JPH10111681A - グランドピアノの曲げ成形品 - Google Patents

グランドピアノの曲げ成形品

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JPH10111681A
JPH10111681A JP8281807A JP28180796A JPH10111681A JP H10111681 A JPH10111681 A JP H10111681A JP 8281807 A JP8281807 A JP 8281807A JP 28180796 A JP28180796 A JP 28180796A JP H10111681 A JPH10111681 A JP H10111681A
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veneer
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veneers
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Muneo Ishida
宗雄 石田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な曲げ成形性を確保しつつ、製造コスト
を削減することができる、グランドピアノの曲げ成形品
を提供する。 【解決手段】 互いに積み重ねられ、接着された複数枚
の木質板材2で構成され、当該グランドピアノの外周形
状に合致するように曲げ成形されたグランドピアノの曲
げ成形品1であって、複数枚の木質板材2のうちの少な
くとも1枚の木質板材2が、合板で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドピアノの
外周形状に合致するように曲げ成形されるグランドピア
ノの曲げ成形品、具体的には積揚や側板に関する。
【0002】
【従来の技術】グランドピアノの積揚は、バック機構の
一部を構成するとともに、側板を取り付ける土台とな
り、側板は、積揚の外周に沿って接着され、外装の一部
を構成するものであり、いずれもグランドピアノの外周
形状に合致する曲線形状を有している。
【0003】従来の積揚および側板は、一般に、複数枚
の木質単板を、積み重ね、接着することによって、それ
ぞれ形成されている。なお、このような積揚と側板では
構成が基本的に同じなので、以下、これらを代表して、
従来の積揚の構成を、図4を参照しながら説明するもの
とする。同図(a)に示すように、積揚11を構成する
木質単板は、それぞれ所定枚数の、Aタイプの木質単板
11aと、Bタイプの木質単板11bで構成され、これ
らが交互に積み重ねられるようになっている。
【0004】Aタイプの木質単板11aは、ラワンなど
を、木目が積揚11の長さ方向に延びるようにロータリ
ー加工した1枚の連続したロータリー単板で構成されて
おり、その厚さは約3mmである。一方、Bタイプの木
質単板11bは、Aタイプと同様の材質および厚さの木
質単板を所定長さに切断して得られた複数の単板材11
cを、積揚11の長さ方向に並べた分割構成になってい
る。この場合、各単板材11cの木目は、Aタイプの木
質単板11aの木目と直交するように、すなわち積揚1
1の幅方向に延びるように向けられる。また、隣り合う
各2枚の単板材11c、11cの継ぎ目間は、図示しな
い紙テープなどで仮止めされる。そして、これら2つの
タイプの木質単板11a、11bを、接着剤を塗布しな
がら交互に積み重ねた状態で、図示しないプレス成形機
によって加圧することにより、同図(b)に示すよう
な、厚さ45mm程度の曲線形状の積揚11に曲げ成形
される。
【0005】このように、積揚11をA、B2つのタイ
プの木質単板11a、11bで構成しているのは、ま
ず、木目が積揚11の長さ方向に延びるAタイプの木質
単板11aを用いることで、積揚11を曲げ成形する際
の曲げ強度を確保するためである。一方、Aタイプの木
質単板11aだけでは、曲げ剛性が大き過ぎて、特に積
揚11の曲率の大きな個所で曲げ不良が生じやすくなる
ことから、木目が側板11の幅方向に延びるBタイプの
木質単板11bを併用することで、曲げ剛性を低減し、
曲げ成形を行いやすくするためである。Bタイプの木質
単板11bを複数の単板材11cによる分割構成として
いるのも、同様の理由からである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の積揚11は、構成板材として、単価の高い木質単板を
使用しているため、材料コストが増大する。また、Bタ
イプの木質単板11bについては、木質単板を所定長さ
の複数の単板材11cに切断して並べるとともに、各単
板材11c、11c間を紙テープなどで仮止めするなど
の前加工が必要であるため、加工コストもかさむことか
ら、積揚11全体としての製造コストが高くなってしま
う。このことは、積揚11と同様に構成される従来の側
板についても、同様である。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、良好な曲げ成形性を確保しつ
