JPH10126117A - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JPH10126117A
JPH10126117A JP27108696A JP27108696A JPH10126117A JP H10126117 A JPH10126117 A JP H10126117A JP 27108696 A JP27108696 A JP 27108696A JP 27108696 A JP27108696 A JP 27108696A JP H10126117 A JPH10126117 A JP H10126117A
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microstrip
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芳和 八木
Takuya Hashimoto
拓也 橋本
Yutaka Sasaki
豊 佐々木
Hiroaki Tanaka
裕明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性インピーダンスの異なるマイクロストリ
ップ線路との接続時に、インピーダンス変換回路を必要
としない方向性結合器を提供する。 【解決手段】 方向性結合器1を構成するマイクロスト
リップ線路2の一端の幅と他端の幅を異なるものとし、
マイクロストリップ線路3の一端と他端の幅をマイクロ
ストリップ線路2の他端と一端の幅と同じとし、2つの
マイクロストリップ線路2、3の一端と他端の幅を、接
続されるマイクロストリップ線路4、5、6の幅と一致
させる。 【効果】 方向性結合器とマイクロストリップ線路との
接続部において特性インピーダンスが一致するため、イ
ンピーダンス変換回路が不必要となり、周波数帯域が広
くなり、また小形化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は方向性結合器、特に
直交変調回路に用いられる、1つの信号から位相が90
度異なる2つの信号を得るためのマイクロストリップ線
路タイプの方向性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】直交変調回路では1つの信号(搬送波)
から位相が90度異なる4つの信号を得る必要がある。
その作成方法として、まず不平衡・平衡変換回路で1つ
の信号を位相が180度異なる2つの信号に分け、次に
その2つの信号をそれぞれ方向性結合器に入力して、そ
れぞれ位相が90度異なる2つの信号に分ける。これに
よって、それぞれ位相が90度異なる4つの信号を得る
ことができる。そして、これらの4つの信号は、方向性
結合器の次段にくる直交変調器(通常はICで作られ
る)に入力される。そして、通常は方向性結合器の特性
インピーダンスと直交変調器の入力インピーダンスは異
なるため、両者の間にはインピーダンス変換回路が必要
となる。
【0003】図12に、従来の、1つの信号から位相が
90度異なる2つの信号を得るためのマイクロストリッ
プ線路タイプの方向性結合器、およびその周辺回路の例
を示す。図12において、方向性結合器50は誘電体基
板の表面に形成したマイクロストリップ線路51とマイ
クロストリップ線路52を近接して並べて配置して構成
され、端子50a、50b、50c、50dを有する。
端子50aと50cはマイクロストリップ線路51の一
端と他端に、端子50bと50dはマイクロストリップ
線路52の一端と他端にそれぞれ接続されている。ま
た、端子50aは入力用のマイクロストリップ線路53
に接続され、端子50bと50cはそれぞれインダクタ
57および58を介して出力用のマイクロストリップ線
路54と55に接続され、端子50dは抵抗56を介し
て接地・終端されている。そして、マイクロストリップ
線路54とインダクタ57の接続部はキャパシタ59を
介して接地され、マイクロストリップ線路55とインダ
クタ58の接続部はキャパシタ60を介して接地されて
いる。
【0004】方向性結合器50を構成するマイクロスト
リップ線路51、52と、入力用のマイクロストリップ
線路53は線路幅がw3で等しく、特性インピーダンス
も等しい。一方、出力用のマイクロストリップ線路5
4、55は、直交変調器(図示せず)に接続されるた
め、その入力インピーダンスに合ったインピーダンスに
するために、線路幅がw4でw3より大きく、マイクロ
ストリップ線路51、52、53とは線路幅が異なり、
特性インピーダンスも異なっている。インダクタ57と
キャパシタ59で構成される回路、およびインダクタ5
8とキャパシタ60で構成される回路は、互いに特性イ
ンピーダンスの異なる2つのマイクロストリップ線路5
2と54、および51と55を整合を取って接続するた
めのインピーダンス変換回路である。
【0005】このように構成された回路において、入力
用のマイクロストリップ線路53から方向性結合器50
の端子50aに信号を入力すると、方向性結合器50の
端子50bおよび50cから、位相が90度異なる2つ
の信号が出力される。この2つの信号は、それぞれイン
