、Cの3か所に配
置されている。これらハニカムコア構造体1はその1対
の対向する縁材4に向かう側に各セルの6角の頂点のう
ちの一つが位置し、各セルの6角のうちの1面が縁材5
に平行になるように,A、B、Cの3か所に配置されて
いる。本発明の実施例のハニカムパネルは従来のハニカ
ムパネルより長尺のハニカムパネルである。
【0016】そして、ハニカムコア構造体1と、縁材
4、5および補助形材6a、6bとの間にパイプ状のア
ルミニュームのエンドコア7が上下方向に積層する。前
記ハニカムコア構造体1、縁材4、5、補助形材6a、
6bおよび積層されたエンドコア7の上下に面板2、3
が配置する構造になっている。これを図2に示す。図2
では図1のX−Y断面であるので、左側の枠は縁材5で
ある。
【0017】エンドコアは表面部にろう材をクラッドし
た、アルミニュームパイプを用いた。エンドコアのパイ
プの厚さは、ハニカムコア構造体を形成するアルミニュ
ームブレージングシートの厚さと同じである。エンドコ
アの外径は5mmから10mmで、ハニカムコア構造体
と縁材との隙間またはハニカムコア構造体と補助形材と
の隙間より大きい。このエンドコアに、ハニカムコア構
造体と、縁材および補助形材との間の通気性を確保する
ために、ハニカムコア構造体側と、縁材および補助形材
側にそれぞれ通気孔11(図2)を設けた。なお、補助
形材はハニカムパネルの外側と通気性を有する構造にな
っている。
【0018】本発明の実施例のハニカムパネルの組み立
て方法を示す。曲率を持つハニカムパネルを製作するた
めに、アルミニューム押出材の縁材と補助形材を所定の
曲率に曲げ加工する。その後、高さ精度向上のため切削
加工を行い、所定の寸法に切断する。曲げ加工した縁材
および補助形材と、他の縁材とを図1に示す形状に溶接
する。溶接された縁材および補助形材の下部に面板を配
設し、次に、コア形状に成形加工された角波成形体を、
縁材と補助形材で形成された枠内にセットしハニカムコ
ア構造体を形成した。
【0019】ハニカムコア構造体と曲げ加工をしていな
い縁材の間に、エンドコアを順次挿入し、下から上に順
次積層した。このとき、エンドコアのそれぞれの通気孔
がハニカムコア構造体側と縁材側に向くように積層し
た。一方、ハニカムコア構造体と、曲げ加工した縁材お
よび補助形材との間に、エンドコアを順次、縁材および
補助形材の曲率にあわせて挿入し、エンドコアを下から
上に順次積層した。このエンドコアは、縁材および補助
形材の曲率に合わせて容易に曲げることができた。この
ときも、エンドコアのそれぞれの通気孔がハニカムコア
構造体側と、縁材および補助形材側に向くように積層し
た。なお、予め、縁材および補助形材の曲率に合わせて
曲げ加工したエンドコアを用いてもよい。
【0020】エンドコアの挿入により、ハニカムコア構
造体と縁材、およびハニカムコア構造体と補助形材との
間隙はなくなり、エンドコアと、縁材および補助形材と
は線接触となった。さらに、エンドコアの弾性力によ
り、ハニカムコア構造体と、縁材および補助形材を押し
つけ合うことにより、エンドコアを介してハニカムコア
構造体と、縁材および補助形材は結合される。これは、
エンドコアの外径がハニカムコア構造体と、縁材および
補助形材との最初の間隙より大きいことによるものであ
る。
【0021】さらに、上側の面板をハニカムコア構造体
と順次積層されたエンドコアと、縁材および補助形材の
上部に配置してハニカムパネルを組み立てた。この組み
立てられたハニカムパネルを、処理炉に挿入し、真空中
で加熱を行い一体にろう付け接合した。本発明のハニカ
ムパネルは挿入したエンドコアが縁材や補助形材に沿っ
て変形し、縁材、補助形材、エンドコア、ハニカムコア
構造体を確実にろう付けすることができた。その結果、
ハニカムパネルへの外力が負荷された場合、ハニカムコ
ア構造体と、縁材および補助形材との間で十分に応力の
伝播ができ、ハニカムパネルの変形や、面板のクラック
発生を防止できた。また、ハニカムパネルの疲労強度の
向上も期待できる。
【0022】
【実施例】さらに詳細な実施例を示す。図1に示すよう
に、本実施例のハニカムパネルは長さ:3000mm、
幅:600mm、高さ:70mmで、ハニカムコアのセ
ルサイズは31.75mmである。ハニカムパネルは長
さの約1/3の位置にハニカムパネルの長尺部をつなぐ
補助形材が設けられている。ハニカムパネルの縁材およ
び補助形材は、30mm×67.8mmの型材を用い
た。このハニカムパネルは幅方向の曲率半径が500m
mになるように縁材および補助形材を曲げ加工した。縁
材および補助形材はアルミニューム押出材(JIS A
6N01S)である。曲げ加工した縁材および補助形材
の上部および下部を切削加工を行い、所定の寸法に切断
した。その後、曲げ加工した縁材および補助形材と、他