つ、製造コストを削減することができる、グランドピア
ノの曲げ成形品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、互いに積み重ねられ、接着された複数枚
の木質板材で構成され、当該グランドピアノの外周形状
に合致するように曲げ成形されたグランドピアノの曲げ
成形品であって、複数枚の木質板材のうちの少なくとも
1枚の木質板材が、合板で構成されていることを特徴と
している。
【0009】このグランドピアノの曲げ成形品によれ
ば、これを構成する複数枚の木質板材のうちの少なくと
も1枚の木質板材が、合板で構成されるので、この合板
として例えば市販のものを用いることにより、木質板材
をすべて木質単板としていた従来の場合と比較して、材
料コストが削減される。また、合板は、もともと木目が
互いに交差するように積み重ねられて形成されるもので
あるので、ある程度の曲げ強度を有するとともに、木目
が曲げ成形品の長さ方向に延びる場合の木質単板より
も、曲げ剛性は小さい。したがって、複数の木質板材の
少なくとも1枚を合板で構成することによって、その
分、曲げ剛性を低減できるので、良好な曲げ成形性を得
ることができる。その結果、合板を所定の寸法に切断す
るだけで木質板材を作ることが可能となり、従来の積揚
11の製造の際に行っていた単板材11cの切断や仮止
めなどの前加工は不要となるので、その分、加工作業を
簡素化でき、加工コストを削減することができる。
【0010】この場合、複数枚の木質板材のすべての木
質板材が、それぞれ合板で構成されていることが好まし
い。
【0011】この構成では、複数枚の木質板材として、
すべて合板が用いられるので、材料コストおよび加工コ
ストを大幅に削減することができる。
【0012】これらの場合、合板は、当該グランドピア
ノの外周に沿う方向と直交する方向に木目が延びる1枚
の芯用単板と、各々が、この芯用単板よりも小さな厚さ
を有し、芯用単板の表裏面に接着されるとともに、グラ
ンドピアノの外周に沿う方向に木目が延びる2枚の化粧
用単板とによって、構成されていることが好ましい。
【0013】この構成によれば、合板は、1枚の芯用単
板およびその表裏の2枚の化粧用単板から成る3プライ
の合板で構成される。このような3プライの合板は、市
販されている合板の中でも、特に一般的で、安価かつ入
手しやすいものであるので、曲げ成形品を、より安価に
製造できる。また、厚さの小さな各化粧用単板の木目
が、グランドピアノの外周に沿う方向に延びていること
で、所要の曲げ強度が確保されるとともに、化粧用単板
よりも厚さの大きな芯用単板の木目が、グランドピアノ
の外周に沿う方向と直交する方向に延びていることで、
曲げ剛性が低減される度合いが高くなるので、良好な曲
げ成形性が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の好ましい実施形態を、詳細に説明する。図2は、本
発明を適用したグランドピアノの積揚を、曲げ成形前後
の状態で示している。同図(a)に示すように、この積
揚1は、互いに積み重ねられた複数枚(例えば15枚)
の木質板材2で構成されている(4枚のみ図示)。
【0015】各木質板材2は、図1に示すように、ラワ
ンなどから成る3プライの合板で構成され、すなわち1
枚の芯用単板2aと、その表裏にそれぞれ接着された2
枚の化粧単板2b、2bとによって、構成されている。
例えば、芯用単板2aの厚さtaは2.0mm、各化粧
単板2bの厚さtbは0.5mmで、合板1枚の全体の
厚さtは3.0mmである。
【0016】また、芯用単板2aおよび化粧単板2b
は、それぞれロータリー単板から成り、各化粧単板2b
の木目は、積揚1の長さ方向に延びているのに対し、芯
用単板2aの木目は、これと直交するように、すなわち
積揚1の幅方向に延びている。以上のような構成の合板
は市販もされていて、安価で、容易に入手できるので、
そのような合板を所定の寸法に切断するだけで、木質板
材2を安価かつ容易に形成できる。
【0017】そして、上記構成の複数の木質板材2は、
接着剤を塗布しながら積み重ねた状態で、図示しないプ
レス成形機の型間に挿入し、加圧することによって、図
2(b)に示すような、グランドピアノの外周形状に合
致する曲線形状の、厚さ45mm程度の積揚1に曲げ成
形される。
【0018】このように、本実施形態の積揚1では、そ
の構成板材である木質板材2が、すべて3プライの合板
で構成されているので、これらをすべて木質単板で構成
していた従来の積揚と比較して、材料コストを大幅に削
減することができる。また、この合板では、厚さの小さ
な化粧用単板2bの木目が、積揚1の長さ方向に延びて
いることで、所要の曲げ強度が確保される。さらに、化
粧用単板2bよりも厚い芯用単板2aの木目が、これと
直交する方向に延びていることで、曲げ剛性が低減され
る度合いが高くなるので、良好な曲げ成形性を得ること
ができ、図3の点A、B、C付近のような曲率の大きな
個所でも、積揚1の曲げ不良が生じることはない。その
結果、市販の合板を所定の寸法に切断するだけで木質板