ダクタ57とキャパシタ59、またはインダクタ58と
キャパシタ60で構成されるインピーダンス変換回路を
介して、出力用のストリップ線路54および55に出力
され、次段の直交変調器(図示せず)に入力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の方向性結合器の
場合、その出力に、線路幅が異なることで特性インピー
ダンスの異なる出力用のマイクロストリップ線路を接続
するために、インダクタやキャパシタを用いたインピー
ダンス変換回路を必要とする。しかし、この場合はイン
ピーダンス変換回路によって方向性結合器としての周波
数帯域が狭くなるという問題がある。また、誘電体基板
上あるいは誘電体基板外にインピーダンス変換回路を付
加する必要があり、方向性結合器全体の占有面積が大き
くなるという問題もある。
【0007】本発明は上記の問題点を解決するためのも
ので、特性インピーダンスの異なるマイクロストリップ
線路との接続において、インピーダンス変換回路が不要
な方向性結合器を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の方向性結合器は、底面にグランド電極を設
けた誘電体基板の上面に、第1のマイクロストリップ線
路と第2のマイクロストリップ線路を近接して並べて配
置した方向性結合器において、前記第1のマイクロスト
リップ線路の一端および他端は、前記第2のマイクロス
トリップ線路の一端および他端に隣接し、前記第1のマ
イクロストリップ線路の他端の幅を一端の幅より大きく
形成し、前記第2のマイクロストリップ線路の一端の幅
を他端の幅より大きく形成したことを特徴とする。
【0009】また、本発明の方向性結合器は、前記第2
のマイクロストリップ線路の一端および他端の幅を、そ
れぞれ前記第1のマイクロストリップ線路の他端および
一端の幅と等しくしたことを特徴とする。
【0010】また、本発明の方向性結合器は、前記第1
および第2のマイクロストリップ線路の幅が、それぞれ
一端から他端にかけてテーパ状に一様に変化しているこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の方向性結合器は、前記第1
および第2のマイクロストリップ線路の幅が、その線路
の一部においてテーパ状に一様に変化し、残りの部分に
おいて一端または他端と同じ幅を有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の方向性結合器は、底面にグ
ランド電極を設けた誘電体基板の上面に、第1のマイク
ロストリップ線路と第2のマイクロストリップ線路を近
接して並べて配置した方向性結合器において、前記第1
のマイクロストリップ線路の一端および他端は、前記第
2のマイクロストリップ線路の一端および他端に隣接
し、前記第1のマイクロストリップ線路の内部に、三角
形、台形もしくは幅に段差を持つ形状で、線路の長さ方
向に幅が狭くなるスリットを、一端から他端に向けて形
成し、前記第2のマイクロストリップ線路の内部に、三
角形、台形もしくは幅に段差を持つ形状で、線路の長さ
方向に幅が広くなるスリットを、一端から他端に向けて
形成したことを特徴とする。
【0013】このように構成することにより、本発明の
方向性結合器は、特性インピーダンスの異なるマイクロ
ストリップ線路との接続において、インピーダンス変換
器を設ける必要がなく、小形化、コストダウンをはかる
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の、1つの信号か
ら位相が90度異なる2つの信号を得るためのマイクロ
ストリップ線路タイプの方向性結合器およびその周辺回
路の一実施例を示す。図1において、方向性結合器1は
誘電体基板の表面に形成したマイクロストリップ線路2
とマイクロストリップ線路3を近接して並べて配置して
構成され、端子1a、1b、1c、1dを有する。端子
1aと1cはマイクロストリップ線路2の一端と他端
に、端子1bと1dはマイクロストリップ線路3の一端
と他端にそれぞれ接続されている。また、端子1aは入
力用のマイクロストリップ線路4に接続され、端子1b
および1cはそれぞれ出力用のマイクロストリップ線路
5および6に接続され、端子1dは抵抗7を介して接地
・終端されている。
【0015】マイクロストリップ線路2は線路幅が均一
ではなく、一端側の線路幅がw1で、他端側の線路幅が
w2となり、w2はw1より大きく形成され、線路の途
中においては、その長さ方向に線路幅が連続的に変化し
ている。また、マイクロストリップ線路3も線路幅は均
一ではなく、一端側の線路幅がw2で、他端側の線路幅
がw1となり、線路の途中においては、その長さ方向に
線路幅が連続的に変化している。入力用のマイクロスト
リップ線路4、および出力用のマイクロストリップ線路
5、6の線路幅は、それぞれw1、w2、w2となり、
そのマイクロストリップ線路が接続される方向性結合器
1のマイクロストリップ線路の一端または他端の線路幅
に一致させている。出力用のマイクロストリップ線路
5、6は直交変調器に接続され、その入力インピーダン