の縁材とを図1に示すパネル枠の形状にTIG溶接し
た。溶接された縁材および補助形材の下部に面板を配設
した。面板は長さ:3000mm、幅:600mm、厚
さ:1.0mmで、アルミニュームブレージングシート
JIS BA24PC(ろう材クラッド率片面10%、
片面クラッド材)で、溶接された縁材および補助形材の
パネル枠側に配置した。
【0023】次に、板状素材としてアルミニュームブレ
ージングシートBA24PC(厚さ0.23mm、ろう
材クラッド率片面5%、片面クラッド材、シート幅6
7.8mm)を用いて、セルサイズは31.75mmと
なるコア形状に成形加工して、角波成形体を製作した。
この角波成形体を、縁材と補助形材で形成された枠内に
セットしハニカムコア構造体を形成した。
【0024】本実施例のハニカムパネルにおけるハニカ
ムコア構造体の配置領域Aでのエンドコアの挿入方法を
説明する(図1参照)。他のハニカムコア構造体の配置
領域B、Cも同様の方法でエンドコアを挿入した。エン
ドコアは外径10mm、長さ270mm、肉厚0.23
mmのアルミニュームパイプ(6951合金)にろう材
4045合金を表面にクラッド(ろう材クラッド率:1
0%)したものを用いた。エンドコア7はハニカムパネ
ルの幅方向、すなわち縁材4とハニカムコア構造体1の
間および補助形材6aとの間に、それぞれ、エンドコア
を曲げ加工した縁材4と補助形材6aの曲率に合わせ
て、エンドコアの長さ方向に2つならべて、高さ方向に
順次7段に積層した。エンドコアの挿入により、ハニカ
ムコア構造体と、曲げ加工した縁材および補助形材との
間隙がなくなった。さらに、エンドコアの弾性力によ
り、ハニカムコア構造体と、曲げ加工した縁材および補
助形材は十分に結合された状態になっていることを確認
した。
【0025】さらに、上側の面板(下側の面板と同じア
ルミニュームブ−ジングシートで、厚さ1.2mm)を
重ね合わせて、ハニカムパネルの形状に組み立てた。面
板はハニカムコア構造体側にろう材がくるように配置し
た。組み立てられたハニカムパネルを真空ろう付け炉に
挿入し、858K(585℃)で15分保持して、一体
ろう付け接合を行いアルミニュームハニカムパネルを製
作した。
【0026】ろう付け後のハニカムパネルの接合状態に
ついて、超音波探傷とろう付け外観検査を行った。ろう
付け外観検査は、コア部と、縁材および補強部材のろう
付け上面側を引き剥がし、ろう付け外観を目視観察し
た。なお、上面側を選んだのは、上面側が下面側よりろ
う付け不良が発生しやすいためである。超音波探傷の結
果から、ろう付け不良が認められなった。さらに、ろう
付け外観検査により、ハニカムコア構造体1は、エンド
コア7を介して、曲げ加工した縁材4および補助形材6
a、6bと確実にろう付けされていることを確認した。
また、エンドコアを挿入していない縁材5とハニカムコ
ア構造体1との間も、確実にろう付けされていることを
確認した。エンドコア7の挿入により、ハニカムコア構
造体1がエンドコア7の挿入部の直角方向に広がること
により、ハニカムコア構造体1と縁材5との間隙がなく
なり、十分に結合された状態になったと考えられる。
【0027】本発明の実施例と同様の形状のハニカムパ
ネルにおいて、従来のエンドコア、例えば波形板材を用
いた場合、ろう付けを完全にするこことができなかっ
た。とくに、ろう付け外観検査により、曲げ加工した縁
材4および補助形材6a、6bとエンドコア(波形板
材)と点接触の状態が観察され、一部のみはろう付けさ
れた状態の欠陥部が観察された。
【0028】本発明の実施例のように、ハニカムコア構
造体と、縁材および補助形材とが完全にろう付け接合さ
れることにより、ハニカムパネルへ外力が負荷された場
合、ハニカムコア構造体と、縁材および補助形材との間
で十分な応力の伝播が可能となった。この結果、ハニカ
ムパネルの変形や、面板のクラック発生を防止できると
ともに、ハニカムパネルの疲労強度の向上も期待でき
る。欠陥がある場合、その欠陥部に応力集中が生じ、疲
労強度が著しく低下する。本ハニカムパネルのように、
ハニカムコア構造体と、縁材又は補強部材との間にろう
付け不良があると、このろう付け不良部に応力集中が生
じ、ハニカムパネルの疲労強度が著しく低下することに
なる
【0029】本発明の実施例のハニカムパネルは、ハニ
カムコア構造体がハニカムパネルの3か所に配置され、
これらハニカムコア構造体のそれぞれの4辺に型枠(縁
材と補助形材)が配置されたものである。これは、従来
のハニカムコア構造体の4辺に枠として縁材のみが配置
されたものと同じ構成である。このため、従来の縁材の
み、ハニカムコア構造体の4辺に配置されたハニカムパ
ネルでも、本実施例と同じ効果が得られる。縁材と補助
形材は同じものとして扱うことができるので、本発明の