材2を作ることが可能となり、従来の積揚11の製造の
際に行っていた単板材11cの切断や仮止めなどの前加
工は不要となるので、その分、加工作業の簡素化により
加工コストを削減でき、上記材料コストの削減と併せ
て、積揚1の製造コストを大幅に削減することができ
る。
【0019】曲げ成形された積揚1には、支柱、フレー
ムや響板(いずれも図示せず)が取り付けられ、これら
によりグランドピアノのバック機構が構成されるととも
に、図3に示すように、積揚1の外周面に沿って、同様
の曲線形状の側板3が接着される。この側板3は、例え
ば、厚さ20mm程度のものであり、図示しないが、上
述した積揚1と同様に、3プライ3mm厚の合板から成
る複数枚(例えば7枚)の木質板材で構成されていて、
これらを積み重ね、プレス成形機で曲げ成形することに
より、積揚1とは別個に製造される。したがって、側板
3についても、上述した積揚1と同様の効果を得ること
ができる。
【0020】なお、プレス成形機による曲げ成形の精度
不足を補うために、必要に応じ、積揚1と側板3の接着
面、例えば積揚1の外周面に対して、モルダーによる切
削加工が行われる。また、このようなモルダー掛けを省
略するために、積揚1と側板3を同時に曲げ成形するよ
うにしてもよい。
【0021】本発明は、説明した実施形態に限定される
ことなく、種々の態様で実施することができる。例え
ば、実施形態では、積揚および側板を構成する複数の木
質板材を、すべて合板で構成しているが、積揚や側板に
要求される曲げ強度および曲げ剛性などを満たす範囲内
で、これら複数の木質板材の一部を合板とし、残りを従
来と同様に木質単板としてもよく、それにより、合板に
代えた分について材料コストの削減を図ることができ
る。また、合板の枚数および各合板の厚さ、ならびに合
板を構成する芯用単板や化粧単板の層序および各厚さな
どについても、同様に適宜、変更することができる。そ
の他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、細部の構成な
どを変更することが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のグランド
ピアノの積揚や側板などの曲げ成形品は、良好な曲げ成
形性を確保しつつ、製造コストを削減することができる
などの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による積揚を構成する木質
板材を示す部分斜視図である。
【図2】図1の木質板材を複数用いて製造される積揚
の、曲げ成形前後の状態を示す斜視図である。
【図3】図2の積揚に側板を取り付けた状態を示す平面
図である。
【図4】従来の積揚の、図2と同様の斜視図である。
【符号の説明】
1 積揚 2 木質板材 2a 芯用単板 2b 化粧単板 3 側板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに積み重ねられ、接着された複数枚
    の木質板材で構成され、当該グランドピアノの外周形状
    に合致するように曲げ成形されたグランドピアノの曲げ
    成形品であって、 前記複数枚の木質板材のうちの少なくとも1枚の木質板
    材が、合板で構成されていることを特徴とするグランド
    ピアノの曲げ成形品。
  2. 【請求項2】 前記複数枚の木質板材のすべての木質板
    材が、それぞれ合板で構成されていることを特徴とす
    る、請求項1に記載のグランドピアノの曲げ成形品。
  3. 【請求項3】 前記合板は、当該グランドピアノの外周
    に沿う方向と直交する方向に木目が延びる1枚の芯用単
    板と、各々が、この芯用単板よりも小さな厚さを有し、
    当該芯用単板の表裏面に接着されるとともに、当該グラ
    ンドピアノの外周に沿う方向に木目が延びる2枚の化粧
    用単板とによって、構成されていることを特徴とする、
    請求項1または2に記載のグランドピアノの曲げ成形
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1516706A1 (en) * 2003-09-04 2005-03-23 Yamaha Corporation Component part for musical instrument, such as side board for piano body, and method for manufacturing the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1516706A1 (en) * 2003-09-04 2005-03-23 Yamaha Corporation Component part for musical instrument, such as side board for piano body, and method for manufacturing the same
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