スは同じであるためマイクロストリップ線路5、6の線
路幅も等しくなっている。
【0016】このように構成された回路において、入力
用のマイクロストリップ線路4から方向性結合器1の端
子1aに信号を入力すると、方向性結合器1の端子1b
および1cから、位相が90度異なる2つの信号が出力
される。この2つの信号は、それぞれ出力用のストリッ
プ線路5および6に出力される。
【0017】図2に、本発明の方向性結合器の別の実施
例を示す。なお、以下図2ないし図8の実施例において
は、方向性結合器を構成するマイクロストリップ線路の
両端の線路幅および入力用と出力用のマイクロストリッ
プ線路の線路幅は図1に示した実施例と同じものとして
説明する。図2の実施例は、図1の実施例に示した、マ
イクロストリップ線路の両端で線路幅が異なる方向性結
合器の別の例である。図2において、方向性結合器10
はマイクロストリップ線路11とマイクロストリップ線
路12を近接して並べて配置して構成され、端子10
a、10b、10c、10dを有する。端子10aと1
0cはマイクロストリップ線路11の一端と他端に、端
子10bと10dはマイクロストリップ線路12の一端
と他端にそれぞれ接続されている。
【0018】マイクロストリップ線路11は線路幅が均
一ではなく、一端側の線路幅がw1で、他端側の線路幅
がw2となり、w2はw1より大きく形成され、線路の
途中においては、その長さ方向に一端側から他端側に向
かって線路幅が階段状に広くなっている。また、マイク
ロストリップ線路12も線路幅は均一ではなく、一端側
で線路幅がw2で、他端側で線路幅がw1となり、線路
の途中においては、その長さ方向に一端側から他端側に
向かって線路幅が階段状に狭くなっている。
【0019】図3に、本発明の方向性結合器のさらに別
の実施例を示す。図3において、方向性結合器20はマ
イクロストリップ線路21とマイクロストリップ線路2
2を近接して並べて配置して構成され、端子20a、2
0b、20c、20dを有する。端子20aと20cは
マイクロストリップ線路21の一端と他端に、端子20
bと20dはマイクロストリップ線路22の一端と他端
にそれぞれ接続されている。
【0020】マイクロストリップ線路21は線路幅が均
一ではなく、一端側の線路幅がw1で、他端側の線路幅
がw2となり、w2はw1より大きく形成され、線路の
途中においては、その長さ方向に一端側から他端側に向
かって線路幅がテーパ状に広くなっている。また、マイ
クロストリップ線路22も線路幅は均一ではなく、一端
側の線路幅がw2で、他端側の線路幅がw1となり、線
路の途中においては、その長さ方向に一端側から他端側
に向かって線路幅がテーパ状に狭くなっている。そし
て、マイクロストリップ線路21と22は、それぞれそ
の長さ方向に向かって左右対称形状となっている。
【0021】図4および図5に、本発明の方向性結合器
のさらに別の実施例を示す。図4および図5の実施例
は、図3の実施例に示した線路幅がテーパ状に変化する
方向性結合器の別の例である。図4においては、方向性
結合器23を構成するマイクロストリップ線路24、2
5の形状は、その長さ方向に向かって左右対称ではな
く、隣のマイクロストリップ線路に隣接しない外側の辺
は一端および他端の辺と直角で、隣のマイクロストリッ
プ線路に隣接する内側の辺は斜めのテーパ状となってい
る。一方、図5においては、方向性結合器26を構成す
るマイクロストリップ線路27、28の形状は、隣のマ
イクロストリップ線路に隣接する内側の辺は一端および
他端の辺と直角で、隣のマイクロストリップ線路に隣接
しない外側の辺は斜めのテーパ状となっている。
【0022】図6に、本発明の方向性結合器のさらに別
の実施例を示す。図6において、方向性結合器30はマ
イクロストリップ線路31とマイクロストリップ線路3
2を近接して並べて配置して構成され、端子30a、3
0b、30c、30dを有する。端子30aと30cは
マイクロストリップ線路31の一端と他端に、端子30
bと30dはマイクロストリップ線路32の一端と他端
にそれぞれ接続されている。
【0023】マイクロストリップ線路31は線路幅が均
一ではなく、一端側の線路幅がw1で、他端側の線路幅
がw2となり、w2はw1より大きく形成され、線路の
中央部に、その長さ方向に一端側から他端側に向かって
線路幅がw1からw2へテーパ状に広くなる部分を有す
る。また、マイクロストリップ線路32も線路幅は均一
ではなく、一端側の線路幅がw2で、他端側の線路幅が
w1となり、線路の中央部に、その長さ方向に一端側か
ら他端側に向かって線路幅がw2からw1へテーパ状に
狭くなる部分を有する。
【0024】図7および図8に、本発明の方向性結合器
のさらに別の実施例を示す。図7および図8の実施例
は、図6の実施例に示した線路幅が線路の一部で直線的
に変化する方向性結合器の別の例である。図7において
は、方向性結合器33を構成するマイクロストリップ線
路34、35の形状は、それぞれ一端および他端側から
線路の途中まで一定幅を保ち、線路の途中から他端およ
び一端側にかけてテーパ状に線路幅が変化している。一
方、図8においては、方向性結合器36を構成するマイ
クロストリップ線路37、38の形状は、ともに線路の