縁材には補助形材も含まれるものである。
【0030】本発明のエンドコアを備えたハニカムパネ
ルにおいて、エンドコアをハニカムコア構造体と4辺に
配置された縁材との隙間に挿入する場合だけでなく、エ
ンドコアをハニカムコア構造体と曲げ加工した縁材との
隙間にのみ挿入する場合でも効果があった。さらに、縁
材と長さと同じエンドコアを用いることも、複数に切断
されたしたエンドコアを長さ方向につないで用いること
こともできる。また、ハニカムコア構造体を構成する各
セル相互の通気性をもたせるために、各セル間に通気孔
を設けておくことが好ましい。
【0031】本実施例は、アルミニュームブレージング
シートを用いたが、アルミニュームシートの間にろう材
のシートを挟み込んで、ろう付け接合によっても製作で
きる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、エンド
コアの挿入により、ハニカムコア構造体と縁材との間隙
をなくし、さらに、エンドコアの弾性力により、ハニカ
ムコア構造体と縁材を押しつけ合うことになり、エンド
コアを介してハニカムコア構造体と縁材は十分に結合さ
れた状態にできる。このため、本発明によれば、ハニカ
ムコア構造体の側端部と縁材とを十分にろう付け接合で
き、ハニカムコア構造体と縁材との間の応力伝播の不連
続部をなくすことができ、強度にすぐれたハニカムパネ
ルおよびその製造方法を提供することを可能とするもの
である。特に、曲率半径が大きく、パネル高さの高いハ
ニカムパネルのハニカムコア構造体の端縁部と縁材とを
十分にろう付け接合でき、強度にすぐれたハニカムパネ
ルおよびその製造方法を提供することを可能とするもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のハニカムパネルを示す図で
あって、(a)は平面図あり、(b)は側面図である。
【図2】 図1に示す本発明の実施例のハニカムパネル
のX−Yにおける断面図である。
【図3】 本発明の実施例のハニカムパネルのエンドコ
アの形状を示す図であって、(a)はパイプを細く抽伸
したエンドコアの形状を示す図であり、(b)は薄板を
丸く成形したエンドコアの形状を示す図であり、(c)
は薄板を角形状に成形したエンドコアの形状を示す図で
ある。
【図4】 ハニカムコア構造体の側端部に縁材を配設し
たハニカムパネルの断面図である。
【図5】 従来のハニカムパネルのハニカムコア構造体
と縁材との構成図である。
【図6】 従来のハニカムパネルのハニカムコア構造体
と縁材との別の構成図である。
【符号の説明】
1 ハニカムコア構造体 2 面板 3 面板 4 縁材 5 縁材 6a 補助形材 6b 補助形材 7 エンドコア 8 波形板材 9 通気孔(縁材および枠材) 10 通気孔(コア内) 11 通気孔(エンドコア) A ハイニカムパネルにおけるハニカムコア構造体の配
置領域 B ハイニカムパネルにおけるハニカムコア構造体の配
置場所 C ハイニカムパネルにおけるハニカムコア構造体の配
置場所

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカムコア構造体と、ハニカムコアの
    側端部に配設された縁材と、ハニカムコア構造体および
    縁材の上下に配設された面板とをろう付け一体としてな
    るハニカムパネルにおいて、 縁材とハニカムコア構造体との間にパイプ状のエンドコ
    ア(スペーサ)を上下方向に積層してなることを特徴と
    するエンドコアを備えたハニカムパネル。
  2. 【請求項2】 前記エンドコアには、ハニカムコア構造
    体と縁材との間の通気性を確保する複数個の微小孔又は
    /およびスリットが設けてなることを特徴とする請求項
    1記載のエンドコアを備えたハニカムパネル。
  3. 【請求項3】 ハニカムコア構造体と、ハニカムコアの
    側端部に配設された縁材と、ハニカムコア構造体および
    縁材の上下に配設された面板とをろう付け一体としてな
    るハニカムパネルの製造方法において、 パイプ状のエンドコアを縁材とハニカムコア構造体との
    間に上下方向に積層し、ろう付け一体とすることを特徴
    とするエンドコアを備えたハニカムパネルの製造方法。
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CN117900347A (zh) * 2024-03-15 2024-04-19 常州弘建新材料有限公司 一种蜂窝铝板边角压型设备
CN117900347B (zh) * 2024-03-15 2024-05-24 常州弘建新材料有限公司 一种蜂窝铝板边角压型设备

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