一端側から途中にかけて、マイクロストリップ線路37
は線路幅がテーパ状に広くなり、マイクロストリップ線
路38は線路幅がテーパ状に狭くなり、線路の途中から
他端側まではともに一定幅を保っている。
【0025】以上、図1ないし図8の実施例に示したよ
うに構成することにより、方向性結合器1(10、2
0、23、26、30、33、36)を構成するマイク
ロストリップ線路2(11、21、24、27、31、
34、37)の一端側と他端側、およびマイクロストリ
ップ線路3(12、22、25、28、32、35、3
8)の一端側と他端側のインピーダンスを異なるものに
することができ、特性インピーダンスの異なる出力用マ
イクロストリップ線路との接続において、接続部におい
てインピーダンスが一致するためにインピーダンス変換
回路が不必要になる。これによって、周波数帯域を広く
取ることができ、設計に余裕ができ、また装置の小形化
も可能となる。
【0026】なお、図1ないし図8の実施例において
は、出力用のマイクロストリップ線路を接続する部分の
線路幅を、入力用のマイクロストリップ線路を接続する
部分の線路幅より広くしたが、これは必要に応じて逆に
設定しても同じ効果を得ることができる。
【0027】また、図1ないし図8の実施例において
は、第1のマイクロストリップ線路の他端の幅と第2の
マイクロストリップ線路の一端の幅をw2として等しく
したが、これは接続される直交変調器の入力インピーダ
ンスが等しいためで、接続される相手の入力インピーダ
ンスが異なる場合には等しくなくても同じ効果を得るこ
とができる。さらに、第1のマイクロストリップ線路の
一端の幅と第2のマイクロストリップ線路の他端の幅を
w1として等しくしたが、これも方向性結合器全体のバ
ランスを取るためで、必ずしも等しくなくても良い。
【0028】図9に、本発明の方向性結合器のさらに別
の実施例を示す。図9において、方向性結合器40は線
路幅が一定のマイクロストリップ線路41とマイクロス
トリップ線路42を近接して並べて配置して構成され、
端子40a、40b、40c、40dを有する。端子4
0aと40cはマイクロストリップ線路41の一端と他
端に、端子40bと40dはマイクロストリップ線路4
2の一端と他端にそれぞれ接続されている。
【0029】マイクロストリップ線路41の内部には、
一端側が底辺で他端側が頂点となる三角形のスリット4
1aが形成されている。また、マイクロストリップ線路
42の内部には、他端側が底辺で一端側が頂点となる三
角形のスリット42aが形成されている。
【0030】図10および図11に、本発明の方向性結
合器のさらに別の実施例を示す。図10および図11の
実施例は、図10の実施例に示した、ストリップ線路内
に形成したスリットの幅をその長さ方向に変化させる構
成の方向性結合器の別の例である。
【0031】図10において、方向性結合器43を構成
するマイクロストリップ線路44の内部には、一端側が
下底で他端側が上底となり、下底の幅が上底の幅より広
い台形状のスリット44aが、またマイクロストリップ
線路45の内部には他端側が下底で一端側が上底とな
り、下底の幅が上底の幅より広い台形状のスリット45
aがそれぞれ形成されている。
【0032】図11においては、方向性結合器46を構
成するマイクロストリップ線路47の内部には、一端側
から他端側へ向けて階段状に幅が狭くなるスリット47
aが、またマイクロストリップ線路48の内部には他端
側から一端側へ向けて階段状に幅が狭くなるスリット4
8aがそれぞれ形成されている。
【0033】以上、図9ないし図11の実施例に示した
ように、マイクロストリップ線路内に形成したスリット
の幅を、その長さ方向に変化させて構成することによ
り、方向性結合器40(43、46)を構成するマイク
ロストリップ線路41(44、47)の一端側と他端
側、およびマイクロストリップ線路42(45、48)
の一端側と他端側のインピーダンスを異なるものにする
ことができ、特性インピーダンスの異なる出力用のマイ
クロストリップ線路との接続において、接続部にけるイ
ンピーダンスが一致するためにインピーダンス変換回路
が不必要になる。これによって、周波数帯域を広く取る
ことができ、設計に余裕ができ、また装置の小形化も可
能となる。
【0034】
【発明の効果】本発明の方向性結合器によれば、方向性
結合器を構成する2つのマイクロストリップ線路の幅
を、第1のマイクロストリップ線路の一端側と他端側の
幅を変え、第2のマイクロストリップ線路の一端側と他
端側の幅を、第1のマイクロストリップ線路の他端側と
一端側の幅と等しくする。これにより、第1のマイクロ
ストリップ線路の一端側と、第1のマイクロストリップ
線路の他端側および第2のマイクロストリップ線路の一
端側の線路幅を異なるものにでき、その結果として特性
インピーダンスを異なるものにできる。その結果、特性
インピーダンスの異なるマイクロストリップ線路との接
続において、整合をとるためのインピーダンス変換回路
を付加する必要がなくなる。これによって、周波数帯域
を広く取ることができ、設計に余裕ができ、また方向性
結合器の小形化が可能になる。
【0035】また、本発明の方向性結合器によれば、方
向性結合器を構成する2つのマイクロストリップ線路の
中に、第1のマイクロストリップ線路には一端側から他
端側にかけて幅の変化するスリットを設け、第2のマイ
クロストリップ線路には逆荷他端側から一端川にかけて
同様に幅の変化するスリットを設ける。これにより、第
1のマイクロストリップ線路の一端側と、第1のマイク
ロストリップ線路の他端側および第2のマイクロストリ
ップ線路の一端側の特性インピーダンスを異なるものに
できる。その結果、上記の線路幅を変えた場合と同様の
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方向性結合器およびその周辺回路の一
実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の方向性結合器の別の実施例の構成を示
す図である。
【図3】本発明に方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図4】本発明に方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図5】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図6】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図7】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図8】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図9】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の構
成を示す図である。
【図10】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の
構成を示す図である。
【図11】本発明の方向性結合器のさらに別の実施例の
構成を示す図である。
【図12】従来の方向性結合器およびその周辺回路の構
成を示す図である。
【符号の説明】
1…方向性結合器 1a、1b、1c、1d…端子 2、3、4、5、6…マイクロストリップ線路 7…抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 裕明 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面にグランド電極を設けた誘電体基板
    の上面に、第1のマイクロストリップ線路と第2のマイ
    クロストリップ線路を近接して並べて配置した方向性結
    合器において、 前記第1のマイクロストリップ線路の一端および他端
    は、前記第2のマイクロストリップ線路の一端および他
    端に隣接し、 前記第1のマイクロストリップ線路の他端の幅を一端の
    幅より大きく形成し、前記第2のマイクロストリップ線
    路の一端の幅を他端の幅より大きく形成したことを特徴
    とする方向性結合器。
  2. 【請求項2】 前記第2のマイクロストリップ線路の一
    端および他端の幅を、それぞれ前記第1のマイクロスト
    リップ線路の他端および一端の幅と等しくしたことを特
    徴とする、請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のマイクロストリッ
    プ線路の幅が、それぞれ一端から他端にかけてテーパ状
    に一様に変化していることを特徴とする、請求項1また
    は2に記載の方向性結合器。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のマイクロストリッ
    プ線路の幅が、その線路の一部においてテーパ状に一様
    に変化し、残りの部分において一端または他端と同じ幅
    を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の
    方向性結合器。
  5. 【請求項5】 底面にグランド電極を設けた誘電体基板
    の上面に、第1のマイクロストリップ線路と第2のマイ
    クロストリップ線路を近接して並べて配置した方向性結
    合器において、 前記第1のマイクロストリップ線路と前記第2のマイク
    ロストリップ線路の幅が等しく、前記第1のマイクロス
    トリップ線路の一端および他端は、前記第2のマイクロ
    ストリップ線路の一端および他端に隣接し、 前記第1のマイクロストリップ線路の内部に、三角形、
    台形もしくは幅に段差を持つ形状で、線路の長さ方向に
    幅が狭くなるスリットを、一端から他端に向けて形成
    し、 前記第2のマイクロストリップ線路の内部に、三角形、
    台形もしくは幅に段差を持つ形状で、線路の長さ方向に
    幅が広くなるスリットを、一端から他端に向けて形成し
    たことを特徴とする方向性結合器。
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